Wikibooks jawikibooks https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8 MediaWiki 1.39.0-wmf.26 first-letter メディア 特別 トーク 利用者 利用者・トーク Wikibooks Wikibooks・トーク ファイル ファイル・トーク MediaWiki MediaWiki・トーク テンプレート テンプレート・トーク ヘルプ ヘルプ・トーク カテゴリ カテゴリ・トーク Transwiki Transwiki‐ノート TimedText TimedText talk モジュール モジュール・トーク Gadget Gadget talk Gadget definition Gadget definition talk 高校化学 物質の三態 0 2949 207229 205866 2022-08-25T11:24:13Z Nermer314 62933 Nermer314 がページ「[[高等学校化学II/物質の三態]]」を「[[高校化学 物質の三態]]」に移動しました: 現行課程に対応したタイトルに変更 wikitext text/x-wiki 物質は温度・圧力によって物質の状態が変化する。物質自体は同じであり、状態だけ変わるので物理変化である。[[w:化学変化|化学変化]]とは違うので注意すること。 == 物質の三態 == どの物質にも、固体・液体・気体の3つの状態がある。これを 物質の'''三態'''(さんたい、three states) という。<br> 一般に、物質の温度や圧力を変化させていくと、物質の状態が変わる。 物質の三態は、物質を構成する粒子の集合する状態によって決まり、粒子の熱運動の激しさと、分子に働く引力との関係によって決まっている。 == 三態変化 == ・一般に温度が'''上がる'''と「固体→液体→気体」と変化する。このうち固体が液体になる変化を'''融解'''、液体が気体になる変化を'''蒸発(気化)'''と呼ぶ。<BR> ・一般に温度が'''下がる'''と「気体→液体→固体」と変化する。このうち気体が液体になる変化を'''凝縮(液化)'''、液体が固体になる変化を'''凝固'''と呼ぶ。<BR> 状態が変わっても物質の名前は変わらない。ただし例外として水(H<sub>2</sub>O)がある。水は固体を特別に'''氷'''、液体を'''水'''、気体を'''水蒸気'''と呼ぶ。また、液体窒素など慣用的に呼ばれるものもある。ただしどのような状態でも化学式は変わらない。<BR> また、純物質において固体が液体になる温度は物質ごとに決まっており、その温度をその物質の'''融点'''と呼ぶ。同様に液体が気体になる温度をその物質の'''沸点'''と呼ぶ。大気圧での水の融点は0度、沸点は100度である。 == 状態図 == <gallery widths=400px heights=350px> File:水の状態図.svg|<center>水の状態図</center> File:二酸化炭素の状態図.svg|<center>二酸化炭素の状態図</center> </gallery> ふつうの純物質は、温度と圧力が決まると、その状態が決まる。 温度と圧力によって、その物質がどういう状態をとるかを表した図を'''状態図'''(じょうたいず,phase diagram)という。 図に、水の状態図と、二酸化炭素の状態図を表す。 図の中央付近にある3本の曲線が交わったところは'''三重点'''(さんじゅうてん、triple point)といい、気体・液体・固体の状態が共存する。 なお、図中にある 1.013×10<sup>5</sup>Pa は、大気圧である。図より、大気圧で水の融点は0℃、沸点は100℃であることが分かり、たしかに実験事実とも一致してる。 また、物質の温度と圧力を高めていき、温度と圧力がそれぞれの臨界点(りんかいてん、critical point)を超える高温・高圧になると、その物質は'''超臨界状態'''(supercritical state)という状態になり、粘性が気体とも液体ともいえず(検定教科書の出版社によって「気体のような粘性」「液体のような粘性」とか、教科書会社ごとに記述が異なる)、超臨界状態は、気体か液体かは区別できない。 二酸化炭素の超臨界状態ではカフェインをよく溶かすため、コーヒー豆のカフェインの抽出に利用されている。 == 昇華 == 二酸化炭素は、大気圧 1.013×10<sup>5</sup> Pa では、固体のドライアイスを加熱していくと、液体にならずに気体になる。 このように、固体から、いきなり気体になる変化が'''昇華'''(しょうか)である。 しかし、5.18×10<sup>5</sup> Pa ていど以上の圧力のもとでは(文献によって、この圧力が違う)、二酸化炭素の固体(ドライアイス)を加熱していくと、固体→液体→気体になる。 == ※ 範囲外?: 絶対零度 == 物質はどんなに冷却しても、-273.15℃(0K)までしか冷却しない。この温度のことを'''絶対零度'''(ぜったい れいど)という。(※ 詳しくは『[[高等学校物理/物理I/熱]]』で習う。) [[Category:化学|ふしつのさんたい]] [[Category:高等学校化学|ふしつのさんたい]] 56fsyzg8nz5wk9b88xxfpq1i4ix9rha Wikibooks:投稿ブロック依頼 4 3877 207187 205687 2022-08-25T05:35:51Z 杉本天才旺太郎 70070 Dragoniezが関係ないのにブロックしたからです wikitext text/x-wiki {{Purge}} {{投稿ブロック依頼}} == 投稿ブロックの依頼場所 == ===2022年=== {{Wikibooks:投稿ブロック依頼/すじにくシチュー 20220122}} {{Wikibooks:投稿ブロック依頼/Honooo}} === 2021年 === ===={{User|保守者}}、{{User|Green225}}==== [[w:進行中の荒らし行為/長期/Weil1235]]と同一人物と思われます。このユーザーアカウント者は複数のアカウント持っています。また最後の警告をしたにも関わらず荒らし行為を続けています。無期限ブロックし、アカウント作成出来なくするべきです。--[[利用者:チーズパイン|チーズパイン]] ([[利用者・トーク:チーズパイン|トーク]]) 2021年3月2日 (金) 14:40 (UTC) *(即時終了)依頼者は編集回数50回未満のため依頼無効、即時終了を求めます。またおそらく2人まとめて依頼されたと思いますが、前者はウィキブックス上にアカウント自体存在しません。--[[利用者:Mario1257|Mario1257]] ([[利用者・トーク:Mario1257|トーク]]) 2021年3月3日 (水) 18:06 (UTC) === 2019年 === ==== {{User|理論物理学者1}}、{{User|理論物理学者2}}、{{User|特殊相対論 入門}} ==== ソックパペットを使った履歴の分断。どれか一つを残して無期限ブロックとすべき。--[[利用者:新幹線|新幹線]] ([[利用者・トーク:新幹線|トーク]]) 2019年1月25日 (金) 08:49 (UTC) : (報告) [[User:Tomzo]]さんにより全アカウント無期限ブロックとなりました。--[[利用者:新幹線|新幹線]] ([[利用者・トーク:新幹線|トーク]]) 2019年1月31日 (木) 04:25 (UTC) ::(コメント)「[[:w:Wikipedia:進行中の荒らし行為#理論物理学者1系]]」を援用しブロックしています。残念ながら、wikibooksは参加者が少ないため、丁寧な対応はできない場合があり、wikipediaにおける複数の参加者による判定を援用せざるを得ない場合もあると考えています。こちらに参加する場合、wikipediaにおいて、「進行中の荒らし」であるとの判断を解いてからご参加ください。 ::なお、出典を挙げられているとの御主張ですが、書物を羅列しているだけでは出典提示とは決して言えず、記述事項に紐づける必要があります。まずこれができていませんし、おそらくあの中で最も基礎的な知識で理解できるはずの「[[w:マイケルソン・モーリーの実験]]」すら、大きく誤解をされている点から、本プロジェクトが[[Wikibooks:基本方針とガイドライン#記事の内容に関するガイドライン]]において、援用する「[[:w:Wikipedia:検証可能性|事実を確認する]]」に抵触するものと判断しています。---[[利用者:Tomzo|Tomzo]] ([[利用者・トーク:Tomzo|トーク]]) 2019年2月1日 (金) 13:39 (UTC) :::(報告)同一人物のソックパペットと思しきユーザー{{User|理論物理学者3}}{{User|理論物理学者4}}の存在を確認しています。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2019年8月25日 (日) 14:39 (UTC) ::::(対処)[[利用者:椎楽|椎楽]]さんのご指摘通り、{{User|理論物理学者1}}のソックパペットと判断し、無期限ブロックとしました。{{User|理論物理学者3}}{{User|理論物理学者4}}の御二方(?)に。不服があるのであれば、Wikipediaにおける「[[:w:Wikipedia:進行中の荒らし行為#理論物理学者1系]]」のブロック理由を解決してから、参加していただきたいと思います。なお、ここで答える必要は全くないのですが、「『独自研究』が禁止であるならば、その根拠を示してほしい 」とのことですが、「[[Wikibooks:ウィキブックスは何でないか#調査・発表の場ではない]]」をご一読いただきたいと思います。---[[利用者:Tomzo|Tomzo]] ([[利用者・トーク:Tomzo|トーク]]) 2019年8月26日 (月) 03:33 (UTC) ===={{User|日本のしきたりを大切にする人}}==== [[w:進行中の荒らし行為/長期/Mikihisa]]と同一人物と思われます。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2019年3月29日 (金) 14:40 (UTC) :(終了)対象アカウントはLTAとしてグローバルロックされましたので,本依頼は終了とします。--[[利用者:かげろん|かげろん]] ([[利用者・トーク:かげろん|トーク]]) 2019年3月29日 (金) 15:50 (UTC) {{wikibooks:投稿ブロック依頼/131.129.65.141}} === 2018年 === ==== {{IPuser|115.37.84.198}} {{IPuser|115.37.88.31}} ==== IP 115.37.84.198 および同一人物と考えられる IP115.37.88.31 の投稿ブロックを依頼します。 まず、投稿内容が攻撃的です。記事本文で間違いを修正するのは構いませんが、攻撃をつけくわえるべきでありません。 記事『[[学習方法/普通科高校全般]]』での彼の投稿で「残念ながら現在のwikibooks日本語版には、こういった基本的なことを理解していない残念な大人が書いたと思しき不正確な学習方法の解説が(このページも含め)各所に掲載されています。」とあります。 間違いがあるなら、単に粛々とマチガイを修正すべきなのです。マチガイの修正は、ウィキブックスでは禁止されていません。 どうしても他の投稿者の批判をするなら、マチガイを修正したにもかかわらず、同じマチガイを投稿する人がいたりした場合にのみ、批判をすべきです。 また、トークページで批判を述べるならまだしも、しかし記事本文で他の投稿者への批判を書くべきではありません。読者を、議論に巻き込むべきではありません。読者は議論の参加者ではありません。 彼の行動は『[[Wikipedia:個人攻撃はしない]]』に違反していると思います。個人攻撃とは、けっして形式的に「馬鹿」だの「アホ」だの言うことだけではないと思います。記事修正などの解決策があるにもかかわらず他の投稿者を批判することもまた実質的に個人攻撃でしょう。 wikipediaやwikibooksには免責事項(『[[Wikibooks:免責事項]]』)がありますので、マチガイをする事自体は、望ましくありませんが、批判をされるべきではありません。記事修正の手段が与えられてるにもかかわらず、自身で修正せずに他投稿者を批判をすることは、初心者などの他投稿者を萎縮させてしまいます。よって、残念ながら、免責事項を尊重できない人については、コミュニティを疲弊させる人だと見做し、相応の措置が必要だと思います。 マチガイは単に修正すればいいだけです。マチガイの修正をしても差し戻すなどの問題行為があれば、その時点で、やっと批判をするべきです。--[[利用者:すじにくシチュー|すじにくシチュー]] ([[利用者・トーク:すじにくシチュー|トーク]]) 2018年5月18日 (金) 12:30 (UTC) :(反対)あまりに厚顔無恥な投稿ブロック依頼です。これを許せば、批判的記述にいくらでも投稿ブロック要請ができるようになります。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2018年5月19日 (土) 04:58 (UTC) (すじにくシチュー の返答:)記事本文での批判的記述を止めないことは、ルール違反であり、ブロックまたは何らかの強制的な処置(該当ページへの投稿禁止など)をすべきだと思います。しかも、記事本文では批判しないように注意をしたにもかかわらず、彼は記事本文での批判を止めません。また、トークページでの対案または修正投稿を具体的に示さない批判も、程度によってはブロック要請を検討すべきだと思います。なぜなら、それをしないと、「批判」という抜け穴をつかって、個人攻撃が可能になってしまうからです。たとえるなら裁判における原告の挙証責任のようなもので、他者に批判をする以上は、自分の批判が正当であることを証明するための対案・修正投稿を具体的に示すべきです。--[[利用者:すじにくシチュー|すじにくシチュー]] ([[利用者・トーク:すじにくシチュー|トーク]]) 2018年5月19日 (土) 08:49 (UTC) :(コメント:)何を言っているんですか? まさか[[トーク:学習方法/高校倫理]]にて、私があなたの記事を差し戻したときに散々私を批判したことを忘れたのですか。そのときにも私の差し戻しについての対案を出しましたか? 私の能力に勝手に言及していました(「品質管理かのようなフリをしている偽善者」「椎楽は、記事を書くだけの思考能力に到達してないように感じます」)が、そのときも「原告の挙証責任」とやらに基づいているんですか?(念のために言っておきますが、'''ノートなら批判もいいんだという意味不明の俺様ルールは無しでお願いしますね。あなたの場合、あまりにも俺様ルールが多すぎて、議論になりません'''。) :私はあなたの批判に相当頭に来ましたし、反論も書きましたが、批判したことを個人攻撃とみなして投稿ブロックを依頼しようとは全く思いもよりませんでした。どんなにクソッタレな批判であっても、批判の自由は担保されなければならない。それは、wikiのルール云々以前の自由主義社会での言論における基本ですから。はっきりいいます。今回の'''あなたのブロック申請は、あなた自身の行為も縛ることになるのですが、それでもよろしいですか?'''--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2018年5月19日 (土) 15:36 (UTC) :<span style="color:red">'''(警告:)私自身がブロックされることを覚悟の上で言わせていただきます。明後日5月22日午前0時までにこのブロック依頼が取り下げられない場合、すじにくシチュー氏への投稿ブロック依頼を提出いたします。'''</span>大まかな理由は1.数々の暴言。特に記事内の暴言。2.記事の私物化。3.投稿者への態度。特にIPユーザーに対する露骨な侮蔑。4.ルールの恣意的運用。5.投稿ブロックを二回受けているにもかかわらず反省の色が見られない。6.今回の恫喝的なブロック依頼。以上6点からです。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2018年5月19日 (土) 15:50 (UTC) *(終了)本件は合意不成立のまま、実質的に審議終結済みと理解します。万一問題再発等あれば、お手数ですが再度ご依頼の程お願いいたします。 --[[利用者:Kanjy|Kanjy]] ([[利用者・トーク:Kanjy|トーク]]) 2020年8月23日 (日) 09:16 (UTC) {{Wikibooks:投稿ブロック依頼/すじにくシチュー}} {{Wikibooks:投稿ブロック依頼/2001:4898:80E8::/60 追認}} ===={{IPuser|113.0.235.249}}{{IPuser|218.27.136.18}}==== 中国からのユーザーで、自然科学系を中心に記事の漢字を繁体字や簡体字にする荒らしです。ここ数か月間、IPアドレスを点々としながら同様の荒らしを行っています。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2018年10月14日 (日) 07:03 (UTC) *(1件対処)113.0.235.249に関しては,1週間の投稿ブロックを行いました(218.27.136.18については,しばらく状況を注視します)。今後,IPが遷移すれば,その都度ブロックすることになるかなと思います。それでもうまいこと抑えが効かないようであれば,広域ブロックを検討することになるかなとは思いますが,最小限の範囲に抑えるのが大変かも。--[[利用者:かげろん|かげろん]] ([[利用者・トーク:かげろん|トーク]]) 2018年10月14日 (日) 11:50 (UTC) **(追加対処)218.27.136.18についても,再度荒らし投稿が行われたため,1週間の投稿ブロックを行いました。なお,中国のIPから同様の編集があった場合は,しばらくはこの依頼にぶら下げて報告していただけると助かります。--[[利用者:かげろん|かげろん]] ([[利用者・トーク:かげろん|トーク]]) 2018年10月14日 (日) 14:58 (UTC) **ご返事が遅くなってすみません。投稿ブロックお疲れ様でした。そして、以降の編集への報告の件了解です。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2018年10月15日 (月) 13:59 (UTC) **(追加報告){{IPuser|125.37.163.96}}。いつもの[[数学]]への無意味な編集、IPが中国という点で同一人物と思われます。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2018年10月18日 (木) 13:58 (UTC) **(追加報告){{IPuser|113.0.235.196}}。攻撃対象が同じ・IPアドレスも中国と同一人物の可能性大。悪質化が進行している?--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2018年10月21日 (日) 13:27 (UTC) *(1件ブロック)「113.0.235.~」のアドレスについては/26指定で1週間の広域ブロックとしました。お手数をおかけしますが,マンパワーが少ないプロジェクトなので,引き続き注視していただけると助かります。--[[利用者:かげろん|かげろん]] ([[利用者・トーク:かげろん|トーク]]) 2018年10月22日 (月) 10:58 (UTC) **(追加報告){{IPuser|221.206.91.188}}また中国・ハルピンからの荒らしが活動を始めたようです。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2018年11月30日 (金) 14:50 (UTC) **(追加報告){{IPuser|113.3.194.87}}{{IPuser|221.206.37.89|}}上記と同一人物と思しきIPです。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2018年11月30日 (金) 14:59 (UTC) *(12月1日対処)単独のIPアドレス113.3.194.87,広域ブロックとして3つのレンジ(113.7.64.0/18,113.0.235.0/24,221.206.0.0/17)の3つの帯域をそれぞれ1か月ブロックしました。今のところ,これでふさげているとは思いますが,単独のIPアドレスのみだけに留めている範囲の別のIPアドレスやまだ出現していないところから同様の荒らし行為が起こるかもしれません。その場合は,再度,ご報告ください。--[[利用者:かげろん|かげろん]] ([[利用者・トーク:かげろん|トーク]]) 2018年12月1日 (土) 05:33 (UTC) *(12月17日対処)113.3.0.0./16の帯域を1か月のブロックとしました。--[[利用者:かげろん|かげろん]] ([[利用者・トーク:かげろん|トーク]]) 2018年12月17日 (月) 12:20 (UTC) **(追加報告){{IPuser|122.159.13.22}}{{IPuser|1.189.59.22}}同一人物ないし模倣犯。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2019年5月4日 (土) 04:03 (UTC) ***(終了)本件はこれまでの対処により収束済と理解しております。再発等あれば、お手数ですが別途ご依頼の程お願いいたします。 --[[利用者:Kanjy|Kanjy]] ([[利用者・トーク:Kanjy|トーク]]) 2020年8月23日 (日) 09:16 (UTC) === 2017年 === ==== {{IPuser|112.138.116.138}} ==== [[:w:ja:User:112.138.116.138]]参照。Cross-wiki案件。--[[利用者:Wikiuser15442|Wikiuser15442]] ([[利用者・トーク:Wikiuser15442|トーク]]) 2017年10月10日 (火) 09:24 (UTC) *(コメント)今後,再発するかどうかを注視します。問題行動が再発すればブロック対応が行われることになるでしょう。問題行動が起これば,再度こちらに報告をお願いします。--[[利用者:かげろん|かげろん]] ([[利用者・トーク:かげろん|トーク]]) 2017年10月12日 (木) 14:09 (UTC) **(終了)その後、こちらでの再発はなかったようです。 --[[利用者:Kanjy|Kanjy]] ([[利用者・トーク:Kanjy|トーク]]) 2020年8月23日 (日) 09:16 (UTC) === 2016年 === === {{IPuser|14.3.95.102‎}} === 荒らし 14.3.92.24 と類似しており、おそらく同一人物。記事『OpenOffice.org Basic』『OpenOffice.org Calc Basic‎』などに対する不適切なブロック依頼の連発。ブロック依頼の際も、他人が書いた記事なのに「ライセンス規約を読まない寄稿であったため.」などと言ったりと意味不明である。初版製作者を装っているが、その証明が無く、初版製作者でないことが明白。いちどブロック依頼が拒否されても「再度, 削除をお願いします.」と、なんの証明もなく、何度も同様の依頼をする。 よって、形式的な説明を装っている荒らしである。これらのアドレス(14.3.95.102 および 14.3.92.24)の長期ブロックをお願いします。--[[利用者:すじにくシチュー|すじにくシチュー]] ([[利用者・トーク:すじにくシチュー|トーク]]) 2016年2月29日 (月) 04:23 (UTC) *(コメント)ちょっと苦言を。まず,安易に荒らしと呼ぶことはお控えください。ISPは同じですが,他人が書いたのか当人が書いたのか,その区別はしようがない状況なのです(アカウントユーザーであればまだ確認できたのですが……)。ですから,「他人が書いた」とか「初版製作者でないことが明白」などそういう言葉は慎んでいただき,軽々しく使わないでいただきたいです。この件に関しては,このブロック依頼を出す前に削除依頼の場で対話を試みるなどの方法をまず講じてほしかったです。削除依頼はまだクローズされていませんから,対話を試みるのも一手でしょう。ひょっとしたら他の管理者の方が即時存続でクローズしてしまうかもしれませんが……。--[[利用者:かげろん|かげろん]] ([[利用者・トーク:かげろん|トーク]]) 2016年2月29日 (月) 06:30 (UTC) **(対処報告)その後 2016年4月1日に再発し、同日 Vigorous action さんにより一か月ブロックされました。 --[[利用者:Kanjy|Kanjy]] ([[利用者・トーク:Kanjy|トーク]]) 2020年8月23日 (日) 09:16 (UTC) [[Category:ウィキブックス|とうこうふろつくいらい]] Dragoniezが勝手にブロックしました 5j0rlpvnfjjevyy5mxbjw4so3k5decn 207223 207187 2022-08-25T11:03:01Z Tomzo 248 [[Special:Contributions/杉本天才旺太郎|杉本天才旺太郎]] ([[User talk:杉本天才旺太郎|会話]]) による編集を取り消し、Honooo による直前の版へ差し戻す wikitext text/x-wiki {{Purge}} {{投稿ブロック依頼}} == 投稿ブロックの依頼場所 == ===2022年=== {{Wikibooks:投稿ブロック依頼/すじにくシチュー 20220122}} {{Wikibooks:投稿ブロック依頼/Honooo}} === 2021年 === ===={{User|保守者}}、{{User|Green225}}==== [[w:進行中の荒らし行為/長期/Weil1235]]と同一人物と思われます。このユーザーアカウント者は複数のアカウント持っています。また最後の警告をしたにも関わらず荒らし行為を続けています。無期限ブロックし、アカウント作成出来なくするべきです。--[[利用者:チーズパイン|チーズパイン]] ([[利用者・トーク:チーズパイン|トーク]]) 2021年3月2日 (金) 14:40 (UTC) *(即時終了)依頼者は編集回数50回未満のため依頼無効、即時終了を求めます。またおそらく2人まとめて依頼されたと思いますが、前者はウィキブックス上にアカウント自体存在しません。--[[利用者:Mario1257|Mario1257]] ([[利用者・トーク:Mario1257|トーク]]) 2021年3月3日 (水) 18:06 (UTC) === 2019年 === ==== {{User|理論物理学者1}}、{{User|理論物理学者2}}、{{User|特殊相対論 入門}} ==== ソックパペットを使った履歴の分断。どれか一つを残して無期限ブロックとすべき。--[[利用者:新幹線|新幹線]] ([[利用者・トーク:新幹線|トーク]]) 2019年1月25日 (金) 08:49 (UTC) : (報告) [[User:Tomzo]]さんにより全アカウント無期限ブロックとなりました。--[[利用者:新幹線|新幹線]] ([[利用者・トーク:新幹線|トーク]]) 2019年1月31日 (木) 04:25 (UTC) ::(コメント)「[[:w:Wikipedia:進行中の荒らし行為#理論物理学者1系]]」を援用しブロックしています。残念ながら、wikibooksは参加者が少ないため、丁寧な対応はできない場合があり、wikipediaにおける複数の参加者による判定を援用せざるを得ない場合もあると考えています。こちらに参加する場合、wikipediaにおいて、「進行中の荒らし」であるとの判断を解いてからご参加ください。 ::なお、出典を挙げられているとの御主張ですが、書物を羅列しているだけでは出典提示とは決して言えず、記述事項に紐づける必要があります。まずこれができていませんし、おそらくあの中で最も基礎的な知識で理解できるはずの「[[w:マイケルソン・モーリーの実験]]」すら、大きく誤解をされている点から、本プロジェクトが[[Wikibooks:基本方針とガイドライン#記事の内容に関するガイドライン]]において、援用する「[[:w:Wikipedia:検証可能性|事実を確認する]]」に抵触するものと判断しています。---[[利用者:Tomzo|Tomzo]] ([[利用者・トーク:Tomzo|トーク]]) 2019年2月1日 (金) 13:39 (UTC) :::(報告)同一人物のソックパペットと思しきユーザー{{User|理論物理学者3}}{{User|理論物理学者4}}の存在を確認しています。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2019年8月25日 (日) 14:39 (UTC) ::::(対処)[[利用者:椎楽|椎楽]]さんのご指摘通り、{{User|理論物理学者1}}のソックパペットと判断し、無期限ブロックとしました。{{User|理論物理学者3}}{{User|理論物理学者4}}の御二方(?)に。不服があるのであれば、Wikipediaにおける「[[:w:Wikipedia:進行中の荒らし行為#理論物理学者1系]]」のブロック理由を解決してから、参加していただきたいと思います。なお、ここで答える必要は全くないのですが、「『独自研究』が禁止であるならば、その根拠を示してほしい 」とのことですが、「[[Wikibooks:ウィキブックスは何でないか#調査・発表の場ではない]]」をご一読いただきたいと思います。---[[利用者:Tomzo|Tomzo]] ([[利用者・トーク:Tomzo|トーク]]) 2019年8月26日 (月) 03:33 (UTC) ===={{User|日本のしきたりを大切にする人}}==== [[w:進行中の荒らし行為/長期/Mikihisa]]と同一人物と思われます。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2019年3月29日 (金) 14:40 (UTC) :(終了)対象アカウントはLTAとしてグローバルロックされましたので,本依頼は終了とします。