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第37条) == *[[民法第33条|第33条]]([[w:法人|法人]]の成立等) *[[民法第34条|第34条]](法人の能力) *[[民法第35条|第35条]](外国法人) *[[民法第36条|第36条]](登記) *[[民法第37条|第37条]](外国法人の登記) ([[コンメンタール民法インデックス(全条)#第1条~第100条|第38条から第84条]]までは削除) <!-- 旧規定 === 第1節 法人の設立 (第33条 - 第51条) === *[[民法第33条|第33条]]([[w:法人|法人]]の成立) *[[民法第34条|第34条]]([[w:公益法人|公益法人]]の設立) *[[民法第35条|第35条]](名称の使用制限) *[[民法第36条|第36条]]([[w:外国法人|外国法人]]) *[[民法第37条|第37条]]([[w:定款|定款]]) *[[民法第38条|第38条]](定款の変更) *[[民法第39条|第39条]]([[w:寄附行為|寄附行為]]) *[[民法第40条|第40条]]([[w:裁判所|裁判所]]による名称等の定め) *[[民法第41条|第41条]]([[w:贈与|贈与]]又は[[w:遺贈|遺贈]]に関する規定の準用) *[[民法第42条|第42条]](寄附財産の帰属時期) *[[民法第43条|第43条]](法人の能力) *[[民法第44条|第44条]](法人の不法行為能力等) *[[民法第45条|第45条]](法人の設立の登記等) *[[民法第46条|第46条]](設立の登記の登記事項及び変更の登記等) *[[民法第47条|第47条]](登記の期間の計算) *[[民法第48条|第48条]](事務所の移転の登記) *[[民法第49条|第49条]](外国法人の登記) *[[民法第50条|第50条]](法人の住所) *[[民法第51条|第51条]](財産目録及び社員名簿) === 第2節 法人の管理(第52条 - 第67条) === *[[民法第52条|第52条]]([[w:理事|理事]]) *[[民法第53条|第53条]](法人の代表) *[[民法第54条|第54条]](理事の代理権の制限) *[[民法第55条|第55条]](理事の代理行為の委任) *[[民法第56条|第56条]](仮理事) *[[民法第57条|第57条]]([[w:利益相反行為|利益相反行為]]) *[[民法第58条|第58条]](監事) *[[民法第59条|第59条]](監事の職務) *[[民法第60条|第60条]](通常総会) *[[民法第61条|第61条]](臨時総会) *[[民法第62条|第62条]](総会の招集) *[[民法第63条|第63条]](社団法人の事務の執行) *[[民法第64条|第64条]](総会の決議事項) *[[民法第65条|第65条]](社員の表決権) *[[民法第66条|第66条]](表決権のない場合) *[[民法第67条|第67条]](法人の業務の監督) === 第3節 法人の解散(第68条 - 第83条) === *[[民法第68条|第68条]](法人の[[w:解散|解散]]事由) *[[民法第69条|第69条]](法人の解散の決議) *[[民法第70条|第70条]](法人についての[[w:破産手続開始決定|破産手続の開始]]) *[[民法第71条|第71条]](法人の設立の許可の取消し) *[[民法第72条|第72条]](残余財産の帰属) *[[民法第73条|第73条]](清算法人) *[[民法第74条|第74条]](清算人) *[[民法第75条|第75条]](裁判所による清算人の選任) *[[民法第76条|第76条]](清算人の解任) *[[民法第77条|第77条]](清算人及び解散の登記及び届出) *[[民法第78条|第78条]](清算人の職務及び権限) *[[民法第79条|第79条]](債権の申出の催告等) *[[民法第80条|第80条]](期間経過後の債権の申出) *[[民法第81条|第81条]](清算法人についての破産手続の開始) *[[民法第82条|第82条]](裁判所による監督) *[[民法第83条|第83条]](清算結了の届出) === 第4節 補則(第84条・第84条の2) === *[[民法第84条|第84条]](主務官庁の権限の委任) *[[民法第84条の2|第84条の2]](都道府県の執行機関による主務官庁の事務の処理) === 第5節 罰則(第84条の3) === *[[民法第84条の3|第84条の3]] --> ==<span id="4">第4章 [[w:物 (法律)|物]] (第85条 - 第89条)</b>== *[[民法第85条|第85条]](定義) *[[民法第86条|第86条]]([[:w:不動産|不動産]]及び[[:w:動産|動産]]) *[[民法第87条|第87条]](主物及び[[w:物 (法律)|従物]]) *[[民法第88条|第88条]]([[:w:天然果実|天然果実]]及び[[:w:法定果実|法定果実]]) *[[民法第89条|第89条]](果実の帰属) ==<span id="5">第5章 [[w:法律行為|法律行為]] (第90条 - 第137条)</span>== ===<span id="5-1">第1節 総則(第90条 - 第92条)</span>=== *[[民法第90条|第90条]]([[w:公序良俗|公序良俗]]) *[[民法第91条|第91条]](任意規定と異なる意思表示) *[[民法第92条|第92条]](任意規定と異なる[[w:慣習|慣習]]) ===<span id="5-2">第2節 [[w:意思表示|意思表示]](第93条 - 第98条の2)</span>=== *[[民法第93条|第93条]]([[w:心裡留保|心裡留保]]) *[[民法第94条|第94条]]([[w:虚偽表示|虚偽表示]]) *[[民法第95条|第95条]]([[w:錯誤|錯誤]]) *[[民法第96条|第96条]]([[w:詐欺|詐欺]]又は[[w:強迫|強迫]]) *[[民法第97条|第97条]](隔地者に対する[[w:意思表示|意思表示]]) *[[民法第98条|第98条]]([[w:公示|公示]]による[[w:意思表示|意思表示]]) *[[民法第98条の2|第98条の2]]([[w:意思表示|意思表示]]の受領能力) ===<span id="5-3">第3節 [[w:代理|代理]](第99条 - 第118条)</span>=== *[[民法第99条|第99条]]([[w:代理|代理]]行為の要件及び効果) *[[民法第100条|第100条]](本人のためにすることを示さない意思表示) *[[民法第101条|第101条]](代理行為の瑕疵) *[[民法第102条|第102条]](代理人の行為能力) *[[民法第103条|第103条]](権限の定めのない代理人の権限) *[[民法第104条|第104条]](任意代理人による復代理人の選任) *[[民法第105条|第105条]]([[w:法定代理人|法定代理人]]による復代理人の選任) *[[民法第106条|第106条]](復代理人の権限等) *[[民法第107条|第107条]](代理権の濫用) *[[民法第108条|第108条]](自己契約及び[[w:双方代理|双方代理]]等) *[[民法第109条|第109条]](代理権授与の表示による[[w:表見代理|表見代理]]等) *[[民法第110条|第110条]](権限外の行為の表見代理) *[[民法第111条|第111条]](代理権の消滅事由) *[[民法第112条|第112条]](代理権消滅後の表見代理等) *[[民法第113条|第113条]]([[w:無権代理|無権代理]]) *[[民法第114条|第114条]](無権代理の相手方の催告権) *[[民法第115条|第115条]](無権代理の相手方の取消権) *[[民法第116条|第116条]](無権代理行為の追認) *[[民法第117条|第117条]](無権代理人の責任) *[[民法第118条|第118条]]([[w:単独行為|単独行為]]の無権代理) ===<span id="5-4">第4節 [[w:無効|無効]]及び[[w:取消|取消し]](第119条 - 第126条)</span>=== *[[民法第119条|第119条]]([[w:無効|無効]]な行為の追認) *[[民法第120条|第120条]](取消権者) *[[民法第121条の2|第121条の2]](原状回復の義務) *[[民法第121条|第121条]]([[w:取消|取消し]]の効果) *[[民法第122条|第122条]](取り消すことができる行為の追認) *[[民法第123条|第123条]](取消し及び[[w:追認|追認]]の方法) *[[民法第124条|第124条]](追認の要件) *[[民法第125条|第125条]](法定追認) *[[民法第126条|第126条]](取消権の期間の制限) ===<span id="5-5">第5節 [[w:条件|条件]]及び[[w:期限|期限]](第127条 - 第137条)</span>=== *[[民法第127条|第127条]]([[w:条件|条件]]が成就した場合の効果) *[[民法第128条|第128条]](条件の成否未定の間における相手方の利益の侵害の禁止) *[[民法第129条|第129条]](条件の成否未定の間における権利の処分等) *[[民法第130条|第130条]](条件の成就の妨害) *[[民法第131条|第131条]](既成条件) *[[民法第132条|第132条]](不法条件) *[[民法第133条|第133条]](不能条件) *[[民法第134条|第134条]](随意条件) *[[民法第135条|第135条]]([[w:期限|期限]]の到来の効果) *[[民法第136条|第136条]](期限の利益及びその放棄) *[[民法第137条|第137条]](期限の利益の喪失) ==<span id="6">第6章 期間の計算(第138条 - 第143条)</b>== *[[民法第138条|第138条]]([[w:期間|期間]]の計算の通則) *[[民法第139条|第139条]](期間の起算) *[[民法第140条|第140条]](同上) *[[民法第141条|第141条]](期間の満了) *[[民法第142条|第142条]](同上) *[[民法第143条|第143条]](暦による期間の計算) ==<span id="7">第7章 時効 (第144条~第169条) </span>== ===<span id="7-1">第1節 総則(第144条~第161条) </span>=== *[[民法第144条|第144条]]([[w:時効|時効]]の効力) *[[民法第145条|第145条]](時効の援用) *[[民法第146条|第146条]](時効の利益の放棄) *[[民法第147条|第147条]](裁判上の請求等による時効の完成猶予及び更新) *[[民法第148条|第148条]](強制執行等による時効の完成猶予及び更新) *[[民法第149条|第149条]](仮差押え等による時効の完成猶予) *[[民法第150条|第150条]](催告による時効の完成猶予) *[[民法第151条|第151条]](協議を行う旨の合意による時効の完成猶予) *[[民法第152条|第152条]](承認による時効の更新) *[[民法第153条|第153条]](時効の完成猶予又は更新の効力が及ぶ者の範囲) *[[民法第154条|第154条]] *[[民法第155条|第155条]]<削除> *[[民法第156条|第156条]]<削除> *[[民法第157条|第157条]]<削除> *[[民法第158条|第158条]]([[w:未成年者|未成年者]]又は[[w:成年被後見人|成年被後見人]]と時効の完成猶予) *[[民法第159条|第159条]](夫婦間の権利の時効の完成猶予) *[[民法第160条|第160条]]([[w:相続|相続]]財産に関する時効の完成猶予) *[[民法第161条|第161条]](天災等による時効の完成猶予) ===<span id="7-2">第2節 取得時効(第162条~第165条) </span>=== *[[民法第162条|第162条]]([[w:所有権|所有権]]の[[w:取得時効|取得時効]]) *[[民法第163条|第163条]](所有権以外の[[w:財産権|財産権]]の取得時効) *[[民法第164条|第164条]]([[w:占有|占有]]の中止等による取得時効の中断) *[[民法第165条|第165条]](同上) ===<span id="7-3">第3節 消滅時効(第166条~第169条) </span>=== *[[民法第166条|第166条]](債権等の消滅時効) *[[民法第167条|第167条]](人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効) *[[民法第168条|第168条]]([[w:定期金|定期金]]債権の消滅時効) *[[民法第169条|第169条]](判決で確定した権利の消滅時効) *[[民法第170条|第170条]]<削除> *[[民法第171条|第171条]]<削除> *[[民法第172条|第172条]]<削除> *[[民法第173条|第173条]]<削除> *[[民法第174条|第174条]]<削除> *[[民法第174条の2|第174条の2]]<削除> [[Category:民法|*1 そうそく こんめんたある]] ilzs1d8jnrkanqh9kk6mibap9y3b063 206718 206717 2022-08-18T23:14:31Z 164.70.183.210 /* 第6章 期間の計算(第138条 - 第143条) */ wikitext text/x-wiki ''このページは、最新の法改正を反映していない可能性がありますのでご注意ください'' *[[法学]]>[[民事法]]>[[民法]]>[[コンメンタール民法]]>[[第1編 総則 (コンメンタール民法)|第1編 総則]] *[[法学]]>[[コンメンタール]]>[[コンメンタール民法]]>[[第1編 総則 (コンメンタール民法)|第1編 総則]] ==<span id="1">第1章 通則 (第1条・第2条)</b>== *[[民法第1条|第1条]](基本原則) *[[民法第2条|第2条]](解釈の基準) ==<span id="2">第2章</span> 人 (第3条~第32条の2)== ===<span id="2-1">第1節 [[w:権利能力|権利能力]]</span>=== *[[民法第3条|第3条]] ===<span id="2-2">第2節 [[w:意思能力|意思能力]]</span>=== *[[民法第3条の2|第3条の2]] ===<span id="2-3">第3節 [[w:行為能力|行為能力]] (第4条 - 第21条)</span>=== *[[民法第4条|第4条]]([[w:成年|成年]]) *[[民法第5条|第5条]]([[w:未成年者|未成年者]]の[[w:法律行為|法律行為]]) *[[民法第6条|第6条]](未成年者の営業の許可) *[[民法第7条|第7条]]([[w:後見|後見]]開始の[[w:審判|審判]]) *[[民法第8条|第8条]]([[w:成年被後見人|成年被後見人]]及び[[w:成年後見人|成年後見人]]) *[[民法第9条|第9条]]([[W:成年被後見人|成年被後見人]]の法律行為) *[[民法第10条|第10条]](後見開始の審判の取消し) *[[民法第11条|第11条]]([[w:保佐|保佐]]開始の審判) *[[民法第12条|第12条]]([[w:被保佐人|被保佐人]]及び保佐人) *[[民法第13条|第13条]](保佐人の同意を要する行為等) *[[民法第14条|第14条]](保佐開始の審判等の取消し) *[[民法第15条|第15条]]([[w:補助|補助]]開始の審判) *[[民法第16条|第16条]](被補助人及び補助人) *[[民法第17条|第17条]](補助人の同意を要する旨の審判等) *[[民法第18条|第18条]](補助開始の審判等の取消し) *[[民法第19条|第19条]](審判相互の関係) *[[民法第20条|第20条]]([[w:制限行為能力者|制限行為能力者]]の相手方の催告権) *[[民法第21条|第21条]](制限行為能力者の詐術) ===<span id="2-3">第4節 住所(第22条~第24条)</span>=== *[[民法第22条|第22条]]([[w:住所#民法上の住所|住所]]) *[[民法第23条|第23条]]([[w:居所|居所]]) *[[民法第24条|第24条]]([[w:仮住所|仮住所]]) ===<span id="2-5">第5節 不在者の財産の管理及び失踪の宣告(第25条~第32条)</span>=== *[[民法第25条|第25条]]([[w:不在者|不在者]]の[[w:財産|財産]]の管理) *[[民法第26条|第26条]](管理人の改任) *[[民法第27条|第27条]](管理人の職務) *[[民法第28条|第28条]](管理人の権限) *[[民法第29条|第29条]](管理人の担保提供及び報酬) *[[民法第30条|第30条]]([[w:失踪宣告|失踪の宣告]]) *[[民法第31条|第31条]](失踪の宣告の効力) *[[民法第32条|第32条]](失踪の宣告の取消し) ===<span id="2-6">第6節 同時死亡の推定(第32条の2)</span>=== *[[民法第32条の2|第32条の2]] ==<span id="3">第3章</span> 法人 (第33条 - 第37条) == *[[民法第33条|第33条]]([[w:法人|法人]]の成立等) *[[民法第34条|第34条]](法人の能力) *[[民法第35条|第35条]](外国法人) *[[民法第36条|第36条]](登記) *[[民法第37条|第37条]](外国法人の登記) ([[コンメンタール民法インデックス(全条)#第1条~第100条|第38条から第84条]]までは削除) <!-- 旧規定 === 第1節 法人の設立 (第33条 - 第51条) === *[[民法第33条|第33条]]([[w:法人|法人]]の成立) *[[民法第34条|第34条]]([[w:公益法人|公益法人]]の設立) *[[民法第35条|第35条]](名称の使用制限) *[[民法第36条|第36条]]([[w:外国法人|外国法人]]) *[[民法第37条|第37条]]([[w:定款|定款]]) *[[民法第38条|第38条]](定款の変更) *[[民法第39条|第39条]]([[w:寄附行為|寄附行為]]) *[[民法第40条|第40条]]([[w:裁判所|裁判所]]による名称等の定め) *[[民法第41条|第41条]]([[w:贈与|贈与]]又は[[w:遺贈|遺贈]]に関する規定の準用) *[[民法第42条|第42条]](寄附財産の帰属時期) *[[民法第43条|第43条]](法人の能力) *[[民法第44条|第44条]](法人の不法行為能力等) *[[民法第45条|第45条]](法人の設立の登記等) *[[民法第46条|第46条]](設立の登記の登記事項及び変更の登記等) *[[民法第47条|第47条]](登記の期間の計算) *[[民法第48条|第48条]](事務所の移転の登記) *[[民法第49条|第49条]](外国法人の登記) *[[民法第50条|第50条]](法人の住所) *[[民法第51条|第51条]](財産目録及び社員名簿) === 第2節 法人の管理(第52条 - 第67条) === *[[民法第52条|第52条]]([[w:理事|理事]]) *[[民法第53条|第53条]](法人の代表) *[[民法第54条|第54条]](理事の代理権の制限) *[[民法第55条|第55条]](理事の代理行為の委任) *[[民法第56条|第56条]](仮理事) *[[民法第57条|第57条]]([[w:利益相反行為|利益相反行為]]) *[[民法第58条|第58条]](監事) *[[民法第59条|第59条]](監事の職務) *[[民法第60条|第60条]](通常総会) *[[民法第61条|第61条]](臨時総会) *[[民法第62条|第62条]](総会の招集) *[[民法第63条|第63条]](社団法人の事務の執行) *[[民法第64条|第64条]](総会の決議事項) *[[民法第65条|第65条]](社員の表決権) *[[民法第66条|第66条]](表決権のない場合) *[[民法第67条|第67条]](法人の業務の監督) === 第3節 法人の解散(第68条 - 第83条) === *[[民法第68条|第68条]](法人の[[w:解散|解散]]事由) *[[民法第69条|第69条]](法人の解散の決議) *[[民法第70条|第70条]](法人についての[[w:破産手続開始決定|破産手続の開始]]) *[[民法第71条|第71条]](法人の設立の許可の取消し) *[[民法第72条|第72条]](残余財産の帰属) *[[民法第73条|第73条]](清算法人) *[[民法第74条|第74条]](清算人) *[[民法第75条|第75条]](裁判所による清算人の選任) *[[民法第76条|第76条]](清算人の解任) *[[民法第77条|第77条]](清算人及び解散の登記及び届出) *[[民法第78条|第78条]](清算人の職務及び権限) *[[民法第79条|第79条]](債権の申出の催告等) *[[民法第80条|第80条]](期間経過後の債権の申出) *[[民法第81条|第81条]](清算法人についての破産手続の開始) *[[民法第82条|第82条]](裁判所による監督) *[[民法第83条|第83条]](清算結了の届出) === 第4節 補則(第84条・第84条の2) === *[[民法第84条|第84条]](主務官庁の権限の委任) *[[民法第84条の2|第84条の2]](都道府県の執行機関による主務官庁の事務の処理) === 第5節 罰則(第84条の3) === *[[民法第84条の3|第84条の3]] --> ==<span id="4">第4章 [[w:物 (法律)|物]] (第85条 - 第89条)</b>== *[[民法第85条|第85条]](定義) *[[民法第86条|第86条]]([[:w:不動産|不動産]]及び[[:w:動産|動産]]) *[[民法第87条|第87条]](主物及び[[w:物 (法律)|従物]]) *[[民法第88条|第88条]]([[:w:天然果実|天然果実]]及び[[:w:法定果実|法定果実]]) *[[民法第89条|第89条]](果実の帰属) ==<span id="5">第5章 [[w:法律行為|法律行為]] (第90条 - 第137条)</span>== ===<span id="5-1">第1節 総則(第90条 - 第92条)</span>=== *[[民法第90条|第90条]]([[w:公序良俗|公序良俗]]) *[[民法第91条|第91条]](任意規定と異なる意思表示) *[[民法第92条|第92条]](任意規定と異なる[[w:慣習|慣習]]) ===<span id="5-2">第2節 [[w:意思表示|意思表示]](第93条 - 第98条の2)</span>=== *[[民法第93条|第93条]]([[w:心裡留保|心裡留保]]) *[[民法第94条|第94条]]([[w:虚偽表示|虚偽表示]]) *[[民法第95条|第95条]]([[w:錯誤|錯誤]]) *[[民法第96条|第96条]]([[w:詐欺|詐欺]]又は[[w:強迫|強迫]]) *[[民法第97条|第97条]](隔地者に対する[[w:意思表示|意思表示]]) *[[民法第98条|第98条]]([[w:公示|公示]]による[[w:意思表示|意思表示]]) *[[民法第98条の2|第98条の2]]([[w:意思表示|意思表示]]の受領能力) ===<span id="5-3">第3節 [[w:代理|代理]](第99条 - 第118条)</span>=== *[[民法第99条|第99条]]([[w:代理|代理]]行為の要件及び効果) *[[民法第100条|第100条]](本人のためにすることを示さない意思表示) *[[民法第101条|第101条]](代理行為の瑕疵) *[[民法第102条|第102条]](代理人の行為能力) *[[民法第103条|第103条]](権限の定めのない代理人の権限) *[[民法第104条|第104条]](任意代理人による復代理人の選任) *[[民法第105条|第105条]]([[w:法定代理人|法定代理人]]による復代理人の選任) *[[民法第106条|第106条]](復代理人の権限等) *[[民法第107条|第107条]](代理権の濫用) *[[民法第108条|第108条]](自己契約及び[[w:双方代理|双方代理]]等) *[[民法第109条|第109条]](代理権授与の表示による[[w:表見代理|表見代理]]等) *[[民法第110条|第110条]](権限外の行為の表見代理) *[[民法第111条|第111条]](代理権の消滅事由) *[[民法第112条|第112条]](代理権消滅後の表見代理等) *[[民法第113条|第113条]]([[w:無権代理|無権代理]]) *[[民法第114条|第114条]](無権代理の相手方の催告権) *[[民法第115条|第115条]](無権代理の相手方の取消権) *[[民法第116条|第116条]](無権代理行為の追認) *[[民法第117条|第117条]](無権代理人の責任) *[[民法第118条|第118条]]([[w:単独行為|単独行為]]の無権代理) ===<span id="5-4">第4節 [[w:無効|無効]]及び[[w:取消|取消し]](第119条 - 第126条)</span>=== *[[民法第119条|第119条]]([[w:無効|無効]]な行為の追認) *[[民法第120条|第120条]](取消権者) *[[民法第121条の2|第121条の2]](原状回復の義務) *[[民法第121条|第121条]]([[w:取消|取消し]]の効果) *[[民法第122条|第122条]](取り消すことができる行為の追認) *[[民法第123条|第123条]](取消し及び[[w:追認|追認]]の方法) *[[民法第124条|第124条]](追認の要件) *[[民法第125条|第125条]](法定追認) *[[民法第126条|第126条]](取消権の期間の制限) ===<span id="5-5">第5節 [[w:条件|条件]]及び[[w:期限|期限]](第127条 - 第137条)</span>=== *[[民法第127条|第127条]]([[w:条件|条件]]が成就した場合の効果) *[[民法第128条|第128条]](条件の成否未定の間における相手方の利益の侵害の禁止) *[[民法第129条|第129条]](条件の成否未定の間における権利の処分等) *[[民法第130条|第130条]](条件の成就の妨害) *[[民法第131条|第131条]](既成条件) *[[民法第132条|第132条]](不法条件) *[[民法第133条|第133条]](不能条件) *[[民法第134条|第134条]](随意条件) *[[民法第135条|第135条]]([[w:期限|期限]]の到来の効果) *[[民法第136条|第136条]](期限の利益及びその放棄) *[[民法第137条|第137条]](期限の利益の喪失) ==<span id="6">第6章 期間の計算(第138条 - 第143条)</span>== *[[民法第138条|第138条]]([[w:期間|期間]]の計算の通則) *[[民法第139条|第139条]](期間の起算) *[[民法第140条|第140条]](同上) *[[民法第141条|第141条]](期間の満了) *[[民法第142条|第142条]](同上) *[[民法第143条|第143条]](暦による期間の計算) ==<span id="7">第7章 時効 (第144条~第169条) </span>== ===<span id="7-1">第1節 総則(第144条~第161条) </span>=== *[[民法第144条|第144条]]([[w:時効|時効]]の効力) *[[民法第145条|第145条]](時効の援用) *[[民法第146条|第146条]](時効の利益の放棄) *[[民法第147条|第147条]](裁判上の請求等による時効の完成猶予及び更新) *[[民法第148条|第148条]](強制執行等による時効の完成猶予及び更新) *[[民法第149条|第149条]](仮差押え等による時効の完成猶予) *[[民法第150条|第150条]](催告による時効の完成猶予) *[[民法第151条|第151条]](協議を行う旨の合意による時効の完成猶予) *[[民法第152条|第152条]](承認による時効の更新) *[[民法第153条|第153条]](時効の完成猶予又は更新の効力が及ぶ者の範囲) *[[民法第154条|第154条]] *[[民法第155条|第155条]]<削除> *[[民法第156条|第156条]]<削除> *[[民法第157条|第157条]]<削除> *[[民法第158条|第158条]]([[w:未成年者|未成年者]]又は[[w:成年被後見人|成年被後見人]]と時効の完成猶予) *[[民法第159条|第159条]](夫婦間の権利の時効の完成猶予) *[[民法第160条|第160条]]([[w:相続|相続]]財産に関する時効の完成猶予) *[[民法第161条|第161条]](天災等による時効の完成猶予) ===<span id="7-2">第2節 取得時効(第162条~第165条) </span>=== *[[民法第162条|第162条]]([[w:所有権|所有権]]の[[w:取得時効|取得時効]]) *[[民法第163条|第163条]](所有権以外の[[w:財産権|財産権]]の取得時効) *[[民法第164条|第164条]]([[w:占有|占有]]の中止等による取得時効の中断) *[[民法第165条|第165条]](同上) ===<span id="7-3">第3節 消滅時効(第166条~第169条) </span>=== *[[民法第166条|第166条]](債権等の消滅時効) *[[民法第167条|第167条]](人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効) *[[民法第168条|第168条]]([[w:定期金|定期金]]債権の消滅時効) *[[民法第169条|第169条]](判決で確定した権利の消滅時効) *[[民法第170条|第170条]]<削除> *[[民法第171条|第171条]]<削除> *[[民法第172条|第172条]]<削除> *[[民法第173条|第173条]]<削除> *[[民法第174条|第174条]]<削除> *[[民法第174条の2|第174条の2]]<削除> [[Category:民法|*1 そうそく こんめんたある]] ihhxytxmx0wkjn84d9hlof9xwgz6e0s ガリア戦記 0 3514 206695 203564 2022-08-18T12:47:36Z Linguae 449 wikitext text/x-wiki __notoc__ <!--【2006年4月23日起稿】--> *[[古典ラテン語]]>'''ガリア戦記''' *[[ラテン文学]]>'''ガリア戦記''' <div style="font-family:Arial Black;font-style:normal;font-size:17pt;color:#990033;text-align:center;background-color:#fee;">C・IVLII・CAESARIS・COMMENTARII・DE・BELLO・GALLICO</div> [[画像:Commentarii_de_Bello_Gallico.jpg|thumb|right|240px|1783年刊行の『ガリア戦記』と『内乱記』]] [[w:古代ローマ|古代ローマ]]の政治家・武将・著述家である[[w:ガイウス・ユリウス・カエサル|ガイウス・ユリウス・カエサル4世]]([[w:la:Gaius_Iulius_Caesar|Gaius Iulius Caesar IV]])が[[w:ガリア戦争|ガリア戦争]]([[w:la:Bellum_Gallicum|Bellum Gallicum]])の経過を[[w:古典ラテン語|古典ラテン語]]で著述した[[w:ラテン文学|ラテン文学]]の古典的名著『ガリア戦記』([[wikt:la:Commentarii_de_bello_Gallico|Commentarii de bello Gallico]])の[[ラテン語]]・[[日本語]]対訳。第8巻のみ[[w:アウルス・ヒルティウス|アウルス・ヒルティウス]]([[w:la:Aulus_Hirtius|Aulus Hirtius]])による著作。 刊行当時の書名は、『ガイウス・ユリウス・カエサルの業績(戦績)に関する覚え書』(C. Iulii Caesaris Commentarii Rerum Gestarum)であったと推定され、『'''[[内乱記]]'''』と併せたものであった。 ルネサンス期以降は『ガイウス・ユリウス・カエサルのガリア戦争および内戦に関する覚え書』(C. Iulii Caesaris Commentarii de Bello Gallico et Civili)と題して刊行されていた(右の画像)。 <div style="border:solid #999 1px;background:#F8F8F8;max-width:60%;padding:0.25em 1em;margin:0.5em auto;align:left;overflow:auto;text-align:justify;"> 『ガリア戦記』冒頭部分の英語圏の人による朗読を聴いてみよう。 Gallia est omnis<!--omnes--> dīvīsa in partēs trēs; quārum ūnam incolunt Belgae, aliam Aquītānī, tertiam quī<!--qui--> ipsōrum linguā Celtae, nostrā Gallī appellantur. Hī omnēs linguā, īnstitūtīs, lēgibus inter sē differunt. Gallōs ab Aquītānīs Garumna flūmen, ā Belgīs Mātrona et Sēquana dīvidit. ::::: [[File:La-cls-de-bello-gallico.ogg]] ::::::([[w:Vorbis|Ogg Vorbis]] 音声ファイル、<strong>長さ 54秒</strong>、155 kbps) </div> == 各巻対訳 == [[画像:Siege-alesia-vercingetorix-jules-cesar.jpg|thumb|right|280px|カエサル(右)と対面するウェルキンゲトリクス(左)<br>(リオネル=ノエル・ロワイエ [[w:fr:Lionel Royer|(fr)]] 画、1899年)]] *[[ガリア戦記 第1巻]](54節):[[w:ヘルウェティイ族|ヘルウェティイ族]]との戦役。[[w:アリオウィストゥス|アリオウィストゥス]]との戦役。 {{進捗|25%|2009-07-28}} <u>(作成途上)</u> *[[ガリア戦記 第2巻]](35節):[[w:ベルガエ人|ベルガエ人]]同盟軍との戦役、大西洋岸の征服。     {{進捗|75%|2022-04-25}}<!--【2007年4月30日から】--> *[[ガリア戦記 第3巻]](29節):アルプスの戦い、[[w:アレモリカ|大西洋岸]]および[[w:アクィタニア|アクィタニア]]の平定。 {{進捗|75%|2022-07-03}} *[[ガリア戦記 第4巻]](38節):[[w:ゲルマニア|ゲルマニア]]人との戦役。[[w:ブリタンニア|ブリタンニア]]への初めての遠征。 {{進捗|75%|2009-10-03}} *[[ガリア戦記 第5巻]](58節):ブリタンニアへの再遠征。[[w:エブロネス族|エブロネス族]]ら諸部族の蜂起。 {{進捗|75%|2010-12-18}} *[[ガリア戦記 第6巻]](44節):ガリアとゲルマニアの社会と風習。エブロネス族らの平定。 {{進捗|75%|2010-01-23}} *[[ガリア戦記 第7巻]](90節):[[w:ウェルキンゲトリクス|ウェルキンゲトリクス]]らが率いるガリア同盟軍との戦役。 {{進捗|100%|2011-04-16}} *[[ガリア戦記 第8巻]](55節):<u>(掲載未定)</u> == 注解編と用例集 == ;注解編 *<span style="background-color:#ffd;">[[/注解編]] {{進捗|25%|2022-05-01}}</span>   <small>(2020年3月27日から)</small> **<span style="background-color:#ffd;">[[/注解編/写本と校訂版|/写本と校訂版]] {{進捗|00%|2020-04-17}}</span><!-- 2020-04-17 -->   <small>(2020年4月17日から)</small> *各巻の注解 **<span style="background-color:#ffd;">[[ガリア戦記 第1巻/注解|/第1巻注解]] {{進捗|00%|2020-06-01}}</span>   <small>(2020年3月27日から)</small> **<span style="background-color:#ffd;">[[ガリア戦記 第2巻/注解|/第2巻注解]] {{進捗|00%|2022-05-05}}</span>   <small>(2021年8月26日から)</small> **<span style="background-color:#ffd;">[[ガリア戦記 第3巻/注解|/第3巻注解]] {{進捗|00%|2022-03-27}}</span>   <small>(2022年3月27日から)</small> ;用例集 *<span style="background-colo:#ffd;">[[/用例集]] {{進捗|00%|2020-03-29}}</span><!-- 2020-03-29 --> ;ガリア語 *<span style="background-colo:#ffd;">[[/ガリア語の名前]] {{進捗|00%|2021-12-11}}</span><!-- 2021-09-25 --> == 付録1 == {{Wikipedia|ガリア戦記|ガリア戦記}} {{Wiktionary|la:Commentarii_de_bello_Gallico|ガリア戦記}} {{Commons|Category:Gallic_War|ガリア戦争}} <!-- *[[/あらすじ]]:各巻のあらすじ --> *[[/内容目次]]:巻・章・節の内容を記した目次 {{進捗|75%|2011-04-02}} *[[/参照画像一覧]]:本文で参照した画像一覧  {{進捗|75%|2011-04-16}} *[[/ガリアの河川]]:本書で言及される河川  {{進捗|00%|2021-11-22}} *[[/関連年表]] *[[/対訳語彙集 (羅和)]] - [[/対訳語彙集 (羅英)]] **[[/人物一覧 (羅和)]] **[[/部族一覧 (羅和)]] **[[/地名一覧 (羅和)]] {{進捗|25%|2010-04-07}} == 付録2 == *<span style="background-color:#ffa;">'''[[古代ローマの不定時法]]'''   {{進捗|50%|2020-08-24}}</span> <!-- 2016-12-31 --> *<span style="background-color:#ffb;">[[ガイウス・ユリウス・カエサルの著作/ラテン語の紀年法|/ラテン語の紀年法]]   {{進捗|75%|2009-01-12}}</span> *<span style="background-color:#ffb;">[[ガイウス・ユリウス・カエサルの著作/古代ローマの攻城兵器|/古代ローマの攻城兵器]] {{進捗|00%|2019-08-06}}</span> *<span style="background-color:#ffffcc;">[[ガイウス・ユリウス・カエサルの著作/古代ローマの軍旗類|/古代ローマの軍旗類]]  {{進捗|00%|2022-01-22}}</span><!--【2022年1月22日より】--> *[[ガイウス・ユリウス・カエサルの著作/通貨・計量単位|/通貨・計量単位]]    {{進捗|25%|2020-12-27}}</span> == 原文出典 == {{Wikisource|la:Commentarii de bello Gallico|ガリア戦記}} {{進捗状況}} *ラテン語版ウィキソース:[[s:la:Commentarii_de_bello_Gallico|Commentarii de bello Gallico]](ただし、校訂本の出典記載なし! しかも誤植が多いので注意! α系写本の影響が強いと思われる。) :以下の校訂本を参照しながら、できるだけα系写本の影響を尊重しつつ、原文を修整した。 *トイプナー古典叢書(<small>[[w:la:Bibliotheca_scriptorum_Graecorum_et_Romanorum_Teubneriana|Bibliotheca scriptorum Graecorum et Romanorum Teubneriana]]</small>) **C. Iulii Caesaris Commentarii Rerum Gestarum, edidit [[w:de:Otto_Seel|Otto Seel]], vol.I. Bellum Gallicum, [[w:la:Lipsia|Lipsiae]], Teubner, 1961. *:(オットー・ゼール(1907-1975)編。現代の代表的な校訂本。β系写本の影響がやや強い。残念ながら絶版。) **C. Iulii Caesaris Commentarii Rerum Gestarum, edidit [[w:de:Wolfgang_Hering|Wolfgang Hering]], vol.I. Bellum Gallicum, Lipsiae, Teubner, 1987. *: ISBN 978-3-322-00351-5 (ISBN 3-322-00351-5) *:(ヴォルフガング・ヘーリンク編。最近の校訂本。写本の異同などの情報量、文の完成度はゼール版より劣ると思われる。) == 参考文献 == *ラテン語・英語対訳 **CAESAR: The Gallic War (with an English translation), by H. J. Edwards, [[w:en:Loeb_Classical_Library|Loeb Classical Library]](#72), [[w:en:Harvard_University_Press|Harvard University Press]], ISBN 979-0-674-99080-7 **:(1917年の初版以来、[[w:ローブ・クラシカルライブラリー|ローブ古典叢書]]の一冊として刊行され続けている読み物としての普及版) *ラテン語・日本語対訳 **『カエサル『ガリア戦記』第I巻』遠山一郎 訳注、大学書林、2009年、ISBN 978-4-475-02446-4 *日本語訳 **『ガリア戦記』 カエサル著、近山金次訳、岩波文庫(岩波書店)、1964年、ISBN 978-4-00-334071-4 **『ガリア戦記』 カエサル著、國原吉之助訳、講談社学術文庫、1994年、ISBN 978-4-06-159127-1 *英語訳 **CAESAR: The Gallic War (A new English translation) by Carolyn Hammond, [[w:en:Oxford World's Classics|Oxford World's Classics(OWC)]], [[w:en:Oxford University Press|Oxford University Press]], First published 1996 ; Reissued 2008、ISBN 978-0-19-954026-6(近年の新訳) *注釈書 **Gould, H.E. & J.L. Whiteley. C. Iuli Caesaris Commentariorum De Bello Gallico. Liber Quartus. (London: Macmillan & Co Ltd., 1968).;初級者向けの英文注釈がある。 **Caesar: De Bello Gallico V, Edited by R.C.Carrington (再版Bristol Classical Press, 1984), ISBN 0-86292-136-8 etc. == 関連項目 == *<span style="background-color:#ffe;">[[羅馬史略]] {{進捗|00%|2022-08-18}}</span><!-- 2022-08-18 -->   <small>(2022年8月18日から)</small> == 外部リンク == *英語版ウィキソース:[[s:en:Commentaries_on_the_Gallic_War|Commentaries on the Gallic War]](英語訳) *フランス語版ウィキソース:[[s:fr:La_Guerre_des_Gaules|La Guerre des Gaules]](仏語訳) *[http://www.forumromanum.org/literature/caesar/gallic.html Commentaries on the Gallic War]("corpus scriptorum latinorum" ラテン文学のデジタルライブラリー;英仏訳と地図付) *[http://www.debellogallico.org/index.cgi/bgtext Commentarii de Bello Gallico](ガリア戦記の日本語対訳サイト) *[http://itunes.apple.com/jp/podcast/classics-texts-caesar-de-bello/id183722640 Classics Texts :: Caesar, De Bello Gallico 2 (Study Speed)](『[[ガリア戦記 第2巻]]』の各節を[[w:ITunes|iTunes]]向けに読み上げた音声ファイルのダウンロードサイト) [[Category:ガリア戦記|*]] [[Category:ラテン語|かりあせんき]] [[Category:古典ラテン文学|かりあせんき]] [[Category:ガイウス・ユリウス・カエサルの著作|かりあせんき]] 9q74wk2pzfni33dsvuzzp84ork6w8fy 民法第148条 0 5315 206723 196296 2022-08-18T23:52:16Z 164.70.183.210 /* 条文 */ wikitext text/x-wiki [[法学]]>[[民事法]]>[[コンメンタール民法]]>[[第1編 総則 (コンメンタール民法)]] ==条文== (強制執行等による時効の完成猶予及び更新) ;第148条 # 次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する{{Font color||#dddddd|(申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合にあっては、その終了の時から6箇月を経過する)}}までの間は、時効は、完成しない。 #: 一 強制執行 #: 二 担保権の実行 #: 三 民事執行法(昭和54年法律第4号)[[民事執行法第195条|第195条]]に規定する担保権の実行としての競売の例による競売 #: 四 [[民事執行法第196条]]に規定する財産開示手続 # 前項の場合には、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から新たにその進行を始める。ただし、申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合は、この限りでない。 ===改正経緯=== 2017年改正により、旧第148条に定められていた時効中断の及ぶ範囲の趣旨は、[[民法第153条|第153条]]に移動し、それに代え旧第147条に含まれていた強制執行等による時効の完成猶予及び更新について定めた。 ([[時効 (民法)#時効の中断|時効の中断]]事由) ;第147条 :時効は、次に掲げる事由によって中断する。 ::一  (略) ::二  '''[[w:差押え|差押え]]'''、[[w:仮差押え|仮差押え]]又は[[w:仮処分|仮処分]] ::三  (略) 改正条文には、以下の改正前条項の趣旨を引き継ぐ。 (中断後の時効の進行) ;第157条 :#中断した時効は、その中断の事由が終了した時か ら、新たにその進行を始める。 :#裁判上の請求によって中断した時効は、裁判が確定した時か ら、新たにその進行を始める。 ※参考 ([[w:時効|時効]]の中断の効力が及ぶ者の範囲) ;第148条 : 前条の規定による時効の中断は、その中断の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。 ==解説== ==参照条文== ==判例== ---- {{前後 |[[コンメンタール民法|民法]] |[[第1編 総則 (コンメンタール民法)|第1編 総則]]<br> [[第1編 総則 (コンメンタール民法)#7|第7章 時効]]<br> [[第1編 総則 (コンメンタール民法)#7-1|第1節 総則]] |[[民法第147条]]<br>(裁判上の請求等による時効の完成猶予及び更新) |[[民法第149条]]<br>(仮差押え等による時効の完成猶予) }} {{stub}} [[category:民法|148]] [[category:民法 2017年改正|148]] k05l7m223z64pa7uogu7vsiqkswvxsj 民法第555条 0 5789 206715 179790 2022-08-18T22:49:14Z Rhkmk 66092 /* 判例 */ wikitext text/x-wiki [[法学]]>[[民事法]]>[[民法]]>[[コンメンタール民法]]>[[第3編 債権 (コンメンタール民法)]] == 条文 == ([[w:売買|売買]]) ; 第555条 : 売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。 == 解説 == 売買契約の要件と効果について定めている。 === 要件 === 契約は法律行為であるから、総則の意思表示の規定が適用される。 すなわち、効果が発生するには以下の要件を満たす必要がある。 # 成立要件 ## 申込みと承諾([[民法第522条|522条]]~[[民法第528条|528条]]) ## 売買契約は諾成契約であるので、意思表示の合致のみで成立する。 ## 売買契約は不要式契約であるので、書面の作成は必須でない。口頭の合意でも成立する。 # 有効要件 # 効果帰属要件 # 効果発生要件 === 効果 === ==== 発生する債務 ==== ; 双務契約 : 売買契約は双務契約であり、売主と買主の双方に債務が発生する。 ; 売主 : 売主には財産権移転義務が発生する。動産であれば目的物引渡義務、不動産の場合はこれに加えて登記移転義務が発生する。なお、通説は売買契約と同時に所有権移転を目的とする契約が成立すると解する。 : また、他人の物の売買も契約としては有効に成立する([[民法第561条|561条]])。 ; 買主 : 買主には代金支払義務が発生する。 ; 同時履行 : 売主の財産権移転義務と買主の代金支払義務は、特約のない限り、同時履行の関係に立つと推定される([[民法第573条|第573条]])。 ==== 売主の契約適合責任 ==== 売買契約においては、売主は契約に適合する状態で目的物を引渡す義務を負っていると解される。このため、契約に適合しない場合の責任に関する規定が置かれており、概ね、以下のプロセスとなる。 #契約適合物を引き渡すべき請求('''追完請求権''')に応じる([[民法第562条|第562条]])。 #:目的物を売主の負担で補修したり、契約適合物と交換する等の責任 #履行の追完がなされない場合、'''代金を減額'''する([[民法第563条|第563条]])。 #履行の追完が十分になされず契約に適合しない場合、売買契約の'''解除'''に応じる([[民法第564条|第564条]]→[[民法第541条|第541条]]、[[民法第542条|第542条]])。 #上記において、買主に損害が発生した場合、'''損害賠償'''に応じる([[民法第564条|第564条]]→[[民法第415条|第415条]])。 == 参照条文 == * [[民法第560条|第560条]](権利移転の対抗要件に係る売主の義務) * [[民法第561条|第561条]](他人の権利の売買における売主の義務) * [[民法第562条|第562条]](買主の追完請求権) * [[民法第563条|第563条]](買主の代金減額請求権) * [[民法第564条|第564条]](買主の損害賠償請求及び解除権の行使) * [[民法第565条|第565条]](移転した権利が契約の内容に適合しない場合における売主の担保責任) * [[民法第566条|第566条]](目的物の種類又は品質に関する担保責任の期間の制限) * [[民法第567条|第567条]](目的物の滅失等についての危険の移転) * [[民法第568条|第568条]](競売における担保責任等) * [[民法第569条|第569条]](債権の売主の担保責任) * [[民法第570条|第570条]](抵当権等がある場合の買主による費用の償還請求) * [[民法第572条|第572条]](担保責任を負わない旨の特約) * [[民法第573条|第573条]](代金の支払期限) * [[民法第574条|第574条]](代金の支払場所) * [[民法第575条|第575条]]([[果実]]の帰属及び代金の利息の支払) == 判例 == * [http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=53990 第三者異議](最高裁判決 昭和40年11月19日) [[民法第176条]],[[民法第560条]] * [http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=51887 貸金請求](最高裁判決 昭和44年11月4日) [[民法第388条]],[[民法第249条]],[[土地区画整理法第99条]],[[土地区画整理法第85条]],[[土地区画整理法第98条]] * [http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=70438 建物収去土地明渡](最高裁判決 昭和57年6月17日)[[民法第206条]], [[民法第249条]], [[民法第252条]] ---- {{前後 |[[コンメンタール民法|民法]] |[[第3編 債権 (コンメンタール民法)|第3編 債権]]<br> [[第3編 債権 (コンメンタール民法)#2|第2章 契約]]<br> [[第3編 債権 (コンメンタール民法)#2-3|第3節 売買]] |[[民法第554条]]<br>(死因贈与) |[[民法第556条]]<br>(売買の一方の予約) }} {{stub}} [[category:民法|555]] mjtz8ot3m7kuz9koao5q35x658s5qdq 内乱記 0 19082 206698 185313 2022-08-18T13:44:09Z Linguae 449 wikitext text/x-wiki __notoc__ [[画像:Commentarii_de_Bello_Gallico.jpg|thumb|right|300px|1783年刊行の『ガリア戦記』と『内乱記』]] *[[ラテン語]]>'''内乱記''' *[[文学]]>'''内乱記''' <div style="background-color:#ffffdd;">[[w:古代ローマ|古代ローマ]]の政治家・武将・著述家である[[w:ガイウス・ユリウス・カエサル|ガイウス・ユリウス・カエサル4世]]([[w:la:Gaius_Iulius_Caesar|Gaius Iulius Caesar IV]])が、[[w:グナエウス・ポンペイウス|グナエウス・ポンペイウス・マグヌス]]([[w:la:Gnaeus Pompeius Magnus|Gnaeus Pompeius Magnus]])らと戦った[[w:ローマ内戦 (紀元前49年-紀元前45年)|ローマ内戦]](Bellum Civile) の経過を[[w:古典ラテン語|古典ラテン語]]で著述した[[w:ラテン文学|ラテン文学]]の名著『内乱記』([[s:la:Commentarii de bello civili|Commentarii de bello civili]])の[[ラテン語]]・[[日本語]]対訳。</div> <br><div style="background-color:#ccffcc;">『内乱記』は、『'''[[ガリア戦記]]'''』の続編に当たるが、『ガリア戦記』を絶賛した[[w:マルクス・トゥッリウス・キケロ|キケロ]]ら当時の著述家が言及していないことから、カエサルの生前には刊行されなかったと考えられている。刊行当時の書名は、『ガイウス・ユリウス・カエサルの業績(戦績)に関する覚え書』(C. Iulii Caesaris Commentarii Rerum Gestarum)であったと推定され、『ガリア戦記』と併せたものであったと考えられる。 ルネサンス期以降は『ガイウス・ユリウス・カエサルのガリア戦争および内戦に関する覚え書』(C. Iulii Caesaris Commentarii de Bello Gallico et Civili)と題して刊行されていた(右の画像)。</div> <br><div style="background-color:#ddddff;">なお、「内乱記」という邦題で紹介される作品には、次のものもある。 *1世紀のローマの詩人[[w:マルクス・アンナエウス・ルカヌス|ルカヌス]]([[w:la:Lucanus|Lucanus]])の『'''内乱記'''』または通称『パルサリア』(De Bello Civili<ref>[http://www.thelatinlibrary.com/lucan.html De Bello Civili sive Pharsalia](The Latin Library)</ref> <i>sive</i> [[w:la:Pharsalia|Pharsalia]])<ref>『内乱 ─パルサリア─(上)』[[w:マルクス・アンナエウス・ルカヌス|ルーカーヌス]]作、大西英文訳、[[w:岩波文庫|岩波文庫]]、2012年、ISBN 978-4-00-321261-5</ref><ref>『内乱 ─パルサリア─(下)』ルーカーヌス作、大西英文訳、岩波文庫、2012年、ISBN 978-4-00-321262-2 </ref> *:カエサルの『内乱記』と同じ題材を、反帝政・反カエサルの立場から描写している叙事詩。 *2世紀のギリシア人史家 [[w:アッピアノス|アレクサンドリアのアッピアノス]]([[w:la:Appianus Alexandrinus|Appianus Alexandrinus]], <span style="font-family:Times New Roman;font-size:15pt;color:#009999;">Ἀππιανὸς Ἀλεξανδρεύς</span>)の『'''内乱記'''』 *:ローマの内乱史を描き、カエサルの内戦も扱っている。 </div> == 各巻対訳(左右並列対訳) == [[画像:Roman Empire 49 BC.png|thumb|right|300px|[[w:ローマ内戦 (紀元前49年-紀元前45年)|ローマ内戦]]勃発当初(BC49年)のカエサルの勢力圏(赤色)と[[w:グナエウス・ポンペイウス|ポンペイウス]]の勢力圏(緑色)および同盟国(水色)。]] [[画像:Vexilloid of the Roman Empire.svg|thumb|right|240px|ローマ軍の軍旗]] == 各巻対訳(詳解対訳) == *<span style="background-color:#ffffaa;">'''[[/内容目次]]''':各 巻・章・節の内容を記した目次 {{進捗|75%|2017-06-20}} </span> <br> *<span style="background-color:#ffffaa;">'''[[内乱記 第1巻]]''' (全87節): {{進捗|75%|2015-4-26}}  <u>(一通り訳了。推敲・補筆は未定)</u></span> *<span style="background-color:#ffffaa;">'''[[内乱記 第2巻]]''' (全44節): {{進捗|75%|2015-11-29}}  <u>(一通り訳了。推敲・補筆は未定)</u></span> *<span style="color:gray;">内乱記 第3巻</span>(全112節) **<span style="background-color:#ffffaa;">'''[[内乱記 第3巻 (上)]]''' (1~74節):{{進捗|75%|2016-12-14}}  <u>(一通り訳了。推敲・補筆は未定)</u></span> **<span style="background-color:#ffffaa;">'''[[内乱記 第3巻 (下)]]''' (75節~112節):{{進捗|75%|2017-06-20}}  <u>(一通り訳了。推敲・補筆は未定)</u></span> ==付録1== {{Wikipedia|内乱記|内乱記} } {{Commons|Category:Caesar's Civil War|カエサルの内戦}} *内乱記の地誌 **<span style="background-color:#ffffcc;">[[/マッシリアについて]]: {{進捗|50%|2016-06-14}} <u>(おおむね完成)</u></span> * **[[/おもな登場人物]]: {{進捗|25%|2016-6-11}} <u>(作成途上)</u> **[[/ギリシアとアルバニアについて]]: {{進捗|25%|2016-6-11}} <u>(作成途上)</u> **<span style="background-color:#ffffcc;">[[/デュッラキウムの戦い]]: {{進捗|50%|2016-12-24}} <u>(作成中)</u></span> * **[[/あらすじ]]:各巻のあらすじ **[[/参照画像一覧]]:本文で参照した画像一覧  :<u>(掲載未定)</u> **[[/関連年表]] :<u>(掲載未定)</u> **[[/固有名詞一覧 (羅和)]] :<u>(掲載未定)</u> **[[/人名一覧 (羅和)]] :<u>(掲載未定)</u> **[[/地名一覧 (羅和)]] :<u>(掲載未定)</u> **[[/ヒスパニアについて]] :<u>(掲載未定)</u> ==付録2== *<span style="background-color:#ffff88;">'''[[ガイウス・ユリウス・カエサルの著作/ラテン語の紀年法|ラテン語の紀年法]]'''     {{進捗|75%|2009-01-12}} (おおむね完成):年号、ローマ人の紀年法などについて</span> *<span style="background-color:#ffff88;">'''[[ガイウス・ユリウス・カエサルの著作/絶対奪格の例文|絶対奪格の例文]]'''      {{進捗|50%|2016-12-24}} </span> *<span style="background-color:#ffff88;">'''[[ガイウス・ユリウス・カエサルの著作/処格の用例|処格の用例]]'''       {{進捗|25%|2016-10-16}} </span> *<span style="background-color:#ffff88;">'''[[ガイウス・ユリウス・カエサルの著作/通貨・計量単位|通貨・計量単位]]'''      {{進捗|25%|2016-12-29}} </span> *<span style="background-color:#ffffcc;">[[ガイウス・ユリウス・カエサルの著作/数詞の用例|数詞の用例]]       {{進捗|25%|2016-12-29}}</span> *<span style="background-color:#ffff88;">[[ガイウス・ユリウス・カエサルの著作/単語集|単語集]]         {{進捗|25%|2016-11-05}} </span> *<span style="background-color:#ffff88;">'''[[ガイウス・ユリウス・カエサルの著作/プトレマイオス朝について|プトレマイオス朝について]]'''       {{進捗|50%|2017-06-20}}</span> *[[ガイウス・ユリウス・カエサルの著作/ラテン語動詞の活用一覧|ラテン語動詞の活用一覧]]         {{進捗|25%|2016-06-16}} *[[ガイウス・ユリウス・カエサルの著作/古代ローマ史の用語集|古代ローマ史の用語集]]         {{進捗|25%|2016-06-25}} *[[ガイウス・ユリウス・カエサルの著作/古代ローマの名門の家系図|古代ローマの名門の家系図]]         {{進捗|25%|2016-05-21}} *<span style="background-color:#ffff88;">'''[[古代ローマの不定時法]]'''       {{進捗|50%|2016-12-31}}</span> == 原文出典 == {{Wikisource|la:Commentarii de bello civili|内乱記}} {{進捗状況}} *ラテン語版ウィキソース:[[s:la:Commentarii de bello civili|Commentarii de bello civili]](ただし、校訂本の出典記載なし! <!--しかも誤植が多いので注意! α系写本の影響が強いと思われる。--> ) :<!--以下の--> 校訂本を参照しながら、<!--できるだけ写本の影響を尊重しつつ、--> 原文を修整した。 *トイプナー古典叢書(<small>[[w:la:Bibliotheca_scriptorum_Graecorum_et_Romanorum_Teubneriana|Bibliotheca scriptorum Graecorum et Romanorum Teubneriana]]</small>) **C. Iulii Caesaris Commentarii rerum gestarum, vol. 2, Commentarii belli civilis, edidit [[w:de:Alfred Klotz|Alfredus Klotz]],&nbsp; [[w:la:Lipsia|Lipsiae]] : in aedibus B. G. Teubneri, 1957. *:(アルフレート・クロッツ(1874-1956)編。20世紀の代表的な校訂本のひとつ。絶版。 [http://www.worldcat.org/title/commentarii-belli-gallici-addenda-et-corrigenda-coll-et-adiecit-w-trillitzsch/oclc/61815878&referer=brief_results ⇒(WorldCat)]) == 参考文献 == *ラテン語・英語対訳 **J. M. カーター([http://www.worldcat.org/identities/lccn-no92-7888/ John Mackenzie Carter:1934- ])による羅英対訳 (イギリスの出版社であった Aris & Phillips から刊行<ref>版元 Aris & Phillips は[[w:en:Casemate Publishers#Purchase of Oxbow Books|Oxbow Books]]、次いで[[w:en:Casemate Publishers|Casemate Publishers]]の[[w:インプリント|インプリント]]となっている。</ref>)。まれに、誤植や不可解な箇所が見られる。 ***Julius Caesar: <u>The Civil War Books I & II</u>, <small>Edited with an Introduction, Translation and Commentary</small> by J. M. Carter, Aris & Phillips, 1990. ***:(ISBN-13:978-0-85668-462-3, ISBN-10:0-85668-462-7) ***:<span style="color:#009900;">第1巻~第2巻(1990年初版)</span> [http://www.worldcat.org/title/civil-war-books-i-ii/oclc/24696454 (⇒WorldCat)] ***Julius Caesar: <u>The Civil War, Book III</u>, <small>Edited with an Introduction, Translation and Commentary</small> by J. M. Carter, Aris & Phillips, 1993. ***:(ISBN-13:978-0-85668-583-5) ***:<span style="color:#009900;">第3巻(1993年初版、2010年に訂正のうえ重版)</span> [http://www.worldcat.org/title/civil-war-book-iii/oclc/29544144 (⇒WorldCat)] *日本語訳 **『内乱記』 カエサル著、[[w:国原吉之助|國原吉之助]]訳、[[w:講談社学術文庫|講談社学術文庫]]、1996年(ISBN-13:978-4-06-159234-6, ISBN-10:4-06-159234-3) == 関連図書 == *'''マティアス・ゲルツァー'''([[w:de:Matthias Gelzer|Matthias Gelzer]]: 1886-1974)'''『ローマ政治家伝』'''([[w:長谷川博隆|長谷川博隆]]訳、[[w:名古屋大学出版会|名古屋大学出版会]]) *: ドイツのローマ史家による評伝で、カエサル・ポンペイウスの一方にあまり偏らず、詳細な注で出典史料が示されている。 **『ローマ政治家伝Ⅰ カエサル』 ゲルツァー著、長谷川訳、2013年(改訳)、ISBN 978-4-8158-0735-1 [http://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978-4-8158-0735-1.html] **:<span style="color:purple;">(原著 ''Caesar. Der Politiker und Staatsmann.'', 1921(初版), ISBN 978-3-515-09112-1 )</span> **『ローマ政治家伝Ⅱ ポンペイウス』 ゲルツァー著、長谷川訳、2013年、ISBN 978-4-8158-0736-8 [http://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978-4-8158-0736-8.html] **:<span style="color:purple;">(原著 ''Pompeius. Lebensbild eines Römers.'', 1949, ISBN 3-515-04074-9 )</span> etc. == 脚注 == <div class="references-small"><references /></div> == 関連記事・関連画像 == *[[w:en:Siege of Gomphi]] *[[:w:hy:Կեսարի_քաղաքացիական_պատերազմ]] 等 <gallery> 画像:Dal Rubicone a Corfinio 49 aC.png|カエサルのイタリア侵攻 画像:DA ROMA A MASSALIA 49 aC.png|カエサル軍のマッシリア攻囲 画像:DA MASSALIA A ILERDA 49 aC.png|カエサル軍のイレルダ攻め </gallery> == 関連項目 == *<span style="background-color:#ffe;">[[羅馬史略]] {{進捗|00%|2022-08-18}}</span><!-- 2022-08-18 -->   <small>(2022年8月18日から)</small> == 外部リンク == *『内乱記』翻訳サイト **英語版ウィキソース:[[s:en:Commentaries on the Civil War|Commentaries on the Civil War]](英語訳) **フランス語版ウィキソース:[[s:fr:La Guerre civile|La Guerre civile]](仏語訳) *関連資料サイト **[http://www.westpoint.edu/history/SitePages/Home.aspx Department of History], [[w:en:United States Military Academy|United States Military Academy]] ([[w:陸軍士官学校 (アメリカ合衆国)|アメリカ陸軍士官学校]] 史料部) ***'''[http://www.westpoint.edu/history/SitePages/Ancient%20Warfare.aspx Atlas for Ancient Warfare (Department of History - Ancient Warfare)]''' (戦史地図集) [[Category:内乱記|*]] [[Category:ラテン語|ないらんき]] [[Category:古典ラテン文学|ないらんき]] [[Category:ガイウス・ユリウス・カエサルの著作|ないらんき]] 8sohrfmxzmi6x0zi9sph7zp18j3g9as 高等学校日本史B/院政とその展開 0 24160 206700 205962 2022-08-18T14:16:32Z 椎楽 32225 見出しと知行国について少し加筆。 wikitext text/x-wiki {{Nav}} == 延久の荘園整理令と荘園公領制 == === 延久の荘園整理令 === 11世紀のなかば、藤原氏を外戚としない'''後三条天皇'''(ごさんじょう てんのう)が即位したので、摂関政治が終わった。 後三条天皇は1069年に'''延久の荘園整理令'''(えんきゅう の しょうえん せいりれい)を出し、'''記録荘園券契所'''(きろく しょうえん けんけいじょ)を設置し、基準に満たない荘園を停止した。 摂関家も例外なく、多くの荘園を停止された。 === 地方政治の変革 === == 院政の開始 == (後三条天皇は、院政を行ってない。) つづいて、後三条の子の'''白河天皇'''(しらかわ てんのう)が即位したが、1086年に退位して幼少の堀河天皇(ほりかわ てんのう)に皇位をゆずり、白河みずからは'''上皇'''となった。 そして、上皇みずから、政治を行った。 このような、上皇による政治のことを'''院政'''という。 院とは、もともとは上皇の住まいのことだったが、しだいに上皇じしんを指し示すようになった。 白河上皇、鳥羽(とば)上皇、後白河(ごしらかわ)上皇が、院政を行い、100年ほど院政が続く。 == 院政期の政治 == 白河上皇は、院の御所に警備のため'''北面の武士'''を設けた。 歴代の上皇の院政の仕組みでは、上皇は'''院庁'''(いんのちょう)を設けた。国政は、上皇が太政官(だじょうかん)に指示して、実行された。 院政では、上皇の意志を伝える文書である'''院宣'''(いんぜん)や、院庁から下される文書である'''院庁下文'''(いんちょうの くだしぶみ)が権力をもった。 この頃から国司ではない公卿や寺社に、律令国の国司推薦権と税などの収益を得る権限を与える'''知行国'''の制度が広まった。背景として、俸禄制度が崩壊して朝廷が公卿への給与を支払うことができなくなったことがあげられる。つまり、知行国からの収益を公卿への給与の代わりとしたのである。また、上皇が院近臣らに、あたかも私領のように知行国を与えることによって奉仕させることも可能になった。 == 院政期の社会 == 荘園の制度は、この時代もひきつづき、存続した。ますます、荘園の独立性は高まっていき、中央政府は貴族や寺社の荘園からは租税などを取りづらくなった。 この頃、寺社が武装するようになった。寺社は、下級僧侶や領民を武装させて'''僧兵'''(そうへい)として組織した。また、僧兵らは、たびたび、貴族など相手に神木(しんぼく)や神輿(みこし)などをかついでデモ行進してくる'''強訴'''(ごうそ)を行い、要求を通そうとした。 朝廷は、僧兵らの圧力に対抗するため、武士を重用したので、中央政界で武士の影響力が高まった。 [[category:高等学校日本史|いんせいとそのてんかい]] el8jaf3oswhxe700lf5bc14ia9cp0kr 高等学校日本史B/鎌倉幕府の成立 0 24170 206697 206691 2022-08-18T13:42:26Z 椎楽 32225 wikitext text/x-wiki {{Nav}} == 源平の争乱 == === 以仁王の令旨 === 1179年に平清盛は後白河法皇を幽閉し、平氏の専制体制を作り上げた。このことは他の有力貴族や寺社の不満を高めることとなった。1180年に清盛が、娘の{{ruby|徳子|とくこ}}の産んだ安徳天皇を即位させると、後白河法皇の第2皇子の{{ruby|以仁王|もちひとおう}}が{{ruby|源頼政|みなもとのよりまさ}}とともに挙兵した。これに清盛は速やかに対応し、以仁王らを攻撃した。頼政は宇治で戦死し、以仁王も奈良に逃亡する最中に討ち取られた。 こうした中、同年6月に清盛は都を摂津の'''福原'''に移した。この遷都は瀬戸内海の支配を確保し、平家の指導力を高めるための拠点移動であった。だが、貴族の反対に加え、南都北嶺の僧兵や畿内の源氏の活動が活発になったために半年で京に都を戻した。 以仁王は敗死したが、挙兵と同時に諸国の武士に平氏討伐の令旨を出しており、各地でこれに呼応した各地の武士(在地領主)が立ち上がった。その中でも有力だったのが、平治の乱で敗れて{{ruby|伊豆|いず}}に流されていた'''源頼朝'''、および信濃国木曽の'''源義仲'''であった。 源頼朝は、叔父の源行家によって伝えられた以仁王の令旨に応じ、1180年8月に妻・'''政子'''の父である'''北条時政'''らと挙兵して伊豆国目代の館を奇襲した。目代への襲撃は成功するものの、平家方の大庭景親が3000騎の大軍を率いて戦闘になると兵力の乏しい頼朝軍は大敗する('''石橋山の戦い''')。頼朝は安房国(千葉県南部)へと逃れ、再起をはかった。安房で北条氏とともに挙兵した三浦氏とも合流し、源氏に仕えていた武士たちも頼朝の下に集まりはじめた。そして、千葉常胤や上総広常などの有力な豪族が頼朝に従うと形勢は頼朝の方へ一気に傾いた。そして、同年10月には平家方の有力豪族を倒して源氏ゆかりの地である鎌倉に入った。 1181年の清盛の死や、畿内・西国を中心とした飢饉(養和の飢饉)の発生は平氏に不利に働いた。 1183年、平氏は京都をめぐって義仲の軍勢と戦い、平氏が負け、平氏は安徳天皇を連れて西国に逃げる(都落ち(みやこおち) )。 後白河法皇は、京都にとどまった。 そして、源義仲と後白河が対立した。 そして、頼朝は、弟の源範頼(のりより)および源義経(よしつね)および彼らの軍勢を京に派遣し、源義仲を討った<ref>これについては、実教出版の教科書では源氏どうしで戦わせて勢力を削ぎ、後白河法皇を中心とした政権を築こうとする策謀という解釈を述べている。他方、後白河法皇には長期的な戦略がなく、場当たり的な判断に終始しているという見解も根強い。(『陰謀の日本中世史』呉座勇一著、角川書店、p.84参照)</ref>。 (※ ) また1183年に頼朝は後白河法皇との交渉の末に東海•東山両道の支配権を承認された('''寿永二年十月宣旨''')。 === 平家滅亡 === そして、摂津の一の谷(いちのたに)、讃岐の八島(やしま)の合戦で源氏が勝って平氏をやぶり、ついに1185年に長門(ながと)の壇ノ浦(だんのうら)での海戦が源平最後の決戦となり、壇ノ浦で平氏を滅亡させた。壇ノ浦の戦いで安徳天皇は死去した。 === コラム:源平合戦の実態 === 治承・寿永の内乱は源平合戦とも言われ、源氏と平氏の勢力争いのように描かれることが多い。軍記物では「源平の宿命的な対立」も強調されがちである。しかし、実のところ全ての源氏が頼朝に、全ての平氏が平家<ref><!--どこぞのポンコツ煮込みを含む-->多くの人が誤解しがちだが、平氏=平家ではない。一般的に平家は平清盛の一族・縁者とその郎党を指す。</ref>の下についたわけではない。例えば、頼朝とともに挙兵した北条氏・三浦氏は平氏であった。一方、古くからの源氏の家人は当初、頼朝の挙兵には否定的な者も少なくなかった。また、同じ清和源氏である常陸(茨城県)の佐竹氏は平家に近かったため、頼朝から討伐された。 治承・寿永の内乱の背景には、平家による権力の独占に対する反発に加えて、所領の拡大を目指す在地領主と国司・荘園領主との対立があった。そして、自らの知行国を増加させて荘園の集積も行った平家一門がその矛盾を一手に引き受けてしまうことになったことも要因である。そのため、「源氏だから」という理由で頼朝に従ったわけではない。在地領主はあくまで自らの要求に最も応える可能性のあるものに従ったのである。 そのため、頼朝以外にも「武家の棟梁」となりうる者もいた。平家一門を都落ちさせた源義仲、以仁王の令旨を届けた源行家、甲斐源氏の棟梁であり富士川の戦いで頼朝の勝利に貢献した武田(源)信義、さらには清盛の後継者である平宗盛にも棟梁となるチャンスはあった。しかし、在地領主や荘園の荘官、諸国の在庁官人たちの要求に最もよく応えられた頼朝だけが彼らを御家人としてまとめ上げることに成功したのだった。 == 鎌倉幕府 == === 統治機構の確立 === 鎌倉は東海道の要衝であり、三方を山で囲まれ、南は海に面した天然の要害であった。さらに、頼朝の五代前の先祖である頼義が鶴岡八幡宮を建立したこともあり、鎌倉は源氏ゆかりの地でもある。こうしたことから、頼朝は鎌倉を拠点として関東統治のための機構をつくりあげる。頼朝は鎌倉を動かず、合戦はもっぱら弟の源範頼と源義経に任せていた。 1180年、富士川の戦いの後、頼朝は有力武士たちとの主従関係を明確なものとし、頼朝に直属する武士たちは'''御家人'''と呼ばれるようになり、頼朝は後に'''鎌倉殿'''と呼ばれるようになった。そして、御家人たちを統括する部署として{{Ruby|'''侍所'''|さむらいどころ}}が設けられた。その別当(長官)に任じられたのが関東の有力豪族であった三浦一族の{{Ruby|和田義盛|わだよしもり}}であった。 1184年には政務や財務を取りしきる{{Ruby|'''公文所'''|くもんじょ}}と裁判事務を担当する'''{{Ruby|問注所|もんちゅうじょ}}'''が開かれた。公文所は後に整備が進み{{ruby|'''政所'''|まんどころ}}となる。公文所(政所)別当には元々朝廷の下級官吏であった{{Ruby|大江広元|おおえのひろもと}}が、問注所執事(長官)には下級官吏出身の{{Ruby|三善康信|みよしのやすのぶ}}が招かれた。 === 全国支配の公認 === 1185年、後白河法皇は、頼朝の勢力をそごうとして、義経に頼朝追討を命じるが失敗する。そして、逆に頼朝は軍勢を京に送って後白河にせまり、頼朝は諸国を管理する権限(御家人を「'''守護'''」(しゅご)として各国に置く権利)を獲得する。また、荘園や国衙領にも地頭を置いて兵糧米を徴収する権利も、獲得した(文治勅許)。 :当初は「守護」でなく「'''国地頭'''」(くにじとう)などと呼ばれたが、やがて「守護」と呼ばれるようになった。 :すでに東国は頼朝の支配下にあったので、実質的には、頼朝は西国の支配権を手に入れたことになる。 こうして、1185年に、頼朝が実質的に全国支配をする体制が出来上がった。 そして1189年、頼朝は、奥州藤原氏が義経(よしつね)をかくまったとして、頼朝は奥州藤原氏をほろぼした。(奥州藤原氏の藤原泰衡(やすひら)は頼朝の要求に従って義経を殺したが、それにもかかわらず、頼朝は藤原泰衡を滅ぼした。) 1190年に頼朝は右近衛大将(うこのえたいしょう)となった。 1192年の後白河法皇の死後、源頼朝は征夷大将軍に任命された。 === コラム:鎌倉幕府の成立は何年か === 今(2022年)の40歳代以上の年代に鎌倉幕府の成立年を聞けば、たいていの場合「{{ruby|いい国|1192}}つくろう鎌倉幕府」の言葉とともに1192年という答えが返ってくるだろう。 しかし、現在では1192年を鎌倉幕府成立とする教科書・テキストはない。現行の中高の日本史教科書では1185年を鎌倉幕府成立としていることが多いが、これは頼朝が「日本国惣追捕使(守護)」「日本国惣地頭」の地位を獲得し、守護・地頭の任命権を持ったことを根拠とする。しかし、中世史研究者の間では以下の6説が提示されている。 #1180年末:頼朝が鎌倉を拠点とし、侍所を設け、南関東と東海道東部の支配権を確立した段階。 #1183年10月:頼朝の東国支配権が事実上承認された、いわゆる「寿永二年十月宣旨」を受けた段階。 #1184年10月:公文所と問注所の設立。 #1185年11月:全国の荘園と公領に守護・地頭を置く権限を獲得した「文治勅許」を得た段階。(中高の歴史教科書で採用されている見解でもある) #1190年11月:頼朝が右近衛大将に任命されたとき。 #1192年7月:頼朝が征夷大将軍に任命されたとき。 古くからの説は5と6であるが、これは「幕府」という言葉が近衛大将や将軍の館の意味に由来したことに基づく説である。すなわち、「頼朝が近衛大将・将軍となったこと」に注目したものと言える。現在、この2説に人気がないのは、既に頼朝が統治のための機構を作り上げつつあったことよりも「将軍」という形式にのみ注目しているからといえる。 一方、1~4は「鎌倉幕府」が軍事政権としての実体を持つようになった時期、つまり「どの段階で頼朝が政権を握った」と言えるか注目したものである。現在有力視されている4は頼朝の権力を全国に広げる契機に着目した説である。だが、鎌倉幕府の「頼朝による東国の支配権の確立」という性格に着目すれば2ないし3の説が、さらにその実効支配までさかのぼるならば1の説も主張される。 こうした見解の相違は、結局のところ「武家政権=幕府なのか」「将軍がいなくとも幕府と言えるか」「そもそも武家政権の権限はどこまで有効だったのか」などといった「幕府とは何か」という根本的な問いに由来する。 == 封建制度の成立 == ---- <references/> pnuqzwgxnhn1zsna7ni2wlkh7pjdwwv 高等学校理科 物理基礎 0 24774 206694 206688 2022-08-18T12:16:24Z 180.30.89.100 /* 力学 */進捗・日付表示 wikitext text/x-wiki {{pathnav|高等学校の学習|高等学校理科|pagename=物理基礎|frame=1|small=1}} ==力学== #[[高等学校物理基礎/力学|速度と自由落下]]{{進捗|25%|2021-04-11}} #[[高等学校物理/物理I/運動とエネルギー/運動の法則|運動法則]]{{進捗|50%|2015-07-10}} #[[高等学校物理/物理I/運動とエネルギー/仕事とエネルギー|仕事と力学的エネルギー]]{{進捗|50%|2015-07-18}} ==熱== #[[高等学校 物理基礎/熱|物質と熱]] #[[高等学校 物理基礎/熱|熱力学法則と熱機関]] ==波動== #[[高等学校物理基礎/波動|波]] #[[高等学校物理基礎/波動|音]] ==電磁気== #[[高等学校 物理基礎/電磁気|電気]] #[[高等学校 物理基礎/電磁気|磁場と交流]] ==エネルギー== #[[高等学校 物理基礎/エネルギー|エネルギー]] == 放射線 == #[[高等学校 物理基礎/放射線|放射線]] == 資料 == === 数学の知識 === *[[高等学校 物理基礎/物理のための数学|物理基礎のための数学]] === 物理定数 === {| class="wikitable" |+ 物理定数 |- ! 物理量 !! 概数値 !! 詳しい値 |- | 標準重力加速度 || 9.8 m/s<sup>2</sup> || 9.80665 m/s<sup>2</sup> |- | 絶対零度 || -273 ℃(=0 K) || -273.15 ℃ |- | 熱の仕事当量 || 4.19 J/cal || 4.18605 J/cal |- | アボガドロ定数 || 6.02×10<sup>23</sup> /mol || 6.02214179×10<sup>23</sup> /mol |- | 理想気体の体積(0℃, 1気圧) || 2.24×10<sup>-2</sup> m<sup>3</sup>/mol || 2.2413996×10<sup>-2</sup> m<sup>3</sup>/mol |- | 気体定数 || 8.31 J/(mol・K) || 8.314472 J/(mol・K) |- | 乾燥空気中の音の速さ(0℃) || 331.5 m/s || 331.4 5m/s |- | 真空中の光の速さ || 3.00×10<sup>8</sup> m/s || 2.99792458×10<sup>8</sup> m/s |- | 電気素量 || 1.60×10<sup>-19</sup> C|| 1.602176487×10<sup>-19</sup> C |- | 電子の質量 || 9.11×10<sup>-31</sup> kg|| 9.10938215×10<sup>-31</sup> kg |} [[category:理科教育|こうとうかつこうふつりきそ]] [[category:高校理科|ふつりきそ]] [[category:物理基礎|*]] fu2ao3bqizwyaatkxzcjztcehhojo5d 高等学校物理基礎/力学 0 24775 206701 176806 2022-08-18T14:18:06Z 通勤電車21世紀 69933 自由落下 wikitext text/x-wiki <small> [[小学校・中学校・高等学校の学習]]>[[高等学校の学習]]>[[高等学校理科 物理基礎]] </small> =速度と自由落下= ==力と運動== === 運動の姿 === ====速さ==== 物体が運動するとき, その移動距離を経過時間で割ったもの, すなわち単位時間当たりの移動距離を'''速さ'''という。速さにおいては向きを考えない。運動している物体の移動距離を''x'', 経過時間を''t''とすると, 物体の速さ''v''は次のように表される。 <math>v = x \div t=\frac{x}{t}</math>……① 速さの単位は時間と距離の単位によって決まる。よく用いられるのは, 距離の単位をメートル(m)とし, 時間の単位を秒(s)とするメートル毎秒(m/s)である。また, 日常生活では距離の単位をキロメートル(km), 時間の単位を時(h)とするキロメートル毎時(km/h)もよく使われる。 ====等速直線運動==== 一直線上を一定の速さで進む運動を'''等速直線運動'''という。物体の進む方向への移動距離を''x''[m]、速さを''v''[m/s]、経過時間を''t''[s]とすると、等速直線運動は次の式で表される。 <math>x = vt</math>……② ====速度==== 運動の様子を知るには速さだけでなく向きも考えなければならない。速さに向きの要素を加えたものを'''速度'''という。たとえば、西へ走る40㎞/hの車Aと東へ走る40㎞/hの車Bは速さは等しいが、向きは反対である。このことを表すために正負の記号を利用する。つまり、西を正・東を負とするとAの速度は+40㎞/h, Bの速度は-40㎞/hと表記できる。 このように大きさと向きを持つ量を'''ベクトル'''といい, その記号は<math>\vec{v}</math>と書く。ただし, 先ほどのように速度の値に±が書かれている場合には矢印を省略して単に''v''と書いてもよい。 ==== 平均の速度と瞬間の速度 ==== 一直線上の100mを走る走者を考えてみよう。時刻<math>t_1</math>[s]における位置を<math>x_1</math>[m], 時刻<math>t_2</math>[s]における位置を<math>x_2</math>[m](ただし<math> t_1<t_2 </math>)としたとき, 位置の変位は<math>x_2 - x_1 = \Delta x</math>, 経過時間は<math>t_2 - t_1 = \Delta t</math>で表される。このとき, <math>\frac{x_2 - x_1}{t_2 - t_1} = \frac{\Delta x}{\Delta t}</math>……③ ③式はある区間における単位時間当たりの変位を表している。こうして求められる速度を'''平均の速度'''<math>\overline{v}</math>(バーvと読む)という。なお、①式で得られた速さも経過時間における平均の速さである。 このとき''Δt''の値を極めて小さくする(すなわち<math>t_2</math>を限りなく<math>t_1</math>に近づける)と平均の速度<math>\overline{v}</math>は時刻<math>t_1</math>における'''瞬間の速度'''を表す。 普通、速度(速さ)は瞬間の速度(速さ)をさす。自動車などのスピードメーターに代表される速さの測定器で表示される数値は瞬間の速さである。 ==加速度== 速度のグラフの傾きが加速度である。ある瞬間の速度の増減の度合いである。ここに、物理は時間と関係していることが表れている。空間と時間の蝶番が、ここにある。 ==落体の運動== ===自由落下=== 重力だけが働いて初速度0で落下する運動を'''自由落下'''という。 [[category:物理基礎|りきかく]] 8r22uwohpm8g9ncxy2jifgyr1q5nha4 ゲームプログラミング/バランス調整 0 27004 206702 206660 2022-08-18T14:45:37Z Honooo 14373 /* 概要 */ wikitext text/x-wiki {{substub}} 現在の版の著者達は、ゲーム戦闘の調整の経験はないので、現状では本ページの内容は調べ物としては役立ちません。経験があり、かつ人間性も良好な人の協力をお待ちしています。 ==本ページの目的== 本科目『ゲームプログラミング』は、科目名に「プログラミング」とあるとおり、ゲームクリエイターのための教材ではなくプログラマーのための教材です。 従って、話題がプログラミング的な技術的な話題に片寄っています。一般のゲームクリエイターを目指す人には、本書のバランス調整の記述は到底、役立ちません。 プログラマーが、とりあえず何か趣味でゲームを作る際、バランス調整についての調べ物の手間を少なくするためだけの目的の教科書です。 ……と、前編集者Suj. は書いたんだけど、その割にはこの人物の私欲を満たすためだけの駄文が結構くどくど書かれてる気がするんだけど… 気のせいか?まあまだちゃんと読んでないしね、熱でもあるのカナ? コロナか^^? ==バランス調整== ゲームには難易度というものがあるが、そのゲームの面白さのため、あるいは商品としての購買力アップのため、調整し、最適値を見出す必要があるだろう。敵の強さや主人公の強さ、それらを調整し、最適値を見出すための調査、テストプレイなどが必要だ。 より普遍的に、バグ修正、操作性の改善、仕様実装の更新、そして今書いたバランス調整、ゲームを面白く、評価を高めるための様々な改善を、一般にチューニングと呼んでいる。 英語では、難易度の調整のことを「レベルデザイン」と言う。このレベルとは、高低差の意味で、欧米での昔の3Dゲームにおける、マップの高低差を意図しているらしい。このレベルを調整するツールをレベルエディタというが、このマップの高低差の調整で難易度が変わるので、しだいにレベルデザインが難易度の調整の意味になっていったという<ref>川上大典ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.57</ref>。 難易度デザイン、という言葉も使われている<ref>川上大典 ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日 第1版 第1刷、P.58</ref>。 そして、難易度の調整にはマップの処理もあるので、3Dゲームのレベルデザイン担当者は、MAYAなどの3Dグラフィックツールの技能を持っているスタッフが多いという<ref>吉冨賢介『ゲームプランナー入門』、P234</ref>。 ===詰み、を避けたい=== 製品として販売するゲーム、そしてそうでなくとも、プレイヤーがセーブした時点でクリア不能な状況、仕様になっている、つまり、プログラムの流れとして事実上そうなっている、これを「詰み」、と呼んでいますが、それは避ける必要がある。 これはプログラムの構造の問題ですが、ゲームは進行の仕様自体かなりの複雑さを持っていますから、制作者が気付かないうちにプレイヤーがそこに追い込まれる可能性があり、これは娯楽であるゲームとしては避けたい事態です<ref name="twogc78">蛭田健司『ゲームクリエイターの仕事 イマドキのゲーム制作現場を大解剖』、翔泳社、2016年4月14日初版第1刷発行、P78</ref>。 まず、ゲーム全体のバランスとして、平均的なプレイヤーなら、妥当な労力でクリアできる調整も必要でしょう。 ゲームプレイで詰みに追い込まれるのは、プログラムの構造の悪さでもありますが、それを見つけ出すためには、具体的にテストプレイにおいて、少なくとも誰か一人のテストプレイヤーが、そのゲーム内で想定できるクリア困難な状況から、実際に挽回してクリアしたという、事実、実績が必要です。 つまりコンピュータープログラムで常にセキュリティの問題が発生するのと同様に、ゲームプログラムでは構造が複雑になりすぎて、詰みがプログラマーの想定を超えて発生する可能性があるので、実際のプレイで、実際のプレイヤーの現実の巻き返しで確認して調整したい、という事ですね<ref name="twogc78" />。 そして一方難易度調整として、平均的プレイヤーが平均的な労力でクリアできるようにしておきたい。 ちなみに現編集者の昔のゲームプレイ経験ですが、初代ファミコン版のファイナルファンタジーですね、番号は幾つだったか……市販の攻略本を読みながらプレイしていたのですが、あるところまでいった時点で、攻略本を読んでも、どう考えても先に進めない状況に陥り、まあ私のプレイヤーとしての技量にも問題あったのかもしれませんが、結局にっちもさっちもいかなくなって、プレイを放棄してクリアしないまま積みゲーになってしまったことがあります。もちろんそれでそのゲームの仕様が悪かったと主張するつもりはありませんが、プレイヤーの私としてはその時点で完全に詰んでしまったわけです。 ===実はゲームプレイヤーだけではなく、あらゆる人間が面倒くさい、俺も、あんたもね^^=== ……しかしあんまり面倒くさがると、結局最後には偉い人に怒られてしまうのがこの社会の常です^^;;;。 