--[[利用者:かげろん|かげろん]] ([[利用者・トーク:かげろん|トーク]]) 2019年3月29日 (金) 15:50 (UTC) {{wikibooks:投稿ブロック依頼/131.129.65.141}} === 2018年 === ==== {{IPuser|115.37.84.198}} {{IPuser|115.37.88.31}} ==== IP 115.37.84.198 および同一人物と考えられる IP115.37.88.31 の投稿ブロックを依頼します。 まず、投稿内容が攻撃的です。記事本文で間違いを修正するのは構いませんが、攻撃をつけくわえるべきでありません。 記事『[[学習方法/普通科高校全般]]』での彼の投稿で「残念ながら現在のwikibooks日本語版には、こういった基本的なことを理解していない残念な大人が書いたと思しき不正確な学習方法の解説が(このページも含め)各所に掲載されています。」とあります。 間違いがあるなら、単に粛々とマチガイを修正すべきなのです。マチガイの修正は、ウィキブックスでは禁止されていません。 どうしても他の投稿者の批判をするなら、マチガイを修正したにもかかわらず、同じマチガイを投稿する人がいたりした場合にのみ、批判をすべきです。 また、トークページで批判を述べるならまだしも、しかし記事本文で他の投稿者への批判を書くべきではありません。読者を、議論に巻き込むべきではありません。読者は議論の参加者ではありません。 彼の行動は『[[Wikipedia:個人攻撃はしない]]』に違反していると思います。個人攻撃とは、けっして形式的に「馬鹿」だの「アホ」だの言うことだけではないと思います。記事修正などの解決策があるにもかかわらず他の投稿者を批判することもまた実質的に個人攻撃でしょう。 wikipediaやwikibooksには免責事項(『[[Wikibooks:免責事項]]』)がありますので、マチガイをする事自体は、望ましくありませんが、批判をされるべきではありません。記事修正の手段が与えられてるにもかかわらず、自身で修正せずに他投稿者を批判をすることは、初心者などの他投稿者を萎縮させてしまいます。よって、残念ながら、免責事項を尊重できない人については、コミュニティを疲弊させる人だと見做し、相応の措置が必要だと思います。 マチガイは単に修正すればいいだけです。マチガイの修正をしても差し戻すなどの問題行為があれば、その時点で、やっと批判をするべきです。--[[利用者:すじにくシチュー|すじにくシチュー]] ([[利用者・トーク:すじにくシチュー|トーク]]) 2018年5月18日 (金) 12:30 (UTC) :(反対)あまりに厚顔無恥な投稿ブロック依頼です。これを許せば、批判的記述にいくらでも投稿ブロック要請ができるようになります。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2018年5月19日 (土) 04:58 (UTC) (すじにくシチュー の返答:)記事本文での批判的記述を止めないことは、ルール違反であり、ブロックまたは何らかの強制的な処置(該当ページへの投稿禁止など)をすべきだと思います。しかも、記事本文では批判しないように注意をしたにもかかわらず、彼は記事本文での批判を止めません。また、トークページでの対案または修正投稿を具体的に示さない批判も、程度によってはブロック要請を検討すべきだと思います。なぜなら、それをしないと、「批判」という抜け穴をつかって、個人攻撃が可能になってしまうからです。たとえるなら裁判における原告の挙証責任のようなもので、他者に批判をする以上は、自分の批判が正当であることを証明するための対案・修正投稿を具体的に示すべきです。--[[利用者:すじにくシチュー|すじにくシチュー]] ([[利用者・トーク:すじにくシチュー|トーク]]) 2018年5月19日 (土) 08:49 (UTC) :(コメント:)何を言っているんですか? まさか[[トーク:学習方法/高校倫理]]にて、私があなたの記事を差し戻したときに散々私を批判したことを忘れたのですか。そのときにも私の差し戻しについての対案を出しましたか? 私の能力に勝手に言及していました(「品質管理かのようなフリをしている偽善者」「椎楽は、記事を書くだけの思考能力に到達してないように感じます」)が、そのときも「原告の挙証責任」とやらに基づいているんですか?(念のために言っておきますが、'''ノートなら批判もいいんだという意味不明の俺様ルールは無しでお願いしますね。あなたの場合、あまりにも俺様ルールが多すぎて、議論になりません'''。) :私はあなたの批判に相当頭に来ましたし、反論も書きましたが、批判したことを個人攻撃とみなして投稿ブロックを依頼しようとは全く思いもよりませんでした。どんなにクソッタレな批判であっても、批判の自由は担保されなければならない。それは、wikiのルール云々以前の自由主義社会での言論における基本ですから。はっきりいいます。今回の'''あなたのブロック申請は、あなた自身の行為も縛ることになるのですが、それでもよろしいですか?'''--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2018年5月19日 (土) 15:36 (UTC) :<span style="color:red">'''(警告:)私自身がブロックされることを覚悟の上で言わせていただきます。明後日5月22日午前0時までにこのブロック依頼が取り下げられない場合、すじにくシチュー氏への投稿ブロック依頼を提出いたします。'''</span>大まかな理由は1.数々の暴言。特に記事内の暴言。2.記事の私物化。3.投稿者への態度。特にIPユーザーに対する露骨な侮蔑。4.ルールの恣意的運用。5.投稿ブロックを二回受けているにもかかわらず反省の色が見られない。6.今回の恫喝的なブロック依頼。以上6点からです。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2018年5月19日 (土) 15:50 (UTC) *(終了)本件は合意不成立のまま、実質的に審議終結済みと理解します。万一問題再発等あれば、お手数ですが再度ご依頼の程お願いいたします。 --[[利用者:Kanjy|Kanjy]] ([[利用者・トーク:Kanjy|トーク]]) 2020年8月23日 (日) 09:16 (UTC) {{Wikibooks:投稿ブロック依頼/すじにくシチュー}} {{Wikibooks:投稿ブロック依頼/2001:4898:80E8::/60 追認}} ===={{IPuser|113.0.235.249}}{{IPuser|218.27.136.18}}==== 中国からのユーザーで、自然科学系を中心に記事の漢字を繁体字や簡体字にする荒らしです。ここ数か月間、IPアドレスを点々としながら同様の荒らしを行っています。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2018年10月14日 (日) 07:03 (UTC) *(1件対処)113.0.235.249に関しては,1週間の投稿ブロックを行いました(218.27.136.18については,しばらく状況を注視します)。今後,IPが遷移すれば,その都度ブロックすることになるかなと思います。それでもうまいこと抑えが効かないようであれば,広域ブロックを検討することになるかなとは思いますが,最小限の範囲に抑えるのが大変かも。--[[利用者:かげろん|かげろん]] ([[利用者・トーク:かげろん|トーク]]) 2018年10月14日 (日) 11:50 (UTC) **(追加対処)218.27.136.18についても,再度荒らし投稿が行われたため,1週間の投稿ブロックを行いました。なお,中国のIPから同様の編集があった場合は,しばらくはこの依頼にぶら下げて報告していただけると助かります。--[[利用者:かげろん|かげろん]] ([[利用者・トーク:かげろん|トーク]]) 2018年10月14日 (日) 14:58 (UTC) **ご返事が遅くなってすみません。投稿ブロックお疲れ様でした。そして、以降の編集への報告の件了解です。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2018年10月15日 (月) 13:59 (UTC) **(追加報告){{IPuser|125.37.163.96}}。いつもの[[数学]]への無意味な編集、IPが中国という点で同一人物と思われます。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2018年10月18日 (木) 13:58 (UTC) **(追加報告){{IPuser|113.0.235.196}}。攻撃対象が同じ・IPアドレスも中国と同一人物の可能性大。悪質化が進行している?--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2018年10月21日 (日) 13:27 (UTC) *(1件ブロック)「113.0.235.~」のアドレスについては/26指定で1週間の広域ブロックとしました。お手数をおかけしますが,マンパワーが少ないプロジェクトなので,引き続き注視していただけると助かります。--[[利用者:かげろん|かげろん]] ([[利用者・トーク:かげろん|トーク]]) 2018年10月22日 (月) 10:58 (UTC) **(追加報告){{IPuser|221.206.91.188}}また中国・ハルピンからの荒らしが活動を始めたようです。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2018年11月30日 (金) 14:50 (UTC) **(追加報告){{IPuser|113.3.194.87}}{{IPuser|221.206.37.89|}}上記と同一人物と思しきIPです。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2018年11月30日 (金) 14:59 (UTC) *(12月1日対処)単独のIPアドレス113.3.194.87,広域ブロックとして3つのレンジ(113.7.64.0/18,113.0.235.0/24,221.206.0.0/17)の3つの帯域をそれぞれ1か月ブロックしました。今のところ,これでふさげているとは思いますが,単独のIPアドレスのみだけに留めている範囲の別のIPアドレスやまだ出現していないところから同様の荒らし行為が起こるかもしれません。その場合は,再度,ご報告ください。--[[利用者:かげろん|かげろん]] ([[利用者・トーク:かげろん|トーク]]) 2018年12月1日 (土) 05:33 (UTC) *(12月17日対処)113.3.0.0./16の帯域を1か月のブロックとしました。--[[利用者:かげろん|かげろん]] ([[利用者・トーク:かげろん|トーク]]) 2018年12月17日 (月) 12:20 (UTC) **(追加報告){{IPuser|122.159.13.22}}{{IPuser|1.189.59.22}}同一人物ないし模倣犯。--[[利用者:椎楽|椎楽]] ([[利用者・トーク:椎楽|トーク]]) 2019年5月4日 (土) 04:03 (UTC) ***(終了)本件はこれまでの対処により収束済と理解しております。再発等あれば、お手数ですが別途ご依頼の程お願いいたします。 --[[利用者:Kanjy|Kanjy]] ([[利用者・トーク:Kanjy|トーク]]) 2020年8月23日 (日) 09:16 (UTC) === 2017年 === ==== {{IPuser|112.138.116.138}} ==== [[:w:ja:User:112.138.116.138]]参照。Cross-wiki案件。--[[利用者:Wikiuser15442|Wikiuser15442]] ([[利用者・トーク:Wikiuser15442|トーク]]) 2017年10月10日 (火) 09:24 (UTC) *(コメント)今後,再発するかどうかを注視します。問題行動が再発すればブロック対応が行われることになるでしょう。問題行動が起これば,再度こちらに報告をお願いします。--[[利用者:かげろん|かげろん]] ([[利用者・トーク:かげろん|トーク]]) 2017年10月12日 (木) 14:09 (UTC) **(終了)その後、こちらでの再発はなかったようです。 --[[利用者:Kanjy|Kanjy]] ([[利用者・トーク:Kanjy|トーク]]) 2020年8月23日 (日) 09:16 (UTC) === 2016年 === === {{IPuser|14.3.95.102‎}} === 荒らし 14.3.92.24 と類似しており、おそらく同一人物。記事『OpenOffice.org Basic』『OpenOffice.org Calc Basic‎』などに対する不適切なブロック依頼の連発。ブロック依頼の際も、他人が書いた記事なのに「ライセンス規約を読まない寄稿であったため.」などと言ったりと意味不明である。初版製作者を装っているが、その証明が無く、初版製作者でないことが明白。いちどブロック依頼が拒否されても「再度, 削除をお願いします.」と、なんの証明もなく、何度も同様の依頼をする。 よって、形式的な説明を装っている荒らしである。これらのアドレス(14.3.95.102 および 14.3.92.24)の長期ブロックをお願いします。--[[利用者:すじにくシチュー|すじにくシチュー]] ([[利用者・トーク:すじにくシチュー|トーク]]) 2016年2月29日 (月) 04:23 (UTC) *(コメント)ちょっと苦言を。まず,安易に荒らしと呼ぶことはお控えください。ISPは同じですが,他人が書いたのか当人が書いたのか,その区別はしようがない状況なのです(アカウントユーザーであればまだ確認できたのですが……)。ですから,「他人が書いた」とか「初版製作者でないことが明白」などそういう言葉は慎んでいただき,軽々しく使わないでいただきたいです。この件に関しては,このブロック依頼を出す前に削除依頼の場で対話を試みるなどの方法をまず講じてほしかったです。削除依頼はまだクローズされていませんから,対話を試みるのも一手でしょう。ひょっとしたら他の管理者の方が即時存続でクローズしてしまうかもしれませんが……。--[[利用者:かげろん|かげろん]] ([[利用者・トーク:かげろん|トーク]]) 2016年2月29日 (月) 06:30 (UTC) **(対処報告)その後 2016年4月1日に再発し、同日 Vigorous action さんにより一か月ブロックされました。 --[[利用者:Kanjy|Kanjy]] ([[利用者・トーク:Kanjy|トーク]]) 2020年8月23日 (日) 09:16 (UTC) [[Category:ウィキブックス|とうこうふろつくいらい]] s7u04z57l8gcivqw8vlua378b6vwhxw 高等学校農業 0 5605 207190 105134 2022-08-25T05:53:21Z 天才の王子様 70071 詳しく書いた wikitext text/x-wiki [[高等学校の学習]]>高等学校農業<br /> [[農学]]>高等学校農業 高校の専門教科「[[w:農業 (教科)|農業]]」の教科書を収録する本棚。1教科30科目になります。 * [[高等学校農業 農業と環境]] 4-6単位 * [[高等学校農業 課題研究]] 3-6単位 * [[高等学校農業 総合実習]] 6-8単位 * [[高等学校農業 農業情報処理]] 4-6単位 * [[高等学校農業 作物]] 6-8単位 {{進捗|00%|2016-04-22}} * [[高等学校農業 野菜]] 6-8単位 * [[高等学校農業 果樹]] 6-8単位 * [[高等学校農業 草花]] 6-8単位 * [[高等学校農業 畜産]] 8-12単位 * [[高等学校農業 農業経営]] 4-6単位 * [[高等学校農業 農業機械]] 4-6単位 * [[高等学校農業 食品製造]] 4-8単位 * [[高等学校農業 食品化学]] 4-8単位 * [[高等学校農業 微生物利用]] 4-6単位 * [[高等学校農業 植物バイオテクノロジー]] 4-6単位 {{進捗|25%|2016-04-22}} * [[高等学校農業 動物バイオテクノロジー]] 4-6単位 {{進捗|00%|2016-04-22}} * [[高等学校農業 農業経済]] 4-6単位 * [[高等学校農業 食品流通]] 4-6単位 * [[高等学校農業 森林科学]] 6-8単位 * [[高等学校農業 森林経営]] 4-8単位 * [[高等学校農業 林産物利用]] 4-8単位 * [[高等学校農業 農業土木設計]] 6-8単位 * [[高等学校農業 農業土木施工]] 4-6単位 * [[高等学校農業 水循環]] 4-6単位 * [[高等学校農業 造園計画]] 6-10単位 * [[高等学校農業 造園技術]] 4-6単位 * [[高等学校農業 環境緑化材料]] 4-6単位 * [[高等学校農業 測量]] 6-8単位 * [[高等学校農業 生物活用]] 2-5単位 * [[高等学校農業 グリーンライフ]] 4-6単位 [[category:高等学校農業|*こうとうかつこうのうきよう]] 高等学校には色々な種類があります ff15jpue0rdfku9xvuxmwan8pycl4ke 207222 207190 2022-08-25T11:02:24Z Tomzo 248 [[Special:Contributions/天才の王子様|天才の王子様]] ([[User talk:天才の王子様|会話]]) による編集を取り消し、すじにくシチュー による直前の版へ差し戻す wikitext text/x-wiki [[高等学校の学習]]>高等学校農業<br /> [[農学]]>高等学校農業 高校の専門教科「[[w:農業 (教科)|農業]]」の教科書を収録する本棚。1教科30科目になります。 * [[高等学校農業 農業と環境]] 4-6単位 * [[高等学校農業 課題研究]] 3-6単位 * [[高等学校農業 総合実習]] 6-8単位 * [[高等学校農業 農業情報処理]] 4-6単位 * [[高等学校農業 作物]] 6-8単位 {{進捗|00%|2016-04-22}} * [[高等学校農業 野菜]] 6-8単位 * [[高等学校農業 果樹]] 6-8単位 * [[高等学校農業 草花]] 6-8単位 * [[高等学校農業 畜産]] 8-12単位 * [[高等学校農業 農業経営]] 4-6単位 * [[高等学校農業 農業機械]] 4-6単位 * [[高等学校農業 食品製造]] 4-8単位 * [[高等学校農業 食品化学]] 4-8単位 * [[高等学校農業 微生物利用]] 4-6単位 * [[高等学校農業 植物バイオテクノロジー]] 4-6単位 {{進捗|25%|2016-04-22}} * [[高等学校農業 動物バイオテクノロジー]] 4-6単位 {{進捗|00%|2016-04-22}} * [[高等学校農業 農業経済]] 4-6単位 * [[高等学校農業 食品流通]] 4-6単位 * [[高等学校農業 森林科学]] 6-8単位 * [[高等学校農業 森林経営]] 4-8単位 * [[高等学校農業 林産物利用]] 4-8単位 * [[高等学校農業 農業土木設計]] 6-8単位 * [[高等学校農業 農業土木施工]] 4-6単位 * [[高等学校農業 水循環]] 4-6単位 * [[高等学校農業 造園計画]] 6-10単位 * [[高等学校農業 造園技術]] 4-6単位 * [[高等学校農業 環境緑化材料]] 4-6単位 * [[高等学校農業 測量]] 6-8単位 * [[高等学校農業 生物活用]] 2-5単位 * [[高等学校農業 グリーンライフ]] 4-6単位 [[category:高等学校農業|*こうとうかつこうのうきよう]] 7mfycjo9ev0bd0ep6j61cumvzj7izki 高校化学 電池と電気分解 0 7279 207216 198615 2022-08-25T10:05:45Z Nermer314 62933 Nermer314 がページ「[[高等学校化学I/電池と電気分解]]」を「[[高校化学 電池と電気分解]]」に移動しました: 現行課程に対応したタイトルに変更 wikitext text/x-wiki == イオン化傾向 == いくつかの金属は、酸の溶液に入れたとき、陽イオンになりやすい。 金属元素の単体を水または水溶液に入れたときの、陽イオンへのなりやすさを'''イオン化傾向'''(ionization tendency)という。 例として、亜鉛Znを希塩酸HClの水溶液に入れると、亜鉛Znは溶け、また亜鉛は電子を失ってZn<sup>2+</sup>になる。 :Zn + 2H<sup>+</sup> → Zn<sup>2+</sup> + H<sub>2</sub> いっぽう、銀Agを希塩酸に入れても反応は起こらない。 このように金属のイオン化傾向の大きさは、物質ごとに大きさが異なる。 とりあえず、イオン化傾向の大きさを数式で表すと、 :Zn > Ag である。 さて、銅を希塩酸の溶液に入れても、なにも反応しない。なので、 :Zn > Cu である。 さて、銅と銀のイオン化傾向の大きさの大小関係は、以上の実験だけでは不明である。 なお、金属から放出された電子は、周囲の物質が受け取る。さきほどの亜鉛の陽イオン化の例の場合、周囲の水素イオンが電子を受け取り、水素になっている。 === 銅と銀のイオン化傾向 === ;硝酸銀溶液と銅の場合 そこで、銅と銀のイオン化傾向を比べるための実験例として、硝酸銀AgNO<sub>3</sub>の溶液に、銅線や銅板などの銅の固体を添加する。ここでは、銅板を添加したとしよう。すると、銅板の表面に銀が付着し、銀が析出する。いっぽう、この硝酸銀の溶液中では銅板は陽イオンとなり溶ける。溶液は、しだいに青くなるが、この青色は銅イオン溶液の色である。 以上の変化を反応式で書くと、 :Cu + 2Ag+ → Cu <sup>2+</sup> + 2Ag なお、この反応で生じた銀を、生じ方が樹木が伸びるように析出した銀が伸びることから'''銀樹'''(ぎんじゅ)という。 ;硫酸銅溶液と銀の場合 いっぽう、今度は溶液を変え、硫酸銅 Cu<sub></sub>SO<sub>4</sub> の溶液に銀板Agをいれても、なにも析出せず、なにも変化は起きない。 これらのことから、銅は銀よりもイオン化傾向が大きいであろうことが予測できる。 つまり、イオン化傾向の大きさの予想で、 :Cu > Ag が予想できる。 === 亜鉛と銅のイオン化傾向 === また溶液を変え、硫酸銅の水溶液に亜鉛板Znを添加すると、亜鉛の表面に銅が析出する。このことから、亜鉛Znは銅Cuよりもイオン化傾向が大きいことが予想できる。 つまり、イオン化傾向の大きさの予想で、 :Zn > Cu が予想できる。 === イオン化列と反応性 === ==== イオン化列 ==== さまざまな溶液や金属の組み合わせで、イオン化傾向の比較の実験を行った結果、イオン化傾向の大きさが決定された。 左から順に、イオン化傾向の大きい金属を並べると、以下のようになる。 : K > Ca > Na > Mg > Al > Zn > Fe > Ni > Sn > Pb > (H<sub>2</sub>) > Cu > Hg > Ag > Pt > Au 金属を、イオン化傾向の大きさの順に並べたものを金属の'''イオン化列'''という。 水素は金属では無いが比較のため、イオン化列に加えられる。 金属原子は、上記の他にもあるが、高校化学では上記の金属のみのイオン化列を用いることが多い。 イオン化列の記憶のための語呂合わせとして、 「貸そうかな、まあ、あてにすな、ひどすぎる借金。」 などのような語呂合わせがある。ちなみにこの語呂合わせの場合、 「Kか そう かCa なNa、まMg あAl、あZn てFe にNi すSn なPb、ひH2 どCu すHg ぎAg る 借金Pt,Au。」 と対応している。 {| class="wikitable" |+ イオン化列と反応性 ! イオン化列 || K || Ca || Na || Mg || Al || Zn || Fe || Ni || Sn || Pb || (H<sub>2</sub>) || Cu || Hg || Ag || Pt || Au  |- |空気中での反応||colspan="3" |速やかに酸化 ||colspan="9" |表面に酸化皮膜 ||colspan="4" |酸化されない。  |- |水との反応||colspan="3" |常温で反応して水素を発生。||colspan="4" |高温の水蒸気と反応||colspan="9" |<div align="center">反応しない。</div> |- |酸との反応||colspan="11" |塩酸、希硫酸と反応して水素を発生する。 ||colspan="3" |酸化力の強い酸(HNO<sub>3</sub>など)に溶ける。  ||colspan="2" |王水にのみ溶ける。  |} ==== 酸素との反応性 ==== イオン化傾向の大きい金属の溶解も、酸化の現象も、ともに物質からの電子の放出の現象であるように、一般にイオン化傾向が大きい金属ほど、酸化をされやすい金属である。 実際にK、Ca、Naの純物質の表面は、空気中ではすぐに酸化をして金属光沢を失い、放置すると内部まで酸化をする。 Mg、Al、Fe、Cuなどは、空気中に放置すると、やがて表面に酸化物の皮膜を生じる。酸化物の皮膜の化学式はそれぞれ、MgO 、Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub> 、Fe<sub>2</sub>O<sub>3</sub> 、Cu<sub>2</sub>O、CuO などである。 ==== 水との反応 ==== 水との反応と、イオン化傾向との関係については、アルカリ金属やアルカリ土類金属のK , Ca , Naとは、常温で水と激しく反応し、水酸化物を生じ、また、水素を発生する。 マグネシウム Mg は常温の水とは反応しづらく、沸騰させた水にMgを入れた場合や、高温の水蒸気に Mg を作用させた場合には、反応して水酸化物および水素を発生する。 :Mg + 2H<sub>2</sub>O → Mg(OH)<sub>2</sub> + H<sub>2</sub> Al、Zn、Feでは、金属を加熱した状態で、高温の水蒸気を作用させると反応が起こり、酸化物および水素を発生する。反応後の生じる物質は、「水酸化物」では無く、「酸化物」なので注意。 :2Al + 3H<sub>2</sub>O → Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub> + 3H<sub>2</sub> :3Fe + 4H<sub>2</sub>O → Fe <sub>3</sub>O<sub>4</sub> + 4H<sub>2</sub> Niおよび、Niよりイオン化傾向の小さい金属は、水とは反応しない。 ==== 酸との反応 ==== 一般に、水素よりもイオン化傾向の大きい金属の単体は、希硫酸や塩酸などと反応し、酸のH<sup>+</sup>を還元するので水素を発生し、金属自身は陽イオンになる。 :(参考:イオン化列) K > Ca > Na > Mg > Al > Zn > Fe > Ni > Sn > Pb > (H<sub>2</sub>) > Cu > Hg > Ag > Pt > Au * Mgと酸 Mgは希塩酸とも強く反応し、水素を生じる。 (KやCaについては、溶媒の水そのものと激しく反応するので、ここでは考察対象から外される。) * Al,Zn,Feと酸 Al,Zn,Feは希塩酸 HCl や希硫酸 H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub> とも反応し、水素を発生する。 :2Al + 3H<sub>2</sub>O → Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub> + 3H<sub>2</sub> :Zn + 2HCl → ZnCl<sub>2</sub> + H<sub>2</sub> :Fe + H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub> → FeSO<sub>4</sub> + H<sub>2</sub> * Pbと酸 Pbは希酸とは反応しない。 * Cu,Hg,Agと酸 Cu,Hg,Agは塩酸や希硫酸には溶けない。これらCuとHgとAgは、水素よりもイオン化傾向が小さい。これを溶かす酸には、硝酸HNO<sub>3</sub>か、熱した濃硫酸H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub>が必要である。これらの酸(HNO<sub>3</sub> あるいは H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub>)は、強い酸化力をもつ。 :(濃硝酸) 3Cu + 8HNO<sub>3</sub> → 3Cu( NO<sub>3</sub> )<sub>2</sub> + 2NO + 4H<sub>2</sub>O :(希硝酸) Cu + 4HNO<sub>3</sub> → Cu( NO<sub>3</sub> )<sub>2</sub> + 2NO<sub>2</sub> + 2H<sub>2</sub>O :(熱濃硫酸) Cu + 2H2SO<sub>4</sub> → CuSO<sub>4</sub> + 2H<sub>2</sub>O + 2SO<sub>2</sub> これらの反応のとき、水素は発生せず、希硝酸では NO が発生し、濃硝酸では NO<sub>2</sub> が発生し、硫酸では二酸化硫黄 SO<sub>2</sub> が発生する。 * Pt,Auと酸 Pt,Auは硝酸や濃硫酸では溶けない。これを溶かす酸は、'''王水'''(おうすい、ラテン語: aqua regia)と呼ばれる、濃塩酸と濃硝酸の混合液を、体積比が塩酸3:硝酸1の体積割合で混合した混合酸で溶ける。王水は酸化作用がきわめて強い。 * Al,Fe,Niの不動態 Al,Fe,Niは濃硝酸には溶けない。濃硝酸にひたすと、表面が反応し、緻密な酸化膜が表面にでき、内部にまでは反応が進行しなくなる。このような状態を'''不動態'''(ふどうたい)という。 == 電池の仕組み == 二種類の金属単体を電解質水溶液に入れると電池ができる。これは[[イオン化傾向]](単体の金属の原子が水または水溶液中で電子を放出して陽イオンになる性質)が大きい金属が電子を放出して陽イオンとなって溶け、イオン化傾向の小さい金属が析出するためである。 電子の流れ出す側の電極の金属を'''負極'''(ふきょく、negative electrode)という。電子を受け取る側の金属の電極を'''正極'''(せいきょく、positive electrode)という。 この「正」と「負」は、(電極どうしをつないだ)銅線を基準に考えた視点である。 通常、イオン化傾向の大きい方の金属が負極になる。一方、イオン化傾向の小さい方の金属が正極になる。 なぜなら、イオン化傾向の大きい金属のほうが、陽イオンになって溶け出す結果、金属板には残された電子が多く蓄積するので、もし両方の金属板を銅線でつなげば、イオン化傾向の大きい方から小さい方に電子は流れる。「電流」では無く、「電子」としていることに注意。電子は負電荷であるので、電流の流れと電子の流れは、逆向きになる。 電池の、正極と負極とのあいだに生じる電位差(でんいさ)を、起電力という。 == 電池の種類 == === ボルタ電池 === [[File:ボルタの電池.svg|thumb|400px|ボルタの電池の原理図。酸が硫酸ではなく塩酸 HCl の場合。]] :希硫酸 H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub> の中に亜鉛板Znと銅板Cuを入れたもの。 負極(亜鉛板)での反応 :Zn → Zn<sup>2+</sup> + 2e<sup>-</sup> 正極(銅板)での反応 :2H<sup> + </sup> + 2e<sup>-</sup> → H<sub>2</sub>↑ ==== 起電力 ==== ボルタの電池では、得られる両極間の電位差(「電圧」ともいう。)は、1.1ボルトである。(単位のボルトはVと略して、1.1Vとも書く。)この両極板の電位差を'''起電力'''(きでんりょく、electromotive force, EMF)という。起電力は、両電極の金属の組み合わせによって決まる物質固有の値である。 ==== 電池と酸化還元との関係 ==== ボルタの電池の亜鉛板で起きている反応は、電子を放出することから酸化反応である。また銅板で起きている反応は、電子を受けとっているので還元反応である。 === 電池図 === ボルタ電池の構造を以下のような文字列に表した場合、このような表示を'''電池図'''あるいは'''電池式'''という。 :(-) Zn | H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub>aq |Cu (+) aqは水のことである。H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub>aqと書いて、硫酸水溶液を表している。 ==== 関連事項 ==== ;電気回路との関連事項 物理学の電気回路の研究では、このような電池などの現象の発見と発明によって、安定な直流電源を実験的に得られるようになり、直流電気回路の正確な実験が可能になった。電池の発明以前にも、フランス人の物理学者クーロンなどによる静電気による電気力学の研究などによって、電位差の概念や電荷の概念はあった。だが、この時代の電源は、主に静電気によるものだったので、安定電源では無かった。 そして、電池による安定な電源の発明は、同時に安定な電流の発明でもあった。このような電池の発明などによる、直流電気回路の研究などから、ドイツ人の物理学者オームが、さまざまな導体に電流を流す実験と理論研究を行うことにより、電気回路の理論の'''オームの法則'''(オームのほうそく、Ohm's law)が発見された。 [[File:Seebeck effect circuit.svg|thumb|熱電対の原理。T1、T2に異なる温度を与えると、電流が流れる。なお、図中のVはおそらく電圧計。]] じつはオームは電池ではなく熱電対(ねつでんつい)というものを使って、電気回路に安定した電流をながす研究をした。当時の電池では、起電力がしだいに減ってしまい、オームは当初は電池で実験したが、うまく安定電流を得られなかった。 熱電対とは、まず異なる金属材料の2本の金属線を接続して1つの回路をつくり、2つの接点に温度差を与えると、回路に電圧が発生するため電流が流れる(この現象を、ゼーベック効果という)。この現象じたいは、1821年にゼーベックが発見した。このような回路が、熱電対である。なお、同じ2本の金属線では、温度差を与えても電圧は発生せず、電流は流れない。 オームは、ベルリン大学教授ポッケンドルフの助言によって、この熱電対を実験に利用した。温度を安定させるのは、当時の技術でも比較的簡単であったので、こうしてオームは安定電流をもちいる実験ができたのである。 :※ 熱電対については、高校の範囲を超えるし、大学入試にも出題されないだろうし、大学の授業でもあまり深入りしないので、分からなければ、気にしなくてよい。 ;オームの法則との関連事項 オームの法則とは、 「ほとんどの導体では、電流 I が流れている導体中の2点の点 <math>P_1</math>と点 <math>P_2</math> 間の電位差 <math>E = E_1 - E_2</math> は、電流 I に比例する。」 という実験法則である。 誤解されやすいが、オームの法則は、このような実験法則であって、べつに抵抗の定義式では無い。同様に、オームの法則は、べつに電圧の定義式では無いし、電流の定義式でも無い。中学校の理科での電気回路の教育では、金属の電気分解の起電力の教育まではしないので、ともすれば、電圧を誤解して、「電圧は、単なる電流の比例量で、抵抗はその比例係数」のような誤解する場合が有りうるが、その解釈は明らかに誤解である。 また、半導体などの一部の材料では、電流が増え材料の温度が上昇すると抵抗が下がる現象が知られているので、半導体ではオームの法則が成り立たない場合がある。なので、オームの法則を定義式と考えるのは不合理である。 詳しくは物理の教科書を参考にせよ。 ;電気における物理と化学の関連事項 以上のような物理との関連事項の説明から分かるように、この電気化学の分野は、物理科目の電気分野との関連がある。物理の電気分野の理解を深めるには、電気化学の知識が必要だし、また電気化学の理解を深めるにも物理の電気分野の知識が必要である。このように物理と化学の知識がともに必要としあうのは、べつに電気の分野に関わらない。気体と熱・温度の分野でも同様に物理の知識と化学の知識が共に必要になるし、他にもいろいろとある。なので、化学を学習する際には、併行して物理も学習するのが望ましい。大学での化学科の科目では「物理化学」という物理学の知識を用いて化学反応を研究する科目があるくらいである。 ==== 分極 ==== ボルタ電池では、正極の銅板で発生する水素が銅板を包むので、銅板と溶媒とのあいだの電子の移動が妨げられる'''分極'''(ぶんきょく、polarization)が起きる。このような分極を防ぐために酸化剤を溶液に加える。この分極を防ぐ目的で加える酸化剤を'''減極剤'''(げんきょくざい、depolarizer)という。減極剤としては過酸化水素水 H<sub>2</sub>O<sub>2</sub>,またはMnO<sub>2</sub>,またはPbO<sub>2</sub>を使用する。 === ダニエル電池 === ダニエル電池(Daniell cell)とは、亜鉛板Znを入れたZnSO<sub>4</sub>水溶液と、銅板Cuを入れたCuSO<sub>4</sub>水溶液を、両方の溶液が混ざらないようにセロハンや素焼き板(溶液は混合しないがイオンは通過できる)で区切ってできる電池。セロハンや素焼き板の間をSO<sub>4</sub><sup>2-</sup>が亜鉛板側に移動する。CuSO<sub>4</sub>水溶液は濃く、ZnSO<sub>4</sub>水溶液は薄い方がよい(Znの溶出が進み、Cuの析出が進む方向)。 陽極(負極)での反応 :Zn → Zn<sup>2+</sup> + 2e<sup>-</sup> 陰極(正極)での反応 :Cu<sup>2+</sup> + 2e<sup>-</sup> → Cu 電池図 :(-) Zn| Zn</sub>SO<sub>4</sub>aq | CuSO<sub>4</sub>aq |Cu (+) 起電力:1.1ボルト === 乾電池 === [[画像:Zincbattery.png|200px|thumb|right|マンガン乾電池の内部構造<br>1.正極端子 2.集電体(炭素棒) 3.負極(亜鉛) 4.正極(二酸化マンガン) 5.電解液(塩化亜鉛・塩化アンモニウム) 6.負極端子]] 電池の電解液は、文字通り「液体」なので、そのままでは持ち運びに不便である。そこで、改善策としてなんらかの方法で、電解液を固体状に固める発想が出てきた。 電解質溶液に添加物を加えて、電解質をペースト状にかためた電池を'''乾電池'''(dry cell)という。 代表的な乾電池としてマンガンを用いた'''マンガン乾電池'''(zinc–carbon battery)がある。 ;マンガン乾電池 電池図は、 :(-) Zn | ZnCl<sub>2</sub>aq, NH<sub>4</sub>Claq | MnO<sub>2</sub>,C (+) である。 反応式は、負極では亜鉛が以下のように反応して溶け出る。 :<math> \mathrm{ Zn \rightarrow Zn^{2+} + 2e^- } </math> :<math> \mathrm{ Zn^{2+}+4NH_4^{+} \rightarrow [Zn(NH_3)_4]^{2+} + 4H^+ } </math> 正極の炭素棒は電子を媒介するだけで、炭素そのものは反応しない。電子を受け取るのはMnO<sub>2</sub>である。 === 鉛蓄電池 === [[ファイル:Photo-CarBattery.jpg|200px|thumb|鉛蓄電池の外観。(自動車用)]] ボルタの電池や乾電池は、使用していると、だんだん起電力が低下してしまい、もとには戻らない。 そして、いつかは起電力が無くなる。このような使った分は戻らない電池を'''一次電池'''(primary cell)という。 いっぽう、ダニエル電池や、鉛蓄電池という電池は、外部から電気を与えることで元に戻すことができる。 電池を元の状態へと回復させる場合には、外部電源により、電池の放電時とは逆向きに電流を流す。このようにして、消費した電池をもとの状態に戻すことを'''充電'''(じゅうでん、charge)という。 充電により繰り返して使用ができる電池を蓄電池あるいは'''二次電池'''(secondary cell)という。 充電によって、元に戻る理由は、放電時との逆反応が起こるからである。 ボルタ電池では、正極で発生した水素は空気中に散逸するので、逆電圧を加えても放電時の逆反応を起こす物質がないため、逆反応ができない。 充電の用語に対して、いっぽう、電池を使用している状態を'''放電'''(ほうでん、discharge ディスチャージ)という。 鉛電池の電池図は、 :(-) Pb | H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub>aq | PbO<sub>2</sub> (+) 起電力は電極1組あたり、約2.1Vである。(実際の製品では、容器内に複数組の電池が直列または並列になっている。) 放電時の反応は、 負極(-)では :<math> \mathrm{ Pb + SO_4 \rightarrow PbSO_4 + 2e^- } </math> がおこり、正極(+)では、 :<math> \mathrm{ PbO_2 + 4H^+ + SO_4{}^{2-} + 2e^- \rightarrow PbSO_4 + 2H_2O } </math> がおこる。正極の負極がともに硫化されていることから分かるように、放電によって、電解液である硫酸は消費され、硫酸の濃度は低下していく。 鉛蓄電池の実用例として、自動車のバッテリとして、よく用いられている。 ;鉛蓄電池の充電 充電時の場合は、以下の反応が起こる。 負極(-)では :<math> \mathrm{ PbSO_4 + 2e^- \rightarrow Pb + SO_4} </math> がおこり、正極(+)では、 :<math> \mathrm{ PbSO_4 + 2H_2O \rightarrow PbO_2 + 4H^+ + SO_4{}^{2-} + 2e^-} </math> というふうに、逆反応がおこる。 :まとめ 鉛電池は希硫酸中にPbとPbO<sub>2</sub>を極板として入れた電池。 陽極(負極)での反応 :Pb + SO<sub>4</sub><sup>2-</sup> → PbSO<sub>4</sub> + 2e<sup>-</sup> 陰極(正極)での反応 :PbO<sub>2</sub> + 4H<sup>+</sup> + 2e<sup>-</sup> + SO<sub>4</sub><sup>2-</sup> → PbSO<sub>4</sub> + 2H<sub>2</sub>O 電池図 :(-) Pb|H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub>|PbO<sub>2</sub> (+) 起電力:2.1ボルト === ※ 参考: その他の実用電池 === :※ 検定教科書でも参考書(チャート式)でもコラム扱い。(入試には出るかもしれないが。) 実用電池には上述した乾電池や鉛蓄電池の他にも、さまざまな電池があるが、イオン化傾向を利用しているということなどの基本的な仕組みは、あまり変わらない。 その他の実用されている化学電池には、 * アルカリマンガン電池 * 銀電池 * リチウム電池 * ニッケルカドミウム電池 * 燃料電池 などがある。なお、太陽電池は化学電池では無い。太陽電池は、物理電池(ぶつり でんち)として分類する。(物理電池の用語については、覚えなくてよい。) :※ 太陽電池については、物理 IまたはII の半導体の単元で習うだろう。 {| class="wikitable" |+ 実用電池 (一次電池) |- ! rowspan="2"| 名称 || colspan="3" |電池の構成|| rowspan="2"| 起電力 |- ! 負極 !! 電解質 !! 正極 |- ! マンガン電池 | Zn | ZnCl<sub>4</sub>, NH<sub>4</sub>Cl | MnO<sub>2</sub> | 1.5 V |- ! アルカリマンガン乾電池 | Zn | KOH | MnO<sub>2</sub> | 1.5 V |- ! リチウム電池 | Li | 有機電解質 | MnO<sub>2</sub> など | 3.0 V |- ! 銀電池 | Zn | KOH | Ag<sub>2</sub>O | 1.55 V |- ! 空気亜鉛電池<br>(空気電池) | Zn | KOH | O<sub>2</sub> | 1.4 V |- |} {| class="wikitable" |+ 実用電池 (二次電池) |- ! rowspan="2"| 名称 || colspan="3" |電池の構成|| rowspan="2"| 起電力 |- ! 負極 !! 電解質 !! 正極 |- ! 鉛蓄電池 | Pb | H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub> | PbO<sub>2</sub> | 2.0 V |- ! ニッケル・カドミウム電池 | Cd | KOH | NiO(OH) | 1.2 V |- ! ニッケル水素電池 | MH<br>(水素吸蔵合金) | KOH | NiO(OH) | 1.2 V |- ! リチウムイオン電池 | Liをふくむ黒鉛 | リチウム塩 | LiCoO<sub>2</sub> | 3.7 V |- |} ;アルカリマンガン電池 :負極: Zn :電解液: KOH水溶液 :正極: MnO<sub>2</sub> :起電力: 1.5V ;銀電池 :負極: Zn :電解液: KOH水溶液 :正極: Ag<sub>2</sub>O :起電力: 1.55V :一次電池 銀電池は電圧が安定しているため、時計や電子体温計などに用いられる場合が多い。 ;リチウム電池 :負極: Li :電解液: LiClO<sub>4</sub> および有機溶媒 :正極: (CF)<sub>n</sub> :起電力: 3.0V :一次電池 リチウムは水と反応するので、電解質に水を使うことができない。このため、エチレンカーボネートなどの有機物を電解に用いる。 リチウム電池は長寿命のため、時計や電卓、心臓用ペースメーカなどに用いられている。 ;空気電池 :一次電池 空気電池は軽量なので、よく補聴器に用いられている。購入時には、空気の侵入をふせぐシールが貼られている。使用し始める際には、シールをはがす。シールをはがすと放電が始まる。はがしたシールを貼り直しても、保存は効かない。 ;リチウムイオン電池 :負極: Liと黒鉛Cの化合物 :電解液: リチウム塩および有機溶媒 :正極: コバルト酸リチウム LiCoO<sub>2</sub> :起電力: 約 4V :ニ次電池 リチウムイオン電池は軽く、電気の容量も大きいので、携帯電話やノートパソコンなどの充電池として利用されている。 ;ニッケルカドミウム電池 :負極: Cd :電解液: KOH水溶液 :正極: オキシ水酸化ニッケル NiO(OH) :起電力: 1.2V :ニ次電池 ニッケルカドミウム電池は電動工具などによく利用されている。カドミウムの有害性の問題があるので、生産量は減少しており、代替品としてニッケル水素電池に置き換えられていっている。 ;ニッケル水素電池 :負極: 水素吸蔵合金(MH) :電解液: KOH水溶液 :正極: オキシ水酸化ニッケル NiO(OH) :起電力: 1.3V :ニ次電池 負極の水素吸蔵合金は、結晶格子の間に水素を取り込め、必要に応じて取り込んだ水素を放出できる。ニッケル水素電池は自動車のハイブリッドカーのバッテリーに用いられる。なお、水素記号のことを記号でMHと表す場合もある。 ;燃料電池 [[Image:Solid oxide fuel cell protonic.svg|thumb|燃料電池。 (水素-酸素系)<br>左側から供給された水素 H<sub>2</sub> の一部は、正極でイオン化され、負極にたどり着き、酸素 O<sub>2</sub> と反応し水になる。<br>anode = 陰極 , cathode = 正極 , Fuel = 燃料 , electrolyte = 電解質 .]] 水素などの陽極の燃料を、触媒を用いてイオン化させ、余った電子を取り出す電池。陽極の燃料が水素の場合は、陰極で酸素および回収した電子と反応し水になる。 様々な方式の燃料電池がある。 '''リン酸型燃料電池'''の場合、 :(ー)H<sub>2</sub>|H<sub>3</sub>PO<sub>4</sub>aq|O<sub>2</sub>(+) 電解質にリン酸水溶液を用いている。負極に水素を供給する必要があり、正極に酸素を供給する必要のある電池である。 負極で起きる反応は、 :(負極) 2H<sub>2</sub> → 4H<sup>+</sup> +4e<sup>-</sup> である。負極で生じた水素イオンが電解質を移動し、反対側の正極にまで達し、つぎの反応が起きる。 :(正極) O<sub>2</sub> + 4H<sup>+</sup> +4e<sup>-</sup> → 2H<sub>2</sub>O つまり、水素イオンが酸素によって酸化したわけである。つまり、水素イオンが燃焼したわけである。 この方式の燃料電池の反応式については、高校生はとりあえず、負極で水素が反応して水素イオンが発生することを、覚えておけばよい。そして、正極では酸素と反応して水が生じることを覚えておけばよい。 起電力は約1.2V(1.2ボルト)である。このリン酸型燃料電池は、酸素の酸化によって生じたエネルギーの一部を、電気エネルギーにしている装置として、解釈できる。 水の電気分解の、逆の原理であると、解釈してよい。 なお、正極と負極は多孔質になっており、水素や酸素を通過させられるようになっている。 この燃料電池の生成物が水なので、環境にやさしいと考えられおり、開発が進められており、一部は実用化もしている。 また、反応源の水素を発生するためにも、電気分解などの電力エネルギーなど、なんらかのエネルギーが必要なことから、この電池は、水素のエネルギーを電気エネルギーに変換している装置として、解釈もできる。 なお、アメリカのアポロ宇宙船に用いられた燃料電池はアルカリ型の方式のものであり、リン酸型ではない。 '''アルカリ型燃料電池'''とは、電解質に水酸化カリウム KOH などを用いる方式である。 :(ー)H<sub>2</sub>|KOHaq|O<sub>2</sub>(+) 他に、固体高分子型や固体酸化物型などがある。 {{clear}} == 電気分解 == 電解質の水溶液に、電極を2本入れて、それぞれの電極に、外部の直流電源から電気を通じると、各電極で水溶液中の物質に化学反応を起こせる。これを'''電気分解'''という。 電気分解で、直流電源の負極につないだ側の電極を'''陰極'''(いんきょく)という。 電気分解で、直流電源の正極につないだ側の電極を'''陽極'''(ようきょく)という。 陰極の電荷は、電源の負極から電子が送られてくるので、陰極は負電荷に帯電する。いっぽう、陽極の電荷は、正電荷に帯電する。 なお、電気分解の電極には、化学的に安定な白金 Pt や炭素 C などを用いる。 電気分解のさい、陽極では酸化反応が起こり、陰極では還元反応が起こる。 一般に電気分解で反応を起こしたい対象は「水溶液」であり、電極そのものは反応を起こしたい対象ではないので、混同しないように注意のこと。外部の文献などでは、説明の簡略化のため、電気分解では「電極での反応」などという事が多いが、電極そのものが析出をするのでは無いので、間違えないように。 この電気分解の実用例として、金属の精錬に利用されている。 === 電気分解の反応 === ==== 陰極での反応 ==== さて、水溶液の電気分解では、水溶液中で、もっとも還元されやすい物質が電子を受け取り、還元反応が起こる。 :・ なので、Cu<sup>2+</sup>、Ag<sup>+</sup>などのイオン化傾向の小さい金属イオンが溶けていれば、これらの金属が析出する。 :・ K<sup>2+</sup>、Na<sup>+</sup>などのイオン化傾向の大きい金属イオンしか溶けてない場合、かわりにH<sub>2</sub>Oが還元されるため水素H<sub>2</sub>が発生する。 ==== 陽極での反応 ==== :・ Cl<sup>-</sup>、I<sup>-</sup>などハロゲン化物があれば、ハロゲン化物は酸化されやすいため、これらのハロゲン化物が酸化されてCl<sub>2</sub>、I<sub>2</sub>などが発生する。 :・ SO<sub>4</sub><sup>2-</sup>、NO<sub>3</sub><sup>-</sup>などは酸化されにくいため、かわりにH<sub>2</sub>Oが還元されるため酸素O<sub>2</sub>が発生する。 :・ 塩基性溶液では、OH<sup>-</sup>が酸化されてO<sub>2</sub>が発生する。 :・ 白金や炭素以外の物質を陽極にした場合、陽極じたいが酸化されて溶け出す。 === 塩化銅水溶液の電気分解 === 電極には、炭素電極または白金 Pt を用いる。塩化銅CuCl<sub>2</sub>水溶液では、陰極付近の水溶液では、電源から電子が送られてくるので以下の還元反応が起こり、陰極からは銅が析出する。 :陰極: Cu+ + 2e<sup>-</sup> → Cu 陽極では、電源へ電子が奪われるので、以下の酸化反応が起こり、陽極からは塩素が発生する。 :陽極: 2Cl<sup>-</sup> → Cl<sub>2</sub> + 2e<sup>-</sup> === 硫酸銅(II)水溶液の電気分解 === 電極には、白金 Pt を用いるとする。硫酸銅 CuSO<sub>4</sub> 水溶液。 :陰極: Cu<sup>2</sup> + 2e<sup>-</sup> → Cu 陰極での反応は還元反応である。 :陽極: 2H<sub>2</sub>O → O<sub>2</sub> + 4H<sup>+</sup> + 4e<sup>-</sup> 陽極での反応は酸化反応である。 この硫酸銅での電気分解の現象は、銅の電気精錬に応用されている。 === 水の電気分解 === 純水な水は電気を通さないので、導電性を高めるために硫酸か水酸化ナトリウムを加える。 ;水酸化ナトリウムを加えた場合 H2とNaのイオン化傾向を比べた場合、Na>H<sub>2</sub>なので、陰極で還元されるのは水素イオンH<sup>+</sup>である。 :陰極: 2H<sup>+</sup> + 2e<sup>-</sup> → H<sub>2</sub>↑ 陰極では、水素H<sub>2</sub>が発生。 :陽極: O<sub>2</sub>が発生。 === 電気分解の実用例 === ==== 水酸化ナトリウムの製造 ==== :※ 教科書の範囲内。『化学基礎』科目で習う場合も多い。 工業的に水酸化ナトリウムの作る際に、イオン交換膜をもちいて設備で、食塩水を電気分解する方法が利用されている。 [[File:イオン交換膜法によるNaOHの製造法.svg|thumb|500px|イオン交換膜法によるNaOHの製造法<br>(※ この反応で陰極側に加える液体は、図では「純水」としてあるが、実際は導電性をもたせるために、うすめの水酸化ナトリウムを加える。検定教科書では「純水」と表記してある教科書もあるので、高校生は、気にしなくて良い。)]] 図のように陽イオン交換膜による隔壁でへだてて片方に陽極、もう片方に陰極の電極を配置する。 そして、陽極側にNaCl水溶液を入れる。電圧をなにも加えて無い状体では、NaイオンとClイオンに分離している。 そして電圧を加えると、電気分解が起きる。 陰極では :<math> \mathrm{ 2H_2O + 2e^- \rightarrow H_2 + 2OH^- } </math>  (還元) 陽極では :<math> \mathrm{ 2Cl^- \rightarrow Cl_2 + 2e^-} </math>  (酸化) という反応が起きる。 その結果、Cl<sup>-</sup>イオンが発生する。このCl<sup>-</sup>イオンは陽イオン交換膜を通れず、Cl<sup>-</sup>イオンはそのまま陽極側にとどまる。そしてCl<sup>-</sup>イオンは陽極のプラス電荷を受け取って塩素ガスになり気体となって排出される。 いっぽうで、Na<sup>+</sup>イオンはそのまま水溶液中にとどまり、また陽イオン交換膜を通過する。 いっぽう陰極側ではOH<sup>-</sup>は陽イオン交換膜を通過できないので、そのまま陰極側にとどまる。また、水素イオンH<sup>+</sup>は陰極で電荷を受け取り、水素ガスを発生して、排出される。 こうして、陰極側の溶液ではNa<sup>+</sup>イオンとOH<sup>-</sup>イオンばかりになる。 Naはイオン化傾向が水よりも大きいので、陰極ではNa<sup>+</sup>はイオンのままである。なので陰極では水H<sub>2</sub>Oだけが還元されてOH<sup>-</sup>ができる。 こうして、陰極ではNaOHの濃度の高い水溶液が得られる。この水溶液を濃縮することによって、水酸化ナトリウムNaOHが得られる。 * 備考 現在、日本で工業的に水酸化ナトリウムを生産する方法は、イオン交換膜法である。 :※ なお「アンモニアソーダ法」は炭酸水素ナトリウムの製法である。混同しないように。 ;隔膜法 以前は、アスベストなどをもちいた「隔膜法」(かくまくほう)が用いられていた。この隔膜法も、電気分解を用いる。濃い食塩水(塩化ナトリウム水溶液)を電気分解する方法で水酸化ナトリウムは生産できる。電気分解したときに、塩素の気体が発生するので、気体を排出することにより、溶液中にNa<sup>+</sup>イオンを多くさせている。 なお、陽イオン交換膜をもちいた方法とは違い、隔膜法の隔膜では塩素イオンも通過してしまうので、この方法では、得られる水溶液に不純物としてNaClが混ざる。 またなお、陽極は炭素Cである。陰極は鉄網Feである。隔膜の外部を鉄網で覆っている。 陽極では :<math> \mathrm{ 2Cl^- \rightarrow Cl_2 + 2e^-} </math> 陰極では :<math> \mathrm{ 2H_2O + 2e^- \rightarrow H_2 + 2OH^- } </math> という反応が起きる。Naはイオン化傾向が水よりも大きいので、水が還元されてOH<sup>-</sup>ができる。 陰極で発生したOH<sup>-</sup>によってNaOHができるが、そのままだと陽極のCl2と反応してしまいNaClになってしまうので、NaとClとを結合させず隔離するために、隔膜としてアスベスト(「石綿」ともいう。)などでつくった多孔質の膜を用いる。アスベストは人体に有害である。 * 水銀法 昔の水酸化ナトリウムの製法では、水銀をもちいた水銀法という生産方法もあったが、水銀の有毒性に対する環境保護政策のため、現在(2013年)では日本での水酸化ナトリウムの工業生産では、水銀法は用いていない。 なお、水酸化ナトリウムのことを苛性ソーダ(かせいソーダ)ともいうので、自主調査する場合は、この呼び方も参考に。 ==== 銅の精錬 ==== [[File:Electrorefining copper jp.svg|thumb|400px|銅の電気精錬]] 銅の鉱石を、コークスCなどとの加熱反応で還元したものは、純度が約99%で、'''粗銅'''(そどう)とよばれる。粗銅には、亜鉛や銀などの不純物が含まれるので、純度をあげためには、これら亜鉛などを分離する必要があり、そのために電解が利用されている。 硫酸銅(II)水溶液をもちいる。そのさいの電極(陽極)に、純度をあげたい銅を用いる。つまり、粗銅を陽極に用いる。純度の高い銅を陰極に用いる。電気分解により、次の反応が起こる。 :陰極: Cu<sup>2</sup> + 2e<sup>-</sup> → Cu :陽極: Cu → Cu<sup>2</sup> + 2e<sup>-</sup> 陽極からは、銅だけが溶け出すのではなく、イオン化傾向の大きい鉄や亜鉛やニッケルなども溶け出す。しかし陰極で析出するのは、ほとんど銅だけなので、よって陰極にて高純度の銅が得られる、という仕組みである。 粗銅中に銀や金が含まれていた場合、イオン化傾向が銅よりも小さい銀や金は、陽極の下に沈殿する。これを'''陽極泥'''(ようきょくでい、anode slime)という。陽極泥には、金や銀などが含まれているので、ここから金や銀を回収する。 陰極には純度の高い純度99.99%程度の銅が析出する。これを純銅(じゅんどう)という。 ==== 融解塩の電解 ==== アルミニウムやマグネシウムやアルカリ金属やアルカリ土類金属はイオン化傾向が大きいため、そのイオンをふくむ溶液を電気分解しても、アルミニウムなどの単体は得られない。そこで、イオン化傾向の大きい金属を電気分解で得たいときは、塩や酸化物を融解し、これを電気分解することで単体を得る。このような方法を、'''溶融塩電解'''(ようゆうえん でんかい)という。 ===== アルミニウムの精錬 ===== 酸化アルミニウムAl<sub>2</sub>O<sub>3</sub>の電気分解によって、アルミニウムが得られる。 酸化アルミニウムAl<sub>2</sub>O<sub>3</sub>じたいは、鉱石のボーキサイト(Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub>・nH<sub>2</sub>O)から、つくられる。そのボーキサイトからの酸化アルミニウムのつくりかたの説明は省略する(検定教科書でも、くわしい説明は省略)。Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub>は、アルミナとも呼ばれる。 アルミニウムを得たい場合、アルミナAl<sub>2</sub>O<sub>3</sub>は融点 2072 °Cと非常に高いため、そのままでは融解させづらい。そこで融点を下げるため、氷晶石Na<sub>3</sub> AlF<sub>6</sub>(融点 1012℃)を、割合が氷晶石9.5重量%ほど加えると、溶融温度が下がり、融点が約970℃になる。これを炭素電極によって電気分解によって、陰極で、アルミニウムができる。 陽極では、電極の炭素が空気中の酸素と反応して、COやCO<sub>2</sub>ができる。 :(陰極) Al<sup>3+</sup> + 3e<sup>-</sup> → Al この一連のアルミニウムの電解方法を'''ホール・エルー法'''(ホール・エルーほう、Hall-Héroult process)という。名前の由来は発明者であるアメリカ人ホールとフランス人エルーである。 :※ 化学Ⅱで金属の精錬を扱う。 === 電気分解と電気量との関係 === ==== 単位の定義 ==== ;クーロン 1A(アンペア)の電流が1秒間、流れこんで貯まったときの電気量を1'''クーロン'''という。記号はCであり、1クーロンは1Cと書く。 このアンペアに基づく定義は、現在(西暦2013年)での、1クーロンの定義である。 電気量をQ[C]とすると、電流i[A]で時間t秒の電流を流した場合は、Q[C]とi[A]とt[S]の関係は、 :Q = i × t である。 ;ファラデー定数 1molの数の価電子がもつ電荷は約96500 Cであることが実験的に確認されている。そこで、この96500 C/mol を'''ファラデー定数'''(ファラデーていすう、英: Faraday constant)という。記号はFで表す。1F = 96500 C/mol である。 また、別の科学者の実験により(物理学者ミリカン(人名)による油滴の帯電の静電気力の測定実験など)、 電子1個のもつ電子の電荷の大きさも分かっており 電子1個の電荷は 1.60×10<sup>-9</sup> [C]である。 普通、数式では電荷の文字はeで表すので、 :e = 1.60×10<sup>-9</sup> [C] である。 計算を実際にしてみると、電子1個の電荷に、1モルぶんの粒子の個数を掛け算したものは、下記のように、たしかにファラデー定数に近い数字になる。 :<math> 1.60 \times 10^{-19} \times 6.02 \times 10^{23} = 96500 </math> である。 電気素量に1molも個数6.02×10<sup>24</sup>をかけると、約96500になる。(読者は計算して、これを確かめよ。) また、この計算の事実は、価電子が確かに電子であることとみなすことの妥当性も実証している。 なお電子1個のもつ電荷の大きさ e = 1.60×10<sup>-9</sup> [C] のことを電気素量(でんき そりょう)という。 ==== ファラデーの電気分解の法則 ==== * 電気分解によって、電極で変化する物質量は、与えた電気量に比例する。 * 電気分解によって、価数の異なる物質の変化を比べた場合、同じ電気量で変化する物質量は物質の価数に反比例する。あるいは物質の(1/価数)に比例する。 この法則を、電気分解における'''ファラデーの法則'''という。あるいは単にファラデーの法則という。 ;例1 AgNO<sub>3</sub>の電気分解では、電流1Fで物質量'''1mol'''のAgが析出する。なぜなら、Agは1価であり、反応式は :<math> \mathrm{ Ag^+ + e^- \rightarrow Ag } </math> のように反応するからである。 ;例2 CuSO<sub>4</sub>の電気分解では、電流1Fで'''0.5mol'''のCuが析出する。なぜなら、Cuは'''2'''価であり、反応式は :<math> \mathrm{ Cu^{2+} + 2e^- \rightarrow Cu } </math> のように反応するから、銅を1分子ほど析出させるのに電子が2個ほど必要だからである。 ;例3 H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub>の電気分解では、電流1Fで'''0.5mol'''のH<sub>2</sub>が発生する。反応式は :<math> \mathrm{ 2H^+ + 2e^- \rightarrow H_2 } </math> のように反応するから、水素H<sub>2</sub>を1分子ほど発生させるのに電子が2個ほど必要だからである。 これ等の例のように、発生物の物質量を求める場合の手順は、 # まず反応式を書いてから、 # その式での、電子eの係数と生成物の係数との比を元に、発生物の物質量を計算する。 というふうに計算する。 == 亜鉛めっき == 鉄の腐食を防ぐ目的で鉄の表面に亜鉛Znの薄膜をつけることがある。 これはイオン化傾向が亜鉛のほうが大きいので、腐食するときは亜鉛から腐食して、鉄の腐食が遅れるからである。 このような金属の表面に別の金属をつけることを'''めっき'''(鍍金)という。 鉄板や鋼板を亜鉛Znでめっきしたものを'''トタン'''という。 なお、めっきには他にもすずめっき(ブリキ)や金めっきや銀めっき、クロムめっきなどがある。他のめっきは、必ずしもイオン化傾向を利用して腐食を防ぐとは限らない。 == さびを防ぐ、その他の手法 == === 範囲外: ペンキ塗装の目的と仕組み === :※ 科目『科学と人間生活』で大まかな塗装の意義について習う。(数研出版の教科書など。) :(※ ペンキ塗装そのものは、電気などは、べつに利用していないが、ついでに学ぼう。なお、ペンキは、メッキではない。混同しないように。) さびを防ぐには、空気や水との接触をふせぐのが効果的である。このため、建築では、鉄の部分の壁には、塗装をする場合が多い。 建築物で外壁の板金にペンキ塗装をしてある家庭が多い。ペンキ塗装する本来の目的は、サビなどの腐食を防ぐ事が、おもな目的である。(※ ここまで『科学と人間生活で習う。』) :※ ときどき、「外壁の美観を向上する事だけがペンキ塗装の目的だ」というような勘違いしている、無知な大人がいる。 建築物で外壁の板金にペンキ塗装では、色のついた顔料の他にも、「上塗り」(うわぬり)および「下塗り」(したぬり)として樹脂製の塗料を塗っている。 ペンキで、外壁などに色をつける目的のひとつは、サビを防ぐための効果のある上塗り剤(うわぬりざい)・下塗り剤(したぬりざい)が年月の経過による劣化で落ちかけている場合に、目視で劣化を確認しやすくするための手段でもある。 :※ 無知な人の中には、上塗り材を、単なるツヤ出し剤だと誤解している人もいる。 プロの塗装工によるペンキ塗装では、色のついた塗料を塗る工程の前後に、 まず色塗りの前の工程として、ペンキの付着を向上するため及び(および)耐腐食性をあげるための下塗り(したぬり)をしており、また、色塗りの後の工程としてペンキが風雨で落ちないようにするため及び耐腐食性を上げるための上塗り(うわぬり)をしており、この下塗りと上塗りによって、耐腐食性を上げている。 :※ ときどき、自宅の外壁塗装の修繕(しゅうぜん)費用を安く済ませようとして、自分でペンキの顔料(色の部分)だけを購入して塗装をする人がときどき居るのだが、下塗りと上塗りの意味をしらずに、下塗りと上塗りの工程をはぶいてしまい、無駄な結果に終わってしまう人がいる。 :※ きみたち高校生は、無知な勘違いをしている馬鹿な大人には、ならないように気をつけよう。 === 範囲外: ほうろう === :※ 科目『科学と人間生活』で大まかな「ほうろう」の意義について習う。(第一学習社の教科書など。) (建物ではないが、)装飾品などで、金属にガラスを焼き付けることで、空気や水がその金属に接触するのを防ぐ手法もよくある。 このような手法を、「ほうろう」という。(※ ここまで、第一学習社の教科書などで習う。) じつは、(装飾品などの他にも、「ほうろう」の用途はあり、)化学工場などで、腐食性の高い薬液が、その薬液が中にあるタンクやパイプなどに接触するのを防ぐために、内壁にガラスを焼き付けたりしてあるタンクやパイプを使う場合もある。(※ 工業高校の一部の科目の教科書で、紹介されている。) ajlqiwbksx7obytfagntzjrimnumw8d 207234 207216 2022-08-25T11:43:23Z Nermer314 62933 wikitext text/x-wiki == イオン化傾向 == いくつかの金属は、酸の溶液に入れたとき、陽イオンになりやすい。 金属元素の単体を水または水溶液に入れたときの、陽イオンへのなりやすさを'''イオン化傾向'''(ionization tendency)という。 例として、亜鉛Znを希塩酸HClの水溶液に入れると、亜鉛Znは溶け、また亜鉛は電子を失ってZn<sup>2+</sup>になる。 :Zn + 2H<sup>+</sup> → Zn<sup>2+</sup> + H<sub>2</sub> いっぽう、銀Agを希塩酸に入れても反応は起こらない。 このように金属のイオン化傾向の大きさは、物質ごとに大きさが異なる。 とりあえず、イオン化傾向の大きさを数式で表すと、 :Zn > Ag である。 さて、銅を希塩酸の溶液に入れても、なにも反応しない。なので、 :Zn > Cu である。 さて、銅と銀のイオン化傾向の大きさの大小関係は、以上の実験だけでは不明である。 なお、金属から放出された電子は、周囲の物質が受け取る。さきほどの亜鉛の陽イオン化の例の場合、周囲の水素イオンが電子を受け取り、水素になっている。 === 銅と銀のイオン化傾向 === ;硝酸銀溶液と銅の場合 そこで、銅と銀のイオン化傾向を比べるための実験例として、硝酸銀AgNO<sub>3</sub>の溶液に、銅線や銅板などの銅の固体を添加する。ここでは、銅板を添加したとしよう。すると、銅板の表面に銀が付着し、銀が析出する。いっぽう、この硝酸銀の溶液中では銅板は陽イオンとなり溶ける。溶液は、しだいに青くなるが、この青色は銅イオン溶液の色である。 以上の変化を反応式で書くと、 :Cu + 2Ag+ → Cu <sup>2+</sup> + 2Ag なお、この反応で生じた銀を、生じ方が樹木が伸びるように析出した銀が伸びることから'''銀樹'''(ぎんじゅ)という。 ;硫酸銅溶液と銀の場合 いっぽう、今度は溶液を変え、硫酸銅 Cu<sub></sub>SO<sub>4</sub> の溶液に銀板Agをいれても、なにも析出せず、なにも変化は起きない。 これらのことから、銅は銀よりもイオン化傾向が大きいであろうことが予測できる。 つまり、イオン化傾向の大きさの予想で、 :Cu > Ag が予想できる。 === 亜鉛と銅のイオン化傾向 === また溶液を変え、硫酸銅の水溶液に亜鉛板Znを添加すると、亜鉛の表面に銅が析出する。このことから、亜鉛Znは銅Cuよりもイオン化傾向が大きいことが予想できる。 つまり、イオン化傾向の大きさの予想で、 :Zn > Cu が予想できる。 === イオン化列と反応性 === ==== イオン化列 ==== さまざまな溶液や金属の組み合わせで、イオン化傾向の比較の実験を行った結果、イオン化傾向の大きさが決定された。 左から順に、イオン化傾向の大きい金属を並べると、以下のようになる。 : Li > K > Ca > Na > Mg > Al > Zn > Fe > Ni > Sn > Pb > (H<sub>2</sub>) > Cu > Hg > Ag > Pt > Au 金属を、イオン化傾向の大きさの順に並べたものを金属の'''イオン化列'''という。 水素は金属では無いが比較のため、イオン化列に加えられる。 金属原子は、上記の他にもあるが、高校化学では上記の金属のみのイオン化列を用いることが多い。 イオン化列の記憶のための語呂合わせとして、 「リッチに貸そうかな、まあ、あてにすな、ひどすぎる借金。」 などのような語呂合わせがある。ちなみにこの語呂合わせの場合、 「リッチLi に Kか そう かCa なNa、まMg あAl、あZn てFe にNi すSn なPb、ひH2 どCu すHg ぎAg る 借金Pt,Au。」 と対応している。 {| class="wikitable" |+ イオン化列と反応性 ! イオン化列 || K || Ca || Na || Mg || Al || Zn || Fe || Ni || Sn || Pb || (H<sub>2</sub>) || Cu || Hg || Ag || Pt || Au  |- |空気中での反応||colspan="3" |速やかに酸化 ||colspan="9" |表面に酸化皮膜 ||colspan="4" |酸化されない。  |- |水との反応||colspan="3" |常温で反応して水素を発生。||colspan="4" |高温の水蒸気と反応||colspan="9" |<div align="center">反応しない。</div> |- |酸との反応||colspan="11" |塩酸、希硫酸と反応して水素を発生する。 ||colspan="3" |酸化力の強い酸(HNO<sub>3</sub>など)に溶ける。  ||colspan="2" |王水にのみ溶ける。  |} ==== 酸素との反応性 ==== イオン化傾向の大きい金属の溶解も、酸化の現象も、ともに物質からの電子の放出の現象であるように、一般にイオン化傾向が大きい金属ほど、酸化をされやすい金属である。 実際にK、Ca、Naの純物質の表面は、空気中ではすぐに酸化をして金属光沢を失い、放置すると内部まで酸化をする。 Mg、Al、Fe、Cuなどは、空気中に放置すると、やがて表面に酸化物の皮膜を生じる。酸化物の皮膜の化学式はそれぞれ、MgO 、Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub> 、Fe<sub>2</sub>O<sub>3</sub> 、Cu<sub>2</sub>O、CuO などである。 ==== 水との反応 ==== 水との反応と、イオン化傾向との関係については、アルカリ金属やアルカリ土類金属のK , Ca , Naとは、常温で水と激しく反応し、水酸化物を生じ、また、水素を発生する。 マグネシウム Mg は常温の水とは反応しづらく、沸騰させた水にMgを入れた場合や、高温の水蒸気に Mg を作用させた場合には、反応して水酸化物および水素を発生する。 :Mg + 2H<sub>2</sub>O → Mg(OH)<sub>2</sub> + H<sub>2</sub> Al、Zn、Feでは、金属を加熱した状態で、高温の水蒸気を作用させると反応が起こり、酸化物および水素を発生する。反応後の生じる物質は、「水酸化物」では無く、「酸化物」なので注意。 :2Al + 3H<sub>2</sub>O → Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub> + 3H<sub>2</sub> :3Fe + 4H<sub>2</sub>O → Fe <sub>3</sub>O<sub>4</sub> + 4H<sub>2</sub> Niおよび、Niよりイオン化傾向の小さい金属は、水とは反応しない。 ==== 酸との反応 ==== 一般に、水素よりもイオン化傾向の大きい金属の単体は、希硫酸や塩酸などと反応し、酸のH<sup>+</sup>を還元するので水素を発生し、金属自身は陽イオンになる。 :(参考:イオン化列) K > Ca > Na > Mg > Al > Zn > Fe > Ni > Sn > Pb > (H<sub>2</sub>) > Cu > Hg > Ag > Pt > Au * Mgと酸 Mgは希塩酸とも強く反応し、水素を生じる。 (KやCaについては、溶媒の水そのものと激しく反応するので、ここでは考察対象から外される。) * Al,Zn,Feと酸 Al,Zn,Feは希塩酸 HCl や希硫酸 H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub> とも反応し、水素を発生する。 :2Al + 3H<sub>2</sub>O → Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub> + 3H<sub>2</sub> :Zn + 2HCl → ZnCl<sub>2</sub> + H<sub>2</sub> :Fe + H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub> → FeSO<sub>4</sub> + H<sub>2</sub> * Pbと酸 Pbは希酸とは反応しない。 * Cu,Hg,Agと酸 Cu,Hg,Agは塩酸や希硫酸には溶けない。これらCuとHgとAgは、水素よりもイオン化傾向が小さい。これを溶かす酸には、硝酸HNO<sub>3</sub>か、熱した濃硫酸H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub>が必要である。これらの酸(HNO<sub>3</sub> あるいは H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub>)は、強い酸化力をもつ。 :(濃硝酸) 3Cu + 8HNO<sub>3</sub> → 3Cu( NO<sub>3</sub> )<sub>2</sub> + 2NO + 4H<sub>2</sub>O :(希硝酸) Cu + 4HNO<sub>3</sub> → Cu( NO<sub>3</sub> )<sub>2</sub> + 2NO<sub>2</sub> + 2H<sub>2</sub>O :(熱濃硫酸) Cu + 2H2SO<sub>4</sub> → CuSO<sub>4</sub> + 2H<sub>2</sub>O + 2SO<sub>2</sub> これらの反応のとき、水素は発生せず、希硝酸では NO が発生し、濃硝酸では NO<sub>2</sub> が発生し、硫酸では二酸化硫黄 SO<sub>2</sub> が発生する。 * Pt,Auと酸 Pt,Auは硝酸や濃硫酸では溶けない。これを溶かす酸は、'''王水'''(おうすい、ラテン語: aqua regia)と呼ばれる、濃塩酸と濃硝酸の混合液を、体積比が塩酸3:硝酸1の体積割合で混合した混合酸で溶ける。王水は酸化作用がきわめて強い。 * Al,Fe,Niの不動態 Al,Fe,Niは濃硝酸には溶けない。濃硝酸にひたすと、表面が反応し、緻密な酸化膜が表面にでき、内部にまでは反応が進行しなくなる。このような状態を'''不動態'''(ふどうたい)という。 == 電池の仕組み == 二種類の金属単体を電解質水溶液に入れると電池ができる。これは[[イオン化傾向]](単体の金属の原子が水または水溶液中で電子を放出して陽イオンになる性質)が大きい金属が電子を放出して陽イオンとなって溶け、イオン化傾向の小さい金属が析出するためである。 電子の流れ出す側の電極の金属を'''負極'''(ふきょく、negative electrode)という。電子を受け取る側の金属の電極を'''正極'''(せいきょく、positive electrode)という。 この「正」と「負」は、(電極どうしをつないだ)銅線を基準に考えた視点である。 通常、イオン化傾向の大きい方の金属が負極になる。一方、イオン化傾向の小さい方の金属が正極になる。 なぜなら、イオン化傾向の大きい金属のほうが、陽イオンになって溶け出す結果、金属板には残された電子が多く蓄積するので、もし両方の金属板を銅線でつなげば、イオン化傾向の大きい方から小さい方に電子は流れる。「電流」では無く、「電子」としていることに注意。電子は負電荷であるので、電流の流れと電子の流れは、逆向きになる。 電池の、正極と負極とのあいだに生じる電位差(でんいさ)を、起電力という。 == 電池の種類 == === ダニエル電池 === ダニエル電池(Daniell cell)とは、亜鉛板Znを入れたZnSO<sub>4</sub>水溶液と、銅板Cuを入れたCuSO<sub>4</sub>水溶液を、両方の溶液が混ざらないようにセロハンや素焼き板(溶液は混合しないがイオンは通過できる)で区切ってできる電池。セロハンや素焼き板の間をSO<sub>4</sub><sup>2-</sup>が亜鉛板側に移動する。CuSO<sub>4</sub>水溶液は濃く、ZnSO<sub>4</sub>水溶液は薄い方がよい(Znの溶出が進み、Cuの析出が進む方向)。 陽極(負極)での反応 :Zn → Zn<sup>2+</sup> + 2e<sup>-</sup> 陰極(正極)での反応 :Cu<sup>2+</sup> + 2e<sup>-</sup> → Cu 電池図 :(-) Zn| Zn</sub>SO<sub>4</sub>aq | CuSO<sub>4</sub>aq |Cu (+) 起電力:1.1ボルト === 乾電池 === [[画像:Zincbattery.png|200px|thumb|right|マンガン乾電池の内部構造<br>1.正極端子 2.集電体(炭素棒) 3.負極(亜鉛) 4.正極(二酸化マンガン) 5.電解液(塩化亜鉛・塩化アンモニウム) 6.負極端子]] 電池の電解液は、文字通り「液体」なので、そのままでは持ち運びに不便である。そこで、改善策としてなんらかの方法で、電解液を固体状に固める発想が出てきた。 電解質溶液に添加物を加えて、電解質をペースト状にかためた電池を'''乾電池'''(dry cell)という。 代表的な乾電池としてマンガンを用いた'''マンガン乾電池'''(zinc–carbon battery)がある。 ;マンガン乾電池 電池図は、 :(-) Zn | ZnCl<sub>2</sub>aq, NH<sub>4</sub>Claq | MnO<sub>2</sub>,C (+) である。 反応式は、負極では亜鉛が以下のように反応して溶け出る。 :<math> \mathrm{ Zn \rightarrow Zn^{2+} + 2e^- } </math> :<math> \mathrm{ Zn^{2+}+4NH_4^{+} \rightarrow [Zn(NH_3)_4]^{2+} + 4H^+ } </math> 正極の炭素棒は電子を媒介するだけで、炭素そのものは反応しない。電子を受け取るのはMnO<sub>2</sub>である。 === 鉛蓄電池 === [[ファイル:Photo-CarBattery.jpg|200px|thumb|鉛蓄電池の外観。(自動車用)]] ボルタの電池や乾電池は、使用していると、だんだん起電力が低下してしまい、もとには戻らない。 そして、いつかは起電力が無くなる。このような使った分は戻らない電池を'''一次電池'''(primary cell)という。 いっぽう、ダニエル電池や、鉛蓄電池という電池は、外部から電気を与えることで元に戻すことができる。 電池を元の状態へと回復させる場合には、外部電源により、電池の放電時とは逆向きに電流を流す。このようにして、消費した電池をもとの状態に戻すことを'''充電'''(じゅうでん、charge)という。 充電により繰り返して使用ができる電池を蓄電池あるいは'''二次電池'''(secondary cell)という。 充電によって、元に戻る理由は、放電時との逆反応が起こるからである。 ボルタ電池では、正極で発生した水素は空気中に散逸するので、逆電圧を加えても放電時の逆反応を起こす物質がないため、逆反応ができない。 充電の用語に対して、いっぽう、電池を使用している状態を'''放電'''(ほうでん、discharge ディスチャージ)という。 鉛電池の電池図は、 :(-) Pb | H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub>aq | PbO<sub>2</sub> (+) 起電力は電極1組あたり、約2.1Vである。(実際の製品では、容器内に複数組の電池が直列または並列になっている。) 放電時の反応は、 負極(-)では :<math> \mathrm{ Pb + SO_4 \rightarrow PbSO_4 + 2e^- } </math> がおこり、正極(+)では、 :<math> \mathrm{ PbO_2 + 4H^+ + SO_4{}^{2-} + 2e^- \rightarrow PbSO_4 + 2H_2O } </math> がおこる。正極の負極がともに硫化されていることから分かるように、放電によって、電解液である硫酸は消費され、硫酸の濃度は低下していく。 鉛蓄電池の実用例として、自動車のバッテリとして、よく用いられている。 ;鉛蓄電池の充電 充電時の場合は、以下の反応が起こる。 負極(-)では :<math> \mathrm{ PbSO_4 + 2e^- \rightarrow Pb + SO_4} </math> がおこり、正極(+)では、 :<math> \mathrm{ PbSO_4 + 2H_2O \rightarrow PbO_2 + 4H^+ + SO_4{}^{2-} + 2e^-} </math> というふうに、逆反応がおこる。 :まとめ 鉛電池は希硫酸中にPbとPbO<sub>2</sub>を極板として入れた電池。 陽極(負極)での反応 :Pb + SO<sub>4</sub><sup>2-</sup> → PbSO<sub>4</sub> + 2e<sup>-</sup> 陰極(正極)での反応 :PbO<sub>2</sub> + 4H<sup>+</sup> + 2e<sup>-</sup> + SO<sub>4</sub><sup>2-</sup> → PbSO<sub>4</sub> + 2H<sub>2</sub>O 電池図 :(-) Pb|H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub>|PbO<sub>2</sub> (+) 起電力:2.1ボルト === 燃料電池 === [[Image:Solid oxide fuel cell protonic.svg|thumb|燃料電池。 (水素-酸素系)<br>左側から供給された水素 H<sub>2</sub> の一部は、正極でイオン化され、負極にたどり着き、酸素 O<sub>2</sub> と反応し水になる。<br>anode = 陰極 , cathode = 正極 , Fuel = 燃料 , electrolyte = 電解質 .]] 水素などの陽極の燃料を、触媒を用いてイオン化させ、余った電子を取り出す電池。陽極の燃料が水素の場合は、陰極で酸素および回収した電子と反応し水になる。 様々な方式の燃料電池がある。 '''リン酸型燃料電池'''の場合、 :(ー)H<sub>2</sub>|H<sub>3</sub>PO<sub>4</sub>aq|O<sub>2</sub>(+) 電解質にリン酸水溶液を用いている。負極に水素を供給する必要があり、正極に酸素を供給する必要のある電池である。 負極で起きる反応は、 :(負極) 2H<sub>2</sub> → 4H<sup>+</sup> +4e<sup>-</sup> である。負極で生じた水素イオンが電解質を移動し、反対側の正極にまで達し、つぎの反応が起きる。 :(正極) O<sub>2</sub> + 4H<sup>+</sup> +4e<sup>-</sup> → 2H<sub>2</sub>O つまり、水素イオンが酸素によって酸化したわけである。つまり、水素イオンが燃焼したわけである。 この方式の燃料電池の反応式については、高校生はとりあえず、負極で水素が反応して水素イオンが発生することを、覚えておけばよい。そして、正極では酸素と反応して水が生じることを覚えておけばよい。 起電力は約1.2V(1.2ボルト)である。このリン酸型燃料電池は、酸素の酸化によって生じたエネルギーの一部を、電気エネルギーにしている装置として、解釈できる。 水の電気分解の、逆の原理であると、解釈してよい。 なお、正極と負極は多孔質になっており、水素や酸素を通過させられるようになっている。 この燃料電池の生成物が水なので、環境にやさしいと考えられおり、開発が進められており、一部は実用化もしている。 また、反応源の水素を発生するためにも、電気分解などの電力エネルギーなど、なんらかのエネルギーが必要なことから、この電池は、水素のエネルギーを電気エネルギーに変換している装置として、解釈もできる。 なお、アメリカのアポロ宇宙船に用いられた燃料電池はアルカリ型の方式のものであり、リン酸型ではない。 '''アルカリ型燃料電池'''とは、電解質に水酸化カリウム KOH などを用いる方式である。 :(ー)H<sub>2</sub>|KOHaq|O<sub>2</sub>(+) 他に、固体高分子型や固体酸化物型などがある。 === リチウムイオン電池 === :負極: Liと黒鉛Cの化合物 :電解液: リチウム塩および有機溶媒 :正極: コバルト酸リチウム LiCoO<sub>2</sub> :起電力: 約 4V :ニ次電池 リチウムイオン電池は軽く、電気の容量も大きいので、携帯電話やノートパソコンなどの充電池として利用されている。 === ※ 参考: その他の実用電池 === 実用電池には上述した乾電池や鉛蓄電池の他にも、さまざまな電池があるが、イオン化傾向を利用しているということなどの基本的な仕組みは、あまり変わらない。 その他の実用されている化学電池には、 * アルカリマンガン電池 * 銀電池 * リチウム電池 * ニッケルカドミウム電池 などがある。 {| class="wikitable" |+ 実用電池 (一次電池) |- ! rowspan="2"| 名称 || colspan="3" |電池の構成|| rowspan="2"| 起電力 |- ! 