一般にゲームプレイヤーがプレイ中に面倒くさがることは、覚えること、計算すること、配ること、だと言われています<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』,P342</ref>。 ゲーム中に、Wolfram|Alpha が使えるような仕様にすると、案外よかったりしてね^^ ===ゲーム制作者はいろいろ考えて作っているだろうけど、プレイヤーだってそれに負けずに考えてプレイしている=== プレーヤーも制作者も、時代の流れとともに、色々な変遷はありますよね。 時々指摘されるようですが、昔よりの最近の方が、ゲームの難しさに関する感受性が大きくて、割と簡単にこのゲームは難しいと指摘されることが多い、と、言われている。 たとえば携帯ゲームにおいて、平均的なゲームプレイヤーがクリアまでに5回ゲームオーバーになるように調整されたゲームは、今では「難しい」ゲームと判断される<ref>『ゲームプランナーの新しい教科書』、P210</ref>。つまり昔のプレイヤーの方が我慢強かったってこと?? 一方平均的なプレイヤーならゲームオーバーにならない難易度のゲームは、やさしいゲームと呼ばれることが多い。 だからもはやゲームの難しい易しいという言葉さえ、相対的で、結構人によって判断が違う。 2011~2013年頃のテレビ番組で、ゲーム業界を取材した番組、夜中の番組で、こういうものがあったという。 「昔の子供は、難しいゲームをプレイしたとき、「このゲームは難しい」と答えていたが、今の子供は「このゲームはつまらない」 と答える」 しかし実はテレビというのはこの社会で一番いい加減なメディアで、常に制作者に都合のいい印象操作、不当なイメージ操作が行われている。 つまり昔の子供より今の子供の方が愚かだというイメージを作りたいだけで、インチキな企業のためのいんちきな広告としての意味以外何も持たないだろう。 ===商業だろうとそうでなかろうとゲーム制作はプレイヤーの事を考える、難易度はどうする?=== 『ナナのリテラシー』という漫画、作者はゲーム好きで、ゲーム雑誌でも描いていたことがあるようです。ビジネス系しかもノウハウ系かな?2巻がゲーム会社回。 ゲーム会社の隅の老人経営者曰く(この漫画内の話ですよ)、「誰もが飛び越せる絶妙な難易度の壁をクリアさせる」、これがゲーム作りのコツじゃ^^!!! この漫画、前編集者が書くにはかなり、そこそこ取材されているという。 「PS」(プレステ)のロードは、「1回のロードで2WMが限界。どんなマップも2メガに入れなくちゃいけない。会話も音楽も全部ね。」なんて描写があるらしい。 この老人の主張は作品自体の主張でも作者の主張でもないというが、しかし前編集者は重要な事だと考えているようだ。 しかし誰もが飛び越せる絶妙な壁をクリアさせて、消費者に快楽を与えて、ガッポガッポも儲けるにしても、人間には個性があり、性格や性質にもばらつきがある。 全ての人に等しく、偉そうに試練を与えて、それを乗り越えたから気持ちいい、と自己満足に等しく浸らせることは難しい。 だから、インチキにガッポがっぽ儲けるためには(←しつこい^^;;;)、ターゲット層をある程度はしぼりこむ必要がある<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P.97 </ref>。 「遊んだプレイヤー全員が満足するものを、目指さない」との記述がある書籍もある<ref>塩川洋介『ゲームデザイン プロフェッショナル』、技術評論社、2020年10月3日 第1刷発行、P.173</ref>。ただこれはテストプレイヤーの意見を重視しすぎて振り回されないように、という意図がある記述だという。 ターゲット層を絞りこむには、実在の人物をイメージするのが良いと言う。「20代社会人男性が」、ではなく、自分の知人・友人・家族、あの人を面白がらせたい!!、と、いうのがいいようだ<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P205</ref>。 {{コラム|カラケオは気持ちよく歌いたい^^| 80年代~90年代にカラオケが流行した。と、いっても今でも、盛んだけどね。俺も好き^^ カラオケの難易度は、利用者が楽しめるように易しめに作られているようですね。というか前の項目で書いた、絶妙な難易度らしいよ。そこそこ難しく、それを乗り越えると俺は偉いと自己満足にふけれるらしい。岡田斗司夫が90年代後半にその指摘をしていたというが、しかし本当に前編集者は岡田斗司夫が好きなのね^^;;;。 小室哲哉の曲が典型的にそれだという人もいるらしい。そういえば、NHKアニメーション「だぁ!だぁ!だぁ!」のエンディングは凄く良かったな^^。いや、もちろんこれは只の雑談ですが^^;;;。 エヴァンゲリオンの残酷な天使のテーゼは、監督やスポンサーのレコード会社プロデューサーが、子供でも歌いやすいように作曲してくれと作曲家に依頼している。 確かに凝った楽曲の割に、カラオケで歌いやすい^^ }} {{コラム|作者の意図通りに視聴者が受け取るとは限らない。作者の意図とは全く別に受け手は作品を楽しむ。それが嫌ならそもそも創作するなよ。| 商業作品であるなら、最終的には売上によって作品の是非が決まる、なんて前編集者は書いてるけど、インチキ書くなよ、あくまでも金は商売としての是非、作品としての価値、意義は別の話だよ。 しかしこいつほんとにアフリマンなのね。金と物質以外何も見えないのか。 ゲームの話題としては、味の善し悪しはプレイヤーが決める、という言葉があるようですね<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P.167</ref>。ターゲット層が、美味い^^!!、と、いう作品を作りたい。 ジブリアニメの『となりのトトロ』は、子供たちにアニメばかり見ずに外で遊ぶように啓蒙するようなストーリーを作者・監督の宮崎駿は目指したと言われています。 ところでこれ↑前編集者の文章だけど、完全なる虚偽だよ、いいかがんにしろ。あのねー、宮崎さんという人は確かに少し偏屈な大人だから、その手の事は時々言うけど、映画を作る時は基本的に、見た人に楽しんでほしい、夢のような時間を過ごしてほしい、そしてこの社会に生まれてよかったと、子供も大人も思ってほしい、そういう思いで、常にそれが第一テーマで漫画映画を作ってるの。 すじ肉先輩さー、あんた俺や他の編集者を何度も知ったかぶりって書いたけど、結局あんたが人類史上、唯一最大の知ったかぶりだね。そもそもあんた、トトロ、観てないんじゃないの? ほんとにあんたってなにも見えてないのね。「うちの子は、よく宮崎先生のアニメを見ています。面白いアニメを作ってくださり有難うございます」なんて感想は全く問題ないだろ。宮崎氏だってありがたく受け取ってるよ。それに対してアニメばかり観ずに外で遊べ!!なんて言うのはお前とお前の同類のキチガイだけだ。 あとガンダムやエヴァンゲリオンでも似たような逸話があるとのことだが、こっちはどうでもいい。そもそもこれを作っている連中は、宮崎氏ほど切迫した気持ちで作っているわけではなく、ただ金が欲しくて自分が偉いと思いたいだけだから、作った方がどう思おうが、そいつらに金を与えて養ってる連中がどう思おうが、大したことじゃあないだろ? }} ===チュートリアル=== ゲームをプレイするための、操作方法をプレイヤーが知って覚えるための入門的なイベントをチュートリアルというようですね。実は現編集者はあまり、特に最近はほとんどコンピューターゲームはしないので、ここの執筆をしつつもゲームについてはあまり知らない。 ただここの主要執筆者で、ゲーム大好き、プログラム大好き、アニメ大好き、自分自身も一応絵描き、そしてハイルオタキングの E.Suj. かなりひどい内容の文章を大量に書き散らすので、このサイトの参加者として嫌々多少書き直しをせざるを得ない。 そこでチュートリアル、これはふつうゲーム自体に組み込まれ、初盤がそれになりますが、これは別モードにすると良いという指摘がある<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P401</ref>。 『不思議のダンジョン2 風来のシレン』が、このスタイルを採用している。 とはいえプレイヤーが必ずチュートリアルをプレイしなければ、ゲームを楽しめない構成なら、あまり大きな意味があるとも思えないが、しかしそうでない場合も多いだろう。 ゲーム構成の選択手として考えてもいいだろう。 ===技能の習得としてのゲーム=== ====ゲームをプレイしていることで、プレイヤーは何を知って、何を身につけているか?==== まあゲームをしていることで、プレイヤーは何らかの行為、練習を繰り返して、技能様の物を身につけていく、と、考えても、いい? まあいいか、とりあえずはそう見なしましょう。 ですからそこでプレイヤーが身に着ける技能を想定しておくと、上手にバランス調整が出来るという。 すじにく大先生が愛読している文献では、「教育的難易度」という用語を使っています<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー入門講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日 初版第1刷発行、225ページ</ref>。まあゲーム関係者で教育について分かってる奴なんて、ほとんどいないだろうけど… ここでの教育難易度とは、むしろ大先生の意図とは逆で、ある敵を攻略するのにプレイヤーがなんらかの操作が必要な時、まず1個だけのその敵の撃破用の操作技能だけをプレイヤーが修得できれば攻略できるようにしろと、つまり、プレイヤーが技能を覚えやすいように、難易度を下げろという事でしょう。 前編集者は本質的キチガイなので、とにかく世の中で自分が偉いことが何より大事なので「教育」という言葉を使いたい。一方で割と似たようなことを語る時に、学習という言葉を使っている文献もある<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P.61 </ref>。要するにこの本の筆者の方が、E.Suj. よりまともな人間だという事でしょう。 ただ、プレイヤーの技能の習得という視点は、バランス調整の時に一番重要になるという。確かにゲームは技能や知恵、解決のための何らかの手段、鍛錬も必要だが、一方では間違いなく娯楽で、面白いものであるはずだ。 そしてゲームをすることで、自分の思考力が磨かれて、成長したという感慨を持つプレイヤーも多いようで<ref>https://www.teu.ac.jp/ap_page/koukai/2019_03_3endo.pdf 66ページ</ref>、全くその気持ちを否定する意図はないが、でもねー、ゲームっていうのは結局遊びなんだよ? ゲーミフィケーションなんて言葉を使っていい気になっている連中もいるようだけど、まあその概念や運動がまったく意味を持たないとは言わないが、でもやっぱりゲームは娯楽であり遊びであり、ある程度堕落した、ある程度常識的な硬い世界からは非難される要素があるもので、あまり理屈を並べて自分たちの世界が高級なものだと主張しない方がいいんじゃあない? {{コラム|ゲーミフィケーション| どうもゲーム業界の連中が、自分たちの仕事を美化して、正当化したいため、ゲーミフィケーションがどうの、なんて言いだしたようだよ<ref>https://news.denfaminicogamer.jp/kikakuthetower/190731a</ref>。 2019年にゲーミフィケーション学会設立。もっともこの運動や概念がまったく意味がないものだとは、現編集者も言わない。確かにゲーム的な行為を、もう少し遊びから離れて、現実の有用な出来事に結び付けようというのは、それほど間違っていないし、意義はある。 2013年ごろからすでに、企業の新人研修で、ゲームの要素を取り入れた研修などがされていたようだ。 岸本好弘(ファミスタの父、と呼ばれているらしい)の言では、「ゲームの本質っていうのは、人間が頭で想像することの素晴らしさ」<ref>https://www.fantasy.co.jp/edutainment/article/interview16</ref>ってことらしいけど、なんか軽い言葉だね。想像には意義があるが、それってほんとに頭でするもの? 40年前(※1980頃?)、 :「そのころアーケードゲームのデザインで言われていたのは、初めてそのゲームに挑戦したプレイヤーでも3分間程度は遊べるようにすること。「もう一度チャレンジしたら、先に進めそうだ!」と、プレイヤーの気持ちが動くように制作すること」 ってことだけど、そうすれば子供が100円玉いっぱい入れて、お前らが儲かるってだけだろ? :「これって、現在IT業界で言われるUX、ユーザーエクスペリエンスですよね。ゲーム業界では理論化、言語化していなかったけれど、40年前から現代に通じることをやっていたんだなと思いました。」 何かそれらしい言葉だけ踊ってかっこつけてるようにしか聞こえん^^;;;。 :「ゲームって全部「そそのかし」なんです。ゲームをプレイしていて、Aの洞窟に行きなさいとか、Bの洞窟には行くなとは言われないですよね。プレイヤーが2つの洞窟をぱっと見たときに「こっちの洞窟に宝があるかも!」って見えるように作っているんです。これを「そそのかし」って言うんです。」 まあそれはそれでいいけど、それってそんなに大したことかね? : (抜粋)「先生は答えを教えるのではなく、生徒が自分で「わかった!」、「僕が一人で気が付いた!」と思わせることが大切。」 思わせるっていうのがすごいし、傲慢だよな。お前は神か? : 「ゲームをデザインするのも授業をデザインするのも同じです。楽しいと思うことやワクワクすることは脳の働きを最大限にする。だから、つらいことを我慢するのはよくない。脳が楽しいと感じることがとても大切なんです。」 お前みたいな奴って、すぐ脳がどうのって言うよな。まあ楽しいことやワクワクするのが大事なのは認めるが、人生つらいことを我慢しなければいけない時なんてしょっちゅうだよ。後ゲームと授業は別物にしろ、一緒にするな。 しかし思うんだけど、ゲーム業界の奴らって、自分たちの仕事に少しやましさがあるから、教育と結び付けて、高級なものに仕立て上げたいんじゃあないの? まあゲーム的な教育っていうのはありだが、やはりゲームの本質は遊びで娯楽で、しかも堕落だよ。 }} {{コラム|すじ肉しちゅ~は今日も右手を上げて、「ハイル、オタキング!!!」と言った。| 1990年代後半に、オタキング岡田斗司夫は、著書『世紀の大怪獣!!オカダ―岡田斗司夫のお蔵出し 』(おそらく)で、マリオカートを例に、市販のゲームソフトの多くは達成感を味合わせるものだと指摘した。 岡田に言わせれば、ゲーム文化以前の人生の趣味の多くは、必ずしも努力の量と、上達とが比例しない。スポーツ、絵画、しかしこれほんと?もちろん厳密に量を考えて、グダグダ気色悪い比較をすれば、そう見えることはあるけど、少なくとも人間、何かをすれば必ず、それなりに得るものがあるはずなんだけどね。 しかしファミコン以降のコンピュータ式のゲームでは努力は無駄にならず、ほぼ必ずといっていいくらい、少なくとも初心者レベルの範囲でなら、プレイして練習すれば上達するように設計されていると、岡田の著書では述べられている。 ふーん、要するにゲームプレイヤーって、ゲーム制作者が作った達成感が欲しいから、金払うってわけね。 岡田が言うには、人生はゲームみたいに甘くないし、もしかしたらゲームは現実逃避で不健全かもしれないけど、でも大人だって親だって達成感をもっと感じたいんだぜ・・・だから今日も娘といっしょにマリオカートをプレイしている、と書いてたって言うけど、そもそも現実逃避や不健全から達成感って手に入る? なんか頭のおかしい奴はやたら達成感って言うんだけど、それってほんとに欲しい? いや、もちろんある程度は欲しいけど、でもそんな重要な事かね? もっと人生で必要なもの、いっぱいないかね? }} {{コラム|ガイナックスとはオタキング岡田斗司夫が創業した、アニメーションとコンピューターゲームの制作会社である。| ガイナックスは、コンピューターゲームも作っていたね。確か、美少女18禁ソフトもあったよね。 1991年、『プリンセスメーカー』、育成シミュレーションゲーム。確かに赤井孝美さんのグラフィックは魅力的だった。 少女を光源氏的に育成するゲームだったか、キャラクター育成ゲームのはしりだね<ref>STUDIO SHIN『ゲームプランナーの新しい教科書』、翔泳社、2018年3月10日 初版 第2刷 発行、P182</ref>。 98年にはコナミ社『ときめきメモリアル』というのが出た。ただこれは育成というよりは、美少女との恋愛疑似体験ゲームみたいな、まあ俺はやったことないから詳細は知らないけど、まあ美少女と上手に付き合えるように、男性キャラクターを育成する要素はあったのかね。 「プリンセスメーカー」→「同級生」→「ときメモ」の流れがあるって、ある評論家は言う。 良くわからないけど、岡田斗司夫はゲーム制作会社の社長でもあるんだから、前のコラムの達成感がどうののたわごとに意義を認めろって、すじ肉は書くんだけど、なんなのこいつ。 岡田斗司夫の肩書に関する議論って意味ある? 別にアニメ評論家でも、会社社長でも、なんでも勝手に名乗って威張っていればいいけど、でもやっぱり岡田斗司夫の肩書は、オタキングだよね。 }} {{コラム|プリンセスメーカーdeathpenalty| 少女育成ゲーム・プリンセスメーカーは全滅時の損失が軽いのが、割と画期的だったようです。戦闘で全滅すると、拠点に戻されたうえ、1か月経過する。 全滅時の損失のことを和製英語でデス ペナルティといいます。英語では dead damage と云うらしい(DDと略すようです)。英語の death penalty は「死刑」の意味だって。 つまりどうやら、デスペナルティが軽くても、面白いはRPG は作れるらしい。 ;デスルーラ 全滅しても拠点に戻るだけのシステムだと、拠点に戻りたい場合にわざと全滅する方法を使える。これを和製英語で「デスルーラ」と言う。ルーラとはドラクエの移動魔法ルーラのこと。 全滅したときに拠点に戻るゲームでは、拠点に戻れなくするイベントは不可能。 全滅したら拠点に戻れるからね。ただ、戦いが起こらなければどうかな? どちらにしろこの議論、意味ある? ただ例外的に全滅したとき拠点以外に戻る、っていう事は仕様で作れるよね。 }} {{コラム|Roblox,Among_Us| 現編集者は現在は基本的に、コンピューターゲームはしない生活、でもほんのちょっと前、思うところあって、MicrosoftStore,Xbox 経由で、すこしゲームをしていた時期があった。 そしてMicrosoftStore はなんだかんだでゲームを売り込んでくるよね。 その時思ったんだけど、Roblox って面白そうだよねー。プレイはしていないんだけど、広告や表示を見ると、これ絶対面白いなって直感的に思う。 だからこのゲームのユーザーやプレイヤー、あるいは関係者にこのページの執筆してほしいな^^ 後、Among_Us っていうのも面白そう。何か皮肉がすごく効いてそうだね。 }} {{コラム|デスペナルティ関連| このコラム、前編集者が、(この話題は、後述の商学書『メイド・イン・ジャパンは負けるのか』の話題と関連するので、残す必要がある。)ってメモを張っていたんだけど、読んでみたんだけど、現編集者Hにはちょっと話が見えなくてね。おそらくRPG をやりこんでいる人は内容が良くわかるんだろうけど、現編集者にとってはかなりの部分が???????だね。だからできるだけまとめる一方で、詳細不明の部分は前編集者の記述をそのまま残しました。 ;帰り道を通せんぼするイベントは、詰みのリスクが高くなる。 サガシリーズはどこでもセーブできるが、この場合、帰り道を通せんぼするイベントは、上手に設計しないとクリア不能になる恐れがある。 ファミコン~スーファミ時代のドラクエとファイナルファンタジー、GB版サガとロマサガには帰り道を通せんぼするイベントは無いように見える。 ロマサガ1の氷結城の帰り道で通せんぼするボス敵がいる。しかし会話選択肢で戦闘を回避すると、詰みを避けられる。 古い時代のサガ系とロマサガでは、ダンジョン奥まで探検すると、最深部に一方通行のダンジョン出口がある。これは帰り道短縮の意味と、テンポ感向上(プレイヤーが既に理解していることを再度要求しないから)の効果がある。 しかしこの場合、もしダンジョンに一方通行出口がない場合、プレイヤーは帰り道にボス戦があると予測する。これはネタバレになってよくない。ドラクエは、最後の一方通行出口をあまり用意しないが、この狙いがあるのだろう。 このようにゲームのルール設定が、可能なイベントやマップを限定する。 }} さて、ゲームのシリーズ物は、ルールが一様になる傾向がある。 だから、シリーズ作品によって搭載されるイベントの傾向も決まってくる。 イベントの傾向が限定されると、マンネリ化につながる恐れもある。 『メイド・イン・ジャパンは負けるのか』という2010年ごろの書籍でも、 シリーズ化とマンネリ化との相互関係が語られていて、基本的に家庭用ゲーム機の作品群の多くはゲーム性の根幹が90年代以降の作品は変わっておらず、変わったのはグラフィックが細かくなっただけ、と書かれている。 しかしゲーム会社からすれば、新規の斬新な発想のゲームはむしろ売れないと見られている。 グラフィック重視は、商業ゲームでは非常に重要と考えられているらしい。 そしてゲーム評論家は偉そうな批判はするが、自分では結局ゲームを作らない。 1980年代は、家庭用ゲーム黎明期。1995年ごろ、プレステ1時代からソフト容量が飛躍的に伸びた。 昔はゲームに勢いがあったが、今となっては、新しくて画期的かつリアリティと説得力のあるルールを思いつくこと自体、そんな簡単な事ではない。 漫画産業やアニメーション産業は黎明期をとっくに過ぎたようだが、結局今でもこの産業は続いている。そもそも、ラジオ、新聞、書籍、オールドメディアと呼んでいい産業も、今、しっかり続いている。2010年代のゲーム産業だって、もしかしたらスマホゲーム黎明期、ソーシャルゲーム黎明期なのかもしれない。 {{コラム|オタキングアノマリー論| オタキングによるアノマリー(片寄り)論(『東大オタク学講座』に記述あり)によると、ゲームのバランス調整は結局普遍性は持たず、作家の世界観が反映されるものになる、という。 都市運営シミュレーション『シムシティ』、アメリカ製のゲームですが、ここでは火力発電所よりも原子力発電所の方が効果的な投資になっている。これは現実の経済情勢を正しく反映しているか? これは現実の経済分析の話だが、現編集者はYESだと思っている。巨大なお金が動いているからこそ、いまだにこの国は原発をやめられない。 そして岡田はこの設定をアメリカ的な都市政策観の反映だとしている。しかし岡田はこのゲームの感覚を片寄りだと思っているのか? そのほか、岡田は、ドラクエシリーズに対して、「なぜ作者の堀井さんは、作中で父親と子の関係に、どの作品でも、こだわりたがるんだろう? なにかあったんじゃねえの?」的なゲスい勘繰りもしています。 ↑ちなみに上の段落は前編集者、E.Suj.の記述をそのまま残したものだが、まあね、オタキングがゲスい人間なのは、オタク全員が知っているからね^^;;;。 ここで書いたシムシティに関する議論と堀井氏に関する議論はどうも別の話のように見える。 つまり前編集者の議論は当初から混乱しているのだが、結局E.Suj. は作家の個性とは異常性の裏返しだと言いたいらしい。つまり個性とは長所ではなく、欠点の別形態だと。 では現編集者はこのE.Suj. に質問したいが、結局人間、個性持っていたほうがいいの?持っていない方がいいの? 大人は欠点すらうまく自分で活用しなければいけない、なんて書いてるけど、そんなこと上手く出来ている大人なんて、この地球上に一人もいないよ。 }} ====本文==== さて、上述までの再編集により、前編集者E.Suj, の邪念から生まれた、ゲーム-教育-成長のインチキ理論は完全に否定できたと思う。 結局前編集者もゲームにおける教育論は疑似的なものだと記述してるが、そんなら最初っからそんなこと書くな。 地獄のような長時間の再編集を終え、やっと話を本題のバランス調整にもどせることになった。 まずアクションゲームの調整。 敵が飛び道具で来るならどうする? もちろん事実上はほぼ無限の対応策があるが、例えば、物陰に隠れながら移動して近づく、あるいはこちらも飛び道具で応戦とか、幾つか具体策は見えるでしょう。 (しかしよく考えたら、この行動って、E.Suj.のこのサイトでの行動とそっくりだよね^^;;;。) 基本的にゲームバランス調整では、例えば、物陰に隠れて攻撃を避けるなどの具体的技法、そして事実上それはそのゲームでの有効策なのですが、プレイヤーがこの対応策を覚えるように導く、そしてそれを可能なものにするため難易度を下げる、これが必要だと言います<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー入門講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日初版第1刷発行、226ページ</ref>。 一つの方針としては、必要だと思われる技能をプレイヤーが行っていると判断したら、しかも一度には基本的に一つ、その敵を簡単に倒せるようなプログラムにする。 とにかく特定の方向にプレーヤーを導く意図を持つ、つまり導きたい方向にプレイヤーが行為すれば、難易度が下がる。だから、飛び道具を避ける物陰には、罠も無ければ敵もいない<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー集中講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日初版第1刷発行、226ページ</ref>。 あれっ、今気づいたんだけど、新約聖書には、狭き門から入れ、って言葉があったよね…。 基本的には前編集をわかり易く書き直してるだけなんだけど… とにかくこの場合、推奨されるパラメーター設定は、目的の敵を妥当な経過で主人公が攻撃したら、敵はすぐ倒せるようにしておけって書いてるんだけど、これって広き門じゃあない? とにかくこの前編集は、あらゆるプログラムを駆使して、プレイヤーが特定の行動をするよう導けって書いてある…。 まあしかしまとめ編集を続けるかね… 大抵のゲームは先に進むと難易度が上がっていくようだが、いや、これ自体事実かどうか怪しいが、仮にそうするとした場合、その難易度の上がった敵のギミックや行動は、制作者が導く行動を複数、と言ってもごく少数の複合だろうが、プレイヤーがなしたら、敵を倒せるようにしたら良いという。複合技をプレイヤーが繰り出すことで、成長した感や、興奮を、ユーザーは感じるだろう<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー集中講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日 初版 第1刷発行、228ページ</ref>。 前編集者は、ゲームの後半難易度を上げるのは、プレイヤーに創意工夫を呼び起こすためと書いている。 確かに難易度が上がれば、創意工夫して解決を目指すのはゲームだけではない。しかし現編集者が問題を感じるのは、常にプログラムの手妻を駆使して、特定行動にユーザを導けと主張している点だ。 これは実はアメリカの過去の宇宙開発で宇宙に送る実験動物を調教、教育した方法と全く同じだ。 とにかくゲーム制作者の中に、このような馬鹿げた教育論を持っている愚か者はそこそこいそうだが。 このインチキな前編集者の愛読書には、ボス戦などの難しいイベントの目的は、プレイヤーが自分自身の技量を試す、自分がこのゲームにおける熟練プレイヤーか試す、そこにあるという。歯ごたえのある敵と戦って、自分がこのゲームにはまっているかどうか知る事が出来る、そういうことだろう<ref>吉冨賢介『ゲームプランナー入門』、P60</ref>。 ;やはり何事も制限はあるか? 例えば主人公が不死身なら、まあゲームになりませんよね。何らかの弱いところは必ずあるでしょう。 所持金が無限とか、無いですよね。お前はドラえもんのポケットか?^^;;; 敵もそこそこ強いよね、あんまり弱いのはちょっと。 (たとえばアクションゲームで一時停止ボタン(ポーズボタン)を押さずにトイレに行ってウンコを数分してきても、ウンコから戻ってきてもキャラが負けてないのは明らかに駄目)。 ↑ちなみにこれは前編集者の記述だけど、ん~、まあ、残しておくか^^;;;。 だから前編集者としては、プレイヤーに創意工夫を求める。まあもっともプレイヤーが創意工夫しないゲームなんて、この世にないけど。 だからゲームオーバーはやっぱり必要だということか<ref>川上大典 ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.254</ref>。 だから前編集者はゲームには敗北とそれを回避するための努力が必要だと主張する。 まあでもこのサイトの別の場所でも書いたけど、E.Suj.は努力なんて全くしてないけどね。ただ毎日欲望のまま手を動かしてるだけ。 ;真実は一つ^^!!!本当?とりあえず解法は複数^^!!!! スーパーマリオのステージ1-1の最初のクリボーをどうする? (解1)踏んずけてやる^^!!!(解2)そのクリボーを飛び越えてこっちに来い!!!^^(解3)ブロックに乗って、絶景哉^^。 ====ゲームと漫画、アニメーション==== 非常におおざっぱに語ると、漫画やアニメーションは完成して世に出た時点で、その版では、定められた運命が記述されている、ヤーンの書のようなものでしょう。 ゲームはインタラクティブだから、運命は決まっていないし、あいまいで、事実上選択肢がある世界。 そしてゲーム=戦闘ではないが、戦闘を描いたゲーム、漫画、アニメーション、 というのは明らかにある、そしてその話なんですが… 1982年『鳥山明のヘタッピマンガ研究所』という書籍では、マンガやアニメや特撮(ウルトラマン)などの敵の強さは、主人公がなんとか苦戦しながら倒せるギリギリの強さだと指摘されている。ただしこの出典関係の記述にはWiki著書の記憶違いがあるかもしれない。 しかしゲームでの敵は、もうちょっと弱めにしておくといいらしい。 まあそりゃあそうだよね。毎回毎回ギリギリの敵と戦うなら、ゲームなんて誰もしなくなるよ。これに関して前編集者はプレイヤーの創意工夫がどうのなんて書いてるけど、完全なる欺瞞だろう。 具体作品を上げると、ゲーム『激神フリーザ』。要するにドラゴンボール原作のゲームですね。クリリンでもちょっと鍛えて頑張ればザーボン(ナメック星編の中ボス敵)を倒せるようになっている(原作マンガだとクリリンはザーボンを倒せない)。 漫画やアニメーションでは、一回の戦闘での強敵の倒しかたが一通りしかなく、いちばん読者に魅力的に見える奇想天外・破天荒な倒しかたで、敵を倒します。なのでここでは、ギリギリ倒せる強さのほうが良い。 しかしゲームの強敵では、多くのプレイヤーの、それぞれ異なる色々なアイデアに対応した倒し方を何通りも準備する必要があるので、ゲームでの強敵の強さは、ギリギリ倒せる状態よりも少し弱めにする必要がある。しかしやはりそれ以前に、あまり敵が強すぎたら、プレイヤーがしんどすぎるだろ、単に難易度が高いゲームになっちゃうよ。 ==== 「廃人」 ==== 基本的にコンピューターゲーム界隈は、いちびった下品な人間が多いので、そこで飛び交う言葉も汚い言葉が多い。 例えば、廃人、なんてよく言うらしいよ。つまりいろいろな理由で暇な人間、まあ、E,Suj. もそうだけど、普通に忙しい人間より、ネットゲームとかでは有利だよね。そういう人間を貶めたくて言うんだね。 後色々な理由でゲームに過度にお金を費やせる人に悪口言いたい時とかね。 まあはっきり言って、E.Suj. も間違いなくこの廃人の一人だけど、彼の愛読書では、「廃課金ユーザー」という記述にしているらしい<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P66</ref>。「廃Wikiユーザー」とか? だけど世の中色々でね。人にはそれぞれ事情がある。望まなくても廃人になってしまう人はいっぱいいるよ。 ===ゲーム作者が自作をプレイしたら、やはり他者プレイヤーよりそのゲームは簡単だと見なすだろう。=== あらゆる分野で作者は自作は面白いし、難易度やネガティブな要素は低いと見るだろう。作り手は妥当なバランスをどう見出したら良いだろうか? ====作者が客観的に自作を見る事さえ難しい、しかしいいバランスは見つけ出したい==== やはり常識的な判断としても、経験則としても、作者がやや簡単だと思うくらいがちょうどいい、という事だろう<ref>STUDIO SHIN 著『ゲームプランナーの新しい教科書』、翔泳社、2018年3月10日 初版第2刷発行、54ページ</ref>。 プレイヤーにとっては易しいほうの案Aと難しいほうの案Bとがあったら、ゲーム本編には、やさしいほうの案Aを採用するのが良い<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー集中講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日初版第1刷発行、P207および235ページ</ref>。 難しい方の案Bは、付加的なサブステージ(クリアには不要な)に流用するといいですかね<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー集中講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日 初版第1刷発行、P207および235ページ</ref>。 RPGにおいてはクリアに絶対に必要なイベントと、エクストラのクリア条件ではないイベントがありますね。それぞれ「強制イベント」、「任意イベント」と、呼ぶこともあります<ref>STUDIO SHIN著『ゲームプランナーの新しい教科書』、P198</ref>。 サブステージや任意イベントの難易度は、割と自由に扱う事が出来そう。むしろ様々な難易度があった方が、多様なユーザーの要求に対応しているとも言えるし、しかしそもそもサブステージなどなくてもいいとも言えますが、あるとしたら、遊びは多くなりますよね<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー集中講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日初版第1刷発行、P208</ref>。 そして基本的に作り手は「簡単」だと思っていても、初めてプレイするプレイヤーには難しい、それはよくあることですよね<ref>吉冨賢介『ゲームプランナー入門』、P56</ref>。 ====レベル上げを楽しむ?==== 一般的なゲームは、例えばRPGでは、ストーリーや戦術性の面白さが普遍的な主流の興味ですよね。作り手も、RPGというジャンルが今現在、どういう一般的な魅力があるか、それを考えて、それを重視して作る。 一方プレイヤーとしては、正道を外れたややマニアックな楽しみ方もある。RPGのレベル上げ(だけ)を楽しむ、なんて遊び方もできますよね。 つまりプレイヤーはプレイヤーで、本来の制作者が意図した別のところで楽しみを見出すこともある。ある意味コンピュータープログラムのインタラクティブな性質が、そういう遊び方を見出す余地を持っていると言える。 しかし制作者はやはり、RPGの持つ本道の面白さを目指してゲームを作るでしょう。 前編集者はこのことを、少年漫画を例に語っていますね。 漫画家スポコン漫画(そう?^^;;)「バクマン」では、こんなエピソードがあったようです。 「たとえ少女の読者がいても、その少女は、「男の子が読んでいるマンガを自分も読んでみたい」、と思うような女の子。少年ジャンプの取るべき編集姿勢としては、あくまで、男の子向けを貫かないといけない」 少年漫画誌は、ターゲットは、少年、割と年少の男の子ですからね。それ以外のファンがいても、その読者層におもねる漫画は載せないでしょう。それはカテゴリ崩壊だよね。 しかし実は少年にもいろいろな個性を持つ子がいる。少女にも、大人にも、老人にもいろいろな個性がある。ターゲットがどうのと言ったところで、実は結構あいまいでいい加減な物なんだよね。 少年ジャンプは自らの分析として、売れる漫画の方向性として、「友情・努力・勝利」の3原則を提唱した。この3原則を外すことは今現在は許されてはいないのでしょう。 ====No title.==== ある意味当然のことだが、ゲームの作者は、ほかのプレイヤーより、自身のゲームの難易度を低いと見るだろう。「作者バイアス」という言葉が使われることもある。 ;雑誌「ゲーム批評」による指摘 1990年代に「ゲーム批評」という雑誌が、ゲームの内容を考えるときは、ゲーム制作に熟練していない人は、既存ゲームを難しくアレンジした提案をしがちだと指摘しています。 例えば、スーパーファミコン版のマリオ、こういうゲームを自分たちが作る時、どういうゲームにしようか? マリオが空を飛んだ時、簡単にクリアできるけど、ここで空中に敵キャラクターを多く配置したらどうだろうか? そして『超音速攻撃ヘリ エアーウルフ』、、云々の記述が前編集にあったが、これはいつものこの前編集者の一般的な他者に対する愚弄目的の文章なので、再掲載する必要はないだろう。 そしてこのアイディアに対する、一般的な批判としては、マリオの地上ステージの空中に敵が少ないのは、ゲームが苦手なプレイヤーのための救済措置だったり、あるいは体験済みステージ前半を無視するための工夫、であるので、その部分を難しく、複雑にするのは不適切だと思われる、と、いうことになる。 ところでやや話題が脱線するが、過去少年マガジンに掲載されていた、漫画作品、[[w:1・2の三四郎]]にも、似たような話があった。 高校生の主人公、東 三四郎と、本当はレスリング部にしたい西上 馬之助と三四郎の友人南小路 虎吉の三人で柔道部の活動をしていたのだが、ある日三四郎が馬之助にこう言う。 「スタンハンセンのウエスタンラリアット(プロレスの技)の改良技を考えたのだが」 「ほう」 「ハンセンは、ラリアットを打撃技にしているが、ここで打撃しないで、首に引っかけるようにして倒して後頭部をマットに打ち付けるのはどうだろう?」 「あほ!!それはジャイアント馬場の、ランニング・ネックブリーカー・ドロップや。ハンセンはそれをもとにウエスタンラリアットを考えたの。なんでお前がわざわざそれをもとに戻してんのや」 ただ、今ではこのジャイアント馬場云々は俗説と言われているようですね。 少しマリオの話とは違うかもしれませんが、脱線の雑談として書いてみました^^ さて、今仮に、「ゲーム作者はネットの批評はあまり参考にしない。基本的にゲームを作ったことのない人の意見はあまり意味がないと考えている。」と、いう主張があったところで、あなたはこの意見をどう思いますか? まず全くの素の状態でこの言及を聴いたところで、その通りだと思います?あるいはいや、違うと思います?。 そしてもし素の状態ではなく、仮に出典とやらがあった場合、出典と言ってもいろいろありますよね。ネットの言及の場合もあるし、あるいは何らかの偉そうな市販の書籍にそう書いてあるかもしれない。 この辺の出典とかの情報、事実で意見変わります? だからあなたが素の状態でどう思おうと、偉そうな人の言及があったら、じゃあそれは正しいんだと思いますか?。 しかしまあこの言及の場合は、ゲーム作家とやらが、ああ、俺はそう思っていると言えば、一つの証言となりますよね。 しかしゲーム作家だって複数いる。しかもゲーム作家と呼んでいい人とは具体的にだれか? ですから現編集者はこの議論は全く無意味だと考える。しかし実は前編集者もやりたいことは、ただただ商業の創作者を持ち上げて、ネット上や同人の創作者を貶めたいだけなんですよね。 とにかく前編集者は私欲を見たすために、この言及の出典とやらを探しましたが、辛うじて、「一次情報以外、個性には役立たない:インターネットやSNS:そうした情報は知識として役に立つことはありますが、ゲームデザイナーが個性を発揮するうえではあまり役に立ちません<ref>『ゲームデザイン プロフェショナル』、P314</ref>」という記述を見つけただけだったという。 {{コラム|マリオメーカー、他| マリオメーカーは任天堂が2015に発売した、Wii U用の(3DS用も有)ゲームソフトウェアですね。マリオのゲームの素材を使って、自分でもアクションマリオゲームが作れる。 このソフトウェアでは、自作のマリオゲームを任天堂のWebサイトに投稿、公開する事が出来ます。しかし条件があって、一度そのゲームをクリアしないと、公開はできません。 そして一方、実は、マリオメーカーが発売される前、インターネット上には「改造マリオ」といって、マリオのROMを違法改造して、自作ステージをつくって無料公開する行為が行われていました。 実際には改造マリオのデータを、ゲームとして利用するのはなかなか手間がかかり、むしろそのプレイ映像を動画化し、それが動画サイトで人気になったようです。しかし改造マリオを作るという行為自体が、著作権の問題を持っていました。 そして多くの場合、そのステージの難易度は異常に高くなり、そしてその難易度の高いマリオを実際にクリアする動画が非常に人気を持ったようです。 さて、そこでこのことに関して、前編集者は例え話を始めたのですが、まず一つ目が、「犬が人をかんでもニュースにならないが、人が犬をかむとニュースになる」、だそうです。 つまり…改造マリオの方が人が犬を噛んでいる? すると任天堂本家のマリオメーカーが、犬が人を噛んでいるか? 辛うじてこの例え話の意味は分かるけど、もう一つの例え話がこれ↓なんだけど… また、アンケート調査などの心理学的ノウハウとして、「あなたは○○を買いますか?」と「あなたは○○を好きですか?」と聞いたときでは、アンケート結果の傾向がかなり異なり、多くの人が、「○○を好きですか?」と質問されても決して実際に好きなものを答えるのではなく、世間から賞賛されそうな趣味趣向の場合にだけ回答で「はい、好きです」と答えるようであるという、分析結果があります。 これはさらによくわからん(?_?)????? マリオメーカーは買うで、改造マリオは好き? 要するにいつものこの編集者の議論で、商業のマリオメーカーを褒め称えて、Web文化の改造マリオは貶めたいんだろうね。 まあ改造マリオは違法性があるから、別にそれはそれでいいけど… }} {{コラム|とにかく E.Suj. はWeb文化を貶めて、商業文化を誉めそやしたい| 確かにWeb上には無料コンテンツも多々あるが、商売人たちが仕掛けているのは、有料コンテンツのための撒き餌のようなものだ。一方で同人、アマチュア活動として、無料で作品を公開している人もたくさんいるし、これらのコンテンツまで貶めようと試みる E.Suj. は本当に性根の腐った嫌な人間だね。勿論違法性のある無料コンテンツもあるから、これらは当然非難されてしかるものだろう。 まずゲームに関しては、前編集者の報告では、実際にプレイすることなく、無料動画を見ただけとか、あるいはさらに悪い例はWeb上の言論だけをもとに、特定のゲームを批判する人物がいるようで、これは確かに良くないことだ。 漫画界でも、似たような問題があるようだ。マンガ『ラーメン発見伝』(小学館ビッグコミックスペリオール )では、作中のライバル役のラーメン屋経営者(いわゆる「ラーメンハゲ」)が、ネットの情報をもとにラーメンの実際の食べたときの味を無視してラーメン評論をするラーメンマニアに陰口で悪態をついています。確かに漫画だろうが、ラーメンだろうが、映画だろうが、小説だろうが、実物に触れないのにあれこれ言うのは、基本的には悪いことだろう。 とはいえ現編集者は、[[v:Topic:読まないのに書評]]なんてやっちゃったけどね。まあ気にすんなよ^^;;;。 そこで前編集者は、Webを徹底的に否定して、市販本だけに価値を置いているけど、それも極論じゃあない? ゲームを実際にプレイしないで、各種情報で知った気になるのは確かに良くないこと<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P.282</ref>だけど、我々だってすべてのゲームはプレイできないよ。 それに各種情報から、何となくいけ好かない存在って誰にでもあるものだし、まあ基本悪口はよくないけど、Webは新しい混沌メディアだからね。市販の書籍やゲームが圧倒的に価値高いわけではないね。 新聞の第一面によく載っている、有り得なく馬鹿馬鹿しい書籍の広告、あんなの絶対に買わないし、読まなくたって無条件で悪口言いたくなるよ。 とにかく E.Suj.はゲームに関して、メジャー作品、人気作をプレイせよ<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P280</ref>、なんて書くけど大きなお世話。自分のプレイするゲームは自分で選ぶね。 YouTube動画に、「アニメ私塾」というチャンネルがあるらしくて、そこで勧める絵の練習法は、プロのアニメ作品の模写らしいけど、これだって単に一つの意見。絵の勉強法なんて無数にあるよ。 まあ確かに漫画に関する違法サイト読書は問題だろうし、検挙もされているけど、同人誌やエロ関係の無断掲載は検挙もしていないように見える。 ただそこで漫画を読むことは倫理的に非難はされるけど、読んだ以上は、作品を読んでいないという評価は違うだろう。勿論不正な方法で読んだという非難は正当だけどね。 結局、E.Suj.の目的は、いい加減な言論を駆使して、既成の商業コンテンツの権威と金を守りたいんだろう。 }} アナログゲーム(カードゲームやボードゲーム)の設計者は、ネット上の意見はもとより、実際のテストプレイヤーの意見さえあまりあてにならないという考えがあるらしい。テストプレーヤーも様々な理由で本音を語らなかったり、何らかのバイアスであまり有用な意見が出てこないという見方もある。一番重視するのは、実際のプレイの様子を観察することだいう<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P338</ref>。 {{コラム|世のメディアでは、人気投票企画は多いが、基本的には遊びでお祭りでファンサービスで、本格的な統計調査とは別物だろう。| イナズマイレブン、2008発売のサッカーRPG。アニメ化や映画化もされている。中学校サッカー部が舞台だから、中学生がメインターゲットだろう。 この公式サイトが、登場キャラクターの人気投票を行ったという。 作品中に、五条というマイナーキャラクターがいた。中学生で、おじさんぽい顔、眼鏡で目が隠れ、何を考えているかわからない不気味な悪役的キャラクター。 ある匿名掲示板で、おそらく[[w:2ちゃんねる]]だと思いますが、このキャラクターへの組織票投票の呼びかけが行われました。 はたして2(5)ちゃんねるに中学生のユーザーがいるのか? 少しはいるかもしれないが、やはりこの組織票祭りの参加者の多くはもっと年長、しかしそれほど年寄りのメンバーもいないように思われる。 まあ結局オタクどもの遊び、祭りということだろうが、しかしその影響か、その公式サイトでの人気投票結果は、五条が一位になった。 まあ不合理な結果と言えば結果だが、ネット上ではその手の馬鹿げたことはしょっちゅう起こる。少しこだわりのある変わり者たちが、自然な状態をかき乱したくて、色々なことを仕掛けてくる。 公式サイトの運営者としては、面白くない展開だが、そもそもイナズマイレブンのゲームユーザーの何割が中学生か? 購買層の中に明らかにこの手のオタク、大きなお友達が、かなりの数占めているだろう。 しかしこういう人たちが、企画内容に大きな影響を及ぼすなら、やはり運営としては面白くない話だ。 AKB48の人気投票は、CDに投票券をつけている形式だが、やはりここでも不規則状況を狙って、投票券目当てでおなじCDを何枚も購入するファンがいるらしい。 勿論この手の、奇矯な手妻は、人気投票の企画者にとっては、面白くないことだが、しかし世の中こういう変わり者は必ずある程度いるものでね、それはそれぞれの企画者が上手に運営方法考えればいいのであって、こんな話をこのページにわざわざコラムとか言って書く意味ある? ;美人投票 経済学者ケインズは、投資家の行動を美人投票にたとえた。「100枚の写真の中から最も美人だと思う人に投票してもらい、最も投票が多かった人に投票した人達に賞品を与える」、投資家は、この手の美人投票に参加しているようなものだと。普通の美人投票では、自分自身が美人だと思う女性に投票する。しかしこの投資家の美人投票では、賞品目当てなので、自分自身がどう思うかより、票が集まる写真はどれかを予想して投票するだろう。 前述のイナズマイレブンの投票祭りも、自分が好きな登場人物に投票しているわけではない。地味で目立たないキャラクターが一位になれば面白かろうと、示し合わせて、不美人投票をしているのだ。 ;ノイジー・マイノリティ ノイジー・マイノリティとは、少数派であるのにその声は大きい、目立つ、目立つにかかわらず、そのような考え方、主張をする人は少数である、だから基本的にはその人たちの大きい声は聞き入れない方が良い、多数派の意見を反映していない、ということでしょう。 基本的にはネガティブな意味を持つ言葉であり、大騒ぎするクレーマーに近いイメージだろう。 なるほどね、確かに現編集者の主張はいつでも希少な少数派の意見に近いだろう。 そしてすじ肉しちゅ~なる人物はいつも多数派の味方で、多数派の安易で愚かな意見が絶対的に正しいと振りかざし、他者を愚弄し常に暴力をふるっている。 そういう多数派の暴力に対抗するために、マイノリティとして常に俺は大騒ぎしているのだが、物は言いよう、言い方を少し変えれば、集団、多数派の暴力が正しいと、言い張る事が出来るんだね。 衆愚の暴力とは、どこまでも防ぐのが困難なのね。 }} さて、我々は学業でも、スポーツでも、趣味でも、そしてもちろん仕事でも、必ず技能というのがあって、それを日々身に着けている、身に着けようと試みていると考えていいと思いますが、果たして今の自分はどんな技能を持っているのか?そもそも何らかの技能持っているのか?そういうことで悩んだり考え込んでしまうことはありますよね。 E.Suj.のように集団におもねる以外の生き方を一切知らず、大した技能なんかないのに、スキルスキルと威張り倒して他人を貶めること以外何もしない人間がいる一方で、かなりの技能を持っているのに自信が持てず、鬱々と生活している人間もいます。 勿論技能自体はかなり客観的な物でしょうが、他者の技能評価は結構いいかげんで、技能が大したない人間が威張り散らして、ある程度技能がある人間をこき下ろして貶めている事なんて、世の中でしょっちゅう起こっていますよ。 そこで大した話ではないんですが、ある技能からある技能に転向する場合がありますよね。つまり生活自体が変わるのでしょう。特定の技能をふるう生活から別の技能中心の生活に変わること。 具体的にゲーム業務に関する話題では、デザイナーからプランナーに役務が変わるとか… その時にはやはり、デザイナーとしての自分は封印したほうがいい<ref>大久保磨『レベルデザイン徹底指南書』、2016年12月14日 初版 第1刷発行、P81</ref>。 やはりプランナーとしての仕事を優先し、デザインに関してあまり大上段に口を出さない方がいいでしょう。 {{コラム|一人で何でも出来るわけではない。しかし偏向した愚か者の集団より、一人の総合的な人間の方が、相対的にいいものを作り出すだろう。| 基本的に商業漫画、商業アニメーション、そしてほとんど多くの商業メディアはその根源的な創作部分でさえ、多人数の協業で作られています。一応全体を統括する指揮者はいますが、個々の秀逸な表現はその監督だけの手柄ではない。 これはこの手の物事についてある程度知っている人間にとっては、もちろんたまには例外もありますが、ほぼ当たり前のことで、得意げに語ることでも何でもない。 「と学会」の人が2010年ごろにニコニコ生放送の番組に出演したときに、この人物は、ある漫画原作者にネタ提供したと語ったという。しかしネタ提供といっても様々な形態があり、ピンからキリまであり、実際にその作品に貢献していない場合もあるし、単にこいつ、自慢話したかっただけだろ? 漫画家にしろ脚本家にしろ、色々な事柄にアイディアの元を頼っているだろう。有償無償に関わらず、アドバイザーも多いと思う。 ゴルゴ13なんかは明らかに協業で作られていたし、各種映画やテレビドラマも、様々な人間がその作品の質の向上に寄与している。 歴史ものや軍事物、その分野の専門家が強力に考証を加えているし、当然設定の信頼度も高くなる。 だから創作作品は協業関係が上手に機能して、それを統一した理念でまとめ上げれば、当然質はかなり高いものを作る事が出来る。 }} {{コラム|可処分時間| 経理には「可処分所得」という用語があります。労働者の給料のうち、税金や社会保険料など支払いが義務付けられているものを差し引いた、残りの自由に使えるぶんの金額です。勿論その中から自分の生活費は支出しなければいけませんがね。 そこから類推して「可処分時間」。 前編集者の言葉では、「1日のうちの自分の起きている時間のうち、労働時間などを差し引いた、残りの自由に使える時間」。 だから、もし無職で何らかの理由で生活できるなら、100%が可処分時間でしょう。 で、E.Suj. はこのサイトで、こういう人間をひたすら愚弄するような文章を書き続けて来たのですが、 E.Suj. 自身の可処分時間は何%? 仮にこのサイトでインチキ書いてお金が入っても、それは可処分時間に入れろよ? そして…「商売の競争とは、消費者の可処分所得の奪い合い」ということらしいけど…希少な可処分時間を奪われたうえ、そいつらに金払うの? 可処分時間って必ず金払って埋めなければいけないの? }} ===ドラゴンクエストは、ゲームを進めるため、ゲーム操作の技能を得ることを求めていない?=== ドラゴンクエストでは、ゲームのプレイを続け、キャラクターのレベルが上がっていくごとに、キャラクターも戦闘力が上がり、より強い敵も倒せるようになる。これはそれ以前のアーケードゲームのように、プレイヤーがゲーム操作の上手な技能を身に着けることによってクリアするのではなく、レベルが上がることで事実上、プレイヤーが上手な操作する必要なく強くなっている。これを、「クリア保障」と呼んでいるWebコンテンツもある<ref>https://news.denfaminicogamer.jp/column05/170905b 2020年12月21日に閲覧して確認.</ref>。 ドラクエでダンジョンに入った場合でも、様々な試行錯誤は繰り返すであろうが、プレイし続けて時間経過とともに経験値が上がると、最後にはダンジョンのボスも倒す事が出来て、クリアする事が出来る。 つまりドラゴンクエストでは、プレイヤーがそのゲームの操作の技能を覚えることで、難易度の高いステージをクリアしているのではなく、ゲームを続け、経験値が上がりレベルが上がることによって、ある意味自動的に強くなっている。 序盤のダンジョンで未探検のものがある場合、その時点ではかなり探索は困難を極めるが、レベルが上がった時点では、割と簡単に、クリアできる。つまり難易度が自動的に下がっているともいえる。 つまりドラゴンクエストのクリアシステムは、ゲームを続けてプレイを重ねていくうちに自動的にキャラクターは強くなり、最後にはゲームクリア、コンプリートに至る、ということだろう。 ドラゴンクエストのようなインターフェイスでも、古いゲームやフリーゲームではこの特徴を満たしてはいないものがあると、前編集者は書いていたが、どういう事だろう? 何度も書くが現編集者はそれ程沢山ゲームをやりこんでいるわけではない。 アクションゲームでは当然難易度の高いステージはそれなりの技能やテクニックが必要だろう。しかしRPGではそれほど技能の必要や出る幕もないから、多かれ少なかれドラゴンクエストのような形態にはなるのではないだろうか? 全体を通してレベルがそれほど上がらないゲームというのはあるし、あったのだろう。この場合は何らかのゲーム上の困難の打開策や有効な戦術を見出さない限り、クリア困難の事態に陥るだろう。 RPGに限らず一般に、ゲームの後半に行くに従って、次ステージ攻略などのための事前準備の増加や、試行錯誤の時間の増加に時間のかかるようになっていく事が多い。そして、ステージクリアに必要な時間の増加が、ゲームを苦手とするプレイヤーに、そのゲームのクリアを諦めさせる<ref>http://endohlab.org/paper/whydoplayersdrop.pdf 2020年12月21日に閲覧して確認.</ref>。つまり娯楽であるはずのゲームが、難易度が上がりすぎてその機能を果たさなくなるのだろう。 === 自由度 === 一本道で難題を乗り越えるゲームもありますが、いっぽうでマルチエンディングとか、攻略ルートや展開が複数あるゲームもありますよね。こういう自由度の高いゲームは、その展開の場合の数に応じて、調整の際に考慮する事項も増えていきます<ref>『ゲームクリエイターの仕事 イマドキのゲーム制作現場を大解剖!』、P78</ref>。 ===Non-title=== ※バランス調整に限った話題ではないが、他に適した単元が見つからないし、メインページに書くほどでもないので(←なら書かないで削除せよ。by E.H.)、間借り(まがり)的にバランス調整のページで書くことにする。ただし、この節の内容を他のぺージに移動することは、 E.H.が禁止する。 ====ゲーム業界に就職したい?==== ……ならば、今現在の業界を構成している人達のアドバイスに従うのが無難だろう。 まず彼らが望むのは、ゲーム人気作の知識。特にデザイナーならなおさららしい。まず過去の名作は手本になるという。それから共通言語としての、コンセプトや知識を知っておくべきだと<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P278</ref>。 とにかくゲームについて知らないのはよくないようだ。過去現在の人気作や、自分の興味ある、そして入社出来たら実際に作っているジャンルのゲームについて、プレイし、周辺知識も知っておきたい。 ====[https://www.uta-net.com/movie/59818/ シッパイマン]==== この節のタイトルは、失敗とは何かを知りたければ、以下を読むよりリンク先を見た方がいいだろう、という意味のリンク付きタイトルです。 基本的に前編集者は手本がなくては生きていけないようで、創意工夫という言葉もあまり知らない。そして権威ある手本のパワーに依存しまくって、他者を愚弄しまくる。 しかしまあとりあえず、その論旨に乗っかって記述するが、人気作や人気シリーズをとりあえず崇めて手本にせよと。そして人気でない作も良く調べて、崇める手本と比べてどこが良くないか見いだせ<ref>https://news.denfaminicogamer.jp/interview/200615a/3 2020年11月27日に閲覧して確認.</ref>、と。 そしてなぜか前編集者はゲームの事だけで完結せず、アニメの事も語りたがるんだけど、まあ好きだからなんだろうけど、ガンダムについて語りたければ、それ以前のロボットアニメについても調べろ、と、岡田斗司夫や氷川竜介が書いていたんだって。 結局、性格の汚い有名人の権威に頼りっぱなし。 そしてまたまた岡田斗司夫の著作によると、演劇作家・演出家の鴻上尚史氏はゲーム進出に失敗したらしい。失敗してたの^^;;;??? 現編集者はそれは知らなかった。ゲームに手を出したことは知っていたけど…そもそも鴻上さん、映画制作も失敗していなかった^^;;;?。特別に好きでファンだという訳ではないけど、一時期この人のラジオかなり聴いていたんだけど… とにかく岡田氏の結論は、鴻上氏とどういう関連があるかはわからないが、「成功例から学びたがる人は多いが、しかし成功例だけから学ぶのは素人。プロは失敗例にこそ学ぶ。」、らしい。もっともこれはあくまでも前編集者の要約だけど… うーん、プロだの素人だのはどうでもいいけど、失敗と成功の両方から学ぶのは、ごくごく当たり前で妥当なことじゃないの? あと失敗に関しては、畑村洋太郎氏の失敗学という概念もある。<ref>https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjlp1960/43/2/43_2_182/_pdf</ref> {{コラム|「失敗を恐れるな!!」なんてよく言うけど、実は誰もが失敗は怖い。むしろその怖さや失敗自体との向き合い方が問題なのだろう。| まあ現実問題として、失敗のない人生なんてないよね。 かと言ってねー、そう簡単に人間成功しないし、物事上手くいかないものだよ。 とにかくどん欲に成功を求めすぎるのも、逆説的に失敗の元になるだろう あとあまり点数とか量について考えない方がいいと思う。 マーフィーの法則ではないけど、この世界と我々の人生は明らかに失敗方向にバイアスがかかっている。 失点しても試合に勝てばいいという意見もあるけど<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P.334</ref>、結局ぼろ負けして泣いて帰ることもしょっちゅうだよ^^;;;。 しかしまあ、誰もがそこそこ成功したいよね。 だけどさー、なんだかんだであんたらの人生、物事上手くいって楽しいときは確実にあるでしょ? }} ===異業種? いやいや、それどころか、異人、異世界の事も想像しろ><!!!=== ゲームとは文化でもあるでしょうか。様々な文化の一分野? そうなると文芸とかイラストとか、短歌とか映画とか、小説とか漫画とか、様々な文化のジャンルがありますよね。 特定のジャンルが衰退するとか発展するとか、具体的にはどういうことですか? もちろん商業文化としての、流通の規模というのはありますよね。しかし文化というのはだれ一人手掛けなくても、自分自身がその創作活動を続け、何らかの形で発表し、そしてそれを享受する人がある程度いる以上、仮にお金は一切発生しなくても、完全にこの世から消え去ることはない。 2012年に新日本プロレスリングを買収したゲーム会社のブシロードは、こう述べた。「すべてのジャンルはマニアが潰す」<ref>https://newspicks.com/news/4135958/body/ 2021年11月7日に確認→ただし有料コンテンツなので表紙を確認しただけ^^;;;</ref>。マニアねー。そもそもオタクとマニアはどう違うの? オタキングを崇拝している人たちは、マニアは悪く言えるけど、オタクは悪く言えないよね? どっちにしろ大した言及じゃあないよ、馬鹿げた話だね。 そしてゲーム業界は、1990~2000年の一時期、ジャンルによってはゲームが高難易度化した作品が多くなって、新規参入者が苦手と感じてプレイヤーが減って衰退縮小していったことがあったという。 まずゲームのジャンルが明確に固定化されているとは思えない。ある程度はそれ様の物はあると思うけど、結局これって、ゲーム商売の話であって、もっと一般にゲームが好きな人たちの事を考えると、特定のジャンルが好きならば絶対自分たち自身でその分野を盛り上げようとするだろうし、そういう人たちが少なければ当然ジャンルの規模は小さくなり、小さくなったり消えてしまったところで、それはそれ、歴史の流れなんじゃあない? ゲームセンターの対戦格闘ゲームでは、初心者が筐体をプレイすると、熟練者が参入して、初心者を打ち負かす「初心者狩り」が起こり、初心者が楽しめない、参入者が減ってそのジャンル自体が衰退、ということもあったようです。 スポーツ競技でも似たようなことが起きると言うが、まあ結局この社会、やさしいいい人なんてほとんどいないし、本当の意味で賢い人間もほとんどいない。 とにかくどんな分野でも、事実上楽しくなければ、人は去っていくだろう。 {{コラム|作者は答えを知ってしまっている、が、それでも、自分の作りだした物語と世界は、素敵で魅力的なものだと思っているだろう。| ハドソン『新桃太郎伝説』(スーファミ版)の攻略本『新桃太郎伝説 究極本』(KKベストセラーズ 刊)で、作者の さくま あきら が、読者インタビューにこう答えています。 読者「ゲーム中、もっとも印象に残ったシーンはどこですか?」 さくま氏「作者はシナリオの答えを知ってるので、もっとも印象に残るとかそういうのはありません」 これは明らかに質問の仕方がおかしいし、不適切だろう。最も印象に残ったシーンって、…これはゲームと物語を受け取った側が感じる事じゃない? 。 }} ;ティッシュテスター 作者バイアスでバランスが分からなくなるのは作者だけではなく、テストプレイヤーやデバッガーも、そのゲームに慣れてゆくと、次第に感覚が一般プレイヤーとずれていき、適切なバランス側が分からなくなっていく。 このことに関して「ティッシュ テスター」(tissue tester)という言葉があるらしい。つまりティッシュは一度きりの使い捨て、新鮮にゲームを見てバランスを判断できるテスターも、最初の一回きりということ。最もテスターも仕事としてそれをやっているのだから、使い捨てにされたらたまったもんじゃあないけどね。 「フレッシュミート」(新鮮な肉、fresh meat)とも言うようですね。 どちらにしろゲーム業界の連中が、他人を雇うということをどう見て考えているか、よくわかる言い草だね。 === 要素の相互関係 === ====概要==== 調整は、関連あるものを、まとめて同時期に、ただし1個ずつ、行う<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P.182</ref>。 だから、関連ある要素を実装しきっていない段階では、調整はない。だから開発の最初の方では調整しないだろう。 しかし、場合によっては、要素の実装をそろうのを待つと調整開始の時期が遅くなりすぎてしまい、計画に支障が出る場合があります。そういう場合、ある程度のまとまりのある実装ができた段階で、調整をするようです。 具体的な調整の判断基準については、参考文献『ゲームデザイン プロフェッショナル』を買ってお読みください。 しかしここで釘を刺しておくが、 Wikiは決して読書ガイドではない。システムとして多人数の協業の手段を提供しているだけで、あくまでもWeb上のコンテンツ、文書に過ぎない。ウィキペディアが出典主義なのは、協業上の文章作成として、信頼度を保つための方法として、その姿勢を採用しているだけで、この場合も読書ガイドではない。 原則としてWikiは、文書として独立、完結しているもので、市販本と等位の存在、しかも基本無料、だからと言って市販本より質が悪いとは限らない。 ゲームデザインなんちゃらという本が最初から素晴らしいと思っているのなら、アマゾンで検索してその本を購入すればいいのであって、Wiki を読む必要も、関わる必要も、書く必要もない。 さて、バランス調整を実際にどうするのか、そしてそれ以外でのゲーム創作の総合的な知見、感覚は、例えば『RPGツクール』で実際にゲーム制作に手を染めれば、おのずと理解が深まっていくだろう<ref>大久保磨『レベルデザイン徹底指南書』、2016年12月14日初版第1刷発行、P81</ref>。 ==== マップと敵の相互関係 ==== ゲームバランスを決めるのは、敵の強さだけでなく、マップの構成、さらにRPGのダンジョンなら宝箱の中にあるアイテムや装備品の強さ、などなどのさまざまな要素が加わります。 宝箱もマップの構成要素ですから、広い意味では宝箱もマップだとすると、つまり敵そのもののの強さだけでなく、マップもバランス調整に大きく影響します。だから、もし仮に時間が無限にあるのなら、理想的には、ダンジョンなど各ステージののマップが実装されてからバランス調整を行うのが理想でしょう。 しかし、実際には、マップの実装は、なかなか時間の掛かることです。特に、マップを考えることは、そのステージの世界観などを考えることでもあるので、そういった理系的ではない文系的なことも考えなければなりません。 マップに敵を組み込む方式で調整する場合だとマップの実装を待っている間にはバランス調整が出来ないのも、なかなか難しい問題です。 だからマップと敵の調整の順序は、おそらく人や会社によって色々な方式があると思います。たとえば、 :マップを作ってからそのマップに敵を組み込んでみてプレイしてみて、敵の強さを決めるのか、 :それとも敵の強さを決めてから、マップを決めるのか、 :あるいはマップと敵を別々に決めてから、最後に組み合わせて微調整するのか、 などなどです。 ご自身の作品にあった方式をお選びください。 ===== 始めよければ全てよし ===== さて、ゲームが長編になる場合、まずはプロトタイプ的に、序盤をやや多めに通しプレイをして、とりあえず序盤のバランスがゲームとして面白くなるように調整すると良いでしょう。 書籍『ゲームプランナー集中講座』でも、ゲームの初めと終わりの印象がよければ、途中のバランスが少しくらい悪くても楽しんでもらえると述べています<ref>『ゲームプランナー集中講座』、P236</ref>。 :※ なお、アニメ産業でも、実はテレビアニメは、第1話と最終話だけ、他のエピソードよりも予算が多めに作られるのが普通です(特に公言はされてないが、多くの作品で明らかにクオリティが違う場合が多い)。 とはいえ、ゲーム制作当初は、そもそも終盤のストーリーがまだ未完成だったりするので、意図せずとも、こういったプロトタイプ的に序盤をやや多めに調整する方法が自然に行われる事になるでしょう。 商業作品でも、たとえば攻略本やファンブックなどに書いてあるゲーム開発裏話などを見ると、RPGでは、(プレイヤーからは数値の見えない)敵の強さのほうを動かすことで、バランスを調整するという事例などもよく紹介されています。よくある話が、最終ボスなどの能力値です。原理的には、敵側の能力値ではなく、味方の能力値で調整したり、あるいは装備品で調整したりしてもイイはずですが、しかしよく開発裏話に出てくるのは、なぜか敵側の能力値の話題ばかりです。 たとえば、スーファミRPG『新 桃太郎伝説』では、最終ボスのパラメータのほうを調整していることが、KKベストセラーズ(出版社名)から出た攻略本『新桃太郎伝説究極本』に書かれています。(調整前はボスはもっとHPが多かった。) :※ただし、あくまでRPG限定の話題。アクションゲームなどでは、違うかもしれない。 また、こういった調整順序の前提として、調整はゲーム序盤から順番に、ゲーム後半に向かって調整していくしかありません。 そのため、古いゲームなどでは、よくゲーム後半で、調整不足のために、極端に難しかったり、あるいは逆にあっけなく簡単すぎる後半だったりなどの話題も、よく聞きます。ドラクエ2の後半ダンジョンであるロンダルキア洞窟とその次ステージが典型です。 さて、プレイヤーに目立つ部分(たとえば味方キャラの能力値や装備品の性能など)を基準にして調整するといって、けっして全く数値をイジラないというワケではないのです。あくまで、(調整による変動幅の大きい敵能力値と比べたら、)「比較的には、味方キャラ関連の数値は、調整による数値の変動の幅が小さめ。敵の能力値は、調整による変動の幅が大きい。」という事にすぎません。 {{コラム|ノイマン「ゲーム理論」で説明できないのがテレビゲーム| 日本の人類学者の中沢新一は、ノイマンのゲーム理論で説明できないのが昨今のコンピュータゲームの特徴だと言っています。その発言の出典は忘れたのですが、人類学者で有名な中沢新一は近年、ゲーム産業に関心を持ち、たとえばナムコ出身の遠藤雅信などとも対談しています<ref>https://news.denfaminicogamer.jp/kikakuthetower/nakagawa-endo_bb/2 『ゼビウスからポケモンGOまで… 国内ゲーム史を遠藤雅伸氏と『現代ゲーム全史』著者が振り返る。中沢新一氏も壇上に登場!【イベントレポ】』 2017年4月12日 12:30 公開 ] 2022年1月18日に確認. </ref>。(なお、リンク先イベント記事の司会役の「中川」氏とゲストの「中沢」氏は別人なので、混同しないように) ゲーム理論の用途としては、現代日本の学問では、政治的局面での外交戦略などを語る際によく政治学書で用いられたりします。ただし、そのゲーム理論でも、中沢新一によると、それでコンピュータゲームを語るのは不足だという事です。 中沢は特に言及していないですが、数学的にモデル化するなら、政策応用なら「国際情勢」など外交的な制約によって出力にとりうる値1個あたりの幅や個数が2~3個に限定されたりのような、値の個数が十分に小さくて有限の整数個の場合でないと、なかなかゲーム理論の応用は効果を発揮しません。 (20世紀の天才数学者 フォン・ノイマンの)『ゲーム理論』のような出力値に選べる個数が極端に少ない理論は、コンピュータゲームの調整では不足でしょう。本ページでも、ノイマンのゲーム理論については、版にもよりますが、このコラム以外では特に言及していないだろうと思います(2022年1月までの時点では、ノイマンのゲーム理論には言及していない)。 さて中沢の意見ではないですが、そもそもゲーム理論についてノイマンについての出典として、たしか数学者の森毅(もり つよし)のエッセイ本だったと思いますが、ゲーム理論はもともとノイマンが第二次大戦中の亡命中か何かにトランプのポーカーを参考に考えついたらしいです。 ネット上のゲーム評論では、経済由来の表現でよく使われる表現は、ゲーム理論ではなく「インフレ」「デフレ」などといった表現です。 経済学を知らなくてもゲームは製作できるでしょうが、どうしても経済学を参考にするなら、ゲーム理論よりも物価政策のほうを勉強したほうが良いかもしれません。 一応、書籍『ゲーム作りの発想法と企画書の作り方』ではゲーム理論も紹介されていますが、しかし具体的にどうゲーム作りにゲーム理論を応用するかは書かれていません<ref>『ゲーム作りの発想法と企画書の作り方』、P64</ref>。 }} === 各論(デザイン的なこと) === どの程度、レベル上昇でキャラクターを強くすればいいかについては、ハドソン社あたりでの有名な慣習があり、新しく訪れたダンジョンなどでは「レベルが3上がると、敵を1撃で倒せるようにすべし」という有名な基準があります<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P.94、 ※ 著者のひとりの「平川らいあん」氏はハドソン出身</ref>。他社ゲームでは別かもしれませんが、だいたいスーファミ時代の桃太郎伝説シリーズはこんな感じに調整されているはずです。 == RPGのダメージ計算式 == === 特化型が有利になりやすい === 文献『ゲームプランとデザインの教科書』によると、ファミコン時代のゲームに限らず、21世紀の現代的なゲームでも、「なんでも平均的にできる」キャラクターよりも「○○だけなら自分が一番強い」といった感じの特化型のキャラクターが戦闘では強くなりやすい傾向があります<ref>川上大典 ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日 第1版 第1刷、P.227</ref>。対して、バランス型は「器用貧乏」になりやすいのが現状です<ref>川上大典 ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、、2018年11月1日 第1版 第1刷、P.227</ref>。 なお文献『ゲーム作りの発想法と企画書の作り方』によると、ダメージ計算式を考えるのは(プログラマーの仕事ではなく)ゲームデザイナーの仕事です<ref>『ゲーム作りの発想法と企画書の作り方』、P145</ref>。 では、特化型が有利になりやすい原理を、これから説明していきます。 たとえば、キャラクターに能力をプレイヤーが自由に選んで振り分け配分できるシステムのゲームがあったとしましょう。(商業ゲームでも、いくつかの作品で、似たようなシステムのRPGがあります。) 説明の単純化のため、合計値が必ず100だとしましょう。 つまり、たとえば下記のようになります。 ;作成キャラの能力例 :(※ 合計100) ちから: 10 たいりょく: 30 しゅびりょく: 10 すばやさ: 40 きようさ: 10 さて、別の作成キャラ例を考えます。 ;平均型キャラA ちから: 20 たいりょく:20 しゅびりょく: 20 すばやさ: 20 きようさ: 20 :(※ 合計100) のように、能力値を平均にふりわけたキャラクターと 合計値は同じですが、特定のパラメータに特化して能力値を振り分けした ;特化型キャラB ちから: 40 たいりょく:20 しゅびりょく: 30 すばやさ: 5 きようさ: 5 :(※ 合計100) のようなキャラクターを、 コンピュータ上でRPGの戦闘システムのアルゴリズム上で対戦させた場合、 ほとんどの20世紀のRPGのアルゴリズムでは、特化型のキャラBのほうが勝ち、つまり特化型のほうが強くなってしまいます。 さらに言うと、たいてい「攻撃力」のような、敵にダメージを与える意味のパラメーターに振り割ったほうが、キャラクターが強くなるゲームのほうが多いです。(ファミコン時代から、ウィザードリィ1の攻略本でそういわれていました。敵モンスター『ワイバーン』あたりの攻略法として「攻撃は最大の防御」という格言を出しています。表紙の黒かった攻略本なので、たぶんゲームアーツの本。『ウィザードリィ攻略の手引き』(MIA BOOKS)かと思われます。) なぜこうなるかと言うと、なぜなら、もし攻撃力が上がると、敵を倒すのに要するターン数も減少するので、結果的に敵を倒すまでに自キャラの受けるダメージ量も減るからです。(なお、現実の軍事学でも、似たような事が言われており、戦術論ですが、クラウゼヴィッツ(近代ドイツの軍事学者の一人)は防御重視の作戦よりも攻撃重視の作戦のほうが有利だと述べています。防御だけで攻撃しなければ、現実でもゲ-ムでも戦闘では絶対に勝てません。) 裏を返せば、平均型能力のキャラは、多くのゲームシステムでは弱くなりがちです。 パラメータの振り分けは自由ではないですが、ドラクエ2(ファミコン版)でいう、サマルトリア王子が弱くなる現象です。ファイナルファンタジー3・5の赤魔導師も、似たような弱点を抱えています。 理由はいろいろとありますが、バランス側の弱くなりやすい理由のひとつとして、参考文献などは特には無いですが、 :・ウィザードリィやドラクエなどの古いRPGのアルゴリズムが、特化型に有利になっているという歴史的な経緯。 :・命中率などの確率に関わるパラメータ(「器用さ」)のある場合、パラメータ割り振り前から既にある程度の底上げ補正がされている場合が多いので、わざわざ命中率を上げると割り損になる。 :・「すばやさ」(素早さ)が攻撃の順番にしか影響しない場合、素早さが低くても1ターンに1度は攻撃できるので、素早さを上げると損。 などの理由があるでしょうか。 命中率に関しては、多くのRPGで、攻撃が外れるのは、プレイヤーに不満感を与えるので、たいていのゲームでは、ゲーム序盤のレベル1のキャラであっても、数値上での「命中率」や「器用さ」などの表向きの命中率が低くても、たとえば「命中率 40」と表示されていても、実際のゲーム内部での命中率はたとえば+20%されてて本当の命中率が60%だったりするような場合もあります。 このような底上げ命中率のあるシステムだと、20%底上げされる場合、命中率を80%以上に育てるのは損です。なぜなら100%以上には上がりようが無いからです。 命中率が101%以上の場合に特殊な追加スキルなどを獲得できるなら別ですが(たとえば、クリティカルヒットの確率がけっこう増えるとか)、たいていの古いゲームでは、そこまでの手入れをしていません。おそらく調整に時間が掛かるからでしょう。 === ダメージ計算式 === さて、RPGの戦闘におけるダメージの計算式(「ダメージ計算式」といいます)に、アルテリオス計算式というのがあります。これは、昔のゲーム『アルテリオス』で採用された計算式なのですが、 攻撃側の攻撃力 - 守備側の守備力 = 守備側のダメージ という計算式です。 ドラクエやファイナルファンタジーのシリーズの計算式はもっと複雑なのですが、どのRPGでもダメージ計算式の基本的な設計思想・方針はアルテリオス計算式と同じです。 アルテリオス以外のダメージ計算式でも、たとえば :1.3×攻撃側の攻撃力 - 0.75 × 守備側の守備力 = 守備側のダメージ というような感じの計算式である作品も多いです。 せいぜい、変数の前に定数係数が掛かっている程度です。 なぜ、どの会社のRPGでも、この程度の中学校レベルの単純な計算式なのかというと、バランス調整が簡単だからです。 バランス調整するのは人間なので、もし、ダメージ計算式があまりに複雑な方程式であると(たとえば量子物理のシュレーディンガー方程式みたいなのだったりすると)、そもそもバランス調整担当の社員が理解できません。 そして、このアルテリオス式を見ると分かるのですが、 :攻撃側の攻撃力 - 守備側の守備力 = 守備側のダメージ もし自軍の攻撃力が0の場合、敵にダメージを与えられないので(ダメージが0)、絶対に負けてしまいます。つまり、攻撃力が敵の守備力を下回る場合も、絶対に負けるのです。 一方、「すばやさ」パラメータが戦闘の先攻/後攻の順番にしか影響しない場合、素早さが0であっても、勝つことは可能です。 また、守備力が0であっても、勝つことは可能です。 このように、パラメータの種類ごとに、そのゲームにおいて重視・軽視の差があり、不公平になっている事が多いのです。 また、バランス型の能力値のキャラクターの場合、せっかく「ちから」を上げて攻撃力を上げても、守備側の守備力を下回っていると、ダメージ0になってしまい、絶対に負けます。 つまり、 自分の攻撃力 > 敵の守備力 でないと、アルテリオス式では必ず負けるのです。 一方、 :1.3×攻撃側の攻撃力 - 0.75 × 守備側の守備力 = 守備側のダメージ のように係数を掛けた計算式の場合、 守備力を1ポイント増やしても、その効果は25%減少されます。(たとえばレベルアップの際に上昇パラメータを一種類選べるシステムの場合、守備力を選ぶと損になる場合が多い。) いっぽう、攻撃力を1ポイント増やすと、効果は30%増しです。 このように、計算式によって、有利/不利なパラメータという格差が生じます。 === DPS (Damage Per Second) の概念 === :※ 出典は無いが、あまりに有名な概念なので、さすがに消さない。 最近のRPGゲームには攻撃コマンド選択時に「二段斬り」などのスキル選択ができます。 スキルを設計するとき、昔の初心者のやりがちなミスとして、最近は減ってきましたが、スキルの結果の見かけの数値にゴマかされて、実はスキルが強くなってない特技を設計してしまうミスが時々ありました。 たとえば典型的なのは特技『ためる』です。これは、次回ターン時のダメージを数倍に倍増し、次回ターンの1回だけ、ダメージを倍増させる特技です。 この『ためる』は必ず、次回ターン時のダメージが2倍を超えないと(たとえば2.5倍にならないと)、無意味です。 なぜなら、『ためる』コマンドを選択したターンは、攻撃をしてないからです。 つまり、スキルを使わずに普通に2ターン通常攻撃した場合、ダメージ量は単純計算で :1+1=2 より、2ターンぶんのダメージです。 いっぽう、『ためる』コマンドを使えば、それがもし2倍しかダメージが倍増しない場合、 :0+2=2 で、結果は同じ通常攻撃2発ぶんのダメージのままです。 計算すれば子供でも分かる理屈ですが、しかしファミコン時代には市販の商業ゲームですら、こういうミスがありました。たとえばファイナルファンタジー3の職業『空手家』のスキル『ためる』です。 このようなミスを犯さないために必要な概念としては、'''DPS''' ('''D'''amage '''P'''er '''S'''econd) の概念が便利でしょう。DPS とは1秒あたりのダメージ量、という意味です。 もともと欧米のアクションゲームについての理論研究に由来する用語なので、単位が 秒 (second)になっていますが、RPGに応用する場合には単位をターンに変えるなどして工夫しましょう。 このDPSの概念を使って、上述の『ためる』コマンドの設計ミスを説明すれば、つまり、1ターンあたりのダメージ量(DPS)が上昇していないのが問題点です。 では、私たちが改善策を考えましょう。数学的に考えれば中学レベルで充分で、 : 0 + x > 2 を満たす変数xを設計するだけの問題です。 なので、たとえば、『ためる』後の攻撃ダメージ量を「2.5倍」とか「3倍」とかの数値に設計すればいいのです。 では、次に応用問題を考えましょう。 「『ためる』を2回続けると、さらにダメージ量がアップ」などのシステムを導入するときも、必ずDPSが増えるようにしましょう。 たとえば、この場合、ダメージを与えるのに最低3ターンが必要なので、不等式を考えれば、 変数xについての :0 + 0 + x > 3 を満たさないといけません。 つまり、『ためる』2回後のダメージ量は、最低でも「3.5倍」のように3を超える数値、あるいは整数に限定すれば、たとえば「4倍」とか「5倍」とかになっている必要があります。 == KPI == Key Performance Indicator という経営的な指標があり、『レベルデザイン徹底指南書』P140 および 『ゲームプランとデザインの教科書』P70 によると、共通しているのは後述の内容です。なお、『ゲームプランとデザインの教科書』P67 によると、オンラインゲームの運営などで使われる用語ですが、別にゲーム業界限定の用語ではありません。 ;DAU(Daily Active User) :デイリー・アクティブ・ユーザー DAUとは、その日に遊んでくれたユーザーの人数です。 ;MAU(Mathly Active User) :マンスリー・アクティブ・ユーザー MAUとは、その月に遊んでくれたユーザーの人数です。 ;WAU(Weekly Active User) :ウィークリー・アクティブ・ユーザー WAUとは、その週に遊んでくれたユーザーの人数です。 ;PU(Paying User) :ペイング・ユーザー 課金ユーザーの人数のことです。その日を課金ユーザー人数をDPU、その月の課金ユーザー人数をMPUと言います<ref>『レベルデザイン徹底指南書』、P140</ref>。 ;課金率 たとえば、ある月のユーザ数のうちの課金ユーザーの割合など、 一定期間中の課金ユーザーの割合を言ったりしますす<ref>『レベルデザイン徹底指南書』、P140</ref>。 あるいは、全ユーザーのうちの課金ユーザーのことだったりしますす<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P70</ref>。(書籍によって、内容が微妙に違う) ;継続率 前月と比べて今月はどんだけユーザーが残っているかとか、あるいは前週と比べて今週はどんだけユーザーが残っているかのことを、 継続率といいます。 (以上) このほかにも、色々な指標があります。 == 参考文献・脚注など == 9g74g9rp39de59axhwhzwptcn38csah 206712 206702 2022-08-18T21:44:48Z Honooo 14373 /*マップと敵*/ 前文のみ修正。1/3。 wikitext text/x-wiki {{substub}} 現在の版の著者達は、ゲーム戦闘の調整の経験はないので、現状では本ページの内容は調べ物としては役立ちません。経験があり、かつ人間性も良好な人の協力をお待ちしています。 ==本ページの目的== 本科目『ゲームプログラミング』は、科目名に「プログラミング」とあるとおり、ゲームクリエイターのための教材ではなくプログラマーのための教材です。 従って、話題がプログラミング的な技術的な話題に片寄っています。一般のゲームクリエイターを目指す人には、本書のバランス調整の記述は到底、役立ちません。 プログラマーが、とりあえず何か趣味でゲームを作る際、バランス調整についての調べ物の手間を少なくするためだけの目的の教科書です。 ……と、前編集者Suj. は書いたんだけど、その割にはこの人物の私欲を満たすためだけの駄文が結構くどくど書かれてる気がするんだけど… 気のせいか?まあまだちゃんと読んでないしね、熱でもあるのカナ? コロナか^^? ==バランス調整== ゲームには難易度というものがあるが、そのゲームの面白さのため、あるいは商品としての購買力アップのため、調整し、最適値を見出す必要があるだろう。敵の強さや主人公の強さ、それらを調整し、最適値を見出すための調査、テストプレイなどが必要だ。 より普遍的に、バグ修正、操作性の改善、仕様実装の更新、そして今書いたバランス調整、ゲームを面白く、評価を高めるための様々な改善を、一般にチューニングと呼んでいる。 英語では、難易度の調整のことを「レベルデザイン」と言う。このレベルとは、高低差の意味で、欧米での昔の3Dゲームにおける、マップの高低差を意図しているらしい。このレベルを調整するツールをレベルエディタというが、このマップの高低差の調整で難易度が変わるので、しだいにレベルデザインが難易度の調整の意味になっていったという<ref>川上大典ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.57</ref>。 難易度デザイン、という言葉も使われている<ref>川上大典 ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日 第1版 第1刷、P.58</ref>。 そして、難易度の調整にはマップの処理もあるので、3Dゲームのレベルデザイン担当者は、MAYAなどの3Dグラフィックツールの技能を持っているスタッフが多いという<ref>吉冨賢介『ゲームプランナー入門』、P234</ref>。 ===詰み、を避けたい=== 製品として販売するゲーム、そしてそうでなくとも、プレイヤーがセーブした時点でクリア不能な状況、仕様になっている、つまり、プログラムの流れとして事実上そうなっている、これを「詰み」、と呼んでいますが、それは避ける必要がある。 これはプログラムの構造の問題ですが、ゲームは進行の仕様自体かなりの複雑さを持っていますから、制作者が気付かないうちにプレイヤーがそこに追い込まれる可能性があり、これは娯楽であるゲームとしては避けたい事態です<ref name="twogc78">蛭田健司『ゲームクリエイターの仕事 イマドキのゲーム制作現場を大解剖』、翔泳社、2016年4月14日初版第1刷発行、P78</ref>。 まず、ゲーム全体のバランスとして、平均的なプレイヤーなら、妥当な労力でクリアできる調整も必要でしょう。 ゲームプレイで詰みに追い込まれるのは、プログラムの構造の悪さでもありますが、それを見つけ出すためには、具体的にテストプレイにおいて、少なくとも誰か一人のテストプレイヤーが、そのゲーム内で想定できるクリア困難な状況から、実際に挽回してクリアしたという、事実、実績が必要です。 つまりコンピュータープログラムで常にセキュリティの問題が発生するのと同様に、ゲームプログラムでは構造が複雑になりすぎて、詰みがプログラマーの想定を超えて発生する可能性があるので、実際のプレイで、実際のプレイヤーの現実の巻き返しで確認して調整したい、という事ですね<ref name="twogc78" />。 そして一方難易度調整として、平均的プレイヤーが平均的な労力でクリアできるようにしておきたい。 ちなみに現編集者の昔のゲームプレイ経験ですが、初代ファミコン版のファイナルファンタジーですね、番号は幾つだったか……市販の攻略本を読みながらプレイしていたのですが、あるところまでいった時点で、攻略本を読んでも、どう考えても先に進めない状況に陥り、まあ私のプレイヤーとしての技量にも問題あったのかもしれませんが、結局にっちもさっちもいかなくなって、プレイを放棄してクリアしないまま積みゲーになってしまったことがあります。もちろんそれでそのゲームの仕様が悪かったと主張するつもりはありませんが、プレイヤーの私としてはその時点で完全に詰んでしまったわけです。 ===実はゲームプレイヤーだけではなく、あらゆる人間が面倒くさい、俺も、あんたもね^^=== ……しかしあんまり面倒くさがると、結局最後には偉い人に怒られてしまうのがこの社会の常です^^;;;。 一般にゲームプレイヤーがプレイ中に面倒くさがることは、覚えること、計算すること、配ること、だと言われています<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』,P342</ref>。 ゲーム中に、Wolfram|Alpha が使えるような仕様にすると、案外よかったりしてね^^ ===ゲーム制作者はいろいろ考えて作っているだろうけど、プレイヤーだってそれに負けずに考えてプレイしている=== プレーヤーも制作者も、時代の流れとともに、色々な変遷はありますよね。 時々指摘されるようですが、昔よりの最近の方が、ゲームの難しさに関する感受性が大きくて、割と簡単にこのゲームは難しいと指摘されることが多い、と、言われている。 たとえば携帯ゲームにおいて、平均的なゲームプレイヤーがクリアまでに5回ゲームオーバーになるように調整されたゲームは、今では「難しい」ゲームと判断される<ref>『ゲームプランナーの新しい教科書』、P210</ref>。つまり昔のプレイヤーの方が我慢強かったってこと?? 一方平均的なプレイヤーならゲームオーバーにならない難易度のゲームは、やさしいゲームと呼ばれることが多い。 だからもはやゲームの難しい易しいという言葉さえ、相対的で、結構人によって判断が違う。 2011~2013年頃のテレビ番組で、ゲーム業界を取材した番組、夜中の番組で、こういうものがあったという。 「昔の子供は、難しいゲームをプレイしたとき、「このゲームは難しい」と答えていたが、今の子供は「このゲームはつまらない」 と答える」 しかし実はテレビというのはこの社会で一番いい加減なメディアで、常に制作者に都合のいい印象操作、不当なイメージ操作が行われている。 つまり昔の子供より今の子供の方が愚かだというイメージを作りたいだけで、インチキな企業のためのいんちきな広告としての意味以外何も持たないだろう。 ===商業だろうとそうでなかろうとゲーム制作はプレイヤーの事を考える、難易度はどうする?=== 『ナナのリテラシー』という漫画、作者はゲーム好きで、ゲーム雑誌でも描いていたことがあるようです。ビジネス系しかもノウハウ系かな?2巻がゲーム会社回。 ゲーム会社の隅の老人経営者曰く(この漫画内の話ですよ)、「誰もが飛び越せる絶妙な難易度の壁をクリアさせる」、これがゲーム作りのコツじゃ^^!!! この漫画、前編集者が書くにはかなり、そこそこ取材されているという。 「PS」(プレステ)のロードは、「1回のロードで2WMが限界。どんなマップも2メガに入れなくちゃいけない。会話も音楽も全部ね。」なんて描写があるらしい。 この老人の主張は作品自体の主張でも作者の主張でもないというが、しかし前編集者は重要な事だと考えているようだ。 しかし誰もが飛び越せる絶妙な壁をクリアさせて、消費者に快楽を与えて、ガッポガッポも儲けるにしても、人間には個性があり、性格や性質にもばらつきがある。 全ての人に等しく、偉そうに試練を与えて、それを乗り越えたから気持ちいい、と自己満足に等しく浸らせることは難しい。 だから、インチキにガッポがっぽ儲けるためには(←しつこい^^;;;)、ターゲット層をある程度はしぼりこむ必要がある<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P.97 </ref>。 「遊んだプレイヤー全員が満足するものを、目指さない」との記述がある書籍もある<ref>塩川洋介『ゲームデザイン プロフェッショナル』、技術評論社、2020年10月3日 第1刷発行、P.173</ref>。ただこれはテストプレイヤーの意見を重視しすぎて振り回されないように、という意図がある記述だという。 ターゲット層を絞りこむには、実在の人物をイメージするのが良いと言う。「20代社会人男性が」、ではなく、自分の知人・友人・家族、あの人を面白がらせたい!!、と、いうのがいいようだ<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P205</ref>。 {{コラム|カラケオは気持ちよく歌いたい^^| 80年代~90年代にカラオケが流行した。と、いっても今でも、盛んだけどね。俺も好き^^ カラオケの難易度は、利用者が楽しめるように易しめに作られているようですね。というか前の項目で書いた、絶妙な難易度らしいよ。そこそこ難しく、それを乗り越えると俺は偉いと自己満足にふけれるらしい。岡田斗司夫が90年代後半にその指摘をしていたというが、しかし本当に前編集者は岡田斗司夫が好きなのね^^;;;。 小室哲哉の曲が典型的にそれだという人もいるらしい。そういえば、NHKアニメーション「だぁ!だぁ!だぁ!」のエンディングは凄く良かったな^^。いや、もちろんこれは只の雑談ですが^^;;;。 エヴァンゲリオンの残酷な天使のテーゼは、監督やスポンサーのレコード会社プロデューサーが、子供でも歌いやすいように作曲してくれと作曲家に依頼している。 確かに凝った楽曲の割に、カラオケで歌いやすい^^ }} {{コラム|作者の意図通りに視聴者が受け取るとは限らない。作者の意図とは全く別に受け手は作品を楽しむ。それが嫌ならそもそも創作するなよ。| 商業作品であるなら、最終的には売上によって作品の是非が決まる、なんて前編集者は書いてるけど、インチキ書くなよ、あくまでも金は商売としての是非、作品としての価値、意義は別の話だよ。 しかしこいつほんとにアフリマンなのね。金と物質以外何も見えないのか。 ゲームの話題としては、味の善し悪しはプレイヤーが決める、という言葉があるようですね<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P.167</ref>。ターゲット層が、美味い^^!!、と、いう作品を作りたい。 ジブリアニメの『となりのトトロ』は、子供たちにアニメばかり見ずに外で遊ぶように啓蒙するようなストーリーを作者・監督の宮崎駿は目指したと言われています。 ところでこれ↑前編集者の文章だけど、完全なる虚偽だよ、いいかがんにしろ。あのねー、宮崎さんという人は確かに少し偏屈な大人だから、その手の事は時々言うけど、映画を作る時は基本的に、見た人に楽しんでほしい、夢のような時間を過ごしてほしい、そしてこの社会に生まれてよかったと、子供も大人も思ってほしい、そういう思いで、常にそれが第一テーマで漫画映画を作ってるの。 すじ肉先輩さー、あんた俺や他の編集者を何度も知ったかぶりって書いたけど、結局あんたが人類史上、唯一最大の知ったかぶりだね。そもそもあんた、トトロ、観てないんじゃないの? ほんとにあんたってなにも見えてないのね。「うちの子は、よく宮崎先生のアニメを見ています。面白いアニメを作ってくださり有難うございます」なんて感想は全く問題ないだろ。宮崎氏だってありがたく受け取ってるよ。それに対してアニメばかり観ずに外で遊べ!!なんて言うのはお前とお前の同類のキチガイだけだ。 あとガンダムやエヴァンゲリオンでも似たような逸話があるとのことだが、こっちはどうでもいい。そもそもこれを作っている連中は、宮崎氏ほど切迫した気持ちで作っているわけではなく、ただ金が欲しくて自分が偉いと思いたいだけだから、作った方がどう思おうが、そいつらに金を与えて養ってる連中がどう思おうが、大したことじゃあないだろ? }} ===チュートリアル=== ゲームをプレイするための、操作方法をプレイヤーが知って覚えるための入門的なイベントをチュートリアルというようですね。実は現編集者はあまり、特に最近はほとんどコンピューターゲームはしないので、ここの執筆をしつつもゲームについてはあまり知らない。 ただここの主要執筆者で、ゲーム大好き、プログラム大好き、アニメ大好き、自分自身も一応絵描き、そしてハイルオタキングの E.Suj. かなりひどい内容の文章を大量に書き散らすので、このサイトの参加者として嫌々多少書き直しをせざるを得ない。 そこでチュートリアル、これはふつうゲーム自体に組み込まれ、初盤がそれになりますが、これは別モードにすると良いという指摘がある<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P401</ref>。 『不思議のダンジョン2 風来のシレン』が、このスタイルを採用している。 とはいえプレイヤーが必ずチュートリアルをプレイしなければ、ゲームを楽しめない構成なら、あまり大きな意味があるとも思えないが、しかしそうでない場合も多いだろう。 ゲーム構成の選択手として考えてもいいだろう。 ===技能の習得としてのゲーム=== ====ゲームをプレイしていることで、プレイヤーは何を知って、何を身につけているか?==== まあゲームをしていることで、プレイヤーは何らかの行為、練習を繰り返して、技能様の物を身につけていく、と、考えても、いい? まあいいか、とりあえずはそう見なしましょう。 ですからそこでプレイヤーが身に着ける技能を想定しておくと、上手にバランス調整が出来るという。 