負極 !! 電解質 !! 正極 |- ! マンガン電池 | Zn | ZnCl<sub>4</sub>, NH<sub>4</sub>Cl | MnO<sub>2</sub> | 1.5 V |- ! アルカリマンガン乾電池 | Zn | KOH | MnO<sub>2</sub> | 1.5 V |- ! リチウム電池 | Li | 有機電解質 | MnO<sub>2</sub> など | 3.0 V |- ! 銀電池 | Zn | KOH | Ag<sub>2</sub>O | 1.55 V |- ! 空気亜鉛電池<br>(空気電池) | Zn | KOH | O<sub>2</sub> | 1.4 V |- |} {| class="wikitable" |+ 実用電池 (二次電池) |- ! rowspan="2"| 名称 || colspan="3" |電池の構成|| rowspan="2"| 起電力 |- ! 負極 !! 電解質 !! 正極 |- ! 鉛蓄電池 | Pb | H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub> | PbO<sub>2</sub> | 2.0 V |- ! ニッケル・カドミウム電池 | Cd | KOH | NiO(OH) | 1.2 V |- ! ニッケル水素電池 | MH<br>(水素吸蔵合金) | KOH | NiO(OH) | 1.2 V |- ! リチウムイオン電池 | Liをふくむ黒鉛 | リチウム塩 | LiCoO<sub>2</sub> | 3.7 V |- |} ;アルカリマンガン電池 :負極: Zn :電解液: KOH水溶液 :正極: MnO<sub>2</sub> :起電力: 1.5V ;銀電池 :負極: Zn :電解液: KOH水溶液 :正極: Ag<sub>2</sub>O :起電力: 1.55V :一次電池 銀電池は電圧が安定しているため、時計や電子体温計などに用いられる場合が多い。 ;リチウム電池 :負極: Li :電解液: LiClO<sub>4</sub> および有機溶媒 :正極: (CF)<sub>n</sub> :起電力: 3.0V :一次電池 リチウムは水と反応するので、電解質に水を使うことができない。このため、エチレンカーボネートなどの有機物を電解に用いる。 リチウム電池は長寿命のため、時計や電卓、心臓用ペースメーカなどに用いられている。 ;空気電池 :一次電池 空気電池は軽量なので、よく補聴器に用いられている。購入時には、空気の侵入をふせぐシールが貼られている。使用し始める際には、シールをはがす。シールをはがすと放電が始まる。はがしたシールを貼り直しても、保存は効かない。 ;ニッケルカドミウム電池 :負極: Cd :電解液: KOH水溶液 :正極: オキシ水酸化ニッケル NiO(OH) :起電力: 1.2V :ニ次電池 ニッケルカドミウム電池は電動工具などによく利用されている。カドミウムの有害性の問題があるので、生産量は減少しており、代替品としてニッケル水素電池に置き換えられていっている。 ;ニッケル水素電池 :負極: 水素吸蔵合金(MH) :電解液: KOH水溶液 :正極: オキシ水酸化ニッケル NiO(OH) :起電力: 1.3V :ニ次電池 負極の水素吸蔵合金は、結晶格子の間に水素を取り込め、必要に応じて取り込んだ水素を放出できる。ニッケル水素電池は自動車のハイブリッドカーのバッテリーに用いられる。なお、水素記号のことを記号でMHと表す場合もある。 '''ボルタ電池'''[[File:ボルタの電池.svg|thumb|400px|ボルタの電池の原理図。酸が硫酸ではなく塩酸 HCl の場合。]]ボルタ電池は教科書では次のような説明がされるが、不正確な部分があるため、定期試験で出題されない限りは、覚える必要はない。 :希硫酸 H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub> の中に亜鉛板Znと銅板Cuを入れたもの。 負極(亜鉛板)での反応 :Zn → Zn<sup>2+</sup> + 2e<sup>-</sup> 正極(銅板)での反応 :2H<sup> + </sup> + 2e<sup>-</sup> → H<sub>2</sub>↑ ==== 起電力 ==== ボルタの電池では、得られる両極間の電位差は、1.1Vである。起電力は、両電極の金属の組み合わせによって決まる物質固有の値である。 ==== 電池と酸化還元との関係 ==== ボルタの電池の亜鉛板で起きている反応は、電子を放出することから酸化反応である。また銅板で起きている反応は、電子を受けとっているので還元反応である。 === 電池図 === ボルタ電池の構造を以下のような文字列に表した場合、このような表示を'''電池図'''あるいは'''電池式'''という。 :(-) Zn | H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub>aq |Cu (+) aqは水のことである。H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub>aqと書いて、硫酸水溶液を表している。 ==== 分極 ==== ボルタ電池では、正極の銅板で発生する水素が銅板を包むので、銅板と溶媒とのあいだの電子の移動が妨げられる'''分極'''が起きる。このような分極を防ぐために酸化剤を溶液に加える。この分極を防ぐ目的で加える酸化剤を'''減極剤'''という。減極剤としては過酸化水素水 H<sub>2</sub>O<sub>2</sub>,またはMnO<sub>2</sub>,またはPbO<sub>2</sub>を使用する。{{clear}} == 電気分解 == 電解質の水溶液に、電極を2本入れて、それぞれの電極に、外部の直流電源から電気を通じると、各電極で水溶液中の物質に化学反応を起こせる。これを'''電気分解'''という。 電気分解で、直流電源の負極につないだ側の電極を'''陰極'''という。 電気分解で、直流電源の正極につないだ側の電極を'''陽極'''という。 陰極の電荷は、電源の負極から電子が送られてくるので、陰極は負電荷に帯電する。いっぽう、陽極の電荷は、正電荷に帯電する。 なお、電気分解の電極には、化学的に安定な白金 Pt や炭素 C などを用いる。 電気分解のさい、陽極では酸化反応が起こり、陰極では還元反応が起こる。 一般に電気分解で反応を起こしたい対象は「水溶液」であり、電極そのものは反応を起こしたい対象ではないので、混同しないように注意のこと。外部の文献などでは、説明の簡略化のため、電気分解では「電極での反応」などという事が多いが、電極そのものが析出をするのでは無いので、間違えないように。 この電気分解の実用例として、金属の精錬に利用されている。 === 電気分解の反応 === ==== 陰極での反応 ==== さて、水溶液の電気分解では、水溶液中で、もっとも還元されやすい物質が電子を受け取り、還元反応が起こる。 :・ なので、Cu<sup>2+</sup>、Ag<sup>+</sup>などのイオン化傾向の小さい金属イオンが溶けていれば、これらの金属が析出する。 :・ K<sup>2+</sup>、Na<sup>+</sup>などのイオン化傾向の大きい金属イオンしか溶けてない場合、かわりにH<sub>2</sub>Oが還元されるため水素H<sub>2</sub>が発生する。 ==== 陽極での反応 ==== :・ Cl<sup>-</sup>、I<sup>-</sup>などハロゲン化物があれば、ハロゲン化物は酸化されやすいため、これらのハロゲン化物が酸化されてCl<sub>2</sub>、I<sub>2</sub>などが発生する。 :・ SO<sub>4</sub><sup>2-</sup>、NO<sub>3</sub><sup>-</sup>などは酸化されにくいため、かわりにH<sub>2</sub>Oが還元されるため酸素O<sub>2</sub>が発生する。 :・ 塩基性溶液では、OH<sup>-</sup>が酸化されてO<sub>2</sub>が発生する。 :・ 白金や炭素以外の物質を陽極にした場合、陽極じたいが酸化されて溶け出す。 === 塩化銅水溶液の電気分解 === 電極には、炭素電極または白金 Pt を用いる。塩化銅CuCl<sub>2</sub>水溶液では、陰極付近の水溶液では、電源から電子が送られてくるので以下の還元反応が起こり、陰極からは銅が析出する。 :陰極: Cu+ + 2e<sup>-</sup> → Cu 陽極では、電源へ電子が奪われるので、以下の酸化反応が起こり、陽極からは塩素が発生する。 :陽極: 2Cl<sup>-</sup> → Cl<sub>2</sub> + 2e<sup>-</sup> === 硫酸銅(II)水溶液の電気分解 === 電極には、白金 Pt を用いるとする。硫酸銅 CuSO<sub>4</sub> 水溶液。 :陰極: Cu<sup>2</sup> + 2e<sup>-</sup> → Cu 陰極での反応は還元反応である。 :陽極: 2H<sub>2</sub>O → O<sub>2</sub> + 4H<sup>+</sup> + 4e<sup>-</sup> 陽極での反応は酸化反応である。 この硫酸銅での電気分解の現象は、銅の電気精錬に応用されている。 === 水の電気分解 === 純水な水は電気を通さないので、導電性を高めるために硫酸か水酸化ナトリウムを加える。 ;水酸化ナトリウムを加えた場合 H2とNaのイオン化傾向を比べた場合、Na>H<sub>2</sub>なので、陰極で還元されるのは水素イオンH<sup>+</sup>である。 :陰極: 2H<sup>+</sup> + 2e<sup>-</sup> → H<sub>2</sub>↑ 陰極では、水素H<sub>2</sub>が発生。 :陽極: O<sub>2</sub>が発生。 === 電気分解の実用例 === ==== 水酸化ナトリウムの製造 ==== :※ 教科書の範囲内。『化学基礎』科目で習う場合も多い。 工業的に水酸化ナトリウムの作る際に、イオン交換膜をもちいて設備で、食塩水を電気分解する方法が利用されている。 [[File:イオン交換膜法によるNaOHの製造法.svg|thumb|500px|イオン交換膜法によるNaOHの製造法<br>(※ この反応で陰極側に加える液体は、図では「純水」としてあるが、実際は導電性をもたせるために、うすめの水酸化ナトリウムを加える。検定教科書では「純水」と表記してある教科書もあるので、高校生は、気にしなくて良い。)]] 図のように陽イオン交換膜による隔壁でへだてて片方に陽極、もう片方に陰極の電極を配置する。 そして、陽極側にNaCl水溶液を入れる。電圧をなにも加えて無い状体では、NaイオンとClイオンに分離している。 そして電圧を加えると、電気分解が起きる。 陰極では :<math> \mathrm{ 2H_2O + 2e^- \rightarrow H_2 + 2OH^- } </math>  (還元) 陽極では :<math> \mathrm{ 2Cl^- \rightarrow Cl_2 + 2e^-} </math>  (酸化) という反応が起きる。 その結果、Cl<sup>-</sup>イオンが発生する。このCl<sup>-</sup>イオンは陽イオン交換膜を通れず、Cl<sup>-</sup>イオンはそのまま陽極側にとどまる。そしてCl<sup>-</sup>イオンは陽極のプラス電荷を受け取って塩素ガスになり気体となって排出される。 いっぽうで、Na<sup>+</sup>イオンはそのまま水溶液中にとどまり、また陽イオン交換膜を通過する。 いっぽう陰極側ではOH<sup>-</sup>は陽イオン交換膜を通過できないので、そのまま陰極側にとどまる。また、水素イオンH<sup>+</sup>は陰極で電荷を受け取り、水素ガスを発生して、排出される。 こうして、陰極側の溶液ではNa<sup>+</sup>イオンとOH<sup>-</sup>イオンばかりになる。 Naはイオン化傾向が水よりも大きいので、陰極ではNa<sup>+</sup>はイオンのままである。なので陰極では水H<sub>2</sub>Oだけが還元されてOH<sup>-</sup>ができる。 こうして、陰極ではNaOHの濃度の高い水溶液が得られる。この水溶液を濃縮することによって、水酸化ナトリウムNaOHが得られる。 * 備考 現在、日本で工業的に水酸化ナトリウムを生産する方法は、イオン交換膜法である。 :※ なお「アンモニアソーダ法」は炭酸水素ナトリウムの製法である。混同しないように。 ;隔膜法 以前は、アスベストなどをもちいた「隔膜法」(かくまくほう)が用いられていた。この隔膜法も、電気分解を用いる。濃い食塩水(塩化ナトリウム水溶液)を電気分解する方法で水酸化ナトリウムは生産できる。電気分解したときに、塩素の気体が発生するので、気体を排出することにより、溶液中にNa<sup>+</sup>イオンを多くさせている。 なお、陽イオン交換膜をもちいた方法とは違い、隔膜法の隔膜では塩素イオンも通過してしまうので、この方法では、得られる水溶液に不純物としてNaClが混ざる。 またなお、陽極は炭素Cである。陰極は鉄網Feである。隔膜の外部を鉄網で覆っている。 陽極では :<math> \mathrm{ 2Cl^- \rightarrow Cl_2 + 2e^-} </math> 陰極では :<math> \mathrm{ 2H_2O + 2e^- \rightarrow H_2 + 2OH^- } </math> という反応が起きる。Naはイオン化傾向が水よりも大きいので、水が還元されてOH<sup>-</sup>ができる。 陰極で発生したOH<sup>-</sup>によってNaOHができるが、そのままだと陽極のCl2と反応してしまいNaClになってしまうので、NaとClとを結合させず隔離するために、隔膜としてアスベスト(「石綿」ともいう。)などでつくった多孔質の膜を用いる。アスベストは人体に有害である。 * 水銀法 昔の水酸化ナトリウムの製法では、水銀をもちいた水銀法という生産方法もあったが、水銀の有毒性に対する環境保護政策のため、現在(2013年)では日本での水酸化ナトリウムの工業生産では、水銀法は用いていない。 なお、水酸化ナトリウムのことを苛性ソーダ(かせいソーダ)ともいうので、自主調査する場合は、この呼び方も参考に。 ==== 銅の精錬 ==== [[File:Electrorefining copper jp.svg|thumb|400px|銅の電気精錬]] 銅の鉱石を、コークスCなどとの加熱反応で還元したものは、純度が約99%で、'''粗銅'''(そどう)とよばれる。粗銅には、亜鉛や銀などの不純物が含まれるので、純度をあげためには、これら亜鉛などを分離する必要があり、そのために電解が利用されている。 硫酸銅(II)水溶液をもちいる。そのさいの電極(陽極)に、純度をあげたい銅を用いる。つまり、粗銅を陽極に用いる。純度の高い銅を陰極に用いる。電気分解により、次の反応が起こる。 :陰極: Cu<sup>2</sup> + 2e<sup>-</sup> → Cu :陽極: Cu → Cu<sup>2</sup> + 2e<sup>-</sup> 陽極からは、銅だけが溶け出すのではなく、イオン化傾向の大きい鉄や亜鉛やニッケルなども溶け出す。しかし陰極で析出するのは、ほとんど銅だけなので、よって陰極にて高純度の銅が得られる、という仕組みである。 粗銅中に銀や金が含まれていた場合、イオン化傾向が銅よりも小さい銀や金は、陽極の下に沈殿する。これを'''陽極泥'''(ようきょくでい、anode slime)という。陽極泥には、金や銀などが含まれているので、ここから金や銀を回収する。 陰極には純度の高い純度99.99%程度の銅が析出する。これを純銅(じゅんどう)という。 ==== 融解塩の電解 ==== アルミニウムやマグネシウムやアルカリ金属やアルカリ土類金属はイオン化傾向が大きいため、そのイオンをふくむ溶液を電気分解しても、アルミニウムなどの単体は得られない。そこで、イオン化傾向の大きい金属を電気分解で得たいときは、塩や酸化物を融解し、これを電気分解することで単体を得る。このような方法を、'''溶融塩電解'''(ようゆうえん でんかい)という。 ===== アルミニウムの精錬 ===== 酸化アルミニウムAl<sub>2</sub>O<sub>3</sub>の電気分解によって、アルミニウムが得られる。 酸化アルミニウムAl<sub>2</sub>O<sub>3</sub>じたいは、鉱石のボーキサイト(Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub>・nH<sub>2</sub>O)から、つくられる。そのボーキサイトからの酸化アルミニウムのつくりかたの説明は省略する(検定教科書でも、くわしい説明は省略)。Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub>は、アルミナとも呼ばれる。 アルミニウムを得たい場合、アルミナAl<sub>2</sub>O<sub>3</sub>は融点 2072 °Cと非常に高いため、そのままでは融解させづらい。そこで融点を下げるため、氷晶石Na<sub>3</sub> AlF<sub>6</sub>(融点 1012℃)を、割合が氷晶石9.5重量%ほど加えると、溶融温度が下がり、融点が約970℃になる。これを炭素電極によって電気分解によって、陰極で、アルミニウムができる。 陽極では、電極の炭素が空気中の酸素と反応して、COやCO<sub>2</sub>ができる。 :(陰極) Al<sup>3+</sup> + 3e<sup>-</sup> → Al この一連のアルミニウムの電解方法を'''ホール・エルー法'''(ホール・エルーほう、Hall-Héroult process)という。名前の由来は発明者であるアメリカ人ホールとフランス人エルーである。 :※ 化学Ⅱで金属の精錬を扱う。 === 電気分解と電気量との関係 === ==== 単位の定義 ==== ;クーロン 1A(アンペア)の電流が1秒間、流れこんで貯まったときの電気量を1'''クーロン'''という。記号はCであり、1クーロンは1Cと書く。 このアンペアに基づく定義は、現在(西暦2013年)での、1クーロンの定義である。 電気量をQ[C]とすると、電流i[A]で時間t秒の電流を流した場合は、Q[C]とi[A]とt[S]の関係は、 :Q = i × t である。 ;ファラデー定数 1molの数の価電子がもつ電荷は約96500 Cであることが実験的に確認されている。そこで、この96500 C/mol を'''ファラデー定数'''(ファラデーていすう、英: Faraday constant)という。記号はFで表す。1F = 96500 C/mol である。 また、別の科学者の実験により(物理学者ミリカン(人名)による油滴の帯電の静電気力の測定実験など)、 電子1個のもつ電子の電荷の大きさも分かっており 電子1個の電荷は 1.60×10<sup>-9</sup> [C]である。 普通、数式では電荷の文字はeで表すので、 :e = 1.60×10<sup>-9</sup> [C] である。 計算を実際にしてみると、電子1個の電荷に、1モルぶんの粒子の個数を掛け算したものは、下記のように、たしかにファラデー定数に近い数字になる。 :<math> 1.60 \times 10^{-19} \times 6.02 \times 10^{23} = 96500 </math> である。 電気素量に1molも個数6.02×10<sup>24</sup>をかけると、約96500になる。(読者は計算して、これを確かめよ。) また、この計算の事実は、価電子が確かに電子であることとみなすことの妥当性も実証している。 なお電子1個のもつ電荷の大きさ e = 1.60×10<sup>-9</sup> [C] のことを電気素量(でんき そりょう)という。 ==== ファラデーの電気分解の法則 ==== * 電気分解によって、電極で変化する物質量は、与えた電気量に比例する。 * 電気分解によって、価数の異なる物質の変化を比べた場合、同じ電気量で変化する物質量は物質の価数に反比例する。あるいは物質の(1/価数)に比例する。 この法則を、電気分解における'''ファラデーの法則'''という。あるいは単にファラデーの法則という。 ;例1 AgNO<sub>3</sub>の電気分解では、電流1Fで物質量'''1mol'''のAgが析出する。なぜなら、Agは1価であり、反応式は :<math> \mathrm{ Ag^+ + e^- \rightarrow Ag } </math> のように反応するからである。 ;例2 CuSO<sub>4</sub>の電気分解では、電流1Fで'''0.5mol'''のCuが析出する。なぜなら、Cuは'''2'''価であり、反応式は :<math> \mathrm{ Cu^{2+} + 2e^- \rightarrow Cu } </math> のように反応するから、銅を1分子ほど析出させるのに電子が2個ほど必要だからである。 ;例3 H<sub>2</sub>SO<sub>4</sub>の電気分解では、電流1Fで'''0.5mol'''のH<sub>2</sub>が発生する。反応式は :<math> \mathrm{ 2H^+ + 2e^- \rightarrow H_2 } </math> のように反応するから、水素H<sub>2</sub>を1分子ほど発生させるのに電子が2個ほど必要だからである。 これ等の例のように、発生物の物質量を求める場合の手順は、 # まず反応式を書いてから、 # その式での、電子eの係数と生成物の係数との比を元に、発生物の物質量を計算する。 というふうに計算する。 == 亜鉛めっき == 鉄の腐食を防ぐ目的で鉄の表面に亜鉛Znの薄膜をつけることがある。 これはイオン化傾向が亜鉛のほうが大きいので、腐食するときは亜鉛から腐食して、鉄の腐食が遅れるからである。 このような金属の表面に別の金属をつけることを'''めっき'''(鍍金)という。 鉄板や鋼板を亜鉛Znでめっきしたものを'''トタン'''という。 なお、めっきには他にもすずめっき(ブリキ)や金めっきや銀めっき、クロムめっきなどがある。他のめっきは、必ずしもイオン化傾向を利用して腐食を防ぐとは限らない。 == さびを防ぐ、その他の手法 == === 範囲外: ペンキ塗装の目的と仕組み === :※ 科目『科学と人間生活』で大まかな塗装の意義について習う。(数研出版の教科書など。) :(※ ペンキ塗装そのものは、電気などは、べつに利用していないが、ついでに学ぼう。なお、ペンキは、メッキではない。混同しないように。) さびを防ぐには、空気や水との接触をふせぐのが効果的である。このため、建築では、鉄の部分の壁には、塗装をする場合が多い。 建築物で外壁の板金にペンキ塗装をしてある家庭が多い。ペンキ塗装する本来の目的は、サビなどの腐食を防ぐ事が、おもな目的である。(※ ここまで『科学と人間生活で習う。』) :※ ときどき、「外壁の美観を向上する事だけがペンキ塗装の目的だ」というような勘違いしている、無知な大人がいる。 建築物で外壁の板金にペンキ塗装では、色のついた顔料の他にも、「上塗り」(うわぬり)および「下塗り」(したぬり)として樹脂製の塗料を塗っている。 ペンキで、外壁などに色をつける目的のひとつは、サビを防ぐための効果のある上塗り剤(うわぬりざい)・下塗り剤(したぬりざい)が年月の経過による劣化で落ちかけている場合に、目視で劣化を確認しやすくするための手段でもある。 :※ 無知な人の中には、上塗り材を、単なるツヤ出し剤だと誤解している人もいる。 プロの塗装工によるペンキ塗装では、色のついた塗料を塗る工程の前後に、 まず色塗りの前の工程として、ペンキの付着を向上するため及び(および)耐腐食性をあげるための下塗り(したぬり)をしており、また、色塗りの後の工程としてペンキが風雨で落ちないようにするため及び耐腐食性を上げるための上塗り(うわぬり)をしており、この下塗りと上塗りによって、耐腐食性を上げている。 :※ ときどき、自宅の外壁塗装の修繕(しゅうぜん)費用を安く済ませようとして、自分でペンキの顔料(色の部分)だけを購入して塗装をする人がときどき居るのだが、下塗りと上塗りの意味をしらずに、下塗りと上塗りの工程をはぶいてしまい、無駄な結果に終わってしまう人がいる。 :※ きみたち高校生は、無知な勘違いをしている馬鹿な大人には、ならないように気をつけよう。 === 範囲外: ほうろう === :※ 科目『科学と人間生活』で大まかな「ほうろう」の意義について習う。(第一学習社の教科書など。) (建物ではないが、)装飾品などで、金属にガラスを焼き付けることで、空気や水がその金属に接触するのを防ぐ手法もよくある。 このような手法を、「ほうろう」という。(※ ここまで、第一学習社の教科書などで習う。) じつは、(装飾品などの他にも、「ほうろう」の用途はあり、)化学工場などで、腐食性の高い薬液が、その薬液が中にあるタンクやパイプなどに接触するのを防ぐために、内壁にガラスを焼き付けたりしてあるタンクやパイプを使う場合もある。(※ 工業高校の一部の科目の教科書で、紹介されている。) q775m0mbl0ps8upisbinvcqidau3mb0 高校化学 化学反応とエネルギー 0 7281 207218 188524 2022-08-25T10:06:08Z Nermer314 62933 Nermer314 がページ「[[高等学校化学I/化学反応と熱]]」を「[[高校化学 化学反応とエネルギー]]」に移動しました: 現行課程に対応したタイトルに変更 wikitext text/x-wiki == 反応熱 == 化学反応や状態変化に伴って熱エネルギーの出入りが起こる時の熱のことを'''反応熱'''(heat of reaction)という。反応熱には燃焼熱、溶解熱(heat of dissolution)、中和熱(heat of neutralization )、生成熱、融解熱、蒸発熱(heat of evaporation)、昇華熱などがある。熱量の単位にはJ(ジュール)を使う。1cal=4.184Jである。反応熱の表記は、物質量1molあたりの熱量(単位は[kJ/mol] 。1kJ=1000J である )で表すことが多い。1ジュールとは、力の大きさ1ニュートンで移動距離1メートルの仕事をすることである。つまり、1J=1N・mである。 == 熱化学方程式 == 化学反応式の右辺に反応熱を記し、両辺を等号で結んだ式を'''熱化学方程式'''(thermochemical equation)または'''熱化学反応式'''という。 たとえば、炭素(黒鉛)の1molを燃焼させた場合の熱化学方程式は次のようになる。 :C(黒鉛)+O<sub>2</sub>(気) = CO<sub>2</sub>(気)+394kJ 水素を燃焼させた場合、次のようになる。 :H2(気)+ <math>\frac{1}{2}</math> O<sub>2</sub> = H<sub>2</sub>O(液)+286kJ 反応熱は、上の式のように右辺に表す。 * 反応熱は、発熱反応のときは+(プラス)の符号で表し、吸熱反応のときは-(マイナス)で表す。 * 化学反応式での反応の矢印(→ または ←)が、等号(=)に変わる。 * 物質のもつエネルギーはその状態によって異なるので、原則として化学式に物質の状態を気体のときは(気)または(g)を付記、液体のときは(液)または(l)を付記、固体のときは(固)または(s)を付記、水溶液や大量の水は aq のように付記する。また、炭素など特別な物質は黒鉛やダイヤモンドなどの語句を付記するなどして表す。 * 熱化学方程式は、注目する物質1molがもつエネルギーを表す。このため、反応物質や副産物の係数が分数で示される場合もある。 == 反応熱の種類 == ;燃焼熱 :1molの物質が完全燃焼するときの反応熱。 :たとえば水素の燃焼熱は、286kJである。 ::H<sub>2</sub>(気)+ <math>\frac{1}{2}</math> O<sub>2</sub> = H<sub>2</sub>O(液)+286kJ ;溶解熱 :1molの物質が多量の溶媒に溶解するときの反応熱。 :たとえば水酸化ナトリウムNaOHが水に溶ける場合、水酸化ナトリウムの溶解熱は44.5kJである。 ::NaOH(固)+ aq = NaOH aq + 44.5kJ ;中和熱 :酸と塩基の中和反応によって、1molの水が生成するときの反応熱。 :たとえば、塩酸と水酸化ナトリウムの中和熱は、56.5kJである。 ::HCl aq+ NaOH aq = NaCl aq + H<sub>2</sub>O(液) + 56.5 kJ :水素イオンと水酸化物イオンの中和熱は、56.5kJである。 ::H<sup>+</sup>+OH<sup>-</sup> = H<sub>2</sub>O(液) + 56.5 kJ ;生成熱 :1molの化合物がその成分元素の単体から生成するときの反応熱。 ;融解熱 :1molの固体が融解して液体になるときに吸収する熱量。 ;蒸発熱 :1molの液体が蒸発して気体になるときに吸収する熱量。 :たとえば水H<sub>2</sub>Oの蒸発熱は44.0kJである。 ::H<sub>2</sub>O(液) = H<sub>2</sub>O (気) - 44.0kJ ::H<sub>2</sub>O(液)+ 44.0kJ = H<sub>2</sub>O (気) ;昇華熱 :1molの固体が昇華して気体になるときに吸収する熱量。 == 反応熱の測定 == 反応熱を測定するには、外部からの熱の出入りのない断熱した容器が必要である。反応熱などの熱量を測定するための測定器を'''熱量計'''という。反応熱の熱量計には、燃焼熱測定用のボンベ熱量計や、溶解熱測定用熱量計などがある。 ボンベ熱量計の測定原理は、試料を燃焼させた後に、容器内の水の温度変化を測定することで燃焼熱を測定する方式である。 == 熱化学 == [[File:Hess cycles NaOH jp.svg|500px]] 図のように、固体の水酸化ナトリウムから塩化ナトリウムを生成する反応には2つの経路があるが、どちらの経路で合成を行っても、出入りする熱量(反応熱)の総和は同じである。 化学反応の反応熱は、反応途中の経過には影響しない。反応の始めの状態と反応の終わりの状態によってのみ、反応熱が決定する。このことを'''ヘスの法則'''という。 ;結合エネルギー 水素分子1molに432kJのエネルギーを与えると、結合を切り離すことができる。この結合を切り離すのに必要なエネルギーは、結合の強さを表すと考えて、この結合の切り離しに要したエネルギーを'''結合エネルギー'''(bond energy)と言う。結合エネルギーは1molあたりのエネルギーで示されるのが通常である。 たとえば水素の結合の切り離しを熱化学方程式で表すと、以下の様になる。 {{-}} ---- [[File:Hess cycles CO jp.svg|400px|thumb|]] ;例題. 一酸化炭素 CO 検定教科書では、よく練習問題で、COの生成熱を求めさせる問題が出題される。 解法は、図より :394ー283=111 よってCOの生成熱は 111 kJ/mol である。 :答え  '''111 kJ/mol''' {{-}} ---- ;そのほかの例 H2O [[File:ヘスの法則svg.svg|thumb|350px|ヘスの法則の説明図。水(H2O)の場合。]] :H<sub>2</sub>(気体)=2H(気体)-432kJ 気体や液体、固体などといった状態変化も同様に、経路によらず、発生する熱量の総和は一定である。 {{clear}} {| style="width:100%" |valign=top style="width:30%;text-indent:1em"| {| class="wikitable" |+ 結合エネルギー(kJ/mol)(25℃、1Pa) ! 結合 || 結合エネルギー |- | H-H || 436 |- | C-H || 413 |- | N-H || 390 |- | O-H || 463 |- |} |valign=top style="width:30%;text-indent:1em"| {| class="wikitable" |+ <br /><br /> ! 結合 || 結合エネルギー |- | H-F || 563 |- | H-Cl || 432 |- | F-F || 158 |- | Cl-Cl || 243 |- |} |valign=top style="width:40%;text-indent:1em"| {| class="wikitable" |+ <br /><br /> ! 結合 || 結合エネルギー |- | O-O || 490 |- | C-C(ダイヤモンド) || 357 |- | C-C || 348 |- | C=C || 590 |- | C≡C || 810 |- |} |} 同じ結合でも、周辺の分子の配置や数によって、すこしだけ結合エネルギーが変わってくる。そのため、正確な結合エネルギーの値は、分子ごとに違ってくる。高校では、ふつう、これら周辺分子の影響は扱わないので、無視してよい。 以上の表での結合エネルギーは、おおよそのエネルギーであり、正確なエネルギーの値は分子ごとに違うので、学校のテスト問題などを解くときは問題文を参照のこと。 ;解離エネルギー 3個以上の分子は、結合の数が複数になる。この分子の全ての結合を切り離すのに必要なエネルギーを'''解離エネルギー'''(bond dissociation energy)という。通常は1molあたりの切り離しのエネルギー量で解離エネルギーを表す。 解離エネルギーは、その分子の持つ全ての結合の結合エネルギーの総和である。H<sub>2</sub>やO<sub>2</sub>などの結合を一個しか持たない分子では、結合エネルギーの値と解離エネルギーの値は一致する。 ;反応熱と結合エネルギー 反応熱や生成熱は、反応の前後の物質の結合エネルギーが分かっている場合は、計算で求められる。その物質の、反応後の結合エネルギーの総和から、反応前の結合エネルギーの総和を引いた値で、反応熱を近似できる。 「近似」といったのは、分子間引力などの、結合の変化以外にもエネルギーが使われる場合があるからである。 :(反応熱) = -(反応前の結合エネルギー) + (反応後の結合エネルギー) である。 == (※ 発展:) 格子エネルギー == (※ 数研出版の教科書、第一学習社の教科書などで紹介されている。) 金属結合や、イオン結合の結晶、共有結晶(ダイヤモンド)などの、結晶を構成するために必要とされるエネルギーのことを「格子エネルギー」という。この格子エネルギーは直接には測定できないので、ヘスの法則で間接的に求める。 == ※ 範囲外? :エンタルピー == :※ 令和3年用の指導要領でエンタルピーが言及されてるので、高校3年あたりの化学2(専門化学)あたりで出る可能性がある。 [[File:ヘスの法則svg.svg|thumb|350px|(※ 再掲)ヘスの法則の説明図。水(H2O)の場合。]] 化学の用語で、「エンタルピー」というのがあるのだが、これは何かというと、エンタルピーとは、内部エネルギーUに、圧力Pと体積Vの掛け算 PV を足したもののことである。 物理学では、加えた熱エネルギーをQとすると、熱は物質内部に内部エネルギーUとして蓄えられて内部エネルギーの変化分ΔUに寄与するか、または体積変化による膨張の力学的仕事 PΔV を行うので、 :Q = ΔU +PΔV のような公式が(物理学では)知られている。 さて、あまり学問的には深い意味が無いのだが、たいていの化学反応の実験では、実務では普通、圧力が一定なので、 :PΔV = PV = Δ(PV) となる実験環境が実務では場合が多い。 熱力学の別の理論で、もともとエンタルピーHという物理量があり、 :H = U+PV と定義されている。これを差分形を下記のように式変形すると、 :ΔH = Δ(U+PV) = ΔU + Δ(PV) = ΔU + PΔV と式変形できるので、 もし圧力一定の環境なら、 :Q=ΔH とも表せる。 だが、あくまでも、圧力一定の環境でしか成り立たないので、あまり、この式に深い意味は無い。 なので、たとえば右に再掲したヘスの図の表などでは、縦軸の「エネルギー」のところを、「エンタルピー」と書いてもいい。 「だったらエネルギーでもいいのでは?」と思う高校生読者もいるだろう。 なので実際、以前の化学I〜化学II 方式の教科書では「エンタルピー」という用語は用いていない。 しかも、まぎらわしい事に、「エントロピー」という、発音が似ているが、まったく別の意味のまぎらわしい用語もある。なお、「エントロピー」は大まかにいうと、液体や気体などの、拡散や浸透などといった不可逆的な現象の程度を数量化したもの(なので、「乱雑さ」とも言われる。)。 なので、エントロピーはエネルギーではない。エントロピーはエンタルピーではない。 欧米の化学者たちは、慣習的に、ヘスの法則の計算で使うエネルギーのことを「エンタルピー」と読んでいる。 なので、大学に入ると、日本でもエンタルピー表記を習う。しかし上述したとおり、あまりエンタルピーに深い意味は無い。:(※ 欧米の高校教育や大学教育って、日本とは違い、欧米の理科教育は、あまり高度ではない。欧米の理科は公式暗記みたいな酷い教育である。) {{コラム|よくある「知ったかぶり」| 知ったかぶりの大学生あたりが、「エンタルピー」自体に化学的に深い意味があるかのように吹聴(ふいちょう)するかもしれないが、知ったかぶりなので相手しないように。 :※ 大学生むけに忠告しておくと、反応の傾向を説明するのに使えそうなのは「ギブスエネルギー」のほうです。 知ったかぶり大学生の続出する背景事情としては、大学1年の理系学部の教養課程の化学でエンタルピーを習う事が多いので(計算法が比較的に容易なので、日本では、よく大学化学の初歩で紹介されていた)、あたかも大学の高度な化学の理論的な背景がエンタルピーの背景にあるかのように吹聴する大学生や大卒がアトを絶たないが、しかしその人は単に、大学1年の教養化学で勉強の止まってる人のタワゴトなので、相手しないように。 ;大学生むけの忠告 ギブスエネルギーやヘルムホルツエネルギーなどを「自由エネルギー」というのを大学の熱力学で習うが、それらの定義式は単に、エントロピー(不可逆さ)を含んだ式に過ぎない。 結局、単に、「エントロピーを考慮すると、利点として、化学反応を統一的に理解しやすくなる」という当然の事にすぎない。 早い話、エントロピーと単にヘスの法則と内部エネルギーさえ考えれば、基本的にはそれで色々と説明できるし、そっちのほうが本質的である。 深淵な理論なんぞ無いのだが、しかし大学の化学の計算練習のネタにもされやすいので、大学カリキュラムでは、これらエンタルピーだのギブスエネルギーだののウケはいい。 しかし、深淵な意味は断じて無い。本質はどっちかというとエントロピー(乱雑さ)です。 欧米の化学の学術書では、単位はエントロピー表記ではなく、エネルギー表記の単位で表しているので、なのでギブスエネルギーなどで大学教科書では反応の傾向を表している。(要するに、欧米の教科書があまり論理的でない。日本の大学も欧米を真似ている。) (なお、理科年表などでは、普通に「発生熱」とかの実験値が主要な物質については書いてあるので、ギブスエネルギーなどの理論は知らなくても発生熱などを調べることはできる。) 歴史的な背景事情を追記すると、エントロピー(乱雑さ)は今でこそ、啓蒙書などで紹介されたりするほどには知名度は高くなったが、むかしは違かったという事情がある。 近代ヨーロッパでは「エントロピー」(乱雑さ)が物理的な実態・現象としては、みられていない時代もあった。かつて、「エントロピー」は、単なる数式上の計算テクニックのひとつのようなものだと思われていた時代があったのだ。 そういう不遇なエントロピーの歴史背景も考えれば、歴史的にはギブスエネルギーやヘルムホルツエネルギーのようにエントロピー項をもつエネルギー量も代理人・保護者としてエントロピーを引き立てた意義はあるかもしれない。 だが、エントロピーの広く知れ渡った現在、そもそもエネルギーだけにかぎらずエントロピーも物理的な実態であるとして考えれば、理解はもっと簡単に済む。 とまあ、理論的にはエントロピー(乱雑さ)のほうが重要ではある。実際、物理学のきちんとした学術書を読むと、ギブスエネルギーよりもエントロピーのほうに説明の比重を置いている。 しかし、発音が「エンタルピー」と「エントロピー」とでは似ていて、まぎらわしい。そう考えれば、化学研究の実務の場では、ギブスエネルギーなどで置き換えるのも、それなりに実用的である。 大学の化学は、大学の数学や物理とは違い、大学の化学の理論というのは、いろんな妥協や歴史的経緯に基づいており、あまり大学化学は(精密で詳細ではあるが、しかし)論理的には、あまり厳密ではない。(実際の化学研究では可燃物や有機溶剤などの危険物・劇物なども使ったり、毒性のある物質も使う。なので、けっして数学みたいには、論理性ばかりを化学は重視できないのである。) 大学の化学教科書には、あたかも「もっともらしい」感じのする理屈が書いてあるだろうが、あまり盲信せず、実験結果などと照らし合わせて理解していく必要がある。 }} erhxm250u9jh9xkjj98mauj4qzvt63p 高校化学 脂肪族炭化水素 0 13363 207210 207078 2022-08-25T09:17:36Z Nermer314 62933 /* 一般的な性質 */ wikitext text/x-wiki {{pathnav|高等学校の学習|高等学校理科|高等学校 化学|pagename=脂肪族炭化水素|frame=1|small=1}} {|border=1 cellspacing=0 align=right text-align=center style="text-align:center" |- style="background:silver" !分子式!!名称!!構造式 |- |CH{{sub|4}}||'''メタン'''||[[File:Methan Lewis.svg|70px|メタン]] |- |C{{sub|2}}H{{sub|6}}||'''エタン'''||[[File:Ethan_Lewis.svg|100px|エタン]] |- |C{{sub|3}}H{{sub|8}}||'''プロパン'''||[[File:Propan_Lewis.svg|150px|プロパン]] |- |C{{sub|4}}H{{sub|10}}||'''ブタン'''||[[File:Butan_Lewis.svg|150px|ブタン]] |- |C{{sub|5}}H{{sub|12}}||'''ペンタン'''||[[File:Pentane.svg|150px|ペンタン]] |- |C{{sub|6}}H{{sub|14}}||'''ヘキサン'''||[[File:Hexane_displayed.svg|160px|ヘキサン]] |} 脂肪族炭化水素の内、鎖式炭化水素ですべて単結合な化合物を'''アルカン、'''二重結合が一個だけある化合物を'''アルケン'''、三重結合が一個だけある化合物を'''アルキン'''という。 環式炭化水素ですべて単結合な化合物を'''シクロアルカン'''という。 == アルカン == アルカンは分子式がC{{sub|n}}H{{sub|2n+2}}と書け、不飽和度0である。右におもなアルカンの分子式と名称、構造式を示す。 === アルカンが含まれる物質 === 天然ガスには、メタン CH<sub>4</sub> が含まれる。メタンは天然ガスの主成分である。都市ガスの成分として、メタンは利用されている。 また、ガソリンには、さまざまなアルカンなどの有機化合物が含まれている。 === アルカンの立体構造 === '''メタン'''は分子式CH{{sub|4}}であり、四面体構造をしている。 炭素原子間の単結合と三重結合は自由に回転できるが、二重結合は回転することができない。 したがって、アルカンの炭素間は自由に回転できる。 プロパンの炭素は、折れ線状に、並んでいる。 === アルカンの性質 === {|border=1 cellspacing=0 align=right text-align=center style="text-align:center" |- style="background:silver" !分子式!!名称!!沸点(℃) |- |CH{{sub|4}}||'''メタン'''|| - 161℃ |- |C{{sub|2}}H{{sub|6}}||'''エタン'''|| - 9℃ |- |C{{sub|3}}H{{sub|8}}||'''プロパン'''|| - 42℃ |- |C{{sub|4}}H{{sub|10}}||'''ブタン'''|| - 1℃ |- |C{{sub|5}}H{{sub|12}}||'''ペンタン'''||36℃ |- |C{{sub|6}}H{{sub|14}}||'''ヘキサン'''||69℃ |} 直鎖のアルカンは、炭素数が増えるにつれて沸点・融点が次第に高くなる。たとえば常温では、炭素数1のメタンから炭素数4のブタンまでは気体であるが、炭素数5のペンタンや炭素数6のヘキサンは液体である。 また、アルカンの炭素数が4以上になると、そのアルカンには構造異性体が存在する。炭素原子数が多くなると異性体の数は爆発的に増加し、たとえば炭素数4のブタンは他に1種類のみ異性体を持つが、炭素数10のデカンは他に74種の異性体を持つ。さらに、炭素数20のエイコサンになると、他に36万種を超える異性体が存在する。 === アルカンの性質 === * 水に溶けにくいが、有機溶媒(ジエチルエーテルやトルエンなどが有機溶媒である)によく溶ける。 * ススをほとんど出さずに燃えて、二酸化炭素と水を生じる。 * 固体や液体のアルカンは、水より密度が小さいので、水に浮く。 === 置換反応 === 常温でアルカンは安定であり、薬品と化学反応を起こしにくい。しかし、光を当てると(おもに紫外線による作用で)、アルカンがハロゲン元素と反応して、アルカンの水素原子がハロゲン原子と置き換わってハロゲン化水素を生じる反応が起こる。これを'''置換反応'''(substitution reaction)という。 ==== メタン ==== [[File:Methane-2D-stereo.svg|thumb|100px|メタン]] '''メタン'''は分子式CH{{sub|4}}の、もっとも炭素数が少ない基本的なアルカンである。常温では無色の気体である。実験室では、酢酸ナトリウムと水酸化ナトリウムを混合して加熱することで得られる。なお、この実験では水上置換法で捕集する。 : CH{{sub|3}}COONa + NaOH &rarr; Na{{sub|2}}CO{{sub|3}} + CH{{sub|4}}↑ メタンは光を当てるとハロゲンと置換反応を起こす。たとえば、メタンに光を当てながら塩素と反応させると、次のように1つずつ水素が塩素に置き換わる。 : CH{{sub|4}} + Cl{{sub|2}} &rarr; HCl + CH{{sub|3}}Cl (クロロメタン) : CH{{sub|3}}Cl + Cl{{sub|2}} &rarr; HCl + CH{{sub|2}}Cl{{sub|2}} (ジクロロメタン) : CH{{sub|2}}Cl{{sub|2}} + Cl{{sub|2}} &rarr; HCl + CHCl{{sub|3}} (トリクロロメタン、クロロホルム) : CHCl{{sub|3}} + Cl{{sub|2}} &rarr; HCl + CCl{{sub|4}} (テトラクロロメタン、四塩化炭素) * メタンハイドレート [[Image:Burning hydrate inlay US Office Naval Research.jpg|right|frame| メタンと水に分離し燃えるメタンハイドレート。左上にクラスレートの構造を示す。 (University of Göttingen, GZG. Abt. Kristallographie)<br />出典: アメリカ地質調査所。]] 近年、日本近海の海底など、世界のいくつかの海底の多くの場所の地層中で、氷の結晶中にメタンが存在している事が明らかになった。この海底のメタンの含まれた氷を'''メタンハイドレート'''という。採掘されたメタンハイドレートの外見はドライアイスに似ている。採掘されたメタンハイドレートに点火すると、メタンだけが燃え、また、最終的に氷が熱で解けて水になる(氷が燃えてるのではない。燃えてるのはメタンである。)。 将来のエネルギー資源として、メタンハイドレートが注目されている(しかし2016年の現状では、まだ資源として実用的な段階には、メタンハイドレートの利用技術は達してない。)。 なお、メタンは温室効果ガスであるので(メタンの化学式には炭素が含まれているので、燃やすと二酸化炭素が発生するから)、メタンハイドレートを燃やすことでも温室効果があるので、気をつけるべきである。 == アルケンの構造 == {| style="text-align:center" cellspacing="0" border="1" align="right" !分子式 !名称 !構造式 !沸点(℃) |- |C{{sub|}}H{{sub|2}}=C{{sub|}}H{{sub|2}} |エチレン (エテン) |[[ファイル:Ethylene.svg|150x150ピクセル|エチレン]] |ー104℃ |- |C{{sub|}}H{{sub|2}}=CHC{{sub|}}H{{sub|3}} |プロピレン (プロペン) |[[ファイル:Propene-2D-flat.png|150x150ピクセル|プロピレン]] |ー47℃ |- |C{{sub|}}H{{sub|2}}=CHC{{sub|2}}H{{sub|5}} |1-ブテン |[[ファイル:1-Butene_Formula_V.1.svg|150x150ピクセル|プロピレン]] |ー6℃ |} アルケンは分子式がC{{sub|n}}H{{sub|2n}}と書け、不飽和度1である。アルケンは不飽和炭化水素である。右におもなアルカンの分子式と名称、構造式を示す。 '''エチレン'''の水素原子1個をメチル基 CH<sub>3</sub>- に置き換えると、'''プロピレン'''('''プロペン''')になる。 エチレン(ethylene)はエテン(ethene)の慣用名である。IUPAC命名法ではエテンであるが、慣用名のエチレンの使用も認められている。 == 一般的な性質 == === シス-トランス異性体 === アルケンは二重結合が含まれているが、二重結合の部分は回転ができないため、そのため、いくつかのアルケンでは、異性体が存在する。このような異性体を、'''シス-トランス異性体'''(cis-trans isomers)<ref>幾何異性体とも</ref>という。 たとえば 2-ブテン では、シス形(cis form)とトランス形(trans form)という2種類の異性体が存在する。 ---- * シス形 [[ファイル:Cis-2-Buten.svg|200x200ピクセル]] [[ファイル:Cis-but-2-ene-3D-balls.png|200x200ピクセル]] cis-2-ブテン 融点:ー139℃ 沸点:4℃ ---- * トランス形 [[ファイル:Trans-2-Buten.svg|200x200ピクセル]] [[ファイル:Trans-but-2-ene-3D-balls.png|200x200ピクセル]] trans-2-ブテン 融点:ー106℃ 沸点:1℃ === 付加反応 === アルケンには二重結合が含まれているため、ハロゲンなどと反応して二重結合の1つを切って、そこと単結合をつくる。このような反応を'''付加反応'''(additional reaction)という。(反応例を下図に示す。)  たとえばエチレンは、臭素と反応すると、付加反応により、1,2-ジブロモエタンになる。 : [[ファイル:Bromine-adds-to-ethene.png|左|サムネイル|500x500ピクセル|エチレンの臭素付加反応の化学反応式]] また、エチレンは、触媒として白金PtまたはニッケルNiの条件下で、エチレンは水素と付加反応をして、エタンになる。 : [[ファイル:エチレンの水素付加.svg|500x500ピクセル|エチレンの水素付加]] なお、付加反応はアルケンに限らず不飽和化合物で見られ、炭素間の二重結合や三重結合に対しておこる反応である。いっぽう、アルカンのような単結合のみの飽和炭化水素では起こらない反応である。 : [[ファイル:Ear.png|左|サムネイル|750x750ピクセル|付加反応の例]] {{-}} ==== マルコフニコフ則 ==== [[ファイル:Markovnikov's_rule_illust_for_beginner_student_in_japanese.svg|左|サムネイル|700x700ピクセル|マルコフニコフ則]] {{-}} アルケンの二重結合に、HXが付加するとき、二種類の生成物が考えられるが、このとき、二重結合している炭素原子に結合しているHが多いほうに、HXのHが付加し、少ない方にXが付加した化合物がより多く生成する、という経験則があり、この経験則を'''マルコフニコフ則'''(Markovnikov rule)という。 === 酸化 === また、不飽和炭化水素は酸化剤と反応して酸化される。赤紫色の過マンガン酸カリウム水溶液にたとえばエチレンを通じると、エチレンは酸化され、二酸化マンガンの黒色沈殿を生じるとともに赤紫色が消える。このような反応は、メタンをはじめアルカンでは起こらない。 === その他 === その他、アルケンは次のような有機化合物一般の性質をもつ。 * 水に溶けにくい。 * エーテルなどの有機溶媒によく溶ける。 * ススを少し出しながら燃えて、二酸化炭素と水を生じる。 ==== エチレン ==== [[ファイル:Ethylene_3D.png|サムネイル|エチレン]] '''エチレン'''(ehtylene)は分子式C{{sub|2}}H{{sub|4}}の、もっとも炭素数が少ない基本的なアルケンである。常温では無色の気体である。二重結合で結びついている炭素原子と、それに直接結合した原子はすべて同一平面上にあるため、右図のようにエチレン分子は全ての原子が同一平面上にある。 エチレンは、実験室ではエタノールの分子内脱水により得られる。エタノールに濃硫酸を加え、160℃程度で加熱するすると、エタノールの分子内で脱水反応がおこり、エチレンが生成する。(下図に例を示す。) : [[ファイル:Ethanol_to_ethylene.svg|左|サムネイル|500x500ピクセル|エチレンの生成の化学反応式]] {{-}} また、エチレンは二重結合を含むため、赤褐色の臭素水に通じると、付加反応により臭素の色が消え無色になる。(下図に例を示す。) : [[ファイル:Bromine-adds-to-ethene.png|左|サムネイル|500x500ピクセル|エチレンの臭素付加反応の化学反応式]] {{-}} さらに、赤紫色の過マンガン酸カリウム水溶液に通じると、エチレンは酸化され、黒色の二酸化マンガンの沈殿が生じる。 工業的には、ナフサの熱分解でエチレンが得られる。エチレンは様々な薬品の合成原料であり、工業的に重要な物質である。 エチレンは、植物ホルモンでもある。 === アルキンの構造 === {| style="text-align:center" cellspacing="0" border="1" align="right" !分子式 !名称 !構造式 !沸点(℃) |- |C{{sub|2}}H{{sub|2}} |'''アセチレン''' |[[ファイル:Acetylene-2D.svg|150x150ピクセル|アセチレン]] |ー74℃ |- |C{{sub|3}}H{{sub|4}} |'''プロピン''' |[[ファイル:Propyne-2D-flat-1.svg|150x150ピクセル|プロピン]] |ー23℃ |} 右図のアセチレンのように、一般に、炭素間の結合に三重結合を1つ含むため分子式が C{{sub|n}}H{{sub|2n-2}} と書ける炭化水素を'''アルキン'''(alkyne)という。右に、おもなアルカンの分子式と名称、構造式を示す。 なお、アセチレン分子の立体構造は、すべての原子が直線上にならぶ配置になっている。この理由は、三重結合の部分は、回転をできないから、である。 === アルキンの性質 === アルキンは三重結合のため、'''付加反応'''を起こしやすく、酸化剤と反応して酸化される。 また、アルキンは次のような有機化合物一般の性質をもつ。 * 水に溶けにくい。 * エーテルなどの有機溶媒によく溶ける。 * ススを多く出しながら燃えて、二酸化炭素と水を生じる。 燃焼時のススの多さは不飽和度が高いほど多くなり、その時の炎も明るくなる。 ==== アセチレン ==== [[ファイル:Acetylene-2D.svg|サムネイル|アセチレンの構造式]] [[ファイル:Acetylene-3D-balls.png|サムネイル|アセチレン分子の形状]] '''アセチレン'''は分子式C{{sub|2}}H{{sub|2}}の、もっとも炭素数が少ない基本的なアルキンである。アセチレンの構造式は、右図のように '''HC&#x2261;CH''' と書く。常温ではアセチレンは無色の気体である。三重結合で結びついている炭素原子と、それに直接結合した原子はすべて同一直線上にあるため、右図のようにエチレン分子は全ての原子が一直線上にある。 アセチレンは、実験室では炭化カルシウムCaC{{sub|2}}を水と反応させることにより得られる。炭化カルシウムを細かな穴をあけたアルミ箔で包み、水を入れた水槽に入れると、アセチレンが発生する。アセチレンは水に溶けないため、水上置換法により捕集する。 : CaC{{sub|2}} + 2H{{sub|2}}O &#x2192; Ca(OH){{sub|2}} + C{{sub|2}}H{{sub|2}}↑ なお、アセチレンの工業的な製法では、石油などに含まれるアルカンを熱分解(「クラッキング」という)して、アセチレンをつくる。 [[ファイル:Beveridge_brothers_rosebud_0.jpg|右|225x225ピクセル|酸素アセチレン炎]] アセチレンは、溶接用のバーナーの炎に用いられる。アセチレンに酸素を混ぜて点火すると、3000℃を超える高温の炎が得られる。そのため、金属の溶接や切断の際に酸素アセチレン炎が用いられる。 : ※ なお、炭化カルシウム CaC{{sub|2}} のことを「カーバイド」ともいう。しかし、炭化カルシウム以外の物質でも、金属の炭化物のこともカーバイドというので、暗記の必要性は低い。 === アセチレンの反応 === ==== 付加反応 ==== 三重結合は付加反応を受けやすく、白金やニッケルなどを触媒として水素と反応させると、エチレンやエタンを生じる。 : [[ファイル:Synthesis_Ethylene.svg|左|サムネイル|500x500ピクセル|アセチレンC{{sub|2}}H{{sub|2}}への水素の付加によって、エチレンH<sub>2</sub>C=CH<sub>2</sub>が生じた反応]] {{-}} ==== 過マンガン酸カリウム水溶液 ==== 塩基性の過マンガン酸カリウム水溶液(赤紫色の状態)に通じると、MnO2の沈殿が生じる。 ==== 臭素との反応 ==== また、アセチレンは三重結合を含むため、赤褐色の臭素水に通じると、付加反応により1-1-2-2-テトラブロモエタンが生じるため臭素の色が消え、無色になる。 ==== 水との付加 ==== 硫酸水銀 HgSO<sub>4</sub> を触媒として、アセチレンに水が付加することにより、不安定な中間生成物を経て、最終的にアセトアルデヒドを生じる。アセチレンは、まずはじめにビニルアルコール(CH{{sub|2}}CH(OH))になるが、これは非常に不安定であり、アセトアルデヒド(CH{{sub|3}}CHO)になる。 : [[ファイル:Ethin_Ethanal.svg|左|サムネイル|600x600ピクセル|アセチレンへの水の付加。まんなかの式にある、途中の生成物はビニルアルコール。いちばん右の式にある、最終的な生成物がアセトアルデヒド。]] {{-}} ==== 赤熱した鉄 ==== アセチレンが、赤熱した鉄にふれると、鉄が触媒として作用し、アセチレンの3分子が重合して、ベンゼンが生じる。 : [[ファイル:Ethin-Benzol.png|左|サムネイル|アセチレンの3分子重合。右側の式がベンゼン環]] {{-}}<!-- 銀アセチリド、銅アセチリドは省略 -->炭素が環状(かんじょう)に結合している炭化水素のことを 環式炭化水素(かんしき たんかすいそ) という。 == シクロアルカン == {| style="text-align:center" cellspacing="0" border="1" align="right" !分子式 !名称 !構造式 |- |C{{sub|4}}H{{sub|8}} |'''シクロブタン''' |[[ファイル:Cyclobutane.svg|102x102ピクセル|シクロブタン]] |- |C{{sub|5}}H{{sub|10}} |'''シクロペンタン''' |[[ファイル:Cyclopentane.svg|100x100ピクセル|シクロペンタン]] |- |C{{sub|6}}H{{sub|12}} |'''シクロヘキサン''' |[[ファイル:Cyclohexane-compressed.svg|100x100ピクセル|シクロヘキサン]] |} 一般式C{{sub|n}}H{{sub|2n}}で表される環式炭化水素を'''シクロアルカン'''という。