すじにく大先生が愛読している文献では、「教育的難易度」という用語を使っています<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー入門講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日 初版第1刷発行、225ページ</ref>。まあゲーム関係者で教育について分かってる奴なんて、ほとんどいないだろうけど… ここでの教育難易度とは、むしろ大先生の意図とは逆で、ある敵を攻略するのにプレイヤーがなんらかの操作が必要な時、まず1個だけのその敵の撃破用の操作技能だけをプレイヤーが修得できれば攻略できるようにしろと、つまり、プレイヤーが技能を覚えやすいように、難易度を下げろという事でしょう。 前編集者は本質的キチガイなので、とにかく世の中で自分が偉いことが何より大事なので「教育」という言葉を使いたい。一方で割と似たようなことを語る時に、学習という言葉を使っている文献もある<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P.61 </ref>。要するにこの本の筆者の方が、E.Suj. よりまともな人間だという事でしょう。 ただ、プレイヤーの技能の習得という視点は、バランス調整の時に一番重要になるという。確かにゲームは技能や知恵、解決のための何らかの手段、鍛錬も必要だが、一方では間違いなく娯楽で、面白いものであるはずだ。 そしてゲームをすることで、自分の思考力が磨かれて、成長したという感慨を持つプレイヤーも多いようで<ref>https://www.teu.ac.jp/ap_page/koukai/2019_03_3endo.pdf 66ページ</ref>、全くその気持ちを否定する意図はないが、でもねー、ゲームっていうのは結局遊びなんだよ? ゲーミフィケーションなんて言葉を使っていい気になっている連中もいるようだけど、まあその概念や運動がまったく意味を持たないとは言わないが、でもやっぱりゲームは娯楽であり遊びであり、ある程度堕落した、ある程度常識的な硬い世界からは非難される要素があるもので、あまり理屈を並べて自分たちの世界が高級なものだと主張しない方がいいんじゃあない? {{コラム|ゲーミフィケーション| どうもゲーム業界の連中が、自分たちの仕事を美化して、正当化したいため、ゲーミフィケーションがどうの、なんて言いだしたようだよ<ref>https://news.denfaminicogamer.jp/kikakuthetower/190731a</ref>。 2019年にゲーミフィケーション学会設立。もっともこの運動や概念がまったく意味がないものだとは、現編集者も言わない。確かにゲーム的な行為を、もう少し遊びから離れて、現実の有用な出来事に結び付けようというのは、それほど間違っていないし、意義はある。 2013年ごろからすでに、企業の新人研修で、ゲームの要素を取り入れた研修などがされていたようだ。 岸本好弘(ファミスタの父、と呼ばれているらしい)の言では、「ゲームの本質っていうのは、人間が頭で想像することの素晴らしさ」<ref>https://www.fantasy.co.jp/edutainment/article/interview16</ref>ってことらしいけど、なんか軽い言葉だね。想像には意義があるが、それってほんとに頭でするもの? 40年前(※1980頃?)、 :「そのころアーケードゲームのデザインで言われていたのは、初めてそのゲームに挑戦したプレイヤーでも3分間程度は遊べるようにすること。「もう一度チャレンジしたら、先に進めそうだ!」と、プレイヤーの気持ちが動くように制作すること」 ってことだけど、そうすれば子供が100円玉いっぱい入れて、お前らが儲かるってだけだろ? :「これって、現在IT業界で言われるUX、ユーザーエクスペリエンスですよね。ゲーム業界では理論化、言語化していなかったけれど、40年前から現代に通じることをやっていたんだなと思いました。」 何かそれらしい言葉だけ踊ってかっこつけてるようにしか聞こえん^^;;;。 :「ゲームって全部「そそのかし」なんです。ゲームをプレイしていて、Aの洞窟に行きなさいとか、Bの洞窟には行くなとは言われないですよね。プレイヤーが2つの洞窟をぱっと見たときに「こっちの洞窟に宝があるかも!」って見えるように作っているんです。これを「そそのかし」って言うんです。」 まあそれはそれでいいけど、それってそんなに大したことかね? : (抜粋)「先生は答えを教えるのではなく、生徒が自分で「わかった!」、「僕が一人で気が付いた!」と思わせることが大切。」 思わせるっていうのがすごいし、傲慢だよな。お前は神か? : 「ゲームをデザインするのも授業をデザインするのも同じです。楽しいと思うことやワクワクすることは脳の働きを最大限にする。だから、つらいことを我慢するのはよくない。脳が楽しいと感じることがとても大切なんです。」 お前みたいな奴って、すぐ脳がどうのって言うよな。まあ楽しいことやワクワクするのが大事なのは認めるが、人生つらいことを我慢しなければいけない時なんてしょっちゅうだよ。後ゲームと授業は別物にしろ、一緒にするな。 しかし思うんだけど、ゲーム業界の奴らって、自分たちの仕事に少しやましさがあるから、教育と結び付けて、高級なものに仕立て上げたいんじゃあないの? まあゲーム的な教育っていうのはありだが、やはりゲームの本質は遊びで娯楽で、しかも堕落だよ。 }} {{コラム|すじ肉しちゅ~は今日も右手を上げて、「ハイル、オタキング!!!」と言った。| 1990年代後半に、オタキング岡田斗司夫は、著書『世紀の大怪獣!!オカダ―岡田斗司夫のお蔵出し 』(おそらく)で、マリオカートを例に、市販のゲームソフトの多くは達成感を味合わせるものだと指摘した。 岡田に言わせれば、ゲーム文化以前の人生の趣味の多くは、必ずしも努力の量と、上達とが比例しない。スポーツ、絵画、しかしこれほんと?もちろん厳密に量を考えて、グダグダ気色悪い比較をすれば、そう見えることはあるけど、少なくとも人間、何かをすれば必ず、それなりに得るものがあるはずなんだけどね。 しかしファミコン以降のコンピュータ式のゲームでは努力は無駄にならず、ほぼ必ずといっていいくらい、少なくとも初心者レベルの範囲でなら、プレイして練習すれば上達するように設計されていると、岡田の著書では述べられている。 ふーん、要するにゲームプレイヤーって、ゲーム制作者が作った達成感が欲しいから、金払うってわけね。 岡田が言うには、人生はゲームみたいに甘くないし、もしかしたらゲームは現実逃避で不健全かもしれないけど、でも大人だって親だって達成感をもっと感じたいんだぜ・・・だから今日も娘といっしょにマリオカートをプレイしている、と書いてたって言うけど、そもそも現実逃避や不健全から達成感って手に入る? なんか頭のおかしい奴はやたら達成感って言うんだけど、それってほんとに欲しい? いや、もちろんある程度は欲しいけど、でもそんな重要な事かね? もっと人生で必要なもの、いっぱいないかね? }} {{コラム|ガイナックスとはオタキング岡田斗司夫が創業した、アニメーションとコンピューターゲームの制作会社である。| ガイナックスは、コンピューターゲームも作っていたね。確か、美少女18禁ソフトもあったよね。 1991年、『プリンセスメーカー』、育成シミュレーションゲーム。確かに赤井孝美さんのグラフィックは魅力的だった。 少女を光源氏的に育成するゲームだったか、キャラクター育成ゲームのはしりだね<ref>STUDIO SHIN『ゲームプランナーの新しい教科書』、翔泳社、2018年3月10日 初版 第2刷 発行、P182</ref>。 98年にはコナミ社『ときめきメモリアル』というのが出た。ただこれは育成というよりは、美少女との恋愛疑似体験ゲームみたいな、まあ俺はやったことないから詳細は知らないけど、まあ美少女と上手に付き合えるように、男性キャラクターを育成する要素はあったのかね。 「プリンセスメーカー」→「同級生」→「ときメモ」の流れがあるって、ある評論家は言う。 良くわからないけど、岡田斗司夫はゲーム制作会社の社長でもあるんだから、前のコラムの達成感がどうののたわごとに意義を認めろって、すじ肉は書くんだけど、なんなのこいつ。 岡田斗司夫の肩書に関する議論って意味ある? 別にアニメ評論家でも、会社社長でも、なんでも勝手に名乗って威張っていればいいけど、でもやっぱり岡田斗司夫の肩書は、オタキングだよね。 }} {{コラム|プリンセスメーカーdeathpenalty| 少女育成ゲーム・プリンセスメーカーは全滅時の損失が軽いのが、割と画期的だったようです。戦闘で全滅すると、拠点に戻されたうえ、1か月経過する。 全滅時の損失のことを和製英語でデス ペナルティといいます。英語では dead damage と云うらしい(DDと略すようです)。英語の death penalty は「死刑」の意味だって。 つまりどうやら、デスペナルティが軽くても、面白いはRPG は作れるらしい。 ;デスルーラ 全滅しても拠点に戻るだけのシステムだと、拠点に戻りたい場合にわざと全滅する方法を使える。これを和製英語で「デスルーラ」と言う。ルーラとはドラクエの移動魔法ルーラのこと。 全滅したときに拠点に戻るゲームでは、拠点に戻れなくするイベントは不可能。 全滅したら拠点に戻れるからね。ただ、戦いが起こらなければどうかな? どちらにしろこの議論、意味ある? ただ例外的に全滅したとき拠点以外に戻る、っていう事は仕様で作れるよね。 }} {{コラム|Roblox,Among_Us| 現編集者は現在は基本的に、コンピューターゲームはしない生活、でもほんのちょっと前、思うところあって、MicrosoftStore,Xbox 経由で、すこしゲームをしていた時期があった。 そしてMicrosoftStore はなんだかんだでゲームを売り込んでくるよね。 その時思ったんだけど、Roblox って面白そうだよねー。プレイはしていないんだけど、広告や表示を見ると、これ絶対面白いなって直感的に思う。 だからこのゲームのユーザーやプレイヤー、あるいは関係者にこのページの執筆してほしいな^^ 後、Among_Us っていうのも面白そう。何か皮肉がすごく効いてそうだね。 }} {{コラム|デスペナルティ関連| このコラム、前編集者が、(この話題は、後述の商学書『メイド・イン・ジャパンは負けるのか』の話題と関連するので、残す必要がある。)ってメモを張っていたんだけど、読んでみたんだけど、現編集者Hにはちょっと話が見えなくてね。おそらくRPG をやりこんでいる人は内容が良くわかるんだろうけど、現編集者にとってはかなりの部分が???????だね。だからできるだけまとめる一方で、詳細不明の部分は前編集者の記述をそのまま残しました。 ;帰り道を通せんぼするイベントは、詰みのリスクが高くなる。 サガシリーズはどこでもセーブできるが、この場合、帰り道を通せんぼするイベントは、上手に設計しないとクリア不能になる恐れがある。 ファミコン~スーファミ時代のドラクエとファイナルファンタジー、GB版サガとロマサガには帰り道を通せんぼするイベントは無いように見える。 ロマサガ1の氷結城の帰り道で通せんぼするボス敵がいる。しかし会話選択肢で戦闘を回避すると、詰みを避けられる。 古い時代のサガ系とロマサガでは、ダンジョン奥まで探検すると、最深部に一方通行のダンジョン出口がある。これは帰り道短縮の意味と、テンポ感向上(プレイヤーが既に理解していることを再度要求しないから)の効果がある。 しかしこの場合、もしダンジョンに一方通行出口がない場合、プレイヤーは帰り道にボス戦があると予測する。これはネタバレになってよくない。ドラクエは、最後の一方通行出口をあまり用意しないが、この狙いがあるのだろう。 このようにゲームのルール設定が、可能なイベントやマップを限定する。 }} さて、ゲームのシリーズ物は、ルールが一様になる傾向がある。 だから、シリーズ作品によって搭載されるイベントの傾向も決まってくる。 イベントの傾向が限定されると、マンネリ化につながる恐れもある。 『メイド・イン・ジャパンは負けるのか』という2010年ごろの書籍でも、 シリーズ化とマンネリ化との相互関係が語られていて、基本的に家庭用ゲーム機の作品群の多くはゲーム性の根幹が90年代以降の作品は変わっておらず、変わったのはグラフィックが細かくなっただけ、と書かれている。 しかしゲーム会社からすれば、新規の斬新な発想のゲームはむしろ売れないと見られている。 グラフィック重視は、商業ゲームでは非常に重要と考えられているらしい。 そしてゲーム評論家は偉そうな批判はするが、自分では結局ゲームを作らない。 1980年代は、家庭用ゲーム黎明期。1995年ごろ、プレステ1時代からソフト容量が飛躍的に伸びた。 昔はゲームに勢いがあったが、今となっては、新しくて画期的かつリアリティと説得力のあるルールを思いつくこと自体、そんな簡単な事ではない。 漫画産業やアニメーション産業は黎明期をとっくに過ぎたようだが、結局今でもこの産業は続いている。そもそも、ラジオ、新聞、書籍、オールドメディアと呼んでいい産業も、今、しっかり続いている。2010年代のゲーム産業だって、もしかしたらスマホゲーム黎明期、ソーシャルゲーム黎明期なのかもしれない。 {{コラム|オタキングアノマリー論| オタキングによるアノマリー(片寄り)論(『東大オタク学講座』に記述あり)によると、ゲームのバランス調整は結局普遍性は持たず、作家の世界観が反映されるものになる、という。 都市運営シミュレーション『シムシティ』、アメリカ製のゲームですが、ここでは火力発電所よりも原子力発電所の方が効果的な投資になっている。これは現実の経済情勢を正しく反映しているか? これは現実の経済分析の話だが、現編集者はYESだと思っている。巨大なお金が動いているからこそ、いまだにこの国は原発をやめられない。 そして岡田はこの設定をアメリカ的な都市政策観の反映だとしている。しかし岡田はこのゲームの感覚を片寄りだと思っているのか? そのほか、岡田は、ドラクエシリーズに対して、「なぜ作者の堀井さんは、作中で父親と子の関係に、どの作品でも、こだわりたがるんだろう? なにかあったんじゃねえの?」的なゲスい勘繰りもしています。 ↑ちなみに上の段落は前編集者、E.Suj.の記述をそのまま残したものだが、まあね、オタキングがゲスい人間なのは、オタク全員が知っているからね^^;;;。 ここで書いたシムシティに関する議論と堀井氏に関する議論はどうも別の話のように見える。 つまり前編集者の議論は当初から混乱しているのだが、結局E.Suj. は作家の個性とは異常性の裏返しだと言いたいらしい。つまり個性とは長所ではなく、欠点の別形態だと。 では現編集者はこのE.Suj. に質問したいが、結局人間、個性持っていたほうがいいの?持っていない方がいいの? 大人は欠点すらうまく自分で活用しなければいけない、なんて書いてるけど、そんなこと上手く出来ている大人なんて、この地球上に一人もいないよ。 }} ====本文==== さて、上述までの再編集により、前編集者E.Suj, の邪念から生まれた、ゲーム-教育-成長のインチキ理論は完全に否定できたと思う。 結局前編集者もゲームにおける教育論は疑似的なものだと記述してるが、そんなら最初っからそんなこと書くな。 地獄のような長時間の再編集を終え、やっと話を本題のバランス調整にもどせることになった。 まずアクションゲームの調整。 敵が飛び道具で来るならどうする? もちろん事実上はほぼ無限の対応策があるが、例えば、物陰に隠れながら移動して近づく、あるいはこちらも飛び道具で応戦とか、幾つか具体策は見えるでしょう。 (しかしよく考えたら、この行動って、E.Suj.のこのサイトでの行動とそっくりだよね^^;;;。) 基本的にゲームバランス調整では、例えば、物陰に隠れて攻撃を避けるなどの具体的技法、そして事実上それはそのゲームでの有効策なのですが、プレイヤーがこの対応策を覚えるように導く、そしてそれを可能なものにするため難易度を下げる、これが必要だと言います<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー入門講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日初版第1刷発行、226ページ</ref>。 一つの方針としては、必要だと思われる技能をプレイヤーが行っていると判断したら、しかも一度には基本的に一つ、その敵を簡単に倒せるようなプログラムにする。 とにかく特定の方向にプレーヤーを導く意図を持つ、つまり導きたい方向にプレイヤーが行為すれば、難易度が下がる。だから、飛び道具を避ける物陰には、罠も無ければ敵もいない<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー集中講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日初版第1刷発行、226ページ</ref>。 あれっ、今気づいたんだけど、新約聖書には、狭き門から入れ、って言葉があったよね…。 基本的には前編集をわかり易く書き直してるだけなんだけど… とにかくこの場合、推奨されるパラメーター設定は、目的の敵を妥当な経過で主人公が攻撃したら、敵はすぐ倒せるようにしておけって書いてるんだけど、これって広き門じゃあない? とにかくこの前編集は、あらゆるプログラムを駆使して、プレイヤーが特定の行動をするよう導けって書いてある…。 まあしかしまとめ編集を続けるかね… 大抵のゲームは先に進むと難易度が上がっていくようだが、いや、これ自体事実かどうか怪しいが、仮にそうするとした場合、その難易度の上がった敵のギミックや行動は、制作者が導く行動を複数、と言ってもごく少数の複合だろうが、プレイヤーがなしたら、敵を倒せるようにしたら良いという。複合技をプレイヤーが繰り出すことで、成長した感や、興奮を、ユーザーは感じるだろう<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー集中講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日 初版 第1刷発行、228ページ</ref>。 前編集者は、ゲームの後半難易度を上げるのは、プレイヤーに創意工夫を呼び起こすためと書いている。 確かに難易度が上がれば、創意工夫して解決を目指すのはゲームだけではない。しかし現編集者が問題を感じるのは、常にプログラムの手妻を駆使して、特定行動にユーザを導けと主張している点だ。 これは実はアメリカの過去の宇宙開発で宇宙に送る実験動物を調教、教育した方法と全く同じだ。 とにかくゲーム制作者の中に、このような馬鹿げた教育論を持っている愚か者はそこそこいそうだが。 このインチキな前編集者の愛読書には、ボス戦などの難しいイベントの目的は、プレイヤーが自分自身の技量を試す、自分がこのゲームにおける熟練プレイヤーか試す、そこにあるという。歯ごたえのある敵と戦って、自分がこのゲームにはまっているかどうか知る事が出来る、そういうことだろう<ref>吉冨賢介『ゲームプランナー入門』、P60</ref>。 ;やはり何事も制限はあるか? 例えば主人公が不死身なら、まあゲームになりませんよね。何らかの弱いところは必ずあるでしょう。 所持金が無限とか、無いですよね。お前はドラえもんのポケットか?^^;;; 敵もそこそこ強いよね、あんまり弱いのはちょっと。 (たとえばアクションゲームで一時停止ボタン(ポーズボタン)を押さずにトイレに行ってウンコを数分してきても、ウンコから戻ってきてもキャラが負けてないのは明らかに駄目)。 ↑ちなみにこれは前編集者の記述だけど、ん~、まあ、残しておくか^^;;;。 だから前編集者としては、プレイヤーに創意工夫を求める。まあもっともプレイヤーが創意工夫しないゲームなんて、この世にないけど。 だからゲームオーバーはやっぱり必要だということか<ref>川上大典 ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.254</ref>。 だから前編集者はゲームには敗北とそれを回避するための努力が必要だと主張する。 まあでもこのサイトの別の場所でも書いたけど、E.Suj.は努力なんて全くしてないけどね。ただ毎日欲望のまま手を動かしてるだけ。 ;真実は一つ^^!!!本当?とりあえず解法は複数^^!!!! スーパーマリオのステージ1-1の最初のクリボーをどうする? (解1)踏んずけてやる^^!!!(解2)そのクリボーを飛び越えてこっちに来い!!!^^(解3)ブロックに乗って、絶景哉^^。 ====ゲームと漫画、アニメーション==== 非常におおざっぱに語ると、漫画やアニメーションは完成して世に出た時点で、その版では、定められた運命が記述されている、ヤーンの書のようなものでしょう。 ゲームはインタラクティブだから、運命は決まっていないし、あいまいで、事実上選択肢がある世界。 そしてゲーム=戦闘ではないが、戦闘を描いたゲーム、漫画、アニメーション、 というのは明らかにある、そしてその話なんですが… 1982年『鳥山明のヘタッピマンガ研究所』という書籍では、マンガやアニメや特撮(ウルトラマン)などの敵の強さは、主人公がなんとか苦戦しながら倒せるギリギリの強さだと指摘されている。ただしこの出典関係の記述にはWiki著書の記憶違いがあるかもしれない。 しかしゲームでの敵は、もうちょっと弱めにしておくといいらしい。 まあそりゃあそうだよね。毎回毎回ギリギリの敵と戦うなら、ゲームなんて誰もしなくなるよ。これに関して前編集者はプレイヤーの創意工夫がどうのなんて書いてるけど、完全なる欺瞞だろう。 具体作品を上げると、ゲーム『激神フリーザ』。要するにドラゴンボール原作のゲームですね。クリリンでもちょっと鍛えて頑張ればザーボン(ナメック星編の中ボス敵)を倒せるようになっている(原作マンガだとクリリンはザーボンを倒せない)。 漫画やアニメーションでは、一回の戦闘での強敵の倒しかたが一通りしかなく、いちばん読者に魅力的に見える奇想天外・破天荒な倒しかたで、敵を倒します。なのでここでは、ギリギリ倒せる強さのほうが良い。 しかしゲームの強敵では、多くのプレイヤーの、それぞれ異なる色々なアイデアに対応した倒し方を何通りも準備する必要があるので、ゲームでの強敵の強さは、ギリギリ倒せる状態よりも少し弱めにする必要がある。しかしやはりそれ以前に、あまり敵が強すぎたら、プレイヤーがしんどすぎるだろ、単に難易度が高いゲームになっちゃうよ。 ==== 「廃人」 ==== 基本的にコンピューターゲーム界隈は、いちびった下品な人間が多いので、そこで飛び交う言葉も汚い言葉が多い。 例えば、廃人、なんてよく言うらしいよ。つまりいろいろな理由で暇な人間、まあ、E,Suj. もそうだけど、普通に忙しい人間より、ネットゲームとかでは有利だよね。そういう人間を貶めたくて言うんだね。 後色々な理由でゲームに過度にお金を費やせる人に悪口言いたい時とかね。 まあはっきり言って、E.Suj. も間違いなくこの廃人の一人だけど、彼の愛読書では、「廃課金ユーザー」という記述にしているらしい<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P66</ref>。「廃Wikiユーザー」とか? だけど世の中色々でね。人にはそれぞれ事情がある。望まなくても廃人になってしまう人はいっぱいいるよ。 ===ゲーム作者が自作をプレイしたら、やはり他者プレイヤーよりそのゲームは簡単だと見なすだろう。=== あらゆる分野で作者は自作は面白いし、難易度やネガティブな要素は低いと見るだろう。作り手は妥当なバランスをどう見出したら良いだろうか? ====作者が客観的に自作を見る事さえ難しい、しかしいいバランスは見つけ出したい==== やはり常識的な判断としても、経験則としても、作者がやや簡単だと思うくらいがちょうどいい、という事だろう<ref>STUDIO SHIN 著『ゲームプランナーの新しい教科書』、翔泳社、2018年3月10日 初版第2刷発行、54ページ</ref>。 プレイヤーにとっては易しいほうの案Aと難しいほうの案Bとがあったら、ゲーム本編には、やさしいほうの案Aを採用するのが良い<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー集中講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日初版第1刷発行、P207および235ページ</ref>。 難しい方の案Bは、付加的なサブステージ(クリアには不要な)に流用するといいですかね<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー集中講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日 初版第1刷発行、P207および235ページ</ref>。 RPGにおいてはクリアに絶対に必要なイベントと、エクストラのクリア条件ではないイベントがありますね。それぞれ「強制イベント」、「任意イベント」と、呼ぶこともあります<ref>STUDIO SHIN著『ゲームプランナーの新しい教科書』、P198</ref>。 サブステージや任意イベントの難易度は、割と自由に扱う事が出来そう。むしろ様々な難易度があった方が、多様なユーザーの要求に対応しているとも言えるし、しかしそもそもサブステージなどなくてもいいとも言えますが、あるとしたら、遊びは多くなりますよね<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー集中講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日初版第1刷発行、P208</ref>。 そして基本的に作り手は「簡単」だと思っていても、初めてプレイするプレイヤーには難しい、それはよくあることですよね<ref>吉冨賢介『ゲームプランナー入門』、P56</ref>。 ====レベル上げを楽しむ?==== 一般的なゲームは、例えばRPGでは、ストーリーや戦術性の面白さが普遍的な主流の興味ですよね。作り手も、RPGというジャンルが今現在、どういう一般的な魅力があるか、それを考えて、それを重視して作る。 一方プレイヤーとしては、正道を外れたややマニアックな楽しみ方もある。RPGのレベル上げ(だけ)を楽しむ、なんて遊び方もできますよね。 つまりプレイヤーはプレイヤーで、本来の制作者が意図した別のところで楽しみを見出すこともある。ある意味コンピュータープログラムのインタラクティブな性質が、そういう遊び方を見出す余地を持っていると言える。 しかし制作者はやはり、RPGの持つ本道の面白さを目指してゲームを作るでしょう。 前編集者はこのことを、少年漫画を例に語っていますね。 漫画家スポコン漫画(そう?^^;;)「バクマン」では、こんなエピソードがあったようです。 「たとえ少女の読者がいても、その少女は、「男の子が読んでいるマンガを自分も読んでみたい」、と思うような女の子。少年ジャンプの取るべき編集姿勢としては、あくまで、男の子向けを貫かないといけない」 少年漫画誌は、ターゲットは、少年、割と年少の男の子ですからね。それ以外のファンがいても、その読者層におもねる漫画は載せないでしょう。それはカテゴリ崩壊だよね。 しかし実は少年にもいろいろな個性を持つ子がいる。少女にも、大人にも、老人にもいろいろな個性がある。ターゲットがどうのと言ったところで、実は結構あいまいでいい加減な物なんだよね。 少年ジャンプは自らの分析として、売れる漫画の方向性として、「友情・努力・勝利」の3原則を提唱した。この3原則を外すことは今現在は許されてはいないのでしょう。 ====No title.==== ある意味当然のことだが、ゲームの作者は、ほかのプレイヤーより、自身のゲームの難易度を低いと見るだろう。「作者バイアス」という言葉が使われることもある。 ;雑誌「ゲーム批評」による指摘 1990年代に「ゲーム批評」という雑誌が、ゲームの内容を考えるときは、ゲーム制作に熟練していない人は、既存ゲームを難しくアレンジした提案をしがちだと指摘しています。 例えば、スーパーファミコン版のマリオ、こういうゲームを自分たちが作る時、どういうゲームにしようか? マリオが空を飛んだ時、簡単にクリアできるけど、ここで空中に敵キャラクターを多く配置したらどうだろうか? そして『超音速攻撃ヘリ エアーウルフ』、、云々の記述が前編集にあったが、これはいつものこの前編集者の一般的な他者に対する愚弄目的の文章なので、再掲載する必要はないだろう。 そしてこのアイディアに対する、一般的な批判としては、マリオの地上ステージの空中に敵が少ないのは、ゲームが苦手なプレイヤーのための救済措置だったり、あるいは体験済みステージ前半を無視するための工夫、であるので、その部分を難しく、複雑にするのは不適切だと思われる、と、いうことになる。 ところでやや話題が脱線するが、過去少年マガジンに掲載されていた、漫画作品、[[w:1・2の三四郎]]にも、似たような話があった。 高校生の主人公、東 三四郎と、本当はレスリング部にしたい西上 馬之助と三四郎の友人南小路 虎吉の三人で柔道部の活動をしていたのだが、ある日三四郎が馬之助にこう言う。 「スタンハンセンのウエスタンラリアット(プロレスの技)の改良技を考えたのだが」 「ほう」 「ハンセンは、ラリアットを打撃技にしているが、ここで打撃しないで、首に引っかけるようにして倒して後頭部をマットに打ち付けるのはどうだろう?」 「あほ!!それはジャイアント馬場の、ランニング・ネックブリーカー・ドロップや。ハンセンはそれをもとにウエスタンラリアットを考えたの。なんでお前がわざわざそれをもとに戻してんのや」 ただ、今ではこのジャイアント馬場云々は俗説と言われているようですね。 少しマリオの話とは違うかもしれませんが、脱線の雑談として書いてみました^^ さて、今仮に、「ゲーム作者はネットの批評はあまり参考にしない。基本的にゲームを作ったことのない人の意見はあまり意味がないと考えている。」と、いう主張があったところで、あなたはこの意見をどう思いますか? まず全くの素の状態でこの言及を聴いたところで、その通りだと思います?あるいはいや、違うと思います?。 そしてもし素の状態ではなく、仮に出典とやらがあった場合、出典と言ってもいろいろありますよね。ネットの言及の場合もあるし、あるいは何らかの偉そうな市販の書籍にそう書いてあるかもしれない。 この辺の出典とかの情報、事実で意見変わります? だからあなたが素の状態でどう思おうと、偉そうな人の言及があったら、じゃあそれは正しいんだと思いますか?。 しかしまあこの言及の場合は、ゲーム作家とやらが、ああ、俺はそう思っていると言えば、一つの証言となりますよね。 しかしゲーム作家だって複数いる。しかもゲーム作家と呼んでいい人とは具体的にだれか? ですから現編集者はこの議論は全く無意味だと考える。しかし実は前編集者もやりたいことは、ただただ商業の創作者を持ち上げて、ネット上や同人の創作者を貶めたいだけなんですよね。 とにかく前編集者は私欲を見たすために、この言及の出典とやらを探しましたが、辛うじて、「一次情報以外、個性には役立たない:インターネットやSNS:そうした情報は知識として役に立つことはありますが、ゲームデザイナーが個性を発揮するうえではあまり役に立ちません<ref>『ゲームデザイン プロフェショナル』、P314</ref>」という記述を見つけただけだったという。 {{コラム|マリオメーカー、他| マリオメーカーは任天堂が2015に発売した、Wii U用の(3DS用も有)ゲームソフトウェアですね。マリオのゲームの素材を使って、自分でもアクションマリオゲームが作れる。 このソフトウェアでは、自作のマリオゲームを任天堂のWebサイトに投稿、公開する事が出来ます。しかし条件があって、一度そのゲームをクリアしないと、公開はできません。 そして一方、実は、マリオメーカーが発売される前、インターネット上には「改造マリオ」といって、マリオのROMを違法改造して、自作ステージをつくって無料公開する行為が行われていました。 実際には改造マリオのデータを、ゲームとして利用するのはなかなか手間がかかり、むしろそのプレイ映像を動画化し、それが動画サイトで人気になったようです。しかし改造マリオを作るという行為自体が、著作権の問題を持っていました。 そして多くの場合、そのステージの難易度は異常に高くなり、そしてその難易度の高いマリオを実際にクリアする動画が非常に人気を持ったようです。 さて、そこでこのことに関して、前編集者は例え話を始めたのですが、まず一つ目が、「犬が人をかんでもニュースにならないが、人が犬をかむとニュースになる」、だそうです。 つまり…改造マリオの方が人が犬を噛んでいる? すると任天堂本家のマリオメーカーが、犬が人を噛んでいるか? 辛うじてこの例え話の意味は分かるけど、もう一つの例え話がこれ↓なんだけど… また、アンケート調査などの心理学的ノウハウとして、「あなたは○○を買いますか?」と「あなたは○○を好きですか?」と聞いたときでは、アンケート結果の傾向がかなり異なり、多くの人が、「○○を好きですか?」と質問されても決して実際に好きなものを答えるのではなく、世間から賞賛されそうな趣味趣向の場合にだけ回答で「はい、好きです」と答えるようであるという、分析結果があります。 これはさらによくわからん(?_?)????? マリオメーカーは買うで、改造マリオは好き? 要するにいつものこの編集者の議論で、商業のマリオメーカーを褒め称えて、Web文化の改造マリオは貶めたいんだろうね。 まあ改造マリオは違法性があるから、別にそれはそれでいいけど… }} {{コラム|とにかく E.Suj. はWeb文化を貶めて、商業文化を誉めそやしたい| 確かにWeb上には無料コンテンツも多々あるが、商売人たちが仕掛けているのは、有料コンテンツのための撒き餌のようなものだ。一方で同人、アマチュア活動として、無料で作品を公開している人もたくさんいるし、これらのコンテンツまで貶めようと試みる E.Suj. は本当に性根の腐った嫌な人間だね。勿論違法性のある無料コンテンツもあるから、これらは当然非難されてしかるものだろう。 まずゲームに関しては、前編集者の報告では、実際にプレイすることなく、無料動画を見ただけとか、あるいはさらに悪い例はWeb上の言論だけをもとに、特定のゲームを批判する人物がいるようで、これは確かに良くないことだ。 漫画界でも、似たような問題があるようだ。マンガ『ラーメン発見伝』(小学館ビッグコミックスペリオール )では、作中のライバル役のラーメン屋経営者(いわゆる「ラーメンハゲ」)が、ネットの情報をもとにラーメンの実際の食べたときの味を無視してラーメン評論をするラーメンマニアに陰口で悪態をついています。確かに漫画だろうが、ラーメンだろうが、映画だろうが、小説だろうが、実物に触れないのにあれこれ言うのは、基本的には悪いことだろう。 とはいえ現編集者は、[[v:Topic:読まないのに書評]]なんてやっちゃったけどね。まあ気にすんなよ^^;;;。 そこで前編集者は、Webを徹底的に否定して、市販本だけに価値を置いているけど、それも極論じゃあない? ゲームを実際にプレイしないで、各種情報で知った気になるのは確かに良くないこと<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P.282</ref>だけど、我々だってすべてのゲームはプレイできないよ。 それに各種情報から、何となくいけ好かない存在って誰にでもあるものだし、まあ基本悪口はよくないけど、Webは新しい混沌メディアだからね。市販の書籍やゲームが圧倒的に価値高いわけではないね。 新聞の第一面によく載っている、有り得なく馬鹿馬鹿しい書籍の広告、あんなの絶対に買わないし、読まなくたって無条件で悪口言いたくなるよ。 とにかく E.Suj.はゲームに関して、メジャー作品、人気作をプレイせよ<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P280</ref>、なんて書くけど大きなお世話。自分のプレイするゲームは自分で選ぶね。 YouTube動画に、「アニメ私塾」というチャンネルがあるらしくて、そこで勧める絵の練習法は、プロのアニメ作品の模写らしいけど、これだって単に一つの意見。絵の勉強法なんて無数にあるよ。 まあ確かに漫画に関する違法サイト読書は問題だろうし、検挙もされているけど、同人誌やエロ関係の無断掲載は検挙もしていないように見える。 ただそこで漫画を読むことは倫理的に非難はされるけど、読んだ以上は、作品を読んでいないという評価は違うだろう。勿論不正な方法で読んだという非難は正当だけどね。 結局、E.Suj.の目的は、いい加減な言論を駆使して、既成の商業コンテンツの権威と金を守りたいんだろう。 }} アナログゲーム(カードゲームやボードゲーム)の設計者は、ネット上の意見はもとより、実際のテストプレイヤーの意見さえあまりあてにならないという考えがあるらしい。テストプレーヤーも様々な理由で本音を語らなかったり、何らかのバイアスであまり有用な意見が出てこないという見方もある。一番重視するのは、実際のプレイの様子を観察することだいう<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P338</ref>。 {{コラム|世のメディアでは、人気投票企画は多いが、基本的には遊びでお祭りでファンサービスで、本格的な統計調査とは別物だろう。| イナズマイレブン、2008発売のサッカーRPG。アニメ化や映画化もされている。中学校サッカー部が舞台だから、中学生がメインターゲットだろう。 この公式サイトが、登場キャラクターの人気投票を行ったという。 作品中に、五条というマイナーキャラクターがいた。中学生で、おじさんぽい顔、眼鏡で目が隠れ、何を考えているかわからない不気味な悪役的キャラクター。 ある匿名掲示板で、おそらく[[w:2ちゃんねる]]だと思いますが、このキャラクターへの組織票投票の呼びかけが行われました。 はたして2(5)ちゃんねるに中学生のユーザーがいるのか? 少しはいるかもしれないが、やはりこの組織票祭りの参加者の多くはもっと年長、しかしそれほど年寄りのメンバーもいないように思われる。 まあ結局オタクどもの遊び、祭りということだろうが、しかしその影響か、その公式サイトでの人気投票結果は、五条が一位になった。 まあ不合理な結果と言えば結果だが、ネット上ではその手の馬鹿げたことはしょっちゅう起こる。少しこだわりのある変わり者たちが、自然な状態をかき乱したくて、色々なことを仕掛けてくる。 公式サイトの運営者としては、面白くない展開だが、そもそもイナズマイレブンのゲームユーザーの何割が中学生か? 購買層の中に明らかにこの手のオタク、大きなお友達が、かなりの数占めているだろう。 しかしこういう人たちが、企画内容に大きな影響を及ぼすなら、やはり運営としては面白くない話だ。 AKB48の人気投票は、CDに投票券をつけている形式だが、やはりここでも不規則状況を狙って、投票券目当てでおなじCDを何枚も購入するファンがいるらしい。 勿論この手の、奇矯な手妻は、人気投票の企画者にとっては、面白くないことだが、しかし世の中こういう変わり者は必ずある程度いるものでね、それはそれぞれの企画者が上手に運営方法考えればいいのであって、こんな話をこのページにわざわざコラムとか言って書く意味ある? ;美人投票 経済学者ケインズは、投資家の行動を美人投票にたとえた。「100枚の写真の中から最も美人だと思う人に投票してもらい、最も投票が多かった人に投票した人達に賞品を与える」、投資家は、この手の美人投票に参加しているようなものだと。普通の美人投票では、自分自身が美人だと思う女性に投票する。しかしこの投資家の美人投票では、賞品目当てなので、自分自身がどう思うかより、票が集まる写真はどれかを予想して投票するだろう。 前述のイナズマイレブンの投票祭りも、自分が好きな登場人物に投票しているわけではない。地味で目立たないキャラクターが一位になれば面白かろうと、示し合わせて、不美人投票をしているのだ。 ;ノイジー・マイノリティ ノイジー・マイノリティとは、少数派であるのにその声は大きい、目立つ、目立つにかかわらず、そのような考え方、主張をする人は少数である、だから基本的にはその人たちの大きい声は聞き入れない方が良い、多数派の意見を反映していない、ということでしょう。 基本的にはネガティブな意味を持つ言葉であり、大騒ぎするクレーマーに近いイメージだろう。 なるほどね、確かに現編集者の主張はいつでも希少な少数派の意見に近いだろう。 そしてすじ肉しちゅ~なる人物はいつも多数派の味方で、多数派の安易で愚かな意見が絶対的に正しいと振りかざし、他者を愚弄し常に暴力をふるっている。 そういう多数派の暴力に対抗するために、マイノリティとして常に俺は大騒ぎしているのだが、物は言いよう、言い方を少し変えれば、集団、多数派の暴力が正しいと、言い張る事が出来るんだね。 衆愚の暴力とは、どこまでも防ぐのが困難なのね。 }} さて、我々は学業でも、スポーツでも、趣味でも、そしてもちろん仕事でも、必ず技能というのがあって、それを日々身に着けている、身に着けようと試みていると考えていいと思いますが、果たして今の自分はどんな技能を持っているのか?そもそも何らかの技能持っているのか?そういうことで悩んだり考え込んでしまうことはありますよね。 E.Suj.のように集団におもねる以外の生き方を一切知らず、大した技能なんかないのに、スキルスキルと威張り倒して他人を貶めること以外何もしない人間がいる一方で、かなりの技能を持っているのに自信が持てず、鬱々と生活している人間もいます。 勿論技能自体はかなり客観的な物でしょうが、他者の技能評価は結構いいかげんで、技能が大したない人間が威張り散らして、ある程度技能がある人間をこき下ろして貶めている事なんて、世の中でしょっちゅう起こっていますよ。 そこで大した話ではないんですが、ある技能からある技能に転向する場合がありますよね。つまり生活自体が変わるのでしょう。特定の技能をふるう生活から別の技能中心の生活に変わること。 具体的にゲーム業務に関する話題では、デザイナーからプランナーに役務が変わるとか… その時にはやはり、デザイナーとしての自分は封印したほうがいい<ref>大久保磨『レベルデザイン徹底指南書』、2016年12月14日 初版 第1刷発行、P81</ref>。 やはりプランナーとしての仕事を優先し、デザインに関してあまり大上段に口を出さない方がいいでしょう。 {{コラム|一人で何でも出来るわけではない。しかし偏向した愚か者の集団より、一人の総合的な人間の方が、相対的にいいものを作り出すだろう。| 基本的に商業漫画、商業アニメーション、そしてほとんど多くの商業メディアはその根源的な創作部分でさえ、多人数の協業で作られています。一応全体を統括する指揮者はいますが、個々の秀逸な表現はその監督だけの手柄ではない。 これはこの手の物事についてある程度知っている人間にとっては、もちろんたまには例外もありますが、ほぼ当たり前のことで、得意げに語ることでも何でもない。 「と学会」の人が2010年ごろにニコニコ生放送の番組に出演したときに、この人物は、ある漫画原作者にネタ提供したと語ったという。しかしネタ提供といっても様々な形態があり、ピンからキリまであり、実際にその作品に貢献していない場合もあるし、単にこいつ、自慢話したかっただけだろ? 漫画家にしろ脚本家にしろ、色々な事柄にアイディアの元を頼っているだろう。有償無償に関わらず、アドバイザーも多いと思う。 ゴルゴ13なんかは明らかに協業で作られていたし、各種映画やテレビドラマも、様々な人間がその作品の質の向上に寄与している。 歴史ものや軍事物、その分野の専門家が強力に考証を加えているし、当然設定の信頼度も高くなる。 だから創作作品は協業関係が上手に機能して、それを統一した理念でまとめ上げれば、当然質はかなり高いものを作る事が出来る。 }} {{コラム|可処分時間| 経理には「可処分所得」という用語があります。労働者の給料のうち、税金や社会保険料など支払いが義務付けられているものを差し引いた、残りの自由に使えるぶんの金額です。勿論その中から自分の生活費は支出しなければいけませんがね。 そこから類推して「可処分時間」。 前編集者の言葉では、「1日のうちの自分の起きている時間のうち、労働時間などを差し引いた、残りの自由に使える時間」。 だから、もし無職で何らかの理由で生活できるなら、100%が可処分時間でしょう。 で、E.Suj. はこのサイトで、こういう人間をひたすら愚弄するような文章を書き続けて来たのですが、 E.Suj. 自身の可処分時間は何%? 仮にこのサイトでインチキ書いてお金が入っても、それは可処分時間に入れろよ? そして…「商売の競争とは、消費者の可処分所得の奪い合い」ということらしいけど…希少な可処分時間を奪われたうえ、そいつらに金払うの? 可処分時間って必ず金払って埋めなければいけないの? }} ===ドラゴンクエストは、ゲームを進めるため、ゲーム操作の技能を得ることを求めていない?=== ドラゴンクエストでは、ゲームのプレイを続け、キャラクターのレベルが上がっていくごとに、キャラクターも戦闘力が上がり、より強い敵も倒せるようになる。これはそれ以前のアーケードゲームのように、プレイヤーがゲーム操作の上手な技能を身に着けることによってクリアするのではなく、レベルが上がることで事実上、プレイヤーが上手な操作する必要なく強くなっている。これを、「クリア保障」と呼んでいるWebコンテンツもある<ref>https://news.denfaminicogamer.jp/column05/170905b 2020年12月21日に閲覧して確認.</ref>。 ドラクエでダンジョンに入った場合でも、様々な試行錯誤は繰り返すであろうが、プレイし続けて時間経過とともに経験値が上がると、最後にはダンジョンのボスも倒す事が出来て、クリアする事が出来る。 つまりドラゴンクエストでは、プレイヤーがそのゲームの操作の技能を覚えることで、難易度の高いステージをクリアしているのではなく、ゲームを続け、経験値が上がりレベルが上がることによって、ある意味自動的に強くなっている。 序盤のダンジョンで未探検のものがある場合、その時点ではかなり探索は困難を極めるが、レベルが上がった時点では、割と簡単に、クリアできる。つまり難易度が自動的に下がっているともいえる。 つまりドラゴンクエストのクリアシステムは、ゲームを続けてプレイを重ねていくうちに自動的にキャラクターは強くなり、最後にはゲームクリア、コンプリートに至る、ということだろう。 ドラゴンクエストのようなインターフェイスでも、古いゲームやフリーゲームではこの特徴を満たしてはいないものがあると、前編集者は書いていたが、どういう事だろう? 何度も書くが現編集者はそれ程沢山ゲームをやりこんでいるわけではない。 アクションゲームでは当然難易度の高いステージはそれなりの技能やテクニックが必要だろう。しかしRPGではそれほど技能の必要や出る幕もないから、多かれ少なかれドラゴンクエストのような形態にはなるのではないだろうか? 全体を通してレベルがそれほど上がらないゲームというのはあるし、あったのだろう。この場合は何らかのゲーム上の困難の打開策や有効な戦術を見出さない限り、クリア困難の事態に陥るだろう。 RPGに限らず一般に、ゲームの後半に行くに従って、次ステージ攻略などのための事前準備の増加や、試行錯誤の時間の増加に時間のかかるようになっていく事が多い。そして、ステージクリアに必要な時間の増加が、ゲームを苦手とするプレイヤーに、そのゲームのクリアを諦めさせる<ref>http://endohlab.org/paper/whydoplayersdrop.pdf 2020年12月21日に閲覧して確認.</ref>。つまり娯楽であるはずのゲームが、難易度が上がりすぎてその機能を果たさなくなるのだろう。 === 自由度 === 一本道で難題を乗り越えるゲームもありますが、いっぽうでマルチエンディングとか、攻略ルートや展開が複数あるゲームもありますよね。こういう自由度の高いゲームは、その展開の場合の数に応じて、調整の際に考慮する事項も増えていきます<ref>『ゲームクリエイターの仕事 イマドキのゲーム制作現場を大解剖!』、P78</ref>。 ===Non-title=== ※バランス調整に限った話題ではないが、他に適した単元が見つからないし、メインページに書くほどでもないので(←なら書かないで削除せよ。by E.H.)、間借り(まがり)的にバランス調整のページで書くことにする。ただし、この節の内容を他のぺージに移動することは、 E.H.が禁止する。 ====ゲーム業界に就職したい?==== ……ならば、今現在の業界を構成している人達のアドバイスに従うのが無難だろう。 まず彼らが望むのは、ゲーム人気作の知識。特にデザイナーならなおさららしい。まず過去の名作は手本になるという。それから共通言語としての、コンセプトや知識を知っておくべきだと<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P278</ref>。 とにかくゲームについて知らないのはよくないようだ。過去現在の人気作や、自分の興味ある、そして入社出来たら実際に作っているジャンルのゲームについて、プレイし、周辺知識も知っておきたい。 ====[https://www.uta-net.com/movie/59818/ シッパイマン]==== この節のタイトルは、失敗とは何かを知りたければ、以下を読むよりリンク先を見た方がいいだろう、という意味のリンク付きタイトルです。 基本的に前編集者は手本がなくては生きていけないようで、創意工夫という言葉もあまり知らない。そして権威ある手本のパワーに依存しまくって、他者を愚弄しまくる。 しかしまあとりあえず、その論旨に乗っかって記述するが、人気作や人気シリーズをとりあえず崇めて手本にせよと。そして人気でない作も良く調べて、崇める手本と比べてどこが良くないか見いだせ<ref>https://news.denfaminicogamer.jp/interview/200615a/3 2020年11月27日に閲覧して確認.</ref>、と。 そしてなぜか前編集者はゲームの事だけで完結せず、アニメの事も語りたがるんだけど、まあ好きだからなんだろうけど、ガンダムについて語りたければ、それ以前のロボットアニメについても調べろ、と、岡田斗司夫や氷川竜介が書いていたんだって。 結局、性格の汚い有名人の権威に頼りっぱなし。 そしてまたまた岡田斗司夫の著作によると、演劇作家・演出家の鴻上尚史氏はゲーム進出に失敗したらしい。失敗してたの^^;;;??? 現編集者はそれは知らなかった。ゲームに手を出したことは知っていたけど…そもそも鴻上さん、映画制作も失敗していなかった^^;;;?。特別に好きでファンだという訳ではないけど、一時期この人のラジオかなり聴いていたんだけど… とにかく岡田氏の結論は、鴻上氏とどういう関連があるかはわからないが、「成功例から学びたがる人は多いが、しかし成功例だけから学ぶのは素人。プロは失敗例にこそ学ぶ。」、らしい。もっともこれはあくまでも前編集者の要約だけど… うーん、プロだの素人だのはどうでもいいけど、失敗と成功の両方から学ぶのは、ごくごく当たり前で妥当なことじゃないの? あと失敗に関しては、畑村洋太郎氏の失敗学という概念もある。<ref>https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjlp1960/43/2/43_2_182/_pdf</ref> {{コラム|「失敗を恐れるな!!」なんてよく言うけど、実は誰もが失敗は怖い。むしろその怖さや失敗自体との向き合い方が問題なのだろう。| まあ現実問題として、失敗のない人生なんてないよね。 かと言ってねー、そう簡単に人間成功しないし、物事上手くいかないものだよ。 とにかくどん欲に成功を求めすぎるのも、逆説的に失敗の元になるだろう あとあまり点数とか量について考えない方がいいと思う。 マーフィーの法則ではないけど、この世界と我々の人生は明らかに失敗方向にバイアスがかかっている。 失点しても試合に勝てばいいという意見もあるけど<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P.334</ref>、結局ぼろ負けして泣いて帰ることもしょっちゅうだよ^^;;;。 しかしまあ、誰もがそこそこ成功したいよね。 だけどさー、なんだかんだであんたらの人生、物事上手くいって楽しいときは確実にあるでしょ? }} ===異業種? いやいや、それどころか、異人、異世界の事も想像しろ><!!!=== ゲームとは文化でもあるでしょうか。様々な文化の一分野? そうなると文芸とかイラストとか、短歌とか映画とか、小説とか漫画とか、様々な文化のジャンルがありますよね。 特定のジャンルが衰退するとか発展するとか、具体的にはどういうことですか? もちろん商業文化としての、流通の規模というのはありますよね。しかし文化というのはだれ一人手掛けなくても、自分自身がその創作活動を続け、何らかの形で発表し、そしてそれを享受する人がある程度いる以上、仮にお金は一切発生しなくても、完全にこの世から消え去ることはない。 2012年に新日本プロレスリングを買収したゲーム会社のブシロードは、こう述べた。「すべてのジャンルはマニアが潰す」<ref>https://newspicks.com/news/4135958/body/ 2021年11月7日に確認→ただし有料コンテンツなので表紙を確認しただけ^^;;;</ref>。マニアねー。そもそもオタクとマニアはどう違うの? オタキングを崇拝している人たちは、マニアは悪く言えるけど、オタクは悪く言えないよね? どっちにしろ大した言及じゃあないよ、馬鹿げた話だね。 そしてゲーム業界は、1990~2000年の一時期、ジャンルによってはゲームが高難易度化した作品が多くなって、新規参入者が苦手と感じてプレイヤーが減って衰退縮小していったことがあったという。 まずゲームのジャンルが明確に固定化されているとは思えない。ある程度はそれ様の物はあると思うけど、結局これって、ゲーム商売の話であって、もっと一般にゲームが好きな人たちの事を考えると、特定のジャンルが好きならば絶対自分たち自身でその分野を盛り上げようとするだろうし、そういう人たちが少なければ当然ジャンルの規模は小さくなり、小さくなったり消えてしまったところで、それはそれ、歴史の流れなんじゃあない? ゲームセンターの対戦格闘ゲームでは、初心者が筐体をプレイすると、熟練者が参入して、初心者を打ち負かす「初心者狩り」が起こり、初心者が楽しめない、参入者が減ってそのジャンル自体が衰退、ということもあったようです。 スポーツ競技でも似たようなことが起きると言うが、まあ結局この社会、やさしいいい人なんてほとんどいないし、本当の意味で賢い人間もほとんどいない。 とにかくどんな分野でも、事実上楽しくなければ、人は去っていくだろう。 {{コラム|作者は答えを知ってしまっている、が、それでも、自分の作りだした物語と世界は、素敵で魅力的なものだと思っているだろう。| ハドソン『新桃太郎伝説』(スーファミ版)の攻略本『新桃太郎伝説 究極本』(KKベストセラーズ 刊)で、作者の さくま あきら が、読者インタビューにこう答えています。 読者「ゲーム中、もっとも印象に残ったシーンはどこですか?」 さくま氏「作者はシナリオの答えを知ってるので、もっとも印象に残るとかそういうのはありません」 これは明らかに質問の仕方がおかしいし、不適切だろう。最も印象に残ったシーンって、…これはゲームと物語を受け取った側が感じる事じゃない? 。 }} ;ティッシュテスター 作者バイアスでバランスが分からなくなるのは作者だけではなく、テストプレイヤーやデバッガーも、そのゲームに慣れてゆくと、次第に感覚が一般プレイヤーとずれていき、適切なバランス側が分からなくなっていく。 このことに関して「ティッシュ テスター」(tissue tester)という言葉があるらしい。つまりティッシュは一度きりの使い捨て、新鮮にゲームを見てバランスを判断できるテスターも、最初の一回きりということ。最もテスターも仕事としてそれをやっているのだから、使い捨てにされたらたまったもんじゃあないけどね。 「フレッシュミート」(新鮮な肉、fresh meat)とも言うようですね。 どちらにしろゲーム業界の連中が、他人を雇うということをどう見て考えているか、よくわかる言い草だね。 === 要素の相互関係 === ====概要==== 調整は、関連あるものを、まとめて同時期に、ただし1個ずつ、行う<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P.182</ref>。 だから、関連ある要素を実装しきっていない段階では、調整はない。だから開発の最初の方では調整しないだろう。 しかし、場合によっては、要素の実装をそろうのを待つと調整開始の時期が遅くなりすぎてしまい、計画に支障が出る場合があります。そういう場合、ある程度のまとまりのある実装ができた段階で、調整をするようです。 具体的な調整の判断基準については、参考文献『ゲームデザイン プロフェッショナル』を買ってお読みください。 しかしここで釘を刺しておくが、 Wikiは決して読書ガイドではない。システムとして多人数の協業の手段を提供しているだけで、あくまでもWeb上のコンテンツ、文書に過ぎない。ウィキペディアが出典主義なのは、協業上の文章作成として、信頼度を保つための方法として、その姿勢を採用しているだけで、この場合も読書ガイドではない。 原則としてWikiは、文書として独立、完結しているもので、市販本と等位の存在、しかも基本無料、だからと言って市販本より質が悪いとは限らない。 ゲームデザインなんちゃらという本が最初から素晴らしいと思っているのなら、アマゾンで検索してその本を購入すればいいのであって、Wiki を読む必要も、関わる必要も、書く必要もない。 さて、バランス調整を実際にどうするのか、そしてそれ以外でのゲーム創作の総合的な知見、感覚は、例えば『RPGツクール』で実際にゲーム制作に手を染めれば、おのずと理解が深まっていくだろう<ref>大久保磨『レベルデザイン徹底指南書』、2016年12月14日初版第1刷発行、P81</ref>。 ====マップと敵==== ゲームのバランスには、様々なパラメータがかかわる。敵の強さ、マップの構成、各種アイテムや装備品の強さ、要素とその関係が上手に整理された時、ゲーム全体がバランスの取れた、プレーヤーにとって楽しい、続けていたくなるゲームになるのだろう。 宝箱もマップの要素。敵の強さだけではなく、宝箱の中のアイテムも、ゲームバランスに影響を及ぼす。そこでマップが実装された後でバランス調整するのが好ましい。 しかし実際には、マップ実装は時間も手間もかかる。マップはステージと物語の世界観も反映しているので、そう簡単にトントンと決まらない。 マップに敵を組み込む方式で調整する場合は、マップ実装が済まないとバランス調整はできない。 :マップを作ってからそのマップに敵を組み込んでみてプレイしてみて、敵の強さを決める? :敵の強さを決めてから、マップを決める? :マップと敵を別々に決めてから、最後に組み合わせて微調整? 色々な方法があるが、とにかく物事、自分たちに都合のいいようにしつらえられていることはほとんどないので、迷いながら現実に打つ手を見出すしかないだろう。 ===== 始めよければ全てよし ===== さて、ゲームが長編になる場合、まずはプロトタイプ的に、序盤をやや多めに通しプレイをして、とりあえず序盤のバランスがゲームとして面白くなるように調整すると良いでしょう。 書籍『ゲームプランナー集中講座』でも、ゲームの初めと終わりの印象がよければ、途中のバランスが少しくらい悪くても楽しんでもらえると述べています<ref>『ゲームプランナー集中講座』、P236</ref>。 :※ なお、アニメ産業でも、実はテレビアニメは、第1話と最終話だけ、他のエピソードよりも予算が多めに作られるのが普通です(特に公言はされてないが、多くの作品で明らかにクオリティが違う場合が多い)。 とはいえ、ゲーム制作当初は、そもそも終盤のストーリーがまだ未完成だったりするので、意図せずとも、こういったプロトタイプ的に序盤をやや多めに調整する方法が自然に行われる事になるでしょう。 商業作品でも、たとえば攻略本やファンブックなどに書いてあるゲーム開発裏話などを見ると、RPGでは、(プレイヤーからは数値の見えない)敵の強さのほうを動かすことで、バランスを調整するという事例などもよく紹介されています。よくある話が、最終ボスなどの能力値です。原理的には、敵側の能力値ではなく、味方の能力値で調整したり、あるいは装備品で調整したりしてもイイはずですが、しかしよく開発裏話に出てくるのは、なぜか敵側の能力値の話題ばかりです。 たとえば、スーファミRPG『新 桃太郎伝説』では、最終ボスのパラメータのほうを調整していることが、KKベストセラーズ(出版社名)から出た攻略本『新桃太郎伝説究極本』に書かれています。(調整前はボスはもっとHPが多かった。) :※ただし、あくまでRPG限定の話題。アクションゲームなどでは、違うかもしれない。 また、こういった調整順序の前提として、調整はゲーム序盤から順番に、ゲーム後半に向かって調整していくしかありません。 そのため、古いゲームなどでは、よくゲーム後半で、調整不足のために、極端に難しかったり、あるいは逆にあっけなく簡単すぎる後半だったりなどの話題も、よく聞きます。ドラクエ2の後半ダンジョンであるロンダルキア洞窟とその次ステージが典型です。 さて、プレイヤーに目立つ部分(たとえば味方キャラの能力値や装備品の性能など)を基準にして調整するといって、けっして全く数値をイジラないというワケではないのです。あくまで、(調整による変動幅の大きい敵能力値と比べたら、)「比較的には、味方キャラ関連の数値は、調整による数値の変動の幅が小さめ。敵の能力値は、調整による変動の幅が大きい。」という事にすぎません。 {{コラム|ノイマン「ゲーム理論」で説明できないのがテレビゲーム| 日本の人類学者の中沢新一は、ノイマンのゲーム理論で説明できないのが昨今のコンピュータゲームの特徴だと言っています。その発言の出典は忘れたのですが、人類学者で有名な中沢新一は近年、ゲーム産業に関心を持ち、たとえばナムコ出身の遠藤雅信などとも対談しています<ref>https://news.denfaminicogamer.jp/kikakuthetower/nakagawa-endo_bb/2 『ゼビウスからポケモンGOまで… 国内ゲーム史を遠藤雅伸氏と『現代ゲーム全史』著者が振り返る。中沢新一氏も壇上に登場!【イベントレポ】』 2017年4月12日 12:30 公開 ] 2022年1月18日に確認. </ref>。(なお、リンク先イベント記事の司会役の「中川」氏とゲストの「中沢」氏は別人なので、混同しないように) ゲーム理論の用途としては、現代日本の学問では、政治的局面での外交戦略などを語る際によく政治学書で用いられたりします。ただし、そのゲーム理論でも、中沢新一によると、それでコンピュータゲームを語るのは不足だという事です。 中沢は特に言及していないですが、数学的にモデル化するなら、政策応用なら「国際情勢」など外交的な制約によって出力にとりうる値1個あたりの幅や個数が2~3個に限定されたりのような、値の個数が十分に小さくて有限の整数個の場合でないと、なかなかゲーム理論の応用は効果を発揮しません。 (20世紀の天才数学者 フォン・ノイマンの)『ゲーム理論』のような出力値に選べる個数が極端に少ない理論は、コンピュータゲームの調整では不足でしょう。本ページでも、ノイマンのゲーム理論については、版にもよりますが、このコラム以外では特に言及していないだろうと思います(2022年1月までの時点では、ノイマンのゲーム理論には言及していない)。 さて中沢の意見ではないですが、そもそもゲーム理論についてノイマンについての出典として、たしか数学者の森毅(もり つよし)のエッセイ本だったと思いますが、ゲーム理論はもともとノイマンが第二次大戦中の亡命中か何かにトランプのポーカーを参考に考えついたらしいです。 ネット上のゲーム評論では、経済由来の表現でよく使われる表現は、ゲーム理論ではなく「インフレ」「デフレ」などといった表現です。 経済学を知らなくてもゲームは製作できるでしょうが、どうしても経済学を参考にするなら、ゲーム理論よりも物価政策のほうを勉強したほうが良いかもしれません。 一応、書籍『ゲーム作りの発想法と企画書の作り方』ではゲーム理論も紹介されていますが、しかし具体的にどうゲーム作りにゲーム理論を応用するかは書かれていません<ref>『ゲーム作りの発想法と企画書の作り方』、P64</ref>。 }} === 各論(デザイン的なこと) === どの程度、レベル上昇でキャラクターを強くすればいいかについては、ハドソン社あたりでの有名な慣習があり、新しく訪れたダンジョンなどでは「レベルが3上がると、敵を1撃で倒せるようにすべし」という有名な基準があります<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P.94、 ※ 著者のひとりの「平川らいあん」氏はハドソン出身</ref>。他社ゲームでは別かもしれませんが、だいたいスーファミ時代の桃太郎伝説シリーズはこんな感じに調整されているはずです。 == RPGのダメージ計算式 == === 特化型が有利になりやすい === 文献『ゲームプランとデザインの教科書』によると、ファミコン時代のゲームに限らず、21世紀の現代的なゲームでも、「なんでも平均的にできる」キャラクターよりも「○○だけなら自分が一番強い」といった感じの特化型のキャラクターが戦闘では強くなりやすい傾向があります<ref>川上大典 ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日 第1版 第1刷、P.227</ref>。対して、バランス型は「器用貧乏」になりやすいのが現状です<ref>川上大典 ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、、2018年11月1日 第1版 第1刷、P.227</ref>。 なお文献『ゲーム作りの発想法と企画書の作り方』によると、ダメージ計算式を考えるのは(プログラマーの仕事ではなく)ゲームデザイナーの仕事です<ref>『ゲーム作りの発想法と企画書の作り方』、P145</ref>。 では、特化型が有利になりやすい原理を、これから説明していきます。 たとえば、キャラクターに能力をプレイヤーが自由に選んで振り分け配分できるシステムのゲームがあったとしましょう。(商業ゲームでも、いくつかの作品で、似たようなシステムのRPGがあります。) 説明の単純化のため、合計値が必ず100だとしましょう。 つまり、たとえば下記のようになります。 ;作成キャラの能力例 :(※ 合計100) ちから: 10 たいりょく: 30 しゅびりょく: 10 すばやさ: 40 きようさ: 10 さて、別の作成キャラ例を考えます。 ;平均型キャラA ちから: 20 たいりょく:20 しゅびりょく: 20 すばやさ: 20 きようさ: 20 :(※ 合計100) のように、能力値を平均にふりわけたキャラクターと 合計値は同じですが、特定のパラメータに特化して能力値を振り分けした ;特化型キャラB ちから: 40 たいりょく:20 しゅびりょく: 30 すばやさ: 5 きようさ: 5 :(※ 合計100) のようなキャラクターを、 コンピュータ上でRPGの戦闘システムのアルゴリズム上で対戦させた場合、 ほとんどの20世紀のRPGのアルゴリズムでは、特化型のキャラBのほうが勝ち、つまり特化型のほうが強くなってしまいます。 さらに言うと、たいてい「攻撃力」のような、敵にダメージを与える意味のパラメーターに振り割ったほうが、キャラクターが強くなるゲームのほうが多いです。(ファミコン時代から、ウィザードリィ1の攻略本でそういわれていました。敵モンスター『ワイバーン』あたりの攻略法として「攻撃は最大の防御」という格言を出しています。表紙の黒かった攻略本なので、たぶんゲームアーツの本。『ウィザードリィ攻略の手引き』(MIA BOOKS)かと思われます。) なぜこうなるかと言うと、なぜなら、もし攻撃力が上がると、敵を倒すのに要するターン数も減少するので、結果的に敵を倒すまでに自キャラの受けるダメージ量も減るからです。(なお、現実の軍事学でも、似たような事が言われており、戦術論ですが、クラウゼヴィッツ(近代ドイツの軍事学者の一人)は防御重視の作戦よりも攻撃重視の作戦のほうが有利だと述べています。防御だけで攻撃しなければ、現実でもゲ-ムでも戦闘では絶対に勝てません。) 裏を返せば、平均型能力のキャラは、多くのゲームシステムでは弱くなりがちです。 パラメータの振り分けは自由ではないですが、ドラクエ2(ファミコン版)でいう、サマルトリア王子が弱くなる現象です。ファイナルファンタジー3・5の赤魔導師も、似たような弱点を抱えています。 理由はいろいろとありますが、バランス側の弱くなりやすい理由のひとつとして、参考文献などは特には無いですが、 :・ウィザードリィやドラクエなどの古いRPGのアルゴリズムが、特化型に有利になっているという歴史的な経緯。 :・命中率などの確率に関わるパラメータ(「器用さ」)のある場合、パラメータ割り振り前から既にある程度の底上げ補正がされている場合が多いので、わざわざ命中率を上げると割り損になる。 :・「すばやさ」(素早さ)が攻撃の順番にしか影響しない場合、素早さが低くても1ターンに1度は攻撃できるので、素早さを上げると損。 などの理由があるでしょうか。 命中率に関しては、多くのRPGで、攻撃が外れるのは、プレイヤーに不満感を与えるので、たいていのゲームでは、ゲーム序盤のレベル1のキャラであっても、数値上での「命中率」や「器用さ」などの表向きの命中率が低くても、たとえば「命中率 40」と表示されていても、実際のゲーム内部での命中率はたとえば+20%されてて本当の命中率が60%だったりするような場合もあります。 このような底上げ命中率のあるシステムだと、20%底上げされる場合、命中率を80%以上に育てるのは損です。なぜなら100%以上には上がりようが無いからです。 命中率が101%以上の場合に特殊な追加スキルなどを獲得できるなら別ですが(たとえば、クリティカルヒットの確率がけっこう増えるとか)、たいていの古いゲームでは、そこまでの手入れをしていません。おそらく調整に時間が掛かるからでしょう。 === ダメージ計算式 === さて、RPGの戦闘におけるダメージの計算式(「ダメージ計算式」といいます)に、アルテリオス計算式というのがあります。これは、昔のゲーム『アルテリオス』で採用された計算式なのですが、 攻撃側の攻撃力 - 守備側の守備力 = 守備側のダメージ という計算式です。 ドラクエやファイナルファンタジーのシリーズの計算式はもっと複雑なのですが、どのRPGでもダメージ計算式の基本的な設計思想・方針はアルテリオス計算式と同じです。 アルテリオス以外のダメージ計算式でも、たとえば :1.3×攻撃側の攻撃力 - 0.75 × 守備側の守備力 = 守備側のダメージ というような感じの計算式である作品も多いです。 せいぜい、変数の前に定数係数が掛かっている程度です。 なぜ、どの会社のRPGでも、この程度の中学校レベルの単純な計算式なのかというと、バランス調整が簡単だからです。 バランス調整するのは人間なので、もし、ダメージ計算式があまりに複雑な方程式であると(たとえば量子物理のシュレーディンガー方程式みたいなのだったりすると)、そもそもバランス調整担当の社員が理解できません。 そして、このアルテリオス式を見ると分かるのですが、 :攻撃側の攻撃力 - 守備側の守備力 = 守備側のダメージ もし自軍の攻撃力が0の場合、敵にダメージを与えられないので(ダメージが0)、絶対に負けてしまいます。つまり、攻撃力が敵の守備力を下回る場合も、絶対に負けるのです。 一方、「すばやさ」パラメータが戦闘の先攻/後攻の順番にしか影響しない場合、素早さが0であっても、勝つことは可能です。 また、守備力が0であっても、勝つことは可能です。 このように、パラメータの種類ごとに、そのゲームにおいて重視・軽視の差があり、不公平になっている事が多いのです。 また、バランス型の能力値のキャラクターの場合、せっかく「ちから」を上げて攻撃力を上げても、守備側の守備力を下回っていると、ダメージ0になってしまい、絶対に負けます。 つまり、 自分の攻撃力 > 敵の守備力 でないと、アルテリオス式では必ず負けるのです。 一方、 :1.3×攻撃側の攻撃力 - 0.75 × 守備側の守備力 = 守備側のダメージ のように係数を掛けた計算式の場合、 守備力を1ポイント増やしても、その効果は25%減少されます。(たとえばレベルアップの際に上昇パラメータを一種類選べるシステムの場合、守備力を選ぶと損になる場合が多い。) いっぽう、攻撃力を1ポイント増やすと、効果は30%増しです。 このように、計算式によって、有利/不利なパラメータという格差が生じます。 === DPS (Damage Per Second) の概念 === :※ 出典は無いが、あまりに有名な概念なので、さすがに消さない。 最近のRPGゲームには攻撃コマンド選択時に「二段斬り」などのスキル選択ができます。 スキルを設計するとき、昔の初心者のやりがちなミスとして、最近は減ってきましたが、スキルの結果の見かけの数値にゴマかされて、実はスキルが強くなってない特技を設計してしまうミスが時々ありました。 たとえば典型的なのは特技『ためる』です。これは、次回ターン時のダメージを数倍に倍増し、次回ターンの1回だけ、ダメージを倍増させる特技です。 この『ためる』は必ず、次回ターン時のダメージが2倍を超えないと(たとえば2.5倍にならないと)、無意味です。 なぜなら、『ためる』コマンドを選択したターンは、攻撃をしてないからです。 つまり、スキルを使わずに普通に2ターン通常攻撃した場合、ダメージ量は単純計算で :1+1=2 より、2ターンぶんのダメージです。 いっぽう、『ためる』コマンドを使えば、それがもし2倍しかダメージが倍増しない場合、 :0+2=2 で、結果は同じ通常攻撃2発ぶんのダメージのままです。 計算すれば子供でも分かる理屈ですが、しかしファミコン時代には市販の商業ゲームですら、こういうミスがありました。たとえばファイナルファンタジー3の職業『空手家』のスキル『ためる』です。 このようなミスを犯さないために必要な概念としては、'''DPS''' ('''D'''amage '''P'''er '''S'''econd) の概念が便利でしょう。DPS とは1秒あたりのダメージ量、という意味です。 もともと欧米のアクションゲームについての理論研究に由来する用語なので、単位が 秒 (second)になっていますが、RPGに応用する場合には単位をターンに変えるなどして工夫しましょう。 このDPSの概念を使って、上述の『ためる』コマンドの設計ミスを説明すれば、つまり、1ターンあたりのダメージ量(DPS)が上昇していないのが問題点です。 では、私たちが改善策を考えましょう。数学的に考えれば中学レベルで充分で、 : 0 + x > 2 を満たす変数xを設計するだけの問題です。 なので、たとえば、『ためる』後の攻撃ダメージ量を「2.5倍」とか「3倍」とかの数値に設計すればいいのです。 では、次に応用問題を考えましょう。 「『ためる』を2回続けると、さらにダメージ量がアップ」などのシステムを導入するときも、必ずDPSが増えるようにしましょう。 たとえば、この場合、ダメージを与えるのに最低3ターンが必要なので、不等式を考えれば、 変数xについての :0 + 0 + x > 3 を満たさないといけません。 つまり、『ためる』2回後のダメージ量は、最低でも「3.5倍」のように3を超える数値、あるいは整数に限定すれば、たとえば「4倍」とか「5倍」とかになっている必要があります。 == KPI == Key Performance Indicator という経営的な指標があり、『レベルデザイン徹底指南書』P140 および 『ゲームプランとデザインの教科書』P70 によると、共通しているのは後述の内容です。なお、『ゲームプランとデザインの教科書』P67 によると、オンラインゲームの運営などで使われる用語ですが、別にゲーム業界限定の用語ではありません。 ;DAU(Daily Active User) :デイリー・アクティブ・ユーザー DAUとは、その日に遊んでくれたユーザーの人数です。 ;MAU(Mathly Active User) :マンスリー・アクティブ・ユーザー MAUとは、その月に遊んでくれたユーザーの人数です。 ;WAU(Weekly Active User) :ウィークリー・アクティブ・ユーザー WAUとは、その週に遊んでくれたユーザーの人数です。 ;PU(Paying User) :ペイング・ユーザー 課金ユーザーの人数のことです。その日を課金ユーザー人数をDPU、その月の課金ユーザー人数をMPUと言います<ref>『レベルデザイン徹底指南書』、P140</ref>。 ;課金率 たとえば、ある月のユーザ数のうちの課金ユーザーの割合など、 一定期間中の課金ユーザーの割合を言ったりしますす<ref>『レベルデザイン徹底指南書』、P140</ref>。 あるいは、全ユーザーのうちの課金ユーザーのことだったりしますす<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P70</ref>。(書籍によって、内容が微妙に違う) ;継続率 前月と比べて今月はどんだけユーザーが残っているかとか、あるいは前週と比べて今週はどんだけユーザーが残っているかのことを、 継続率といいます。 (以上) このほかにも、色々な指標があります。 == 参考文献・脚注など == h5p0vqps2ctknfpx9fttyau1dlm6let 高等学校 物理 0 33254 206692 206687 2022-08-18T12:08:43Z 180.30.89.100 /* Part1 力学 */運動量と力積追加 wikitext text/x-wiki {{pathnav|高等学校の学習|高等学校理科|高等学校物理|pagename=物理|frame=1|small=1}} ※令和5年度以降の新課程教科書も内容に変更はありません。 以下の内容は、文系の人にもわかるように文字式を使わずに解説しています。なお、理系生のために、公式(文字式)がないとどうしても不安だという人のために参考として、物理公式集をリンクに貼っています。 {{進捗状況}} ==Part1 力学 == ===Section1 剛体のつり合い=== ===Section2 平面上の運動・運動量と力積=== #[[高等学校物理 平面上の運動・運動量と力積・円運動と万有引力|平面上の運動・運動量と力積]] {{進捗|100%|2013-09-16}} ===Section3 円運動と万有引力=== #[[高等学校物理/円運動|円運動]]{{進捗|50%|2022-06-25}} #[[高等学校物理/慣性力|慣性力]]{{進捗|75%|2022-06-27}} #[[高等学校物理/万有引力|万有引力]]{{進捗|00%|2022-07-01}} ===Section4 単振動=== #[[高等学校物理/単振動|単振動]]{{進捗|00%|2022-07-01}} == 熱力学 == [[高等学校物理/物理II/熱力学|熱力学]] {{進捗|75%|2017-08-09}} == 波 == == 電磁気 == ==Part4 原子 == ===Section1 電子と光=== #[[高等学校物理/電子|電子]]{{進捗|00%|2022-07-01}} #[[高等学校物理/光の粒子性|光の粒子性]]{{進捗|00%|2022-07-01}} #[[高等学校物理/X線|X線]]{{進捗|25%|2022-07-01}} #[[高等学校物理/粒子の波動性|粒子の波動性]]{{進捗|00%|2022-07-01}} ===Section2 原子と原子核=== #[[高等学校物理/原子モデル|原子モデル]]{{進捗|00%|2022-07-01}} #[[高等学校物理/原子核と放射線|原子核と放射線]]{{進捗|25%|2022-07-01}} == 参考:物理公式集 == #[[高等学校物理/物理公式集|物理公式集]]{{進捗|00%|2022-06-28}} ====出典==== 以下の教科書3冊を参考に記述しました。 普通の検定教科書では参考文献は省かれています。本来、参考文献のない書籍というものはあまり信用のおけるものではありません。簡潔であることを旨とする検定教科書では膨大になることが予想される参考文献はカットされているのでしょう。「物理」教科書を出典として挙げる理由は信頼性の向上です。どうしてもオンライン上の文献、とくにウィキ形式のものはだれでも編集できるという特徴から信頼性に疑問を持たれがちです。信頼性はどのような文献を元にしているかというのも大きいためです。 *『改訂 物理』、東京書籍、2020年(2017年検定) *『物理 改訂版』、新興出版社啓林館、2020年(2017年検定) *『高等学校 改訂 物理』、第一学習社、2020年(2018年検定) se0k0f9nms49wmb8vio6ztv6fkyybfs 206693 206692 2022-08-18T12:11:49Z 180.30.89.100 /* 熱力学 */書式調整 wikitext text/x-wiki {{pathnav|高等学校の学習|高等学校理科|高等学校物理|pagename=物理|frame=1|small=1}} ※令和5年度以降の新課程教科書も内容に変更はありません。 以下の内容は、文系の人にもわかるように文字式を使わずに解説しています。なお、理系生のために、公式(文字式)がないとどうしても不安だという人のために参考として、物理公式集をリンクに貼っています。 {{進捗状況}} ==Part1 力学 == ===Section1 剛体のつり合い=== ===Section2 平面上の運動・運動量と力積=== #[[高等学校物理 平面上の運動・運動量と力積・円運動と万有引力|平面上の運動・運動量と力積]] {{進捗|100%|2013-09-16}} ===Section3 円運動と万有引力=== #[[高等学校物理/円運動|円運動]]{{進捗|50%|2022-06-25}} #[[高等学校物理/慣性力|慣性力]]{{進捗|75%|2022-06-27}} #[[高等学校物理/万有引力|万有引力]]{{進捗|00%|2022-07-01}} ===Section4 単振動=== #[[高等学校物理/単振動|単振動]]{{進捗|00%|2022-07-01}} == 熱力学 == #[[高等学校物理/物理II/熱力学|熱力学]] {{進捗|75%|2017-08-09}} == 波 == == 電磁気 == ==Part4 原子 == ===Section1 電子と光=== #[[高等学校物理/電子|電子]]{{進捗|00%|2022-07-01}} #[[高等学校物理/光の粒子性|光の粒子性]]{{進捗|00%|2022-07-01}} #[[高等学校物理/X線|X線]]{{進捗|25%|2022-07-01}} #[[高等学校物理/粒子の波動性|粒子の波動性]]{{進捗|00%|2022-07-01}} ===Section2 原子と原子核=== #[[高等学校物理/原子モデル|原子モデル]]{{進捗|00%|2022-07-01}} #[[高等学校物理/原子核と放射線|原子核と放射線]]{{進捗|25%|2022-07-01}} == 参考:物理公式集 == #[[高等学校物理/物理公式集|物理公式集]]{{進捗|00%|2022-06-28}} ====出典==== 以下の教科書3冊を参考に記述しました。 普通の検定教科書では参考文献は省かれています。本来、参考文献のない書籍というものはあまり信用のおけるものではありません。簡潔であることを旨とする検定教科書では膨大になることが予想される参考文献はカットされているのでしょう。「物理」教科書を出典として挙げる理由は信頼性の向上です。どうしてもオンライン上の文献、とくにウィキ形式のものはだれでも編集できるという特徴から信頼性に疑問を持たれがちです。信頼性はどのような文献を元にしているかというのも大きいためです。 *『改訂 物理』、東京書籍、2020年(2017年検定) *『物理 改訂版』、新興出版社啓林館、2020年(2017年検定) *『高等学校 改訂 物理』、第一学習社、2020年(2018年検定) cmupxdxy52dc9s2b55v18zhy1x1oao3 高校英語の文法/名詞 0 35055 206727 206249 2022-08-19T02:54:08Z すじにくシチュー 12058 /* 抽象名詞 */ wikitext text/x-wiki === 名詞の分類 === ==== 基本 ==== まず、中学でも習うように、たとえば人名 Tom とか、国名 America とか USA みたいなのを、固有名詞という。 これは良いとして、問題はそれ以外の名詞をどう分類するかで、学者によって、やや流儀が分かれている。 通常、固有名詞以外の名詞をまとめて言いたい場合、「普通名詞」と言う(ロイヤル英文法)。 だが、文法参考書によっては、「集合名詞」や「物質名詞」「抽象名詞」とは別に「普通名詞」という分類を設けている書籍もある(たとえば「ジーニアス総合英語」、桐原フォレスト)。 このように、書籍によって分類が微妙に異なり、一致しない。 裏を返せば、大学入試にこういう問題が出ることは無いので、安心していい(もし出題されたら、その大学の見識が疑われるし、予備校などから大学が猛批判されるだけである)。 このように分類の異なる普通名詞よりも、もっと重要な分類法として、「可算名詞」と「不可算名詞」の分類がある。 「可算名詞」とは、数えられる名詞のことで、たとえば dog → dogs のように単数形と複数形との区別のある名詞のことである。 一方、tea(茶) や milk (牛乳)などは、単数形と複数形の区別がなく、こういうのを「不可算名詞」という。 ただし、実際にはレストランなどでは、注文の単位として tea や milk を単数形扱いして、一杯の茶なら a tea でいい(ロイヤル英文法、ジーニアス総合英語), 2杯の茶なら two teas のように言う場合もある(ジーニアス総合英語)。 ほか、paper は、「紙」という意味では不可算名詞だが、「新聞」の意味ではpaper は加算名詞である(ロイヤル英文法)。 ==== 集合名詞 ==== 「集合名詞」とは、「家族」 family のように、人など構成要素のまとまりそのものを名詞としたもののことである。 1つの家族を言いたい場合は、たとえその家族が4人家族だろうが単数形で family である。 だが、「5世帯」とか言いたい場合は five families のように複数形になる。また、「私たちは5人家族です。」は We are a family of five. のように言う。 familyタイプの集合名詞を列記すると、 audience(聴衆), class(クラス) , club(クラブ) , committee(委員会) , crew(乗組員) , crowd(群集) , family(家族) , government(政府) , jury(陪審員団) , staff(職員) , team(チーム) , などがある。 ほか、policeタイプの集合名詞がある。policeは、つねに単数形の表記だが、意味的にはつねに複数的な意味である。 つまり、付随する be 動詞は現在形なら police are のようになるし、動詞は現在形なら、例えば police have のようになる(hasにしてはいけない)。 同様の police タイプの集合名詞を列挙すると、 cattle(畜牛), clergy(聖職者), people(人々), personnel(職員、社員), police(警察) である。 ;furniture などのグループ 名詞の分類として、数えるときに a piece of ~ とか two pieces of ~ とかで数えなければいけない名詞があり、furniture (家具)などのグループがそれであり、不可算名詞である。名詞によっては、 piece 以外の名詞で数える場合もある。その情報が必要な場合、詳しくは辞書などを参考にせよ(市販の文法参考書では、深入りしていない)。 furniture タイプの集合名詞は、 baggage(手荷物),luggage, clothing(衣類)、furniture(家具)、machinery(機械類) 、poetry(詩)、 がある。 数える場合は、 a piece of furniture や two piece of furniture のように数える。 または two beds のように具体的に家具名で数える。 ;その他 そのほか、注意すべき集合名詞として、fishがある。 同じ種類の魚なら、何匹でも fish である。だが、複数の種類の魚の事を言う場合、fishes と複数形になる。 hair は、頭髪全体を言う場合、aをつけずに hair といい、集合名詞になる。 なお a hair は「一本の髪の毛」の意味の普通名詞になる。 「果物」fruitは、日本語ではフルーツというが、しかし英語では普通は単数形で fruit で言う場合がほとんどである。 種類に注目する場合だけ、fruits と複数形で言う場合がある。 ほか、なお、よく中学英語などで 加算名詞としての a chicken は鳥としての一匹のニワトリだが、 「鶏肉」になると chicken になる。桐原ファクトいわく、こういうのは別に鶏肉にかぎった話ではなく、たとえばタマネギ an onion も、調理して刻んだりスープにしたりすれば不加算名詞 onion になるとのこと、である。 === 名詞の複数形 === ==== 名詞の複数形の不規則変化 ==== 母音が変化するもの man →men woman → women (なおwomenの発音はウイミン) foot (足)→ feet goose (ガチョウ)→geese mouse (ネズミ)→ mice tooth (歯)→ teeth ==== 語尾に-enがつくもの ==== child (こども)→ children ox (雄牛)→ oxen ===== 外来語に由来する名詞 ===== ラテン語やギリシャ語に由来する名詞の複数形は次のようである。 a → ae us →i um, on → a ex,ix → ices 例: analysis (分析)→ analyses crisis (危機)→ crises datum (データ)→ data medium(メディア) → media phenomenon → phenomena (現象) focus → foci formula → formulae appendix → appendices data は本来は複数形だが、現代では、dataを単数形のように使う用例も多い。 mediaは本来は複数形である。 ===== 単複同形 ===== deer シカ、sheep ヒツジ、carp コイ(魚のコイ)、など、いくつかの動物は、単数形と複数形が同じである。 ただし、複数形であることを特に強調したい場合には deers や sheeps のように言われたり書かれたりすることもある。 また、下記のように単数形のお末尾がsやそれに近いスペル単語のいくつかで、単複同形の例がある。 具体的には、Japanese や Chinese のように -ese で終わる国民も、同形である。 -ese ではないが、スイス人 Swiss も単数形と複数形が同形(単複同形)である。 そのほか、means(手段)、シリーズ series 、種 species 、のように単数形がもとからsで終わる幾つかの単語が、単複同形。 ほか、yen (円、日本円)も単複同形。 ==== 略語や数字の複数形 ==== ;略語 略語の複数形には、s または 's をつける。 CD → CDs または CD's アポストロフィーを省略し、sだけつけるのが現代では普通。 DVD → DVDs または DVD's ;数字 2010s または 2010's で、「2010年代」の意味。 ==== 複合名詞の複数形 ==== 複合名詞の一部には、複数形では末尾ではなく第一の要素にsがつくものもある。これはその第一の要素がその単語の主要素だからである。 passer-by (通行人)→ passers-by いっぽう、複合名詞であっても、末尾の要素が主要素なら、複数形ではその末尾にsがつく。 college student (大学生)→ college students ==== 対がセットのもの ==== たとえば眼鏡(めがね)は、左右のレンズで合計2つで1セットだが、英語でメガネは glasses というふうに、常に複数形で言う。 同様に、靴下 socksや、靴 boots あるいは shoes 、手袋 gloves も、基本的には複数形で使う。 ただし、靴や靴下など2つに分けられるもののうち、左右のどちらか片方だけを言いたい場合は、sock や shoe などのように単数形で言う場合もある(ロイヤル英文法)。 ほか、ハサミ scissors なども、同様につねに複数形で使う。 これらの単語を数えたい場合、 a pair of socks や two pairs of socks のように、セット単位で数える。 そのほか、ズボンを意味する pants (米国英語でスボンの意味)、trousers (イギリス英語でズボン)も、同様に必ず複数形で用いる。 ジーンズ jeans も、必ず複数形。 比較的新しい単語では、 「コンタクトレンズ」 contact lens も必ず複数形だと、よく参考書で紹介される。 ;常に複数形のもの ほか、対のあるものではないが、日本語では行儀作法はマナーだが、英語では manners と常に複数形である。なお、単数形 manner は、「方法」という意味である(桐原フォレスト)。このように、単数形と複数形とで意味が異なる。 ほか、示した意味では単数形が存在せず一般に複数形扱いのものとしては、 clothes (衣服)、 riches (財産)、means(財産)、 などがある。 そのほか、「トランプ」cards, 病名の「はしか」 measles , など、表記だけは複数形だが、付随する動詞は一般に単数扱い(ロイヤル英文法、桐原フォレスト)。 ==== 単数形と複数形で意味が違う名詞 ==== 多くの参考書で紹介される典型的なものを示す。 air 空気、airs 気取った態度 arm 腕、arms 武器 custom 習慣、customs 税関 day 日、days 時代 force 力、forces 軍隊 glass ガラス、glasses 眼鏡 good 善、goods 商品 letter 文字・手紙、letters 文学 pain 苦痛、pains 骨折り 紹介しなかったが上記の他にも、色々な名詞がある。 なお、上述の武器 arms などいくつかの単語は、意味的には単数であっても、文章の形式では一般に複数形として扱い、動詞なども複数形に対応したものになる。 一方、税関 customs は、動詞が単数形に対応するものと複数形に対応するものとの両方がある(ロイヤル英文法)。 このように、対応する動詞のあつかいについては、あまり規則的ではないので、高校生はそこまで深入りする必要は無い。 せいぜい、単数形 custom と複数形 customs とで意味が違うという事が分かる程度でよい。 余談だが、「武器」 arms の語源は、本来は「腕」arm とは別だということが英語学・言語学などでは知られている(桐原ファクト)。 ==== 学問名 ==== 経済学 economics や 数学 mathematics や物理学 physics などは、語形は複数形のように見えるが、単数形扱いである。 たとえば Physics is difficult. 「物理学は難しい。」 のようになる。 statics は、「統計学」の意味では単数扱いをして、動詞なども単数形に対応したものになる。だが、「複数の統計」という意味で statics を使う用法の場合、複数形扱いをする(ロイヤル英文法)。 ==== 複数形を使う慣用表現 ==== 名詞の複数形を使う慣用表現や熟語は多数あるが、よく参考書で紹介されるものをあげると、 「電車を乗り換える」 change trains 「~と友達になる」make friends with ~ 「~と握手する」 shake hands with ~ である。 ==== 所有格のsのつけかた ==== 所有格のsは、複数の意味ではないが、参考書では説明の都合上からか、複数形の単元にて所有格の解説もする。 さて、「AのB」という意味を書きたい場合、 アポストロフィ( ' )の意味が問題であり、 As' B か、それとも A's B と書くかは、名詞Aの種類によって分かれる。つ まず、 girls' school 「女子学校」のように、複数形がもともと末尾にsが付く場合(この場合はもともとgirls)、sのあとにアプストロフィが来る。 一方、複数形の語尾が -en の場合、 children's toy 「子供のおもちゃ」のように、 「 A's 」の並びになる。 なので、「女子大学」 women's college である。 なお「所有格」とは言うものの、所有以外の意味も表す。たとえば、対象者や目的語を所有格で表す場合もあり、たとえば上述の girls' school がそうである。 別に女子生徒が学校を所有しているわけではない。 そのほか、作家や作者なども所有格であり、たとえば Soseki's novel 「漱石の小説」である(ジーニアス)。 ほか、men's wear (紳士用衣服)など。 目的語のほかにも、意味上の主語を所有格で表す場合がある。 Tom's absence of school なら、「トムが学校を欠席したこと」である。 だから例えば mother's education と言った場合、母親による子への教育なのか、それとも母親への教育なのかは、文脈などから判断することになる(ロイヤル英文法)。 時間・金額・距離・重さなど、定量的な表現が可能なものを、形容詞的に名詞の前から修飾する場合、所有格を使う場合も多い。 「10分の休息」 ten minutes' break 「今日の新聞」 today's newspaper 「明日の天気」 tomorrow's weather 「3マイルの距離」 three miles' distance 「4キログラムの重さ」 four kilograms' weight ほか、国や地域などの名詞を形容詞的に使う場合、所有格になる。 「日本の気候」 Japan's climate 「日本の歴史」 Japan's history 「世界の人口」 the world's population なお、climateとweatherの違いとして、climate は年間を通じての気候、weather は一日単位の天気のこと。 === 固有名詞 === 固有名詞は文中でも大文字で書き始める。 なお、Mt.Fuji などのような場合は、Mt. と Fuji のそれぞれを大文字にする。 固有名詞には、不定冠詞 a をつけない。なお、a をつけると、たとえば a Lincoln で「リンカーンのような人」という比喩的な意味になるか、あるいは「リンカーン家の出身の人」という出身の意味になる。 定冠詞 the もつけない場合も多いが、例外的につける固有名詞も少なくない。 the をつける固有名詞は、 たとえば the Alps(アルプス山脈)のように複数形の山脈の固有名詞、 船舶 the Titanic (タイタニック号)、 新聞・雑誌 ''the Washington Post'' (『ワシントンポスト』)、''the Economist'' (『エコノミスト』)、''the New York Times''(『ニューy-クタイムズ』) ※ なお、新聞名や雑誌名の表記は通常、イタリック体(斜体)である。 of をともなう固有名詞 the sea of Japan(日本海)、the University of Washington(ワシントン大学)、the University of Chicago (シカゴ大学) 米国ホワイトハウス the White House, 太平洋 the Pacific Ocean などがある。 なお、大学だからといってtheをつけるとは限らず、たとえばオックスフォード大学 Oxford University には the をつけない。 国名としての「日本」 Japan にも、the をつけないのが普通。 === 物質名詞 === gold (金)や iron(鉄) などの物質名は通常、物質名詞である。 「物質名詞」というものの、必ずしも物質だけでなく、ほかにも、物体として存在しているものの特定の形状をもたない液体や煙(smoke)なども物質名詞である。 なお、そもそも物体として存在しない「平和」などの抽象概念は、物質名詞ではなく「抽象名詞」である。 さて、ともかく物質名詞の例としては、まず water や milk や coffee や wine などの液体や飲料の物質、 sugar などの粉体、 などがある。 なお、sugar を数える場合、たとえば a spoonful of sugar (スプーン一杯の砂糖)のように数える。 液体はべつに飲料出なくてもかまわない。 たとえば「ガソリン」gasoline も物質名詞である。 a gallon of gasoline とか a liter of gasoline のように数える。 なお、飲料としての water や milk などを数える場合は、 容器に注目し、a glass of water や a cup of water や a bottle of milk のように容器単位で数える。 ここでいう a glass とは、ガラス製コップという意味である。 材質としてのガラス glass は物質名詞であり、数えられない。 日本人の感覚とは違うが英語では、下記のものも物質名詞である。 英語では、「紙」paper や「パン」 bread は物質名詞である。 紙は a peace of paper または a sheet of paper (1枚の紙)のように数える。 パンは、 a slice of bread (一切れのパン)または a loaf of bread (一斤(いっきん)のパン)のように数える。 バター butter もチーズ cheese も物質名詞である。 a pound of butter (1ポンドのバター)のように数える。 money (お金)も物質名詞である。 多額の金をあらわすときに much を使うのと関連づけて覚えれば、money が数えられないことを覚えやすいだろう。 英語では、紙幣 bill や硬貨 coin は数えられるが、お金そのものは数えられないとして考えている。 雨 rain も、分類上は、物質名詞としている参考書が多い。 なお、rains と言う場合、豪雨や長雨など、やや別の意味になる(ロイヤル英文法)。 そのほか、wood(木質)は材質としての木材・木造を表す場合は物質名詞である。だが、ほかにも「一本の木」のことを wood という用法があり、この用法の場合は普通名詞である。(このため、参考書によっては wood が物質名詞の項目では紹介されていない場合もある。) 同様に、「石」stone も、材質としての「石」「石造り」ならstoneは物質名詞である。しかし、手でもてる程度の一個の石を言う場合は普通名詞であり、複数個あれば stones のようにも言える。 ここで紹介する名詞以外にも、多くの物質名詞がある。多すぎて参考書でも紹介しきれておらず、参考書ごとに紹介する名詞が違う有様なので、けっして片っ端尾から丸暗記の必要は無い。 代表的な物質名詞と、その数え方や使い方をわかれば十分である。 === 抽象名詞 === 抽象名詞とは、たとえば happiness (幸福)やbeauty (美)などである。なお、fun(楽しみ)も抽象名詞。 information(情報)やadvice(忠告、助言)やnews(ニュース)なども抽象名詞である。 speech(言論)やwar(戦争)など行動が具体的に存在するものであっても、speechなどこれらの名詞は抽象名詞である。なお、「平和」 peace も抽象名詞である。 そのほか、kindness (親切)や homework (宿題)など、よく参考書では抽象名詞として紹介される。 抽象名詞の程度をあらわす場合、多い場合・大きい場合は much または a lot of を使う。抽象名詞の程度が少ない・小さい場合は、 a little of を使う。 many , few, a few は使えない。 news や advice は、抽象名詞ではあるが、数を数える方法があり、 a piece of news (1つのニュース)や a piece of advice (1つのアドバイス)のようにして数えられる。 ほか、「 of + 抽象名詞 」で、形容詞的な意味になる。 This map is use to me. 「この地図は私にとって役にたつ」 This map is of no use to me. 「この地図は私にとって役に立たない」 This book is of great use to me. 「この地図は私にとって大変に役に立つ」 ※インスパイアに似た例文 否定の場合は、「 of no 抽象名詞 」になる。 This information is of importance to me. 「この情報は私にとって重要だ」 This information is of value to me. 「この情報は私にとって価値がある」 This information is of no importance to me. 「この情報は私にとって重要でない」 This information is of no value to me. 「この情報は私にとって価値がない」 == その他 == 英語の名詞を使う場合、単数形を使うか複数形を使うかは、ネイティブではない私たち日本人には難しい問題である。だが桐原ファクトいわく、迷ったら複数形を使えば実用上は済む場合が多い、とのことである。 bxt0y36ur5bgpw7tsi03mdikpfhqh9m 206728 206727 2022-08-19T02:56:12Z すじにくシチュー 12058 /* 抽象名詞 */ wikitext text/x-wiki === 名詞の分類 === ==== 基本 ==== まず、中学でも習うように、たとえば人名 Tom とか、国名 America とか USA みたいなのを、固有名詞という。 これは良いとして、問題はそれ以外の名詞をどう分類するかで、学者によって、やや流儀が分かれている。 通常、固有名詞以外の名詞をまとめて言いたい場合、「普通名詞」と言う(ロイヤル英文法)。 だが、文法参考書によっては、「集合名詞」や「物質名詞」「抽象名詞」とは別に「普通名詞」という分類を設けている書籍もある(たとえば「ジーニアス総合英語」、桐原フォレスト)。 このように、書籍によって分類が微妙に異なり、一致しない。 裏を返せば、大学入試にこういう問題が出ることは無いので、安心していい(もし出題されたら、その大学の見識が疑われるし、予備校などから大学が猛批判されるだけである)。 このように分類の異なる普通名詞よりも、もっと重要な分類法として、「可算名詞」と「不可算名詞」の分類がある。 「可算名詞」とは、数えられる名詞のことで、たとえば dog → dogs のように単数形と複数形との区別のある名詞のことである。 一方、tea(茶) や milk (牛乳)などは、単数形と複数形の区別がなく、こういうのを「不可算名詞」という。 ただし、実際にはレストランなどでは、注文の単位として tea や milk を単数形扱いして、一杯の茶なら a tea でいい(ロイヤル英文法、ジーニアス総合英語), 2杯の茶なら two teas のように言う場合もある(ジーニアス総合英語)。 ほか、paper は、「紙」という意味では不可算名詞だが、「新聞」の意味ではpaper は加算名詞である(ロイヤル英文法)。 ==== 集合名詞 ==== 「集合名詞」とは、「家族」 family のように、人など構成要素のまとまりそのものを名詞としたもののことである。 1つの家族を言いたい場合は、たとえその家族が4人家族だろうが単数形で family である。 だが、「5世帯」とか言いたい場合は five families のように複数形になる。また、「私たちは5人家族です。」は We are a family of five. のように言う。 familyタイプの集合名詞を列記すると、 audience(聴衆), class(クラス) , club(クラブ) , committee(委員会) , crew(乗組員) , crowd(群集) , family(家族) , government(政府) , jury(陪審員団) , staff(職員) , team(チーム) , などがある。 ほか、policeタイプの集合名詞がある。policeは、つねに単数形の表記だが、意味的にはつねに複数的な意味である。 つまり、付随する be 動詞は現在形なら police are のようになるし、動詞は現在形なら、例えば police have のようになる(hasにしてはいけない)。 同様の police タイプの集合名詞を列挙すると、 cattle(畜牛), clergy(聖職者), people(人々), personnel(職員、社員), police(警察) である。 ;furniture などのグループ 名詞の分類として、数えるときに a piece of ~ とか two pieces of ~ とかで数えなければいけない名詞があり、furniture (家具)などのグループがそれであり、不可算名詞である。名詞によっては、 piece 以外の名詞で数える場合もある。その情報が必要な場合、詳しくは辞書などを参考にせよ(市販の文法参考書では、深入りしていない)。 furniture タイプの集合名詞は、 baggage(手荷物),luggage, clothing(衣類)、furniture(家具)、machinery(機械類) 、poetry(詩)、 がある。 数える場合は、 a piece of furniture や two piece of furniture のように数える。 または two beds のように具体的に家具名で数える。 ;その他 そのほか、注意すべき集合名詞として、fishがある。 同じ種類の魚なら、何匹でも fish である。だが、複数の種類の魚の事を言う場合、fishes と複数形になる。 hair は、頭髪全体を言う場合、aをつけずに hair といい、集合名詞になる。 なお a hair は「一本の髪の毛」の意味の普通名詞になる。 「果物」fruitは、日本語ではフルーツというが、しかし英語では普通は単数形で fruit で言う場合がほとんどである。 種類に注目する場合だけ、fruits と複数形で言う場合がある。 ほか、なお、よく中学英語などで 加算名詞としての a chicken は鳥としての一匹のニワトリだが、 「鶏肉」になると chicken になる。桐原ファクトいわく、こういうのは別に鶏肉にかぎった話ではなく、たとえばタマネギ an onion も、調理して刻んだりスープにしたりすれば不加算名詞 onion になるとのこと、である。 === 名詞の複数形 === ==== 名詞の複数形の不規則変化 ==== 母音が変化するもの man →men woman → women (なおwomenの発音はウイミン) foot (足)→ feet goose (ガチョウ)→geese mouse (ネズミ)→ mice tooth (歯)→ teeth ==== 語尾に-enがつくもの ==== child (こども)→ children ox (雄牛)→ oxen ===== 外来語に由来する名詞 ===== ラテン語やギリシャ語に由来する名詞の複数形は次のようである。 a → ae us →i um, on → a ex,ix → ices 例: analysis (分析)→ analyses crisis (危機)→ crises datum (データ)→ data medium(メディア) → media phenomenon → phenomena (現象) focus → foci formula → formulae appendix → appendices data は本来は複数形だが、現代では、dataを単数形のように使う用例も多い。 mediaは本来は複数形である。 ===== 単複同形 ===== deer シカ、sheep ヒツジ、carp コイ(魚のコイ)、など、いくつかの動物は、単数形と複数形が同じである。 ただし、複数形であることを特に強調したい場合には deers や sheeps のように言われたり書かれたりすることもある。 また、下記のように単数形のお末尾がsやそれに近いスペル単語のいくつかで、単複同形の例がある。 具体的には、Japanese や Chinese のように -ese で終わる国民も、同形である。 -ese ではないが、スイス人 Swiss も単数形と複数形が同形(単複同形)である。 そのほか、means(手段)、シリーズ series 、種 species 、のように単数形がもとからsで終わる幾つかの単語が、単複同形。 ほか、yen (円、日本円)も単複同形。 ==== 略語や数字の複数形 ==== ;略語 略語の複数形には、s または 's をつける。 CD → CDs または CD's アポストロフィーを省略し、sだけつけるのが現代では普通。 DVD → DVDs または DVD's ;数字 2010s または 2010's で、「2010年代」の意味。 ==== 複合名詞の複数形 ==== 複合名詞の一部には、複数形では末尾ではなく第一の要素にsがつくものもある。これはその第一の要素がその単語の主要素だからである。 passer-by (通行人)→ passers-by いっぽう、複合名詞であっても、末尾の要素が主要素なら、複数形ではその末尾にsがつく。 college student (大学生)→ college students ==== 対がセットのもの ==== たとえば眼鏡(めがね)は、左右のレンズで合計2つで1セットだが、英語でメガネは glasses というふうに、常に複数形で言う。 同様に、靴下 socksや、靴 boots あるいは shoes 、手袋 gloves も、基本的には複数形で使う。 ただし、靴や靴下など2つに分けられるもののうち、左右のどちらか片方だけを言いたい場合は、sock や shoe などのように単数形で言う場合もある(ロイヤル英文法)。 ほか、ハサミ scissors なども、同様につねに複数形で使う。 これらの単語を数えたい場合、 a pair of socks や two pairs of socks のように、セット単位で数える。 そのほか、ズボンを意味する pants (米国英語でスボンの意味)、trousers (イギリス英語でズボン)も、同様に必ず複数形で用いる。 ジーンズ jeans も、必ず複数形。 比較的新しい単語では、 「コンタクトレンズ」 contact lens も必ず複数形だと、よく参考書で紹介される。 ;常に複数形のもの ほか、対のあるものではないが、日本語では行儀作法はマナーだが、英語では manners と常に複数形である。なお、単数形 manner は、「方法」という意味である(桐原フォレスト)。このように、単数形と複数形とで意味が異なる。 ほか、示した意味では単数形が存在せず一般に複数形扱いのものとしては、 clothes (衣服)、 riches (財産)、means(財産)、 などがある。 そのほか、「トランプ」cards, 病名の「はしか」 measles , など、表記だけは複数形だが、付随する動詞は一般に単数扱い(ロイヤル英文法、桐原フォレスト)。 ==== 単数形と複数形で意味が違う名詞 ==== 多くの参考書で紹介される典型的なものを示す。 air 空気、airs 気取った態度 arm 腕、arms 武器 custom 習慣、customs 税関 day 日、days 時代 force 力、forces 軍隊 glass ガラス、glasses 眼鏡 good 善、goods 商品 letter 文字・手紙、letters 文学 pain 苦痛、pains 骨折り 紹介しなかったが上記の他にも、色々な名詞がある。 なお、上述の武器 arms などいくつかの単語は、意味的には単数であっても、文章の形式では一般に複数形として扱い、動詞なども複数形に対応したものになる。 一方、税関 customs は、動詞が単数形に対応するものと複数形に対応するものとの両方がある(ロイヤル英文法)。 このように、対応する動詞のあつかいについては、あまり規則的ではないので、高校生はそこまで深入りする必要は無い。 せいぜい、単数形 custom と複数形 customs とで意味が違うという事が分かる程度でよい。 余談だが、「武器」 arms の語源は、本来は「腕」arm とは別だということが英語学・言語学などでは知られている(桐原ファクト)。 ==== 学問名 ==== 経済学 economics や 数学 mathematics や物理学 physics などは、語形は複数形のように見えるが、単数形扱いである。 たとえば Physics is difficult. 「物理学は難しい。」 のようになる。 statics は、「統計学」の意味では単数扱いをして、動詞なども単数形に対応したものになる。だが、「複数の統計」という意味で statics を使う用法の場合、複数形扱いをする(ロイヤル英文法)。 ==== 複数形を使う慣用表現 ==== 名詞の複数形を使う慣用表現や熟語は多数あるが、よく参考書で紹介されるものをあげると、 「電車を乗り換える」 change trains 「~と友達になる」make friends with ~ 「~と握手する」 shake hands with ~ である。 ==== 所有格のsのつけかた ==== 所有格のsは、複数の意味ではないが、参考書では説明の都合上からか、複数形の単元にて所有格の解説もする。 さて、「AのB」という意味を書きたい場合、 アポストロフィ( ' )の意味が問題であり、 As' B か、それとも A's B と書くかは、名詞Aの種類によって分かれる。つ まず、 girls' school 「女子学校」のように、複数形がもともと末尾にsが付く場合(この場合はもともとgirls)、sのあとにアプストロフィが来る。 一方、複数形の語尾が -en の場合、 children's toy 「子供のおもちゃ」のように、 「 A's 」の並びになる。 なので、「女子大学」 women's college である。 なお「所有格」とは言うものの、所有以外の意味も表す。たとえば、対象者や目的語を所有格で表す場合もあり、たとえば上述の girls' school がそうである。 別に女子生徒が学校を所有しているわけではない。 そのほか、作家や作者なども所有格であり、たとえば Soseki's novel 「漱石の小説」である(ジーニアス)。 ほか、men's wear (紳士用衣服)など。 目的語のほかにも、意味上の主語を所有格で表す場合がある。 Tom's absence of school なら、「トムが学校を欠席したこと」である。 だから例えば mother's education と言った場合、母親による子への教育なのか、それとも母親への教育なのかは、文脈などから判断することになる(ロイヤル英文法)。 時間・金額・距離・重さなど、定量的な表現が可能なものを、形容詞的に名詞の前から修飾する場合、所有格を使う場合も多い。 「10分の休息」 ten minutes' break 「今日の新聞」 today's newspaper 「明日の天気」 tomorrow's weather 「3マイルの距離」 three miles' distance 「4キログラムの重さ」 four kilograms' weight ほか、国や地域などの名詞を形容詞的に使う場合、所有格になる。 「日本の気候」 Japan's climate 「日本の歴史」 Japan's history 「世界の人口」 the world's population なお、climateとweatherの違いとして、climate は年間を通じての気候、weather は一日単位の天気のこと。 === 固有名詞 === 固有名詞は文中でも大文字で書き始める。 なお、Mt.Fuji などのような場合は、Mt. と Fuji のそれぞれを大文字にする。 固有名詞には、不定冠詞 a をつけない。なお、a をつけると、たとえば a Lincoln で「リンカーンのような人」という比喩的な意味になるか、あるいは「リンカーン家の出身の人」という出身の意味になる。 定冠詞 the もつけない場合も多いが、例外的につける固有名詞も少なくない。 the をつける固有名詞は、 たとえば the Alps(アルプス山脈)のように複数形の山脈の固有名詞、 船舶 the Titanic (タイタニック号)、 新聞・雑誌 ''the Washington Post'' (『ワシントンポスト』)、''the Economist'' (『エコノミスト』)、''the New York Times''(『ニューy-クタイムズ』) ※ なお、新聞名や雑誌名の表記は通常、イタリック体(斜体)である。 of をともなう固有名詞 the sea of Japan(日本海)、the University of Washington(ワシントン大学)、the University of Chicago (シカゴ大学) 米国ホワイトハウス the White House, 太平洋 the Pacific Ocean などがある。 なお、大学だからといってtheをつけるとは限らず、たとえばオックスフォード大学 Oxford University には the をつけない。 国名としての「日本」 Japan にも、the をつけないのが普通。 === 物質名詞 === gold (金)や iron(鉄) などの物質名は通常、物質名詞である。 「物質名詞」というものの、必ずしも物質だけでなく、ほかにも、物体として存在しているものの特定の形状をもたない液体や煙(smoke)なども物質名詞である。 なお、そもそも物体として存在しない「平和」などの抽象概念は、物質名詞ではなく「抽象名詞」である。 さて、ともかく物質名詞の例としては、まず water や milk や coffee や wine などの液体や飲料の物質、 sugar などの粉体、 などがある。 なお、sugar を数える場合、たとえば a spoonful of sugar (スプーン一杯の砂糖)のように数える。 液体はべつに飲料出なくてもかまわない。 たとえば「ガソリン」gasoline も物質名詞である。 a gallon of gasoline とか a liter of gasoline のように数える。 なお、飲料としての water や milk などを数える場合は、 容器に注目し、a glass of water や a cup of water や a bottle of milk のように容器単位で数える。 ここでいう a glass とは、ガラス製コップという意味である。 材質としてのガラス glass は物質名詞であり、数えられない。 日本人の感覚とは違うが英語では、下記のものも物質名詞である。 英語では、「紙」paper や「パン」 bread は物質名詞である。 紙は a peace of paper または a sheet of paper (1枚の紙)のように数える。 パンは、 a slice of bread (一切れのパン)または a loaf of bread (一斤(いっきん)のパン)のように数える。 バター butter もチーズ cheese も物質名詞である。 a pound of butter (1ポンドのバター)のように数える。 money (お金)も物質名詞である。 多額の金をあらわすときに much を使うのと関連づけて覚えれば、money が数えられないことを覚えやすいだろう。 英語では、紙幣 bill や硬貨 coin は数えられるが、お金そのものは数えられないとして考えている。 雨 rain も、分類上は、物質名詞としている参考書が多い。 なお、rains と言う場合、豪雨や長雨など、やや別の意味になる(ロイヤル英文法)。 そのほか、wood(木質)は材質としての木材・木造を表す場合は物質名詞である。だが、ほかにも「一本の木」のことを wood という用法があり、この用法の場合は普通名詞である。(このため、参考書によっては wood が物質名詞の項目では紹介されていない場合もある。) 同様に、「石」stone も、材質としての「石」「石造り」ならstoneは物質名詞である。しかし、手でもてる程度の一個の石を言う場合は普通名詞であり、複数個あれば stones のようにも言える。 ここで紹介する名詞以外にも、多くの物質名詞がある。多すぎて参考書でも紹介しきれておらず、参考書ごとに紹介する名詞が違う有様なので、けっして片っ端尾から丸暗記の必要は無い。 代表的な物質名詞と、その数え方や使い方をわかれば十分である。 === 抽象名詞 === 抽象名詞とは、たとえば happiness (幸福)やbeauty (美)などである。なお、fun(楽しみ)も抽象名詞。 information(情報)やadvice(忠告、助言)やnews(ニュース)なども抽象名詞である。 speech(言論)やwar(戦争)など行動が具体的に存在するものであっても、speechなどこれらの名詞は抽象名詞である。なお、「平和」 peace も抽象名詞である。 そのほか、kindness (親切)や homework (宿題)など、よく参考書では抽象名詞として紹介される。 抽象名詞の程度をあらわす場合、多い場合・大きい場合は much または a lot of を使う。抽象名詞の程度が少ない・小さい場合は、 a little of を使う。 many , few, a few は使えない。 news や advice は、抽象名詞ではあるが、数を数える方法があり、 a piece of news (1つのニュース)や a piece of advice (1つのアドバイス)のようにして数えられる。 ほか、「 of + 抽象名詞 」で、形容詞的な意味になる。 This map is use to me. 「この地図は私にとって役にたつ」 This map is of no use to me. 「この地図は私にとって役に立たない」 This book is of great use to me. 「この地図は私にとって大変に役に立つ」 ※インスパイアに似た例文 否定の場合は、「 of no 抽象名詞 」になる。 This information is of importance to me. 「この情報は私にとって重要だ」 This information is of value to me. 「この情報は私にとって価値がある」 This information is of no importance to me. 「この情報は私にとって重要でない」 This information is of no value to me. 「この情報は私にとって価値がない」 関連して、前置詞 of にはofには「性質」の意味もあり、 a man of ability 「有能な人」(エバー) a man of courage 「勇敢な人」(ファクト) のような用法もある。 == その他 == 英語の名詞を使う場合、単数形を使うか複数形を使うかは、ネイティブではない私たち日本人には難しい問題である。だが桐原ファクトいわく、迷ったら複数形を使えば実用上は済む場合が多い、とのことである。 7cs8kapwgw97y4g8nnl0pk3mm3jpsc9 206729 206728 2022-08-19T03:05:41Z すじにくシチュー 12058 /* 抽象名詞 */ wikitext text/x-wiki === 名詞の分類 === ==== 基本 ==== まず、中学でも習うように、たとえば人名 Tom とか、国名 America とか USA みたいなのを、固有名詞という。 これは良いとして、問題はそれ以外の名詞をどう分類するかで、学者によって、やや流儀が分かれている。 通常、固有名詞以外の名詞をまとめて言いたい場合、「普通名詞」と言う(ロイヤル英文法)。 だが、文法参考書によっては、「集合名詞」や「物質名詞」「抽象名詞」とは別に「普通名詞」という分類を設けている書籍もある(たとえば「ジーニアス総合英語」、桐原フォレスト)。 このように、書籍によって分類が微妙に異なり、一致しない。 裏を返せば、大学入試にこういう問題が出ることは無いので、安心していい(もし出題されたら、その大学の見識が疑われるし、予備校などから大学が猛批判されるだけである)。 このように分類の異なる普通名詞よりも、もっと重要な分類法として、「可算名詞」と「不可算名詞」の分類がある。 「可算名詞」とは、数えられる名詞のことで、たとえば dog → dogs のように単数形と複数形との区別のある名詞のことである。 一方、tea(茶) や milk (牛乳)などは、単数形と複数形の区別がなく、こういうのを「不可算名詞」という。 ただし、実際にはレストランなどでは、注文の単位として tea や milk を単数形扱いして、一杯の茶なら a tea でいい(ロイヤル英文法、ジーニアス総合英語), 2杯の茶なら two teas のように言う場合もある(ジーニアス総合英語)。 ほか、paper は、「紙」という意味では不可算名詞だが、「新聞」の意味ではpaper は加算名詞である(ロイヤル英文法)。 ==== 集合名詞 ==== 「集合名詞」とは、「家族」 family のように、人など構成要素のまとまりそのものを名詞としたもののことである。 1つの家族を言いたい場合は、たとえその家族が4人家族だろうが単数形で family である。 だが、「5世帯」とか言いたい場合は five families のように複数形になる。また、「私たちは5人家族です。」は We are a family of five. のように言う。 familyタイプの集合名詞を列記すると、 audience(聴衆), class(クラス) , club(クラブ) , committee(委員会) , crew(乗組員) , crowd(群集) , family(家族) , government(政府) , jury(陪審員団) , staff(職員) , team(チーム) , などがある。 ほか、policeタイプの集合名詞がある。policeは、つねに単数形の表記だが、意味的にはつねに複数的な意味である。 つまり、付随する be 動詞は現在形なら police are のようになるし、動詞は現在形なら、例えば police have のようになる(hasにしてはいけない)。 同様の police タイプの集合名詞を列挙すると、 cattle(畜牛), clergy(聖職者), people(人々), personnel(職員、社員), police(警察) である。 ;furniture などのグループ 名詞の分類として、数えるときに a piece of ~ とか two pieces of ~ とかで数えなければいけない名詞があり、furniture (家具)などのグループがそれであり、不可算名詞である。名詞によっては、 piece 以外の名詞で数える場合もある。その情報が必要な場合、詳しくは辞書などを参考にせよ(市販の文法参考書では、深入りしていない)。 furniture タイプの集合名詞は、 baggage(手荷物),luggage, clothing(衣類)、furniture(家具)、machinery(機械類) 、poetry(詩)、 がある。 数える場合は、 a piece of furniture や two piece of furniture のように数える。 または two beds のように具体的に家具名で数える。 ;その他 そのほか、注意すべき集合名詞として、fishがある。 同じ種類の魚なら、何匹でも fish である。だが、複数の種類の魚の事を言う場合、fishes と複数形になる。 hair は、頭髪全体を言う場合、aをつけずに hair といい、集合名詞になる。 なお a hair は「一本の髪の毛」の意味の普通名詞になる。 「果物」fruitは、日本語ではフルーツというが、しかし英語では普通は単数形で fruit で言う場合がほとんどである。 種類に注目する場合だけ、fruits と複数形で言う場合がある。 ほか、なお、よく中学英語などで 加算名詞としての a chicken は鳥としての一匹のニワトリだが、 「鶏肉」になると chicken になる。桐原ファクトいわく、こういうのは別に鶏肉にかぎった話ではなく、たとえばタマネギ an onion も、調理して刻んだりスープにしたりすれば不加算名詞 onion になるとのこと、である。 === 名詞の複数形 === ==== 名詞の複数形の不規則変化 ==== 母音が変化するもの man →men woman → women (なおwomenの発音はウイミン) foot (足)→ feet goose (ガチョウ)→geese mouse (ネズミ)→ mice tooth (歯)→ teeth ==== 語尾に-enがつくもの ==== child (こども)→ children ox (雄牛)→ oxen ===== 外来語に由来する名詞 ===== ラテン語やギリシャ語に由来する名詞の複数形は次のようである。 a → ae us →i um, on → a ex,ix → ices 例: analysis (分析)→ analyses crisis (危機)→ crises datum (データ)→ data medium(メディア) → media phenomenon → phenomena (現象) focus → foci formula → formulae appendix → appendices data は本来は複数形だが、現代では、dataを単数形のように使う用例も多い。 mediaは本来は複数形である。 ===== 単複同形 ===== deer シカ、sheep ヒツジ、carp コイ(魚のコイ)、など、いくつかの動物は、単数形と複数形が同じである。 ただし、複数形であることを特に強調したい場合には deers や sheeps のように言われたり書かれたりすることもある。 また、下記のように単数形のお末尾がsやそれに近いスペル単語のいくつかで、単複同形の例がある。 具体的には、Japanese や Chinese のように -ese で終わる国民も、同形である。 -ese ではないが、スイス人 Swiss も単数形と複数形が同形(単複同形)である。 そのほか、means(手段)、シリーズ series 、種 species 、のように単数形がもとからsで終わる幾つかの単語が、単複同形。 ほか、yen (円、日本円)も単複同形。 ==== 略語や数字の複数形 ==== ;略語 略語の複数形には、s または 's をつける。 CD → CDs または CD's アポストロフィーを省略し、sだけつけるのが現代では普通。 DVD → DVDs または DVD's ;数字 2010s または 2010's で、「2010年代」の意味。 ==== 複合名詞の複数形 ==== 複合名詞の一部には、複数形では末尾ではなく第一の要素にsがつくものもある。これはその第一の要素がその単語の主要素だからである。 passer-by (通行人)→ passers-by いっぽう、複合名詞であっても、末尾の要素が主要素なら、複数形ではその末尾にsがつく。 college student (大学生)→ college students ==== 対がセットのもの ==== たとえば眼鏡(めがね)は、左右のレンズで合計2つで1セットだが、英語でメガネは glasses というふうに、常に複数形で言う。 同様に、靴下 socksや、靴 boots あるいは shoes 、手袋 gloves も、基本的には複数形で使う。 ただし、靴や靴下など2つに分けられるもののうち、左右のどちらか片方だけを言いたい場合は、sock や shoe などのように単数形で言う場合もある(ロイヤル英文法)。 ほか、ハサミ scissors なども、同様につねに複数形で使う。 これらの単語を数えたい場合、 a pair of socks や two pairs of socks のように、セット単位で数える。 そのほか、ズボンを意味する pants (米国英語でスボンの意味)、trousers (イギリス英語でズボン)も、同様に必ず複数形で用いる。 ジーンズ jeans も、必ず複数形。 比較的新しい単語では、 「コンタクトレンズ」 contact lens も必ず複数形だと、よく参考書で紹介される。 ;常に複数形のもの ほか、対のあるものではないが、日本語では行儀作法はマナーだが、英語では manners と常に複数形である。なお、単数形 manner は、「方法」という意味である(桐原フォレスト)。このように、単数形と複数形とで意味が異なる。 ほか、示した意味では単数形が存在せず一般に複数形扱いのものとしては、 clothes (衣服)、 riches (財産)、means(財産)、 などがある。 そのほか、「トランプ」cards, 病名の「はしか」 measles , など、表記だけは複数形だが、付随する動詞は一般に単数扱い(ロイヤル英文法、桐原フォレスト)。 ==== 単数形と複数形で意味が違う名詞 ==== 多くの参考書で紹介される典型的なものを示す。 air 空気、airs 気取った態度 arm 腕、arms 武器 custom 習慣、customs 税関 day 日、days 時代 force 力、forces 軍隊 glass ガラス、glasses 眼鏡 good 善、goods 商品 letter 文字・手紙、letters 文学 pain 苦痛、pains 骨折り 紹介しなかったが上記の他にも、色々な名詞がある。 なお、上述の武器 arms などいくつかの単語は、意味的には単数であっても、文章の形式では一般に複数形として扱い、動詞なども複数形に対応したものになる。 一方、税関 customs は、動詞が単数形に対応するものと複数形に対応するものとの両方がある(ロイヤル英文法)。 このように、対応する動詞のあつかいについては、あまり規則的ではないので、高校生はそこまで深入りする必要は無い。 せいぜい、単数形 custom と複数形 customs とで意味が違うという事が分かる程度でよい。 余談だが、「武器」 arms の語源は、本来は「腕」arm とは別だということが英語学・言語学などでは知られている(桐原ファクト)。 ==== 学問名 ==== 経済学 economics や 数学 mathematics や物理学 physics などは、語形は複数形のように見えるが、単数形扱いである。 たとえば Physics is difficult. 「物理学は難しい。」 のようになる。 statics は、「統計学」の意味では単数扱いをして、動詞なども単数形に対応したものになる。だが、「複数の統計」という意味で statics を使う用法の場合、複数形扱いをする(ロイヤル英文法)。 ==== 複数形を使う慣用表現 ==== 名詞の複数形を使う慣用表現や熟語は多数あるが、よく参考書で紹介されるものをあげると、 「電車を乗り換える」 change trains 「~と友達になる」make friends with ~ 「~と握手する」 shake hands with ~ である。 ==== 所有格のsのつけかた ==== 所有格のsは、複数の意味ではないが、参考書では説明の都合上からか、複数形の単元にて所有格の解説もする。 さて、「AのB」という意味を書きたい場合、 アポストロフィ( ' )の意味が問題であり、 As' B か、それとも A's B と書くかは、名詞Aの種類によって分かれる。つ まず、 girls' school 「女子学校」のように、複数形がもともと末尾にsが付く場合(この場合はもともとgirls)、sのあとにアプストロフィが来る。 一方、複数形の語尾が -en の場合、 children's toy 「子供のおもちゃ」のように、 「 A's 」の並びになる。 なので、「女子大学」 women's college である。 なお「所有格」とは言うものの、所有以外の意味も表す。たとえば、対象者や目的語を所有格で表す場合もあり、たとえば上述の girls' school がそうである。 別に女子生徒が学校を所有しているわけではない。 そのほか、作家や作者なども所有格であり、たとえば Soseki's novel 「漱石の小説」である(ジーニアス)。 ほか、men's wear (紳士用衣服)など。 目的語のほかにも、意味上の主語を所有格で表す場合がある。 Tom's absence of school なら、「トムが学校を欠席したこと」である。 だから例えば mother's education と言った場合、母親による子への教育なのか、それとも母親への教育なのかは、文脈などから判断することになる(ロイヤル英文法)。 時間・金額・距離・重さなど、定量的な表現が可能なものを、形容詞的に名詞の前から修飾する場合、所有格を使う場合も多い。 「10分の休息」 ten minutes' break 「今日の新聞」 today's newspaper 「明日の天気」 tomorrow's weather 「3マイルの距離」 three miles' distance 「4キログラムの重さ」 four kilograms' weight ほか、国や地域などの名詞を形容詞的に使う場合、所有格になる。 「日本の気候」 Japan's climate 「日本の歴史」 Japan's history 「世界の人口」 the world's population なお、climateとweatherの違いとして、climate は年間を通じての気候、weather は一日単位の天気のこと。 === 固有名詞 === 固有名詞は文中でも大文字で書き始める。 なお、Mt.Fuji などのような場合は、Mt. と Fuji のそれぞれを大文字にする。 固有名詞には、不定冠詞 a をつけない。なお、a をつけると、たとえば a Lincoln で「リンカーンのような人」という比喩的な意味になるか、あるいは「リンカーン家の出身の人」という出身の意味になる。 定冠詞 the もつけない場合も多いが、例外的につける固有名詞も少なくない。 the をつける固有名詞は、 たとえば the Alps(アルプス山脈)のように複数形の山脈の固有名詞、 船舶 the Titanic (タイタニック号)、 新聞・雑誌 ''the Washington Post'' (『ワシントンポスト』)、''the Economist'' (『エコノミスト』)、''the New York Times''(『ニューy-クタイムズ』) ※ なお、新聞名や雑誌名の表記は通常、イタリック体(斜体)である。 of をともなう固有名詞 the sea of Japan(日本海)、the University of Washington(ワシントン大学)、the University of Chicago (シカゴ大学) 米国ホワイトハウス the White House, 太平洋 the Pacific Ocean などがある。 なお、大学だからといってtheをつけるとは限らず、たとえばオックスフォード大学 Oxford University には the をつけない。 国名としての「日本」 Japan にも、the をつけないのが普通。 === 物質名詞 === gold (金)や iron(鉄) などの物質名は通常、物質名詞である。 「物質名詞」というものの、必ずしも物質だけでなく、ほかにも、物体として存在しているものの特定の形状をもたない液体や煙(smoke)なども物質名詞である。 なお、そもそも物体として存在しない「平和」などの抽象概念は、物質名詞ではなく「抽象名詞」である。 さて、ともかく物質名詞の例としては、まず water や milk や coffee や wine などの液体や飲料の物質、 sugar などの粉体、 などがある。 なお、sugar を数える場合、たとえば a spoonful of sugar (スプーン一杯の砂糖)のように数える。 液体はべつに飲料出なくてもかまわない。 たとえば「ガソリン」gasoline も物質名詞である。 a gallon of gasoline とか a liter of gasoline のように数える。 なお、飲料としての water や milk などを数える場合は、 容器に注目し、a glass of water や a cup of water や a bottle of milk のように容器単位で数える。 ここでいう a glass とは、ガラス製コップという意味である。 材質としてのガラス glass は物質名詞であり、数えられない。 日本人の感覚とは違うが英語では、下記のものも物質名詞である。 英語では、「紙」paper や「パン」 bread は物質名詞である。 紙は a peace of paper または a sheet of paper (1枚の紙)のように数える。 パンは、 a slice of bread (一切れのパン)または a loaf of bread (一斤(いっきん)のパン)のように数える。 バター butter もチーズ cheese も物質名詞である。 a pound of butter (1ポンドのバター)のように数える。 money (お金)も物質名詞である。 多額の金をあらわすときに much を使うのと関連づけて覚えれば、money が数えられないことを覚えやすいだろう。 英語では、紙幣 bill や硬貨 coin は数えられるが、お金そのものは数えられないとして考えている。 雨 rain も、分類上は、物質名詞としている参考書が多い。 なお、rains と言う場合、豪雨や長雨など、やや別の意味になる(ロイヤル英文法)。 そのほか、wood(木質)は材質としての木材・木造を表す場合は物質名詞である。だが、ほかにも「一本の木」のことを wood という用法があり、この用法の場合は普通名詞である。(このため、参考書によっては wood が物質名詞の項目では紹介されていない場合もある。) 同様に、「石」stone も、材質としての「石」「石造り」ならstoneは物質名詞である。しかし、手でもてる程度の一個の石を言う場合は普通名詞であり、複数個あれば stones のようにも言える。 ここで紹介する名詞以外にも、多くの物質名詞がある。多すぎて参考書でも紹介しきれておらず、参考書ごとに紹介する名詞が違う有様なので、けっして片っ端尾から丸暗記の必要は無い。 代表的な物質名詞と、その数え方や使い方をわかれば十分である。 === 抽象名詞 === 抽象名詞とは、たとえば happiness (幸福)やbeauty (美)などである。なお、fun(楽しみ)も抽象名詞。 information(情報)やadvice(忠告、助言)やnews(ニュース)なども抽象名詞である。 speech(言論)やwar(戦争)など行動が具体的に存在するものであっても、speechなどこれらの名詞は抽象名詞である。なお、「平和」 peace も抽象名詞である。 そのほか、kindness (親切)や homework (宿題)など、よく参考書では抽象名詞として紹介される。 抽象名詞の程度をあらわす場合、多い場合・大きい場合は much または a lot of を使う。抽象名詞の程度が少ない・小さい場合は、 a little of を使う。 many , few, a few は使えない。 news や advice は、抽象名詞ではあるが、数を数える方法があり、 a piece of news (1つのニュース)や a piece of advice (1つのアドバイス)のようにして数えられる。 ほか、「 of + 抽象名詞 」で、形容詞的な意味になる。 This map is use to me. 「この地図は私にとって役にたつ」 This map is of no use to me. 「この地図は私にとって役に立たない」 否定の場合は、「 of no 抽象名詞 」になる。 This book is of great use to me. 「この地図は私にとって大変に役に立つ」 ※インスパイア、ジーニアスに似た例文 of great use で「大変役に立つ」の意味(インスパイア、ジーニアス)。 This information is of importance to me. 「この情報は私にとって重要だ」 This information is of value to me. 「この情報は私にとって価値がある」 This information is of no importance to me. 「この情報は私にとって重要でない」 This information is of no value to me. 「この情報は私にとって価値がない」 関連して、前置詞 of にはofには「性質」の意味もあり、 a man of ability 「有能な人」(エバグリ、インスパイア) a man of courage 「勇敢な人」(ファクト、インスパイア) のような用法もある。 He is a man if ability. 「彼は有能な人だ」(エバグリ) with care で 副詞 carefully 「注意深く」と同じ意味。 一般に 「with +抽象名詞」で副詞的は働きをする(ジーニ、インスパ)。 with ease なら easily と同じで「簡単に」の意味。 Tom did it with ease. 「トムはそれをやすやすとやった」(青チャに似た例文) You can read this book with ease. 「この本は簡単に読める」(インスパに同じ例文) Tom did it with care. 「トムはそれを注意深く行った」(青チャに似た例文) 「Tom did it with ease. 」を Tom did it easily. と言っても意味は同じ。同様に Tom did it with care. = Tom did it carefully. である。 == その他 == 英語の名詞を使う場合、単数形を使うか複数形を使うかは、ネイティブではない私たち日本人には難しい問題である。だが桐原ファクトいわく、迷ったら複数形を使えば実用上は済む場合が多い、とのことである。 itjpldemm8098tqtalp28vyoy93v00z 206730 206729 2022-08-19T04:39:32Z すじにくシチュー 12058 /* 所有格のsのつけかた */ wikitext text/x-wiki === 名詞の分類 === ==== 基本 ==== まず、中学でも習うように、たとえば人名 Tom とか、国名 America とか USA みたいなのを、固有名詞という。 これは良いとして、問題はそれ以外の名詞をどう分類するかで、学者によって、やや流儀が分かれている。 通常、固有名詞以外の名詞をまとめて言いたい場合、「普通名詞」と言う(ロイヤル英文法)。 だが、文法参考書によっては、「集合名詞」や「物質名詞」「抽象名詞」とは別に「普通名詞」という分類を設けている書籍もある(たとえば「ジーニアス総合英語」、桐原フォレスト)。 このように、書籍によって分類が微妙に異なり、一致しない。 裏を返せば、大学入試にこういう問題が出ることは無いので、安心していい(もし出題されたら、その大学の見識が疑われるし、予備校などから大学が猛批判されるだけである)。 このように分類の異なる普通名詞よりも、もっと重要な分類法として、「可算名詞」と「不可算名詞」の分類がある。 「可算名詞」とは、数えられる名詞のことで、たとえば dog → dogs のように単数形と複数形との区別のある名詞のことである。 一方、tea(茶) や milk (牛乳)などは、単数形と複数形の区別がなく、こういうのを「不可算名詞」という。 ただし、実際にはレストランなどでは、注文の単位として tea や milk を単数形扱いして、一杯の茶なら a tea でいい(ロイヤル英文法、ジーニアス総合英語), 2杯の茶なら two teas のように言う場合もある(ジーニアス総合英語)。 ほか、paper は、「紙」という意味では不可算名詞だが、「新聞」の意味ではpaper は加算名詞である(ロイヤル英文法)。 ==== 集合名詞 ==== 「集合名詞」とは、「家族」 family のように、人など構成要素のまとまりそのものを名詞としたもののことである。 1つの家族を言いたい場合は、たとえその家族が4人家族だろうが単数形で family である。 だが、「5世帯」とか言いたい場合は five families のように複数形になる。また、「私たちは5人家族です。」は We are a family of five. のように言う。 familyタイプの集合名詞を列記すると、 audience(聴衆), class(クラス) , club(クラブ) , committee(委員会) , crew(乗組員) , crowd(群集) , family(家族) , government(政府) , jury(陪審員団) , staff(職員) , team(チーム) , などがある。 ほか、policeタイプの集合名詞がある。policeは、つねに単数形の表記だが、意味的にはつねに複数的な意味である。 つまり、付随する be 動詞は現在形なら police are のようになるし、動詞は現在形なら、例えば police have のようになる(hasにしてはいけない)。 同様の police タイプの集合名詞を列挙すると、 cattle(畜牛), clergy(聖職者), people(人々), personnel(職員、社員), police(警察) である。 ;furniture などのグループ 名詞の分類として、数えるときに a piece of ~ とか two pieces of ~ とかで数えなければいけない名詞があり、furniture (家具)などのグループがそれであり、不可算名詞である。名詞によっては、 piece 以外の名詞で数える場合もある。その情報が必要な場合、詳しくは辞書などを参考にせよ(市販の文法参考書では、深入りしていない)。 furniture タイプの集合名詞は、 baggage(手荷物),luggage, clothing(衣類)、furniture(家具)、machinery(機械類) 、poetry(詩)、 がある。 数える場合は、 a piece of furniture や two piece of furniture のように数える。 または two beds のように具体的に家具名で数える。 ;その他 そのほか、注意すべき集合名詞として、fishがある。 同じ種類の魚なら、何匹でも fish である。だが、複数の種類の魚の事を言う場合、fishes と複数形になる。 hair は、頭髪全体を言う場合、aをつけずに hair といい、集合名詞になる。 なお a hair は「一本の髪の毛」の意味の普通名詞になる。 「果物」fruitは、日本語ではフルーツというが、しかし英語では普通は単数形で fruit で言う場合がほとんどである。 種類に注目する場合だけ、fruits と複数形で言う場合がある。 ほか、なお、よく中学英語などで 加算名詞としての a chicken は鳥としての一匹のニワトリだが、 「鶏肉」になると chicken になる。桐原ファクトいわく、こういうのは別に鶏肉にかぎった話ではなく、たとえばタマネギ an onion も、調理して刻んだりスープにしたりすれば不加算名詞 onion になるとのこと、である。 === 名詞の複数形 === ==== 名詞の複数形の不規則変化 ==== 母音が変化するもの man →men woman → women (なおwomenの発音はウイミン) foot (足)→ feet goose (ガチョウ)→geese mouse (ネズミ)→ mice tooth (歯)→ teeth ==== 語尾に-enがつくもの ==== child (こども)→ children ox (雄牛)→ oxen ===== 外来語に由来する名詞 ===== ラテン語やギリシャ語に由来する名詞の複数形は次のようである。 a → ae us →i um, on → a ex,ix → ices 例: analysis (分析)→ analyses crisis (危機)→ crises datum (データ)→ data medium(メディア) → media phenomenon → phenomena (現象) focus → foci formula → formulae appendix → appendices data は本来は複数形だが、現代では、dataを単数形のように使う用例も多い。 mediaは本来は複数形である。 ===== 単複同形 ===== deer シカ、sheep ヒツジ、carp コイ(魚のコイ)、など、いくつかの動物は、単数形と複数形が同じである。 ただし、複数形であることを特に強調したい場合には deers や sheeps のように言われたり書かれたりすることもある。 また、下記のように単数形のお末尾がsやそれに近いスペル単語のいくつかで、単複同形の例がある。 具体的には、Japanese や Chinese のように -ese で終わる国民も、同形である。 -ese ではないが、スイス人 Swiss も単数形と複数形が同形(単複同形)である。 そのほか、means(手段)、シリーズ series 、種 species 、のように単数形がもとからsで終わる幾つかの単語が、単複同形。 ほか、yen (円、日本円)も単複同形。 ==== 略語や数字の複数形 ==== ;略語 略語の複数形には、s または 's をつける。 CD → CDs または CD's アポストロフィーを省略し、sだけつけるのが現代では普通。 DVD → DVDs または DVD's ;数字 2010s または 2010's で、「2010年代」の意味。 ==== 複合名詞の複数形 ==== 複合名詞の一部には、複数形では末尾ではなく第一の要素にsがつくものもある。これはその第一の要素がその単語の主要素だからである。 passer-by (通行人)→ passers-by いっぽう、複合名詞であっても、末尾の要素が主要素なら、複数形ではその末尾にsがつく。 college student (大学生)→ college students ==== 対がセットのもの ==== たとえば眼鏡(めがね)は、左右のレンズで合計2つで1セットだが、英語でメガネは glasses というふうに、常に複数形で言う。 同様に、靴下 socksや、靴 boots あるいは shoes 、手袋 gloves も、基本的には複数形で使う。 ただし、靴や靴下など2つに分けられるもののうち、左右のどちらか片方だけを言いたい場合は、sock や shoe などのように単数形で言う場合もある(ロイヤル英文法)。 ほか、ハサミ scissors なども、同様につねに複数形で使う。 これらの単語を数えたい場合、 a pair of socks や two pairs of socks のように、セット単位で数える。 そのほか、ズボンを意味する pants (米国英語でスボンの意味)、trousers (イギリス英語でズボン)も、同様に必ず複数形で用いる。 ジーンズ jeans も、必ず複数形。 比較的新しい単語では、 「コンタクトレンズ」 contact lens も必ず複数形だと、よく参考書で紹介される。 ;常に複数形のもの ほか、対のあるものではないが、日本語では行儀作法はマナーだが、英語では manners と常に複数形である。なお、単数形 manner は、「方法」という意味である(桐原フォレスト)。このように、単数形と複数形とで意味が異なる。 ほか、示した意味では単数形が存在せず一般に複数形扱いのものとしては、 clothes (衣服)、 riches (財産)、means(財産)、 などがある。 そのほか、「トランプ」cards, 病名の「はしか」 measles , など、表記だけは複数形だが、付随する動詞は一般に単数扱い(ロイヤル英文法、桐原フォレスト)。 ==== 単数形と複数形で意味が違う名詞 ==== 多くの参考書で紹介される典型的なものを示す。 air 空気、airs 気取った態度 arm 腕、arms 武器 custom 習慣、customs 税関 day 日、days 時代 force 力、forces 軍隊 glass ガラス、glasses 眼鏡 good 善、goods 商品 letter 文字・手紙、letters 文学 pain 苦痛、pains 骨折り 紹介しなかったが上記の他にも、色々な名詞がある。 なお、上述の武器 arms などいくつかの単語は、意味的には単数であっても、文章の形式では一般に複数形として扱い、動詞なども複数形に対応したものになる。 一方、税関 customs は、動詞が単数形に対応するものと複数形に対応するものとの両方がある(ロイヤル英文法)。 このように、対応する動詞のあつかいについては、あまり規則的ではないので、高校生はそこまで深入りする必要は無い。 せいぜい、単数形 custom と複数形 customs とで意味が違うという事が分かる程度でよい。 余談だが、「武器」 arms の語源は、本来は「腕」arm とは別だということが英語学・言語学などでは知られている(桐原ファクト)。 ==== 学問名 ==== 経済学 economics や 数学 mathematics や物理学 physics などは、語形は複数形のように見えるが、単数形扱いである。 たとえば Physics is difficult. 「物理学は難しい。」 のようになる。 statics は、「統計学」の意味では単数扱いをして、動詞なども単数形に対応したものになる。だが、「複数の統計」という意味で statics を使う用法の場合、複数形扱いをする(ロイヤル英文法)。 ==== 複数形を使う慣用表現 ==== 名詞の複数形を使う慣用表現や熟語は多数あるが、よく参考書で紹介されるものをあげると、 「電車を乗り換える」 change trains 「~と友達になる」make friends with ~ 「~と握手する」 shake hands with ~ である。 ==== 所有格のsのつけかた ==== 所有格のsは、複数の意味ではないが、参考書では説明の都合上からか、複数形の単元にて所有格の解説もする。 さて、「AのB」という意味を書きたい場合、 アポストロフィ( ' )の意味が問題であり、 As' B か、それとも A's B と書くかは、名詞Aの種類によって分かれる。つ まず、 girls' school 「女子学校」のように、複数形がもともと末尾にsが付く場合(この場合はもともとgirls)、sのあとにアプストロフィが来る。 一方、複数形の語尾が -en の場合、 children's toy 「子供のおもちゃ」のように、 「 A's 」の並びになる。 なので、「女子大学」 women's college である。 なお「所有格」とは言うものの、所有以外の意味も表す。たとえば、対象者や目的語を所有格で表す場合もあり、たとえば上述の girls' school がそうである。 別に女子生徒が学校を所有しているわけではない。 そのほか、作家や作者なども所有格であり、たとえば Soseki's novel 「漱石の小説」である(ジーニアス)。 ほか、men's wear (紳士用衣服)など。 目的語のほかにも、意味上の主語を所有格で表す場合がある。 Tom's absence of school なら、「トムが学校を欠席したこと」である。 だから例えば mother's education と言った場合、母親による子への教育なのか、それとも母親への教育なのかは、文脈などから判断することになる(ロイヤル英文法)。 時間・金額・距離・重さなど、定量的な表現が可能なものを、形容詞的に名詞の前から修飾する場合、所有格を使う場合も多い。 「10分の休息」 ten minutes' break 「今日の新聞」 today's newspaper 「明日の天気」 tomorrow's weather 「3マイルの距離」 three miles' distance 「4キログラムの重さ」 four kilograms' weight ほか、国や地域などの名詞を形容詞的に使う場合、所有格になる。 「日本の気候」 Japan's climate 「日本の歴史」 Japan's history 「世界の人口」 the world's population なお、climateとweatherの違いとして、climate は年間を通じての気候、weather は一日単位の天気のこと。 固有名詞の末尾がsのとき、-sesや-susや-sasなら、下記のように最後にアポストロフィをつけるだけである。 Jesus' teaching 「イエスの教え」※ 青チャ、 Jesus' life 「イエスの人生」 ※インスパ いっぽう、そうでない場合は、たとえ末尾がsでも、 's を追加する。 Dickens's novel 「ディケンズの小説」 ※ 青チャ Henry James's novel 「ヘンリー・ジェームズの小説」 ※ ブレイク Keats's poem 「キーツの詩」 ※ インスパ === 固有名詞 === 固有名詞は文中でも大文字で書き始める。 なお、Mt.Fuji などのような場合は、Mt. と Fuji のそれぞれを大文字にする。 固有名詞には、不定冠詞 a をつけない。なお、a をつけると、たとえば a Lincoln で「リンカーンのような人」という比喩的な意味になるか、あるいは「リンカーン家の出身の人」という出身の意味になる。 定冠詞 the もつけない場合も多いが、例外的につける固有名詞も少なくない。 the をつける固有名詞は、 たとえば the Alps(アルプス山脈)のように複数形の山脈の固有名詞、 船舶 the Titanic (タイタニック号)、 新聞・雑誌 ''the Washington Post'' (『ワシントンポスト』)、''the Economist'' (『エコノミスト』)、''the New York Times''(『ニューy-クタイムズ』) ※ なお、新聞名や雑誌名の表記は通常、イタリック体(斜体)である。 of をともなう固有名詞 the sea of Japan(日本海)、the University of Washington(ワシントン大学)、the University of Chicago (シカゴ大学) 米国ホワイトハウス the White House, 太平洋 the Pacific Ocean などがある。 なお、大学だからといってtheをつけるとは限らず、たとえばオックスフォード大学 Oxford University には the をつけない。 国名としての「日本」 Japan にも、the をつけないのが普通。 === 物質名詞 === gold (金)や iron(鉄) などの物質名は通常、物質名詞である。 「物質名詞」というものの、必ずしも物質だけでなく、ほかにも、物体として存在しているものの特定の形状をもたない液体や煙(smoke)なども物質名詞である。 なお、そもそも物体として存在しない「平和」などの抽象概念は、物質名詞ではなく「抽象名詞」である。 さて、ともかく物質名詞の例としては、まず water や milk や coffee や wine などの液体や飲料の物質、 sugar などの粉体、 などがある。 なお、sugar を数える場合、たとえば a spoonful of sugar (スプーン一杯の砂糖)のように数える。 液体はべつに飲料出なくてもかまわない。 たとえば「ガソリン」gasoline も物質名詞である。 a gallon of gasoline とか a liter of gasoline のように数える。 なお、飲料としての water や milk などを数える場合は、 容器に注目し、a glass of water や a cup of water や a bottle of milk のように容器単位で数える。 ここでいう a glass とは、ガラス製コップという意味である。 材質としてのガラス glass は物質名詞であり、数えられない。 日本人の感覚とは違うが英語では、下記のものも物質名詞である。 英語では、「紙」paper や「パン」 bread は物質名詞である。 紙は a peace of paper または a sheet of paper (1枚の紙)のように数える。 パンは、 a slice of bread (一切れのパン)または a loaf of bread (一斤(いっきん)のパン)のように数える。 バター butter もチーズ cheese も物質名詞である。 a pound of butter (1ポンドのバター)のように数える。 money (お金)も物質名詞である。 多額の金をあらわすときに much を使うのと関連づけて覚えれば、money が数えられないことを覚えやすいだろう。 英語では、紙幣 bill や硬貨 coin は数えられるが、お金そのものは数えられないとして考えている。 雨 rain も、分類上は、物質名詞としている参考書が多い。 なお、rains と言う場合、豪雨や長雨など、やや別の意味になる(ロイヤル英文法)。 そのほか、wood(木質)は材質としての木材・木造を表す場合は物質名詞である。だが、ほかにも「一本の木」のことを wood という用法があり、この用法の場合は普通名詞である。(このため、参考書によっては wood が物質名詞の項目では紹介されていない場合もある。) 同様に、「石」stone も、材質としての「石」「石造り」ならstoneは物質名詞である。しかし、手でもてる程度の一個の石を言う場合は普通名詞であり、複数個あれば stones のようにも言える。 ここで紹介する名詞以外にも、多くの物質名詞がある。多すぎて参考書でも紹介しきれておらず、参考書ごとに紹介する名詞が違う有様なので、けっして片っ端尾から丸暗記の必要は無い。 代表的な物質名詞と、その数え方や使い方をわかれば十分である。 === 抽象名詞 === 抽象名詞とは、たとえば happiness (幸福)やbeauty (美)などである。なお、fun(楽しみ)も抽象名詞。 information(情報)やadvice(忠告、助言)やnews(ニュース)なども抽象名詞である。 speech(言論)やwar(戦争)など行動が具体的に存在するものであっても、speechなどこれらの名詞は抽象名詞である。なお、「平和」 peace も抽象名詞である。 そのほか、kindness (親切)や homework (宿題)など、よく参考書では抽象名詞として紹介される。 抽象名詞の程度をあらわす場合、多い場合・大きい場合は much または a lot of を使う。抽象名詞の程度が少ない・小さい場合は、 a little of を使う。 many , few, a few は使えない。 news や advice は、抽象名詞ではあるが、数を数える方法があり、 a piece of news (1つのニュース)や a piece of advice (1つのアドバイス)のようにして数えられる。 ほか、「 of + 抽象名詞 」で、形容詞的な意味になる。 This map is use to me. 「この地図は私にとって役にたつ」 This map is of no use to me. 「この地図は私にとって役に立たない」 否定の場合は、「 of no 抽象名詞 」になる。 This book is of great use to me. 「この地図は私にとって大変に役に立つ」 ※インスパイア、ジーニアスに似た例文 of great use で「大変役に立つ」の意味(インスパイア、ジーニアス)。 This information is of importance to me. 「この情報は私にとって重要だ」 This information is of value to me. 「この情報は私にとって価値がある」 This information is of no importance to me. 「この情報は私にとって重要でない」 This information is of no value to me. 「この情報は私にとって価値がない」 関連して、前置詞 of にはofには「性質」の意味もあり、 a man of ability 「有能な人」(エバグリ、インスパイア) a man of courage 「勇敢な人」(ファクト、インスパイア) のような用法もある。 He is a man if ability. 「彼は有能な人だ」(エバグリ) with care で 副詞 carefully 「注意深く」と同じ意味。 一般に 「with +抽象名詞」で副詞的は働きをする(ジーニ、インスパ)。 with ease なら easily と同じで「簡単に」の意味。 Tom did it with ease. 「トムはそれをやすやすとやった」(青チャに似た例文) You can read this book with ease. 「この本は簡単に読める」(インスパに同じ例文) Tom did it with care. 「トムはそれを注意深く行った」(青チャに似た例文) 「Tom did it with ease. 」を Tom did it easily. と言っても意味は同じ。同様に Tom did it with care. = Tom did it carefully. である。 == その他 == 英語の名詞を使う場合、単数形を使うか複数形を使うかは、ネイティブではない私たち日本人には難しい問題である。だが桐原ファクトいわく、迷ったら複数形を使えば実用上は済む場合が多い、とのことである。 4tmk5vfvq4p66sq15sbrrkizw333yqv 206731 206730 2022-08-19T05:38:05Z すじにくシチュー 12058 /* その他 */ == 名詞と性別 == wikitext text/x-wiki === 名詞の分類 === ==== 基本 ==== まず、中学でも習うように、たとえば人名 Tom とか、国名 America とか USA みたいなのを、固有名詞という。 これは良いとして、問題はそれ以外の名詞をどう分類するかで、学者によって、やや流儀が分かれている。 通常、固有名詞以外の名詞をまとめて言いたい場合、「普通名詞」と言う(ロイヤル英文法)。 だが、文法参考書によっては、「集合名詞」や「物質名詞」「抽象名詞」とは別に「普通名詞」という分類を設けている書籍もある(たとえば「ジーニアス総合英語」、桐原フォレスト)。 このように、書籍によって分類が微妙に異なり、一致しない。 裏を返せば、大学入試にこういう問題が出ることは無いので、安心していい(もし出題されたら、その大学の見識が疑われるし、予備校などから大学が猛批判されるだけである)。 このように分類の異なる普通名詞よりも、もっと重要な分類法として、「可算名詞」と「不可算名詞」の分類がある。 「可算名詞」とは、数えられる名詞のことで、たとえば dog → dogs のように単数形と複数形との区別のある名詞のことである。 一方、tea(茶) や milk (牛乳)などは、単数形と複数形の区別がなく、こういうのを「不可算名詞」という。 ただし、実際にはレストランなどでは、注文の単位として tea や milk を単数形扱いして、一杯の茶なら a tea でいい(ロイヤル英文法、ジーニアス総合英語), 2杯の茶なら two teas のように言う場合もある(ジーニアス総合英語)。 ほか、paper は、「紙」という意味では不可算名詞だが、「新聞」の意味ではpaper は加算名詞である(ロイヤル英文法)。 ==== 集合名詞 ==== 「集合名詞」とは、「家族」 family のように、人など構成要素のまとまりそのものを名詞としたもののことである。 1つの家族を言いたい場合は、たとえその家族が4人家族だろうが単数形で family である。 だが、「5世帯」とか言いたい場合は five families のように複数形になる。また、「私たちは5人家族です。」は We are a family of five. のように言う。 familyタイプの集合名詞を列記すると、 audience(聴衆), class(クラス) , club(クラブ) , committee(委員会) , crew(乗組員) , crowd(群集) , family(家族) , government(政府) , jury(陪審員団) , staff(職員) , team(チーム) , などがある。 ほか、policeタイプの集合名詞がある。policeは、つねに単数形の表記だが、意味的にはつねに複数的な意味である。 つまり、付随する be 動詞は現在形なら police are のようになるし、動詞は現在形なら、例えば police have のようになる(hasにしてはいけない)。 同様の police タイプの集合名詞を列挙すると、 cattle(畜牛), clergy(聖職者), people(人々), personnel(職員、社員), police(警察) である。 ;furniture などのグループ 名詞の分類として、数えるときに a piece of ~ とか two pieces of ~ とかで数えなければいけない名詞があり、furniture (家具)などのグループがそれであり、不可算名詞である。名詞によっては、 piece 以外の名詞で数える場合もある。その情報が必要な場合、詳しくは辞書などを参考にせよ(市販の文法参考書では、深入りしていない)。 furniture タイプの集合名詞は、 baggage(手荷物),luggage, clothing(衣類)、furniture(家具)、machinery(機械類) 、poetry(詩)、 がある。 数える場合は、 a piece of furniture や two piece of furniture のように数える。 または two beds のように具体的に家具名で数える。 ;その他 そのほか、注意すべき集合名詞として、fishがある。 同じ種類の魚なら、何匹でも fish である。だが、複数の種類の魚の事を言う場合、fishes と複数形になる。 hair は、頭髪全体を言う場合、aをつけずに hair といい、集合名詞になる。 なお a hair は「一本の髪の毛」の意味の普通名詞になる。 「果物」fruitは、日本語ではフルーツというが、しかし英語では普通は単数形で fruit で言う場合がほとんどである。 種類に注目する場合だけ、fruits と複数形で言う場合がある。 ほか、なお、よく中学英語などで 加算名詞としての a chicken は鳥としての一匹のニワトリだが、 「鶏肉」になると chicken になる。桐原ファクトいわく、こういうのは別に鶏肉にかぎった話ではなく、たとえばタマネギ an onion も、調理して刻んだりスープにしたりすれば不加算名詞 onion になるとのこと、である。 === 名詞の複数形 === ==== 名詞の複数形の不規則変化 ==== 母音が変化するもの man →men woman → women (なおwomenの発音はウイミン) foot (足)→ feet goose (ガチョウ)→geese mouse (ネズミ)→ mice tooth (歯)→ teeth ==== 語尾に-enがつくもの ==== child (こども)→ children ox (雄牛)→ oxen ===== 外来語に由来する名詞 ===== ラテン語やギリシャ語に由来する名詞の複数形は次のようである。 a → ae us →i um, on → a ex,ix → ices 例: analysis (分析)→ analyses crisis (危機)→ crises datum (データ)→ data medium(メディア) → media phenomenon → phenomena (現象) focus → foci formula → formulae appendix → appendices data は本来は複数形だが、現代では、dataを単数形のように使う用例も多い。 mediaは本来は複数形である。 ===== 単複同形 ===== deer シカ、sheep ヒツジ、carp コイ(魚のコイ)、など、いくつかの動物は、単数形と複数形が同じである。 ただし、複数形であることを特に強調したい場合には deers や sheeps のように言われたり書かれたりすることもある。 また、下記のように単数形のお末尾がsやそれに近いスペル単語のいくつかで、単複同形の例がある。 具体的には、Japanese や Chinese のように -ese で終わる国民も、同形である。 -ese ではないが、スイス人 Swiss も単数形と複数形が同形(単複同形)である。 そのほか、means(手段)、シリーズ series 、種 species 、のように単数形がもとからsで終わる幾つかの単語が、単複同形。 ほか、yen (円、日本円)も単複同形。 ==== 略語や数字の複数形 ==== ;略語 略語の複数形には、s または 's をつける。 CD → CDs または CD's アポストロフィーを省略し、sだけつけるのが現代では普通。 DVD → DVDs または DVD's ;数字 2010s または 2010's で、「2010年代」の意味。 ==== 複合名詞の複数形 ==== 複合名詞の一部には、複数形では末尾ではなく第一の要素にsがつくものもある。これはその第一の要素がその単語の主要素だからである。 passer-by (通行人)→ passers-by いっぽう、複合名詞であっても、末尾の要素が主要素なら、複数形ではその末尾にsがつく。 college student (大学生)→ college students ==== 対がセットのもの ==== たとえば眼鏡(めがね)は、左右のレンズで合計2つで1セットだが、英語でメガネは glasses というふうに、常に複数形で言う。 同様に、靴下 socksや、靴 boots あるいは shoes 、手袋 gloves も、基本的には複数形で使う。 ただし、靴や靴下など2つに分けられるもののうち、左右のどちらか片方だけを言いたい場合は、sock や shoe などのように単数形で言う場合もある(ロイヤル英文法)。 ほか、ハサミ scissors なども、同様につねに複数形で使う。 これらの単語を数えたい場合、 a pair of socks や two pairs of socks のように、セット単位で数える。 そのほか、ズボンを意味する pants (米国英語でスボンの意味)、trousers (イギリス英語でズボン)も、同様に必ず複数形で用いる。 ジーンズ jeans も、必ず複数形。 比較的新しい単語では、 「コンタクトレンズ」 contact lens も必ず複数形だと、よく参考書で紹介される。 ;常に複数形のもの ほか、対のあるものではないが、日本語では行儀作法はマナーだが、英語では manners と常に複数形である。なお、単数形 manner は、「方法」という意味である(桐原フォレスト)。このように、単数形と複数形とで意味が異なる。 ほか、示した意味では単数形が存在せず一般に複数形扱いのものとしては、 clothes (衣服)、 riches (財産)、means(財産)、 などがある。 そのほか、「トランプ」cards, 病名の「はしか」 measles , など、表記だけは複数形だが、付随する動詞は一般に単数扱い(ロイヤル英文法、桐原フォレスト)。 ==== 単数形と複数形で意味が違う名詞 ==== 多くの参考書で紹介される典型的なものを示す。 air 空気、airs 気取った態度 arm 腕、arms 武器 custom 習慣、customs 税関 day 日、days 時代 force 力、forces 軍隊 glass ガラス、glasses 眼鏡 good 善、goods 商品 letter 文字・手紙、letters 文学 pain 苦痛、pains 骨折り 紹介しなかったが上記の他にも、色々な名詞がある。 なお、上述の武器 arms などいくつかの単語は、意味的には単数であっても、文章の形式では一般に複数形として扱い、動詞なども複数形に対応したものになる。 一方、税関 customs は、動詞が単数形に対応するものと複数形に対応するものとの両方がある(ロイヤル英文法)。 このように、対応する動詞のあつかいについては、あまり規則的ではないので、高校生はそこまで深入りする必要は無い。 せいぜい、単数形 custom と複数形 customs とで意味が違うという事が分かる程度でよい。 余談だが、「武器」 arms の語源は、本来は「腕」arm とは別だということが英語学・言語学などでは知られている(桐原ファクト)。 ==== 学問名 ==== 経済学 economics や 数学 mathematics や物理学 physics などは、語形は複数形のように見えるが、単数形扱いである。 たとえば Physics is difficult. 「物理学は難しい。」 のようになる。 statics は、「統計学」の意味では単数扱いをして、動詞なども単数形に対応したものになる。だが、「複数の統計」という意味で statics を使う用法の場合、複数形扱いをする(ロイヤル英文法)。 ==== 複数形を使う慣用表現 ==== 名詞の複数形を使う慣用表現や熟語は多数あるが、よく参考書で紹介されるものをあげると、 「電車を乗り換える」 change trains 「~と友達になる」make friends with ~ 「~と握手する」 shake hands with ~ である。 ==== 所有格のsのつけかた ==== 所有格のsは、複数の意味ではないが、参考書では説明の都合上からか、複数形の単元にて所有格の解説もする。 さて、「AのB」という意味を書きたい場合、 アポストロフィ( ' )の意味が問題であり、 As' B か、それとも A's B と書くかは、名詞Aの種類によって分かれる。つ まず、 girls' school 「女子学校」のように、複数形がもともと末尾にsが付く場合(この場合はもともとgirls)、sのあとにアプストロフィが来る。 一方、複数形の語尾が -en の場合、 children's toy 「子供のおもちゃ」のように、 「 A's 」の並びになる。 なので、「女子大学」 women's college である。 なお「所有格」とは言うものの、所有以外の意味も表す。たとえば、対象者や目的語を所有格で表す場合もあり、たとえば上述の girls' school がそうである。 別に女子生徒が学校を所有しているわけではない。 そのほか、作家や作者なども所有格であり、たとえば Soseki's novel 「漱石の小説」である(ジーニアス)。 ほか、men's wear (紳士用衣服)など。 目的語のほかにも、意味上の主語を所有格で表す場合がある。 Tom's absence of school なら、「トムが学校を欠席したこと」である。 だから例えば mother's education と言った場合、母親による子への教育なのか、それとも母親への教育なのかは、文脈などから判断することになる(ロイヤル英文法)。 時間・金額・距離・重さなど、定量的な表現が可能なものを、形容詞的に名詞の前から修飾する場合、所有格を使う場合も多い。 「10分の休息」 ten minutes' break 「今日の新聞」 today's newspaper 「明日の天気」 tomorrow's weather 「3マイルの距離」 three miles' distance 「4キログラムの重さ」 four kilograms' weight ほか、国や地域などの名詞を形容詞的に使う場合、所有格になる。 「日本の気候」 Japan's climate 「日本の歴史」 Japan's history 「世界の人口」 the world's population なお、climateとweatherの違いとして、climate は年間を通じての気候、weather は一日単位の天気のこと。 固有名詞の末尾がsのとき、-sesや-susや-sasなら、下記のように最後にアポストロフィをつけるだけである。 Jesus' teaching 「イエスの教え」※ 青チャ、 Jesus' life 「イエスの人生」 ※インスパ いっぽう、そうでない場合は、たとえ末尾がsでも、 's を追加する。 Dickens's novel 「ディケンズの小説」 ※ 青チャ Henry James's novel 「ヘンリー・ジェームズの小説」 ※ ブレイク Keats's poem 「キーツの詩」 ※ インスパ === 固有名詞 === 固有名詞は文中でも大文字で書き始める。 なお、Mt.Fuji などのような場合は、Mt. と Fuji のそれぞれを大文字にする。 固有名詞には、不定冠詞 a をつけない。なお、a をつけると、たとえば a Lincoln で「リンカーンのような人」という比喩的な意味になるか、あるいは「リンカーン家の出身の人」という出身の意味になる。 定冠詞 the もつけない場合も多いが、例外的につける固有名詞も少なくない。 the をつける固有名詞は、 たとえば the Alps(アルプス山脈)のように複数形の山脈の固有名詞、 船舶 the Titanic (タイタニック号)、 新聞・雑誌 ''the Washington Post'' (『ワシントンポスト』)、''the Economist'' (『エコノミスト』)、''the New York Times''(『ニューy-クタイムズ』) ※ なお、新聞名や雑誌名の表記は通常、イタリック体(斜体)である。 of をともなう固有名詞 the sea of Japan(日本海)、the University of Washington(ワシントン大学)、the University of Chicago (シカゴ大学) 米国ホワイトハウス the White House, 太平洋 the Pacific Ocean などがある。 なお、大学だからといってtheをつけるとは限らず、たとえばオックスフォード大学 Oxford University には the をつけない。 国名としての「日本」 Japan にも、the をつけないのが普通。 === 物質名詞 === gold (金)や iron(鉄) などの物質名は通常、物質名詞である。 「物質名詞」というものの、必ずしも物質だけでなく、ほかにも、物体として存在しているものの特定の形状をもたない液体や煙(smoke)なども物質名詞である。 なお、そもそも物体として存在しない「平和」などの抽象概念は、物質名詞ではなく「抽象名詞」である。 さて、ともかく物質名詞の例としては、まず water や milk や coffee や wine などの液体や飲料の物質、 sugar などの粉体、 などがある。 なお、sugar を数える場合、たとえば a spoonful of sugar (スプーン一杯の砂糖)のように数える。 液体はべつに飲料出なくてもかまわない。 たとえば「ガソリン」gasoline も物質名詞である。 a gallon of gasoline とか a liter of gasoline のように数える。 なお、飲料としての water や milk などを数える場合は、 容器に注目し、a glass of water や a cup of water や a bottle of milk のように容器単位で数える。 ここでいう a glass とは、ガラス製コップという意味である。 材質としてのガラス glass は物質名詞であり、数えられない。 日本人の感覚とは違うが英語では、下記のものも物質名詞である。 英語では、「紙」paper や「パン」 bread は物質名詞である。 紙は a peace of paper または a sheet of paper (1枚の紙)のように数える。 パンは、 a slice of bread (一切れのパン)または a loaf of bread (一斤(いっきん)のパン)のように数える。 バター butter もチーズ cheese も物質名詞である。 a pound of butter (1ポンドのバター)のように数える。 money (お金)も物質名詞である。 多額の金をあらわすときに much を使うのと関連づけて覚えれば、money が数えられないことを覚えやすいだろう。 英語では、紙幣 bill や硬貨 coin は数えられるが、お金そのものは数えられないとして考えている。 雨 rain も、分類上は、物質名詞としている参考書が多い。 なお、rains と言う場合、豪雨や長雨など、やや別の意味になる(ロイヤル英文法)。 そのほか、wood(木質)は材質としての木材・木造を表す場合は物質名詞である。だが、ほかにも「一本の木」のことを wood という用法があり、この用法の場合は普通名詞である。(このため、参考書によっては wood が物質名詞の項目では紹介されていない場合もある。) 同様に、「石」stone も、材質としての「石」「石造り」ならstoneは物質名詞である。しかし、手でもてる程度の一個の石を言う場合は普通名詞であり、複数個あれば stones のようにも言える。 ここで紹介する名詞以外にも、多くの物質名詞がある。多すぎて参考書でも紹介しきれておらず、参考書ごとに紹介する名詞が違う有様なので、けっして片っ端尾から丸暗記の必要は無い。 代表的な物質名詞と、その数え方や使い方をわかれば十分である。 === 抽象名詞 === 抽象名詞とは、たとえば happiness (幸福)やbeauty (美)などである。なお、fun(楽しみ)も抽象名詞。 information(情報)やadvice(忠告、助言)やnews(ニュース)なども抽象名詞である。 speech(言論)やwar(戦争)など行動が具体的に存在するものであっても、speechなどこれらの名詞は抽象名詞である。なお、「平和」 peace も抽象名詞である。 そのほか、kindness (親切)や homework (宿題)など、よく参考書では抽象名詞として紹介される。 抽象名詞の程度をあらわす場合、多い場合・大きい場合は much または a lot of を使う。抽象名詞の程度が少ない・小さい場合は、 a little of を使う。 many , few, a few は使えない。 news や advice は、抽象名詞ではあるが、数を数える方法があり、 a piece of news (1つのニュース)や a piece of advice (1つのアドバイス)のようにして数えられる。 ほか、「 of + 抽象名詞 」で、形容詞的な意味になる。 This map is use to me. 「この地図は私にとって役にたつ」 This map is of no use to me. 「この地図は私にとって役に立たない」 否定の場合は、「 of no 抽象名詞 」になる。 This book is of great use to me. 「この地図は私にとって大変に役に立つ」 ※インスパイア、ジーニアスに似た例文 of great use で「大変役に立つ」の意味(インスパイア、ジーニアス)。 This information is of importance to me. 「この情報は私にとって重要だ」 This information is of value to me. 「この情報は私にとって価値がある」 This information is of no importance to me. 「この情報は私にとって重要でない」 This information is of no value to me. 「この情報は私にとって価値がない」 関連して、前置詞 of にはofには「性質」の意味もあり、 a man of ability 「有能な人」(エバグリ、インスパイア) a man of courage 「勇敢な人」(ファクト、インスパイア) のような用法もある。 He is a man if ability. 「彼は有能な人だ」(エバグリ) with care で 副詞 carefully 「注意深く」と同じ意味。 一般に 「with +抽象名詞」で副詞的は働きをする(ジーニ、インスパ)。 with ease なら easily と同じで「簡単に」の意味。 Tom did it with ease. 「トムはそれをやすやすとやった」(青チャに似た例文) You can read this book with ease. 「この本は簡単に読める」(インスパに同じ例文) Tom did it with care. 「トムはそれを注意深く行った」(青チャに似た例文) 「Tom did it with ease. 」を Tom did it easily. と言っても意味は同じ。同様に Tom did it with care. = Tom did it carefully. である。 == その他 == 英語の名詞を使う場合、単数形を使うか複数形を使うかは、ネイティブではない私たち日本人には難しい問題である。だが桐原ファクトいわく、迷ったら複数形を使えば実用上は済む場合が多い、とのことである。 == 名詞と性別 == 名詞の性別については中学校で習ったとおり。 高校でとくに新しく覚えることはない。そのため、参考書では名詞の性別について、紹介してない参考書も多い。 青チャートとインスパイアが、名詞の性別(gender ジャンダー)について紹介している。※ 青チャートが「 gender 」という単語を紹介。 参考書によって、性別の分類が少し違う。 青チャートでは、男性名詞、女性名詞、中性名詞、通性名詞、の4分類。 インスイパイアでは、男性名詞、女性名詞、中性名詞、の3分類。 まず、青チャートとインスパイアの共通点として、 boy, brother ,man ,father は男性名詞であり、代名詞は he で受ける。 girl や sister や lady や woman や mother, は女性名詞であり、代名詞は she で受ける。 man が本当に男性名詞かは、老人を old man といったりと疑問もあるかもしれないが、高校英語の参考書的にはman は男性名詞であることになっている。 上記のboy などの例のように、現実世界では人間である何かを現す単語では、その人間の自然界での性別(sex)と、単語の性別(gender)とは一致する。 英語では、現実世界の性別のないものは、とくに男性名詞でもなく女性名詞でもないのが一般的であり、よって「中性」名詞または「通性」名詞などと呼ばれる分類をされる(青チャート)。ただし、文学的表現などで、若干の例外があるが、後述する。 baby や person のように、単語だけでは性別が不明な場合は、とりあえず代名詞は it で受ける(青チャ、インスパ)。ただし文脈などから性別が判定できる場合、he や she に置き換える。 動物・ペットなどは普通は it で受けるが、実際の性別に合わせて he または she で受けることも可能である(青チャート、インスパ)。 star や flower などの代名詞は単数はit で、複数は they で受ける。 ;「通性」と「中性」 青チャートでは、baby や person のように、ふつうは人間の男性か女性かのどちらかではあるはずだが、単語だけでは性別を決定できない名詞のことを「通性」としている。 一方、star や flower などは「中性」名詞であるとしていおり、it で受ける。 インスパイアでは、star や flower などは「中性」名詞であるとしていおり、it で受ける。 ;文学的な性別 「国」は本来、itで受ける。だが、文学または何らかの事情により、「国」をshe で受けることもある。 同様、船や愛車(青チャート)などの乗り物を she で受けることもある(青、インスパ)。 ほか、moon, sea を she で受けることもある(インスパ)。 sun, river を he で受けることもある(インスパ)。 ;男女でちがう名詞 actor 「男優」 actress 「女優」 god 「(男の)神」 goddess 「女神」 prince 「王子」 princess 「王女」 のように、いくつかの名詞では ess が語尾につくと女性名詞になる。また、上記のように語尾にessのついてない形が、それらの名詞の男性名詞である。 ただし、近年では actor を男優に限定するのは性差別だとされ、女優もふくめて男優も女優も「俳優」は actor とする傾向がある(青チャート)。 同様に、かつてレストランなどのウェイターについて、 waiter 男のウェイター waitress ウェイトレス(女性) だったが、近年では男女とも waiter で表すようになってきている(青チャート)。 