炭素間の結合がすべて単結合である。右におもなシクロアルカンの分子式と名称および構造式を示す。 シクロアルカンの「シクロ(cyclo-)」とは環式であることを表す接頭辞であり、「シクロアルカン」とは環式のアルカンであることを示している。 ==== 一般的な性質 ==== シクロアルカンは飽和炭化水素であり、[[高校化学 脂肪族炭化水素#アルカン|アルカン]]に似た性質をもつ。 * 光を当てると'''置換反応'''を起こす。 * 水に溶けにくい。 * エーテルなどの有機溶媒(ゆうき ようばい)によく溶ける。 * 燃えてもススをほとんど出さずに燃えて、二酸化炭素と水を生じる。 ==== シクロヘキサン ==== シクロヘキサンは分子式C{{sub|6}}H{{sub|12}}のシクロアルカンである。分子の構造として次の2種類が存在する。 * いす型: [[ファイル:Konf_vzorec_cyklohexan-Z.PNG|50x50ピクセル|シクロヘキサン-いす型]] * 舟型: [[ファイル:Konf_vzorec_cyklohexan-C.PNG|50x50ピクセル|シクロヘキサン-舟型]] 舟型は不安定な構造であり、通常はいす型の構造をとる。 == シクロアルケン == [[ファイル:Cyclohexene_for_highscool.svg|サムネイル|200x200ピクセル|シクロへキセン。 融点: -104℃。 沸点:83℃。]] 環状構造で炭素原子間に二重結合を1個もつ炭化水素を '''シクロアルケン'''(cycloalken)という。 一般式はC<sub>n</sub>H<sub>2n-2</sub>で表される。 シクロアルケンの化学的性質は、鎖式構造のアルケンに似た性質があり、付加反応を起こしやすい。 シクロアルケンには、シクロペンテンC<sub>5</sub>H<sub>8</sub>やシクロヘキセンC<sub>6</sub>H<sub>10</sub>などがある。 {{DEFAULTSORT:たんかすいそ さしきたんかすいそ あるかん}} [[Category:高等学校化学]] [[Category:高等学校教育]] [[Category:化学]] cv1qwkrjuedyi6u35u637o5jypn4arh 207212 207210 2022-08-25T09:25:11Z Nermer314 62933 wikitext text/x-wiki {{pathnav|高等学校の学習|高等学校理科|高等学校 化学|pagename=脂肪族炭化水素|frame=1|small=1}} {|border=1 cellspacing=0 align=right text-align=center style="text-align:center" |- style="background:silver" !分子式!!名称!!構造式 |- |CH{{sub|4}}||'''メタン'''||[[File:Methan Lewis.svg|70px|メタン]] |- |C{{sub|2}}H{{sub|6}}||'''エタン'''||[[File:Ethan_Lewis.svg|100px|エタン]] |- |C{{sub|3}}H{{sub|8}}||'''プロパン'''||[[File:Propan_Lewis.svg|150px|プロパン]] |- |C{{sub|4}}H{{sub|10}}||'''ブタン'''||[[File:Butan_Lewis.svg|150px|ブタン]] |- |C{{sub|5}}H{{sub|12}}||'''ペンタン'''||[[File:Pentane.svg|150px|ペンタン]] |- |C{{sub|6}}H{{sub|14}}||'''ヘキサン'''||[[File:Hexane_displayed.svg|160px|ヘキサン]] |} 脂肪族炭化水素の内、鎖式炭化水素ですべて単結合な化合物を'''アルカン、'''二重結合が一個だけある化合物を'''アルケン'''、三重結合が一個だけある化合物を'''アルキン'''という。 環式炭化水素ですべて単結合な化合物を'''シクロアルカン'''という。 == アルカン == アルカンは分子式がC{{sub|n}}H{{sub|2n+2}}と書け、不飽和度0である。右におもなアルカンの分子式と名称、構造式を示す。 === アルカンが含まれる物質 === 天然ガスには、メタン CH<sub>4</sub> が含まれる。メタンは天然ガスの主成分である。都市ガスの成分として、メタンは利用されている。 また、ガソリンには、さまざまなアルカンなどの有機化合物が含まれている。 === アルカンの立体構造 === '''メタン'''は分子式CH{{sub|4}}であり、四面体構造をしている。 炭素原子間の単結合と三重結合は自由に回転できるが、二重結合は回転することができない。 したがって、アルカンの炭素間は自由に回転できる。 プロパンの炭素は、折れ線状に、並んでいる。 === アルカンの性質 === {|border=1 cellspacing=0 align=right text-align=center style="text-align:center" |- style="background:silver" !分子式!!名称!!沸点(℃) |- |CH{{sub|4}}||'''メタン'''|| - 161℃ |- |C{{sub|2}}H{{sub|6}}||'''エタン'''|| - 9℃ |- |C{{sub|3}}H{{sub|8}}||'''プロパン'''|| - 42℃ |- |C{{sub|4}}H{{sub|10}}||'''ブタン'''|| - 1℃ |- |C{{sub|5}}H{{sub|12}}||'''ペンタン'''||36℃ |- |C{{sub|6}}H{{sub|14}}||'''ヘキサン'''||69℃ |} 直鎖のアルカンは、炭素数が増えるにつれて沸点・融点が次第に高くなる。たとえば常温では、炭素数1のメタンから炭素数4のブタンまでは気体であるが、炭素数5のペンタンや炭素数6のヘキサンは液体である。 また、アルカンの炭素数が4以上になると、そのアルカンには構造異性体が存在する。炭素原子数が多くなると異性体の数は爆発的に増加し、たとえば炭素数4のブタンは他に1種類のみ異性体を持つが、炭素数10のデカンは他に74種の異性体を持つ。さらに、炭素数20のエイコサンになると、他に36万種を超える異性体が存在する。 === アルカンの性質 === * 水に溶けにくいが、有機溶媒(ジエチルエーテルやトルエンなどが有機溶媒である)によく溶ける。 * ススをほとんど出さずに燃えて、二酸化炭素と水を生じる。 * 固体や液体のアルカンは、水より密度が小さいので、水に浮く。 === 置換反応 === 常温でアルカンは安定であり、薬品と化学反応を起こしにくい。しかし、光を当てると(おもに紫外線による作用で)、アルカンがハロゲン元素と反応して、アルカンの水素原子がハロゲン原子と置き換わってハロゲン化水素を生じる反応が起こる。これを'''置換反応'''(substitution reaction)という。 ==== メタン ==== [[File:Methane-2D-stereo.svg|thumb|100px|メタン]] '''メタン'''は分子式CH{{sub|4}}の、もっとも炭素数が少ない基本的なアルカンである。常温では無色の気体である。実験室では、酢酸ナトリウムと水酸化ナトリウムを混合して加熱することで得られる。なお、この実験では水上置換法で捕集する。 : CH{{sub|3}}COONa + NaOH &rarr; Na{{sub|2}}CO{{sub|3}} + CH{{sub|4}}↑ メタンは光を当てるとハロゲンと置換反応を起こす。たとえば、メタンに光を当てながら塩素と反応させると、次のように1つずつ水素が塩素に置き換わる。 : CH{{sub|4}} + Cl{{sub|2}} &rarr; HCl + CH{{sub|3}}Cl (クロロメタン) : CH{{sub|3}}Cl + Cl{{sub|2}} &rarr; HCl + CH{{sub|2}}Cl{{sub|2}} (ジクロロメタン) : CH{{sub|2}}Cl{{sub|2}} + Cl{{sub|2}} &rarr; HCl + CHCl{{sub|3}} (トリクロロメタン、クロロホルム) : CHCl{{sub|3}} + Cl{{sub|2}} &rarr; HCl + CCl{{sub|4}} (テトラクロロメタン、四塩化炭素) * メタンハイドレート [[Image:Burning hydrate inlay US Office Naval Research.jpg|right|frame| メタンと水に分離し燃えるメタンハイドレート。左上にクラスレートの構造を示す。 (University of Göttingen, GZG. Abt. Kristallographie)<br />出典: アメリカ地質調査所。]] 近年、日本近海の海底など、世界のいくつかの海底の多くの場所の地層中で、氷の結晶中にメタンが存在している事が明らかになった。この海底のメタンの含まれた氷を'''メタンハイドレート'''という。採掘されたメタンハイドレートの外見はドライアイスに似ている。採掘されたメタンハイドレートに点火すると、メタンだけが燃え、また、最終的に氷が熱で解けて水になる(氷が燃えてるのではない。燃えてるのはメタンである。)。 将来のエネルギー資源として、メタンハイドレートが注目されている(しかし2016年の現状では、まだ資源として実用的な段階には、メタンハイドレートの利用技術は達してない。)。 なお、メタンは温室効果ガスであるので(メタンの化学式には炭素が含まれているので、燃やすと二酸化炭素が発生するから)、メタンハイドレートを燃やすことでも温室効果があるので、気をつけるべきである。 == アルケン == {| style="text-align:center" cellspacing="0" border="1" align="right" !分子式 !名称 !構造式 !沸点(℃) |- |C{{sub|}}H{{sub|2}}=C{{sub|}}H{{sub|2}} |エチレン (エテン) |[[ファイル:Ethylene.svg|150x150ピクセル|エチレン]] |ー104℃ |- |C{{sub|}}H{{sub|2}}=CHC{{sub|}}H{{sub|3}} |プロピレン (プロペン) |[[ファイル:Propene-2D-flat.png|150x150ピクセル|プロピレン]] |ー47℃ |- |C{{sub|}}H{{sub|2}}=CHC{{sub|2}}H{{sub|5}} |1-ブテン |[[ファイル:1-Butene_Formula_V.1.svg|150x150ピクセル|プロピレン]] |ー6℃ |} アルケンは分子式がC{{sub|n}}H{{sub|2n}}と書け、不飽和度1である。アルケンは不飽和炭化水素である。右におもなアルカンの分子式と名称、構造式を示す。 '''エチレン'''の水素原子1個をメチル基 CH<sub>3</sub>- に置き換えると、'''プロピレン'''('''プロペン''')になる。 エチレン(ethylene)はエテン(ethene)の慣用名である。IUPAC命名法ではエテンであるが、慣用名のエチレンの使用も認められている。 === シス-トランス異性体 === アルケンは二重結合が含まれているが、二重結合の部分は回転ができないため、そのため、いくつかのアルケンでは、異性体が存在する。このような異性体を、'''シス-トランス異性体'''(cis-trans isomers)<ref>幾何異性体とも</ref>という。 たとえば 2-ブテン では、シス形(cis form)とトランス形(trans form)という2種類の異性体が存在する。 ---- * シス形 [[ファイル:Cis-2-Buten.svg|200x200ピクセル]] [[ファイル:Cis-but-2-ene-3D-balls.png|200x200ピクセル]] cis-2-ブテン 融点:ー139℃ 沸点:4℃ ---- * トランス形 [[ファイル:Trans-2-Buten.svg|200x200ピクセル]] [[ファイル:Trans-but-2-ene-3D-balls.png|200x200ピクセル]] trans-2-ブテン 融点:ー106℃ 沸点:1℃ === 付加反応 === アルケンには二重結合が含まれているため、ハロゲンなどと反応して二重結合の1つを切って、そこと単結合をつくる。このような反応を'''付加反応'''(additional reaction)という。(反応例を下図に示す。)  たとえばエチレンは、臭素と反応すると、付加反応により、1,2-ジブロモエタンになる。 : [[ファイル:Bromine-adds-to-ethene.png|左|サムネイル|500x500ピクセル|エチレンの臭素付加反応の化学反応式]] また、エチレンは、触媒として白金PtまたはニッケルNiの条件下で、エチレンは水素と付加反応をして、エタンになる。 : [[ファイル:エチレンの水素付加.svg|500x500ピクセル|エチレンの水素付加]] なお、付加反応はアルケンに限らず不飽和化合物で見られ、炭素間の二重結合や三重結合に対しておこる反応である。いっぽう、アルカンのような単結合のみの飽和炭化水素では起こらない反応である。 : [[ファイル:Ear.png|左|サムネイル|750x750ピクセル|付加反応の例]] {{-}} ==== マルコフニコフ則 ==== [[ファイル:Markovnikov's_rule_illust_for_beginner_student_in_japanese.svg|左|サムネイル|700x700ピクセル|マルコフニコフ則]] {{-}} アルケンの二重結合に、HX<ref>HClやH<sub>2</sub>O (H-OH) など</ref>が付加するとき、二種類の生成物が考えられるが、このとき、二重結合している炭素原子に結合しているHが多いほうに、HXのHが付加し、少ない方にXが付加した化合物が多く生成する、という経験則があり、この経験則を'''マルコフニコフ則'''(Markovnikov rule)という。 === 酸化 === また、不飽和炭化水素は酸化剤と反応して酸化される。赤紫色の過マンガン酸カリウム水溶液にたとえばエチレンを通じると、エチレンは酸化され、二酸化マンガンの黒色沈殿を生じるとともに赤紫色が消える。このような反応は、メタンをはじめアルカンでは起こらない。 === その他 === その他、アルケンは次のような有機化合物一般の性質をもつ。 * 水に溶けにくい。 * エーテルなどの有機溶媒によく溶ける。 * ススを少し出しながら燃えて、二酸化炭素と水を生じる。 ==== エチレン ==== [[ファイル:Ethylene_3D.png|サムネイル|エチレン]] '''エチレン'''(ehtylene)は分子式C{{sub|2}}H{{sub|4}}の、もっとも炭素数が少ない基本的なアルケンである。常温では無色の気体である。二重結合で結びついている炭素原子と、それに直接結合した原子はすべて同一平面上にあるため、右図のようにエチレン分子は全ての原子が同一平面上にある。 エチレンは、実験室ではエタノールの分子内脱水により得られる。エタノールに濃硫酸を加え、160℃程度で加熱するすると、エタノールの分子内で脱水反応がおこり、エチレンが生成する。(下図に例を示す。) : [[ファイル:Ethanol_to_ethylene.svg|左|サムネイル|500x500ピクセル|エチレンの生成の化学反応式]] {{-}} また、エチレンは二重結合を含むため、赤褐色の臭素水に通じると、付加反応により臭素の色が消え無色になる。(下図に例を示す。) : [[ファイル:Bromine-adds-to-ethene.png|左|サムネイル|500x500ピクセル|エチレンの臭素付加反応の化学反応式]] {{-}} さらに、赤紫色の過マンガン酸カリウム水溶液に通じると、エチレンは酸化され、黒色の二酸化マンガンの沈殿が生じる。 工業的には、ナフサの熱分解でエチレンが得られる。エチレンは様々な薬品の合成原料であり、工業的に重要な物質である。 エチレンは、植物ホルモンでもある。 == アルキン == {| style="text-align:center" cellspacing="0" border="1" align="right" !分子式 !名称 !構造式 !沸点(℃) |- |C{{sub|2}}H{{sub|2}} |'''アセチレン''' |[[ファイル:Acetylene-2D.svg|150x150ピクセル|アセチレン]] |ー74℃ |- |C{{sub|3}}H{{sub|4}} |'''プロピン''' |[[ファイル:Propyne-2D-flat-1.svg|150x150ピクセル|プロピン]] |ー23℃ |} 右図のアセチレンのように、一般に、炭素間の結合に三重結合を1つ含むため分子式が C{{sub|n}}H{{sub|2n-2}} と書ける炭化水素を'''アルキン'''(alkyne)という。右に、おもなアルカンの分子式と名称、構造式を示す。 なお、アセチレン分子の立体構造は、すべての原子が直線上にならぶ配置になっている。この理由は、三重結合の部分は、回転をできないから、である。 === アルキンの性質 === アルキンは三重結合のため、'''付加反応'''を起こしやすく、酸化剤と反応して酸化される。 また、アルキンは次のような有機化合物一般の性質をもつ。 * 水に溶けにくい。 * エーテルなどの有機溶媒によく溶ける。 * ススを多く出しながら燃えて、二酸化炭素と水を生じる。 燃焼時のススの多さは不飽和度が高いほど多くなり、その時の炎も明るくなる。 ==== アセチレン ==== [[ファイル:Acetylene-2D.svg|サムネイル|アセチレンの構造式]] [[ファイル:Acetylene-3D-balls.png|サムネイル|アセチレン分子の形状]] '''アセチレン'''は分子式C{{sub|2}}H{{sub|2}}の、もっとも炭素数が少ない基本的なアルキンである。アセチレンの構造式は、右図のように '''HC&#x2261;CH''' と書く。常温ではアセチレンは無色の気体である。三重結合で結びついている炭素原子と、それに直接結合した原子はすべて同一直線上にあるため、右図のようにエチレン分子は全ての原子が一直線上にある。 アセチレンは、実験室では炭化カルシウムCaC{{sub|2}}を水と反応させることにより得られる。炭化カルシウムを細かな穴をあけたアルミ箔で包み、水を入れた水槽に入れると、アセチレンが発生する。アセチレンは水に溶けないため、水上置換法により捕集する。 : CaC{{sub|2}} + 2H{{sub|2}}O &#x2192; Ca(OH){{sub|2}} + C{{sub|2}}H{{sub|2}}↑ なお、アセチレンの工業的な製法では、石油などに含まれるアルカンを熱分解(「クラッキング」という)して、アセチレンをつくる。 [[ファイル:Beveridge_brothers_rosebud_0.jpg|右|225x225ピクセル|酸素アセチレン炎]] アセチレンは、溶接用のバーナーの炎に用いられる。アセチレンに酸素を混ぜて点火すると、3000℃を超える高温の炎が得られる。そのため、金属の溶接や切断の際に酸素アセチレン炎が用いられる。 : ※ なお、炭化カルシウム CaC{{sub|2}} のことを「カーバイド」ともいう。しかし、炭化カルシウム以外の物質でも、金属の炭化物のこともカーバイドというので、暗記の必要性は低い。 === アセチレンの反応 === ==== 付加反応 ==== 三重結合は付加反応を受けやすく、白金やニッケルなどを触媒として水素と反応させると、エチレンやエタンを生じる。 : [[ファイル:Synthesis_Ethylene.svg|左|サムネイル|500x500ピクセル|アセチレンC{{sub|2}}H{{sub|2}}への水素の付加によって、エチレンH<sub>2</sub>C=CH<sub>2</sub>が生じた反応]] {{-}} ==== 過マンガン酸カリウム水溶液 ==== 塩基性の過マンガン酸カリウム水溶液(赤紫色の状態)に通じると、MnO2の沈殿が生じる。 ==== 臭素との反応 ==== また、アセチレンは三重結合を含むため、赤褐色の臭素水に通じると、付加反応により1-1-2-2-テトラブロモエタンが生じるため臭素の色が消え、無色になる。 ==== 水との付加 ==== 硫酸水銀 HgSO<sub>4</sub> を触媒として、アセチレンに水が付加することにより、不安定な中間生成物を経て、最終的にアセトアルデヒドを生じる。アセチレンは、まずはじめにビニルアルコール(CH{{sub|2}}CH(OH))になるが、これは非常に不安定であり、アセトアルデヒド(CH{{sub|3}}CHO)になる。 : [[ファイル:Ethin_Ethanal.svg|左|サムネイル|600x600ピクセル|アセチレンへの水の付加。まんなかの式にある、途中の生成物はビニルアルコール。いちばん右の式にある、最終的な生成物がアセトアルデヒド。]] {{-}} ==== 赤熱した鉄 ==== アセチレンが、赤熱した鉄にふれると、鉄が触媒として作用し、アセチレンの3分子が重合して、ベンゼンが生じる。 : [[ファイル:Ethin-Benzol.png|左|サムネイル|アセチレンの3分子重合。右側の式がベンゼン環]] {{-}}<!-- 銀アセチリド、銅アセチリドは省略 -->炭素が環状(かんじょう)に結合している炭化水素のことを 環式炭化水素(かんしき たんかすいそ) という。 == シクロアルカン == {| style="text-align:center" cellspacing="0" border="1" align="right" !分子式 !名称 !構造式 |- |C{{sub|4}}H{{sub|8}} |'''シクロブタン''' |[[ファイル:Cyclobutane.svg|102x102ピクセル|シクロブタン]] |- |C{{sub|5}}H{{sub|10}} |'''シクロペンタン''' |[[ファイル:Cyclopentane.svg|100x100ピクセル|シクロペンタン]] |- |C{{sub|6}}H{{sub|12}} |'''シクロヘキサン''' |[[ファイル:Cyclohexane-compressed.svg|100x100ピクセル|シクロヘキサン]] |} 一般式C{{sub|n}}H{{sub|2n}}で表される環式炭化水素を'''シクロアルカン'''という。炭素間の結合がすべて単結合である。右におもなシクロアルカンの分子式と名称および構造式を示す。 シクロアルカンの「シクロ(cyclo-)」とは環式であることを表す接頭辞であり、「シクロアルカン」とは環式のアルカンであることを示している。 ==== 一般的な性質 ==== シクロアルカンは飽和炭化水素であり、[[高校化学 脂肪族炭化水素#アルカン|アルカン]]に似た性質をもつ。 * 光を当てると'''置換反応'''を起こす。 * 水に溶けにくい。 * エーテルなどの有機溶媒(ゆうき ようばい)によく溶ける。 * 燃えてもススをほとんど出さずに燃えて、二酸化炭素と水を生じる。 ==== シクロヘキサン ==== シクロヘキサンは分子式C{{sub|6}}H{{sub|12}}のシクロアルカンである。分子の構造として次の2種類が存在する。 * いす型: [[ファイル:Konf_vzorec_cyklohexan-Z.PNG|50x50ピクセル|シクロヘキサン-いす型]] * 舟型: [[ファイル:Konf_vzorec_cyklohexan-C.PNG|50x50ピクセル|シクロヘキサン-舟型]] 舟型は不安定な構造であり、通常はいす型の構造をとる。 == シクロアルケン == [[ファイル:Cyclohexene_for_highscool.svg|サムネイル|200x200ピクセル|シクロへキセン。 融点: -104℃。 沸点:83℃。]] 環状構造で炭素原子間に二重結合を1個もつ炭化水素を '''シクロアルケン'''(cycloalken)という。 一般式はC<sub>n</sub>H<sub>2n-2</sub>で表される。 シクロアルケンの化学的性質は、鎖式構造のアルケンに似た性質があり、付加反応を起こしやすい。 シクロアルケンには、シクロペンテンC<sub>5</sub>H<sub>8</sub>やシクロヘキセンC<sub>6</sub>H<sub>10</sub>などがある。 {{DEFAULTSORT:たんかすいそ さしきたんかすいそ あるかん}} [[Category:高等学校化学]] [[Category:高等学校教育]] [[Category:化学]] 4md29hiljsz934duixg409fxipps7nv 高校化学 気体の性質 0 18188 207227 206957 2022-08-25T11:23:02Z Nermer314 62933 Nermer314 がページ「[[高等学校化学II/気体の性質]]」を「[[高校化学 気体の性質]]」に移動しました: 現行課程に対応したタイトルに変更 wikitext text/x-wiki == 理想気体と実在気体 == :『[[高等学校理科 物理I/熱]]』が予備知識。 ==== 理想気体 ==== ボイル・シャルルの法則は、温度が高い場合や、定圧の場合はよく当てはまる。しかし、気体の温度が低い場合や、気体の圧力が高い場合には、ズレが大きくなってくる。 熱力学の計算では、計算の便宜上、どんなときでもボイル・シャルルの法則が、そのまま成り立つ気体を考えると、計算の都合がいい。このような、ボイル・シャルルの法則がそのまま成り立つ気体のことを'''理想気体'''(りそうきたい、ideal gas)という。 理想気体は気体分子の分子間力の影響が小さい場合に、良く成り立つ。 ==== 実在気体 ==== [[File:理想気体からのズレ 温度一定.svg|thumb|500px|理想気体からのズレ。 温度一定]] いっぽう、現実の気体を'''実在気体'''(じつざいきたい)という。実在気体でも、状態方程式を改良することによって、計算ができるような工夫がされている。いくつかの改良された方程式があるが、そのうちのひとつとして、ファンデルワールス方程式という式がある。 ;ファンデルワールスの状態方程式 理想気体の状態方程式では、分子そのものの大きさを考慮していないので、だったら、分子の大きさを考慮した式を作ればいいのである。同様に、理想気体では、分子間力も考慮していなかった。だったら、これを考慮した状態方程式を作れば良い。 このようにして、現実気体でも適合するように、分子の大きさと分子間力を考慮して改良された状態方程式として、'''ファンデルワールスの状態方程式'''がある。 ファンデルワールスの状態方程式を式であらわすと、 :<math> (P + \frac{n^2}{v^2} a)(V-nb) = nRT </math> である。式中のaが分子間力を考慮した係数である。式中のbは'''排除体積'''といい、分子の大きさを考慮した数値である。 まず式中のaの係数について考えよう。 係数の<math>+\frac{n^2}{v^2} </math>が分かりづらいかもしれないが、プラス符号がついているのは、分子間力によって圧力が減少するからであり、そのためには、符号をプラスにする必要がある。 では、<math>+\frac{n^2}{v^2} </math> をどう解釈するかを述べる。 先に結論を述べるが、 :<math>+\frac{n^2}{v^2} </math> = ある分子に作用する分子間力<math>\frac{n}{v} </math> × モル濃度<math> \frac{n}{v} </math> である。 では、この結論を導く。 まず、このような気体中の、ある1つの分子に作用する分子間力の大きさは、その分子の近くにあるまわりの分子の数に比例するので、よって、ある1つの分子に作用する分子間力の大きさは、気体の濃度 <math>c= \frac{n}{v} </math> に比例する。 そして、すべての分子が、このような分子間力を作用しあっている事を考慮する必要があるが、しかし分子間力の性質として、近くどうしの分子のみを考えれば充分なので、現実的には、単位体積中の分子数で計算する事になる。 単位体積中の分子数とは、つまり、その気体のモル濃度 <math>c= \frac{n}{v} </math> である。 (なお、理想気体の式 pv=nRT は、<math>P = cRT </math>と変形できたことも、思い出そう。) 結局、<math>+\frac{n^2}{v^2} </math>は、単に、 :<math>+\frac{n^2}{v^2} </math> = ある分子に作用する分子間力<math>\frac{n}{v} </math> × モル濃度<math> \frac{n}{v} </math> という計算である。 さて、bの係数について考えよう。 ボイル・シャルルの法則<math>PV = nRT </math>での体積Vとは、何かというと、これは気体分子が動ける空間である。だったら、それぞれの分子が動ける空間の体積は、その分子以外の他分子の体積を減算する必要がある。一般の気体の分子数は膨大なので他分子の数はn[mol]に比例すると見て良い。こうして、他分子の体積を減算した、気体分子が動ける分だけの体積<math>(V-nb)</math>を考慮すればよい。 ==== ※ 範囲外: 分子間力の起きる原因 ==== このような気体における、上述のようなファンデルワールス方程式のような実験結果をひきおこす分子間力の原因は何だろう? 読者の高校生は、化学Iで「ファンデルワールス力」を習ったと思う。 このファンデルワールス力こそが、このような実在気体での、分子間力の原因だと考えられてる。 :(なお、気体にかぎらず、単に「分子間力」といっただけの場合、水素結合(分子間のHとOHの引き合う結合)なども含む。しかし、このファンデルワールス方程式の気体の理論では、例外として気体が水蒸気の場合を除けば、水素結合は原因ではないだろう。) :(※ 上の節では、説明の簡単化のため、主に「ファンデルワールス力」の意味として「分子間力」という用語を用いた。) だが、そもそも「では、ファンデワールス力の原因は何か? 万有引力とファンデルワールス力は、どう違うのか?」という問題に行きつき、結局、また疑問になってしまう。 答えを結論からいうと、定説では、分子や原子では瞬間的な分極が頻繁(ひんぱん)に起きていて、つまり、瞬間的に、プラス電荷とマイナス電荷が分子の両端に発生していて、ほかの分子と電気的な引力をおよぼしあっている、・・・というような説が、定説である。