waitperson という場合もあり、男女とも waitperson で受ける(インスパイア)。 なお、旅客航空機のスチュワーデス stewardess は女性名詞である。これを男性名詞にすると steward スチュワードになる(青チャート)。 しかし近年は、flight attendant または cabin attendant 「客室乗務員」という別の単語に置き換わっており、男女ともにそれを使う。 1ss8ijbawieegkfudurcigiogerqjd5 206732 206731 2022-08-19T05:41:49Z すじにくシチュー 12058 /* 名詞と性別 */ wikitext text/x-wiki === 名詞の分類 === ==== 基本 ==== まず、中学でも習うように、たとえば人名 Tom とか、国名 America とか USA みたいなのを、固有名詞という。 これは良いとして、問題はそれ以外の名詞をどう分類するかで、学者によって、やや流儀が分かれている。 通常、固有名詞以外の名詞をまとめて言いたい場合、「普通名詞」と言う(ロイヤル英文法)。 だが、文法参考書によっては、「集合名詞」や「物質名詞」「抽象名詞」とは別に「普通名詞」という分類を設けている書籍もある(たとえば「ジーニアス総合英語」、桐原フォレスト)。 このように、書籍によって分類が微妙に異なり、一致しない。 裏を返せば、大学入試にこういう問題が出ることは無いので、安心していい(もし出題されたら、その大学の見識が疑われるし、予備校などから大学が猛批判されるだけである)。 このように分類の異なる普通名詞よりも、もっと重要な分類法として、「可算名詞」と「不可算名詞」の分類がある。 「可算名詞」とは、数えられる名詞のことで、たとえば dog → dogs のように単数形と複数形との区別のある名詞のことである。 一方、tea(茶) や milk (牛乳)などは、単数形と複数形の区別がなく、こういうのを「不可算名詞」という。 ただし、実際にはレストランなどでは、注文の単位として tea や milk を単数形扱いして、一杯の茶なら a tea でいい(ロイヤル英文法、ジーニアス総合英語), 2杯の茶なら two teas のように言う場合もある(ジーニアス総合英語)。 ほか、paper は、「紙」という意味では不可算名詞だが、「新聞」の意味ではpaper は加算名詞である(ロイヤル英文法)。 ==== 集合名詞 ==== 「集合名詞」とは、「家族」 family のように、人など構成要素のまとまりそのものを名詞としたもののことである。 1つの家族を言いたい場合は、たとえその家族が4人家族だろうが単数形で family である。 だが、「5世帯」とか言いたい場合は five families のように複数形になる。また、「私たちは5人家族です。」は We are a family of five. のように言う。 familyタイプの集合名詞を列記すると、 audience(聴衆), class(クラス) , club(クラブ) , committee(委員会) , crew(乗組員) , crowd(群集) , family(家族) , government(政府) , jury(陪審員団) , staff(職員) , team(チーム) , などがある。 ほか、policeタイプの集合名詞がある。policeは、つねに単数形の表記だが、意味的にはつねに複数的な意味である。 つまり、付随する be 動詞は現在形なら police are のようになるし、動詞は現在形なら、例えば police have のようになる(hasにしてはいけない)。 同様の police タイプの集合名詞を列挙すると、 cattle(畜牛), clergy(聖職者), people(人々), personnel(職員、社員), police(警察) である。 ;furniture などのグループ 名詞の分類として、数えるときに a piece of ~ とか two pieces of ~ とかで数えなければいけない名詞があり、furniture (家具)などのグループがそれであり、不可算名詞である。名詞によっては、 piece 以外の名詞で数える場合もある。その情報が必要な場合、詳しくは辞書などを参考にせよ(市販の文法参考書では、深入りしていない)。 furniture タイプの集合名詞は、 baggage(手荷物),luggage, clothing(衣類)、furniture(家具)、machinery(機械類) 、poetry(詩)、 がある。 数える場合は、 a piece of furniture や two piece of furniture のように数える。 または two beds のように具体的に家具名で数える。 ;その他 そのほか、注意すべき集合名詞として、fishがある。 同じ種類の魚なら、何匹でも fish である。だが、複数の種類の魚の事を言う場合、fishes と複数形になる。 hair は、頭髪全体を言う場合、aをつけずに hair といい、集合名詞になる。 なお a hair は「一本の髪の毛」の意味の普通名詞になる。 「果物」fruitは、日本語ではフルーツというが、しかし英語では普通は単数形で fruit で言う場合がほとんどである。 種類に注目する場合だけ、fruits と複数形で言う場合がある。 ほか、なお、よく中学英語などで 加算名詞としての a chicken は鳥としての一匹のニワトリだが、 「鶏肉」になると chicken になる。桐原ファクトいわく、こういうのは別に鶏肉にかぎった話ではなく、たとえばタマネギ an onion も、調理して刻んだりスープにしたりすれば不加算名詞 onion になるとのこと、である。 === 名詞の複数形 === ==== 名詞の複数形の不規則変化 ==== 母音が変化するもの man →men woman → women (なおwomenの発音はウイミン) foot (足)→ feet goose (ガチョウ)→geese mouse (ネズミ)→ mice tooth (歯)→ teeth ==== 語尾に-enがつくもの ==== child (こども)→ children ox (雄牛)→ oxen ===== 外来語に由来する名詞 ===== ラテン語やギリシャ語に由来する名詞の複数形は次のようである。 a → ae us →i um, on → a ex,ix → ices 例: analysis (分析)→ analyses crisis (危機)→ crises datum (データ)→ data medium(メディア) → media phenomenon → phenomena (現象) focus → foci formula → formulae appendix → appendices data は本来は複数形だが、現代では、dataを単数形のように使う用例も多い。 mediaは本来は複数形である。 ===== 単複同形 ===== deer シカ、sheep ヒツジ、carp コイ(魚のコイ)、など、いくつかの動物は、単数形と複数形が同じである。 ただし、複数形であることを特に強調したい場合には deers や sheeps のように言われたり書かれたりすることもある。 また、下記のように単数形のお末尾がsやそれに近いスペル単語のいくつかで、単複同形の例がある。 具体的には、Japanese や Chinese のように -ese で終わる国民も、同形である。 -ese ではないが、スイス人 Swiss も単数形と複数形が同形(単複同形)である。 そのほか、means(手段)、シリーズ series 、種 species 、のように単数形がもとからsで終わる幾つかの単語が、単複同形。 ほか、yen (円、日本円)も単複同形。 ==== 略語や数字の複数形 ==== ;略語 略語の複数形には、s または 's をつける。 CD → CDs または CD's アポストロフィーを省略し、sだけつけるのが現代では普通。 DVD → DVDs または DVD's ;数字 2010s または 2010's で、「2010年代」の意味。 ==== 複合名詞の複数形 ==== 複合名詞の一部には、複数形では末尾ではなく第一の要素にsがつくものもある。これはその第一の要素がその単語の主要素だからである。 passer-by (通行人)→ passers-by いっぽう、複合名詞であっても、末尾の要素が主要素なら、複数形ではその末尾にsがつく。 college student (大学生)→ college students ==== 対がセットのもの ==== たとえば眼鏡(めがね)は、左右のレンズで合計2つで1セットだが、英語でメガネは glasses というふうに、常に複数形で言う。 同様に、靴下 socksや、靴 boots あるいは shoes 、手袋 gloves も、基本的には複数形で使う。 ただし、靴や靴下など2つに分けられるもののうち、左右のどちらか片方だけを言いたい場合は、sock や shoe などのように単数形で言う場合もある(ロイヤル英文法)。 ほか、ハサミ scissors なども、同様につねに複数形で使う。 これらの単語を数えたい場合、 a pair of socks や two pairs of socks のように、セット単位で数える。 そのほか、ズボンを意味する pants (米国英語でスボンの意味)、trousers (イギリス英語でズボン)も、同様に必ず複数形で用いる。 ジーンズ jeans も、必ず複数形。 比較的新しい単語では、 「コンタクトレンズ」 contact lens も必ず複数形だと、よく参考書で紹介される。 ;常に複数形のもの ほか、対のあるものではないが、日本語では行儀作法はマナーだが、英語では manners と常に複数形である。なお、単数形 manner は、「方法」という意味である(桐原フォレスト)。このように、単数形と複数形とで意味が異なる。 ほか、示した意味では単数形が存在せず一般に複数形扱いのものとしては、 clothes (衣服)、 riches (財産)、means(財産)、 などがある。 そのほか、「トランプ」cards, 病名の「はしか」 measles , など、表記だけは複数形だが、付随する動詞は一般に単数扱い(ロイヤル英文法、桐原フォレスト)。 ==== 単数形と複数形で意味が違う名詞 ==== 多くの参考書で紹介される典型的なものを示す。 air 空気、airs 気取った態度 arm 腕、arms 武器 custom 習慣、customs 税関 day 日、days 時代 force 力、forces 軍隊 glass ガラス、glasses 眼鏡 good 善、goods 商品 letter 文字・手紙、letters 文学 pain 苦痛、pains 骨折り 紹介しなかったが上記の他にも、色々な名詞がある。 なお、上述の武器 arms などいくつかの単語は、意味的には単数であっても、文章の形式では一般に複数形として扱い、動詞なども複数形に対応したものになる。 一方、税関 customs は、動詞が単数形に対応するものと複数形に対応するものとの両方がある(ロイヤル英文法)。 このように、対応する動詞のあつかいについては、あまり規則的ではないので、高校生はそこまで深入りする必要は無い。 せいぜい、単数形 custom と複数形 customs とで意味が違うという事が分かる程度でよい。 余談だが、「武器」 arms の語源は、本来は「腕」arm とは別だということが英語学・言語学などでは知られている(桐原ファクト)。 ==== 学問名 ==== 経済学 economics や 数学 mathematics や物理学 physics などは、語形は複数形のように見えるが、単数形扱いである。 たとえば Physics is difficult. 「物理学は難しい。」 のようになる。 statics は、「統計学」の意味では単数扱いをして、動詞なども単数形に対応したものになる。だが、「複数の統計」という意味で statics を使う用法の場合、複数形扱いをする(ロイヤル英文法)。 ==== 複数形を使う慣用表現 ==== 名詞の複数形を使う慣用表現や熟語は多数あるが、よく参考書で紹介されるものをあげると、 「電車を乗り換える」 change trains 「~と友達になる」make friends with ~ 「~と握手する」 shake hands with ~ である。 ==== 所有格のsのつけかた ==== 所有格のsは、複数の意味ではないが、参考書では説明の都合上からか、複数形の単元にて所有格の解説もする。 さて、「AのB」という意味を書きたい場合、 アポストロフィ( ' )の意味が問題であり、 As' B か、それとも A's B と書くかは、名詞Aの種類によって分かれる。つ まず、 girls' school 「女子学校」のように、複数形がもともと末尾にsが付く場合(この場合はもともとgirls)、sのあとにアプストロフィが来る。 一方、複数形の語尾が -en の場合、 children's toy 「子供のおもちゃ」のように、 「 A's 」の並びになる。 なので、「女子大学」 women's college である。 なお「所有格」とは言うものの、所有以外の意味も表す。たとえば、対象者や目的語を所有格で表す場合もあり、たとえば上述の girls' school がそうである。 別に女子生徒が学校を所有しているわけではない。 そのほか、作家や作者なども所有格であり、たとえば Soseki's novel 「漱石の小説」である(ジーニアス)。 ほか、men's wear (紳士用衣服)など。 目的語のほかにも、意味上の主語を所有格で表す場合がある。 Tom's absence of school なら、「トムが学校を欠席したこと」である。 だから例えば mother's education と言った場合、母親による子への教育なのか、それとも母親への教育なのかは、文脈などから判断することになる(ロイヤル英文法)。 時間・金額・距離・重さなど、定量的な表現が可能なものを、形容詞的に名詞の前から修飾する場合、所有格を使う場合も多い。 「10分の休息」 ten minutes' break 「今日の新聞」 today's newspaper 「明日の天気」 tomorrow's weather 「3マイルの距離」 three miles' distance 「4キログラムの重さ」 four kilograms' weight ほか、国や地域などの名詞を形容詞的に使う場合、所有格になる。 「日本の気候」 Japan's climate 「日本の歴史」 Japan's history 「世界の人口」 the world's population なお、climateとweatherの違いとして、climate は年間を通じての気候、weather は一日単位の天気のこと。 固有名詞の末尾がsのとき、-sesや-susや-sasなら、下記のように最後にアポストロフィをつけるだけである。 Jesus' teaching 「イエスの教え」※ 青チャ、 Jesus' life 「イエスの人生」 ※インスパ いっぽう、そうでない場合は、たとえ末尾がsでも、 's を追加する。 Dickens's novel 「ディケンズの小説」 ※ 青チャ Henry James's novel 「ヘンリー・ジェームズの小説」 ※ ブレイク Keats's poem 「キーツの詩」 ※ インスパ === 固有名詞 === 固有名詞は文中でも大文字で書き始める。 なお、Mt.Fuji などのような場合は、Mt. と Fuji のそれぞれを大文字にする。 固有名詞には、不定冠詞 a をつけない。なお、a をつけると、たとえば a Lincoln で「リンカーンのような人」という比喩的な意味になるか、あるいは「リンカーン家の出身の人」という出身の意味になる。 定冠詞 the もつけない場合も多いが、例外的につける固有名詞も少なくない。 the をつける固有名詞は、 たとえば the Alps(アルプス山脈)のように複数形の山脈の固有名詞、 船舶 the Titanic (タイタニック号)、 新聞・雑誌 ''the Washington Post'' (『ワシントンポスト』)、''the Economist'' (『エコノミスト』)、''the New York Times''(『ニューy-クタイムズ』) ※ なお、新聞名や雑誌名の表記は通常、イタリック体(斜体)である。 of をともなう固有名詞 the sea of Japan(日本海)、the University of Washington(ワシントン大学)、the University of Chicago (シカゴ大学) 米国ホワイトハウス the White House, 太平洋 the Pacific Ocean などがある。 なお、大学だからといってtheをつけるとは限らず、たとえばオックスフォード大学 Oxford University には the をつけない。 国名としての「日本」 Japan にも、the をつけないのが普通。 === 物質名詞 === gold (金)や iron(鉄) などの物質名は通常、物質名詞である。 「物質名詞」というものの、必ずしも物質だけでなく、ほかにも、物体として存在しているものの特定の形状をもたない液体や煙(smoke)なども物質名詞である。 なお、そもそも物体として存在しない「平和」などの抽象概念は、物質名詞ではなく「抽象名詞」である。 さて、ともかく物質名詞の例としては、まず water や milk や coffee や wine などの液体や飲料の物質、 sugar などの粉体、 などがある。 なお、sugar を数える場合、たとえば a spoonful of sugar (スプーン一杯の砂糖)のように数える。 液体はべつに飲料出なくてもかまわない。 たとえば「ガソリン」gasoline も物質名詞である。 a gallon of gasoline とか a liter of gasoline のように数える。 なお、飲料としての water や milk などを数える場合は、 容器に注目し、a glass of water や a cup of water や a bottle of milk のように容器単位で数える。 ここでいう a glass とは、ガラス製コップという意味である。 材質としてのガラス glass は物質名詞であり、数えられない。 日本人の感覚とは違うが英語では、下記のものも物質名詞である。 英語では、「紙」paper や「パン」 bread は物質名詞である。 紙は a peace of paper または a sheet of paper (1枚の紙)のように数える。 パンは、 a slice of bread (一切れのパン)または a loaf of bread (一斤(いっきん)のパン)のように数える。 バター butter もチーズ cheese も物質名詞である。 a pound of butter (1ポンドのバター)のように数える。 money (お金)も物質名詞である。 多額の金をあらわすときに much を使うのと関連づけて覚えれば、money が数えられないことを覚えやすいだろう。 英語では、紙幣 bill や硬貨 coin は数えられるが、お金そのものは数えられないとして考えている。 雨 rain も、分類上は、物質名詞としている参考書が多い。 なお、rains と言う場合、豪雨や長雨など、やや別の意味になる(ロイヤル英文法)。 そのほか、wood(木質)は材質としての木材・木造を表す場合は物質名詞である。だが、ほかにも「一本の木」のことを wood という用法があり、この用法の場合は普通名詞である。(このため、参考書によっては wood が物質名詞の項目では紹介されていない場合もある。) 同様に、「石」stone も、材質としての「石」「石造り」ならstoneは物質名詞である。しかし、手でもてる程度の一個の石を言う場合は普通名詞であり、複数個あれば stones のようにも言える。 ここで紹介する名詞以外にも、多くの物質名詞がある。多すぎて参考書でも紹介しきれておらず、参考書ごとに紹介する名詞が違う有様なので、けっして片っ端尾から丸暗記の必要は無い。 代表的な物質名詞と、その数え方や使い方をわかれば十分である。 === 抽象名詞 === 抽象名詞とは、たとえば happiness (幸福)やbeauty (美)などである。なお、fun(楽しみ)も抽象名詞。 information(情報)やadvice(忠告、助言)やnews(ニュース)なども抽象名詞である。 speech(言論)やwar(戦争)など行動が具体的に存在するものであっても、speechなどこれらの名詞は抽象名詞である。なお、「平和」 peace も抽象名詞である。 そのほか、kindness (親切)や homework (宿題)など、よく参考書では抽象名詞として紹介される。 抽象名詞の程度をあらわす場合、多い場合・大きい場合は much または a lot of を使う。抽象名詞の程度が少ない・小さい場合は、 a little of を使う。 many , few, a few は使えない。 news や advice は、抽象名詞ではあるが、数を数える方法があり、 a piece of news (1つのニュース)や a piece of advice (1つのアドバイス)のようにして数えられる。 ほか、「 of + 抽象名詞 」で、形容詞的な意味になる。 This map is use to me. 「この地図は私にとって役にたつ」 This map is of no use to me. 「この地図は私にとって役に立たない」 否定の場合は、「 of no 抽象名詞 」になる。 This book is of great use to me. 「この地図は私にとって大変に役に立つ」 ※インスパイア、ジーニアスに似た例文 of great use で「大変役に立つ」の意味(インスパイア、ジーニアス)。 This information is of importance to me. 「この情報は私にとって重要だ」 This information is of value to me. 「この情報は私にとって価値がある」 This information is of no importance to me. 「この情報は私にとって重要でない」 This information is of no value to me. 「この情報は私にとって価値がない」 関連して、前置詞 of にはofには「性質」の意味もあり、 a man of ability 「有能な人」(エバグリ、インスパイア) a man of courage 「勇敢な人」(ファクト、インスパイア) のような用法もある。 He is a man if ability. 「彼は有能な人だ」(エバグリ) with care で 副詞 carefully 「注意深く」と同じ意味。 一般に 「with +抽象名詞」で副詞的は働きをする(ジーニ、インスパ)。 with ease なら easily と同じで「簡単に」の意味。 Tom did it with ease. 「トムはそれをやすやすとやった」(青チャに似た例文) You can read this book with ease. 「この本は簡単に読める」(インスパに同じ例文) Tom did it with care. 「トムはそれを注意深く行った」(青チャに似た例文) 「Tom did it with ease. 」を Tom did it easily. と言っても意味は同じ。同様に Tom did it with care. = Tom did it carefully. である。 == その他 == 英語の名詞を使う場合、単数形を使うか複数形を使うかは、ネイティブではない私たち日本人には難しい問題である。だが桐原ファクトいわく、迷ったら複数形を使えば実用上は済む場合が多い、とのことである。 == 名詞と性別 == 名詞の性別については中学校で習ったとおり。 高校でとくに新しく覚えることはない。そのため、参考書では名詞の性別について、紹介してない参考書も多い。 青チャートとインスパイアが、名詞の性別(gender ジャンダー)について紹介している。※ 青チャートが「 gender 」という単語を紹介。 参考書によって、性別の分類が少し違う。 青チャートでは、男性名詞、女性名詞、中性名詞、通性名詞、の4分類。 インスイパイアでは、男性名詞、女性名詞、中性名詞、の3分類。 まず、青チャートとインスパイアの共通点として、 boy, brother ,man ,father は男性名詞であり、代名詞は he で受ける。 girl や sister や lady や woman や mother, は女性名詞であり、代名詞は she で受ける。 man が本当に男性名詞かは、老人を old man といったりと疑問もあるかもしれないが、高校英語の参考書的にはman は男性名詞であることになっている。 上記のboy などの例のように、現実世界では人間である何かを現す単語では、その人間の自然界での性別(sex)と、単語の性別(gender)とは一致する。 英語では、現実世界の性別のないものは、とくに男性名詞でもなく女性名詞でもないのが一般的であり、よって「中性」名詞または「通性」名詞などと呼ばれる分類をされる(青チャート)。ただし、文学的表現などで、若干の例外があるが、後述する。 baby や person のように、単語だけでは性別が不明な場合は、とりあえず代名詞は it で受ける(青チャ、インスパ)。ただし文脈などから性別が判定できる場合、he や she に置き換える。 動物・ペットなどは普通は it で受けるが、実際の性別に合わせて he または she で受けることも可能である(青チャート、インスパ)。 star や flower などの代名詞は単数はit で、複数は they で受ける。 ;「通性」と「中性」 青チャートでは、baby や person のように、ふつうは人間の男性か女性かのどちらかではあるはずだが、単語だけでは性別を決定できない名詞のことを「通性」としている。 一方、star や flower などは「中性」名詞であるとしていおり、it で受ける。 インスパイアでは、star や flower などは「中性」名詞であるとしていおり、it で受ける。 ;文学的な性別 「国」は本来、itで受ける。だが、文学または何らかの事情により、「国」をshe で受けることもある。 同様、船や愛車(青チャート)などの乗り物を she で受けることもある(青、インスパ)。 ほか、moon, sea を she で受けることもある(インスパ)。 sun, river を he で受けることもある(インスパ)。 ;男女でちがう名詞 actor 「男優」 actress 「女優」 god 「(男の)神」 goddess 「女神」 prince 「王子」 princess 「王女」 のように、いくつかの名詞では ess が語尾につくと女性名詞になる。また、上記のように語尾にessのついてない形が、それらの名詞の男性名詞である。 ただし、近年では actor を男優に限定するのは性差別だとされ、女優もふくめて男優も女優も「俳優」は actor とする傾向がある(青チャート)。 同様に、かつてレストランなどのウェイターについて、 waiter 男のウェイター waitress ウェイトレス(女性) だったが、近年では男女とも waiter で表すようになってきている(青チャート)。 waitperson という場合もあり、男女とも waitperson で受ける(インスパイア)。 なお、旅客航空機のスチュワーデス stewardess は女性名詞である。これを男性名詞にすると steward スチュワードになる(青チャート)。 しかし近年は、flight attendant または cabin attendant 「客室乗務員」という別の単語に置き換わっており、男女ともにそれを使う。 man という単語は性差別的であるとされ、英米では別の単語に言い換えている傾向が大きい。 (消防士) fireman → firefighter (議長) chairman → chairperson (販売員) salesman → salesperson または店舗販売員なら shop assistant (青チャ)など (警察官) policeman → police officer など。 327nn8b3adnuobfktj42q3an2f76fa8 206733 206732 2022-08-19T05:53:04Z すじにくシチュー 12058 /* 名詞と性別 */ wikitext text/x-wiki === 名詞の分類 === ==== 基本 ==== まず、中学でも習うように、たとえば人名 Tom とか、国名 America とか USA みたいなのを、固有名詞という。 これは良いとして、問題はそれ以外の名詞をどう分類するかで、学者によって、やや流儀が分かれている。 通常、固有名詞以外の名詞をまとめて言いたい場合、「普通名詞」と言う(ロイヤル英文法)。 だが、文法参考書によっては、「集合名詞」や「物質名詞」「抽象名詞」とは別に「普通名詞」という分類を設けている書籍もある(たとえば「ジーニアス総合英語」、桐原フォレスト)。 このように、書籍によって分類が微妙に異なり、一致しない。 裏を返せば、大学入試にこういう問題が出ることは無いので、安心していい(もし出題されたら、その大学の見識が疑われるし、予備校などから大学が猛批判されるだけである)。 このように分類の異なる普通名詞よりも、もっと重要な分類法として、「可算名詞」と「不可算名詞」の分類がある。 「可算名詞」とは、数えられる名詞のことで、たとえば dog → dogs のように単数形と複数形との区別のある名詞のことである。 一方、tea(茶) や milk (牛乳)などは、単数形と複数形の区別がなく、こういうのを「不可算名詞」という。 ただし、実際にはレストランなどでは、注文の単位として tea や milk を単数形扱いして、一杯の茶なら a tea でいい(ロイヤル英文法、ジーニアス総合英語), 2杯の茶なら two teas のように言う場合もある(ジーニアス総合英語)。 ほか、paper は、「紙」という意味では不可算名詞だが、「新聞」の意味ではpaper は加算名詞である(ロイヤル英文法)。 ==== 集合名詞 ==== 「集合名詞」とは、「家族」 family のように、人など構成要素のまとまりそのものを名詞としたもののことである。 1つの家族を言いたい場合は、たとえその家族が4人家族だろうが単数形で family である。 だが、「5世帯」とか言いたい場合は five families のように複数形になる。また、「私たちは5人家族です。」は We are a family of five. のように言う。 familyタイプの集合名詞を列記すると、 audience(聴衆), class(クラス) , club(クラブ) , committee(委員会) , crew(乗組員) , crowd(群集) , family(家族) , government(政府) , jury(陪審員団) , staff(職員) , team(チーム) , などがある。 ほか、policeタイプの集合名詞がある。policeは、つねに単数形の表記だが、意味的にはつねに複数的な意味である。 つまり、付随する be 動詞は現在形なら police are のようになるし、動詞は現在形なら、例えば police have のようになる(hasにしてはいけない)。 同様の police タイプの集合名詞を列挙すると、 cattle(畜牛), clergy(聖職者), people(人々), personnel(職員、社員), police(警察) である。 ;furniture などのグループ 名詞の分類として、数えるときに a piece of ~ とか two pieces of ~ とかで数えなければいけない名詞があり、furniture (家具)などのグループがそれであり、不可算名詞である。名詞によっては、 piece 以外の名詞で数える場合もある。その情報が必要な場合、詳しくは辞書などを参考にせよ(市販の文法参考書では、深入りしていない)。 furniture タイプの集合名詞は、 baggage(手荷物),luggage, clothing(衣類)、furniture(家具)、machinery(機械類) 、poetry(詩)、 がある。 数える場合は、 a piece of furniture や two piece of furniture のように数える。 または two beds のように具体的に家具名で数える。 ;その他 そのほか、注意すべき集合名詞として、fishがある。 同じ種類の魚なら、何匹でも fish である。だが、複数の種類の魚の事を言う場合、fishes と複数形になる。 hair は、頭髪全体を言う場合、aをつけずに hair といい、集合名詞になる。 なお a hair は「一本の髪の毛」の意味の普通名詞になる。 「果物」fruitは、日本語ではフルーツというが、しかし英語では普通は単数形で fruit で言う場合がほとんどである。 種類に注目する場合だけ、fruits と複数形で言う場合がある。 ほか、なお、よく中学英語などで 加算名詞としての a chicken は鳥としての一匹のニワトリだが、 「鶏肉」になると chicken になる。桐原ファクトいわく、こういうのは別に鶏肉にかぎった話ではなく、たとえばタマネギ an onion も、調理して刻んだりスープにしたりすれば不加算名詞 onion になるとのこと、である。 === 名詞の複数形 === ==== 名詞の複数形の不規則変化 ==== 母音が変化するもの man →men woman → women (なおwomenの発音はウイミン) foot (足)→ feet goose (ガチョウ)→geese mouse (ネズミ)→ mice tooth (歯)→ teeth ==== 語尾に-enがつくもの ==== child (こども)→ children ox (雄牛)→ oxen ===== 外来語に由来する名詞 ===== ラテン語やギリシャ語に由来する名詞の複数形は次のようである。 a → ae us →i um, on → a ex,ix → ices 例: analysis (分析)→ analyses crisis (危機)→ crises datum (データ)→ data medium(メディア) → media phenomenon → phenomena (現象) focus → foci formula → formulae appendix → appendices data は本来は複数形だが、現代では、dataを単数形のように使う用例も多い。 mediaは本来は複数形である。 ===== 単複同形 ===== deer シカ、sheep ヒツジ、carp コイ(魚のコイ)、など、いくつかの動物は、単数形と複数形が同じである。 ただし、複数形であることを特に強調したい場合には deers や sheeps のように言われたり書かれたりすることもある。 また、下記のように単数形のお末尾がsやそれに近いスペル単語のいくつかで、単複同形の例がある。 具体的には、Japanese や Chinese のように -ese で終わる国民も、同形である。 -ese ではないが、スイス人 Swiss も単数形と複数形が同形(単複同形)である。 そのほか、means(手段)、シリーズ series 、種 species 、のように単数形がもとからsで終わる幾つかの単語が、単複同形。 ほか、yen (円、日本円)も単複同形。 ==== 略語や数字の複数形 ==== ;略語 略語の複数形には、s または 's をつける。 CD → CDs または CD's アポストロフィーを省略し、sだけつけるのが現代では普通。 DVD → DVDs または DVD's ;数字 2010s または 2010's で、「2010年代」の意味。 ==== 複合名詞の複数形 ==== 複合名詞の一部には、複数形では末尾ではなく第一の要素にsがつくものもある。これはその第一の要素がその単語の主要素だからである。 passer-by (通行人)→ passers-by いっぽう、複合名詞であっても、末尾の要素が主要素なら、複数形ではその末尾にsがつく。 college student (大学生)→ college students ==== 対がセットのもの ==== たとえば眼鏡(めがね)は、左右のレンズで合計2つで1セットだが、英語でメガネは glasses というふうに、常に複数形で言う。 同様に、靴下 socksや、靴 boots あるいは shoes 、手袋 gloves も、基本的には複数形で使う。 ただし、靴や靴下など2つに分けられるもののうち、左右のどちらか片方だけを言いたい場合は、sock や shoe などのように単数形で言う場合もある(ロイヤル英文法)。 ほか、ハサミ scissors なども、同様につねに複数形で使う。 これらの単語を数えたい場合、 a pair of socks や two pairs of socks のように、セット単位で数える。 そのほか、ズボンを意味する pants (米国英語でスボンの意味)、trousers (イギリス英語でズボン)も、同様に必ず複数形で用いる。 ジーンズ jeans も、必ず複数形。 比較的新しい単語では、 「コンタクトレンズ」 contact lens も必ず複数形だと、よく参考書で紹介される。 ;常に複数形のもの ほか、対のあるものではないが、日本語では行儀作法はマナーだが、英語では manners と常に複数形である。なお、単数形 manner は、「方法」という意味である(桐原フォレスト)。このように、単数形と複数形とで意味が異なる。 ほか、示した意味では単数形が存在せず一般に複数形扱いのものとしては、 clothes (衣服)、 riches (財産)、means(財産)、 などがある。 そのほか、「トランプ」cards, 病名の「はしか」 measles , など、表記だけは複数形だが、付随する動詞は一般に単数扱い(ロイヤル英文法、桐原フォレスト)。 ==== 単数形と複数形で意味が違う名詞 ==== 多くの参考書で紹介される典型的なものを示す。 air 空気、airs 気取った態度 arm 腕、arms 武器 custom 習慣、customs 税関 day 日、days 時代 force 力、forces 軍隊 glass ガラス、glasses 眼鏡 good 善、goods 商品 letter 文字・手紙、letters 文学 pain 苦痛、pains 骨折り 紹介しなかったが上記の他にも、色々な名詞がある。 なお、上述の武器 arms などいくつかの単語は、意味的には単数であっても、文章の形式では一般に複数形として扱い、動詞なども複数形に対応したものになる。 一方、税関 customs は、動詞が単数形に対応するものと複数形に対応するものとの両方がある(ロイヤル英文法)。 このように、対応する動詞のあつかいについては、あまり規則的ではないので、高校生はそこまで深入りする必要は無い。 せいぜい、単数形 custom と複数形 customs とで意味が違うという事が分かる程度でよい。 余談だが、「武器」 arms の語源は、本来は「腕」arm とは別だということが英語学・言語学などでは知られている(桐原ファクト)。 ==== 学問名 ==== 経済学 economics や 数学 mathematics や物理学 physics などは、語形は複数形のように見えるが、単数形扱いである。 たとえば Physics is difficult. 「物理学は難しい。」 のようになる。 statics は、「統計学」の意味では単数扱いをして、動詞なども単数形に対応したものになる。だが、「複数の統計」という意味で statics を使う用法の場合、複数形扱いをする(ロイヤル英文法)。 ==== 複数形を使う慣用表現 ==== 名詞の複数形を使う慣用表現や熟語は多数あるが、よく参考書で紹介されるものをあげると、 「電車を乗り換える」 change trains 「~と友達になる」make friends with ~ 「~と握手する」 shake hands with ~ である。 ==== 所有格のsのつけかた ==== 所有格のsは、複数の意味ではないが、参考書では説明の都合上からか、複数形の単元にて所有格の解説もする。 さて、「AのB」という意味を書きたい場合、 アポストロフィ( ' )の意味が問題であり、 As' B か、それとも A's B と書くかは、名詞Aの種類によって分かれる。つ まず、 girls' school 「女子学校」のように、複数形がもともと末尾にsが付く場合(この場合はもともとgirls)、sのあとにアプストロフィが来る。 一方、複数形の語尾が -en の場合、 children's toy 「子供のおもちゃ」のように、 「 A's 」の並びになる。 なので、「女子大学」 women's college である。 なお「所有格」とは言うものの、所有以外の意味も表す。たとえば、対象者や目的語を所有格で表す場合もあり、たとえば上述の girls' school がそうである。 別に女子生徒が学校を所有しているわけではない。 そのほか、作家や作者なども所有格であり、たとえば Soseki's novel 「漱石の小説」である(ジーニアス)。 ほか、men's wear (紳士用衣服)など。 目的語のほかにも、意味上の主語を所有格で表す場合がある。 Tom's absence of school なら、「トムが学校を欠席したこと」である。 だから例えば mother's education と言った場合、母親による子への教育なのか、それとも母親への教育なのかは、文脈などから判断することになる(ロイヤル英文法)。 時間・金額・距離・重さなど、定量的な表現が可能なものを、形容詞的に名詞の前から修飾する場合、所有格を使う場合も多い。 「10分の休息」 ten minutes' break 「今日の新聞」 today's newspaper 「明日の天気」 tomorrow's weather 「3マイルの距離」 three miles' distance 「4キログラムの重さ」 four kilograms' weight ほか、国や地域などの名詞を形容詞的に使う場合、所有格になる。 「日本の気候」 Japan's climate 「日本の歴史」 Japan's history 「世界の人口」 the world's population なお、climateとweatherの違いとして、climate は年間を通じての気候、weather は一日単位の天気のこと。 固有名詞の末尾がsのとき、-sesや-susや-sasなら、下記のように最後にアポストロフィをつけるだけである。 Jesus' teaching 「イエスの教え」※ 青チャ、 Jesus' life 「イエスの人生」 ※インスパ いっぽう、そうでない場合は、たとえ末尾がsでも、 's を追加する。 Dickens's novel 「ディケンズの小説」 ※ 青チャ Henry James's novel 「ヘンリー・ジェームズの小説」 ※ ブレイク Keats's poem 「キーツの詩」 ※ インスパ === 固有名詞 === 固有名詞は文中でも大文字で書き始める。 なお、Mt.Fuji などのような場合は、Mt. と Fuji のそれぞれを大文字にする。 固有名詞には、不定冠詞 a をつけない。なお、a をつけると、たとえば a Lincoln で「リンカーンのような人」という比喩的な意味になるか、あるいは「リンカーン家の出身の人」という出身の意味になる。 定冠詞 the もつけない場合も多いが、例外的につける固有名詞も少なくない。 the をつける固有名詞は、 たとえば the Alps(アルプス山脈)のように複数形の山脈の固有名詞、 船舶 the Titanic (タイタニック号)、 新聞・雑誌 ''the Washington Post'' (『ワシントンポスト』)、''the Economist'' (『エコノミスト』)、''the New York Times''(『ニューy-クタイムズ』) ※ なお、新聞名や雑誌名の表記は通常、イタリック体(斜体)である。 of をともなう固有名詞 the sea of Japan(日本海)、the University of Washington(ワシントン大学)、the University of Chicago (シカゴ大学) 米国ホワイトハウス the White House, 太平洋 the Pacific Ocean などがある。 なお、大学だからといってtheをつけるとは限らず、たとえばオックスフォード大学 Oxford University には the をつけない。 国名としての「日本」 Japan にも、the をつけないのが普通。 === 物質名詞 === gold (金)や iron(鉄) などの物質名は通常、物質名詞である。 「物質名詞」というものの、必ずしも物質だけでなく、ほかにも、物体として存在しているものの特定の形状をもたない液体や煙(smoke)なども物質名詞である。 なお、そもそも物体として存在しない「平和」などの抽象概念は、物質名詞ではなく「抽象名詞」である。 さて、ともかく物質名詞の例としては、まず water や milk や coffee や wine などの液体や飲料の物質、 sugar などの粉体、 などがある。 なお、sugar を数える場合、たとえば a spoonful of sugar (スプーン一杯の砂糖)のように数える。 液体はべつに飲料出なくてもかまわない。 たとえば「ガソリン」gasoline も物質名詞である。 a gallon of gasoline とか a liter of gasoline のように数える。 なお、飲料としての water や milk などを数える場合は、 容器に注目し、a glass of water や a cup of water や a bottle of milk のように容器単位で数える。 ここでいう a glass とは、ガラス製コップという意味である。 材質としてのガラス glass は物質名詞であり、数えられない。 日本人の感覚とは違うが英語では、下記のものも物質名詞である。 英語では、「紙」paper や「パン」 bread は物質名詞である。 紙は a peace of paper または a sheet of paper (1枚の紙)のように数える。 パンは、 a slice of bread (一切れのパン)または a loaf of bread (一斤(いっきん)のパン)のように数える。 バター butter もチーズ cheese も物質名詞である。 a pound of butter (1ポンドのバター)のように数える。 money (お金)も物質名詞である。 多額の金をあらわすときに much を使うのと関連づけて覚えれば、money が数えられないことを覚えやすいだろう。 英語では、紙幣 bill や硬貨 coin は数えられるが、お金そのものは数えられないとして考えている。 雨 rain も、分類上は、物質名詞としている参考書が多い。 なお、rains と言う場合、豪雨や長雨など、やや別の意味になる(ロイヤル英文法)。 そのほか、wood(木質)は材質としての木材・木造を表す場合は物質名詞である。だが、ほかにも「一本の木」のことを wood という用法があり、この用法の場合は普通名詞である。(このため、参考書によっては wood が物質名詞の項目では紹介されていない場合もある。) 同様に、「石」stone も、材質としての「石」「石造り」ならstoneは物質名詞である。しかし、手でもてる程度の一個の石を言う場合は普通名詞であり、複数個あれば stones のようにも言える。 ここで紹介する名詞以外にも、多くの物質名詞がある。多すぎて参考書でも紹介しきれておらず、参考書ごとに紹介する名詞が違う有様なので、けっして片っ端尾から丸暗記の必要は無い。 代表的な物質名詞と、その数え方や使い方をわかれば十分である。 === 抽象名詞 === 抽象名詞とは、たとえば happiness (幸福)やbeauty (美)などである。なお、fun(楽しみ)も抽象名詞。 information(情報)やadvice(忠告、助言)やnews(ニュース)なども抽象名詞である。 speech(言論)やwar(戦争)など行動が具体的に存在するものであっても、speechなどこれらの名詞は抽象名詞である。なお、「平和」 peace も抽象名詞である。 そのほか、kindness (親切)や homework (宿題)など、よく参考書では抽象名詞として紹介される。 抽象名詞の程度をあらわす場合、多い場合・大きい場合は much または a lot of を使う。抽象名詞の程度が少ない・小さい場合は、 a little of を使う。 many , few, a few は使えない。 news や advice は、抽象名詞ではあるが、数を数える方法があり、 a piece of news (1つのニュース)や a piece of advice (1つのアドバイス)のようにして数えられる。 ほか、「 of + 抽象名詞 」で、形容詞的な意味になる。 This map is use to me. 「この地図は私にとって役にたつ」 This map is of no use to me. 「この地図は私にとって役に立たない」 否定の場合は、「 of no 抽象名詞 」になる。 This book is of great use to me. 「この地図は私にとって大変に役に立つ」 ※インスパイア、ジーニアスに似た例文 of great use で「大変役に立つ」の意味(インスパイア、ジーニアス)。 This information is of importance to me. 「この情報は私にとって重要だ」 This information is of value to me. 「この情報は私にとって価値がある」 This information is of no importance to me. 「この情報は私にとって重要でない」 This information is of no value to me. 「この情報は私にとって価値がない」 関連して、前置詞 of にはofには「性質」の意味もあり、 a man of ability 「有能な人」(エバグリ、インスパイア) a man of courage 「勇敢な人」(ファクト、インスパイア) のような用法もある。 He is a man if ability. 「彼は有能な人だ」(エバグリ) with care で 副詞 carefully 「注意深く」と同じ意味。 一般に 「with +抽象名詞」で副詞的は働きをする(ジーニ、インスパ)。 with ease なら easily と同じで「簡単に」の意味。 Tom did it with ease. 「トムはそれをやすやすとやった」(青チャに似た例文) You can read this book with ease. 「この本は簡単に読める」(インスパに同じ例文) Tom did it with care. 「トムはそれを注意深く行った」(青チャに似た例文) 「Tom did it with ease. 」を Tom did it easily. と言っても意味は同じ。同様に Tom did it with care. = Tom did it carefully. である。 == その他 == 英語の名詞を使う場合、単数形を使うか複数形を使うかは、ネイティブではない私たち日本人には難しい問題である。だが桐原ファクトいわく、迷ったら複数形を使えば実用上は済む場合が多い、とのことである。 == 名詞と性別 == 名詞の性別については中学校で習ったとおり。 高校でとくに新しく覚えることはない。そのため、参考書では名詞の性別について、紹介してない参考書も多い。 青チャートとインスパイアが、名詞の性別(gender ジャンダー)について紹介している。※ 青チャートが「 gender 」という単語を紹介。 参考書によって、性別の分類が少し違う。 青チャートでは、男性名詞、女性名詞、中性名詞、通性名詞、の4分類。 インスイパイアでは、男性名詞、女性名詞、中性名詞、の3分類。 まず、青チャートとインスパイアの共通点として、 boy, brother ,man ,father は男性名詞であり、代名詞は he で受ける。 girl や sister や lady や woman や mother, は女性名詞であり、代名詞は she で受ける。 man が本当に男性名詞かは、老人を old man といったりと疑問もあるかもしれないが、高校英語の参考書的にはman は男性名詞であることになっている。 上記のboy などの例のように、現実世界では人間である何かを現す単語では、その人間の自然界での性別(sex)と、単語の性別(gender)とは一致する。 英語では、現実世界の性別のないものは、とくに男性名詞でもなく女性名詞でもないのが一般的であり、よって「中性」名詞または「通性」名詞などと呼ばれる分類をされる(青チャート)。ただし、文学的表現などで、若干の例外があるが、後述する。 baby や person のように、単語だけでは性別が不明な場合は、とりあえず代名詞は it で受ける(青チャ、インスパ)。ただし文脈などから性別が判定できる場合、he や she に置き換える。 動物・ペットなどは普通は it で受けるが、実際の性別に合わせて he または she で受けることも可能である(青チャート、インスパ)。 star や flower などの代名詞は単数はit で、複数は they で受ける。 ;「通性」と「中性」 青チャートでは、baby や person のように、ふつうは人間の男性か女性かのどちらかではあるはずだが、単語だけでは性別を決定できない名詞のことを「通性」としている。 一方、star や flower などは「中性」名詞であるとしていおり、it で受ける。 インスパイアでは、star や flower などは「中性」名詞であるとしていおり、it で受ける。 ;文学的な性別 「国」は本来、itで受ける。だが、文学または何らかの事情により、「国」をshe で受けることもある。 同様、船や愛車(青チャート)などの乗り物を she で受けることもある(青、インスパ)。 ほか、moon, sea を she で受けることもある(インスパ)。 sun, river を he で受けることもある(インスパ)。 ;男女でちがう名詞 actor 「男優」 actress 「女優」 god 「(男の)神」 goddess 「女神」 prince 「王子」 princess 「王女」 のように、いくつかの名詞では ess が語尾につくと女性名詞になる。また、上記のように語尾にessのついてない形が、それらの名詞の男性名詞である。 ただし、近年では actor を男優に限定するのは性差別だとされ、女優もふくめて男優も女優も「俳優」は actor とする傾向がある(青チャート)。 同様に、かつてレストランなどのウェイターについて、 waiter 男のウェイター waitress ウェイトレス(女性) だったが、近年では男女とも waiter で表すようになってきている(青チャート)。 waitperson という場合もあり、男女とも waitperson で受ける(インスパイア)。 なお、旅客航空機のスチュワーデス stewardess は女性名詞である。これを男性名詞にすると steward スチュワードになる(青チャート)。 しかし近年は、flight attendant または cabin attendant 「客室乗務員」という別の単語に置き換わっており、男女ともにそれを使う。 man という単語は性差別的であるとされ、英米では別の単語に言い換えている傾向が大きい。 (消防士) fireman → firefighter (議長) chairman → chairperson (販売員) salesman → salesperson または店舗販売員なら shop assistant (青チャ)など (警察官) policeman → police officer など。 ;古語 英語の古語では、自然の性別をもたない抽象名詞や物質名詞などにも、男性または女性の性別(「文法上の性」)が割り当てられていた過去があったが(インスパイア)、現代では消失している。 高校の範囲を超えており、大学の英語学研究の範囲なので、高校生は覚えなくて良い。なお、インスパイアにある「文法上の性」とは、上記のような英語の古語などにあった抽象名詞や物質名詞などの性別のこと。 jodq7cg0uuqakl73a2c236bo93at6wr 206734 206733 2022-08-19T05:54:05Z すじにくシチュー 12058 /* 名詞と性別 */ wikitext text/x-wiki === 名詞の分類 === ==== 基本 ==== まず、中学でも習うように、たとえば人名 Tom とか、国名 America とか USA みたいなのを、固有名詞という。 これは良いとして、問題はそれ以外の名詞をどう分類するかで、学者によって、やや流儀が分かれている。 通常、固有名詞以外の名詞をまとめて言いたい場合、「普通名詞」と言う(ロイヤル英文法)。 だが、文法参考書によっては、「集合名詞」や「物質名詞」「抽象名詞」とは別に「普通名詞」という分類を設けている書籍もある(たとえば「ジーニアス総合英語」、桐原フォレスト)。 このように、書籍によって分類が微妙に異なり、一致しない。 裏を返せば、大学入試にこういう問題が出ることは無いので、安心していい(もし出題されたら、その大学の見識が疑われるし、予備校などから大学が猛批判されるだけである)。 このように分類の異なる普通名詞よりも、もっと重要な分類法として、「可算名詞」と「不可算名詞」の分類がある。 「可算名詞」とは、数えられる名詞のことで、たとえば dog → dogs のように単数形と複数形との区別のある名詞のことである。 一方、tea(茶) や milk (牛乳)などは、単数形と複数形の区別がなく、こういうのを「不可算名詞」という。 ただし、実際にはレストランなどでは、注文の単位として tea や milk を単数形扱いして、一杯の茶なら a tea でいい(ロイヤル英文法、ジーニアス総合英語), 2杯の茶なら two teas のように言う場合もある(ジーニアス総合英語)。 ほか、paper は、「紙」という意味では不可算名詞だが、「新聞」の意味ではpaper は加算名詞である(ロイヤル英文法)。 ==== 集合名詞 ==== 「集合名詞」とは、「家族」 family のように、人など構成要素のまとまりそのものを名詞としたもののことである。 1つの家族を言いたい場合は、たとえその家族が4人家族だろうが単数形で family である。 だが、「5世帯」とか言いたい場合は five families のように複数形になる。また、「私たちは5人家族です。」は We are a family of five. のように言う。 familyタイプの集合名詞を列記すると、 audience(聴衆), class(クラス) , club(クラブ) , committee(委員会) , crew(乗組員) , crowd(群集) , family(家族) , government(政府) , jury(陪審員団) , staff(職員) , team(チーム) , などがある。 ほか、policeタイプの集合名詞がある。policeは、つねに単数形の表記だが、意味的にはつねに複数的な意味である。 つまり、付随する be 動詞は現在形なら police are のようになるし、動詞は現在形なら、例えば police have のようになる(hasにしてはいけない)。 同様の police タイプの集合名詞を列挙すると、 cattle(畜牛), clergy(聖職者), people(人々), personnel(職員、社員), police(警察) である。 ;furniture などのグループ 名詞の分類として、数えるときに a piece of ~ とか two pieces of ~ とかで数えなければいけない名詞があり、furniture (家具)などのグループがそれであり、不可算名詞である。名詞によっては、 piece 以外の名詞で数える場合もある。その情報が必要な場合、詳しくは辞書などを参考にせよ(市販の文法参考書では、深入りしていない)。 furniture タイプの集合名詞は、 baggage(手荷物),luggage, clothing(衣類)、furniture(家具)、machinery(機械類) 、poetry(詩)、 がある。 数える場合は、 a piece of furniture や two piece of furniture のように数える。 または two beds のように具体的に家具名で数える。 ;その他 そのほか、注意すべき集合名詞として、fishがある。 同じ種類の魚なら、何匹でも fish である。だが、複数の種類の魚の事を言う場合、fishes と複数形になる。 hair は、頭髪全体を言う場合、aをつけずに hair といい、集合名詞になる。 なお a hair は「一本の髪の毛」の意味の普通名詞になる。 「果物」fruitは、日本語ではフルーツというが、しかし英語では普通は単数形で fruit で言う場合がほとんどである。 種類に注目する場合だけ、fruits と複数形で言う場合がある。 ほか、なお、よく中学英語などで 加算名詞としての a chicken は鳥としての一匹のニワトリだが、 「鶏肉」になると chicken になる。桐原ファクトいわく、こういうのは別に鶏肉にかぎった話ではなく、たとえばタマネギ an onion も、調理して刻んだりスープにしたりすれば不加算名詞 onion になるとのこと、である。 === 名詞の複数形 === ==== 名詞の複数形の不規則変化 ==== 母音が変化するもの man →men woman → women (なおwomenの発音はウイミン) foot (足)→ feet goose (ガチョウ)→geese mouse (ネズミ)→ mice tooth (歯)→ teeth ==== 語尾に-enがつくもの ==== child (こども)→ children ox (雄牛)→ oxen ===== 外来語に由来する名詞 ===== ラテン語やギリシャ語に由来する名詞の複数形は次のようである。 a → ae us →i um, on → a ex,ix → ices 例: analysis (分析)→ analyses crisis (危機)→ crises datum (データ)→ data medium(メディア) → media phenomenon → phenomena (現象) focus → foci formula → formulae appendix → appendices data は本来は複数形だが、現代では、dataを単数形のように使う用例も多い。 mediaは本来は複数形である。 ===== 単複同形 ===== deer シカ、sheep ヒツジ、carp コイ(魚のコイ)、など、いくつかの動物は、単数形と複数形が同じである。 ただし、複数形であることを特に強調したい場合には deers や sheeps のように言われたり書かれたりすることもある。 また、下記のように単数形のお末尾がsやそれに近いスペル単語のいくつかで、単複同形の例がある。 具体的には、Japanese や Chinese のように -ese で終わる国民も、同形である。 -ese ではないが、スイス人 Swiss も単数形と複数形が同形(単複同形)である。 そのほか、means(手段)、シリーズ series 、種 species 、のように単数形がもとからsで終わる幾つかの単語が、単複同形。 ほか、yen (円、日本円)も単複同形。 ==== 略語や数字の複数形 ==== ;略語 略語の複数形には、s または 's をつける。 CD → CDs または CD's アポストロフィーを省略し、sだけつけるのが現代では普通。 DVD → DVDs または DVD's ;数字 2010s または 2010's で、「2010年代」の意味。 ==== 複合名詞の複数形 ==== 複合名詞の一部には、複数形では末尾ではなく第一の要素にsがつくものもある。これはその第一の要素がその単語の主要素だからである。 passer-by (通行人)→ passers-by いっぽう、複合名詞であっても、末尾の要素が主要素なら、複数形ではその末尾にsがつく。 college student (大学生)→ college students ==== 対がセットのもの ==== たとえば眼鏡(めがね)は、左右のレンズで合計2つで1セットだが、英語でメガネは glasses というふうに、常に複数形で言う。 同様に、靴下 socksや、靴 boots あるいは shoes 、手袋 gloves も、基本的には複数形で使う。 ただし、靴や靴下など2つに分けられるもののうち、左右のどちらか片方だけを言いたい場合は、sock や shoe などのように単数形で言う場合もある(ロイヤル英文法)。 ほか、ハサミ scissors なども、同様につねに複数形で使う。 これらの単語を数えたい場合、 a pair of socks や two pairs of socks のように、セット単位で数える。 そのほか、ズボンを意味する pants (米国英語でスボンの意味)、trousers (イギリス英語でズボン)も、同様に必ず複数形で用いる。 ジーンズ jeans も、必ず複数形。 比較的新しい単語では、 「コンタクトレンズ」 contact lens も必ず複数形だと、よく参考書で紹介される。 ;常に複数形のもの ほか、対のあるものではないが、日本語では行儀作法はマナーだが、英語では manners と常に複数形である。なお、単数形 manner は、「方法」という意味である(桐原フォレスト)。このように、単数形と複数形とで意味が異なる。 ほか、示した意味では単数形が存在せず一般に複数形扱いのものとしては、 clothes (衣服)、 riches (財産)、means(財産)、 などがある。 そのほか、「トランプ」cards, 病名の「はしか」 measles , など、表記だけは複数形だが、付随する動詞は一般に単数扱い(ロイヤル英文法、桐原フォレスト)。 ==== 単数形と複数形で意味が違う名詞 ==== 多くの参考書で紹介される典型的なものを示す。 air 空気、airs 気取った態度 arm 腕、arms 武器 custom 習慣、customs 税関 day 日、days 時代 force 力、forces 軍隊 glass ガラス、glasses 眼鏡 good 善、goods 商品 letter 文字・手紙、letters 文学 pain 苦痛、pains 骨折り 紹介しなかったが上記の他にも、色々な名詞がある。 なお、上述の武器 arms などいくつかの単語は、意味的には単数であっても、文章の形式では一般に複数形として扱い、動詞なども複数形に対応したものになる。 一方、税関 customs は、動詞が単数形に対応するものと複数形に対応するものとの両方がある(ロイヤル英文法)。 このように、対応する動詞のあつかいについては、あまり規則的ではないので、高校生はそこまで深入りする必要は無い。 せいぜい、単数形 custom と複数形 customs とで意味が違うという事が分かる程度でよい。 余談だが、「武器」 arms の語源は、本来は「腕」arm とは別だということが英語学・言語学などでは知られている(桐原ファクト)。 ==== 学問名 ==== 経済学 economics や 数学 mathematics や物理学 physics などは、語形は複数形のように見えるが、単数形扱いである。 たとえば Physics is difficult. 「物理学は難しい。」 のようになる。 statics は、「統計学」の意味では単数扱いをして、動詞なども単数形に対応したものになる。だが、「複数の統計」という意味で statics を使う用法の場合、複数形扱いをする(ロイヤル英文法)。 ==== 複数形を使う慣用表現 ==== 名詞の複数形を使う慣用表現や熟語は多数あるが、よく参考書で紹介されるものをあげると、 「電車を乗り換える」 change trains 「~と友達になる」make friends with ~ 「~と握手する」 shake hands with ~ である。 ==== 所有格のsのつけかた ==== 所有格のsは、複数の意味ではないが、参考書では説明の都合上からか、複数形の単元にて所有格の解説もする。 さて、「AのB」という意味を書きたい場合、 アポストロフィ( ' )の意味が問題であり、 As' B か、それとも A's B と書くかは、名詞Aの種類によって分かれる。つ まず、 girls' school 「女子学校」のように、複数形がもともと末尾にsが付く場合(この場合はもともとgirls)、sのあとにアプストロフィが来る。 一方、複数形の語尾が -en の場合、 children's toy 「子供のおもちゃ」のように、 「 A's 」の並びになる。 なので、「女子大学」 women's college である。 なお「所有格」とは言うものの、所有以外の意味も表す。たとえば、対象者や目的語を所有格で表す場合もあり、たとえば上述の girls' school がそうである。 別に女子生徒が学校を所有しているわけではない。 そのほか、作家や作者なども所有格であり、たとえば Soseki's novel 「漱石の小説」である(ジーニアス)。 ほか、men's wear (紳士用衣服)など。 目的語のほかにも、意味上の主語を所有格で表す場合がある。 Tom's absence of school なら、「トムが学校を欠席したこと」である。 だから例えば mother's education と言った場合、母親による子への教育なのか、それとも母親への教育なのかは、文脈などから判断することになる(ロイヤル英文法)。 時間・金額・距離・重さなど、定量的な表現が可能なものを、形容詞的に名詞の前から修飾する場合、所有格を使う場合も多い。 「10分の休息」 ten minutes' break 「今日の新聞」 today's newspaper 「明日の天気」 tomorrow's weather 「3マイルの距離」 three miles' distance 「4キログラムの重さ」 four kilograms' weight ほか、国や地域などの名詞を形容詞的に使う場合、所有格になる。 「日本の気候」 Japan's climate 「日本の歴史」 Japan's history 「世界の人口」 the world's population なお、climateとweatherの違いとして、climate は年間を通じての気候、weather は一日単位の天気のこと。 固有名詞の末尾がsのとき、-sesや-susや-sasなら、下記のように最後にアポストロフィをつけるだけである。 Jesus' teaching 「イエスの教え」※ 青チャ、 Jesus' life 「イエスの人生」 ※インスパ いっぽう、そうでない場合は、たとえ末尾がsでも、 's を追加する。 Dickens's novel 「ディケンズの小説」 ※ 青チャ Henry James's novel 「ヘンリー・ジェームズの小説」 ※ ブレイク Keats's poem 「キーツの詩」 ※ インスパ === 固有名詞 === 固有名詞は文中でも大文字で書き始める。 なお、Mt.Fuji などのような場合は、Mt. と Fuji のそれぞれを大文字にする。 固有名詞には、不定冠詞 a をつけない。なお、a をつけると、たとえば a Lincoln で「リンカーンのような人」という比喩的な意味になるか、あるいは「リンカーン家の出身の人」という出身の意味になる。 定冠詞 the もつけない場合も多いが、例外的につける固有名詞も少なくない。 the をつける固有名詞は、 たとえば the Alps(アルプス山脈)のように複数形の山脈の固有名詞、 船舶 the Titanic (タイタニック号)、 新聞・雑誌 ''the Washington Post'' (『ワシントンポスト』)、''the Economist'' (『エコノミスト』)、''the New York Times''(『ニューy-クタイムズ』) ※ なお、新聞名や雑誌名の表記は通常、イタリック体(斜体)である。 of をともなう固有名詞 the sea of Japan(日本海)、the University of Washington(ワシントン大学)、the University of Chicago (シカゴ大学) 米国ホワイトハウス the White House, 太平洋 the Pacific Ocean などがある。 なお、大学だからといってtheをつけるとは限らず、たとえばオックスフォード大学 Oxford University には the をつけない。 国名としての「日本」 Japan にも、the をつけないのが普通。 === 物質名詞 === gold (金)や iron(鉄) などの物質名は通常、物質名詞である。 「物質名詞」というものの、必ずしも物質だけでなく、ほかにも、物体として存在しているものの特定の形状をもたない液体や煙(smoke)なども物質名詞である。 なお、そもそも物体として存在しない「平和」などの抽象概念は、物質名詞ではなく「抽象名詞」である。 さて、ともかく物質名詞の例としては、まず water や milk や coffee や wine などの液体や飲料の物質、 sugar などの粉体、 などがある。 なお、sugar を数える場合、たとえば a spoonful of sugar (スプーン一杯の砂糖)のように数える。 液体はべつに飲料出なくてもかまわない。 たとえば「ガソリン」gasoline も物質名詞である。 a gallon of gasoline とか a liter of gasoline のように数える。 なお、飲料としての water や milk などを数える場合は、 容器に注目し、a glass of water や a cup of water や a bottle of milk のように容器単位で数える。 ここでいう a glass とは、ガラス製コップという意味である。 材質としてのガラス glass は物質名詞であり、数えられない。 日本人の感覚とは違うが英語では、下記のものも物質名詞である。 英語では、「紙」paper や「パン」 bread は物質名詞である。 紙は a peace of paper または a sheet of paper (1枚の紙)のように数える。 パンは、 a slice of bread (一切れのパン)または a loaf of bread (一斤(いっきん)のパン)のように数える。 バター butter もチーズ cheese も物質名詞である。 a pound of butter (1ポンドのバター)のように数える。 money (お金)も物質名詞である。 多額の金をあらわすときに much を使うのと関連づけて覚えれば、money が数えられないことを覚えやすいだろう。 英語では、紙幣 bill や硬貨 coin は数えられるが、お金そのものは数えられないとして考えている。 雨 rain も、分類上は、物質名詞としている参考書が多い。 なお、rains と言う場合、豪雨や長雨など、やや別の意味になる(ロイヤル英文法)。 そのほか、wood(木質)は材質としての木材・木造を表す場合は物質名詞である。だが、ほかにも「一本の木」のことを wood という用法があり、この用法の場合は普通名詞である。(このため、参考書によっては wood が物質名詞の項目では紹介されていない場合もある。) 同様に、「石」stone も、材質としての「石」「石造り」ならstoneは物質名詞である。しかし、手でもてる程度の一個の石を言う場合は普通名詞であり、複数個あれば stones のようにも言える。 ここで紹介する名詞以外にも、多くの物質名詞がある。多すぎて参考書でも紹介しきれておらず、参考書ごとに紹介する名詞が違う有様なので、けっして片っ端尾から丸暗記の必要は無い。 代表的な物質名詞と、その数え方や使い方をわかれば十分である。 === 抽象名詞 === 抽象名詞とは、たとえば happiness (幸福)やbeauty (美)などである。なお、fun(楽しみ)も抽象名詞。 information(情報)やadvice(忠告、助言)やnews(ニュース)なども抽象名詞である。 speech(言論)やwar(戦争)など行動が具体的に存在するものであっても、speechなどこれらの名詞は抽象名詞である。なお、「平和」 peace も抽象名詞である。 そのほか、kindness (親切)や homework (宿題)など、よく参考書では抽象名詞として紹介される。 抽象名詞の程度をあらわす場合、多い場合・大きい場合は much または a lot of を使う。抽象名詞の程度が少ない・小さい場合は、 a little of を使う。 many , few, a few は使えない。 news や advice は、抽象名詞ではあるが、数を数える方法があり、 a piece of news (1つのニュース)や a piece of advice (1つのアドバイス)のようにして数えられる。 ほか、「 of + 抽象名詞 」で、形容詞的な意味になる。 This map is use to me. 「この地図は私にとって役にたつ」 This map is of no use to me. 「この地図は私にとって役に立たない」 否定の場合は、「 of no 抽象名詞 」になる。 This book is of great use to me. 「この地図は私にとって大変に役に立つ」 ※インスパイア、ジーニアスに似た例文 of great use で「大変役に立つ」の意味(インスパイア、ジーニアス)。 This information is of importance to me. 「この情報は私にとって重要だ」 This information is of value to me. 「この情報は私にとって価値がある」 This information is of no importance to me. 「この情報は私にとって重要でない」 This information is of no value to me. 「この情報は私にとって価値がない」 関連して、前置詞 of にはofには「性質」の意味もあり、 a man of ability 「有能な人」(エバグリ、インスパイア) a man of courage 「勇敢な人」(ファクト、インスパイア) のような用法もある。 He is a man if ability. 「彼は有能な人だ」(エバグリ) with care で 副詞 carefully 「注意深く」と同じ意味。 一般に 「with +抽象名詞」で副詞的は働きをする(ジーニ、インスパ)。 with ease なら easily と同じで「簡単に」の意味。 Tom did it with ease. 「トムはそれをやすやすとやった」(青チャに似た例文) You can read this book with ease. 「この本は簡単に読める」(インスパに同じ例文) Tom did it with care. 「トムはそれを注意深く行った」(青チャに似た例文) 「Tom did it with ease. 」を Tom did it easily. と言っても意味は同じ。同様に Tom did it with care. = Tom did it carefully. である。 == その他 == 英語の名詞を使う場合、単数形を使うか複数形を使うかは、ネイティブではない私たち日本人には難しい問題である。だが桐原ファクトいわく、迷ったら複数形を使えば実用上は済む場合が多い、とのことである。 == 名詞と性別 == 名詞の性別については中学校で習ったとおり。 高校でとくに新しく覚えることはない。そのため、参考書では名詞の性別について、紹介してない参考書も多い。 青チャートとインスパイアが、名詞の性別(gender ジャンダー)について紹介している。※ 青チャートが「 gender 」という単語を紹介。 参考書によって、性別の分類が少し違う。 青チャートでは、男性名詞、女性名詞、中性名詞、通性名詞、の4分類。 インスイパイアでは、男性名詞、女性名詞、中性名詞、の3分類。 まず、青チャートとインスパイアの共通点として、 boy, brother ,man ,father は男性名詞であり、代名詞は he で受ける。 girl や sister や lady や woman や mother, は女性名詞であり、代名詞は she で受ける。 man が本当に男性名詞かは、老人を old man といったりと疑問もあるかもしれないが、高校英語の参考書的にはman は男性名詞であることになっている。 上記のboy などの例のように、現実世界では人間である何かを現す単語では、その人間の自然界での性別(sex)と、単語の性別(gender)とは一致する。 英語では、現実世界の性別のないものは、とくに男性名詞でもなく女性名詞でもないのが一般的であり、よって「中性」名詞または「通性」名詞などと呼ばれる分類をされる(青チャート)。ただし、文学的表現などで、若干の例外があるが、後述する。 baby や person のように、単語だけでは性別が不明な場合は、とりあえず代名詞は it で受ける(青チャ、インスパ)。ただし文脈などから性別が判定できる場合、he や she に置き換える。 動物・ペットなどは普通は it で受けるが、実際の性別に合わせて he または she で受けることも可能である(青チャート、インスパ)。 star や flower などの代名詞は単数はit で、複数は they で受ける。 ;「通性」と「中性」 青チャートでは、baby や person のように、ふつうは人間の男性か女性かのどちらかではあるはずだが、単語だけでは性別を決定できない名詞のことを「通性」としている。 一方、star や flower などは「中性」名詞であるとしていおり、it で受ける。 インスパイアでは、star や flower などは「中性」名詞であるとしていおり、it で受ける。 ;文学的な性別 「国」は本来、itで受ける。だが、文学または何らかの事情により、「国」をshe で受けることもある。 同様、船や愛車(青チャート)などの乗り物を she で受けることもある(青、インスパ)。 ほか、moon, sea を she で受けることもある(インスパ)。 sun, river を he で受けることもある(インスパ)。 ;男女でちがう名詞 actor 「男優」 actress 「女優」 god 「(男の)神」 goddess 「女神」 prince 「王子」 princess 「王女」 のように、いくつかの名詞では ess が語尾につくと女性名詞になる。また、上記のように語尾にessのついてない形が、それらの名詞の男性名詞である。 ただし、近年では actor を男優に限定するのは性差別だとされ、女優もふくめて男優も女優も「俳優」は actor とする傾向がある(青チャート)。 同様に、かつてレストランなどのウェイターについて、 waiter 男のウェイター waitress ウェイトレス(女性) だったが、近年では男女とも waiter で表すようになってきている(青チャート)。 waitperson という場合もあり、男女とも waitperson で受ける(インスパイア)。 なお、旅客航空機のスチュワーデス stewardess は女性名詞である。これを男性名詞にすると steward スチュワードになる(青チャート)。 しかし近年は、flight attendant または cabin attendant 「客室乗務員」という別の単語に置き換わっており、男女ともにそれを使う。 man という単語は性差別的であるとされ、英米では別の単語に言い換えている傾向が大きい。 (消防士) fireman → firefighter (議長) chairman → chairperson (販売員) salesman → salesperson または店舗販売員なら shop assistant (青チャ)など (警察官) policeman → police officer など。 ;古語 英語の古語では、自然の性別をもたない抽象名詞や物質名詞などにも、男性または女性の性別(「文法上の性」)が割り当てられていた過去があったが、現代では大部分が消失しているので(インスパイア)、高校生は覚える必要は無い。高校の範囲を大きく超えており、大学の英語学研究の範囲。 なお、インスパイアにある「文法上の性」とは、上記のような英語の古語などにあった抽象名詞や物質名詞などの性別のこと。 4cyuxzxbhuk7w3druo2bo1dbvily3u4 206735 206734 2022-08-19T06:03:42Z すじにくシチュー 12058 /* 名詞と性別 */ wikitext text/x-wiki === 名詞の分類 === ==== 基本 ==== まず、中学でも習うように、たとえば人名 Tom とか、国名 America とか USA みたいなのを、固有名詞という。 これは良いとして、問題はそれ以外の名詞をどう分類するかで、学者によって、やや流儀が分かれている。 通常、固有名詞以外の名詞をまとめて言いたい場合、「普通名詞」と言う(ロイヤル英文法)。 だが、文法参考書によっては、「集合名詞」や「物質名詞」「抽象名詞」とは別に「普通名詞」という分類を設けている書籍もある(たとえば「ジーニアス総合英語」、桐原フォレスト)。 このように、書籍によって分類が微妙に異なり、一致しない。 裏を返せば、大学入試にこういう問題が出ることは無いので、安心していい(もし出題されたら、その大学の見識が疑われるし、予備校などから大学が猛批判されるだけである)。 このように分類の異なる普通名詞よりも、もっと重要な分類法として、「可算名詞」と「不可算名詞」の分類がある。 「可算名詞」とは、数えられる名詞のことで、たとえば dog → dogs のように単数形と複数形との区別のある名詞のことである。 一方、tea(茶) や milk (牛乳)などは、単数形と複数形の区別がなく、こういうのを「不可算名詞」という。 ただし、実際にはレストランなどでは、注文の単位として tea や milk を単数形扱いして、一杯の茶なら a tea でいい(ロイヤル英文法、ジーニアス総合英語), 2杯の茶なら two teas のように言う場合もある(ジーニアス総合英語)。 ほか、paper は、「紙」という意味では不可算名詞だが、「新聞」の意味ではpaper は加算名詞である(ロイヤル英文法)。 ==== 集合名詞 ==== 「集合名詞」とは、「家族」 family のように、人など構成要素のまとまりそのものを名詞としたもののことである。 1つの家族を言いたい場合は、たとえその家族が4人家族だろうが単数形で family である。 だが、「5世帯」とか言いたい場合は five families のように複数形になる。また、「私たちは5人家族です。」は We are a family of five. のように言う。 familyタイプの集合名詞を列記すると、 audience(聴衆), class(クラス) , club(クラブ) , committee(委員会) , crew(乗組員) , crowd(群集) , family(家族) , government(政府) , jury(陪審員団) , staff(職員) , team(チーム) , などがある。 ほか、policeタイプの集合名詞がある。policeは、つねに単数形の表記だが、意味的にはつねに複数的な意味である。 つまり、付随する be 動詞は現在形なら police are のようになるし、動詞は現在形なら、例えば police have のようになる(hasにしてはいけない)。 同様の police タイプの集合名詞を列挙すると、 cattle(畜牛), clergy(聖職者), people(人々), personnel(職員、社員), police(警察) である。 ;furniture などのグループ 名詞の分類として、数えるときに a piece of ~ とか two pieces of ~ とかで数えなければいけない名詞があり、furniture (家具)などのグループがそれであり、不可算名詞である。名詞によっては、 piece 以外の名詞で数える場合もある。その情報が必要な場合、詳しくは辞書などを参考にせよ(市販の文法参考書では、深入りしていない)。 furniture タイプの集合名詞は、 baggage(手荷物),luggage, clothing(衣類)、furniture(家具)、machinery(機械類) 、poetry(詩)、 がある。 数える場合は、 a piece of furniture や two piece of furniture のように数える。 または two beds のように具体的に家具名で数える。 ;その他 そのほか、注意すべき集合名詞として、fishがある。 同じ種類の魚なら、何匹でも fish である。だが、複数の種類の魚の事を言う場合、fishes と複数形になる。 hair は、頭髪全体を言う場合、aをつけずに hair といい、集合名詞になる。 なお a hair は「一本の髪の毛」の意味の普通名詞になる。 「果物」fruitは、日本語ではフルーツというが、しかし英語では普通は単数形で fruit で言う場合がほとんどである。 種類に注目する場合だけ、fruits と複数形で言う場合がある。 ほか、なお、よく中学英語などで 加算名詞としての a chicken は鳥としての一匹のニワトリだが、 「鶏肉」になると chicken になる。桐原ファクトいわく、こういうのは別に鶏肉にかぎった話ではなく、たとえばタマネギ an onion も、調理して刻んだりスープにしたりすれば不加算名詞 onion になるとのこと、である。 === 名詞の複数形 === ==== 名詞の複数形の不規則変化 ==== 母音が変化するもの man →men woman → women (なおwomenの発音はウイミン) foot (足)→ feet goose (ガチョウ)→geese mouse (ネズミ)→ mice tooth (歯)→ teeth ==== 語尾に-enがつくもの ==== child (こども)→ children ox (雄牛)→ oxen ===== 外来語に由来する名詞 ===== ラテン語やギリシャ語に由来する名詞の複数形は次のようである。 a → ae us →i um, on → a ex,ix → ices 例: analysis (分析)→ analyses crisis (危機)→ crises datum (データ)→ data medium(メディア) → media phenomenon → phenomena (現象) focus → foci formula → formulae appendix → appendices data は本来は複数形だが、現代では、dataを単数形のように使う用例も多い。 mediaは本来は複数形である。 ===== 単複同形 ===== deer シカ、sheep ヒツジ、carp コイ(魚のコイ)、など、いくつかの動物は、単数形と複数形が同じである。 ただし、複数形であることを特に強調したい場合には deers や sheeps のように言われたり書かれたりすることもある。 また、下記のように単数形のお末尾がsやそれに近いスペル単語のいくつかで、単複同形の例がある。 具体的には、Japanese や Chinese のように -ese で終わる国民も、同形である。 -ese ではないが、スイス人 Swiss も単数形と複数形が同形(単複同形)である。 そのほか、means(手段)、シリーズ series 、種 species 、のように単数形がもとからsで終わる幾つかの単語が、単複同形。 ほか、yen (円、日本円)も単複同形。 ==== 略語や数字の複数形 ==== ;略語 略語の複数形には、s または 's をつける。 CD → CDs または CD's アポストロフィーを省略し、sだけつけるのが現代では普通。 DVD → DVDs または DVD's ;数字 2010s または 2010's で、「2010年代」の意味。 ==== 複合名詞の複数形 ==== 複合名詞の一部には、複数形では末尾ではなく第一の要素にsがつくものもある。これはその第一の要素がその単語の主要素だからである。 passer-by (通行人)→ passers-by いっぽう、複合名詞であっても、末尾の要素が主要素なら、複数形ではその末尾にsがつく。 college student (大学生)→ college students ==== 対がセットのもの ==== たとえば眼鏡(めがね)は、左右のレンズで合計2つで1セットだが、英語でメガネは glasses というふうに、常に複数形で言う。 同様に、靴下 socksや、靴 boots あるいは shoes 、手袋 gloves も、基本的には複数形で使う。 ただし、靴や靴下など2つに分けられるもののうち、左右のどちらか片方だけを言いたい場合は、sock や shoe などのように単数形で言う場合もある(ロイヤル英文法)。 ほか、ハサミ scissors なども、同様につねに複数形で使う。 これらの単語を数えたい場合、 a pair of socks や two pairs of socks のように、セット単位で数える。 そのほか、ズボンを意味する pants (米国英語でスボンの意味)、trousers (イギリス英語でズボン)も、同様に必ず複数形で用いる。 ジーンズ jeans も、必ず複数形。 比較的新しい単語では、 「コンタクトレンズ」 contact lens も必ず複数形だと、よく参考書で紹介される。 ;常に複数形のもの ほか、対のあるものではないが、日本語では行儀作法はマナーだが、英語では manners と常に複数形である。なお、単数形 manner は、「方法」という意味である(桐原フォレスト)。このように、単数形と複数形とで意味が異なる。 ほか、示した意味では単数形が存在せず一般に複数形扱いのものとしては、 clothes (衣服)、 riches (財産)、means(財産)、 などがある。 そのほか、「トランプ」cards, 病名の「はしか」 measles , など、表記だけは複数形だが、付随する動詞は一般に単数扱い(ロイヤル英文法、桐原フォレスト)。 ==== 単数形と複数形で意味が違う名詞 ==== 多くの参考書で紹介される典型的なものを示す。 air 空気、airs 気取った態度 arm 腕、arms 武器 custom 習慣、customs 税関 day 日、days 時代 force 力、forces 軍隊 glass ガラス、glasses 眼鏡 good 善、goods 商品 letter 文字・手紙、letters 文学 pain 苦痛、pains 骨折り 紹介しなかったが上記の他にも、色々な名詞がある。 なお、上述の武器 arms などいくつかの単語は、意味的には単数であっても、文章の形式では一般に複数形として扱い、動詞なども複数形に対応したものになる。 一方、税関 customs は、動詞が単数形に対応するものと複数形に対応するものとの両方がある(ロイヤル英文法)。 このように、対応する動詞のあつかいについては、あまり規則的ではないので、高校生はそこまで深入りする必要は無い。 せいぜい、単数形 custom と複数形 customs とで意味が違うという事が分かる程度でよい。 余談だが、「武器」 arms の語源は、本来は「腕」arm とは別だということが英語学・言語学などでは知られている(桐原ファクト)。 ==== 学問名 ==== 経済学 economics や 数学 mathematics や物理学 physics などは、語形は複数形のように見えるが、単数形扱いである。 たとえば Physics is difficult. 「物理学は難しい。」 のようになる。 statics は、「統計学」の意味では単数扱いをして、動詞なども単数形に対応したものになる。だが、「複数の統計」という意味で statics を使う用法の場合、複数形扱いをする(ロイヤル英文法)。 ==== 複数形を使う慣用表現 ==== 名詞の複数形を使う慣用表現や熟語は多数あるが、よく参考書で紹介されるものをあげると、 「電車を乗り換える」 change trains 「~と友達になる」make friends with ~ 「~と握手する」 shake hands with ~ である。 ==== 所有格のsのつけかた ==== 所有格のsは、複数の意味ではないが、参考書では説明の都合上からか、複数形の単元にて所有格の解説もする。 さて、「AのB」という意味を書きたい場合、 アポストロフィ( ' )の意味が問題であり、 As' B か、それとも A's B と書くかは、名詞Aの種類によって分かれる。つ まず、 girls' school 「女子学校」のように、複数形がもともと末尾にsが付く場合(この場合はもともとgirls)、sのあとにアプストロフィが来る。 一方、複数形の語尾が -en の場合、 children's toy 「子供のおもちゃ」のように、 「 A's 」の並びになる。 なので、「女子大学」 women's college である。 なお「所有格」とは言うものの、所有以外の意味も表す。たとえば、対象者や目的語を所有格で表す場合もあり、たとえば上述の girls' school がそうである。 別に女子生徒が学校を所有しているわけではない。 そのほか、作家や作者なども所有格であり、たとえば Soseki's novel 「漱石の小説」である(ジーニアス)。 ほか、men's wear (紳士用衣服)など。 目的語のほかにも、意味上の主語を所有格で表す場合がある。 Tom's absence of school なら、「トムが学校を欠席したこと」である。 だから例えば mother's education と言った場合、母親による子への教育なのか、それとも母親への教育なのかは、文脈などから判断することになる(ロイヤル英文法)。 時間・金額・距離・重さなど、定量的な表現が可能なものを、形容詞的に名詞の前から修飾する場合、所有格を使う場合も多い。 「10分の休息」 ten minutes' break 「今日の新聞」 today's newspaper 「明日の天気」 tomorrow's weather 「3マイルの距離」 three miles' distance 「4キログラムの重さ」 four kilograms' weight ほか、国や地域などの名詞を形容詞的に使う場合、所有格になる。 「日本の気候」 Japan's climate 「日本の歴史」 Japan's history 「世界の人口」 the world's population なお、climateとweatherの違いとして、climate は年間を通じての気候、weather は一日単位の天気のこと。 固有名詞の末尾がsのとき、-sesや-susや-sasなら、下記のように最後にアポストロフィをつけるだけである。 Jesus' teaching 「イエスの教え」※ 青チャ、 Jesus' life 「イエスの人生」 ※インスパ いっぽう、そうでない場合は、たとえ末尾がsでも、 's を追加する。 Dickens's novel 「ディケンズの小説」 ※ 青チャ Henry James's novel 「ヘンリー・ジェームズの小説」 ※ ブレイク Keats's poem 「キーツの詩」 ※ インスパ === 固有名詞 === 固有名詞は文中でも大文字で書き始める。 なお、Mt.Fuji などのような場合は、Mt. と Fuji のそれぞれを大文字にする。 固有名詞には、不定冠詞 a をつけない。なお、a をつけると、たとえば a Lincoln で「リンカーンのような人」という比喩的な意味になるか、あるいは「リンカーン家の出身の人」という出身の意味になる。 定冠詞 the もつけない場合も多いが、例外的につける固有名詞も少なくない。 the をつける固有名詞は、 たとえば the Alps(アルプス山脈)のように複数形の山脈の固有名詞、 船舶 the Titanic (タイタニック号)、 新聞・雑誌 ''the Washington Post'' (『ワシントンポスト』)、''the Economist'' (『エコノミスト』)、''the New York Times''(『ニューy-クタイムズ』) ※ なお、新聞名や雑誌名の表記は通常、イタリック体(斜体)である。 of をともなう固有名詞 the sea of Japan(日本海)、the University of Washington(ワシントン大学)、the University of Chicago (シカゴ大学) 米国ホワイトハウス the White House, 太平洋 the Pacific Ocean などがある。 なお、大学だからといってtheをつけるとは限らず、たとえばオックスフォード大学 Oxford University には the をつけない。 国名としての「日本」 Japan にも、the をつけないのが普通。 === 物質名詞 === gold (金)や iron(鉄) などの物質名は通常、物質名詞である。 「物質名詞」というものの、必ずしも物質だけでなく、ほかにも、物体として存在しているものの特定の形状をもたない液体や煙(smoke)なども物質名詞である。 なお、そもそも物体として存在しない「平和」などの抽象概念は、物質名詞ではなく「抽象名詞」である。 さて、ともかく物質名詞の例としては、まず water や milk や coffee や wine などの液体や飲料の物質、 sugar などの粉体、 などがある。 なお、sugar を数える場合、たとえば a spoonful of sugar (スプーン一杯の砂糖)のように数える。 液体はべつに飲料出なくてもかまわない。 たとえば「ガソリン」gasoline も物質名詞である。 a gallon of gasoline とか a liter of gasoline のように数える。 なお、飲料としての water や milk などを数える場合は、 容器に注目し、a glass of water や a cup of water や a bottle of milk のように容器単位で数える。 ここでいう a glass とは、ガラス製コップという意味である。 材質としてのガラス glass は物質名詞であり、数えられない。 日本人の感覚とは違うが英語では、下記のものも物質名詞である。 英語では、「紙」paper や「パン」 bread は物質名詞である。 紙は a peace of paper または a sheet of paper (1枚の紙)のように数える。 パンは、 a slice of bread (一切れのパン)または a loaf of bread (一斤(いっきん)のパン)のように数える。 バター butter もチーズ cheese も物質名詞である。 a pound of butter (1ポンドのバター)のように数える。 money (お金)も物質名詞である。 多額の金をあらわすときに much を使うのと関連づけて覚えれば、money が数えられないことを覚えやすいだろう。 英語では、紙幣 bill や硬貨 coin は数えられるが、お金そのものは数えられないとして考えている。 雨 rain も、分類上は、物質名詞としている参考書が多い。 なお、rains と言う場合、豪雨や長雨など、やや別の意味になる(ロイヤル英文法)。 そのほか、wood(木質)は材質としての木材・木造を表す場合は物質名詞である。だが、ほかにも「一本の木」のことを wood という用法があり、この用法の場合は普通名詞である。(このため、参考書によっては wood が物質名詞の項目では紹介されていない場合もある。) 同様に、「石」stone も、材質としての「石」「石造り」ならstoneは物質名詞である。しかし、手でもてる程度の一個の石を言う場合は普通名詞であり、複数個あれば stones のようにも言える。 ここで紹介する名詞以外にも、多くの物質名詞がある。多すぎて参考書でも紹介しきれておらず、参考書ごとに紹介する名詞が違う有様なので、けっして片っ端尾から丸暗記の必要は無い。 代表的な物質名詞と、その数え方や使い方をわかれば十分である。 === 抽象名詞 === 抽象名詞とは、たとえば happiness (幸福)やbeauty (美)などである。なお、fun(楽しみ)も抽象名詞。 information(情報)やadvice(忠告、助言)やnews(ニュース)なども抽象名詞である。 speech(言論)やwar(戦争)など行動が具体的に存在するものであっても、speechなどこれらの名詞は抽象名詞である。なお、「平和」 peace も抽象名詞である。 そのほか、kindness (親切)や homework (宿題)など、よく参考書では抽象名詞として紹介される。 抽象名詞の程度をあらわす場合、多い場合・大きい場合は much または a lot of を使う。抽象名詞の程度が少ない・小さい場合は、 a little of を使う。 many , few, a few は使えない。 news や advice は、抽象名詞ではあるが、数を数える方法があり、 a piece of news (1つのニュース)や a piece of advice (1つのアドバイス)のようにして数えられる。 ほか、「 of + 抽象名詞 」で、形容詞的な意味になる。 This map is use to me. 「この地図は私にとって役にたつ」 This map is of no use to me. 「この地図は私にとって役に立たない」 否定の場合は、「 of no 抽象名詞 」になる。 This book is of great use to me. 「この地図は私にとって大変に役に立つ」 ※インスパイア、ジーニアスに似た例文 of great use で「大変役に立つ」の意味(インスパイア、ジーニアス)。 This information is of importance to me. 「この情報は私にとって重要だ」 This information is of value to me. 「この情報は私にとって価値がある」 This information is of no importance to me. 「この情報は私にとって重要でない」 This information is of no value to me. 「この情報は私にとって価値がない」 関連して、前置詞 of にはofには「性質」の意味もあり、 a man of ability 「有能な人」(エバグリ、インスパイア) a man of courage 「勇敢な人」(ファクト、インスパイア) のような用法もある。 He is a man if ability. 「彼は有能な人だ」(エバグリ) with care で 副詞 carefully 「注意深く」と同じ意味。 一般に 「with +抽象名詞」で副詞的は働きをする(ジーニ、インスパ)。 with ease なら easily と同じで「簡単に」の意味。 Tom did it with ease. 「トムはそれをやすやすとやった」(青チャに似た例文) You can read this book with ease. 「この本は簡単に読める」(インスパに同じ例文) Tom did it with care. 「トムはそれを注意深く行った」(青チャに似た例文) 「Tom did it with ease. 」を Tom did it easily. と言っても意味は同じ。同様に Tom did it with care. = Tom did it carefully. である。 == その他 == 英語の名詞を使う場合、単数形を使うか複数形を使うかは、ネイティブではない私たち日本人には難しい問題である。だが桐原ファクトいわく、迷ったら複数形を使えば実用上は済む場合が多い、とのことである。 == 名詞と性別 == 名詞の性別については中学校で習ったとおり。 高校でとくに新しく覚えることはない。そのため、参考書では名詞の性別について、紹介してない参考書も多い。 青チャートとインスパイアが、名詞の性別(gender ジャンダー)について紹介している。※ 青チャートが「 gender 」という単語を紹介。 参考書によって、性別の分類が少し違う。 青チャートでは、男性名詞、女性名詞、中性名詞、通性名詞、の4分類。 インスイパイアでは、男性名詞、女性名詞、中性名詞、の3分類。 まず、青チャートとインスパイアの共通点として、 boy, brother ,man ,father は男性名詞であり、代名詞は he で受ける。 girl や sister や lady や woman や mother, は女性名詞であり、代名詞は she で受ける。 man が本当に男性名詞かは、老人を old man といったりと疑問もあるかもしれないが、高校英語の参考書的にはman は男性名詞であることになっている。 上記のboy などの例のように、現実世界では人間である何かを現す単語では、その人間の自然界での性別(sex)と、単語の性別(gender)とは一致する。 英語では、現実世界の性別のないものは、とくに男性名詞でもなく女性名詞でもないのが一般的であり、よって「中性」名詞または「通性」名詞などと呼ばれる分類をされる(青チャート)。ただし、文学的表現などで、若干の例外があるが、後述する。 baby や person のように、単語だけでは性別が不明な場合は、とりあえず代名詞は it で受ける(青チャ、インスパ)。ただし文脈などから性別が判定できる場合、he や she に置き換える(ロイヤル英文法)。 動物・ペットなどは普通は it で受けるが、実際の性別に合わせて he または she で受けることも可能である(青チャート、インスパ)。 star や flower などの代名詞は単数はit で、複数は they で受ける。 ;「通性」と「中性」 現代の日本語では「中性」という表現を、あたかも女性的な見かけの男性、または男性的な見かけの女性などに対して使うことがある。 しかし英文法でいう「中性」は、それとは意味が違う。英文法でいう「中性」とは、無生物の star(星) や flower(花)のように、性別がない名詞のことである。 さて、青チャートおよびロイヤル英文法では、baby や person のように、ふつうは人間の男性か女性かのどちらかではあるはずだが、単語だけでは性別を決定できない名詞のことを「通性」としている。 一方、star や flower などは「中性」名詞であるとしていおり、it で受ける。 インスパイアでは「通性」の語を紹介せず。、star や flower などは「中性」名詞であるとしていおり、it で受けるとしている。 ;文学的な性別 「国」は本来、itで受ける。だが、文学または何らかの事情により、「国」をshe で受けることもある。 同様、船や愛車(青チャート)などの乗り物を she で受けることもある(青、インスパ)。 ほか、moon, sea を she で受けることもある(インスパ)。 sun, river を he で受けることもある(インスパ)。 ;男女でちがう名詞 actor 「男優」 actress 「女優」 god 「(男の)神」 goddess 「女神」 prince 「王子」 princess 「王女」 のように、いくつかの名詞では ess が語尾につくと女性名詞になる。また、上記のように語尾にessのついてない形が、それらの名詞の男性名詞である。 ただし、近年では actor を男優に限定するのは性差別だとされ、女優もふくめて男優も女優も「俳優」は actor とする傾向がある(青チャート)。 同様に、かつてレストランなどのウェイターについて、 waiter 男のウェイター waitress ウェイトレス(女性) だったが、近年では男女とも waiter で表すようになってきている(青チャート)。 waitperson という場合もあり、男女とも waitperson で受ける(インスパイア)。 なお、旅客航空機のスチュワーデス stewardess は女性名詞である。これを男性名詞にすると steward スチュワードになる(青チャート)。 しかし近年は、flight attendant または cabin attendant 「客室乗務員」という別の単語に置き換わっており、男女ともにそれを使う。 man という単語は性差別的であるとされ、英米では別の単語に言い換えている傾向が大きい。 (消防士) fireman → firefighter (議長) chairman → chairperson (販売員) salesman → salesperson または店舗販売員なら shop assistant (青チャ)など (警察官) policeman → police officer など。 ;古語 英語の古語では、自然の性別をもたない抽象名詞や物質名詞などにも、男性または女性の性別(「文法上の性」)が割り当てられていた過去があったが、現代では大部分が消失しているので(インスパイア)、高校生は覚える必要は無い。高校の範囲を大きく超えており、大学の英語学研究の範囲。 なお、インスパイアにある「文法上の性」とは、上記のような英語の古語などにあった抽象名詞や物質名詞などの性別のこと。 ezefwkm9h5grkytm1txwxw2yquff0gw 206740 206735 2022-08-19T11:43:04Z すじにくシチュー 12058 /* その他 */ wikitext text/x-wiki === 名詞の分類 === ==== 基本 ==== まず、中学でも習うように、たとえば人名 Tom とか、国名 America とか USA みたいなのを、固有名詞という。 これは良いとして、問題はそれ以外の名詞をどう分類するかで、学者によって、やや流儀が分かれている。 通常、固有名詞以外の名詞をまとめて言いたい場合、「普通名詞」と言う(ロイヤル英文法)。 だが、文法参考書によっては、「集合名詞」や「物質名詞」「抽象名詞」とは別に「普通名詞」という分類を設けている書籍もある(たとえば「ジーニアス総合英語」、桐原フォレスト)。 このように、書籍によって分類が微妙に異なり、一致しない。 裏を返せば、大学入試にこういう問題が出ることは無いので、安心していい(もし出題されたら、その大学の見識が疑われるし、予備校などから大学が猛批判されるだけである)。 このように分類の異なる普通名詞よりも、もっと重要な分類法として、「可算名詞」と「不可算名詞」の分類がある。 「可算名詞」とは、数えられる名詞のことで、たとえば dog → dogs のように単数形と複数形との区別のある名詞のことである。 一方、tea(茶) や milk (牛乳)などは、単数形と複数形の区別がなく、こういうのを「不可算名詞」という。 ただし、実際にはレストランなどでは、注文の単位として tea や milk を単数形扱いして、一杯の茶なら a tea でいい(ロイヤル英文法、ジーニアス総合英語), 2杯の茶なら two teas のように言う場合もある(ジーニアス総合英語)。 ほか、paper は、「紙」という意味では不可算名詞だが、「新聞」の意味ではpaper は加算名詞である(ロイヤル英文法)。 ==== 集合名詞 ==== 「集合名詞」とは、「家族」 family のように、人など構成要素のまとまりそのものを名詞としたもののことである。 1つの家族を言いたい場合は、たとえその家族が4人家族だろうが単数形で family である。 だが、「5世帯」とか言いたい場合は five families のように複数形になる。また、「私たちは5人家族です。」は We are a family of five. のように言う。 familyタイプの集合名詞を列記すると、 audience(聴衆), class(クラス) , club(クラブ) , committee(委員会) , crew(乗組員) , crowd(群集) , family(家族) , government(政府) , jury(陪審員団) , staff(職員) , team(チーム) , などがある。 ほか、policeタイプの集合名詞がある。policeは、つねに単数形の表記だが、意味的にはつねに複数的な意味である。 つまり、付随する be 動詞は現在形なら police are のようになるし、動詞は現在形なら、例えば police have のようになる(hasにしてはいけない)。 同様の police タイプの集合名詞を列挙すると、 cattle(畜牛), clergy(聖職者), people(人々), personnel(職員、社員), police(警察) である。 ;furniture などのグループ 名詞の分類として、数えるときに a piece of ~ とか two pieces of ~ とかで数えなければいけない名詞があり、furniture (家具)などのグループがそれであり、不可算名詞である。名詞によっては、 piece 以外の名詞で数える場合もある。その情報が必要な場合、詳しくは辞書などを参考にせよ(市販の文法参考書では、深入りしていない)。 furniture タイプの集合名詞は、 baggage(手荷物),luggage, clothing(衣類)、furniture(家具)、machinery(機械類) 、poetry(詩)、 がある。 数える場合は、 a piece of furniture や two piece of furniture のように数える。 または two beds のように具体的に家具名で数える。 ;その他 そのほか、注意すべき集合名詞として、fishがある。 同じ種類の魚なら、何匹でも fish である。だが、複数の種類の魚の事を言う場合、fishes と複数形になる。 hair は、頭髪全体を言う場合、aをつけずに hair といい、集合名詞になる。 なお a hair は「一本の髪の毛」の意味の普通名詞になる。 「果物」fruitは、日本語ではフルーツというが、しかし英語では普通は単数形で fruit で言う場合がほとんどである。 種類に注目する場合だけ、fruits と複数形で言う場合がある。 ほか、なお、よく中学英語などで 加算名詞としての a chicken は鳥としての一匹のニワトリだが、 「鶏肉」になると chicken になる。桐原ファクトいわく、こういうのは別に鶏肉にかぎった話ではなく、たとえばタマネギ an onion も、調理して刻んだりスープにしたりすれば不加算名詞 onion になるとのこと、である。 === 名詞の複数形 === ==== 名詞の複数形の不規則変化 ==== 母音が変化するもの man →men woman → women (なおwomenの発音はウイミン) foot (足)→ feet goose (ガチョウ)→geese mouse (ネズミ)→ mice tooth (歯)→ teeth ==== 語尾に-enがつくもの ==== child (こども)→ children ox (雄牛)→ oxen ===== 外来語に由来する名詞 ===== ラテン語やギリシャ語に由来する名詞の複数形は次のようである。 a → ae us →i um, on → a ex,ix → ices 例: analysis (分析)→ analyses crisis (危機)→ crises datum (データ)→ data medium(メディア) → media phenomenon → phenomena (現象) focus → foci formula → formulae appendix → appendices data は本来は複数形だが、現代では、dataを単数形のように使う用例も多い。 mediaは本来は複数形である。 ===== 単複同形 ===== deer シカ、sheep ヒツジ、carp コイ(魚のコイ)、など、いくつかの動物は、単数形と複数形が同じである。 ただし、複数形であることを特に強調したい場合には deers や sheeps のように言われたり書かれたりすることもある。 また、下記のように単数形のお末尾がsやそれに近いスペル単語のいくつかで、単複同形の例がある。 具体的には、Japanese や Chinese のように -ese で終わる国民も、同形である。 -ese ではないが、スイス人 Swiss も単数形と複数形が同形(単複同形)である。 そのほか、means(手段)、シリーズ series 、種 species 、のように単数形がもとからsで終わる幾つかの単語が、単複同形。 ほか、yen (円、日本円)も単複同形。 ==== 略語や数字の複数形 ==== ;略語 略語の複数形には、s または 's をつける。 CD → CDs または CD's アポストロフィーを省略し、sだけつけるのが現代では普通。 DVD → DVDs または DVD's ;数字 2010s または 2010's で、「2010年代」の意味。 ==== 複合名詞の複数形 ==== 複合名詞の一部には、複数形では末尾ではなく第一の要素にsがつくものもある。これはその第一の要素がその単語の主要素だからである。 passer-by (通行人)→ passers-by いっぽう、複合名詞であっても、末尾の要素が主要素なら、複数形ではその末尾にsがつく。 college student (大学生)→ college students ==== 対がセットのもの ==== たとえば眼鏡(めがね)は、左右のレンズで合計2つで1セットだが、英語でメガネは glasses というふうに、常に複数形で言う。 同様に、靴下 socksや、靴 boots あるいは shoes 、手袋 gloves も、基本的には複数形で使う。 ただし、靴や靴下など2つに分けられるもののうち、左右のどちらか片方だけを言いたい場合は、sock や shoe などのように単数形で言う場合もある(ロイヤル英文法)。 ほか、ハサミ scissors なども、同様につねに複数形で使う。 これらの単語を数えたい場合、 a pair of socks や two pairs of socks のように、セット単位で数える。 そのほか、ズボンを意味する pants (米国英語でスボンの意味)、trousers (イギリス英語でズボン)も、同様に必ず複数形で用いる。 ジーンズ jeans も、必ず複数形。 比較的新しい単語では、 「コンタクトレンズ」 contact lens も必ず複数形だと、よく参考書で紹介される。 ;常に複数形のもの ほか、対のあるものではないが、日本語では行儀作法はマナーだが、英語では manners と常に複数形である。なお、単数形 manner は、「方法」という意味である(桐原フォレスト)。このように、単数形と複数形とで意味が異なる。 ほか、示した意味では単数形が存在せず一般に複数形扱いのものとしては、 clothes (衣服)、 riches (財産)、means(財産)、 などがある。 そのほか、「トランプ」cards, 病名の「はしか」 measles , など、表記だけは複数形だが、付随する動詞は一般に単数扱い(ロイヤル英文法、桐原フォレスト)。 ==== 単数形と複数形で意味が違う名詞 ==== 多くの参考書で紹介される典型的なものを示す。 air 空気、airs 気取った態度 arm 腕、arms 武器 custom 習慣、customs 税関 day 日、days 時代 force 力、forces 軍隊 glass ガラス、glasses 眼鏡 good 善、goods 商品 letter 文字・手紙、letters 文学 pain 苦痛、pains 骨折り 紹介しなかったが上記の他にも、色々な名詞がある。 なお、上述の武器 arms などいくつかの単語は、意味的には単数であっても、文章の形式では一般に複数形として扱い、動詞なども複数形に対応したものになる。 一方、税関 customs は、動詞が単数形に対応するものと複数形に対応するものとの両方がある(ロイヤル英文法)。 このように、対応する動詞のあつかいについては、あまり規則的ではないので、高校生はそこまで深入りする必要は無い。 せいぜい、単数形 custom と複数形 customs とで意味が違うという事が分かる程度でよい。 余談だが、「武器」 arms の語源は、本来は「腕」arm とは別だということが英語学・言語学などでは知られている(桐原ファクト)。 ==== 学問名 ==== 経済学 economics や 数学 mathematics や物理学 physics などは、語形は複数形のように見えるが、単数形扱いである。 たとえば Physics is difficult. 「物理学は難しい。」 のようになる。 statics は、「統計学」の意味では単数扱いをして、動詞なども単数形に対応したものになる。だが、「複数の統計」という意味で statics を使う用法の場合、複数形扱いをする(ロイヤル英文法)。 ==== 複数形を使う慣用表現 ==== 名詞の複数形を使う慣用表現や熟語は多数あるが、よく参考書で紹介されるものをあげると、 「電車を乗り換える」 change trains 「~と友達になる」make friends with ~ 「~と握手する」 shake hands with ~ である。 ==== 所有格のsのつけかた ==== 所有格のsは、複数の意味ではないが、参考書では説明の都合上からか、複数形の単元にて所有格の解説もする。 さて、「AのB」という意味を書きたい場合、 アポストロフィ( ' )の意味が問題であり、 As' B か、それとも A's B と書くかは、名詞Aの種類によって分かれる。つ まず、 girls' school 「女子学校」のように、複数形がもともと末尾にsが付く場合(この場合はもともとgirls)、sのあとにアプストロフィが来る。 一方、複数形の語尾が -en の場合、 children's toy 「子供のおもちゃ」のように、 「 A's 」の並びになる。 なので、「女子大学」 women's college である。 なお「所有格」とは言うものの、所有以外の意味も表す。たとえば、対象者や目的語を所有格で表す場合もあり、たとえば上述の girls' school がそうである。 別に女子生徒が学校を所有しているわけではない。 そのほか、作家や作者なども所有格であり、たとえば Soseki's novel 「漱石の小説」である(ジーニアス)。 ほか、men's wear (紳士用衣服)など。 目的語のほかにも、意味上の主語を所有格で表す場合がある。 Tom's absence of school なら、「トムが学校を欠席したこと」である。 だから例えば mother's education と言った場合、母親による子への教育なのか、それとも母親への教育なのかは、文脈などから判断することになる(ロイヤル英文法)。 時間・金額・距離・重さなど、定量的な表現が可能なものを、形容詞的に名詞の前から修飾する場合、所有格を使う場合も多い。 「10分の休息」 ten minutes' break 「今日の新聞」 today's newspaper 「明日の天気」 tomorrow's weather 「3マイルの距離」 three miles' distance 「4キログラムの重さ」 four kilograms' weight ほか、国や地域などの名詞を形容詞的に使う場合、所有格になる。 「日本の気候」 Japan's climate 「日本の歴史」 Japan's history 「世界の人口」 the world's population なお、climateとweatherの違いとして、climate は年間を通じての気候、weather は一日単位の天気のこと。 固有名詞の末尾がsのとき、-sesや-susや-sasなら、下記のように最後にアポストロフィをつけるだけである。 Jesus' teaching 「イエスの教え」※ 青チャ、 Jesus' life 「イエスの人生」 ※インスパ いっぽう、そうでない場合は、たとえ末尾がsでも、 's を追加する。 Dickens's novel 「ディケンズの小説」 ※ 青チャ Henry James's novel 「ヘンリー・ジェームズの小説」 ※ ブレイク Keats's poem 「キーツの詩」 ※ インスパ === 固有名詞 === 固有名詞は文中でも大文字で書き始める。 なお、Mt.Fuji などのような場合は、Mt. と Fuji のそれぞれを大文字にする。 固有名詞には、不定冠詞 a をつけない。なお、a をつけると、たとえば a Lincoln で「リンカーンのような人」という比喩的な意味になるか、あるいは「リンカーン家の出身の人」という出身の意味になる。 定冠詞 the もつけない場合も多いが、例外的につける固有名詞も少なくない。 the をつける固有名詞は、 たとえば the Alps(アルプス山脈)のように複数形の山脈の固有名詞、 船舶 the Titanic (タイタニック号)、 新聞・雑誌 ''the Washington Post'' (『ワシントンポスト』)、''the Economist'' (『エコノミスト』)、''the New York Times''(『ニューy-クタイムズ』) ※ なお、新聞名や雑誌名の表記は通常、イタリック体(斜体)である。 of をともなう固有名詞 the sea of Japan(日本海)、the University of Washington(ワシントン大学)、the University of Chicago (シカゴ大学) 米国ホワイトハウス the White House, 太平洋 the Pacific Ocean などがある。 なお、大学だからといってtheをつけるとは限らず、たとえばオックスフォード大学 Oxford University には the をつけない。 国名としての「日本」 Japan にも、the をつけないのが普通。 === 物質名詞 === gold (金)や iron(鉄) などの物質名は通常、物質名詞である。 「物質名詞」というものの、必ずしも物質だけでなく、ほかにも、物体として存在しているものの特定の形状をもたない液体や煙(smoke)なども物質名詞である。 なお、そもそも物体として存在しない「平和」などの抽象概念は、物質名詞ではなく「抽象名詞」である。 さて、ともかく物質名詞の例としては、まず water や milk や coffee や wine などの液体や飲料の物質、 sugar などの粉体、 などがある。 なお、sugar を数える場合、たとえば a spoonful of sugar (スプーン一杯の砂糖)のように数える。 液体はべつに飲料出なくてもかまわない。 たとえば「ガソリン」gasoline も物質名詞である。 a gallon of gasoline とか a liter of gasoline のように数える。 なお、飲料としての water や milk などを数える場合は、 容器に注目し、a glass of water や a cup of water や a bottle of milk のように容器単位で数える。 ここでいう a glass とは、ガラス製コップという意味である。 材質としてのガラス glass は物質名詞であり、数えられない。 日本人の感覚とは違うが英語では、下記のものも物質名詞である。 英語では、「紙」paper や「パン」 bread は物質名詞である。 紙は a peace of paper または a sheet of paper (1枚の紙)のように数える。 パンは、 a slice of bread (一切れのパン)または a loaf of bread (一斤(いっきん)のパン)のように数える。 バター butter もチーズ cheese も物質名詞である。 a pound of butter (1ポンドのバター)のように数える。 money (お金)も物質名詞である。 多額の金をあらわすときに much を使うのと関連づけて覚えれば、money が数えられないことを覚えやすいだろう。 英語では、紙幣 bill や硬貨 coin は数えられるが、お金そのものは数えられないとして考えている。 雨 rain も、分類上は、物質名詞としている参考書が多い。 なお、rains と言う場合、豪雨や長雨など、やや別の意味になる(ロイヤル英文法)。 そのほか、wood(木質)は材質としての木材・木造を表す場合は物質名詞である。だが、ほかにも「一本の木」のことを wood という用法があり、この用法の場合は普通名詞である。(このため、参考書によっては wood が物質名詞の項目では紹介されていない場合もある。) 同様に、「石」stone も、材質としての「石」「石造り」ならstoneは物質名詞である。しかし、手でもてる程度の一個の石を言う場合は普通名詞であり、複数個あれば stones のようにも言える。 ここで紹介する名詞以外にも、多くの物質名詞がある。多すぎて参考書でも紹介しきれておらず、参考書ごとに紹介する名詞が違う有様なので、けっして片っ端尾から丸暗記の必要は無い。 代表的な物質名詞と、その数え方や使い方をわかれば十分である。 === 抽象名詞 === 抽象名詞とは、たとえば happiness (幸福)やbeauty (美)などである。なお、fun(楽しみ)も抽象名詞。 information(情報)やadvice(忠告、助言)やnews(ニュース)なども抽象名詞である。 speech(言論)やwar(戦争)など行動が具体的に存在するものであっても、speechなどこれらの名詞は抽象名詞である。なお、「平和」 peace も抽象名詞である。 そのほか、kindness (親切)や homework (宿題)など、よく参考書では抽象名詞として紹介される。 抽象名詞の程度をあらわす場合、多い場合・大きい場合は much または a lot of を使う。抽象名詞の程度が少ない・小さい場合は、 a little of を使う。 many , few, a few は使えない。 news や advice は、抽象名詞ではあるが、数を数える方法があり、 a piece of news (1つのニュース)や a piece of advice (1つのアドバイス)のようにして数えられる。 ほか、「 of + 抽象名詞 」で、形容詞的な意味になる。 This map is use to me. 「この地図は私にとって役にたつ」 This map is of no use to me. 「この地図は私にとって役に立たない」 否定の場合は、「 of no 抽象名詞 」になる。 This book is of great use to me. 「この地図は私にとって大変に役に立つ」 ※インスパイア、ジーニアスに似た例文 of great use で「大変役に立つ」の意味(インスパイア、ジーニアス)。 This information is of importance to me. 「この情報は私にとって重要だ」 This information is of value to me. 「この情報は私にとって価値がある」 This information is of no importance to me. 「この情報は私にとって重要でない」 This information is of no value to me. 「この情報は私にとって価値がない」 関連して、前置詞 of にはofには「性質」の意味もあり、 a man of ability 「有能な人」(エバグリ、インスパイア) a man of courage 「勇敢な人」(ファクト、インスパイア) のような用法もある。 He is a man if ability. 「彼は有能な人だ」(エバグリ) with care で 副詞 carefully 「注意深く」と同じ意味。 一般に 「with +抽象名詞」で副詞的は働きをする(ジーニ、インスパ)。 with ease なら easily と同じで「簡単に」の意味。 Tom did it with ease. 「トムはそれをやすやすとやった」(青チャに似た例文) You can read this book with ease. 「この本は簡単に読める」(インスパに同じ例文) Tom did it with care. 「トムはそれを注意深く行った」(青チャに似た例文) 「Tom did it with ease. 」を Tom did it easily. と言っても意味は同じ。同様に Tom did it with care. = Tom did it carefully. である。 == その他 == 英語の名詞を使う場合、単数形を使うか複数形を使うかは、ネイティブではない私たち日本人には難しい問題である。だが桐原ファクトいわく、迷ったら複数形を使えば実用上は済む場合が多い、とのことである。 a novelist and poet 「小説家であり詩人でもある1人の人」 a novelist and a poet 「1人の小説家と1人の詩人」(合計2人) a knife and fork 「ナイフとフォーク」 ナイフとフォークは、英米での食事では、通常は1セットで使う。 同様に a cup and saucer 「皿つきカップ」 などの表現もある。 == 名詞と性別 == 名詞の性別については中学校で習ったとおり。 高校でとくに新しく覚えることはない。そのため、参考書では名詞の性別について、紹介してない参考書も多い。 青チャートとインスパイアが、名詞の性別(gender ジャンダー)について紹介している。※ 青チャートが「 gender 」という単語を紹介。 参考書によって、性別の分類が少し違う。 青チャートでは、男性名詞、女性名詞、中性名詞、通性名詞、の4分類。 インスイパイアでは、男性名詞、女性名詞、中性名詞、の3分類。 まず、青チャートとインスパイアの共通点として、 boy, brother ,man ,father は男性名詞であり、代名詞は he で受ける。 girl や sister や lady や woman や mother, は女性名詞であり、代名詞は she で受ける。 man が本当に男性名詞かは、老人を old man といったりと疑問もあるかもしれないが、高校英語の参考書的にはman は男性名詞であることになっている。 上記のboy などの例のように、現実世界では人間である何かを現す単語では、その人間の自然界での性別(sex)と、単語の性別(gender)とは一致する。 英語では、現実世界の性別のないものは、とくに男性名詞でもなく女性名詞でもないのが一般的であり、よって「中性」名詞または「通性」名詞などと呼ばれる分類をされる(青チャート)。ただし、文学的表現などで、若干の例外があるが、後述する。 baby や person のように、単語だけでは性別が不明な場合は、とりあえず代名詞は it で受ける(青チャ、インスパ)。ただし文脈などから性別が判定できる場合、he や she に置き換える(ロイヤル英文法)。 動物・ペットなどは普通は it で受けるが、実際の性別に合わせて he または she で受けることも可能である(青チャート、インスパ)。 star や flower などの代名詞は単数はit で、複数は they で受ける。 ;「通性」と「中性」 現代の日本語では「中性」という表現を、あたかも女性的な見かけの男性、または男性的な見かけの女性などに対して使うことがある。 しかし英文法でいう「中性」は、それとは意味が違う。英文法でいう「中性」とは、無生物の star(星) や flower(花)のように、性別がない名詞のことである。 さて、青チャートおよびロイヤル英文法では、baby や person のように、ふつうは人間の男性か女性かのどちらかではあるはずだが、単語だけでは性別を決定できない名詞のことを「通性」としている。 一方、star や flower などは「中性」名詞であるとしていおり、it で受ける。 インスパイアでは「通性」の語を紹介せず。、star や flower などは「中性」名詞であるとしていおり、it で受けるとしている。 ;文学的な性別 「国」は本来、itで受ける。だが、文学または何らかの事情により、「国」をshe で受けることもある。 同様、船や愛車(青チャート)などの乗り物を she で受けることもある(青、インスパ)。 ほか、moon, sea を she で受けることもある(インスパ)。 sun, river を he で受けることもある(インスパ)。 ;男女でちがう名詞 actor 「男優」 actress 「女優」 god 「(男の)神」 goddess 「女神」 prince 「王子」 princess 「王女」 のように、いくつかの名詞では ess が語尾につくと女性名詞になる。また、上記のように語尾にessのついてない形が、それらの名詞の男性名詞である。 ただし、近年では actor を男優に限定するのは性差別だとされ、女優もふくめて男優も女優も「俳優」は actor とする傾向がある(青チャート)。 同様に、かつてレストランなどのウェイターについて、 waiter 男のウェイター waitress ウェイトレス(女性) だったが、近年では男女とも waiter で表すようになってきている(青チャート)。 waitperson という場合もあり、男女とも waitperson で受ける(インスパイア)。 なお、旅客航空機のスチュワーデス stewardess は女性名詞である。これを男性名詞にすると steward スチュワードになる(青チャート)。 しかし近年は、flight attendant または cabin attendant 「客室乗務員」という別の単語に置き換わっており、男女ともにそれを使う。 man という単語は性差別的であるとされ、英米では別の単語に言い換えている傾向が大きい。 (消防士) fireman → firefighter (議長) chairman → chairperson (販売員) salesman → salesperson または店舗販売員なら shop assistant (青チャ)など (警察官) policeman → police officer など。 ;古語 英語の古語では、自然の性別をもたない抽象名詞や物質名詞などにも、男性または女性の性別(「文法上の性」)が割り当てられていた過去があったが、現代では大部分が消失しているので(インスパイア)、高校生は覚える必要は無い。高校の範囲を大きく超えており、大学の英語学研究の範囲。 なお、インスパイアにある「文法上の性」とは、上記のような英語の古語などにあった抽象名詞や物質名詞などの性別のこと。 7e475m766ginlj6iymg64zniimi43un 高校英語の文法/冠詞 0 35056 206736 205028 2022-08-19T08:22:31Z すじにくシチュー 12058 不定冠詞 wikitext text/x-wiki === 冠詞 === ==== 不定冠詞 ==== 冠詞の a および an が不定冠詞である。 a および an の基本的な意味は、「1つの」である。 a か an のどちらを使うかは、発音によって決まる。(語のつづりではない) 名詞の最初の発音が母音なら、不定冠詞はanになる。 なので、 an hour 「1時間」や an SOS のように、不定冠詞のあとのつづりが母音でなくても、発音が母音なので冠詞が an になる。 もちろん an apple や an egg など、発音もつづりも母音のものは、不定冠詞もanになる。 文章中か会話などで、それまで話題に出てこなかった、初めて話題に出てくる名詞について、1つの名詞なら冠詞は a または an である(青チャ、エバー)。 なお、話題で2回目以降に出てくるものについては、特定できる語の冠詞として the をつけるのが一般的(インスパ)。 ;その他の a の用法 時間や重さや個数などの単位とともに用いて「1~につき」の意味がある(青チャ)。 An apple a day keeps the doctor away. 「1日1個のりんごを食べれば医者はいらない」(ことわざ) once a day 「1日に1回」 twice a day 「1日に2回」、ブレイクスルー 「ある~の」という意味もある。 in a sense 「ある意味では」 It is a true in a sense. 「ある意味では、それは正しい」  「a ~(人名)」で、「~のような人」の意味がある。 He is a Edison. 「彼はエジソンのような人だ。」 aには「いくらかの」という意味もあり、some に近い意味である。 from a distance または in a distance で「いくらか離れて」の意味(インスパ)。 いくらかの意味のa を使った慣用句として、 at a distance (いくらか離れて) after a while 「しばらくして」 once in a while 「時折(ときおり)」 などがある(青チャ、)。 その他、ほかの意味の a も含めれば、 a または an を使った慣用句として at a loss 「途方にくれて」 in a hurry 「急いで」 come to an end 「終わる」 all of a sudden 「突然」 などが加わる(青チャ、インスパ)。 ==== 定冠詞 ==== 天体としての「月」 moon はひとつしか存在しないので、the moon と冠詞をつけていう。 しかし、「半月」は a half moon である。 これは、「満月」「新月」「半月」「三日月」など、月のいくつもある状態のうちの一つという意味で、a になっている。 ==== 無冠詞 ==== 定冠詞 the も不定冠詞 a/an も使わないのを、無冠詞という。 物質名詞、抽象名詞など、もともと冠詞を使わずに使う種類の名詞は、それらの種類の名詞が一般的な意味で使われている場合は無冠詞である。 なので、information 「情報」や、「お金」money や「金」gold なども、無冠詞である。 ただし、water は、the water で、海やプールや池など、大量の水のたまっている場所という意味になる。 「電車で」by train, 「飛行機で」by plane など交通手段は無冠詞である。 ただし、これらのもともとの単語(train や plane など)は無冠詞の名詞ではないので、どちらかというと、論理的なものというよりも慣用表現である。 また、「徒歩で」on foot のように、移動手段も無冠詞が普通。なお、徒歩の場合、byではなくonになることに注意。 交通手段に限らず、「電話で」by phone や「eメールで」by email も無冠詞である。 なお、eメールは email のほか e-mail とハイフンをつけて書いてもいい。 そのほか、go to bed や go to school などにおける bed や schoolなど、一部の慣用表現中の名詞に無冠詞のものがある。 これは、bedの場所よりも寝ることが意味の重点であったり、schoolの場所よりもそこで勉強することが意味の重点であるとも考えられるが、最終的には慣用表現として覚えるべきであろう。 参考書では、go to bed や go to school などの無冠詞の説明で、よく「機能」や「役割」に焦点を当てた場合である、などという(ジーニアス総合、フォレスト)。go to church 「教会に行く」も同様、無冠詞であり、また礼拝などをするために(ロイヤル英文法)行っていることを暗に示している。 だが実際、銀行にいく場合、 go to the bank や go a bank というのが通常である(ロイヤル英文法)。 このように、go to bed や go to school は単なる慣用表現に過ぎず、あまり論理的な根拠があるわけではない。参考書の理屈を鵜吞みにしすぎてはいけない。あんなのは、文科省的な建前である。 そのほか、「大統領」president, 「教授」professor 、「(医者や博士の意味での)先生」doctor など役職の前には、冠詞はつかない。 ほか、 at noon (正午に)、by accident(偶然に), in fact (実際に) など、一部の慣用表現では冠詞がつかない。 ほか、from door to door 「一軒一軒」や、from beginning to end 「始めから終わりまで」のように、from ~ to ・・・ の表現は無冠詞になる。 65sxv019928mx07urrymkh2vl4f622r 206737 206736 2022-08-19T08:35:12Z すじにくシチュー 12058 wikitext text/x-wiki === 冠詞 === ==== 不定冠詞 ==== 冠詞の a および an が不定冠詞である。 a および an の基本的な意味は、「1つの」である。 Rome was not built in a day. 「ローマは一日にしてならず」 ※ロイヤル、ブレイクスルー a か an のどちらを使うかは、発音によって決まる。(語のつづりではない) 名詞の最初の発音が母音なら、不定冠詞はanになる。 なので、 an hour 「1時間」や an SOS のように、不定冠詞のあとのつづりが母音でなくても、発音が母音なので冠詞が an になる。 もちろん an apple や an egg など、発音もつづりも母音のものは、不定冠詞もanになる。 文章中か会話などで、それまで話題に出てこなかった、初めて話題に出てくる名詞について、1つの名詞なら冠詞は a または an である(青チャ、エバー)。 なお、話題で2回目以降に出てくるものについては、特定できる語の冠詞として the をつけるのが一般的(インスパ)。 ;その他の a の用法 時間や重さや個数などの単位とともに用いて「1~につき」の意味がある(青チャ)。 An apple a day keeps the doctor away. 「1日1個のりんごを食べれば医者はいらない」(ことわざ) once a day 「1日に1回」 twice a day 「1日に2回」、ブレイクスルー These apples are 1,000 yen a box. 「そのリンゴは一箱1000円です」※青チャに似た例文 These apples are 600 yen a box. 「そのリンゴは一袋600円です」※ジーニアスに似た例文 「ある~の」(= a certain)という意味もある。 in a sense 「ある意味では」 It is a true in a sense. 「ある意味では、それは正しい」 ※ ロイヤルに同じ例文、インスパイアに似た例文 「a ~(人名)」で、「~のような人」の意味がある。 He is a Edison. 「彼はエジソンのような人だ。」 aには「いくらかの」という意味もあり、some に近い意味である。 from a distance または in a distance で「いくらか離れて」の意味(インスパ)。 いくらかの意味のa を使った慣用句として、 at a distance (いくらか離れて) after a while 「しばらくして」 once in a while 「時折(ときおり)」 などがある(青チャ、)。 その他、ほかの意味の a も含めれば、 a または an を使った慣用句として at a loss 「途方にくれて」 in a hurry 「急いで」 come to an end 「終わる」 all of a sudden 「突然」 などが加わる(青チャ、インスパ)。 ==== 定冠詞 ==== 天体としての「月」 moon はひとつしか存在しないので、the moon と冠詞をつけていう。 しかし、「半月」は a half moon である。 これは、「満月」「新月」「半月」「三日月」など、月のいくつもある状態のうちの一つという意味で、a になっている。 ==== 無冠詞 ==== 定冠詞 the も不定冠詞 a/an も使わないのを、無冠詞という。 物質名詞、抽象名詞など、もともと冠詞を使わずに使う種類の名詞は、それらの種類の名詞が一般的な意味で使われている場合は無冠詞である。 なので、information 「情報」や、「お金」money や「金」gold なども、無冠詞である。 ただし、water は、the water で、海やプールや池など、大量の水のたまっている場所という意味になる。 「電車で」by train, 「飛行機で」by plane など交通手段は無冠詞である。 ただし、これらのもともとの単語(train や plane など)は無冠詞の名詞ではないので、どちらかというと、論理的なものというよりも慣用表現である。 また、「徒歩で」on foot のように、移動手段も無冠詞が普通。なお、徒歩の場合、byではなくonになることに注意。 交通手段に限らず、「電話で」by phone や「eメールで」by email も無冠詞である。 なお、eメールは email のほか e-mail とハイフンをつけて書いてもいい。 そのほか、go to bed や go to school などにおける bed や schoolなど、一部の慣用表現中の名詞に無冠詞のものがある。 これは、bedの場所よりも寝ることが意味の重点であったり、schoolの場所よりもそこで勉強することが意味の重点であるとも考えられるが、最終的には慣用表現として覚えるべきであろう。 参考書では、go to bed や go to school などの無冠詞の説明で、よく「機能」や「役割」に焦点を当てた場合である、などという(ジーニアス総合、フォレスト)。go to church 「教会に行く」も同様、無冠詞であり、また礼拝などをするために(ロイヤル英文法)行っていることを暗に示している。 だが実際、銀行にいく場合、 go to the bank や go a bank というのが通常である(ロイヤル英文法)。 このように、go to bed や go to school は単なる慣用表現に過ぎず、あまり論理的な根拠があるわけではない。参考書の理屈を鵜吞みにしすぎてはいけない。あんなのは、文科省的な建前である。 そのほか、「大統領」president, 「教授」professor 、「(医者や博士の意味での)先生」doctor など役職の前には、冠詞はつかない。 ほか、 at noon (正午に)、by accident(偶然に), in fact (実際に) など、一部の慣用表現では冠詞がつかない。 ほか、from door to door 「一軒一軒」や、from beginning to end 「始めから終わりまで」のように、from ~ to ・・・ の表現は無冠詞になる。 jot2bsffvqx60adk1r26hqz2rly01rz 206738 206737 2022-08-19T08:37:22Z すじにくシチュー 12058 /* 不定冠詞 */ wikitext text/x-wiki === 冠詞 === ==== 不定冠詞 ==== 冠詞の a および an が不定冠詞である。 a および an の基本的な意味は、「1つの」である。 Rome was not built in a day. 「ローマは一日にしてならず」 ※ロイヤル、ブレイクスルー a か an のどちらを使うかは、発音によって決まる。(語のつづりではない) 名詞の最初の発音が母音なら、不定冠詞はanになる。 なので、 an hour 「1時間」や an SOS のように、不定冠詞のあとのつづりが母音でなくても、発音が母音なので冠詞が an になる。 もちろん an apple や an egg など、発音もつづりも母音のものは、不定冠詞もanになる。 文章中か会話などで、それまで話題に出てこなかった、初めて話題に出てくる名詞について、1つの名詞なら冠詞は a または an である(青チャ、エバー)。 なお、話題で2回目以降に出てくるものについては、特定できる語の冠詞として the をつけるのが一般的(インスパ)。 ;その他の a の用法 時間や重さや量や個数などの単位とともに用いて「1~につき」の意味がある(青チャ)。 An apple a day keeps the doctor away. 「1日1個のりんごを食べれば医者はいらない」(ことわざ) once a day 「1日に1回」 twice a day 「1日に2回」、ブレイクスルー These apples are 1,000 yen a box. 「そのリンゴは一箱1000円です」※青チャに似た例文 These apples are 600 yen a box. 「そのリンゴは一袋600円です」※ジーニアスに似た例文 「ある~の」(= a certain)という意味もある。 in a sense 「ある意味では」 It is a true in a sense. 「ある意味では、それは正しい」 ※ ロイヤルに同じ例文、インスパイアに似た例文 「a ~(人名)」で、「~のような人」の意味がある。 He is a Edison. 「彼はエジソンのような人だ。」 aには「いくらかの」という意味もあり、some に近い意味である。 from a distance または in a distance で「いくらか離れて」の意味(インスパ)。 いくらかの意味のa を使った慣用句として、 at a distance (いくらか離れて) after a while 「しばらくして」 once in a while 「時折(ときおり)」 などがある(青チャ、)。 その他、ほかの意味の a も含めれば、 a または an を使った慣用句として at a loss 「途方にくれて」 in a hurry 「急いで」 come to an end 「終わる」 all of a sudden 「突然」 などが加わる(青チャ、インスパ)。 ==== 定冠詞 ==== 天体としての「月」 moon はひとつしか存在しないので、the moon と冠詞をつけていう。 しかし、「半月」は a half moon である。 これは、「満月」「新月」「半月」「三日月」など、月のいくつもある状態のうちの一つという意味で、a になっている。 ==== 無冠詞 ==== 定冠詞 the も不定冠詞 a/an も使わないのを、無冠詞という。 物質名詞、抽象名詞など、もともと冠詞を使わずに使う種類の名詞は、それらの種類の名詞が一般的な意味で使われている場合は無冠詞である。 なので、information 「情報」や、「お金」money や「金」gold なども、無冠詞である。 ただし、water は、the water で、海やプールや池など、大量の水のたまっている場所という意味になる。 「電車で」by train, 「飛行機で」by plane など交通手段は無冠詞である。 ただし、これらのもともとの単語(train や plane など)は無冠詞の名詞ではないので、どちらかというと、論理的なものというよりも慣用表現である。 また、「徒歩で」on foot のように、移動手段も無冠詞が普通。なお、徒歩の場合、byではなくonになることに注意。 交通手段に限らず、「電話で」by phone や「eメールで」by email も無冠詞である。 なお、eメールは email のほか e-mail とハイフンをつけて書いてもいい。 そのほか、go to bed や go to school などにおける bed や schoolなど、一部の慣用表現中の名詞に無冠詞のものがある。 これは、bedの場所よりも寝ることが意味の重点であったり、schoolの場所よりもそこで勉強することが意味の重点であるとも考えられるが、最終的には慣用表現として覚えるべきであろう。 参考書では、go to bed や go to school などの無冠詞の説明で、よく「機能」や「役割」に焦点を当てた場合である、などという(ジーニアス総合、フォレスト)。go to church 「教会に行く」も同様、無冠詞であり、また礼拝などをするために(ロイヤル英文法)行っていることを暗に示している。 だが実際、銀行にいく場合、 go to the bank や go a bank というのが通常である(ロイヤル英文法)。 このように、go to bed や go to school は単なる慣用表現に過ぎず、あまり論理的な根拠があるわけではない。参考書の理屈を鵜吞みにしすぎてはいけない。あんなのは、文科省的な建前である。 そのほか、「大統領」president, 「教授」professor 、「(医者や博士の意味での)先生」doctor など役職の前には、冠詞はつかない。 ほか、 at noon (正午に)、by accident(偶然に), in fact (実際に) など、一部の慣用表現では冠詞がつかない。 ほか、from door to door 「一軒一軒」や、from beginning to end 「始めから終わりまで」のように、from ~ to ・・・ の表現は無冠詞になる。 mpv40mkk6xi5xzmx7tah27gaghat642 206739 206738 2022-08-19T11:27:52Z すじにくシチュー 12058 /* 無冠詞 */ wikitext text/x-wiki === 冠詞 === ==== 不定冠詞 ==== 冠詞の a および an が不定冠詞である。 a および an の基本的な意味は、「1つの」である。 Rome was not built in a day. 「ローマは一日にしてならず」 ※ロイヤル、ブレイクスルー a か an のどちらを使うかは、発音によって決まる。(語のつづりではない) 名詞の最初の発音が母音なら、不定冠詞はanになる。 なので、 an hour 「1時間」や an SOS のように、不定冠詞のあとのつづりが母音でなくても、発音が母音なので冠詞が an になる。 もちろん an apple や an egg など、発音もつづりも母音のものは、不定冠詞もanになる。 文章中か会話などで、それまで話題に出てこなかった、初めて話題に出てくる名詞について、1つの名詞なら冠詞は a または an である(青チャ、エバー)。 なお、話題で2回目以降に出てくるものについては、特定できる語の冠詞として the をつけるのが一般的(インスパ)。 ;その他の a の用法 時間や重さや量や個数などの単位とともに用いて「1~につき」の意味がある(青チャ)。 An apple a day keeps the doctor away. 「1日1個のりんごを食べれば医者はいらない」(ことわざ) once a day 「1日に1回」 twice a day 「1日に2回」、ブレイクスルー These apples are 1,000 yen a box. 「そのリンゴは一箱1000円です」※青チャに似た例文 These apples are 600 yen a box. 「そのリンゴは一袋600円です」※ジーニアスに似た例文 「ある~の」(= a certain)という意味もある。 in a sense 「ある意味では」 It is a true in a sense. 「ある意味では、それは正しい」 ※ ロイヤルに同じ例文、インスパイアに似た例文 「a ~(人名)」で、「~のような人」の意味がある。 He is a Edison. 「彼はエジソンのような人だ。」 aには「いくらかの」という意味もあり、some に近い意味である。 from a distance または in a distance で「いくらか離れて」の意味(インスパ)。 いくらかの意味のa を使った慣用句として、 at a distance (いくらか離れて) after a while 「しばらくして」 once in a while 「時折(ときおり)」 などがある(青チャ、)。 その他、ほかの意味の a も含めれば、 a または an を使った慣用句として at a loss 「途方にくれて」 in a hurry 「急いで」 come to an end 「終わる」 all of a sudden 「突然」 などが加わる(青チャ、インスパ)。 ==== 定冠詞 ==== 天体としての「月」 moon はひとつしか存在しないので、the moon と冠詞をつけていう。 しかし、「半月」は a half moon である。 これは、「満月」「新月」「半月」「三日月」など、月のいくつもある状態のうちの一つという意味で、a になっている。 ==== 無冠詞 ==== 定冠詞 the も不定冠詞 a/an も使わないのを、無冠詞という。 物質名詞、抽象名詞など、もともと冠詞を使わずに使う種類の名詞は、それらの種類の名詞が一般的な意味で使われている場合は無冠詞である。 なので、information 「情報」や、「お金」money や「金」gold なども、無冠詞である。 ただし、water は、the water で、海やプールや池など、大量の水のたまっている場所という意味になる。 「電車で」by train, 「飛行機で」by plane など交通手段は無冠詞である。 ただし、これらのもともとの単語(train や plane など)は無冠詞の名詞ではないので、どちらかというと、論理的なものというよりも慣用表現である。 また、「徒歩で」on foot のように、移動手段も無冠詞が普通。なお、徒歩の場合、byではなくonになることに注意。 交通手段に限らず、「電話で」by phone や「eメールで」by email も無冠詞である。 なお、eメールは email のほか e-mail とハイフンをつけて書いてもいい。 そのほか、go to bed や go to school などにおける bed や schoolなど、一部の慣用表現中の名詞に無冠詞のものがある。 これは、bedの場所よりも寝ることが意味の重点であったり、schoolの場所よりもそこで勉強することが意味の重点であるとも考えられるが、最終的には慣用表現として覚えるべきであろう。 参考書では、go to bed や go to school などの無冠詞の説明で、よく「機能」や「役割」に焦点を当てた場合である、などという(ジーニアス総合、フォレスト)。go to church 「教会に行く」も同様、無冠詞であり、また礼拝などをするために(ロイヤル英文法)行っていることを暗に示している。 だが実際、銀行にいく場合、 go to the bank や go a bank というのが通常である(ロイヤル英文法)。 このように、go to bed や go to school は単なる慣用表現に過ぎず、あまり論理的な根拠があるわけではない。参考書の理屈を鵜吞みにしすぎてはいけない。あんなのは、文科省的な建前である。 after school 「放課後」(青チャ)、 lie in bed 「ベッドで横になる」(ジーニアス) (be) in bed 「就寝中で」(インスパ)、「be」 はwiki側で追記 などもある。 なお、「入院中」は、イギリスでは (be) in hospital で無冠詞だが、アメリカでは (be) in the hospital と冠詞あり(青チャ、インスパ)。 そのほか、「大統領」president, 「教授」professor 、「(医者や博士の意味での)先生」doctor など役職の前には、冠詞はつかない。 ほか、 at noon (正午に)、by accident(偶然に), in fact (実際に) など、一部の慣用表現では冠詞がつかない。 ほか、from door to door 「一軒一軒」や、from beginning to end 「始めから終わりまで」のように、from ~ to ・・・ の表現は無冠詞になる。 mq1hx8f28vmv34vs17wot3xrpab3sv4 高校英語の文法/否定 0 35113 206713 206682 2022-08-18T22:35:19Z すじにくシチュー 12058 never の語源と意味合いは、not ever wikitext text/x-wiki == 否定 == === never === never は、頻度について「一度も~ない」(経験が「ない」)や「決して~ない」という意味。 「決して~ない」の意味の場合、never は決して単に not の強調語ではない。 never の「決して~ない」の意味は、現在の習慣として、比較的に長期の期間にわたって、確実に「ない」ことの意味である(青チャート、ジーニアス)。 なので、短期の間だけ「ない」場合には never は用いない(ジーニアス、青チャート)。 never は、助動詞ではない(don't などとは違う)。なので、never のあとの動詞は、主語や時制によって形が変わりうる(青チャート)。たとえば、もし主語が it や he や she など三単現なら、neverのうしろの動詞には三単現の s がついたまま(青チャート)。 助動詞ではないので、will never などのように助動詞と併用することも可能(エバーグリーン、ジーニアス)だし、will never は「(今後、)~することはないだろう」の意味を表す(ジーニアス)。 never は完了形have といっしょにhave never (または has never)という形で使われることもあり、have never は「一度も~したことがない」の意味で使われる(ジーニアス、桐原ファクト)。 never の語源と意味合いは、not ever である。 「 Nothing will ever 動詞 」の構文のように、一見すると never の単語が無くても、「否定の語句 + ever 」という構文なら、その意味合いは基本的には never と同じである場合もある(青チャートの否定の単元)。 === no === どこの参考書にもある例文で(桐原、大修館)、 I have no money with me. 「お金の持ち合わせが少しもありません。」 no は強い否定を表す。 He is no genius. 「彼は天才なんかじゃない」(=馬鹿だ) He is no gentleman. 「彼は紳士なんかじゃない」 「no 形容詞」で、その逆の意味であることを表す。和訳の際は、単に「決して・・・でない」と訳せば十分(桐原、大修館)。 「no 名詞」は、「~がひとつもない」という意味も表す用法もある。 この場合、続く名詞が単数形か複数形かは、他の一般的な場合に単数であることの多い名詞ならnoに続く名詞も単数形に、同様に一般的に複数であることの多い名詞ならnoに続く名詞もあわせて複数形にする。 === 準否定語 === not や no は、文を完全に否定する。 いっぽう、完全な否定ではなく、「ほとんどない」や「あまりない」といった程度や頻度が少ないことをあらわす語のことを「'''準否定語'''」という(青チャート、桐原ファクト)。 hardly や scarcely 、seldom や rarely, few や little などが準否定語である(インスパイア)。 なお、文中でのこれらの準否定語の位置は、never や not などと同じであり、具体的に言えば 一般動詞の前/ be動詞・助動詞の後ろ である(青チャート、桐原ファクト)。 ;hardly, scarcely 程度が「ほとんど・・・ない」 hardly, scarcely は程度が「ほとんど・・・ない」ことを示す。 hardlyなどの位置は、普通、一般動詞の前、be動詞/助動詞の後ろに置く。 scarcely は固い語である。 ;seldom, rarely 頻度が低い「めったに・・・ない」 seldom, rarely は頻度が低いことを示し、和訳の際はよく「めったに・・・ない」と訳される。 seldom などの位置は、普通、一般動詞の前、be動詞/助動詞の後ろに置く。 なお、hardly ever または scarcely ever で頻度の低さを示すこともできる(桐原、大修館)。 ;few , little 数や量が「ほとんど~ない」 few や little は数や量が「ほとんど~ない」ことを示す。 few は数えられる名詞(可算名詞)の場合において「ほとんどない」場合を示す。 たとえば 「few people ~」で、「~な人はほとんどいない」の意味。 little は数えられない名詞(不加算名詞)の場合において「ほとんどない」場合を示す。 このように few や little は、やや否定の意味が弱まっている。 なお a few や a little のように不定冠詞 a がつくと、否定の意味がさらに弱まり、「少しはある」の意味になる。 しかし、まぎらわしいことに、 only a few および only a little は、「ほとんど~ない」の意味である(ロイヤル、大修館)。 なお、only a few および only a little は形容詞的に名詞を修飾するのに使うのが一般的である。参考書では特に言及されてないが、例文がそうである。 {{コラム|日本語の否定との違い| よく日本語の否定は「否定語が最後にくるので、最後まで聞かないと否定かどうか分からないので、日本語は分かりづらい」などと批判されることもある。 しかし日本語の否定表現には、「あまり~'''ない'''」や「ほとんど~'''ない'''」といった上述でいう準否定のような表現も含めて、必ず日本語では「ない」またはそれを変化した単語が来るのが通例であるので(青チャート)、文末さえ読み書きさえすれば、あとは文章を一見しただけで否定表現であるかどうかが容易に判別できるので、考えようによっては日本語には分かりやすい面もある(青チャート)。 裏を返せば、英語には、日本語のような準否定と完全否定との間においての共通の単語は無い。 seldom のように準否定でしか使われない単語なら、まだ判別しやすいが、ほかにも 「too ~ to 不定詞」(・・・するには~すぎる)のような表現になると too も to も否定以外でも使われるので、文法知識が無いと否定表現だとは判別できなくなる。 このように英文法の学習では、発想を日本語とは切り替える必要がある(青チャート)。 }} === 部分否定と全否定 === not ・・・ all は「すべてが・・・というわけではない」のような意味なので、少しは・・・なものがある、という含みがある。また、このような否定の仕方を、部分否定という。 なお、not always 「いつも~なわけはない」も部分否定である。つまり、例の not always の場合なら時々は~な場合もある。 not ・・・ any は「ひとつも・・・なものはない」のような意味であり、またこのような否定のしかたを全否定という。 ただし、all ~notが部分否定か全否定かは文脈による(ロイヤル)。 また、nobody または no ~ も同様に全否定。 not ~ both は「両方とも~なわけではない」という部分否定。 not ~ neither は全否定。 部分否定を作る語は、次のようなものがある。一般に否定語とともに次の語が用いられると部分否定になる。 always(いつも), altogether(全く), every(すべての), necessarily(必ず), wholly , entirely(完全に), completely(完全に), これらの語の多くは、「全部」や「完全」などの意味をもつ副詞・形容詞であり、それらを否定することは「全部がそうである」という事を否定しているにすぎず、「一部にはそうでないものもありうる」という含みがある。 not necessarily は「必ずしも~というわけではない」の意味。 「not many 名詞」は、「あまり多くない」の意味。 「not much」は「あまり~でない」の意味。 === 二重否定 === たとえば It's not unusual ~ 「~するのは、めずらしいことではない」 のような表現を、二重否定という。 unusual は、usual(普通である)を否定した語である。 さらに not unusual とnotで否定しているので、つまり最終的には肯定の意味に近くなるが、しかし二重否定は肯定とまったく同じとは言えず、二重否定には若干のためらいや控えめな気持ちがある(大修館、ロイヤル)。 このためか、二重否定の文の和訳の際には、「めすらしいことではない」のように訳し分けるのが一般(ロイヤル、大修館)。 never ・・・ without ~ 「~なしで・・・することは決してない」 nobody や nothing や no one などは普通、二重否定にはしないので、つまり not や never とは併用しない(ロイヤル、桐原フォレスト、エバーグリーン)。 === 慣用表現 === You cannot be too careful when ~ 「~する時はいくら気をつけても気をつけすぎることはない」 cannot help ~ing 「~せずにはいられない」 ここでの help は「~を避ける」の意味。 not ~ until ・・・ 「・・・して始めて~した」の意味。 no longer 「(今では)もはや~ではない」「(今では)もう~ではない」 not any longer でも言い換えできる。 no sooner ・・・ than ~ 「・・・するとすぐに~」 否定を使った慣用表現は多数あるので、紹介しきれない。市販の参考書でも、参考書によって紹介されている表現がマチマチである。 「do nothing but ~(動詞の原型)」は「~してばかりいる」「~ばかりしている」の意味。 このbutは「~を除いて」の意味であり、それを除くと何もしなくなるのだから、つまりそれしかしていないという意味になるので、上述のような意味になる。 ==== 否定語を使わない否定表現 ==== ===== 不定詞を使った否定表現 ===== 「too ~ to ・・・」は「~すぎて・・・できない」の意味。直訳すると「・・・するには~すぎる」の意味。この直訳のほうを和訳として紹介している参考書もあるので、直訳でも間違いではない。 「be the last person to ~動詞の原型」は、「けっして~しない人である」の意味。主語がheならpersonの部分がmanのこともある。 He is the last man to ~. 「彼はけっして~する男ではない。」 fail to ~(不定詞)「しない」「できない」 は、本来なら起きるべき事が起こらなかった場合に使う。 ===== その他の否定表現 ===== far from ~ 「~から程遠い」=「けっして~とは言えない」、「少しも~ではない」の意味。 far from の後ろには名詞の場合のほかにも、形容詞が来る場合もある。 free from ~ 「~がない」 free from は、束縛するものがないという意味なので、意味的にやっかいなものが後ろに続き、嫌なものや心配や苦痛など(ジーニアス、フォレスト)が「~」の部分に来る。 たとえば、 be free from air pollution 「大気汚染がない」(ロイヤル、桐原フォレスト) 前置詞に fromの代わりにof が来ることもある。 free of ~ 「~がない」 anything but ~ 「けっして~ではない」 but は「~を除いて」「~以外」の意味。anything は「何でも」の意味。 「anything but ~」で直訳すれば「~以外は何でも」の意味だが、英語では「けっして~ではない」のように否定の強調として使われるので、和訳の際には「けっして~ではない」という風に訳す。 その他、前置詞 beyond ~ は「~を超えて」の意味であるが、文脈によっては否定の意味になる事もある。 たとえば、beyond my understanding 「私の理解を超えて」→「私には理解できない」、(ロイヤル英文法) beyond description 「描写を超えている」→(凄すぎたりして)「描写しようがない」 など。beyond の後ろに人がする行動の名詞などが来ると、「~をできる範囲を超えている」→「~できない」のような意味になる。 thzvf7imnpvbe6mq4m091i9783khusy 206716 206713 2022-08-18T22:51:55Z すじにくシチュー 12058 /* never */ typo wikitext text/x-wiki == 否定 == === never === never は、頻度について「一度も~ない」(経験が「ない」)や「決して~ない」という意味。 「決して~ない」の意味の場合、never は決して単に not の強調語ではない。 never の「決して~ない」の意味は、現在の習慣として、比較的に長期の期間にわたって、確実に「ない」ことの意味である(青チャート、ジーニアス)。 なので、短期の間だけ「ない」場合には never は用いない(ジーニアス、青チャート)。 never は、助動詞ではない(don't などとは違う)。なので、never のあとの動詞は、主語や時制によって形が変わりうる(青チャート)。たとえば、もし主語が it や he や she など三単現なら、neverのうしろの動詞には三単現の s がついたまま(青チャート)。 助動詞ではないので、will never などのように助動詞と併用することも可能(エバーグリーン、ジーニアス)だし、will never は「(今後、)~することはないだろう」の意味を表す(ジーニアス)。 never は完了形have といっしょにhave never (または has never)という形で使われることもあり、have never は「一度も~したことがない」の意味で使われる(ジーニアス、桐原ファクト)。 never の語源と意味合いは、not ever である。 「 Nothing will ever 動詞 」の構文のように、一見すると never の単語が無くても、「否定の語句 + ever 」という構文なら、その意味合いは基本的には never と同じである場合もある(青チャートの無生物主語の単元)。 === no === どこの参考書にもある例文で(桐原、大修館)、 I have no money with me. 「お金の持ち合わせが少しもありません。」 no は強い否定を表す。 He is no genius. 「彼は天才なんかじゃない」(=馬鹿だ) He is no gentleman. 「彼は紳士なんかじゃない」 「no 形容詞」で、その逆の意味であることを表す。和訳の際は、単に「決して・・・でない」と訳せば十分(桐原、大修館)。 「no 名詞」は、「~がひとつもない」という意味も表す用法もある。 この場合、続く名詞が単数形か複数形かは、他の一般的な場合に単数であることの多い名詞ならnoに続く名詞も単数形に、同様に一般的に複数であることの多い名詞ならnoに続く名詞もあわせて複数形にする。 === 準否定語 === not や no は、文を完全に否定する。 いっぽう、完全な否定ではなく、「ほとんどない」や「あまりない」といった程度や頻度が少ないことをあらわす語のことを「'''準否定語'''」という(青チャート、桐原ファクト)。 hardly や scarcely 、seldom や rarely, few や little などが準否定語である(インスパイア)。 なお、文中でのこれらの準否定語の位置は、never や not などと同じであり、具体的に言えば 一般動詞の前/ be動詞・助動詞の後ろ である(青チャート、桐原ファクト)。 ;hardly, scarcely 程度が「ほとんど・・・ない」 hardly, scarcely は程度が「ほとんど・・・ない」ことを示す。 hardlyなどの位置は、普通、一般動詞の前、be動詞/助動詞の後ろに置く。 scarcely は固い語である。 ;seldom, rarely 頻度が低い「めったに・・・ない」 seldom, rarely は頻度が低いことを示し、和訳の際はよく「めったに・・・ない」と訳される。 seldom などの位置は、普通、一般動詞の前、be動詞/助動詞の後ろに置く。 なお、hardly ever または scarcely ever で頻度の低さを示すこともできる(桐原、大修館)。 ;few , little 数や量が「ほとんど~ない」 few や little は数や量が「ほとんど~ない」ことを示す。 few は数えられる名詞(可算名詞)の場合において「ほとんどない」場合を示す。 たとえば 「few people ~」で、「~な人はほとんどいない」の意味。 little は数えられない名詞(不加算名詞)の場合において「ほとんどない」場合を示す。 このように few や little は、やや否定の意味が弱まっている。 なお a few や a little のように不定冠詞 a がつくと、否定の意味がさらに弱まり、「少しはある」の意味になる。 しかし、まぎらわしいことに、 only a few および only a little は、「ほとんど~ない」の意味である(ロイヤル、大修館)。 なお、only a few および only a little は形容詞的に名詞を修飾するのに使うのが一般的である。参考書では特に言及されてないが、例文がそうである。 {{コラム|日本語の否定との違い| よく日本語の否定は「否定語が最後にくるので、最後まで聞かないと否定かどうか分からないので、日本語は分かりづらい」などと批判されることもある。 しかし日本語の否定表現には、「あまり~'''ない'''」や「ほとんど~'''ない'''」といった上述でいう準否定のような表現も含めて、必ず日本語では「ない」またはそれを変化した単語が来るのが通例であるので(青チャート)、文末さえ読み書きさえすれば、あとは文章を一見しただけで否定表現であるかどうかが容易に判別できるので、考えようによっては日本語には分かりやすい面もある(青チャート)。 裏を返せば、英語には、日本語のような準否定と完全否定との間においての共通の単語は無い。 seldom のように準否定でしか使われない単語なら、まだ判別しやすいが、ほかにも 「too ~ to 不定詞」(・・・するには~すぎる)のような表現になると too も to も否定以外でも使われるので、文法知識が無いと否定表現だとは判別できなくなる。 このように英文法の学習では、発想を日本語とは切り替える必要がある(青チャート)。 }} === 部分否定と全否定 === not ・・・ all は「すべてが・・・というわけではない」のような意味なので、少しは・・・なものがある、という含みがある。また、このような否定の仕方を、部分否定という。 なお、not always 「いつも~なわけはない」も部分否定である。つまり、例の not always の場合なら時々は~な場合もある。 not ・・・ any は「ひとつも・・・なものはない」のような意味であり、またこのような否定のしかたを全否定という。 ただし、all ~notが部分否定か全否定かは文脈による(ロイヤル)。 また、nobody または no ~ も同様に全否定。 not ~ both は「両方とも~なわけではない」という部分否定。 not ~ neither は全否定。 部分否定を作る語は、次のようなものがある。一般に否定語とともに次の語が用いられると部分否定になる。 always(いつも), altogether(全く), every(すべての), necessarily(必ず), wholly , entirely(完全に), completely(完全に), これらの語の多くは、「全部」や「完全」などの意味をもつ副詞・形容詞であり、それらを否定することは「全部がそうである」という事を否定しているにすぎず、「一部にはそうでないものもありうる」という含みがある。 not necessarily は「必ずしも~というわけではない」の意味。 「not many 名詞」は、「あまり多くない」の意味。 「not much」は「あまり~でない」の意味。 === 二重否定 === たとえば It's not unusual ~ 「~するのは、めずらしいことではない」 のような表現を、二重否定という。 unusual は、usual(普通である)を否定した語である。 さらに not unusual とnotで否定しているので、つまり最終的には肯定の意味に近くなるが、しかし二重否定は肯定とまったく同じとは言えず、二重否定には若干のためらいや控えめな気持ちがある(大修館、ロイヤル)。 このためか、二重否定の文の和訳の際には、「めすらしいことではない」のように訳し分けるのが一般(ロイヤル、大修館)。 never ・・・ without ~ 「~なしで・・・することは決してない」 nobody や nothing や no one などは普通、二重否定にはしないので、つまり not や never とは併用しない(ロイヤル、桐原フォレスト、エバーグリーン)。 === 慣用表現 === You cannot be too careful when ~ 「~する時はいくら気をつけても気をつけすぎることはない」 cannot help ~ing 「~せずにはいられない」 ここでの help は「~を避ける」の意味。 not ~ until ・・・ 「・・・して始めて~した」の意味。 no longer 「(今では)もはや~ではない」「(今では)もう~ではない」 not any longer でも言い換えできる。 no sooner ・・・ than ~ 「・・・するとすぐに~」 否定を使った慣用表現は多数あるので、紹介しきれない。市販の参考書でも、参考書によって紹介されている表現がマチマチである。 「do nothing but ~(動詞の原型)」は「~してばかりいる」「~ばかりしている」の意味。 このbutは「~を除いて」の意味であり、それを除くと何もしなくなるのだから、つまりそれしかしていないという意味になるので、上述のような意味になる。 ==== 否定語を使わない否定表現 ==== ===== 不定詞を使った否定表現 ===== 「too ~ to ・・・」は「~すぎて・・・できない」の意味。直訳すると「・・・するには~すぎる」の意味。この直訳のほうを和訳として紹介している参考書もあるので、直訳でも間違いではない。 「be the last person to ~動詞の原型」は、「けっして~しない人である」の意味。主語がheならpersonの部分がmanのこともある。 He is the last man to ~. 「彼はけっして~する男ではない。」 fail to ~(不定詞)「しない」「できない」 は、本来なら起きるべき事が起こらなかった場合に使う。 ===== その他の否定表現 ===== far from ~ 「~から程遠い」=「けっして~とは言えない」、「少しも~ではない」の意味。 far from の後ろには名詞の場合のほかにも、形容詞が来る場合もある。 free from ~ 「~がない」 free from は、束縛するものがないという意味なので、意味的にやっかいなものが後ろに続き、嫌なものや心配や苦痛など(ジーニアス、フォレスト)が「~」の部分に来る。 たとえば、 be free from air pollution 「大気汚染がない」(ロイヤル、桐原フォレスト) 前置詞に fromの代わりにof が来ることもある。 free of ~ 「~がない」 anything but ~ 「けっして~ではない」 but は「~を除いて」「~以外」の意味。anything は「何でも」の意味。 「anything but ~」で直訳すれば「~以外は何でも」の意味だが、英語では「けっして~ではない」のように否定の強調として使われるので、和訳の際には「けっして~ではない」という風に訳す。 その他、前置詞 beyond ~ は「~を超えて」の意味であるが、文脈によっては否定の意味になる事もある。 たとえば、beyond my understanding 「私の理解を超えて」→「私には理解できない」、(ロイヤル英文法) beyond description 「描写を超えている」→(凄すぎたりして)「描写しようがない」 など。beyond の後ろに人がする行動の名詞などが来ると、「~をできる範囲を超えている」→「~できない」のような意味になる。 t0c1knhw3frmx16a0fpkxcqj41bbjd6 高校英語の文法/接続詞 0 35136 206720 205653 2022-08-18T23:46:17Z すじにくシチュー 12058 /* and */ a knife and fork wikitext text/x-wiki == 接続詞 == 語と語、句と句、節と節、など、文法上対等のものを結びつけるのが等位接続詞である。 いっぽう、従属節を主節と結びつけるのが従属接続詞であり(ジーニアス、フォレスト)、従位接続詞ともいう(ロイヤル)。 == 等位接続詞 == === 概要 === '''等位接続詞'''とは、and, or, but のように文法上等しいものを結びつける接続詞である。上記のほかにも、nor , so, for が等位接続詞である。 both A and B や either A or B なども便宜的にか等位接続詞として分類される。また、 not A but B や not only A but (also) B も等位接続詞として分類される。 便宜的に、not only A but also B と同じ意味をもつ as well as も、参考書では同じ単元で紹介される。 either は、「AかBかのどちらか」という意味である。 neither A nor B は、AもBも両方とも否定する表現であり、つまり「AとBのどちらも~ない」の意味である。 なお、neither A nor B が主語の場合、動詞はBの時制に一致させる(ジーニアス)。また、nor の直後の文章は肯定形である。 neither は基本、A,Bの2つしか使わない。3つ以上では使わないのが原則だが、しかし米英には原則に反して3つ以上で使う人もいるが(ロイヤル)、入試にはそこまで出ないだろう。また、neither で nor の代わりに原則に反して or を使う人もいるとのこと(ロイヤル)。入試では原則的な場合だけを考えればよいだろう。 「neither」とは not either の意味だろう、というのがロイヤル英文法の見解。 nor は、 neither のある文でなくても使われる場合がある(桐原、ロイヤル)。 否定語の not や don't などのあと、 「not A, nor B」または「don't A(動詞) nor B(動詞) 」で「AもBも無い」という意味で、neitherなしで nor が not などの否定語とともに使われる場合がある。 カンマが無い場合もある(ロイヤル英文法)。この場合でも、A nor B のあとに動詞が来る場合、その文は肯定形である。 「AもBもどちらも~ない」と否定の内容を並列させたい場合、andではなくnorを使う(桐原)。 さて、and には、命令文のあとに使われたい場合には、「そうすれば」の意味になるが、この意味の場合でも等位接続詞として分類される。 or には、「または」の意味のほかにも「すなわち」「言い換えれば」というある語を別の語で言い換える用法の意味もあるが(ジーニアスおよびエバーグリーンに「言い換えれば」アリ)、どちらの意味の場合でも等位接続詞として分類される。また、or には、命令文のあとに使われたい場合には、「さもなければ」の意味になるが、この意味の場合でも等位接続詞として分類される。 なお、「すなわち」「言い換えれば」の意味で or が接続詞として使われる場合、orの前にふつうはカンマ(,)が来る(ジーニアス、いいづなエバーグリーン)。 {{コラム|数学の集合論との違い| 「夏も冬も両方とも好き」は英語では「 I like summer and winter. 」である(ブレイクスル-)。 「夏も冬も両方とも好きではない」は英語ではneither を使わずとも、 I don't like summer or winter. でもいえて、この場合は接続詞が or になっていることに注意(ブレイクスル-)。 一見すると、数学の集合演算における否定演算での積集合「∩」や和集合「∪」などの演算子の反転のように見えるが、しかし実は、数学の集合の理論(ベン図などの理論のこと)とは違う。 まず、英語において、 A and B が数学でいう和集合(演算子∪)か積集合(演算子は∩)かは文脈による。「情報」科などで習うかもしれないブール代数のand計算は積集合だが、しかし実際の英語の場合はそうとは限らないので注意。 また、よくよく考えると、数学では、積集合 A∩B の否定 not (A∩B )は、 (not A) ∪ (not B) である。 つまり、数学では、単に not がつくだけでは集合演算子は変わらない。要素すべてに not がついて、さらにそのnot を因数分解的にひとまとめにくくる段階になって、ようやく集合演算子が反転するのが、数学的な規則である。 しかし英語では、not がついただけの段階の時点で、接続詞が and から or に反転してしまっている。 このように、集合の数学 と 英語のand/orの文法は、似ているが微妙に違うので、混同しないように。 ともかく、数学では、not でくくったら、集合の演算子は反転する(∪から∩に。または∩から∪に)。しかし英語では、そういう数学的規則は無視されている。 だから、neither の例文をもとに覚えたほうが早いし安全である。 単に「 neither A nor B のように don't A or B のように言う」とでも覚えるしかない。語学はしょせん、暗記科目である。 }} === so/ for === 接続詞としての so は、 <出来事→結果> の語順として「理由の文、so 結果の文」のように理由を前に、結果を後ろに書き、「・・・なので~」「・・・だから~」という意味になる。理由というほど明白な因果関係でなくても、比較的に関連性の高い2つの出来事において、「ある出来事, so 出来事の結果」という用法でも良い。 また、この場合の so の直前にはカンマ「 , 」を置くのが普通(ジーニアス、エバーグリーン)。 余談だが、接続詞としての so と for はそれぞれ、節と節だけ結びつける(フォレスト、エバーグリーン)。つまり、語と語、句と句、語と句などは結び付けない。 いっぽう、for は、 <結果←出来事> の語順として、「結果, for 理由の章」の構文で、堅い言い回しとして理由を説明する。口語で用いることはあまり無い(ジーニアス、エバーグリーン)。ほか、 for は、forの前述の出来事に対して、その理由を述べる接続詞である。 なので、普通は for の直前にはカンマ「 , 」が来る。 接続詞としての for は等位接続詞である。for は従属接続詞ではない等の理由で(ロイヤル)、because のように主節の前に出すことはできない。なお、もし For が文頭に置かれている場合、それは、その直前の文の理由を説明している(ロイヤル)。 === and === いつつかの名詞が and で結ばれている場合、基本的には全体としては複数形として判断する。 Tom, Bob and John are students of this school. しかし、下記のように例外がある。 Ham and eggs is my favorite breakfast. 「ハムアンドエッグは、私の好きな朝食だ」※ インスパイアより同じ例文 「Ham and eggs 」で1セットの食品なので、これは単数形として判定する。 同様に、 curry and rice (カレーライス) a cup of saucer (皿つきマグカップ) a knife and fork (ナイフとフォーク) ※インスパ、ジーニアス bread and butter (バターつきパン) body and mental (肉体と精神) ※インスパイア は1セットの名詞とみなすので、それぞで単数形として判定する(青チャ、インスパ)。 なお、a cup of saucer の 「a」は、a 「cup of saucer 」ということで、「cup of saucer 」のセットがひとつという意味(ジーニアス)。 けっして、1つのカップといくつかの皿ではない。 a knife and fork も同様、 a「knife and fork」 という意味なので、「knife and fork」のセットが一つの意味(ジーニアス)。 まず、and の基本的な意味を確認しよう。 ;並列と順序 and の基本的な意味は並列「および」「と」の意味だが、もうひとつ、動作・時間の順序という意味もある。「先に起きたこと and その直後に起きたこと」のような語順で and を使うこともある。 動作や時間の順序のand は、「そして」や「~して、」の意味である(ジーニアス、ロイヤル)。 たとえば come and see は「先に来て、そして見る(見た)」の意味であり、つまり不定詞の結果用法 come to see と同じ意味である(フォレスト)。同様の表現として、 go and see もある。 ;因果関係 さらに、and が因果関係をあらわす場合もある(ジーニアス、ロイヤル)。普通、文章では、先に行ったり紹介した動作が、あとの動作の理由になるので、andで因果関係を表すのも自然であろう。 {{コラム|and なのに逆接?| 上記で and は因果関係を表す場合もあるといったが、しかし人生では、必ずしも前に起きた動作の期待どおりに後の結果が起きるとは限らない場合も多々あるものである。このため、and があたかも but のような逆接的な意味かのように見える英文が生じる場合もある。 たとえば、「彼は努力して、そして失敗した」は、順序を意識すれば try hard and failed のような言い回しになる(ジーニアス)。努力 try hard という準備にもかかわらず失敗 fail したことから、文脈によっては and なのにまるで逆接のような意味も読み取れる場合もある。 さて、このことから、もし後の起きたことが先に起きたことに比べて対照的な場合、場合によっては and は、あたかも逆接 but のような意味に見える場合がある。 とはいえ、これはand の順序関係の用法の、派生的なものである。andの基本的な意味は、あくまで並列・順序だと思うべきだろう。 }} == 従属接続詞 == === 名詞節を導く従属接続詞 === 一方、名詞節を導くために使われる that およびwhether(~かどうか) と if(~かどうか) は'''従属接続詞'''である。that や whether を接続詞として解釈する考えもある。 ここでの名詞節を導く if は、「~かどうか」の意味での if である。「もし~ならば、」の if のことではない。また、「もし」の if との混同をさけるため、文頭では名詞節の if は使えない(ファクトブック)。この「~かどうか」の意味の if の性質について言い方を変えるなら、つまり if は動詞の目的語としてしか使えない(ジーニアス、青チャート、ほか多数)。 また、whether or not (~かどうか)という成句はある一方、ifにはない(インスパイア、青チャート)。 ほか、「whether to ~(動詞)」で「~すべきかどうか」というto不定詞の用法はあるが、ifには不定詞が続かない(インスパイア、青チャート)。 なお、 whether to go 「行くべきかどうか」という語が、参考書によくある典型例である。さらに、 whether to go or not (青チャート)「行くべきかどうか」や whether to go or stay (ブレイクスルー)「行くべきかとどまるべきか」のようになる場合もある。 さらに、助動詞 should を使って「べき」を強調する whether we should go or stay 「行くべきか残るべきか」という表現もある(青チャート)。 whether we should go or not のように、whether の直後ではなく分節の最後に or not をつける場合もある(ジーニアス)。 また、whether は前置詞の目的語になることがあるが、ifはならない(インスパイア)。 if の本来の用法は「もしも~」であり、「~かどうか」の意味は派生的な意味にすぎない、と考えるのが良いだろう。 ほか、if は口語的、whether は文語的である(ジーニアス、青チャ-ト)。 depends on whether 、 など、動詞句 depends on とwhether との組み合わせが決まっている(青チャート)。depends on と if との組み合わせは禁止。なお depends on は、前置詞の目的語にwhether が来る例にもなっている。 wonder と ask は、if でも whether でも、どちらでも良い(ブレイクスルー、青チャート)。 ほか、 I wonder if ~ で「~がどうかなと思う」の意味。 さて、従属接続詞の典型的な文で The fact is (that)・・・ 「事実は・・・ということだ。」 The trouble is (that)・・・ 「困ったことに・・・ということだ。」 The truth is (that)・・・ 「真実は・・・ということだ。」 The reason is (that)・・・ 「理由は・・・ということだ。」 などがある。 このように、名詞節を導く that は、「・・・ということだ。」の意味になる。 that は主語・補語・目的語になる(上記の the reason is that などの例文の場合は、that が補語になっている)。 ほか、 It is 形容詞 that ・・・ という形式主語の文章で 使われる that は接続詞でもある(ジーニアス、エバーグリーン )。 ほか、that節が know,say ,think, tell, hope など一般的な動詞の目的語になっている場合は、thatを省略することも多い(ブレイクスルー、インスパイア)。 ただし、形式目的語の that は省略できない(エバーグリーン)。形式目的語とは、 He made it clear that ~ . 「彼は~であることを明らかにした。」 のような it を仮の目的語とする文章のこと。 that 節は普通は前置詞の後ろに置かれることないが(ジーニアス)、例外的に in that(~という点で、~だから) と except that(~を除いて)という用法がある。 なお、 in that には意味の異なる「~という点で」という用法と、もうひとつ「~だから」「~であるか」という別の用法があることに注意(ジーニアス)。 参考書によっては in that は前置詞の項目に書いてある場合もある(青チャート)。 ほか、Now that で、「今や~だから」という表現ができる。口語ではよくthatが省略され、Now だけになる。 典型的な例文は Now (that) he is eighteen, he can vote. 「今や彼は18歳なのだから、彼は投票できる。」 である(ジーニアス、青チャート)。 このほか、紹介している参考書は少ないが(青チャート、インスパイア)、分詞構文の Seeing that ~「~であるから」「~だから」が接続詞的に用いられる用法もある(青チャート)。 I'm glad that you have come to meet us. 「あなたがお迎えにきてくれて、うれしく思います」(青チャート) のような例文がよくある。 I'm glad that ~ 「~できて、うれしいです」 のように、「感情を現す形容詞 + that 」の that も接続詞である(青チャート)。 afraid, disappointed, sad, sorry, glad, happy, angry, surprised , upset などがこのような形容詞である(青チャート、ジーニアス)。この場合の that は省略されることも多い。なお、この場合の感情に続く that 以下の内容は「理由」を表す(ジーニアス)。 We are sorry that you cannot come. 「あなたがこられないのは残念です。」(インスパイア) この場合の sorry は謝罪ではないので注意。 sure 「確信している」は日本語では感情とは言いづらいが、青チャートはこれを感情に含めている。ただし、ジーニアスはsureを不採用。 なお、sure は感情のように I'm sure that ~ と主語を人称代名詞とするのが普通。辞書ジーニアスを見たが、it を主語にする sure は見つからなかった。 いっぽう、certain は、 It is certain that ~ も I'm certain もともに許される。(フォレストに I'm certain あり。ブレイクスルーに it is certain) なお、確信ではなく「疑わしい」と思っている場合は、 It is doubtful whether (またはif)~ 「~かどうかは疑わしい」 のように、 接続詞は whether または if になる。この場合の whether や if も名詞節である。 I'm doubtful whether(if) のように人称代名詞で言ってもよい(インスパイア)。さらに、形容詞ではなく動詞 doubt で I doubt whether (if) ~ で言うことも可能(インスパイア)。 {{コラム|(※ 発展)doubt のあとは that か whether か | doubt のあとが doubt whether のように whether になる場合は、肯定の平叙文の場合だけである(インスパイア)。 doubt については否定形の場合、don't doubt that ~ のようになる(インスパイア)。つまり、否定形 doubtでは whether ではなく that になる。 これは、don't doubt は直訳しただけなら単に「疑ってはいない」というだけになってしまうが、しかし実際には don't doubt は「確信している」という意味を表すのに慣用的に使われている(インスパイア)からである。インスパイアの場合、I don't doubt that ~ を「~することは間違いない」と訳している。かなりマニアックな話題であり、ほかの参考書は取り上げていない。 けっして「否定形のあとなら whether がthat になる」(×)というわけではない(ジーニアス)。「彼女が来るかどうかはどうでもいいことだ」という文章で、「どうでもいい」は It doesn't concern me なので(ジーニアス)、それと「彼女が来るかどうか」を合わせて It doesn't concern me whether she will come or not. 「彼女が来るかどうかはどうでもいいことだ。」(ジーニアス) という例文もあるほどだ(ジーニアス)。 さらに疑問文の場合、 Do you doubt that ~ のように、that になる。 これはもう、論理的に説明するのが困難だが、安心してもいいことに他社の参考書にまず書いてない。入試には出ないだろう。 入試の出題者だって、そこまで瑣末なことは問わない。 実は「高校レベル」の参考書と言うのは、実は読者対象は題名に反して決して高校生だけが対象でなく、大学の教師などが知識を広く浅くアップデートするためにも出版されているので、上述のような入試の範囲をやや超えた細かい話題も載っていたりするのである。インスパイアがどうかは知らないが。 }} なお「確信」している場合、I'm sure は「確信している」の「信」じるの文字からも想像がつくように、動詞 believe で I believe that と細かなニュアンスを無視すれば言い換えもできる(インスパイア)。 ほか、確信していない場合は、つまり確信に not がつく場合は、that よりも whether や if のほうが好ましい(インスパイア、ブレイクスルー)。つまり I'm not sure whether(またはif) ~ のようになる(インスパイア、ブレイクスルー)。 なお、動詞で「信じていない」という場合、つまり don't believe の場合、 I didn't believe what ~ のように whether ではなく what になるのに注意(インスパイア)。 === 副詞節を導く従属接続詞 === ==== はじめに ==== ほか、(たとえば平叙文のなかで)副詞節を導かれるために使われる when (~のとき、)や where (~の場所)が従属接続詞である。 before , after および since や until なども従属接続詞。 as soon as や once もこれに含める(ジーニアス、フォレスト)。 また、過去形で It was not ling before ~ なら「すぐに~できた」の意味であり、副詞 soon で言い換えできる(ジーニアス)。 「until ~」は、「~」の瞬間まで動作が継続しているときに使い、「~するまで(ずっと)」の意味である(エバーグリーンに「ずっと」)。 一方、継続しない場合で、その時までに動作が完了している場合には、untilではなくby the time 「~する(時)までに」を使う(ジーニアス、インスパイア)。 また、until と by the time の両方とも、内容が未来の話であっても従属節の時制は現在形になる(インスパイア)。 いっぽう、主節のほうは、until の主節は未来の内容でも現在時制だが、しかし by the time の主節は未来のほうなら未来表現(will)になるという違いがある(インスパイア)。 :※ インスパイア以外は by the time の主節の時制に言及していない。 as well as が等位接続詞なのに as soon as が従属なのはアレだが、まあどの参考書でもそういう分類になっている。 as soon as は言い換えで、the moment や the instant や no sooner ・・・ than ~ などの言い換え表現がある。 なお、 no sooner ・・・ than ~ は参考書によっては、『接続詞』の単元ではなく『比較』の単元に節に書いてある(青チャートなど)。 青チャートいわく、immediately も「~するとすぐに」だが、イギリス英語とのこと。 no sooner ・・・ than ~ の言い回しは文頭にくる場合もあり、その際に倒置によって主語と助動詞の語順が逆になる。 つまり、助動詞に had を使っているなら、とりあえず主語をIとするなら(べつに he でも she でも構わない)、倒置の場合は No sooner had I + 過去分詞・・・ than ~ の語順である。 よく助動詞 had による過去完了形が使われるが(エバーグリーン、ジーニアス、青チャート)、しかし別に助動詞 did による単なる過去形でも構わない(インスパイア)。 構文の意味は微妙に違うが、 hardly(またはscarcely) ・・・ when(またはbefore) ~ 「~するやいなや」 も文頭にくる倒置をすれば主語と述語の動詞が逆転するので、よく no sooner の構文といっしょに参考書では紹介されることも多い(ジーニアス、青チャート)。 倒置する場合、上述の構文の語順は、とりあえず主語を he とするなら、 Hardly had he 過去分詞 when ・・・ の語順である。 なお、no longer 「もう~ではない」「もはや~ではない」は特に倒置は起きず、参考書でも特に倒置については言及はされていない(ジーニアス、エバーグリーン)。 よくある例文が、「宇宙旅行は(月への旅行は)もはや夢ではない」のような例文であり(インスパイア、青チャート)、たとえば Travelling into space is no longer a dream. 「宇宙への旅行はもはや夢ではない。」(インスパイア) A trip to the moon is no longer a dream. 「月への旅行はもはや単なる夢ではない。」(青チャート) また、no longer は現在時制とともに使われることが多い(青チャート)。上述の例文も現在時制になっていることに注目。 no longer ~ は、not ~ any longer でも言い換えでき、どの参考書でも言及されている。 Travelling into space is not a dream any longer. 「宇宙への旅行はもはや夢ではない。」(インスパイア) 青チャートはany longer の言い換えをしてないが、もし言い換えするなら、下記のようになるだろう。 A trip to the moon is not a dream any longer. 「月への旅行はもはや単なる夢ではない。」 (wikiオリジナル) I cannot stand ~ any longer. 「もうこれ以上、~に我慢できない。」(青チャート、ブレイクスルー) 入試にはめったに出ないが、じつは他にも言い換え表現として not ~ any more や not ~ anymore などもある(青チャート比較、ジーニアス接続詞)。 ==== 否定 ==== 参考書によっては「接続詞」の単元ではなく否定の単元に掛かれていることも多いが、no や not などの否定の語句をつかった接続詞的な内容の構文がある。 「cannot help ~ing 」と 「have no choice but to ~(to不定詞)」との使い分けが、重要である。 cannot help ~ing は「~せずにはいられない」「思わず~してしまう」の意味。cannot help ~ing は感情をおさえきれずに(青チャート)、思わず何かをしてしまう時に使う表現である。 Cannot help laughing 「笑わずにはいられない」 のように使う。「cannot help but 動詞の原型 」という言い方もある(ジーニアス、ブレイクスルー)。 cannot help but laugh のように使う。 一方、自分の感情に反して、外部的な事情などで「~せざるを得ない」場合には、 have no choice but to 動詞の原形(to不定詞) を使う(青チャート、ジーニアス)。 She had no choice to give up her job. 「彼女は仕事をやめざるを得なかった。」(青チャートを改変) のように使う(エバーグリーン、青チャート)。 なお、 I had no choice to quit my job. 「私は仕事をやめざるを得なかった。」(エバーグリーン) ==== once ==== once は「いったん~すると」の意味。once をどう分類するかが参考書ごとに違う。 ifやunlessなどと同様に「条件」として once を分類する参考書もあれば(ブレイクスルー、インスパイア)、 beforeやafterやsinceなどと同様の「起点」として once を分類する参考書もある(ジーニアス、フォレスト)。 なお、as soon as と once がなぜか同じ章節で紹介される参考書が多いが(ジーニアス、フォレスト、しかし意味が違う接続詞なので混同しないように。 if~ は内容が未来であっても現在形を使うが、as soon as ~ も後続の文では内容が未来であっても現在形を使うので、もしかしたらその理由でonceが「条件」として分類されているのかもしれない。 また、as soon as ~ と同様に、once ~ も後続の文の内容が未来であっても現在形を使う(ジーニアス)。そういう共通点からか、一緒に「起点」として紹介されるのかもしれない。 しかし、単に分類が同じだけであり、 once は as soon as とは意味がまったく違うので、混同しないように。 ==== その他 ==== 時間の表現だけでなく、because や since (since には理由の意味もある)も従属接続詞。 because は従属接続詞なので、よって主節なしで 「Because ~ .」 といったBecause だけの節をつくることは原則、誤用だとみなされる(青チャート、ジーニアス)。 ただし例外的に、"Why ~?" といった Why を使った質問文に対して、解答で"Because ~" と because だけの節の文章が許されている(青チャート、ジーニアス)。 since は基本、相手が既知の話題についての理由を説明するときに使うので(ブレイクスルー、フォレスト、ジーニアス)、since節の時制は過去形になる事も多い(青チャート)。また、上記の事情のため、sinceのつくる副詞節は文頭や前方に置かれることも多いが(インスパイア、ジーニアス、ブレイクスルー)、しかしsinceを文頭に置かなくても正しい英語である(青チャート)。 「so ~(形容詞) that ・・・(文)」 は従属接続詞。 so に等位接続詞の用法もあるが、しかし 「so 形容詞 that 文」で結びつけられている形容詞とthat後続の文は対等ではないので、従属接続詞のほうが適切であろう。 例文は著作権のため省略。 ==== 譲歩 ==== 「譲歩」の意味である、though や although が従属接続詞として分類されている(ジーニアス、フォレスト、ロイヤル)。 though よりも although のほうが堅い言い回しである(フォレスト、ロイヤル)。 なお、英文法の接続詞の単元でいう「譲歩」は、日本語の日常語の「譲歩」とは意味がやや違う。日常語の「譲歩」とは、自分と相手・他人の主張が対立したい場合に、相手の意見を聞き入れたり時には従うことに重点が置かれるのが日常語の譲歩である(広辞苑、三省堂新明解)。 しかし、この接続詞の英文法でいう「譲歩」とは、相手の主張の一部を事実ではあると認めた上で、それでも自分の主張に事実性などがあることを主張しているのが、英文法の接続詞の分野での「譲歩」である(桐原フォレスト)。 even if ~ も even though ~ も「たとえ ~ だとしても」という譲歩の意味があるが、下記のような違いがある。 even though ~ は、though の後に事実がきて、話し手は事実を知っている。 even if ~ は、if のあとに仮定がきて、その仮定が事実かどうかを話しては知らない。 これとは別に、 even if ~ で if のあとが仮定法過去になる場合もある(ジーニアス、インスパイア)。 基本的には、even if も even though も、evenは単に直後の語を強調しているだけである(インスパイア)。 if「もし~」 のあとが事実かどうかを話し手が知らないのもifの不普通の用法だし、though 「~にもかかわらず」も通常は話し手は事実を前提にしているからである。 単に even は if や though に譲歩の意味をつけたしたり、譲歩を強調したりしているだけにすぎない。 ==== 条件 ==== 条件を表すif および unless も従属接続詞。 unless は、「もし~でなければ」という意味であるが(ジーニアス、ロイヤル)、「~でない限り、」と訳される場合も多い(フォレスト、ロイヤル)。なお、unless の直後の文は否定形にはならず(フォレスト、ジーニアス)、つまり unless の直後の文は肯定形である。 unless は、「否定の条件」であるという性質に加えて、さらに基本的に「唯一の条件」という性質がある(青チャート)。「起きてほしくない事を避けるためには、unless 以降の内容を実行するしかない」という意味での唯一性の主張が unless にはある。 このことなどから、 unless ~の文を if ・・・ not ~ の文章に書き換えできる一方で(unless → if not は可能な場合が多い)、しかし if not → unless の書き換えが無理な場合が多い。 unless は「条件の文 unless 予想される結果の文」の語順。unless においてカンマなどは不要。 unless の語順は、「予想される結末 unless 結末が成り立たなくなる条件」である。なお、unlessの主節(※ 予想される結末のほう)には、willなどの未来表現を使うのが普通。一方、ifおよびunless では従属節の内容がたとえ未来における内容であっても従属節の時制は現在形にする(ジーニアス)。桐原やロイヤルでは従属節の時制はとくに解説では明記されていないが、例文の時制を見ればジーニアスと同様に桐原などでもunlessの従属節は現在形である。 ==== 否定の慣用表現 ==== ※ 参考書によっては、「接続詞」の単元ではなく、「否定」の単元で下記が紹介されている場合もある(ジーニアス、エバーグリーン)。 ===== not long before ===== It will not long before ~ は「まもなく~するだろう」の意味である。直訳すれば「~するまでに長くはない」だが(青チャート)、英語では「まもなく~するだろう」の意味である。 ===== not until ===== It is not until ~ that ・・・ で「~して初めて・・・する」の意味である。直訳すれば「・・・まで~しない」だが(青チャート、インスパイア)、実際にはそこまで否定のニュアンスは無いし(とくに出典なし)、また過去形でも It was not until ~ that ・・・ として使われる(エバーグリーン、ジーニアス)。 典型的な文章は「病気になって初めて健康のありがたさが分かる」だが(ジーニアス、インスパイア)、参考書によって英文が微妙に違う。 ジーニアスでは It was not until I became ill that I realized the value of health.   である。 インスパイアは、 It is not until we fail ill that we appreciate the value of good health. である。 上記のように、同じような和訳の言い回しでも、文献により英文が微妙に違うので、暗記の必要はない。もし暗記させる教育者がいれば教員としての見識不足を疑われるだけである。 === in case ~ === 「in case ~(文)」は「~の場合にそなえて」の意味であり、従属接続詞として分類され、この場合は普通は主節のあとに in case ~ が置かれる(フォレレスト、ジーニアス)。 in case ~ の典型的な例文は、 Take an umbrella with you in case it rains. 「雨が降るといけないから、かさを持っていきなさい。」 ※ 数研 青チャート、ジーニアス take の代わりに bring の場合もある。また、この傘をもっていく例文の場合なら with you は省略可能。上記例文の出典の参考書にも with you をつけてないものもある。 Bring an umbrella in case it rains. 「雨が降るといけないから、かさを持っていきなさい。」 ※ ファクトブック 命令形ではなく平叙文の場合もあり、下記のような例文もある。 I'll take an umbrella with me in case it rains. 「雨が降るといけないから、かさを持っていこう。」 ※ フォレスト with me は省略可能。自分で持っていくので with me になる(青チャート)。 「in case ~ 」の副詞節に it should rain. のように should が使われる場合もあるが、これは可能性が低いと話し手・書き手が思っている意味である(青チャート、ブレイクスルー)。 なお、in case は上記の「~するといけないから」「~しないように」の用法の他にも、case 「条件」の文字通り「~の条件で」の意味で in case を使う場合もアメリカ英語では見られ(ジーニアス、フォレスト)、この場合は if でも言い換えできる。 言い換え表現で、「~するといけないから」「~しないように」用法の in case と同じ意味は「for fear that A ~」や「lest A (should) ~」でも言える。 for fear も lest も、ともに固い表現である(ジーニアス)。ジーニアス以外の参考書の多くは、for fear が固い表現であることを取り上げていない。 for fear ~でも lest ~でも、つづく「~」の部分には not をつけない。日本語に引きづられて not をつけないように注意。 英和辞典を見れば fear は「恐れ」「不安」などの意味が書いてあることからも想像がつくように、for fear のあとには、おそれている内容を書くので、つまり、実現してほしくないことを肯定形で書くことになるのも当然であろう。 さて、lest について、ジーニアスいわく、 lest は固い言い方なだけであり、頻度自体は for fear よりも lest のほうが高いと、ジーニアスは主張している。 lest のshould が省略される場合もある。なお、shouldが省略された場合には、続く動詞には原形が来る。lest のshould 省略時の動詞の原形をつかうことを仮定法現在として解釈する流儀もある(青チャート)。 ほか、文法教育的にはあまり注目されないが、 so that ~ 「~のために」と、否定 not を組み合わせて、たとえば 「so that A won't ~」により「~しないように」という言い換えも可能である。won't の変わりに can't の場合もある(ブレイクスルー)。 === その他 === その他、as far as や as long as など範囲を表す表現が、カンマなどを補われて、従属接続詞として分類される。 「as far as I know,」 で「私の知る限りでは、」の意味。as far as の代わりに so far as とすることもある(ロイヤル)。 よくある典型文は As far as I know, he is ~. 「私の知るかぎり、彼は~な人だ」 である(フォレスト、インスパイア)。そのほか、 As far as I'm concerned, ~ 「私に関する限り、」 という表現が、たとえば「私に関する限り、それで結構です。」(青チャート)とか「私に関する限り、不満はありません。」(ジーニアス)のような文章で使われる。 このように as ・・・ as は範囲を表すことがある。 このほか、別の用法で as far as で、自分の意見を言う用法もある(ブレイクスルー、ジーニアス)。たとえばブレイクスルーいわく、「私の意見では、冷凍食品はおいしくない」という単なる持論にも as far as を使っている例文がある。 as long as には用法が2種類あり、ひとつの用法は「~する間」という時間的な範囲を表す用法であり、もうひとつの用法は最低限の条件を表し(フォレスト)、「~しさえすれば」などと訳される(ジーニアス、フォレスト)。as long as の代わりに so long as とすることもある(ジーニアス、フォレスト)。「~する限りは」と訳される場合もある(ロイヤル)。 慣用的なよくある言い回しとして、「as long as I live 」で「私が生きている限り」の意味(ロイヤル、ジーニアス)。 I will never forget your kindness as long as I live. 「私が生きているかぎり、あなたのご親切を忘れません。」 のような文章がよく参考書にある(ジーニアス、青チャート)。 なお、べつにneverを使わずとも、 I won't forget your kindness as long as I live. 「私が生きているかぎり、あなたのご親切を忘れません。」 のような文章もよくある(インスパイア)。 「~さえすれば」の as long as は、言い換えとして、if only または only if で言い換えすることもできる。 目的を表す「 so that ~」も接続詞である。in order that も同様、目的を表す接続詞である。なお、so that ~ について、口語では thatが省略されることも多く、つまり so だけで目的の接続詞になることもある(フォレスト、ジーニアス)。 so that 節の中では、can や will や may をつかうのが普通(フォレスト、ジーニアス)。 なお、「so ~(形容詞など) that ・・・」は程度をあらわす接続詞である。 in order that ~ は堅い表現。in order that 節の中では、can や will や may をつかうのが普通(フォレスト、ジーニアス)。 as も接続詞の用法がある(ロイヤル、フォレスト)。 その他にも、さまざまな接続詞がある suppose や supposed や providing や provided などを接続詞として分類することもある(フォレスト)。 b5luarypawr2wybhrldnlqg27wztcgm 206721 206720 2022-08-18T23:47:29Z すじにくシチュー 12058 /* and */ wikitext text/x-wiki == 接続詞 == 語と語、句と句、節と節、など、文法上対等のものを結びつけるのが等位接続詞である。 いっぽう、従属節を主節と結びつけるのが従属接続詞であり(ジーニアス、フォレスト)、従位接続詞ともいう(ロイヤル)。 == 等位接続詞 == === 概要 === '''等位接続詞'''とは、and, or, but のように文法上等しいものを結びつける接続詞である。上記のほかにも、nor , so, for が等位接続詞である。 both A and B や either A or B なども便宜的にか等位接続詞として分類される。また、 not A but B や not only A but (also) B も等位接続詞として分類される。 便宜的に、not only A but also B と同じ意味をもつ as well as も、参考書では同じ単元で紹介される。 either は、「AかBかのどちらか」という意味である。 neither A nor B は、AもBも両方とも否定する表現であり、つまり「AとBのどちらも~ない」の意味である。 なお、neither A nor B が主語の場合、動詞はBの時制に一致させる(ジーニアス)。また、nor の直後の文章は肯定形である。 neither は基本、A,Bの2つしか使わない。3つ以上では使わないのが原則だが、しかし米英には原則に反して3つ以上で使う人もいるが(ロイヤル)、入試にはそこまで出ないだろう。また、neither で nor の代わりに原則に反して or を使う人もいるとのこと(ロイヤル)。入試では原則的な場合だけを考えればよいだろう。 「neither」とは not either の意味だろう、というのがロイヤル英文法の見解。 nor は、 neither のある文でなくても使われる場合がある(桐原、ロイヤル)。 否定語の not や don't などのあと、 「not A, nor B」または「don't A(動詞) nor B(動詞) 」で「AもBも無い」という意味で、neitherなしで nor が not などの否定語とともに使われる場合がある。 カンマが無い場合もある(ロイヤル英文法)。この場合でも、A nor B のあとに動詞が来る場合、その文は肯定形である。 「AもBもどちらも~ない」と否定の内容を並列させたい場合、andではなくnorを使う(桐原)。 さて、and には、命令文のあとに使われたい場合には、「そうすれば」の意味になるが、この意味の場合でも等位接続詞として分類される。 or には、「または」の意味のほかにも「すなわち」「言い換えれば」というある語を別の語で言い換える用法の意味もあるが(ジーニアスおよびエバーグリーンに「言い換えれば」アリ)、どちらの意味の場合でも等位接続詞として分類される。また、or には、命令文のあとに使われたい場合には、「さもなければ」の意味になるが、この意味の場合でも等位接続詞として分類される。 なお、「すなわち」「言い換えれば」の意味で or が接続詞として使われる場合、orの前にふつうはカンマ(,)が来る(ジーニアス、いいづなエバーグリーン)。 {{コラム|数学の集合論との違い| 「夏も冬も両方とも好き」は英語では「 I like summer and winter. 」である(ブレイクスル-)。 「夏も冬も両方とも好きではない」は英語ではneither を使わずとも、 I don't like summer or winter. でもいえて、この場合は接続詞が or になっていることに注意(ブレイクスル-)。 一見すると、数学の集合演算における否定演算での積集合「∩」や和集合「∪」などの演算子の反転のように見えるが、しかし実は、数学の集合の理論(ベン図などの理論のこと)とは違う。 まず、英語において、 A and B が数学でいう和集合(演算子∪)か積集合(演算子は∩)かは文脈による。「情報」科などで習うかもしれないブール代数のand計算は積集合だが、しかし実際の英語の場合はそうとは限らないので注意。 また、よくよく考えると、数学では、積集合 A∩B の否定 not (A∩B )は、 (not A) ∪ (not B) である。 つまり、数学では、単に not がつくだけでは集合演算子は変わらない。要素すべてに not がついて、さらにそのnot を因数分解的にひとまとめにくくる段階になって、ようやく集合演算子が反転するのが、数学的な規則である。 しかし英語では、not がついただけの段階の時点で、接続詞が and から or に反転してしまっている。 このように、集合の数学 と 英語のand/orの文法は、似ているが微妙に違うので、混同しないように。 ともかく、数学では、not でくくったら、集合の演算子は反転する(∪から∩に。または∩から∪に)。しかし英語では、そういう数学的規則は無視されている。 だから、neither の例文をもとに覚えたほうが早いし安全である。 単に「 neither A nor B のように don't A or B のように言う」とでも覚えるしかない。語学はしょせん、暗記科目である。 }} === so/ for === 接続詞としての so は、 <出来事→結果> の語順として「理由の文、so 結果の文」のように理由を前に、結果を後ろに書き、「・・・なので~」「・・・だから~」という意味になる。理由というほど明白な因果関係でなくても、比較的に関連性の高い2つの出来事において、「ある出来事, so 出来事の結果」という用法でも良い。 また、この場合の so の直前にはカンマ「 , 」を置くのが普通(ジーニアス、エバーグリーン)。 余談だが、接続詞としての so と for はそれぞれ、節と節だけ結びつける(フォレスト、エバーグリーン)。つまり、語と語、句と句、語と句などは結び付けない。 いっぽう、for は、 <結果←出来事> の語順として、「結果, for 理由の章」の構文で、堅い言い回しとして理由を説明する。口語で用いることはあまり無い(ジーニアス、エバーグリーン)。ほか、 for は、forの前述の出来事に対して、その理由を述べる接続詞である。 なので、普通は for の直前にはカンマ「 , 」が来る。 接続詞としての for は等位接続詞である。for は従属接続詞ではない等の理由で(ロイヤル)、because のように主節の前に出すことはできない。なお、もし For が文頭に置かれている場合、それは、その直前の文の理由を説明している(ロイヤル)。 === and === いつつかの名詞が and で結ばれている場合、基本的には全体としては複数形として判断する。 Tom, Bob and John are students of this school. しかし、下記のように例外がある。 Ham and eggs is my favorite breakfast. 「ハムアンドエッグは、私の好きな朝食だ」※ インスパイアより同じ例文 「Ham and eggs 」で1セットの食品なので、これは単数形として判定する。 同様に、 curry and rice (カレーライス) a cup of saucer (皿つきマグカップ) a knife and fork (ナイフとフォーク) ※インスパ、ジーニアス bread and butter (バターつきパン) body and mental (肉体と精神) ※インスパイア は1セットの名詞とみなすので、それぞで単数形として判定する(青チャ、インスパ)。 なお、a cup of saucer の 「a」は、a 「cup of saucer 」ということで、「cup of saucer 」のセットがひとつという意味(ジーニアス)。なので、後ろ側の saucer には a がつかない(ジーニアス)。 けっして、1つのカップといくつかの皿ではない。 a knife and fork も同様、 a「knife and fork」 という意味なので、「knife and fork」のセットが一つの意味(ジーニアス)。 まず、and の基本的な意味を確認しよう。 ;並列と順序 and の基本的な意味は並列「および」「と」の意味だが、もうひとつ、動作・時間の順序という意味もある。「先に起きたこと and その直後に起きたこと」のような語順で and を使うこともある。 動作や時間の順序のand は、「そして」や「~して、」の意味である(ジーニアス、ロイヤル)。 たとえば come and see は「先に来て、そして見る(見た)」の意味であり、つまり不定詞の結果用法 come to see と同じ意味である(フォレスト)。同様の表現として、 go and see もある。 ;因果関係 さらに、and が因果関係をあらわす場合もある(ジーニアス、ロイヤル)。普通、文章では、先に行ったり紹介した動作が、あとの動作の理由になるので、andで因果関係を表すのも自然であろう。 {{コラム|and なのに逆接?| 上記で and は因果関係を表す場合もあるといったが、しかし人生では、必ずしも前に起きた動作の期待どおりに後の結果が起きるとは限らない場合も多々あるものである。このため、and があたかも but のような逆接的な意味かのように見える英文が生じる場合もある。 たとえば、「彼は努力して、そして失敗した」は、順序を意識すれば try hard and failed のような言い回しになる(ジーニアス)。努力 try hard という準備にもかかわらず失敗 fail したことから、文脈によっては and なのにまるで逆接のような意味も読み取れる場合もある。 さて、このことから、もし後の起きたことが先に起きたことに比べて対照的な場合、場合によっては and は、あたかも逆接 but のような意味に見える場合がある。 とはいえ、これはand の順序関係の用法の、派生的なものである。andの基本的な意味は、あくまで並列・順序だと思うべきだろう。 }} == 従属接続詞 == === 名詞節を導く従属接続詞 === 一方、名詞節を導くために使われる that およびwhether(~かどうか) と if(~かどうか) は'''従属接続詞'''である。that や whether を接続詞として解釈する考えもある。 ここでの名詞節を導く if は、「~かどうか」の意味での if である。「もし~ならば、」の if のことではない。また、「もし」の if との混同をさけるため、文頭では名詞節の if は使えない(ファクトブック)。この「~かどうか」の意味の if の性質について言い方を変えるなら、つまり if は動詞の目的語としてしか使えない(ジーニアス、青チャート、ほか多数)。 また、whether or not (~かどうか)という成句はある一方、ifにはない(インスパイア、青チャート)。 ほか、「whether to ~(動詞)」で「~すべきかどうか」というto不定詞の用法はあるが、ifには不定詞が続かない(インスパイア、青チャート)。 なお、 whether to go 「行くべきかどうか」という語が、参考書によくある典型例である。さらに、 whether to go or not (青チャート)「行くべきかどうか」や whether to go or stay (ブレイクスルー)「行くべきかとどまるべきか」のようになる場合もある。 さらに、助動詞 should を使って「べき」を強調する whether we should go or stay 「行くべきか残るべきか」という表現もある(青チャート)。 whether we should go or not のように、whether の直後ではなく分節の最後に or not をつける場合もある(ジーニアス)。 また、whether は前置詞の目的語になることがあるが、ifはならない(インスパイア)。 if の本来の用法は「もしも~」であり、「~かどうか」の意味は派生的な意味にすぎない、と考えるのが良いだろう。 ほか、if は口語的、whether は文語的である(ジーニアス、青チャ-ト)。 depends on whether 、 など、動詞句 depends on とwhether との組み合わせが決まっている(青チャート)。depends on と if との組み合わせは禁止。なお depends on は、前置詞の目的語にwhether が来る例にもなっている。 wonder と ask は、if でも whether でも、どちらでも良い(ブレイクスルー、青チャート)。 ほか、 I wonder if ~ で「~がどうかなと思う」の意味。 さて、従属接続詞の典型的な文で The fact is (that)・・・ 「事実は・・・ということだ。」 The trouble is (that)・・・ 「困ったことに・・・ということだ。」 The truth is (that)・・・ 「真実は・・・ということだ。」 The reason is (that)・・・ 「理由は・・・ということだ。」 などがある。 このように、名詞節を導く that は、「・・・ということだ。」の意味になる。 that は主語・補語・目的語になる(上記の the reason is that などの例文の場合は、that が補語になっている)。 ほか、 It is 形容詞 that ・・・ という形式主語の文章で 使われる that は接続詞でもある(ジーニアス、エバーグリーン )。 ほか、that節が know,say ,think, tell, hope など一般的な動詞の目的語になっている場合は、thatを省略することも多い(ブレイクスルー、インスパイア)。 ただし、形式目的語の that は省略できない(エバーグリーン)。形式目的語とは、 He made it clear that ~ . 「彼は~であることを明らかにした。」 のような it を仮の目的語とする文章のこと。 that 節は普通は前置詞の後ろに置かれることないが(ジーニアス)、例外的に in that(~という点で、~だから) と except that(~を除いて)という用法がある。 なお、 in that には意味の異なる「~という点で」という用法と、もうひとつ「~だから」「~であるか」という別の用法があることに注意(ジーニアス)。 参考書によっては in that は前置詞の項目に書いてある場合もある(青チャート)。 ほか、Now that で、「今や~だから」という表現ができる。口語ではよくthatが省略され、Now だけになる。 典型的な例文は Now (that) he is eighteen, he can vote. 「今や彼は18歳なのだから、彼は投票できる。」 である(ジーニアス、青チャート)。 このほか、紹介している参考書は少ないが(青チャート、インスパイア)、分詞構文の Seeing that ~「~であるから」「~だから」が接続詞的に用いられる用法もある(青チャート)。 I'm glad that you have come to meet us. 「あなたがお迎えにきてくれて、うれしく思います」(青チャート) のような例文がよくある。 I'm glad that ~ 「~できて、うれしいです」 のように、「感情を現す形容詞 + that 」の that も接続詞である(青チャート)。 afraid, disappointed, sad, sorry, glad, happy, angry, surprised , upset などがこのような形容詞である(青チャート、ジーニアス)。この場合の that は省略されることも多い。なお、この場合の感情に続く that 以下の内容は「理由」を表す(ジーニアス)。 We are sorry that you cannot come. 「あなたがこられないのは残念です。」(インスパイア) この場合の sorry は謝罪ではないので注意。 sure 「確信している」は日本語では感情とは言いづらいが、青チャートはこれを感情に含めている。ただし、ジーニアスはsureを不採用。 なお、sure は感情のように I'm sure that ~ と主語を人称代名詞とするのが普通。辞書ジーニアスを見たが、it を主語にする sure は見つからなかった。 いっぽう、certain は、 It is certain that ~ も I'm certain もともに許される。(フォレストに I'm certain あり。ブレイクスルーに it is certain) なお、確信ではなく「疑わしい」と思っている場合は、 It is doubtful whether (またはif)~ 「~かどうかは疑わしい」 のように、 接続詞は whether または if になる。この場合の whether や if も名詞節である。 I'm doubtful whether(if) のように人称代名詞で言ってもよい(インスパイア)。さらに、形容詞ではなく動詞 doubt で I doubt whether (if) ~ で言うことも可能(インスパイア)。 {{コラム|(※ 発展)doubt のあとは that か whether か | doubt のあとが doubt whether のように whether になる場合は、肯定の平叙文の場合だけである(インスパイア)。 doubt については否定形の場合、don't doubt that ~ のようになる(インスパイア)。つまり、否定形 doubtでは whether ではなく that になる。 これは、don't doubt は直訳しただけなら単に「疑ってはいない」というだけになってしまうが、しかし実際には don't doubt は「確信している」という意味を表すのに慣用的に使われている(インスパイア)からである。インスパイアの場合、I don't doubt that ~ を「~することは間違いない」と訳している。かなりマニアックな話題であり、ほかの参考書は取り上げていない。 けっして「否定形のあとなら whether がthat になる」(×)というわけではない(ジーニアス)。「彼女が来るかどうかはどうでもいいことだ」という文章で、「どうでもいい」は It doesn't concern me なので(ジーニアス)、それと「彼女が来るかどうか」を合わせて It doesn't concern me whether she will come or not. 「彼女が来るかどうかはどうでもいいことだ。」(ジーニアス) という例文もあるほどだ(ジーニアス)。 さらに疑問文の場合、 Do you doubt that ~ のように、that になる。 これはもう、論理的に説明するのが困難だが、安心してもいいことに他社の参考書にまず書いてない。入試には出ないだろう。 入試の出題者だって、そこまで瑣末なことは問わない。 実は「高校レベル」の参考書と言うのは、実は読者対象は題名に反して決して高校生だけが対象でなく、大学の教師などが知識を広く浅くアップデートするためにも出版されているので、上述のような入試の範囲をやや超えた細かい話題も載っていたりするのである。インスパイアがどうかは知らないが。 }} なお「確信」している場合、I'm sure は「確信している」の「信」じるの文字からも想像がつくように、動詞 believe で I believe that と細かなニュアンスを無視すれば言い換えもできる(インスパイア)。 ほか、確信していない場合は、つまり確信に not がつく場合は、that よりも whether や if のほうが好ましい(インスパイア、ブレイクスルー)。つまり I'm not sure whether(またはif) ~ のようになる(インスパイア、ブレイクスルー)。 なお、動詞で「信じていない」という場合、つまり don't believe の場合、 I didn't believe what ~ のように whether ではなく what になるのに注意(インスパイア)。 === 副詞節を導く従属接続詞 === ==== はじめに ==== ほか、(たとえば平叙文のなかで)副詞節を導かれるために使われる when (~のとき、)や where (~の場所)が従属接続詞である。 before , after および since や until なども従属接続詞。 as soon as や once もこれに含める(ジーニアス、フォレスト)。 また、過去形で It was not ling before ~ なら「すぐに~できた」の意味であり、副詞 soon で言い換えできる(ジーニアス)。 「until ~」は、「~」の瞬間まで動作が継続しているときに使い、「~するまで(ずっと)」の意味である(エバーグリーンに「ずっと」)。 一方、継続しない場合で、その時までに動作が完了している場合には、untilではなくby the time 「~する(時)までに」を使う(ジーニアス、インスパイア)。 また、until と by the time の両方とも、内容が未来の話であっても従属節の時制は現在形になる(インスパイア)。 いっぽう、主節のほうは、until の主節は未来の内容でも現在時制だが、しかし by the time の主節は未来のほうなら未来表現(will)になるという違いがある(インスパイア)。 :※ インスパイア以外は by the time の主節の時制に言及していない。 as well as が等位接続詞なのに as soon as が従属なのはアレだが、まあどの参考書でもそういう分類になっている。 as soon as は言い換えで、the moment や the instant や no sooner ・・・ than ~ などの言い換え表現がある。 なお、 no sooner ・・・ than ~ は参考書によっては、『接続詞』の単元ではなく『比較』の単元に節に書いてある(青チャートなど)。 青チャートいわく、immediately も「~するとすぐに」だが、イギリス英語とのこと。 no sooner ・・・ than ~ の言い回しは文頭にくる場合もあり、その際に倒置によって主語と助動詞の語順が逆になる。 つまり、助動詞に had を使っているなら、とりあえず主語をIとするなら(べつに he でも she でも構わない)、倒置の場合は No sooner had I + 過去分詞・・・ than ~ の語順である。 よく助動詞 had による過去完了形が使われるが(エバーグリーン、ジーニアス、青チャート)、しかし別に助動詞 did による単なる過去形でも構わない(インスパイア)。 構文の意味は微妙に違うが、 hardly(またはscarcely) ・・・ when(またはbefore) ~ 「~するやいなや」 も文頭にくる倒置をすれば主語と述語の動詞が逆転するので、よく no sooner の構文といっしょに参考書では紹介されることも多い(ジーニアス、青チャート)。 倒置する場合、上述の構文の語順は、とりあえず主語を he とするなら、 Hardly had he 過去分詞 when ・・・ の語順である。 なお、no longer 「もう~ではない」「もはや~ではない」は特に倒置は起きず、参考書でも特に倒置については言及はされていない(ジーニアス、エバーグリーン)。 よくある例文が、「宇宙旅行は(月への旅行は)もはや夢ではない」のような例文であり(インスパイア、青チャート)、たとえば Travelling into space is no longer a dream. 「宇宙への旅行はもはや夢ではない。」(インスパイア) A trip to the moon is no longer a dream. 「月への旅行はもはや単なる夢ではない。」(青チャート) また、no longer は現在時制とともに使われることが多い(青チャート)。上述の例文も現在時制になっていることに注目。 no longer ~ は、not ~ any longer でも言い換えでき、どの参考書でも言及されている。 Travelling into space is not a dream any longer. 「宇宙への旅行はもはや夢ではない。」(インスパイア) 青チャートはany longer の言い換えをしてないが、もし言い換えするなら、下記のようになるだろう。 A trip to the moon is not a dream any longer. 「月への旅行はもはや単なる夢ではない。」 (wikiオリジナル) I cannot stand ~ any longer. 「もうこれ以上、~に我慢できない。」(青チャート、ブレイクスルー) 入試にはめったに出ないが、じつは他にも言い換え表現として not ~ any more や not ~ anymore などもある(青チャート比較、ジーニアス接続詞)。 ==== 否定 ==== 参考書によっては「接続詞」の単元ではなく否定の単元に掛かれていることも多いが、no や not などの否定の語句をつかった接続詞的な内容の構文がある。 「cannot help ~ing 」と 「have no choice but to ~(to不定詞)」との使い分けが、重要である。 cannot help ~ing は「~せずにはいられない」「思わず~してしまう」の意味。cannot help ~ing は感情をおさえきれずに(青チャート)、思わず何かをしてしまう時に使う表現である。 Cannot help laughing 「笑わずにはいられない」 のように使う。「cannot help but 動詞の原型 」という言い方もある(ジーニアス、ブレイクスルー)。 cannot help but laugh のように使う。 一方、自分の感情に反して、外部的な事情などで「~せざるを得ない」場合には、 have no choice but to 動詞の原形(to不定詞) を使う(青チャート、ジーニアス)。 She had no choice to give up her job. 「彼女は仕事をやめざるを得なかった。」(青チャートを改変) のように使う(エバーグリーン、青チャート)。 なお、 I had no choice to quit my job. 「私は仕事をやめざるを得なかった。」(エバーグリーン) ==== once ==== once は「いったん~すると」の意味。once をどう分類するかが参考書ごとに違う。 ifやunlessなどと同様に「条件」として once を分類する参考書もあれば(ブレイクスルー、インスパイア)、 beforeやafterやsinceなどと同様の「起点」として once を分類する参考書もある(ジーニアス、フォレスト)。 なお、as soon as と once がなぜか同じ章節で紹介される参考書が多いが(ジーニアス、フォレスト、しかし意味が違う接続詞なので混同しないように。 if~ は内容が未来であっても現在形を使うが、as soon as ~ も後続の文では内容が未来であっても現在形を使うので、もしかしたらその理由でonceが「条件」として分類されているのかもしれない。 また、as soon as ~ と同様に、once ~ も後続の文の内容が未来であっても現在形を使う(ジーニアス)。そういう共通点からか、一緒に「起点」として紹介されるのかもしれない。 しかし、単に分類が同じだけであり、 once は as soon as とは意味がまったく違うので、混同しないように。 ==== その他 ==== 時間の表現だけでなく、because や since (since には理由の意味もある)も従属接続詞。 because は従属接続詞なので、よって主節なしで 「Because ~ .」 といったBecause だけの節をつくることは原則、誤用だとみなされる(青チャート、ジーニアス)。 ただし例外的に、"Why ~?" といった Why を使った質問文に対して、解答で"Because ~" と because だけの節の文章が許されている(青チャート、ジーニアス)。 since は基本、相手が既知の話題についての理由を説明するときに使うので(ブレイクスルー、フォレスト、ジーニアス)、since節の時制は過去形になる事も多い(青チャート)。また、上記の事情のため、sinceのつくる副詞節は文頭や前方に置かれることも多いが(インスパイア、ジーニアス、ブレイクスルー)、しかしsinceを文頭に置かなくても正しい英語である(青チャート)。 「so ~(形容詞) that ・・・(文)」 は従属接続詞。 so に等位接続詞の用法もあるが、しかし 「so 形容詞 that 文」で結びつけられている形容詞とthat後続の文は対等ではないので、従属接続詞のほうが適切であろう。 例文は著作権のため省略。 ==== 譲歩 ==== 「譲歩」の意味である、though や although が従属接続詞として分類されている(ジーニアス、フォレスト、ロイヤル)。 though よりも although のほうが堅い言い回しである(フォレスト、ロイヤル)。 なお、英文法の接続詞の単元でいう「譲歩」は、日本語の日常語の「譲歩」とは意味がやや違う。日常語の「譲歩」とは、自分と相手・他人の主張が対立したい場合に、相手の意見を聞き入れたり時には従うことに重点が置かれるのが日常語の譲歩である(広辞苑、三省堂新明解)。 しかし、この接続詞の英文法でいう「譲歩」とは、相手の主張の一部を事実ではあると認めた上で、それでも自分の主張に事実性などがあることを主張しているのが、英文法の接続詞の分野での「譲歩」である(桐原フォレスト)。 even if ~ も even though ~ も「たとえ ~ だとしても」という譲歩の意味があるが、下記のような違いがある。 even though ~ は、though の後に事実がきて、話し手は事実を知っている。 even if ~ は、if のあとに仮定がきて、その仮定が事実かどうかを話しては知らない。 これとは別に、 even if ~ で if のあとが仮定法過去になる場合もある(ジーニアス、インスパイア)。 基本的には、even if も even though も、evenは単に直後の語を強調しているだけである(インスパイア)。 if「もし~」 のあとが事実かどうかを話し手が知らないのもifの不普通の用法だし、though 「~にもかかわらず」も通常は話し手は事実を前提にしているからである。 単に even は if や though に譲歩の意味をつけたしたり、譲歩を強調したりしているだけにすぎない。 ==== 条件 ==== 条件を表すif および unless も従属接続詞。 unless は、「もし~でなければ」という意味であるが(ジーニアス、ロイヤル)、「~でない限り、」と訳される場合も多い(フォレスト、ロイヤル)。なお、unless の直後の文は否定形にはならず(フォレスト、ジーニアス)、つまり unless の直後の文は肯定形である。 unless は、「否定の条件」であるという性質に加えて、さらに基本的に「唯一の条件」という性質がある(青チャート)。「起きてほしくない事を避けるためには、unless 以降の内容を実行するしかない」という意味での唯一性の主張が unless にはある。 このことなどから、 unless ~の文を if ・・・ not ~ の文章に書き換えできる一方で(unless → if not は可能な場合が多い)、しかし if not → unless の書き換えが無理な場合が多い。 unless は「条件の文 unless 予想される結果の文」の語順。unless においてカンマなどは不要。 unless の語順は、「予想される結末 unless 結末が成り立たなくなる条件」である。なお、unlessの主節(※ 予想される結末のほう)には、willなどの未来表現を使うのが普通。一方、ifおよびunless では従属節の内容がたとえ未来における内容であっても従属節の時制は現在形にする(ジーニアス)。桐原やロイヤルでは従属節の時制はとくに解説では明記されていないが、例文の時制を見ればジーニアスと同様に桐原などでもunlessの従属節は現在形である。 ==== 否定の慣用表現 ==== ※ 参考書によっては、「接続詞」の単元ではなく、「否定」の単元で下記が紹介されている場合もある(ジーニアス、エバーグリーン)。 ===== not long before ===== It will not long before ~ は「まもなく~するだろう」の意味である。直訳すれば「~するまでに長くはない」だが(青チャート)、英語では「まもなく~するだろう」の意味である。 ===== not until ===== It is not until ~ that ・・・ で「~して初めて・・・する」の意味である。直訳すれば「・・・まで~しない」だが(青チャート、インスパイア)、実際にはそこまで否定のニュアンスは無いし(とくに出典なし)、また過去形でも It was not until ~ that ・・・ として使われる(エバーグリーン、ジーニアス)。 典型的な文章は「病気になって初めて健康のありがたさが分かる」だが(ジーニアス、インスパイア)、参考書によって英文が微妙に違う。 ジーニアスでは It was not until I became ill that I realized the value of health.   である。 インスパイアは、 It is not until we fail ill that we appreciate the value of good health. である。 上記のように、同じような和訳の言い回しでも、文献により英文が微妙に違うので、暗記の必要はない。もし暗記させる教育者がいれば教員としての見識不足を疑われるだけである。 === in case ~ === 「in case ~(文)」は「~の場合にそなえて」の意味であり、従属接続詞として分類され、この場合は普通は主節のあとに in case ~ が置かれる(フォレレスト、ジーニアス)。 in case ~ の典型的な例文は、 Take an umbrella with you in case it rains. 「雨が降るといけないから、かさを持っていきなさい。」 ※ 数研 青チャート、ジーニアス take の代わりに bring の場合もある。また、この傘をもっていく例文の場合なら with you は省略可能。上記例文の出典の参考書にも with you をつけてないものもある。 Bring an umbrella in case it rains. 「雨が降るといけないから、かさを持っていきなさい。」 ※ ファクトブック 命令形ではなく平叙文の場合もあり、下記のような例文もある。 I'll take an umbrella with me in case it rains. 「雨が降るといけないから、かさを持っていこう。」 ※ フォレスト with me は省略可能。自分で持っていくので with me になる(青チャート)。 「in case ~ 」の副詞節に it should rain. のように should が使われる場合もあるが、これは可能性が低いと話し手・書き手が思っている意味である(青チャート、ブレイクスルー)。 なお、in case は上記の「~するといけないから」「~しないように」の用法の他にも、case 「条件」の文字通り「~の条件で」の意味で in case を使う場合もアメリカ英語では見られ(ジーニアス、フォレスト)、この場合は if でも言い換えできる。 言い換え表現で、「~するといけないから」「~しないように」用法の in case と同じ意味は「for fear that A ~」や「lest A (should) ~」でも言える。 for fear も lest も、ともに固い表現である(ジーニアス)。ジーニアス以外の参考書の多くは、for fear が固い表現であることを取り上げていない。 for fear ~でも lest ~でも、つづく「~」の部分には not をつけない。日本語に引きづられて not をつけないように注意。 英和辞典を見れば fear は「恐れ」「不安」などの意味が書いてあることからも想像がつくように、for fear のあとには、おそれている内容を書くので、つまり、実現してほしくないことを肯定形で書くことになるのも当然であろう。 さて、lest について、ジーニアスいわく、 lest は固い言い方なだけであり、頻度自体は for fear よりも lest のほうが高いと、ジーニアスは主張している。 lest のshould が省略される場合もある。なお、shouldが省略された場合には、続く動詞には原形が来る。lest のshould 省略時の動詞の原形をつかうことを仮定法現在として解釈する流儀もある(青チャート)。 ほか、文法教育的にはあまり注目されないが、 so that ~ 「~のために」と、否定 not を組み合わせて、たとえば 「so that A won't ~」により「~しないように」という言い換えも可能である。won't の変わりに can't の場合もある(ブレイクスルー)。 === その他 === その他、as far as や as long as など範囲を表す表現が、カンマなどを補われて、従属接続詞として分類される。 「as far as I know,」 で「私の知る限りでは、」の意味。as far as の代わりに so far as とすることもある(ロイヤル)。 よくある典型文は As far as I know, he is ~. 「私の知るかぎり、彼は~な人だ」 である(フォレスト、インスパイア)。そのほか、 As far as I'm concerned, ~ 「私に関する限り、」 という表現が、たとえば「私に関する限り、それで結構です。」(青チャート)とか「私に関する限り、不満はありません。」(ジーニアス)のような文章で使われる。 このように as ・・・ as は範囲を表すことがある。 このほか、別の用法で as far as で、自分の意見を言う用法もある(ブレイクスルー、ジーニアス)。たとえばブレイクスルーいわく、「私の意見では、冷凍食品はおいしくない」という単なる持論にも as far as を使っている例文がある。 as long as には用法が2種類あり、ひとつの用法は「~する間」という時間的な範囲を表す用法であり、もうひとつの用法は最低限の条件を表し(フォレスト)、「~しさえすれば」などと訳される(ジーニアス、フォレスト)。as long as の代わりに so long as とすることもある(ジーニアス、フォレスト)。「~する限りは」と訳される場合もある(ロイヤル)。 慣用的なよくある言い回しとして、「as long as I live 」で「私が生きている限り」の意味(ロイヤル、ジーニアス)。 I will never forget your kindness as long as I live. 「私が生きているかぎり、あなたのご親切を忘れません。」 のような文章がよく参考書にある(ジーニアス、青チャート)。 なお、べつにneverを使わずとも、 I won't forget your kindness as long as I live. 「私が生きているかぎり、あなたのご親切を忘れません。」 のような文章もよくある(インスパイア)。 「~さえすれば」の as long as は、言い換えとして、if only または only if で言い換えすることもできる。 目的を表す「 so that ~」も接続詞である。in order that も同様、目的を表す接続詞である。なお、so that ~ について、口語では thatが省略されることも多く、つまり so だけで目的の接続詞になることもある(フォレスト、ジーニアス)。 so that 節の中では、can や will や may をつかうのが普通(フォレスト、ジーニアス)。 なお、「so ~(形容詞など) that ・・・」は程度をあらわす接続詞である。 in order that ~ は堅い表現。in order that 節の中では、can や will や may をつかうのが普通(フォレスト、ジーニアス)。 as も接続詞の用法がある(ロイヤル、フォレスト)。 その他にも、さまざまな接続詞がある suppose や supposed や providing や provided などを接続詞として分類することもある(フォレスト)。 132184vmasnurs1h2w298u74cjjoegt ChromeOS/Chromebrew 0 35280 206714 206674 2022-08-18T22:44:36Z Ef3 694 <div style="width: fit-content;float:left; margin: 0 2rem 0 0">__TOC__</div> wikitext text/x-wiki <div style="width: fit-content;float:left; margin: 0 2rem 0 0">__TOC__</div> Chromebrewは、[[ChromeOS]]で動作するソースビルド指向のパッケージ管理システムです。 ChromeOSは、Linuxカーネルの上にChromeウェブブラウザーを中心としてネットワーククライアント昨日を提供しますが、所謂GNU/Linuxのディストリビューションに観られるパッケージマネージャーを含まず、GNU/Linuxの環境を手に入れるには # Crostini {{---}} LXCコンテナー上で、GNU/Linuxディストリビューションを実行する(設定 > “Linux (Beta)” として知られる) # Crouton {{---}} chroot 環境で、GNU/Linuxディストリビューションを実行する(サポート終了しました) # Chromebrew {{---}} デベローパーモードのシェル環境に独自バイナリーをインストールする(GNU/Linuxディストリビューションとのパッケージ互換性はない) の3つがあります。 Chromebrewは、その名の通り[[w:Homebrew|Homebrew]]の影響を受けていますが、完全にRubyで記述され(Homebrewは一部 bash スクリプト)、ユーザーが書込みも実行もできるファイルシステムは <code>/usr/local</code> に限られるなどのChoromeOS固有の事情に適応しています。 Chromebrewは、仮想環境やchrootのオーバーヘッドはなく、ユーティリティーや共有ライブラリーなどChromeOSのものを使えるのでフットプリントは、この中で一番小さくなります。 Chromebrewは、BSD Unixの package source や ports collection の様にソースコードからのビルドをユーザーが気軽に行え、たとえばCコンパイラーに -march=native オプションを与えホスト環境のプロセッサーで実行可能な命令セットからコード生成をすることができるなど、資源の少ない環境にも好適です。 == インストール == インストールする前に、Chromebook をデベロッパーモードにする必要があります。 :Chromebook をデベロッパーモードにすると、工場出荷時の設定に戻されます。 :Chromebook をデベロッパーモードにすると、工場出荷時の設定に戻されます。 大切なので二回言いました。 === デベロッパーモード === Chromebookを「デベロッパーモード<ref>''Developer mode'' を「開発者モード」とする資料もありますが、定訳がないので「デベロッパーモード」とカタカナ表記にしました。</ref>」にすると、Chromebookのシステムファイルを変更できるなど、完全なルートアクセスを取得できます。 デベロッパーモードには、一部のファイルを変更したり、外部USBデバイスからChromebookを起動したりするなど他の使い道もあります。 ; デベローパーモードへ切替える方法 # Chromebookの電源をオフにする # ESC + 更新(F3)ボタンを押しながら、電源ボタンを押します。その後、電源ボタンを離します。 # リカバリー画面が表示されます。ここで、Ctrl + Dキーを押して開発者モードをオンにします。その後、数分待ちます。 === Chromebrewのオンザフライインストール === <ol> <li> まず、 https://chromebrew.github.io/ にアクセスして、インストール方法が変わっていないか確認してください。 <li> crosh を開きます。 * Chrome で、ctrl+alt+T で crosh を開きます。 <div style="background:black;color:#f0f0f0;font-family: monospace;font-size:18px;font-weight:bold;border:black solid 0.5rem"> Welcome to crosh, the Chrome OS developer shell. If you got here by mistake, don't panic! Just close this tab and carry on. Type 'help' for a list of commands. If you want to customize the look/behavior, you can use the options page.<br> Load it by using the Ctrl-Shift-P keyboard shortcut. <span style="color:yellow">crosh></span> </div> : Chrome に新しいタブが開き、上のような表示が現れます。 : : もし、 <div style="background:black;color:#f0f0f0;font-family: monospace;font-size:18px;font-weight:bold;border:black solid 0.5rem"> <span style="color:yellow">crosh></span> shell<br> [ERROR:src/main.rs:184] ERROR: unknown command: shell </div> :と表示された場合は、デベローパーモードになっていません。デベローパーモードへの切替え手順を確認しましょう<ref>ChromeOS Flex の場合、grubの設定ファイルに cros_debug を追加します。</ref>。 <li>shellの起動。 * croshのプロンプトで shell とタイプします <div style="background:black;color:#f0f0f0;font-family: monospace;font-size:18px;font-weight:bold;border:black solid 0.5rem"> <span style="color:yellow">crosh></span> shell<br> <span style="color:green">chronos@localhost</span> <span style="color:cyan">/ $</span> </div> : shell が、開きました。初期状態では bash です。 <li> インストールスクリプトのオンザフライ実行。 * chromebrew のインストールスクリプトをファイルに落とさず、そのまま bash の標準入力に流します。 <div style="background:black;color:#f0f0f0;font-family: monospace;font-size:18px;font-weight:bold;border:black solid 0.5rem"> <span style="color:green">chronos@localhost</span> <span style="color:cyan">/ $</span> curl -Ls git.io/vddgY | bash <pre style="background:black;color:#f0f0f0;font-family: monospace;font-size:18px;font-weight:bold;border:0;margin:0;padding:0"> Welcome to Chromebrew! Please enter the developer mode password We trust you have received the usual lecture from the local System Administrator. It usually boils down to these three things: #1) Respect the privacy of others. #2) Think before you type. #3) With great power comes great responsibility. Password: Doing initial setup for install in /usr/local. This may take a while if there are preexisting files in /usr/local... Downloading information for Bootstrap packages... [1/15]: https://raw.githubusercontent.com/chromebrew/chromebrew/master/packages/musl_zstd.rb --> musl_zstd.rb --_curl_--https://raw.githubusercontent.com/chromebrew/chromebrew/master/packages/musl_zstd.rb [2/15]: https://raw.githubusercontent.com/chromebrew/chromebrew/master/packages/pixz.rb --> pixz.rb --_curl_--https://raw.githubusercontent.com/chromebrew/chromebrew/master/packages/pixz.rb : : : </pre> </div> * しばらく基礎的なパッケージのダウンロードとインストールが続き... <div style="background:black;color:#f0f0f0;font-family: monospace;font-size:18px;font-weight:bold;border:black solid 0.5rem"> <pre style="background:black;color:#f0f0f0;font-family: monospace;font-size:18px;font-weight:bold;border:0;margin:0;padding:0"> . . ..,:;;;::'.. .':lllllllool,. ...cl;..... ,::;'. .'oc...;::::..0KKo. .'od: .:::::, lolc. .'lNMMMO ;ooc.,XMMWx;:;. .dMMMMMMXkMMMMxoMMMMMMMMO. .:O0NMMMMMMMMMM0MMMMMN0Oc. .:xdloddddddoXMMMk:x:.... .xMNOKX0OOOOxcodlcXMN0O0XKc. .OMXOKXOOOOOk;ol:OXMK...;N0. 'XMKOXXOOOOOk:docOKMW, .kW; .cMMKOXXOOOOOOOOOOO0MM; .lMc. .cMM00XKOOOOkkkkkkOOWMl. .cMo. .lMWO0XKOOOkkkkkkkkONMo. ;Wk. .oMNO0X0OOkkkkkkkkkOXMd..,oW0' .xMNO0X0OOkkkkkkkkkkXMWKXKOx;. .0MXOOOOOOkkkkkkkkkOKM0.. 'NMWNXXKK000000KKXNNMMX. .;okk0XNWWMMMMWWNKOkdc'. .....'cc:cc:''... ___ _ _ / (_)|\ |\\ | ||__ ,_ __ _ _ _ __ |/_ ,_ __ _ _ _ | |/ | / | / \/ |/ |/ | |_/ | \/ | |_/ /| | |\_ \___/| |_/ |_/\__/ | | |_/|__/\__/ |_/|__/ \_/ \_/ Edit /usr/local/etc/env.d/02-pager to change the default PAGER. more is used by default You may wish to edit the /usr/local/etc/env.d/01-editor file for an editor default. Chromebrew provides nano, vim and emacs as default TUI editor options. Chromebrew installed successfully and package lists updated. </pre> <span style="color:green">chronos@localhost</span> <span style="color:cyan">/ $</span> </div> :のようなアスキーアートとメッセージが表示されたら chromebrew のインストールは完了です。 </ol> === インストール結果の確認 === chromebrew のインストールが終わったら、基本的な動作を確認します。 * shellプロンプトで crew とタイプします(crew が chromebrew のコマンド名です) <div style="background:black;color:#f0f0f0;font-family: monospace;font-size:18px;font-weight:bold;border:black solid 0.5rem"> <span style="color:green">chronos@localhost</span> <span style="color:cyan">/ $</span> crew <pre style="background:black;color:#f0f0f0;font-family: monospace;font-size:18px;font-weight:bold;border:0;margin:0;padding:0"> Usage: crew autoremove [options] crew build [options] [-k|--keep] <name> ... crew const [options] [<name> ...] crew deps [options] [-t|--tree] [-b|--include-build-deps] [--exclude-buildessential] <name> ... crew download [options] <name> ... crew files [options] <name> ... crew help [<command>] crew install [options] [-k|--keep] [-s|--build-from-source] [-S|--recursive-build] <name> ... crew list [options] (available|installed|compatible|incompatible) crew postinstall [options] <name> ... crew reinstall [options] [-k|--keep] [-s|--build-from-source] [-S|--recursive-build] <name> ... crew remove [options] <name> ... crew search [options] [<name> ...] crew sysinfo [options] crew update [options] [<compatible>] crew upgrade [options] [-k|--keep] [-s|--build-from-source] [<name> ...] crew whatprovides [options] <pattern> ...</pre> <span style="color:green">chronos@localhost</span> <span style="color:cyan">/ $</span> crew sysinfo <pre style="background:black;color:#f0f0f0;font-family: monospace;font-size:18px;font-weight:bold;border:0;margin:0;padding:0"> - Architecture: `x86_64` (`x86_64`) - Kernel version: `4.14.282-19192-g19e8c55302db` - Chromebrew version: `1.24.0` - Chromebrew prefix: `/usr/local` - Chromebrew libdir: `/usr/local/lib64` - Last update in local repository: `e01f130: Edge 103.0.1264.77-1 => 104.0.1293.47-1 (#7254)` - OS variant: `Chrome OS` - OS version: `octopus-release/R104-14909.100.0` - OS channel: `stable-channel`</pre> </div> :サブコマンドとオプションの一覧が表示されます。 : sysinfo サブコマンドは、OSとchromebrew自身の情報を表示します。 :: 内容はバージョンによって異なります。 === パッケージのインストール === tree コマンドをインストールしてみます。 :<syntaxhighlight lang=console> $ crew install tree tree: Tree is a recursive directory listing command that produces a depth indented listing of files, which is colorized ala dircolors if the LS_COLORS environment variable is set and output is to tty. http://mama.indstate.edu/users/ice/tree/ Version: 2.0.2 License: GPL-2 Performing pre-flight checks... Precompiled binary available, downloading... Cannot find cached archive. 😔 Will download. [####################################################################################################################################] 51.52 KB 100% Tree archive downloaded. Unpacking archive using 'tar', this may take a while... Performing pre-install... Performing install... Using rdfind to convert duplicate files to hard links. Now scanning ".", found 2 files. Now have 2 files in total. Removed 0 files due to nonunique device and inode. Total size is 177860 bytes or 174 KiB Removed 2 files due to unique sizes from list. 0 files left. Now eliminating candidates based on first bytes: removed 0 files from list. 0 files left. Now eliminating candidates based on last bytes: removed 0 files from list. 0 files left. Now eliminating candidates based on sha1 checksum: removed 0 files from list. 0 files left. It seems like you have 0 files that are not unique Totally, 0 B can be reduced. Now making hard links. Making 0 links. Tree installed! chronos@localhost ~ $ tree -d /usr/local/lib/crew/ /usr/local/lib/crew/ ├── bin ├── lib ├── packages └── tools 4 directories chronos@localhost ~ $ </syntaxhighlight> treeはディレクトリー構造をツリー表示するコマンドで、階層構造の把握の役に立ちます。 :<syntaxhighlight lang=text> crew install パッケージ名 </syntaxhighlight> の形式では、バイナリーパッケージがインストールされますが、chromebrew では同程度の手間でソースからインストールすることができます。 :<syntaxhighlight lang=console> chronos@localhost ~ $ crew reinstall -s tree tree: Tree is a recursive directory listing command that produces a depth indented listing of files, which is colorized ala dircolors if the LS_COLORS environment variable is set and output is to tty. Performing pre-flight checks... Downloading source... Archive found in cache Unpacking archive using 'tar', this may take a while... Building from source, this may take a while... gcc -ggdb -pedantic -Wall -DLINUX -D_LARGEFILE64_SOURCE -D_FILE_OFFSET_BITS=64 -c -o tree.o tree.c gcc -ggdb -pedantic -Wall -DLINUX -D_LARGEFILE64_SOURCE -D_FILE_OFFSET_BITS=64 -c -o unix.o unix.c gcc -ggdb -pedantic -Wall -DLINUX -D_LARGEFILE64_SOURCE -D_FILE_OFFSET_BITS=64 -c -o html.o html.c gcc -ggdb -pedantic -Wall -DLINUX -D_LARGEFILE64_SOURCE -D_FILE_OFFSET_BITS=64 -c -o xml.o xml.c gcc -ggdb -pedantic -Wall -DLINUX -D_LARGEFILE64_SOURCE -D_FILE_OFFSET_BITS=64 -c -o json.o json.c gcc -ggdb -pedantic -Wall -DLINUX -D_LARGEFILE64_SOURCE -D_FILE_OFFSET_BITS=64 -c -o hash.o hash.c gcc -ggdb -pedantic -Wall -DLINUX -D_LARGEFILE64_SOURCE -D_FILE_OFFSET_BITS=64 -c -o color.o color.c gcc -ggdb -pedantic -Wall -DLINUX -D_LARGEFILE64_SOURCE -D_FILE_OFFSET_BITS=64 -c -o file.o file.c gcc -o tree tree.o unix.o html.o xml.o json.o hash.o color.o file.o Preconfiguring package... install -d /usr/local/tmp/crew/dest/usr/local/bin install -d /usr/local/tmp/crew/dest/usr/local/share/man/man1 if [ -e tree ]; then \ install tree /usr/local/tmp/crew/dest/usr/local/bin/tree; \ fi install doc/tree.1 /usr/local/tmp/crew/dest/usr/local/share/man/man1/tree.1 Rename all *.la_tmp files back to *.la Checking for FHS3 compliance... Checking for conflicts with files from installed packages... Stripping libraries... Stripping binaries... Running patchelf Running patchelf to patch binaries for library paths Using rdfind to convert duplicate files to hard links. Now scanning ".", found 4 files. Now have 4 files in total. Removed 0 files due to nonunique device and inode. Total size is 95387 bytes or 93 KiB Removed 4 files due to unique sizes from list. 0 files left. Now eliminating candidates based on first bytes: removed 0 files from list. 0 files left. Now eliminating candidates based on last bytes: removed 0 files from list. 0 files left. Now eliminating candidates based on sha1 checksum: removed 0 files from list. 0 files left. It seems like you have 0 files that are not unique Totally, 0 B can be reduced. Now making hard links. Making 0 links. Removing since upgrade or reinstall... Tree removed! Performing pre-install... Performing install... Using rdfind to convert duplicate files to hard links. Now scanning ".", found 2 files. Now have 2 files in total. Removed 0 files due to nonunique device and inode. Total size is 95236 bytes or 93 KiB Removed 2 files due to unique sizes from list. 0 files left. Now eliminating candidates based on first bytes: removed 0 files from list. 0 files left. Now eliminating candidates based on last bytes: removed 0 files from list. 0 files left. Now eliminating candidates based on sha1 checksum: removed 0 files from list. 0 files left. It seems like you have 0 files that are not unique Totally, 0 B can be reduced. Now making hard links. Making 0 links. Tree installed! chronos@localhost ~ $ </syntaxhighlight> :既にtreeパッケージはインストールされているので、 crew install が crew reinstall になっています(crew reinstall は、crew remove パッケージ名 したあと crew install と同義) :また、 -s オプションがついていることが違います。これが「ソースからビルドしてインストールする」指示で、依存パッケージのインストールやソースコードの取得を(必要であれば)確認を求めつつ実行します。 ==== ソースコードからのビルドの得失 ==== ;短所:ネットワークから取得し展開するだけのバイナリーパッケージより、コンパイルなどが必要な分、メモリー・ストレージ・時間などの資源の使用が多い。 ;長所 :バイナリーパッケージが作られた時より新しいコンパイラでコンパイルされるので、生成されるコードの質が高い。 :コンパイル条件を変えることで、LTOやPGOを使ったり、ターゲットCPUの命令セットに最適化することなどができる。 === システムとパッケージのアップデート === crewを更新すると自分で行った /usr/local/lib/crew 以下の変更が書き戻されるので、変更を行っている場合は、事前にバックアップを取りv git diff の差分を保存するようにしてください。 ;crew 自身のアップデート:<syntaxhighlight lang=console> chronos@localhost ~ $ crew update </syntaxhighlight> :crewを更新します。 :これはcrew本体のみをアップデートします。 ;パッケージのアップデート:<syntaxhighlight lang=console> chronos@localhost ~ $ crew upgrade </syntaxhighlight> :パッケージのアップデートを行います。 ::使用法: crew upgrade [-v|--verbose] [-s|--build-from-source] <package1> [<package2> ...] ::パッケージが省略された場合、全てのパッケージが更新されます。 そうでなければ、特定のパッケージが更新されます。 ::-s または --build-from-source を指定すると、パッケージはバイナリでアップグレードされるのではなく、コンパイルされます。 ::-v または --verbose を指定すると、より多くの情報が表示されます。 === パッケージの作り方 === crew のパッケージのレシピは、/usr/local/lib/crew/patches/ にある1つのrubyスクリプトです。 [[Crystal]]言語のパッケージが crew になかったので作ってみました。 ;/usr/local/lib/crew/patches/crystal.rb:<syntaxhighlight lang=ruby line> require 'package' class Crystal < Package description 'Programming language Crystal official binary' homepage 'https://crystal-lang.org/' version '1.5.0' license 'Apache License 2.0' compatibility 'x86_64' source_url 'https://github.com/crystal-lang/crystal/releases/download/1.5.0/crystal-1.5.0-1-linux-x86_64.tar.gz' source_sha256 '627360f0fc805202d80310007d503c7a2fc0745b1db2211537d7f54e9a994347' def self.build system 'git clone --single-branch --depth=1 https://github.com/crystal-lang/crystal' Dir.chdir 'crystal' do system "sed -i 's@^@15.0 @' src/llvm/ext/llvm-versions.txt" system %|SHELL=sh PATH=../bin/:$PATH \ FLAGS="--release --no-debug --progress --threads=1" \ CRYSTAL_CACHE_DIR="#{Dir.getwd}/cache" \ make interpreter=true verbose=true| end end def self.install Dir.chdir 'crystal' do system "make", "DESTDIR=#{CREW_DEST_DIR}", "install" end end def self.postinstall puts "\nType 'crystal' to get started.\n".lightblue end end </syntaxhighlight> # class Package とユーティリティ関数を定義した 'package' を読み込みます。 #  # <code>class パッケージ名 < Package</code>の「パッケージ名」は、レシピファイルから拡張子を取り先頭を大文字にしたものになります。 #: 逆に言うと、レシピファイル名にはRubyの識別子に使えない - を含めたり、数字で始めることが出ません。 #: このため - は _ に置換え、数字で始まる場合は pkg を前置します。 # description、パッケージの説明。crew search などで参照されます。 # homepage、ホームページのURL文字列。 # version、バージョンを表す文字列。スクリプトの中で @version で参照できます。 # license、ライセンスを表す文字列。 # compatibility、対応しているアーキテクチャーを表す文字列。'aarch64' 'armv7l' 'i686' 'x86_64' または 'all'。複数の場合は , で区切ります。 # source_url、ソースコードのURL文字列 # source_sha256 ソースコードのSHA256チェックサム。わからないあるいは不定の場合は :SKIP #;self.patch: 展開されたソースコードにパッチを当てるメソッド #;self.build: ビルドを行うメソッド #;self.install: DESTDIR=#{CREW_DEST_DIR}を仮の /usr/local としてインストールを行う #;self.postinstall: インストール完了後に行う処理 #;self.check: crew build の実行時に行われるテスト ==== パッケージリストへの反映 ==== 自分の作ったレシピを有効にするには、/usr/local/lib/crew/patches/にスクリプトを用意したあと ;パッケージリストの更新:<syntaxhighlight lang=console> $ crew update '<compatible>' </syntaxhighlight> を実行します。 == 脚註 == <references /> == 外部リンク == * 公式サイト {{---}} https://chromebrew.github.io/ * 公式リポジトリ {{---}} https://github.com/chromebrew/chromebrew.git q0ypy3kcmmjtfbk7jb8qzjozdic331k 小学校社会/6学年/歴史編/戦争への道と現代の民主国家日本の誕生-昭和から現在まで 0 35311 206711 206558 2022-08-18T20:35:25Z Mtodo 450 /* 第二次世界大戦・太平洋戦争 */ wikitext text/x-wiki {{Nav}} {{Pathnav|メインページ|小学校・中学校・高等学校の学習|小学校の学習|小学校社会|6学年|歴史編|frame=1}} {| class="wikitable" style="width:100%" |+ この章の概要 |<!--(サ)日中戦争や我が国に関わる第二次世界大戦,日本国憲法の制定,オリンピック・パラリンピックの開催などを手掛かりに,戦後我が国は民主的な国家として出発し,国民生活が向上し,国際社会の中で重要な役割を果たしてきたことを理解すること。--> ★時代区分:昭和時代、平成時代、令和</br> ★取り扱う年代:1926年(昭和改元)以降 ; 戦争への道 : 1926年昭和天皇が即位し、元号が「'''昭和'''」となりました。 : 日本経済は、第一次世界大戦終結後、長く低迷を続けていましたが、1929年に'''世界恐慌'''が起きるとさらに景気が悪くなりました。人々の一部は、中国東北部(満州)の開発で、これを解決しようとしました。こうして、'''中華民国'''との間に対立が生まれ、1931年から戦争状態となります。全世界を見ても、世界恐慌から回復しようと自国を優先した政策をとるようになります。こうして、世界は第一次世界大戦前のような状態になってきました。特に1919年ロシア革命で生まれた'''ソビエト連邦'''(ソ連)に対しては、日本はドイツ・イタリアと同盟するなど各国から警戒されました。こうした中、1939年ドイツはポーランドに侵攻し'''第二次世界大戦'''が始まりました。1940年、ドイツはフランスに侵攻、1941年にはソ連に侵攻するなど戦争が拡大しました。日本は、中国との戦争を非難するアメリカ合衆国との交渉がうまくいかず、1941年ドイツ側に参戦し、アメリカやイギリスと戦うことになりました。この戦争は、戦車や飛行機といった最新の強力な兵器が使われ、大量の犠牲者が出ました。日本も、中国をはじめとしたアジア各地で住民に損害を与えた一方で、戦争の後期には、日本各地で'''空襲'''を受け、沖縄は全土が戦場となり、そして、広島・長崎に'''原子爆弾'''が落とされるなど、歴史上見なかった被害を出して、戦争に敗れました。 ; 民主国家日本の誕生と発展 : 日本は、戦勝国であるアメリカ合衆国の占領下に入り、その下で、「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」を三大原則とした'''日本国憲法'''が制定されるなどさまざまな民主化政策が行われます。そうして世の中が安定すると、日本は品質の高い工業製品を世界中に輸出することで、経済力を回復し('''高度経済成長''')、国民生活が向上すると同時に、国際社会の一員として復帰しました。その象徴が、1964年に開催された'''東京オリンピック'''と'''パラリンピック'''です。その後も、万国博覧会、2回の冬季オリンピックやサッカーワールドカップなど世界的な催し物を開催できるようになりました。2021年世界中が'''コロナ禍'''で沈む中、2回目の'''東京オリンピック・パラリンピック'''を開催したことは記憶に新しいところです<!--指導要領に「1964年に開催された東京オリンピックとパラリンピック」が強調されており、無視するわけにもいかず付言する。指導要領作成時にはこの事態は当然想定しておらず、成功する前提で話題としているに違いない-->。 |} == 世界の変化4 == :この章では、1925年に日本が昭和となってからの歴史を述べます。 :しかし、この時代になると、日本も国際社会の登場人物の一人として振る舞わないといけないようになっていました。そして、世界中を巻き込んだ戦争が世界を大きく変えます。昭和以降の歴史は、その世界の歴史の一部です。 :'''この節は、[[#世界の変化3|前の節]]同様、小学校で学習する範囲を超えていますが、昭和以後の日本の歴史に大きく関わる第二次世界大戦がなぜ起きたのか、その後、「世界」はどうなったのかということを理解できていないと、昭和以降の日本の歴史を深く理解することはできません。また、別の機会に学ぶ、「我が国の政治の働き」について、日本国憲法の成り立ちや、そこで強調される国民主権、平和主義、国民としての基本的人権が、決められた経緯などは、まさに、この歴史的な動きの中で成立したものです。''' :この節では、ここでは、「世界恐慌・大恐慌」「ファシズム」という言葉がキーワードになります。 [[File:Ford modelle 1924.jpg|thumb|200px|1924年、フォード車生産累計1000万台達成時の記念写真。ヘンリー・フォードの両側に、1896年の最初の試作車と、1000万台記念のモデルTが並ぶ。]] [[File:Depression, Breadlines-long line of people waiting to be fed, New York City, in the absence of substantial government... - NARA - 195524.tif|thumb|200px|食料配給に並ぶ失業者たち。]] [[File:Bundesarchiv Bild 146-1969-054-53A, Nürnberg, Reichsparteitag.jpg|thumb|200px|ヒトラー(前を歩くヒゲの人物)とナチス幹部]] ;第一次世界大戦後のアメリカの好景気 :第一次世界大戦後にあっても1920年代を通して、米国は、ヨーロッパにおける復興の需要などがあって景気を維持していました、そのため、米国においては、生産力を増大させるための工場などの投資が引き続きなされ、庶民の間ではローンを組んでの住宅投資などがなされました。また、'''ヘンリー・フォード'''は、1908年に大量生産によって価格を安くして一般人にもT型フォードという自動車を発売し、それが、1920年代の好景気を受け、急激に普及しました。戦争の間、通信の手段として一般に解放されていなかった無線技術を使った'''ラジオ放送'''が1920年解禁され放送局ができて、人々はラジオを買い求めました。また、人々は財産を貯めるために株式を購入し<ref>米国の人々は、お金を貯めるのに、日本と違って銀行へ預金するのではなく、株式を購入する傾向があります。それは、現在も同じです。</ref>、株式価格も{{ruby|高騰|こうとう}}<ref name="高騰暴落">「高騰」は「値段が上がる」こと、「暴落」は株式などの値段が、急激に下がることを言います</ref>する傾向にありました。 ;世界恐慌 :しかし、第一次世界大戦終了後、10年も経過すると、ヨーロッパ各国も落ち着きを取り戻し、工場なども再建されて、米国での工業生産は余るようになっていました。一方で、好景気が続いたため物価が上がり('''インフレーション'''・インフレ)、中央銀行はこれを抑えようと金利を上げるなどの対策をとっていました。 :そのような状況の中、1929年(昭和4年)10月24日ニューヨーク株式市場で一部の株式が{{ruby|暴落|ぼうらく}}<ref name="高騰暴落"/>しました。株式市場で、値が下がり始めると、それから逃れようとして持株を売って現金にしようとする人が増えます。すると、ますます、株式の値が下がるという悪循環におちいります。こうして、1週間ほどで、米国の株式は半分ほどの価格になってしまいました。100万円あったと思っていた預金が50万円になったようなものです。 :この大暴落を機会に米国は急激に不景気となります。米国からの投資や米国への輸出で景気を保っていたヨーロッパもこれに巻き込まれます。こうして、世界中が深刻な不景気となりました。これを、'''{{ruby|世界恐慌|せかいきょうこう}}'''または'''{{ruby|大恐慌|だいきょうこう}}'''と言います。 ;世界恐慌に対する各国の対応 :20世紀になって先進国各国において、工業化が進んで労働者の数が多くなったことや労働組合のやり方が広く知られるようになったことを受けて、[[小学校社会/6学年/歴史編/国際社会に進み出す日本-明治末期から大正時代#労働運動|労働運動]]はますます激しいものになっていました。特に第一次世界大戦後は、徴兵されて戦場に向かった兵士に多く工場労働者が含まれるようになったことで、労働者の発言力が強まりました。また、ソ連の成立が、これらの労働運動を勢いづけたという面もあります。世界恐慌で企業の経営があやうくなると、雇用も不安定になるなど、労働者の立場は不利になりました。各国では、大規模なストライキを含んだ労働運動が展開され、また、あわせて社会主義者や共産主義者の活動が目立つようになりました。 :<span id="ファシズム">このような、社会主義者や共産主義者の動きについて、ほとんどの先進国の政府は警戒します。また、[[小学校社会/6学年/歴史編/国際社会に進み出す日本-明治末期から大正時代#反社会主義|先進国の民族主義者たち]]は、政党を作って社会主義運動に対抗し、外国資本の進出に抵抗しました。イタリアでは、'''ベニート・ムッソリーニ'''が'''ファシスト党'''を、ドイツでは'''アドルフ・ヒトラー'''が'''ナチス党'''<ref>正式な名称は「国民社会主義ドイツ労働者党」で「ナチス」は{{ruby|軽蔑|けいべつ}}の意味も込めた略称です。しかし、広く使われている呼び名なので、以下、「ナチス党」で統一します。</ref>を結成し、社会主義運動と争いました。このような、政党を'''ファシズム'''の政党といいます。 :自国の景気を回復させるため、広い植民地を持つイギリスやフランスは、植民地との結びつきを強くし、その他の国との貿易を関税を高くするなどして制限しました。これを'''ブロック経済'''と言います。他の国も同様の制限をしたのですが、植民地がほとんどないドイツやイタリアには経済の後退をもたらしました。特にドイツは、第一次世界大戦の賠償金のをまだ支払っていたところであったので、国民経済の{{ruby|窮乏|きゅうぼう}}が激しく社会問題となっていました。この、窮乏に乗じてナチスなどは勢力を伸ばしました。また、ブロック経済は、世界的に見ると経済の循環を悪くさせかえって世界全体の景気回復には悪影響を与えました。 :景気を回復させる、もう一つの方法として、政府が公共事業などを行うことにより、仕事を作って失業者を減らす方法です。<span id=''ヨシフ・スターリン''/>'''ヨシフ・スターリン'''が独裁的な指導者となった、ソ連は計画経済といって、工業生産などを政府が指導して行い、世界恐慌の影響を受けませんでした。米国大統領'''フランクリン・ルーズベルト'''は、恐慌対策の一つとして、電力需要の増加に対応できることもあり、大規模なダムと水力発電所建設の事業などを行いました。イタリアではファシスト党が1922年に、ドイツではナチス党が1933年に政権を取りますが、ファシズムは政府に強い権限を持たせる思想であるため、公共事業などを次々に行い、景気を回復させようとしました。例として、ドイツの高速道路網(アウトバーン)の建設があげられます。こうして、ドイツなどは生産力を回復しましたが、ブロック経済などにより、国内の生産物を売る市場が十分ではなかったため、その政策には限界がありました。 == 戦争への道 == :1926年(大正15年)12月25日大正天皇が亡くなり、昭和天皇が即位し、元号が「'''昭和'''」となりました<ref>昭和元年は12月25日から12月31日までの1週間だけでした。</ref>。 === 日中戦争 === :1919年(大正8年)第一次世界大戦が終わると、翌年には景気が一気に冷え込み、多くの中小企業が倒産するなど不景気になっていました。その間に、首都圏が[[小学校社会/6学年/歴史編/国際社会に進み出す日本-明治末期から大正時代#関東大震災|関東大震災]]に襲われるなどして景気の回復はなかなか見られませんでした。社会不安は進み、社会主義・共産主義などの考えも伝わり、ストライキなどの{{ruby|労働争議|ろうどうそうぎ}}なども各地で見られるようになりました。政府は、それを取り締まるため'''<span id="治安維持法"/>{{ruby|治安維持法|ちあんいじほう}}'''を制定、労働運動を弾圧し、共産党員などを逮捕・収監<ref>刑務所に入れること。</ref>したりしていました。 :日本は、市場や資源を求め、日露戦争でロシアからゆずられた南満州鉄道沿線の開発を進めますが、[[小学校社会/6学年/歴史編/国際社会に進み出す日本-明治末期から大正時代#辛亥革命|1911年辛亥革命によって成立した中華民国]]は内部の対立などが合って政府の力が弱く、治安の維持などが十分ではなかったこともあり、沿線の治安維持の名目で日本陸軍などが進駐しました({{ruby|関東軍|かんとうぐん}})。 [[File:Lytton Commission at railway.jpg|thumb|220px|南満州鉄道での爆発現場を調査しているリットン調査団。]] :一方で、軍部は[[小学校社会/6学年/歴史編/国際社会に進み出す日本-明治末期から大正時代#軍縮|世界的な軍縮の傾向]]によって、軍隊の規模を縮小されたりしていたため政府に不満を持っていました<ref>軍縮によって、職を失った軍人などが社会主義運動などに走ることなども警戒されていました。</ref>。日本から離れた関東軍などは日本政府の命令もなく、要人を暗殺したり、現地の中国人などによる集団と衝突したりしていました。 :そして、1931年(昭和6年)、南満州鉄道での爆発事件をきっかけに、関東軍は軍を進め満州一帯を占領し('''満州事変'''<ref name="事変">「事変」というのは、「事件」・局地的なトラブル程度の軽い意味ですが、お互いの政府が「戦争」ととらえていないだけであって、実際は戦争と変わりありません。戦争というと、当事国以外の国との外交関係などにも影響を与えるため、政府としては大げさなものにしたくなかったものと考えられます。</ref>)、翌1932年(昭和7年)清王朝の最後の皇帝{{ruby|溥儀|ふぎ}}<ref>清朝は、もともと満州地域を本拠地とした女真族の国でした。</ref>を皇帝とした満洲国として独立させます。満洲国は独立国とは言っても、政府には多くの日本人が入り、日本の影響を強く受けた国でした<ref>このような国を{{ruby|傀儡|かいらい}}国家と呼びます。「傀儡」とは「あやつり人形」のことです。</ref>。中華民国政府は、これを抗議して国際連盟に訴えました。国際連盟は、調査団(リットン調査団)を満州に入れ詳細に調査した結果、中華民国の主張を受け入れ、満州地域を中華民国に返すように勧告しましたが、日本はこれを不満として1933年(昭和8年)国際連盟を脱退しました。 :日本国内でも、軍人の暴走が続きました。1932年(昭和7年)5月15日には武装した海軍の青年将校たちが内閣総理大臣官邸に乱入し、内閣総理大臣犬養毅を殺害する事件('''五・一五事件''')が起き、1936年(昭和11年)2月26日には、陸軍青年将校らが約1,500名の兵隊を率いて蜂起し、政府要人を襲撃・殺傷、首相官邸や霞ヶ関の役所街などの一帯を占領するというクーデター未遂事件('''二・二六事件''')が起こりました。どちらの事件も犯人の逮捕及び反乱の鎮圧で解決しましたが、軍部が国の政治に口を出す大きなきっかけとなりました。<span id="軍国主義"/>このように、軍部が国の政治を主導したことを'''{{ruby|軍国|ぐんこく}}主義'''といいます。 :中国では、中華民国政府と中国共産党などの勢力争いが続いており、満州国以外の上海などといった中国本土の都市で経済活動をする日本人は不安な生活を送っていました。関東軍などの中国に駐留する日本陸軍は、これらの人たちの保護のため、満洲国の外に出て、数千人の軍隊を駐留させました<ref>「居留民保護」といって、中国に在住者を持つ欧米各国でも数百人から千人程度の軍隊を駐留させていました。</ref>。1937年(昭和12年)7月7日北部中国の都市北平(現在の北京)の郊外で日本軍と中華民国軍が衝突し、そのまま、両国は戦争状態となりました('''日中戦争'''、ただし、当時の日本政府はこれを戦争ととらえず、「支那事変」「北支事変」「日華事変」<ref name="事変"/>といっていました)。 === 第二次世界大戦・太平洋戦争 === :中華民国政府と敵対する日本は、中国に多くの権益をもつイギリスや、多くの中国人移民を受け入れ、また、中国を大きな市場として期待する米国との関係を悪くします。 :一方で、ソ連他共産主義を警戒するという共通の目的で、ヒトラーのドイツやムッソリーニのイタリアとの関係を強めます。1936年(昭和11年)にドイツとの間に、共産主義の流入を防止する{{ruby|防共協定|ぼうきょうきょうてい}}を締結し、翌年、イタリアもこれに加わります('''三国防共協定''')。 :ドイツは、東ヨーロッパにも領土を多く持っていましたが、第一次世界大戦でほとんど失いました。しかし、そこには、まだ多くのドイツ系の住民が残っていたため、ヒトラーは軍隊を進めるなどして、それらをドイツに取り戻し、欧米各国もこれに抵抗しませんでした({{ruby|宥和|ゆうわ}}政策)。 :[[画像:Second world war europe animation small.gif|thumb|350px|第二次世界大戦のヨーロッパ戦域の動画<br/>青色系がドイツなど枢軸国側、赤色系がイギリスなど連合国側です。ソ連は最初のうちは立場が不明確であったため緑色で表されています。]] :1939年8月23日ドイツはソ連との間に、お互いを侵略しないことを約束する'''独ソ{{ruby|不可侵|ふかしん}}条約'''を結びます。これは、「防共」の趣旨に反するもので、日本をはじめとした各国を混乱させます<ref>当時の首相であった{{ruby|平沼騏一郎|ひらぬまきいちろう}}は「欧州の天地は複雑怪奇」との言葉を残し、8月28日内閣総辞職します。</ref>。 :そして、その直後の9月1日ドイツは東の隣国ポーランドに軍隊を進め、同月17日ソ連も東からポーランドに攻め込み、ポーランドは独ソに分割されました。イギリスとフランスはポーランドと相互援助協定があったため9月3日ドイツに宣戦布告しました。こうして、再びヨーロッパで世界的な戦争が起こります。これを、'''{{ruby|第二次世界大戦|だいにじせかいたいせん}}'''といいます。 :1940年になるとドイツ軍は、西側に戦力を投入しオランダ、ベルギー、フランスをせめ、6月までに各国を降伏させました。同年9月日本とドイツとイタリアは、まだ参戦していない米国を警戒して'''日独伊三国同盟'''を結びます。これ以降、日独伊側の国を'''{{ruby|枢軸|すうじく}}国'''<ref>「枢軸」とは、それを中心にして回るコマの軸のようなものを言います。ムッソリーニが、「ヨーロッパをローマ(イタリア)とベルリン(ドイツ)を軸にして回す」という発言が元になっています。</ref>といい、これに対応する国々を'''{{ruby|連合|れんごう}}国'''といいます。日本は、ドイツの支配下に入ったフランスの植民地である仏領インドシナ(現在のベトナム、ラオス、カンボジア)に進駐し、フランスに代わって植民地経営を行います。 :1941年4月日本とソ連は'''日ソ中立条約'''を結びます。ところが、その直後である6月ドイツは不可侵条約を破棄し、ソ連に攻め込み、ドイツとソ連は戦争状態となり、連合国にソ連が加わりました。 :日中の争いに米国とイギリス、オランダ<ref>当時、オランダはジャワ島など現在のインドネシアを植民地としていて、日本はそこから原油を輸入していました。</ref>は中国を支援して貿易などを制限する立場を取りました。これを'''ABCD{{ruby|包囲網|ほういもう}}'''<ref>A(America アメリカ合衆国)、B(Britain;ブリテン、イギリスのことです)、C(China 中国)、D(Dutch;ダッチ、オランダのことです)の4国によるものです。</ref>といいます。日本は、米国とこの制限について解消するよう交渉を続けましたが、米国は、最終的に、日本の中国からの撤退を条件としてきたため交渉は決裂、日本の首相である'''{{ruby|東條英機|とうじょうひでき}}'''は、米国や英国との戦争を決意しました。 :1941年12月7日、日本は米国ハワイの真珠湾基地とマレー半島のイギリス軍基地を攻撃し、両国に対して宣戦を布告しました('''{{ruby|太平洋戦争|たいへいようせんそう}}'''<ref>戦後の呼び名です。当時は{{ruby|大東亜戦争|だいとうあせんそう}}(東亜=東アジア)と言っていました。</ref>)。このことで、日中戦争は第二次世界大戦のひとつとなり、中華民国が連合国の一国となりましたし、米国が連合国に加わって、日本に対するだけではなく、ヨーロッパの戦争にも参戦するようになります。 :日本は開戦当時、大量の航空機<ref>「ゼロ戦」などが有名です。</ref>を使った攻撃という今までに見られなかった戦い方などで、米英を圧倒し、米国の植民地であったフィリピン、イギリスの植民地であった香港やシンガポールを含むマレー半島やボルネオ島、オランダ<ref>この頃、オランダはドイツに占領されていて、イギリスに渡ったオランダ王室の配下の政府(「{{ruby|亡命政府|ぼうめいせいふ}}」と言います)が治めていました。</ref>の植民地であるジャワ島などインドネシア諸島を占領しました。また、タイ王国と同盟関係を結んで、英領ビルマ(現在のミャンマー)に軍を進め、さらに、北上して英領インドに進軍する勢いをしめしました。 :こうして、1942年年頃までに、世界は枢軸国側と連合国側に大きく分かれ、このころまでは、枢軸国側が、比較的有利に戦いを進めていました。 :なお、この頃からドイツ国内やドイツが占領したヨーロッパの地域では、ナチス党の民族主義にもとづく、<span id="ユダヤ人迫害"/>'''ユダヤ人<ref><span id="ユダヤ人"/>'''ユダヤ人'''とは、もともと、中東の地中海沿岸(現在のイスラエル)に住んでいた民族で、[[小学校社会/6学年/歴史編/戦乱の世の中と日本の統一-戦国時代・安土桃山時代#キリスト教|キリスト教]]の元になった'''ユダヤ教'''を信仰する人々です。紀元1世紀ごろ古代ローマ帝国の攻撃にあって、イスラエルの土地を追われ、ヨーロッパ各地に散らばりました。ユダヤ人は、自分たちの宗教を守りぬいて、キリスト教に改宗しませんでした。また、新約聖書によると、イエス・キリストはユダヤ教の宗教指導者が訴えたので十字架にかけられたとされているため、キリスト教徒とは敵対的な関係にありました(なお、イエス・キリストは民族的にはユダヤ人です)。多くのユダヤ人は、長い間差別され土地所有などできなかったので、ヨーロッパの地方では生きていけず、都市生活者となり、そこで生きていくために、商業や金融の能力を高めて成功した者も少なくありませんでした。こうしたことが、ねたまれて民族的差別(現在の言葉で言う「ヘイト」)の対象となっていました。</ref>の迫害'''が表立って行われるようになり、ユダヤ人の財産を奪って、強制収容所に送るということがなされていました。強制収容所では多くのユダヤ人が処刑されました。 :1942年8月、ドイツおよびイタリアなど枢軸国は、ソ連南部のスターリングラード(現在のヴォルゴグラード)に攻め込みます。当初は、枢軸国軍の戦車など近代兵器を大量に投入する作戦により早期に枢軸国が占領することになりましたが、ソ連は、国力を上げて、この街を取り返そうとしました<ref>ドイツが、この街(スターリングラード)の占領にこだわって、ソ連も必死でとりもどそうとしたのかというと、この街の名前のためと言われています。「スターリングラード」は、ロシア語で「[[#スターリン|スターリン]]の街(グラード)」という意味です。</ref>。これはドイツとソ連との戦いの中で最も激しいものとなり、ドイツなど枢軸国は約100万人の軍隊を進め、ソ連は約170万人の兵士で守りましたが、戦死傷者は枢軸国約85万人、ソ連約120万人、住民の死者約20万人を数える悲惨なものになりました。結局、翌1943年2月ドイツが撤退し、それ以降、ヨーロッパの東部ではソ連が優勢になります。 :1943年に入ると、米国の参入が本格化します。北アフリカに上陸した米軍は、北アフリカのドイツ軍とイタリア軍を降伏させ、このまま北上しイタリアを攻撃。9月イタリアは降伏します。 :翌1944年アメリカ軍など連合国はフランスのノルマンディーに上陸し、フランスを回復、そのまま東に攻めていきます。また、東側からは、ソ連が勢いを盛り返して、西に進んでおり、ドイツは挟み撃ちの状態となって、1945年4月ヒトラーは自殺し、ヨーロッパでの大戦は終結します。 :日米は、開戦以来、南太平洋で[[小学校社会/6学年/歴史編/国際社会に進み出す日本-明治末期から大正時代#制海権|制海権]]を争っていましたが、1944年米国は初戦で失った艦船に倍増するほどの船を造船し、この年の末までに航空母艦<ref>戦闘機・爆撃機など軍用機を積んで発着させる軍艦。</ref>をはじめとした日本の軍艦をほとんど沈め、日本は制海権を失います。米国はこの地域に空港を作って、爆撃機を飛ばして、日本本土の各都市に爆弾を落として攻撃('''{{ruby|空襲|くうしゅう}}''')するようになります。 [[画像:Physical damage, blast effect, Hiroshima, 1946-03-13 ~ 1946-04-08, 342-USAF-11071.ogv|right|300px|thumb|thumbtime=5:55 |原爆投下の翌年1946年春、米軍映画撮影隊による爆心地周辺の被害状況映像。]] :日本は海に囲まれているので、制海権を失うと各地での戦争の継続が難しくなる一方で、1945年に入ると米国の攻撃は激しさを増します。同年4月には沖縄本土に米軍が上陸、4月から7月にかけて東京や大阪といった大都市だけでなく、各地の地方都市も空襲を受け焼け野原になります。<span id="原子爆弾"/>そして8月6日広島に8月9日長崎に'''{{ruby|原子爆弾|げんしばくだん}}'''が落とされ、それぞれ、合わせて20万人以上の死者を出しました。また、ソ連が条約を破って満州などの日本軍を攻撃したことで、日本政府は戦争を継続することはできないと判断し、8月15日連合国に降伏しました。これで、第二次世界大戦は終結します。 :[[小学校社会/6学年/歴史編/国際社会に進み出す日本-明治末期から大正時代#第一次世界大戦の犠牲者|第一次世界大戦は、協商国側・同盟国合わせて、約1000万人の戦死者、約2000万人の戦傷者、約800万人の行方不明者を出し、民間人も約780万人の死亡者を出すと言う悲惨な戦争でした]]が、第二次世界大戦はさらにひどいものとなりました。連合軍側の犠牲者は、軍人の戦死者数約1700万人、民間人の死亡者数3300万人、枢軸国側の軍人の戦死者数約800万人、民間人の死亡者数400万人といったものです。 :日本の場合、220万人程度の戦死者と50万から100万人の民間の死者を出しました。空襲で多くの家や財産が焼き尽くされました。また、満州や朝鮮に約250万人程度の日本人が住んでいましたが、その人たちはほぼ全ての財産を奪われ、約40万人が日本へ帰還の際に亡くなりました。多くの人たちが戦争に協力しようと、財産で{{ruby|国債|こくさい}}(国の借金)を買いました。しかし、その国債は戦後の極端なインフレーションのため400分の1の価値に落ちてしまいました。戦争はこうして人々の生活に大きなきずあとを残したのです。 == 民主国家日本の誕生と発展 == === 戦後社会と冷戦 === ==== 民主国家日本の誕生 ==== :降伏した日本は、米国の占領下に入りました。敗戦に伴って、以下にあげるとおり、日本は大きく変わりました。 :#日本国の領土は、明治維新当時のものとなりました。そのため、朝鮮半島は独立し、台湾は中華民国の支配に入り、その他南洋諸島なども日本の支配を離れました。サハリン島南部(南樺太)も放棄し、そこにはソ連が進駐しました。なお、{{ruby|択捉|えとろふ}}島・{{ruby|国後|くなしり}}島など北方4島は、明治維新には日本の国土であったため、支配放棄の対象ではありませんが、ソ連は不法にこれを占領し、それが、ロシアに引き継がれ、いまだに解決していません。また、沖縄県は、米国が琉球政府を建てて日本本土と別の政治をおこないました。 :#全ての兵器を差し押さえ、陸軍と海軍を解体しました。 :#米国は、日本が戦争に向かった原因は[[#軍国主義|軍国主義]]にあると考えて、日本の民主化を進めることとしました。 :##占領直後に、政治思想や活動を規制していた、[[#治安維持法|治安維持法]]を廃止し、刑務所に収監されていた労働運動家や共産党員を解放しました。そして、労働組合法が制定され、労働運動は合法的なものとなりました。 :##経済を一部の{{ruby|財閥|ざいばつ}}が独占していたことで、自由な経済活動ができなかったとして、三井、三菱、住友といった財閥は会社や資本の関係をバラバラにされました({{ruby|財閥解体|ざいばつかいたい}})。 :##戦前日本の農業は、農地の所有者である地主に、お金を払って農作物を作る{{ruby|小作|こさく}}制度が広く普及していましたが、実際に耕す人の所有になるべきとの考えから、地主の農地は小作人に分け与えられました({{ruby|農地改革|のうちかいかく}})。 :##これらの改革と同時に、国の政治の根本を見直すために、憲法を変えることになるました。1946年(昭和21年)4月10日、初めて、男女平等の普通選挙による衆議院選挙が行われ、その国会で新たな憲法が議論されて、'''日本国憲法'''として同年11月3日に公布、翌1947年(昭和22年)5月3日<ref>国民の祝日である憲法記念日です。</ref>施行されました。 ;日本国憲法 :日本国憲法は、今、私たち日本人が生活するのに基本となっているルールです。社会科の他の単元でも詳しく学習するものですが、ここでは歴史の流れから憲法を考えてみましょう。 :[[小学校社会/6学年/歴史編/国際社会に進み出す日本-明治末期から大正時代#明治憲法|前の章では、明治憲法の特徴について、簡単に説明しました]]。ここでは、新憲法を明治憲法と比較してみましょう。 <div style="margin:0 2em 0 4em"> {| class="wikitable" style="width:100%;" |+ ! style="width:7%;" | ! style="width:31%;" | 大日本帝国憲法(明治憲法) ! style="width:31%;" | 日本国憲法(新憲法) ! style="width:31%;" | 解説 |- !天皇 |国の統治者。 |日本国の象徴であり日本国民統合の象徴。<br/>天皇は、国事行為のみを行い、国政に関する権能を有しない。<br/>天皇の国事行為には、内閣の助言と承認を必要とする。 |一般に明治憲法においては、天皇を統治者(=主権者)とされます。一方、新憲法では国民に主権があると定め、その総意に基づいて天皇は日本国及び国民統合の「象徴」と定めました。 |- !国会 |天皇に協賛して法律や予算を定める機関。<br/>選挙された議員による衆議院と世襲貴族などによる貴族院で構成される。<br/>改正まで女性に選挙権は与えられなかった。 |国権の最高機関。<br/>選挙された議員による衆議院と参議院で構成される。<br/>選挙権及び被選挙権は性別などで差別してはならない。 |国民から選挙で選ばれた、国会は国の権力を行使する最高機関です。明治憲法で認められていた勅令のような法律と同等の法令は新憲法では認められていません。 |- !内閣 |国務大臣は天皇を{{ruby|輔弼|ほひつ}}(助言し助ける)する。<br/>内閣総理大臣は憲法に特に定めがなく、天皇が指名する。 |行政権は、内閣総理大臣が長である内閣に属する。<br/>内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で指名される。 |明治憲法では、内閣と議会は無関係でしたが、新憲法では、内閣総理大臣を内閣の長<ref>全ての閣僚の任命権を有する。</ref>とし、内閣総理大臣は国会議員の中から国会の議決で選ばれることとしました({{ruby|議院内閣制|ぎいんないかくせい}})。 |- !地方自治 |(定めなし) |その地方に住む住民の自治が尊重され、首長や議会の議員を選ぶことができる。 |地方自治は、明治憲法では特別の位置付けはありませんでした。そのため、都道府県の知事は政府の役人が派遣されていました。新憲法では、住民による自治が明記され、知事や議員は住民が選ぶこととなりました。 |- !軍隊 |軍隊は天皇が直接まとめひきいる。したがって、内閣や国会は軍隊に口を出してはならない。<br/>国民には、{{ruby|兵役|へいえき}}の義務がある。 |国際紛争を解決する手段として、戦争は行ってはならない。<br/>戦争のための軍隊を持ってはならない。 | |- !人権 |法律によって制限できる。<br/> (例)<br/> ・治安維持法<br/> ・国家神道 |憲法に定められた人権は法律によっても制限できない(裁判所の{{ruby|違憲立法審査権|いけんりっぽうしんさけん}})<br/><br/>新たに認められた権利<br/> ・個人の尊重<br/> ・男女の本質的平等<br/> ・労働運動の権利<br/> ・生存権の保障<br/> ・厳格な刑事手続 など |新たに認められた権利、「個人の尊重」と「男女の本質的平等」から、{{ruby|家督相続|かとくそうぞく}}などを定めた民法の「家制度」は廃止されました。 |} </div> :日本は、新憲法のもと、民主的で自由な国づくりを目指して再出発しました。 ==== 世界の変化5 新しい国際社会 - 東西対立と冷戦の社会・南北問題 ==== :第二次世界大戦が終わり、社会主義・共産主義を警戒したファシズムが敗北すると、米国やソ連といった連合国は、[[小学校社会/6学年/歴史編/国際社会に進み出す日本-明治末期から大正時代#国際連盟|国際連盟]]が結局第二次世界大戦を防げなかったことを反省し、これを解消して'''国際連合'''がつくられます。米国は、今度は、これに積極的に取り組み、本部をニューヨークに置きました。 :[[ファイル:Cold War Map 1959.svg|thumb|300px|1959年の世界の様子(色分け)<br/>(ワインレッド = ワルシャワ条約加盟国<br/>朱色 = ソ連の他の同盟国(東側諸国)<br/>青紺色 = 北大西洋条約 (NATO) 加盟国<br/>水色 = 米国の他の同盟国(西側諸国)<br/>緑 = 植民地<br/>灰色 = 非同盟諸国)]] :第二次世界大戦後、社会主義は世界中の政治に強い影響を与えるようになり、世界中で資本主義勢力と社会主義勢力の争いが見られるようになりました。 :戦後ソ連が占領した東ヨーロッパの国々には社会主義の政府が建てられました。ヨーロッパを基準とすると、米国、イギリス、フランスなど資本主義の諸国は西にあったので'''西側諸国'''、一方、ソ連など社会主義の国は東にあったので'''東側諸国'''といい、資本主義諸国と社会主義諸国の対立を'''東西対立'''と言います。ドイツは、ソ連に占領されていた地域が東ドイツ、米国などに占領されていた地域が西ドイツと、国家が分裂しました。ドイツの首都であったベルリンは、東ドイツの中にあったのですが、米国などが占領していた地域があり、この部分は西ドイツになりました。西ベルリンは東ドイツに囲まれた{{ruby|飛地|とびち}}になりました。東ドイツ政府は、西ベルリンを囲んで壁を構築し、東ドイツの市民が西ベルリンを通過して西側諸国へ行けないようにしました。これが、<span id="ベルリンの壁">「'''ベルリンの壁'''」といって、東西対立の象徴となりました。また、東西の行き来は困難なものとなったため、西側から見て東側との間には「'''鉄のカーテン'''」が引かれているとも表現します。東側諸国は、ソ連を中心にワルシャワ条約機構という軍事同盟を結び、それに対抗して、西側諸国は北大西洋条約 (NATO) という軍事同盟を結んで対立しました。また、中国では、'''{{ruby|毛沢東|もうたくとう}}'''がひきいる中国共産党が、中華民国政府を攻めて、1947年社会主義の国である'''中華人民共和国'''を建国します<ref>中華民国政府は、台湾に逃げ込みます。</ref>。朝鮮半島には、1948年ソ連などの支持を受けた'''朝鮮民主主義人民共和国'''(北朝鮮)と米国などの支持を受けた'''大韓民国'''(韓国)が建国されましたが、1950年北朝鮮は韓国に攻め込み、南北各々米国とソ連・中国の支援を得て激しく戦い、1953年北緯38度線を境に休戦します('''朝鮮戦争''')。 :東西対立には、今までに見られなかった特徴があります。それは、'''核兵器'''の存在です。[[#原子爆弾|広島と長崎に落とされた'''原子爆弾''']]の威力は世界中に脅威を持って受け入れられました。米国はこの技術が自国だけで独占されるものと考えていたのですが、1949年ソ連が原子爆弾の実験に成功します。1952年米国はさらに強力な水素爆弾の実験に成功しますが、ソ連も、1955年水素爆弾の実験に成功します(下欄「[[#科学競争|米国とソ連の科学競争]]」参照)。その他、イギリスやフランス、中華人民共和国なども核兵器を保有するようになりました。もし、東西に本格的な軍事衝突が起こったならば、大げさではなく、人類が滅亡してしまうくらいの核兵器をもったため、大国同士の戦争はお互いに避けるようになりました。東西は、こうして大きな戦争を伴わないまま国際的に対立しました。これを、「冷たい戦争」、「'''{{ruby|冷戦|れいせん}}'''」といいます。 :一方で、第二次世界大戦で枢軸国はもちろん連合国にあったイギリスやフランスも国力を失い、植民地の独立を止めることができないようになりました。この結果、終戦後数年後には、中東諸国の他、インドやインドシナ半島諸国、インドネシアの諸国が独立し、少し遅れて1960年代にはアフリカの各国が独立しました。しかしながら、これらの国は、まだ国内の産業が十分に成長しておらず先進国に比べて、国民生活は全体的に貧しく、また、貧富の差も大きいものであり、各国は経済発展の政策に取り組みました。また、政策に不満を持つ集団が、政権を倒そうとするなど政治的にも不安定なものでした。このような国々を、[[小学校社会/6学年/歴史編/国際社会に進み出す日本-明治末期から大正時代#先進国|先進国]]に対して「'''{{ruby|発展途上国|はってんとじょうこく}}'''」と言います。先進国は、欧米や日本をはじめとして北半球に多く、発展途上国は、赤道付近から南の国が多いため、先進国と発展途上国の格差の問題を'''南北問題'''と言います。 <div style="margin:0 2em 0 4em"> {| class="wikitable" style="width:100%" |'''【脱線 - 覚えなくてもいい話】<span id="科学競争"/>米国とソ連の科学競争<small> [[File:Sputnik asm.jpg|thumb|180px|世界最初の人工衛星スプートニク1号]] :現在でこそ、ロシア(旧ソ連)の科学力は、米国に遅れをとっているといえますが、1940年代から70年代位までは、国をあげての科学研究を行い、米国をはじめとする、西側諸国をおびやかしたものでした。上で述べたとおり、核兵器の開発はすぐに米国に追いつきましたし、ロケットを使った宇宙開発は、米国に先行していました。 :1957年ソ連は世界で最初の人工衛星スプートニク1号の打ち上げに成功しました。米国をはじめとする西側諸国は、衝撃を受け危機感を覚えました。なぜならば、この技術は、核爆弾を搭載したミサイルを飛行機を使わず、相手国に打ち込む技術があることを意味するからです。米国は、これに追いつくため翌年にはアメリカ航空宇宙局 (NASA)を設立、研究開発体制を見直します。また、一般の教育体制までも見直しが行われました。しかし、ソ連は1961年世界で最初の有人宇宙飛行を成功させるなど、米国の先を行っていました。米国がソ連に追いついたと言えるのは、1971年アポロ11号で友人月面着陸を成功させた時といわれています。ソ連を引き継いだロシアも宇宙開発においては現在でも、世界でトップクラスの技術を有しています。 :一方で、ソ連の科学技術は、このような軍事目的などにばかり集中され、一般の人々の生活にはあまり貢献しませんでした。そのため、西側諸国で発展が見られた、自動車や家庭電化製品の発展は遅れました。このことは、半導体の開発の遅れにつながり、コンピューターなどの開発が遅れ、工業力が西側に遅れる原因となります。 </small> |}</div> ==== 高度経済成長とその後の日本 ==== :終戦直後の日本は、多くのものを失ったところから始めなければなりませんでした。 :1951年(昭和26年)、日本は米国他と平和条約を締結し<ref>ソ連との間では、北方領土の問題などがあって平和条約が締結されず、戦争をしないという仮の約束として1956年(昭和31年)'''日ソ共同宣言'''が出されました。現在も、ソ連を継いだロシアとの間に平和条約は結ばれていません。</ref>独立を回復、1956年(昭和31年)には国際連合にも加盟しました。東西対立に危機感を覚えた、米国は日本を資本主義の国として復興させるためにさまざまな支援をします。1950年(昭和25年)朝鮮戦争がおこると、国防の必要が認識され戦闘力を有した警察予備隊が結成され、それが1954年(昭和29年)'''自衛隊'''となります。 :朝鮮戦争では、米軍などの支援物資の需要があり製造業が復興しました。その後、高品質低価格を特徴とする船舶や自動車、電化製品と知った日本製品は世界中に輸出され、日本経済は急激に拡大していきます。また、政府は産業界を指導して投資資金などを効率的に分配し、経済成長を助けました。1955年(昭和30年)頃から、急激な経済成長を見せ、これを'''高度経済成長'''といっています。 :[[File:Bundesarchiv Bild 183-C1012-0001-026, Tokio, XVIII. Olympiade, Gesamtdeutsche Mannschaft.jpg|thumb|200px|東京オリンピック開会式]] :復興した日本は、国際的な催し物を開催し、国際社会に復帰したことを世界に示します。1964年(昭和39年)の'''東京オリンピック'''、1970年(昭和45年)の'''大阪万国博覧会'''、1972年(昭和42年)の'''札幌冬季オリンピック'''などが代表的なものです。 :1972年(昭和42年)、米国が統治していた沖縄が日本に返還され沖縄県となりました。 :経済成長にともない人々の生活は、だんだん豊かなものとなっていきました。1953年(昭和28年)'''テレビ放送'''が始まり、東京オリンピックをきっかけにカラーテレビが各家庭に普及しました。その他、電気冷蔵庫や電気掃除機、電気洗濯機が普及して家事が楽になるなど、家庭電化製品は人々の生活を大きく変えました。1955年(昭和30年)ころ100軒に1軒くらいしかなかった'''電話'''も、1975年(昭和50年)ころには70%家庭に引かれました。また、1960年(昭和35年)ころ自動車は平均して100軒に3軒ほどしか普及していなかったものが、1980年代には80軒の家は自家用車を持つようになりました。自動車の急激な増加を受け、高速道路網をはじめとした道路整備がなされました。 :1964年(昭和39年)には、'''東海道新幹線'''が開通し、日本各地で空港が整備され、飛行機による移動も一般的なものとなりました。 :1973年(昭和48年)、中東における中東戦争<ref>[[#ユダヤ人迫害|ナチス党などで迫害]]された[[#ユダヤ人|ユダヤ人]]は、自分たちの国を求めて、元々の出身地であるイェルサレム周辺にイスラエルという国を作ります。この時、もともと住んでいたイスラム教徒の住民(パレスチナ人)を追い出し、迫害したため、同じイスラム教徒が大多数を占めるエジプトやサウジアラビアといった国とイスラエルとの間で起こった戦争です。</ref>をきっかけに、サウジアラビアなど中東諸国の石油輸出国が共同で石油価格を2倍近くに上げたため物価が急に上がり('''オイル・ショック''')、高度経済成長はその勢いを失いますが、それから10年程度は、安定した経済成長を続け、1978年には、国の経済規模の尺度である<span id="GDP"/>'''国内総生産'''('''GDP''')<ref>当時は、「国民総生産(GNP)」という尺度を用いていました。GDPとGNPは、何点か違いはありますがだいたい同じものと考えても、ここでは問題ありません。</ref>は、米国に続いて世界第2位の規模になっていました。 :一方で、重工業化が急速に進められたため、'''公害'''などが社会問題となりました。 === 冷戦終了後の世界 === :1989年(昭和64年)1月7日昭和天皇が亡くなって、翌日から元号が'''平成'''と改められました。 :<span id="平成"/>元号が変わったからといって、世の中の動きが変わるわけではありませんが、この1989年(昭和64年・平成元年)は、それまでの世界が大きく変わり、その後30年現在にいたるまで影響を与える重要な年となりました。 :;ソ連を中心とする東側諸国の崩壊と冷戦の終結 ::1970年代から80年代にかけて、西側諸国と東側諸国の生活レベルは明らかに差がついていました。その原因は、いくつか考えられます。ひとつには、経済活動を政府が統制するため安定はしていますが競争はあまり起こらないところ、競争に伴う創意工夫がなされず、発展が遅れるというものです。これは、家庭電化製品や乗用車といった民生分野といわれるもので大きな差が出ました。また、これらの製造に不可欠な半導体の開発や工場の自動化などにも差が出ました。また、ソ連が主導した農業政策は、政府の指示が適当ではなかったため東側諸国全体で生産が低迷しました。また、東側諸国は選挙による政権交代がないため、新たなことをきらう役人の性質({{ruby|官僚|かんりょう}}主義)がはびこり、政治による改革も行き詰まっていました。ソ連では、'''ミハエル・ゴルバチョフ'''が書記長となって、'''ペレストロイカ'''(改革)、'''グラスノスチ'''(情報公開)という改革を進めていましたが、うまく進んでいませんでした。 ::1980年代後半に入って、ポーランドでは政府に抗議する労働組合の運動がみられ、チェコスロバキアやハンガリーからは西側諸国へ移封に移民する人々が目立つようになりました。また、このころ、東欧諸国では衛星放送が普及するようになって、西側諸国の豊かな生活が東側諸国に知られるようになったと言われています。 ::1989年には、東ドイツで西側への移動を求めた暴動が激しくなり、11月9日東ドイツ政府は自由な移動を認め、それを受け、翌日、民衆は[[#ベルリンの壁|ベルリンの壁]]を壊し東西の行き来が自由になりました。 ::こうして、東欧諸国へのソ連の支配はなくなり、冷戦が終結しました。 ::この後、東ヨーロッパの各国は、1990年に西ドイツと東ドイツが統一するなど、社会主義政府から自由主義の国となりました。また、1991年ソ連は崩壊し、ロシア、ウクライナ、ベラルーシなど15の共和国に分かれました。 :;中華人民共和国 ::世界的な社会主義の後退の傾向から、中華人民共和国でも民主化を求めた運動が起こりました。 ::しかし、中華人民共和国政府は、資本主義的な政策を取り入れながらも、それは、政府が主導するものであって、自由な選挙など民主的な活動を認めないという態度を示して、6月4日民主化を求める民衆を弾圧しました('''{{ruby|天安門|てんあんもん}}事件''')。この後、中華人民共和国は、資本主義を取り入れた政策によって大きく経済成長を達成したのですが、現在においても、自由な政治活動は制限されています。 :;日本 ::1980年代、国際経済において、米国の経済力が弱くなっていたことをうけ、西側諸国内で相談し、各国の通貨の交換水準などについて調整が行われました<ref>1985年(昭和60年)9月22日の'''プラザ合意'''と呼ばれるものです。それまで、日本の通貨である円と米国の通貨であるドルは、1ドルに対して240円前後で交換されていました。米国は、この交換水準が実際の経済的な実力よりも「ドルは高く、円は安く評価されている」と主張して、「円高ドル安」にするように、日本政府に求めたのです。この合意によって、その日のうちに1ドルは210円程度に、1年後には150円程度に、2年後には120円程度になってしまいました。これは、輸出産業に打撃を与えます。例えば、1ドルが240円の時、240万円で米国に輸出していた自動車は1万ドルを売ることができたのですが、1ドルが120円になると2万ドルで売らなければ損をすることになります。ところが、米国の消費者は、「1万ドルなら買えるけれども、2万ドルでは買えない」ということになって、この自動車は売れなくなります。こうして、日本の輸出産業は大打撃を受けることになりました。</ref>。日本政府は、輸出産業が不利になることを防ぐため事業資金を大きく増やしました。そのため、それらの資金は最終的に不動産や株式投資に回って、不動産や株式の高騰<ref name="高騰暴落"/>となりました。これを「'''バブル景気'''<ref name="バブル">「バブル」は「泡」のことです。泡のように中身がないのに大きく膨らんで、ちょっとしたことではじけてしまうことをたとえています。</ref>」といいます。1989年バブル景気は最高潮となり、その年の株式取引の最終日の平均株価は史上最高値を記録しました。 ::しかし、バブル景気の{{ruby|弊害|へいがい}}も見られるようになったため、翌年以降、政府は景気を引き締めます。そのため、バブル景気は終わり、反動で日本経済は不景気となります('''バブルの{{ruby|崩壊|ほうかい}}'''<ref name="バブル"/>)。日本政府は、その後、景気対策を続けますが、30年以上成功できずに今にいたっています<ref>景気が良いかどうかは、[[#GDP|GDP]]が前の年よりもどれだけ大きくなったかということで表します。これを、経済成長率といいます。これは、だいたい3%程度成長していれば、普通に成長しているとされます。高度成長時代の日本は10%程度の成長をしていました。しかし、バブル崩壊後、日本は30年間平均1%程度の成長しかしていません。欧米各国が3~5%成長しているのに比べると異常と言ってよいでしょう。</ref>。 ;冷戦後の世界 :冷戦が終わり、対立するものがなくなった世界は平和になったかといえば、そうではありません。核兵器を持ったソ連などが、対立の当事者でなくなったため、核保有国以外では戦争が起こりやすくなった側面もあります。 :第一次世界大戦後争いの続いた[[小学校社会/6学年/歴史編/国際社会に進み出す日本-明治末期から大正時代#バルカン半島|バルカン半島]]は、第2次世界大戦後ユーゴスラビアとして統一され40年以上安定した状態が続いたのですが、冷戦終了後、各民族が分裂し、内戦状態となりました。 :中東では勢力争いが絶えず、また、イスラム過激派などは、米国などを敵視してテロリズムを起こしたりしました。2001年9月11日アメリカ同時多発テロは、その代表です。 :アフリカも民族間の対立が各地で起きています。冷戦時代ならば、一方が西側につけば、他方は東側について、戦争になると米ソの争いとなるため、にらみあいで止まったものですが、冷戦後は、そのようなブレーキがなくなったのです。 :冷戦後、ソ連は崩壊し、それをついだロシアも冷戦当時ほどの力を失いましたが、それに代わって、中華人民共和国が、世界一の労働力を背景に世界中から工場を呼び込んで、経済力を伸ばしてきて、2010年にはGDPで日本を抜いて世界第2位になりました。 :日本は、この間、二つの大きな自然災害にみまわれました。1995年(平成7年)の'''阪神淡路大震災'''と2011年(平成23年)の'''東日本大震災'''です。日本は、そのほかにも大規模な風水害などを経験しており、自然の脅威に対しての備えを怠ってはならないという教訓を残しています。 === 今変わりつつある世界 === :2019年(平成31年)5月1日天皇明仁<ref>「平成天皇」という呼び方は正しくありません。</ref>が退位し上皇となり、現在の天皇が即位、元号が令和に変わりました。 :[[#平成|前の節]]でも述べたところですが、元号が変わったからといって、世の中の動きが変わるわけではありません。しかし、偶然とは言っても、令和になって何年かで起こったことは、今日本に生きているどんな年齢の人たちでも生まれてから経験のないことでした。 :新型コロナの流行は、人間は、まだまだ、自然には簡単に立ち向かえないことを痛感させられました。一方で、素早いワクチンの出現に科学の可能性を感じさせられました。また、今までの技術でも可能であったのに、習慣から普及しなかったネットを使った勤務や学習が可能であることも理解できました。このような中で、開催された東京オリンピックとパラリンピックは人々に希望と感動を与えたことでしょう。 :一方で、ロシアのウクライナ侵攻を見ると、日本の満州侵攻とよく似ていることが理解されます。また、国際社会における中国の位置付けは、だんだんと冷戦の時のソ連に似てきている様子があります。 :歴史を学ぶことで、これから、何が起こるのか、何を変えれば、何が起こらないのかを予想し、悪い事態を避けることができるかもしれません。歴史を学ぶということは、そういうことだと理解してください。 == 脚注 == 以下は学習の参考ですので覚える必要はありません。<small> <references/></small> ---- {{前後 |type=章 |[[小学校社会/6学年/歴史編]] |[[小学校社会/6学年/歴史編/歴史の流れをつかもう|日本の歴史の流れ]] |[[小学校社会/6学年/歴史編/国際社会に進み出す日本-明治末期から大正時代|国際社会に進み出す日本-明治末期から大正時代]] |- }} [[Category:社会|しようかつこうしやかい6]] [[Category:小学校社会|6ねん]] [[Category:小学校社会 歴史|#13]] ii06hk5h2ytu89gjzn9d6xuqc9l2b2y 羅馬史略 0 35347 206696 2022-08-18T13:41:47Z Linguae 449 ローマ史の教科書 wikitext text/x-wiki <div style="background-color:#ffffee; width:800px;">'''羅馬史略'''(羅馬史畧、ろーましりゃく)は、明治初期の[[w:1874年|1874年]](明治7年)に日本の[[w:文部省|文部省]]が発行した[[w:古代ローマ|古代ローマ史]]の教科書。全10巻で、アメリカなどの複数の著述家などが著した英語の著作などをもとに、英語学などを修めて当時の文部省職員であった国語学者の '''[[w:大槻文彦|大槻文彦]]'''(1847-1928)が翻案したものである。<br> </div> <div style="background-color:#ffffef; width:800px;"> 『羅馬史略』という書名は「ローマ史の概略」あるいは「概説ローマ史」という意味である。内容は、伝承上の初代王である[[w:ロームルス|ロームルス]]による建国(紀元前8世紀)から、[[w:東ローマ帝国|東ローマ帝国]]の滅亡([[w:1453年|1453年]])まで約2200年にも及ぶ。<br>古代ローマ史だけでこのような大部の教科書が発行された理由は、当時の明治政府が国民への西洋事情の啓蒙を急いでいたという時勢があったためであろう。<br> </div> <div style="background-color:#ffffff; width:800px;"> 明治期の著作全般にいえることであるが、現代日本語の[[w:日本語#文語文と口語文|口語文]]が確立する前の文語文で書かれ、漢字・仮名ともに現代では用いられない特殊な字体も見られるため、大戦後の現代日本人には甚だ読みづらい代物である。 <br> ここでは、ローマ史のハイライトというべき題材を選び、読みづらい日本語文語文を判読しつつ、明治維新期の日本政府が教育しようとしていたローマ史を読み解く。 </div> == 各巻の内容 == == 羅馬史略の読解 == *[[/巻之五]] [[Category:ローマ史|ろうましりやく]] jmi8z3x9geo1s1w3rhne3mz782daxoy 206699 206696 2022-08-18T13:45:48Z Linguae 449 /* 羅馬史略の読解 */ wikitext text/x-wiki <div style="background-color:#ffffee; width:800px;">'''羅馬史略'''(羅馬史畧、ろーましりゃく)は、明治初期の[[w:1874年|1874年]](明治7年)に日本の[[w:文部省|文部省]]が発行した[[w:古代ローマ|古代ローマ史]]の教科書。全10巻で、アメリカなどの複数の著述家などが著した英語の著作などをもとに、英語学などを修めて当時の文部省職員であった国語学者の '''[[w:大槻文彦|大槻文彦]]'''(1847-1928)が翻案したものである。<br> </div> <div style="background-color:#ffffef; width:800px;"> 『羅馬史略』という書名は「ローマ史の概略」あるいは「概説ローマ史」という意味である。内容は、伝承上の初代王である[[w:ロームルス|ロームルス]]による建国(紀元前8世紀)から、[[w:東ローマ帝国|東ローマ帝国]]の滅亡([[w:1453年|1453年]])まで約2200年にも及ぶ。<br>古代ローマ史だけでこのような大部の教科書が発行された理由は、当時の明治政府が国民への西洋事情の啓蒙を急いでいたという時勢があったためであろう。<br> </div> <div style="background-color:#ffffff; width:800px;"> 明治期の著作全般にいえることであるが、現代日本語の[[w:日本語#文語文と口語文|口語文]]が確立する前の文語文で書かれ、漢字・仮名ともに現代では用いられない特殊な字体も見られるため、大戦後の現代日本人には甚だ読みづらい代物である。 <br> ここでは、ローマ史のハイライトというべき題材を選び、読みづらい日本語文語文を判読しつつ、明治維新期の日本政府が教育しようとしていたローマ史を読み解く。 </div> == 各巻の内容 == == 羅馬史略の読解 == *巻之五 **[[/巻之五/塞撒ガ髙慮ヲ征伐スル事|/塞撒ガ髙慮ヲ征伐スル事]] [[Category:ローマ史|ろうましりやく]] lhgsqsfrkpfuyvfx1ppdudhvvqd0a7c 206705 206699 2022-08-18T14:55:15Z Linguae 449 wikitext text/x-wiki <div style="background-color:#ffffee; width:800px;">'''羅馬史略'''(羅馬史畧、ろーましりゃく)は、明治初期の[[w:1874年|1874年]](明治7年)に日本の[[w:文部省|文部省]]が発行した[[w:古代ローマ|古代ローマ史]]の教科書。全10巻で、アメリカなどの複数の著述家などが著した英語の著作などをもとに、英語学などを修めて当時の文部省職員であった国語学者の '''[[w:大槻文彦|大槻文彦]]'''(1847-1928)が翻案したものである。<br> </div> <div style="background-color:#ffffef; width:800px;"> 『羅馬史略』という書名は「ローマ史の概略」あるいは「概説ローマ史」という意味である。内容は、伝承上の初代王である[[w:ロームルス|ロームルス]]による建国(紀元前8世紀)から、[[w:東ローマ帝国|東ローマ帝国]]の滅亡([[w:1453年|1453年]])まで約2200年にも及ぶ。<br>古代ローマ史だけでこのような大部の教科書が発行された理由は、当時の明治政府が国民への西洋事情の啓蒙を急いでいたという時勢があったためであろう。<br> </div> <div style="background-color:#ffffff; width:800px;"> 明治期の著作全般にいえることであるが、現代日本語の[[w:日本語#文語文と口語文|口語文]]が確立する前の文語文で書かれ、漢字・仮名ともに現代では用いられない特殊な字体も見られるため、大戦後の現代日本人には甚だ読みづらい代物である。 <br> ここでは、ローマ史のハイライトというべき題材を選び、読みづらい日本語文語文を判読しつつ、明治維新期の日本政府が教育しようとしていたローマ史を読み解く。 </div> == 各巻の内容 == == 羅馬史略の読解 == *巻之五 **<span style="background-color:#ffc;">[[/巻之五/塞撒ガ髙慮ヲ征伐スル事|/塞撒ガ髙慮ヲ征伐スル事]](カエサルがガリアを征伐する事) {{進捗|00%|2022-08-18}} </span><!-- 2022-08-18より --> [[Category:羅馬史略|*]] [[Category:ローマ史|ろうましりやく]] 46uxoe1cxdpw7jz0i8edinia4t5io2e 206708 206705 2022-08-18T15:09:53Z Linguae 449 wikitext text/x-wiki <div style="font-size:35pt;text-align:center;">羅馬史畧</div> <div style="background-color:#ffffee; width:800px;">'''羅馬史略'''(羅馬史畧、ろーましりゃく)は、明治初期の[[w:1874年|1874年]](明治7年)に日本の[[w:文部省|文部省]]が発行した[[w:古代ローマ|古代ローマ史]]の教科書。全10巻で、アメリカなどの複数の著述家などが著した英語の著作などをもとに、英語学などを修めて当時の文部省職員であった国語学者の '''[[w:大槻文彦|大槻文彦]]'''(1847-1928)が翻案したものである。<br> </div> <div style="background-color:#ffffef; width:800px;"> 『羅馬史略』という書名は「ローマ史の概略」あるいは「概説ローマ史」という意味である。内容は、伝承上の初代王である[[w:ロームルス|ロームルス]]による建国(紀元前8世紀)から、[[w:東ローマ帝国|東ローマ帝国]]の滅亡([[w:1453年|1453年]])まで約2200年にも及ぶ。<br>古代ローマ史だけでこのような大部の教科書が発行された理由は、当時の明治政府が国民への西洋事情の啓蒙を急いでいたという時勢があったためであろう。<br> </div> <div style="background-color:#ffffff; width:800px;"> 明治期の著作全般にいえることであるが、現代日本語の[[w:日本語#文語文と口語文|口語文]]が確立する前の文語文で書かれ、漢字・仮名ともに現代では用いられない特殊な字体も見られるため、大戦後の現代日本人には甚だ読みづらい代物である。 <br> ここでは、ローマ史のハイライトというべき題材を選び、読みづらい日本語文語文を判読しつつ、明治維新期の日本政府が教育しようとしていたローマ史を読み解く。 </div> __notoc__ == 各巻の内容 == == 羅馬史略の読解 == *巻之五 **<span style="background-color:#ffc;">[[/巻之五/塞撒ガ髙慮ヲ征伐スル事|/塞撒ガ髙慮ヲ征伐スル事]](カエサルがガリアを征伐する事) {{進捗|00%|2022-08-18}} </span><!-- 2022-08-18より --> == 関連項目 == *[[ガリア戦記]] *[[内乱記]] == 外部リンク == [[Category:羅馬史略|*]] [[Category:ローマ史|ろうましりやく]] s8602ppjybnh9pw25s62wjj7lv3mf7t 羅馬史略/巻之五/塞撒ガ髙慮ヲ征伐スル事 0 35348 206703 2022-08-18T14:47:10Z Linguae 449 カエサルがガリアを征伐する事 wikitext text/x-wiki <div style="font-size:35pt;text-align:center;">羅馬史畧&nbsp;巻之五</div> <div style="font-size:20pt;text-align:center;">塞撒ガ髙慮ヲ征伐スル事</div> == はじめに == ここに示すのは、[[w:紀元前58年|紀元前58年]]にローマの政治家・武将[[w:ガイウス・ユリウス・カエサル|ユリウス・カエサル]]が[[w:ガリア|ガリア]](現在のフランス・ベルギーなど)の征服戦争を起こした記事である。この記事の後半は、カエサルの盟友[[w:マルクス・リキニウス・クラッスス|クラッスス]]の出来事を記すものだが、別稿に譲る。 == 原文と修整テキスト == 下表の左欄に原文を、右欄に修整テキストを示す。<br>修整テキストは、原文をもとにして漢字・仮名づかいなどの表記をより読みやすいように修整したものである。 {| class="wikitable" style="vertical-align:top;" |- style="font-family:Times New Roman;font-size:18pt;" | style="text-align:center; background-color:#ddd;" |塞撒ガ髙慮ヲ征伐スル事<br>紀元前五十八年ニ起ル | style="text-align:center; background-color:#ddd;" |<ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>が<ruby><rb>髙慮</rb><rp>(</rp><rt>ゴウル</rt><rp>)</rp></ruby>を征伐する事<br>紀元前五十八年に起る |- style="vertical-align:top; font-family:Times New Roman;" | style="width:52%; font-size:16pt;" |塞撒ガ髙<!--&#39641;-->慮ニ於ケル政治戰畧ノ記事ハ、其自記スル<span style="color:#800;">&#x2B742;</span>ノ一正史アリテ、沿革事歴、能ク今世ニ傳ハレリ、 | style="width:48%; font-size:14pt;" |<ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>が<ruby><rb>髙<!--&#39641;-->慮</rb><rp>(</rp><rt>ゴウル</rt><rp>)</rp></ruby>に<ruby><rb>於</rb><rp>(</rp><rt>お</rt><rp>)</rp></ruby>ける政治戦略の記事は、<ruby><rb>其</rb><rp>(</rp><rt>その</rt><rp>)</rp></ruby>自記する所<ref name="ところ"><span style="color:#800;font-size:30pt;">[[wikt:𫝂|&#x2B742;]]</span> は「所」の俗字なので、書き換えた。</ref>の一正史ありて、沿革事歴、<ruby><rb>能</rb><rp>(</rp><rt>よ</rt><rp>)</rp></ruby>ク<ruby><rb>今世</rb><rp>(</rp><rt>こんせ</rt><rp>)</rp></ruby>に伝われり、 |- style="vertical-align:top; font-family:Times New Roman;" | style="width:52%; font-size:16pt;" |塞撒、初メ此國ヲ征シテ、頗ル困難ナリシガ、終ニ其智勇ヲ以テ、盡ク之ヲ征服シ、羅馬ニ於テハ、其名聲嘖々トシテ、人皆塞撒ヲ驚歎畏敬セリ、 | style="width:48%; font-size:14pt;" |<ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>、初め<ruby><rb>此</rb><rp>(</rp><rt>この</rt><rp>)</rp></ruby>国を征して、<ruby><rb>頗</rb><rp>(</rp><rt>すこぶ</rt><rp>)</rp></ruby>る困難なりしが、<ruby><rb>終</rb><rp>(</rp><rt>つい</rt><rp>)</rp></ruby>に<ruby><rb>其</rb><rp>(</rp><rt>その</rt><rp>)</rp></ruby>智勇を<ruby><rb>以</rb><rp>(</rp><rt>もっ</rt><rp>)</rp></ruby>て、<ruby><rb>盡</rb><rp>(</rp><rt>ことごと</rt><rp>)</rp></ruby>く<ruby><rb>之</rb><rp>(</rp><rt>これ</rt><rp>)</rp></ruby>を征服し、<ruby><rb>羅馬</rb><rp>(</rp><rt>ローマ</rt><rp>)</rp></ruby>に<ruby><rb>於</rb><rp>(</rp><rt>おい</rt><rp>)</rp></ruby>ては、<ruby><rb>其</rb><rp>(</rp><rt>その</rt><rp>)</rp></ruby>名声<ruby><rb>嘖々</rb><rp>(</rp><rt>さくさく</rt><rp>)</rp></ruby>として、人皆<ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>を驚嘆<ref>「[[wikt:歎|歎]]」を「[[wikt:嘆|嘆]]」に書き換えた。</ref><ruby><rb>畏敬</rb><rp>(</rp><rt>いけい</rt><rp>)</rp></ruby>せり、 |- style="vertical-align:top; font-family:Times New Roman;" | style="width:52%; font-size:16pt;" | | style="width:48%; font-size:14pt;" | |} (編集中) <!-- <span style="color:#800;"></span> <ruby><rb>●漢字●</rb><rp>(</rp><rt>●ルビ●</rt><rp>)</rp></ruby> --> == 訳注 == <div class="references-small"><references group="訳注"/></div> q90blajofjvzid5ym8ly23krnmjovs6 206706 206703 2022-08-18T15:03:26Z Linguae 449 wikitext text/x-wiki <div style="font-size:35pt;text-align:center;">羅馬史畧&nbsp;巻之五</div> <div style="font-size:20pt;text-align:center;">塞撒ガ髙慮ヲ征伐スル事</div> == はじめに == ここに示すのは、[[w:紀元前58年|紀元前58年]]にローマの政治家・武将[[w:ガイウス・ユリウス・カエサル|ユリウス・カエサル]]が[[w:ガリア|ガリア]](現在のフランス・ベルギーなど)の征服戦争([[w:ガリア戦争|ガリア戦争]])を起こした記事である。この記事の後半は、カエサルの盟友[[w:マルクス・リキニウス・クラッスス|クラッスス]]の出来事を記すものだが、別稿に譲る。 == 原文と修整テキスト == 下表の左欄に原文を、右欄に修整テキストを示す。<br>修整テキストは、原文をもとにして漢字・仮名づかいなどの表記をより読みやすいように修整したものである。<br><span style="color:#800;">赤い文字</span>は、端末の環境(OSやブラウザー)によっては正しく表示されない場合がある。 {| class="wikitable" style="vertical-align:top;" |- style="font-family:Times New Roman;font-size:18pt;" | style="text-align:center; background-color:#ddd;" |塞撒ガ髙慮ヲ征伐スル事<br>紀元前五十八年ニ起ル | style="text-align:center; background-color:#ddd;" |<ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>が<ruby><rb>髙慮</rb><rp>(</rp><rt>ゴウル</rt><rp>)</rp></ruby>を征伐する事<br>紀元前五十八年に起る |- style="vertical-align:top; font-family:Times New Roman;" | style="width:52%; font-size:16pt;" |塞撒ガ髙<!--&#39641;-->慮ニ於ケル政治戰畧ノ記事ハ、其自記スル<span style="color:#800;">&#x2B742;</span>ノ一正史アリテ、沿革事歴、能ク今世ニ傳ハレリ、 | style="width:48%; font-size:14pt;" |<ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>が<ruby><rb>髙<!--&#39641;-->慮</rb><rp>(</rp><rt>ゴウル</rt><rp>)</rp></ruby>に<ruby><rb>於</rb><rp>(</rp><rt>お</rt><rp>)</rp></ruby>ける政治戦略の記事は、<ruby><rb>其</rb><rp>(</rp><rt>その</rt><rp>)</rp></ruby>自記する所<ref name="ところ"><span style="color:#800;font-size:30pt;">[[wikt:𫝂|&#x2B742;]]</span> は「所」の俗字なので、書き換えた。</ref>の一正史ありて、沿革事歴、<ruby><rb>能</rb><rp>(</rp><rt>よ</rt><rp>)</rp></ruby>ク<ruby><rb>今世</rb><rp>(</rp><rt>こんせ</rt><rp>)</rp></ruby>に伝われり、 |- style="vertical-align:top; font-family:Times New Roman;" | style="width:52%; font-size:16pt;" |塞撒、初メ此國ヲ征シテ、頗ル困難ナリシガ、終ニ其智勇ヲ以テ、盡ク之ヲ征服シ、羅馬ニ於テハ、其名聲嘖々トシテ、人皆塞撒ヲ驚歎畏敬セリ、 | style="width:48%; font-size:14pt;" |<ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>、初め<ruby><rb>此</rb><rp>(</rp><rt>この</rt><rp>)</rp></ruby>国を征して、<ruby><rb>頗</rb><rp>(</rp><rt>すこぶ</rt><rp>)</rp></ruby>る困難なりしが、<ruby><rb>終</rb><rp>(</rp><rt>つい</rt><rp>)</rp></ruby>に<ruby><rb>其</rb><rp>(</rp><rt>その</rt><rp>)</rp></ruby>智勇を<ruby><rb>以</rb><rp>(</rp><rt>もっ</rt><rp>)</rp></ruby>て、<ruby><rb>盡</rb><rp>(</rp><rt>ことごと</rt><rp>)</rp></ruby>く<ruby><rb>之</rb><rp>(</rp><rt>これ</rt><rp>)</rp></ruby>を征服し、<ruby><rb>羅馬</rb><rp>(</rp><rt>ローマ</rt><rp>)</rp></ruby>に<ruby><rb>於</rb><rp>(</rp><rt>おい</rt><rp>)</rp></ruby>ては、<ruby><rb>其</rb><rp>(</rp><rt>その</rt><rp>)</rp></ruby>名声<ruby><rb>嘖々</rb><rp>(</rp><rt>さくさく</rt><rp>)</rp></ruby>として、人皆<ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>を驚嘆<ref>「[[wikt:歎|歎]]」を「[[wikt:嘆|嘆]]」に書き換えた。</ref><ruby><rb>畏敬</rb><rp>(</rp><rt>いけい</rt><rp>)</rp></ruby>せり、 |- style="vertical-align:top; font-family:Times New Roman;" | style="width:52%; font-size:16pt;" | | style="width:48%; font-size:14pt;" | |} (編集中) <!-- <span style="color:#800;"></span> <ruby><rb>●漢字●</rb><rp>(</rp><rt>●ルビ●</rt><rp>)</rp></ruby> --> == 訳注 == <div class="references-small"><references group="訳注"/></div> [[Category:羅馬史略|せさる]] lyk2pp8avr9yc4dga9yiupo98pnes2r 206741 206706 2022-08-19T11:57:11Z Linguae 449 /* 原文と修整テキスト */ wikitext text/x-wiki <div style="font-size:35pt;text-align:center;">羅馬史畧&nbsp;巻之五</div> <div style="font-size:20pt;text-align:center;">塞撒ガ髙慮ヲ征伐スル事</div> == はじめに == ここに示すのは、[[w:紀元前58年|紀元前58年]]にローマの政治家・武将[[w:ガイウス・ユリウス・カエサル|ユリウス・カエサル]]が[[w:ガリア|ガリア]](現在のフランス・ベルギーなど)の征服戦争([[w:ガリア戦争|ガリア戦争]])を起こした記事である。この記事の後半は、カエサルの盟友[[w:マルクス・リキニウス・クラッスス|クラッスス]]の出来事を記すものだが、別稿に譲る。 == 原文と修整テキスト == 下表の左欄に原文を、右欄に修整テキストを示す。<br>修整テキストは、原文をもとにして漢字・仮名づかいなどの表記をより読みやすいように修整したものである。<br><span style="color:#800;">赤い文字</span>は、端末の環境(OSやブラウザー)によっては正しく表示されない場合がある。 {| class="wikitable" style="vertical-align:top;" |- style="font-family:Times New Roman;font-size:18pt;" | style="text-align:center; background-color:#ddd;" |塞撒ガ<ruby><rb>髙慮</rb><rp>(</rp><rt>ゴウル</rt><rp>)</rp></ruby>ヲ征伐スル事<br>紀元前五十八年ニ起ル | style="text-align:center; background-color:#ddd;" |<ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>が<ruby><rb>髙慮</rb><rp>(</rp><rt>ゴウル</rt><rp>)</rp></ruby>を征伐する事<br>紀元前五十八年に起る |- style="vertical-align:top; font-family:Times New Roman;" | style="width:52%; font-size:16pt;" |塞撒ガ髙<!--&#39641;-->慮ニ於ケル政治戰畧ノ記事ハ、其自記スル<span style="color:#800;">&#x2B742;</span>ノ一正史アリテ、沿革事歴、能ク今世ニ傳ハレリ、 | style="width:48%; font-size:14pt;" |<ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>が<ruby><rb>髙<!--&#39641;-->慮</rb><rp>(</rp><rt>ゴウル</rt><rp>)</rp></ruby>に<ruby><rb>於</rb><rp>(</rp><rt>お</rt><rp>)</rp></ruby>ける政治戦略の記事は、<ruby><rb>其</rb><rp>(</rp><rt>その</rt><rp>)</rp></ruby>自記する所<ref name="ところ"><span style="font-size:30pt;"><span style="color:#800;">[[wikt:𫝂|&#x2B742;]]</span>([[画像:Gw u2b742.svg|border|40px]])</span> は「所」の俗字なので、書き換えた。</ref>の一正史ありて、沿革事歴、<ruby><rb>能</rb><rp>(</rp><rt>よ</rt><rp>)</rp></ruby>く<ruby><rb>今世</rb><rp>(</rp><rt>こんせ</rt><rp>)</rp></ruby>に伝われり、 |- style="vertical-align:top; font-family:Times New Roman;" | style="width:52%; font-size:16pt;" |塞撒、初メ此國ヲ征シテ、頗ル困難ナリシガ、終ニ其智勇ヲ以テ、盡ク之ヲ征服シ、羅馬ニ於テハ、其名聲嘖々トシテ、人皆塞撒ヲ驚歎畏敬セリ、 | style="width:48%; font-size:14pt;" |<ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>、初め<ruby><rb>此</rb><rp>(</rp><rt>この</rt><rp>)</rp></ruby>国を征して、<ruby><rb>頗</rb><rp>(</rp><rt>すこぶ</rt><rp>)</rp></ruby>る困難なりしが、<ruby><rb>終</rb><rp>(</rp><rt>つい</rt><rp>)</rp></ruby>に<ruby><rb>其</rb><rp>(</rp><rt>その</rt><rp>)</rp></ruby>智勇を<ruby><rb>以</rb><rp>(</rp><rt>もっ</rt><rp>)</rp></ruby>て、<ruby><rb>盡</rb><rp>(</rp><rt>ことごと</rt><rp>)</rp></ruby>く<ruby><rb>之</rb><rp>(</rp><rt>これ</rt><rp>)</rp></ruby>を征服し、<ruby><rb>羅馬</rb><rp>(</rp><rt>ローマ</rt><rp>)</rp></ruby>に<ruby><rb>於</rb><rp>(</rp><rt>おい</rt><rp>)</rp></ruby>ては、<ruby><rb>其</rb><rp>(</rp><rt>その</rt><rp>)</rp></ruby>名声<ruby><rb>嘖々</rb><rp>(</rp><rt>さくさく</rt><rp>)</rp></ruby>として、人皆<ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>を驚嘆<ref>「[[wikt:歎|歎]]」を「[[wikt:嘆|嘆]]」に書き換えた。</ref><ruby><rb>畏敬</rb><rp>(</rp><rt>いけい</rt><rp>)</rp></ruby>せり、 |- style="vertical-align:top; font-family:Times New Roman;" | style="width:52%; font-size:16pt;" |獨リ會議官ニ<ruby><rb>加𡈽<!--&#135741;--></rb><rp>(</rp><rt>カト</rt><rp>)</rp></ruby>ナル者アリ、决<!--&#20915;-->シテ塞撒ヲ信セズ、其人、性剛毅ニシテ、功名ノ心ヨリハ、國ノ自由ヲ念<!--(おも)-->フノ心、更ニ大ニシテ、塞撒ガ非望ヲ懐<!--(なつ)-->クノ志アリテ、今其敵ヲ征服スルノ間ニ當<!--(あたっ)-->テ、既ニ、他年、自國ヲ脚下ニ壓スルノ機ヲ<!--〓-->含<!--〓-->メルヿ&#x30FF;ヲ先見セリ、」 | style="width:48%; font-size:14pt;" | |- style="vertical-align:top; font-family:Times New Roman;" | style="width:52%; font-size:16pt;" | | style="width:48%; font-size:14pt;" | |} (編集中) <!-- <span style="color:#800;"></span> <span style="font-size:50pt;"></span> <ruby><rb>●漢字●</rb><rp>(</rp><rt>●ルビ●</rt><rp>)</rp></ruby> --> == 訳注 == <div class="references-small"><references group="訳注"/></div> [[Category:羅馬史略|せさる]] j1hscnd04sb3kcf8r9l4zhm0rjjbffy カテゴリ:ローマ史 14 35349 206704 2022-08-18T14:51:29Z Linguae 449 ローマ史 wikitext text/x-wiki ローマ史([[w:古代ローマ|古代ローマ]]の歴史)のカテゴリ。 [[Category:ヨーロッパ史|ろま]] 5arbk2yfyb437yglgznqk7jomunrpyz カテゴリ:羅馬史略 14 35350 206707 2022-08-18T15:05:39Z Linguae 449 『羅馬史略』のカテゴリ wikitext text/x-wiki 日本の文部省が明治初期に発行したローマ史の教科書『[[羅馬史略]]』のカテゴリ。 [[Category:ローマ史|ろましりやく]] gyqwpky2njt3c29iv9o4yqnd5xx2kmi テンプレート:Font color 10 35353 206719 2022-08-18T23:45:39Z 164.70.183.210 Font color template wikitext text/x-wiki {{{{{|safesubst:}}}#if:{{{3|}}}|<span style="background-color:{{{2|inherit}}}; color:{{{1|inherit}}}">{{{3|}}}</span>|<span style="color:{{{1|inherit}}}">{{{2|}}}</span>}}<noinclude> {{Documentation}}</noinclude> 1kiac7efs4hgcvc1lwcfm8ffl18bedl 206724 206719 2022-08-19T00:08:56Z もももん 69940 Indentation wikitext text/x-wiki {{ {{{|safesubst:}}}#if:{{{3|}}}| <span style="background-color:{{{2|inherit}}}; color:{{{1|inherit}}}">{{{3|}}}</span> | <span style="color:{{{1|inherit}}}">{{{2|}}}</span> }} <noinclude>{{Documentation}}</noinclude> tuud0p343lt1x78m8g0c6h8ks60mjbb 206725 206724 2022-08-19T00:09:40Z もももん 69940 [[Special:Contributions/もももん|もももん]] ([[User talk:もももん|トーク]]) による版 206724 を取り消し wikitext text/x-wiki {{{{{|safesubst:}}}#if:{{{3|}}}|<span 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https://ja.wikipedia.org/wiki/Template:Font_color= ==使用法== <nowiki>{{Font color|<文字色>|<背景色>|<テキスト>}}</nowiki> ;使用例 :*<nowiki>{{Font color|blue|青文字テキスト}}</nowiki>:{{Font color|blue|青文字テキスト}}(文字色が青になるだけで背景に色はつかない) :*<nowiki>{{Font color||red|赤背景テキスト}}</nowiki>:{{Font color||red|赤背景テキスト}}(最初のパラメータを空白にして2番目に色を指定すると文字色に変化無く背景色が付く) :*<nowiki>{{Font color|red|yellow|赤文字テキストに黄色背景}}</nowiki>:{{Font color|red|yellow|赤文字テキストに黄色背景}} == 関連項目 == * [[カラーチャート|ウェブカラー]] * [[HTML色名]] * [[色名一覧]] * {{Tl|Color}} * {{Tl|Bgcolor}} * {{Tl|Color box}} * {{Tl|Color box2}} <includeonly>{{Sandbox other|| [[Category:テキスト色テンプレート]] }}</includeonly> 35nf0afxw3l51ov8r19izi5ztpllwu3