(量子力学などによるエネルギーの「ゆらぎ」が、その瞬間的な分極の起きる根拠とされている。) 分極の影響は、たとえば磁石なら遠くにいくほど、測定位置から両極の距離がほぼ同じになり、そして反対符号のN極とS極の磁力が打ち消しあうので、磁石全体の影響は逆2乗よりも急激に減少していく。このような原理で、分極では、遠くの物体の影響は無視できるのである。 なので、ファンデルワールス力の理論でも、「じつは、分子や原子は、瞬間的に電気的な分極をしているため、このような力(ファンデルワールス力)が発生するのだ」、・・・と、定説では考えられている。 要するに、まだ未解明のことが多く、科学者たちも、ファンデルワールス力の正体を、よく分かっておらず、断言しきれないのである。 == 分圧の法則 == 反応しあわない分子式の異なる気体を混合させた複数種の気体を、一つの密閉した容器に混ぜた気体を、'''混合気体'''という。 混合して生じた混合気体の圧力を、その混合気体の'''全圧'''(ぜんあつ)という。 例として、2種の気体Aと気体Bを混ぜた混合気体を考える。混合気体の各成分AとBをそれぞれ別に、Aだけにして同じ容器に同じ温度で入れた時の圧力を気体Aの'''分圧'''(ぶんあつ)という。同様に、気体Bを気体Bだけにしておなじ容器に同じ温度で入れたときの圧力を気体Bの分圧という。 気体Aの分圧を<math>p_A</math> として、気体Bの分圧を<math>p_B</math> とすると、全圧pと分圧の間に次の関係が成り立つことが知られている。 <math> p=p_A +p_B </math> このような、「全圧は分圧の和に等しい。」という関係式を'''ドルトンの分圧の法則'''という。 気体成分が3個以上の場合でも、同様の結果が成り立つ。3種の場合は、気体A,B,Cについて、全圧と分圧の関係は、 <math> p=p_A +p_B+p_C </math> である。気体成分の種類の数に関わらず、これらの「全圧は分圧の和に等しい。」という関係式を'''ドルトンの分圧の法則'''という。 === 分圧の法則の導出 === 分圧の法則は、「混合気体でも、状態方程式が各成分単独の場合と同様に成り立つ」と仮定すれば、状態方程式から分圧の法則を導出できる。この法則は、気体成分の種類が何種類でも成り立つが、説明のため、気体成分は3種類と仮定しよう。混合気体の物質量について、以下のような関係が導出できる。 <math> n= n_A +n_B + n_C </math> これを示そう。まず、状態方程式より、全圧の状態方程式を表すと、 <math> pv=nRT </math> である。 このとき、分圧と物質量は、分圧の定義より、次の式になる。 <math> p_A v=n_A RT </math> <math> p_B v=n_B RT </math> <math> p_C v=n_C RT </math> これ等の3個の式を足し合わせると <math> (p_A +p_B +p_C ) v= ( n_A +n_B + n_C ) RT </math> これを、pv=nRTで割ると、 <math> \frac{p_A +p_B +p_C }{p} = \frac{ n_A +n_B + n_C }{n} </math> また、物質量の<math> n </math> と、 <math> n_A +n_B + n_C </math> との関係は、質量保存の法則より、以下の関係が成り立つ。 <math> n= n_A +n_B + n_C </math> これより、 <math> \frac{p_A +p_B +p_C }{p} = \frac{ n_A +n_B + n_C }{n} =1 </math> つまり、 <math> \frac{p_A +p_B +p_C }{p} =1 </math> 両辺に分母を掛けて <math> p_A +p_B +p_C =p </math> これは、分圧の法則に他ならない。 かくして、ドルトンの分圧の法則は導出された。 === 分圧とモル分率の関係 === 混合気体の物質量の総和に対する、各成分の物質量の比を'''モル分率'''という。 たとえば、3種類の混合気体A,B,CにおけるAのモル分率は <math> \frac{n_A}{n} </math> である。 同様に、Bのモル分率は、 <math> \frac{n_B}{n} </math> である。 モル分率と全圧について、次の関係式が成り立つ。 各成分の分圧は、全圧にその成分のモル分率を掛けたものに等しい。 <math> p_A v=n_A RT </math> ・・・(1) <math> pv=nRT </math> ・・・(2) これより、(1)を (2)で割って、 <math> \frac{p_A}{ p}= \frac{n_A}{n} </math> 分母の全圧pを両辺に掛ければ、 <math> p_A = p \frac{n_A}{n} </math> となり、命題「各成分の分圧は、全圧にその成分のモル分率を掛けたものに等しい。」を状態方程式から導出できた。以上。 === 水上置換法の分圧 === 水素H<sub>2</sub>などを水上置換法で集める場合を考える。水上置換法で集められる気体は、水蒸気の混じった混合気体である。捕集した気体の圧力には、水蒸気の分圧が含まれている。 この例の水素の場合、水素のみの分圧を求めたい場合は、捕集した気体の全圧から、水蒸気の分圧を差し引く必要がある。 つまり水素の分圧<math> p_{H_2}</math>は、全圧<math>P </math>から水蒸気の分圧<math>p_{H_2 O} </math>を差し引いた値になる。 <math> p_{H_2} = P - p_{H_2 O} </math> 大気圧下での水蒸気圧については表などで与えられるので、それを利用する。なお、参考値を言うと、温度t=27℃で、水蒸気圧は、およそ3.6kPa、あるいは単位を変えれば27mmHgである。 === 平均分子量 === 酸素と窒素のまじった大気中の空気などのように、2種類以上の気体が混在してる時、この混合気体を、仮に1種類の気体からなると仮定して、その気体の分子量[mol]を算出したものを'''平均分子量'''という。たとえば、空気は混合気体であり、主成分の窒素と酸素の物質量[mol]の割合が、 窒素:酸素=4:1 であるが、モル質量が窒素28g/molであり、酸素は32g/molなので、空気の平均分子量は ''28.0[g/mol] ×'' <math>\frac{4}{5}</math> ''+ 32.0[g/mol]×'' <math> \frac{4}{5}</math>''= 28.8[g/mol]'' となる。 実際にはアルゴンやニ酸化炭素なども含まれているので、これより少し式や値は変わるが、ほとんど同じ値になる。 以上の例では、大気中の空気を例に平均分子量を解説したが、なにも空気で何くても平均分子量は必要に応じて定義される。 [[Category:高等学校化学]] [[Category:高等学校教育]] [[Category:化学]] e81uobpalfxpz58hsjkfbkqkapq4jcg 高校化学 溶液の性質 0 18189 207225 205883 2022-08-25T11:22:42Z Nermer314 62933 Nermer314 がページ「[[高等学校化学I/溶液の性質]]」を「[[高校化学 溶液の性質]]」に移動しました: 現行課程に対応したタイトルに変更 wikitext text/x-wiki == 溶液 == [[Image:SaltInWaterSolutionLiquid.jpg|thumb|水に食塩を溶かし食塩水を作っている時の画像。]] 水 H<sub>2</sub>O に、食塩 NaCl を、これから混ぜる場合を考える。食塩を混ぜる前の水は、とくに他の砂糖や塩などの他の物質などを混ぜていない、純物質の水としよう。水道水は便宜上、一般の水と見なそう。純水も、大気圧下で採集を行えば、大気の空気が少し水に混ざるが、便宜上、それは無視しよう。 このような純物質の水に、少量の食塩をまぜたとしよう。水に食塩を混ぜて、スプーンなどで拡散すると、食塩は水中に拡散していき、やがて肉眼では見えなくなる。そして、混ぜた食塩の量が少なければ、水中にも食塩は沈殿しなくなる。このように、液体に混ぜた物質が、沈殿や凝集物を作らず、液中に拡散することを'''溶解'''(ようかい, dissolution)という。そして、水のように他のものを溶解する物体を'''溶媒'''(ようばい, solvent)という。塩化ナトリウムのように溶けた側の物質を'''溶質'''(ようしつ, solute)という。 溶媒が液体の場合に、溶解によって生じた均一な混合液体を'''溶液'''(ようえき, solution)という。 この食塩の例の場合は、食塩の量をもっと増やすと、やがて、かき混ぜても、溶けきらずに、時間が経てば底に食塩の沈殿が貯まるようになる。 このように、一定量の溶媒に溶ける溶質の量には限度がある。この溶かす限度の限界まで、溶質が溶けている状態の溶液を'''飽和溶液'''(ほうわようえき, saturated solution)という。これに対して、溶質がまだ溶ける溶液を'''不飽和溶液'''という。 == 電解質 == 塩化ナトリウムNaClを水に溶かすと、ナトリウムイオンNa<sup>+</sup>と塩素イオンCl<sup>-</sup>のような、正負のイオンに分かれる。このように溶解の際に、イオンに分かれる現象を'''電離'''(でんり, ionizasion)という。そして、水に解けて電離する物質を'''電解質'''(でんかいしつ, electrolyte)という。 グルコースの溶液は、水に溶けても電解しない。このような水に溶けても電解しない物質を'''非電解質'''という。 電解現象と溶解とを混同しないように注意しよう。 電解質のうち、塩化ナトリウムの水溶液と、酢酸の水溶液との比較をすると、酢酸は溶解をするし電離もするが、塩化ナトリウムよりも電離しづらいことが分かっている。 電解質のうち、塩化ナトリウムのように電離をしやすい物質を'''強電解質'''という。酢酸のように、溶液中のイオンの電離が弱いが、電離をしている物質を'''弱電解質'''という。 == 水和 == [[File:Dipole water.png|thumb|150px|水分子の極性の概念図。]] [[File:Na+H2O.svg|thumb|水分子によって水和したナトリウムイオン。]] 水分子は極性分子であり、酸素O原子がδ-に帯電し、H原子がδ+に帯電しているという、極性分子(polar molecule)である。 塩化ナトリウムを水に入れると、電離したそれぞれのイオン原子1個ずつについて、ナトリウムイオンNa<sup>+</sup>は水分子の陰性の酸素原子と引き合い、塩素イオンCl<sup>-</sup>は水分子の陽性の水素原子と引き合う。その結果、イオン原子は、周囲を水の分子によって囲まれる。 このように、溶質原子が水分子によって取り囲まれる現象を'''水和'''(すいわ, hydration)という。溶媒が水でない場合には、イオンが溶媒に取り囲まれるこのような現象は、'''溶媒和'''(solvation)と呼ばれる。 食塩の水和では、ナトリウムイオンでは隣に水分子の酸素原子の側が来る。塩素イオンでは、隣に水分子の水素原子の側が来る。 水和しているイオンを'''水和イオン'''(hydrated ion)という。 {{clear}} == 親水基と疎水基 == エタノールC<sub>2</sub>H<sub>5</sub>OHやグルコース(ブドウ糖)C<sub>6</sub> H<sub>12</sub> O<sub>6</sub> などは水に良く溶ける。このエタノールの分子は、分子中にヒドロキシル基 OH を持つ。エタノールでは、このヒドロキシル基の部分が、水分子と水素結合を生じて、エタノール分子が水和をする。グルコース分子も、実はヒドロキシル基を持っており、このヒドロキシル基の部分が、水分子と水素結合を生じて、グルコース分子が水和をする。 このエタノール分子中のヒドロキシル基のように、水和されやすい原子団の部分を'''親水基'''(しんすいき, hydrophilic group)という。水和されやすい性質を'''親水性'''(hydrophilicity)という。 これに対して、ベンゼンC6H6などは水に溶けない。このような分子は極性をもたない無極性分子である。一般に、親水基を持たない無極性分子は、水には溶けない。 また、エタノール分子中のエチル基C<sub>2</sub>H<sub>5</sub>の部分は、極性を持たず、この部分は水和には寄与していない。この分子の他にも、一般の炭化水素CmHnは無極性で、水和には寄与しない。このような、炭化水素のみからなりエタノールと違って親水基を持たない炭化水素分子は水和されにくい。このような親水性をもたない原子団を'''疎水基'''(そすいき, hydrophobic group)という。水和されにくい性質を'''疎水性'''(hydrophobicity)という。 無極性分子からなるヨウ素I<sub>2</sub>やナフタレンC<sub>10</sub> H<sub>8</sub> は、無極性分子の液体であるベンゼンC<sub>6</sub> H<sub>6</sub>や、四塩化炭素CCl(テトラクロロメタン)には、よく溶ける。 このように無極性分子の物質は、無極性分子の液体に溶けやすい。いっぽう、極性分子の物質は、極性分子からなる水に溶けやすいのであった。 これらのように、一般に極性の似ている分子は溶けあいやすい。 [[ファイル:Ethanol flat structure.png|thumb|left|200px|エタノールの構造式]] {{clear}} == 溶解度 == [[Image:SolubilityVsTemperature.png|right|400px|thumb|様々な物質の溶解度曲線]] ある一定の温度で、ある一定の質量の溶媒に対して、溶質を溶かして、溶質が溶けきる最大限の飽和溶液を得た場合、その飽和溶液に溶けている溶質の量を'''溶解度'''(solubility)という。つまり、溶解度とは、未混合の溶媒に対して、「この溶媒は、これから、どれだけの溶質を溶かせるか」という能力のことである。溶解度と濃度とは、別の概念なので、混同しないように。 溶解度の数値の表し方は、2種類ある。 一般的なのは、溶媒の質量100gに対して、溶かせる溶質の質量の割合[g/100g]、またはその溶質の質量[g]で定義する方法である。 溶解度の単位は、無次元で表す場合もあるが、無次元だと状況が分かりづらいという考えのもと、[g/100g]や、[g]などと表す場合もある。 溶解度は、溶媒の温度によって変化する。溶媒が水の水溶液の場合、水の温度によって、溶解度は変化する。 水に溶かす溶質では、一般に水の温度が高まるほど、ほとんどの溶質で、溶解度は高まる。ただし、例外的に水酸化カルシウムCa(OH)など、いくつかの分子では、温度上昇によって溶解度が下がる物質もある。 溶解度の温度変化をグラフで表したものを'''溶解度曲線'''(solubility curve)という。 == 再結晶法 == 不純物の混ざった混合物の固体に対して、その各成分の溶解度が大きく異なる場合は、その混合質を、熱した溶媒に飽和するまで溶かし、飽和後に冷却をしていけば、溶解度の小さい物質の側から先に、結晶が析出をしていくので不純物を取り除ける。このように、何らかの方法で溶質の結晶を析出させて不純物を取り除き精製する方法を'''再結晶法'''(recrystallization)という。 「再結晶」という語について、この例では、水溶液を用いた再結晶を紹介したが、「再結晶」とは、なにも水溶液にかぎらず、何らかの方法で結晶をいったん溶解または溶融させて、そのあとに結晶を析出させてえられた結晶ならば、一般に再結晶という。 なお、溶媒を冷却していく時に、あらかじめ他の実験で得られた、その物質の、平均的な溶解度を超えるまで冷やしても、析出しない場合がある。このように通常の溶解度を超えて溶質を含んでいる状態を'''過飽和'''(かほうわ, supersaturation)という。溶質を溶解度よりも過飽和に含んでいる溶液のことを'''過飽和溶液'''という。過飽和の状態は不安定であるので、過飽和溶液の場合は、少量の撹拌や振動などが加わるだけで、結晶の析出を始める。 溶質の種類によっては、再結晶法で結晶分子中に水分子が化合した結晶が得られる場合がある。このように結晶分子と化合している水を結晶水あるいは水和水という。結晶水は、加熱などによって除去できる場合が多い。 結晶から水和水を除去することを無水化などという。無水化して得られた結晶水を含まない固体を'''無水物'''(むすいぶつ, anhydride)という。 結晶が水和水を含む物質に対する溶解度の定義は、無水物の質量を、溶質の質量とみなして、溶解度を定義する。 == 沸点上昇 == 砂糖水や食塩水は、100℃にしても沸騰しない。 不揮発性の溶質を溶媒に溶解させると溶液の沸点が上昇する現象を'''沸点上昇'''(boiling-point elevation)という。 純溶媒の沸点t<sub>1</sub> [K]と溶液の沸点t<sub>2</sub>[K]との沸点の差&Delta;t<sub>b</sub>=t<sub>2</sub>- t<sub>1</sub> [K] を'''沸点上昇度'''(boiling-point elevation constant)という。 水が蒸気になる時に、水に溶けていた溶質は蒸気からは追い出され、蒸気には溶質は混じらない。このときに、溶質を追い出すためには、蒸気にエネルギーを与えなければならない。その結果、溶質がなかった場合より、高い温度にしないと沸騰しないのである。 沸点上昇&Delta;t<sub>b</sub> は質量モル濃度c[mol/kg]に比例するので、式で書けば、 :&Delta;t<sub>b</sub> = K<sub>b</sub> c である。 なお、「質量モル濃度」とは、その溶媒 1kgあたりに溶けている、溶質のモル数のことである。 なお、沸点上昇度&Delta;t<sub>b</sub>の比例係数をK<sub>b</sub> とした。比例係数K<sub>b</sub> の単位は、[K/(mol/kg)]つまり[K・kg/mol]で定義される。この比例係数K<sub>b</sub> [K・kg/mol]を'''モル沸点上昇'''(molal boiling-point elevation constant)という。 === 蒸気圧降下 === [[Image:Water vapor pressure graph.jpg|thumb|right|300px|水の蒸気圧を縦軸に取って、温度(単位は℃)を横軸に取ったグラフ。<br> 水は通常は100度において沸騰し、その時の蒸気圧は101.325kPaという標準的な大気圧に等しい。]] 真空ポンプなどで水が入った溶液の周囲の気体を減圧していくと、100℃にならなくても沸騰する。このときの気体圧を'''飽和蒸気圧'''(saturated vapor pressure)という。この飽和蒸気圧が、溶液では下がり、より減圧しないと沸騰しなくなる。このことを'''蒸気圧降下'''(vapor pressure depression)という。 == 凝固点降下 == 砂糖水や食塩水を冷やしても0℃では凍らない。このように不揮発性の溶質を溶媒に溶かすと溶媒の凝固点が下がる。 水が氷になる時に、溶質を追い出す。このときに、溶質を追い出すためには、溶質の動きを押さえなければならない。その結果、溶質がなかった場合よりも低い温度にしないと氷にならないのである。 不揮発性の溶質を溶媒に溶解させると溶液の凝固点が下がる現象を'''凝固点降下'''(freezing-point depression)という。 純溶媒の凝固点t<sub>1</sub> [K]と溶液の凝固点t<sub>2</sub>[K]との凝固点の差&Delta;t<sub>f</sub>=t<sub>1</sub>- t<sub>2</sub> [K] を'''凝固点降下度'''(freezing-point depression constant)という。 凝固点降下度は質量モル濃度 m [mol/kg] に比例するので、凝固点降下度 &Delta;t<sub>f</sub> の比例係数を K<sub>f</sub> としたとき、つまり :&Delta;t<sub>f</sub> = K<sub>f</sub> m の比例係数 K<sub>f</sub> の単位は、 [K/(mol/kg)] つまり [K・kg/mol] で定義される。この比例係数 K<sub>f</sub> [K・kg/mol] を'''モル凝固点降下'''(molal freezing point depression constant)という。 == 過冷却 == [[File:Supercooling cooling-curve jp.svg|thumb|600px|過冷却]] 右図のように、冷却による温度変化と時間との関係をあらわしたグラフのことを'''冷却曲線'''という。 液体を冷却していって凝固点になっても、すぐには凝固しない。この状態を'''過冷却'''(かれいきゃく、supercooling)という。 冷却が進んで凝固点よりも少し温度が下がってから、凝固点まで温度が上がり、凝固が始まる。 凝固点降下と過冷却の関係は、右図のグラフのようになる。 == 浸透圧 == === 半透膜 === セロハンというセルロースから作られる、ある化合物がある。(「セロ」ハンの「セロ」の由来は、「セルロース」の「セル」である。) このセロハンを膜にしたセロハン膜には、水分子などの小さな分子は通すが、スクロース分子(スクロースは、ある種類の糖である。)などの比較的に大きな分子を通さない。このように、分子サイズの小さな分子を通し、分子サイズの大きな分子を通さない膜を'''半透膜'''(はんとうまく, semipermeable membrane)という。 半透膜には、セロハン膜の他にも、動物の膀胱膜(ぼうこうまく)がある。セルロースを硝酸でニトロ化した化合物の一種のコロジオン(collodion)という物質から作られるコロジオン膜も、半透膜である。 この他、生物の細胞膜も半透膜である。 ろ紙は半透膜ではない。ろ紙はセルロースなどの溶質を通してしまう。 === 浸透圧 === [[Image:Pressione osmotica.jpg|thumb|濃度を均等にしようと、浸透がされる。]] U字管の下部を半透膜で仕切って、片側に純水を入れ、もう片方にスクロース溶液を入れると、純水の一部がスクロース溶液の側に移動して、純水の液面が下がる。この現象を浸透という。このように両溶液に濃度差がある場合は、溶液を薄めて濃度差を無くそうとする力が働くので、この濃度差を無くそうとする力を'''浸透圧'''(しんとうあつ, osmotic pressure)という。 両液の水位を等しくするには、スクロース水溶液に圧力を加えないといけない。この圧力の大きさを浸透圧の大きさとする。浸透圧の大きさの記号はΠで表す。Πはギリシャ文字の大文字のパイである。 浸透圧を数値化する際や数式化する際に、純水を基準にして、純水と溶液との浸透圧を、単に浸透圧と言って用いる場合が多い。 === ベッファーの実験 === では、浸透圧を数式化しよう。 まず、説明の簡略化のため、両液の片方は純水として純水への浸透を基準にしたとする。 浸透圧Π [Pa]は濃度c[mol/L]に比例する。Paは圧力の単位で'''パスカル'''(Pascal)という。 したがって :Π ∝ c また、浸透圧は絶対温度T[K]に比例することが、実験的に知られている。(ドイツの植物学者ベッファーによるベッファーの実験。)なので、 :Π ∝ T 以上の結果を合わせて、 :Π ∝ cT 比例係数をkとすれば、 :Π = kcT である。 === ファントホッフの式 === 次に、実験的に比例係数kを、オランダ人の化学者のファントホッフが数値計算で求めた結果、この値は、気体の状態方程式として知られる PV = nRT の普遍気体定数 R の値と一致することが、実験的に分かっている。なので、このことを浸透圧の式に反映すれば、浸透圧の式は :Π = cRT となる。 モル濃度c[mol/L]は、溶液中のモル数をn[mol]として、その体積をV[m<sup>3</sup>]とすれば、 :c=n/V である。(1L=1000cm<sup>3</sup>なので、モル濃度を体積に換算できる。) これを浸透圧の公式に代入して、 :ΠV = nRT という式が得られる。このように、気体の状態方程式 PV = nRT と似た形の式が得られる。この ΠV = nRT の式を浸透圧に関する'''ファントホッフの式'''という。 == コロイド溶液 == [[Image:Milk glass.jpg|right|250px|thumb|'''ミルク''' 水溶液の中に脂肪が分散したコロイド]] 直径がおよそ10<sup>-9</sup>mから、10<sup>-7</sup>mの粒子を'''コロイド粒子'''(colloid)という。 コロイド粒子の定義では、粒子が水溶性か否かは問わない。 コロイド粒子はろ紙を通過できるが、半透膜を通過できない。 デンプンを水に溶かした場合は、デンプンの粒子は、この程度の大きさであり、コロイド粒子である。 コロイド粒子が液体中に均一に分散している液を'''コロイド溶液'''という。 コロイド溶液の定義ではコロイド溶液が透明か否かを問わない。 コロイド粒子を分散させている液体を'''分散媒'''(ぶんさんばい, disperse medium)という。いっぽう、コロイド溶液中のコロイド粒子を'''分散質'''(ぶんさんしつ, dispersoid)という。 === 水酸化鉄(Ⅲ)のコロイド溶液 === 沸騰している水に、塩化鉄FeCl<sub>3</sub> を少量ほど加えると、赤色の水酸化鉄Fe(OH)<sub>3</sub> のコロイド溶液ができる。 :<math> \mathrm{FeCl_3 + 3 H_2 O \rightarrow Fe(OH)_3 + 3HCl} </math> Fe(OH)<sub>3</sub> は水に不溶であり、これのコロイド溶液は不溶のFe(OH)<sub>3</sub> が水に分散したものである。このような不溶の物質が分散したコロイド溶液を'''分散コロイド'''(dispersion colloid)という。 === 電気泳動 === U字管にコロイド溶液を入れ、電極を用いて、直流電圧を掛けておくと、コロイド粒子はいっぽうの電極の側に移動する。 電気を用いて液体の中から特定の粒子を移動させる現象を'''電気泳動'''(でんきえいどう, electrophoresis)という。 このことから、コロイド粒子は電荷を帯びている事が分かる。コロイド粒子は溶液ごとに、正または負の電荷を帯びている事が分かる。 水酸化鉄 Fe(OH)<sub>3</sub> は正に帯電している。コロイド粒子が正に帯電している場合を'''正コロイド''' (positive colloid)という。また水酸化アルミニウムAl(OH)3<sub>3</sub>は正に帯電している。水酸化アルミニウムも正コロイドである。 一般に金属の水酸化物と液体との混合物がコロイド溶液になる場合は、正コロイドであることが多い。 負電荷び帯電するコロイドを'''負コロイド'''(negative colloid)という。負コロイドの具体例は、粘土、イオウS、CuS などの金属硫化物、デンプン,Au, Ag, Pt, などである。 コロイドが沈殿しないのは、この帯電によって、互いの粒子どうしを反発させているからである。 では、なぜコロイドが電荷を帯びるのか。水酸化鉄Fe(OH)3<sub>3</sub>のコロイドが正に帯電するのは、化合物中のOH基の部分が、溶液中の陽イオンのH<sup>+</sup>あるいはFe<sup>+</sup>を吸引しやすいからだと考えられている。 セッケンのコロイドでは、コロイド粒子そのものがイオン化している。 セッケンは :<math> \mathrm{ (R-COONa) \rightarrow (R-COO^{-}) + nNa^{+} } </math> と電離する。 === 疎水コロイドと親水コロイド === ==== 疎水コロイド ==== 水酸化鉄Fe(OH)<sub>3</sub> のコロイド溶液に、少量の電解質を加えるとコロイドが沈殿をする。 粘土のコロイド溶液に電解質を加えても同様に沈殿をする。 水酸化鉄は正コロイドであり、粘土は負コロイドであることから、この沈殿現象はコロイドが正負どちらの電荷でも生じる。 少量の電解質で沈殿するのは、最初に加えた電解質によって、コロイド粒子に反対符号のイオンが吸着し、その結果、分子間力が増えた結果、凝集しあって沈殿するからである。 このように少量の電解質で沈殿するコロイドを'''疎水コロイド'''(hydrophobic colloid)という。疎水コロイドが少量の電解質で沈殿する現象を'''凝析'''(ぎょうせき, flocculation)という。 なお、イオンの価数のおよそ6乗に比例して、凝析の効果が強まる。 電解質が反対符号の電荷を価数をもつほうが、より少量の電解質の添加でコロイドを沈殿させやすい。 たとえば正コロイドのFe(OH)<sub>3</sub> を沈殿させるために加える電解質では、1価のClよりも2価のSO<sub>4</sub><sup>2-</sup>のほうが2<sup>6</sup>倍=64倍ほど有効である。 疎水コロイドの凝析で、イオンの価数の6乗に比例して、凝析の効果が強まるという、この法則を'''シュルツ・ハーディの法則'''という。 :(※ 余談:) 粘土のコロイドが塩分で凝集するが、これは地理で習う三角州の形成の一因だろうと考えられている(※ 第一学習社の見解)。海水の陽イオンによって粘土のコロイドが凝集するという見解である。 ==== 親水コロイド ==== いっぽう、デンプンやタンパク質のコロイドは、多量の電解質を加えないと沈殿しない。このデンプンやタンパク質の化学式を見ると、-OH基や-COOH基や-NH<sub>2</sub>基などの基がある。これらは水と吸着しやすい親水性の原子団の親水基である。 このため、沈殿させるには、水との吸着を無くすために多量の電解質を加えて、溶液全体のイオンにおける、水の影響を薄めて吸着を無くさなければならない。電解質を加えても溶液全体の電荷の合計自体は同じだが、水素結合は、他の結合よりも強いことを思いだそう。 デンプンやタンパク質などのように、水和しているコロイドを'''親水コロイド'''という。 親水コロイドに多量の電解質を加えて沈殿させることを'''塩析'''(えんせき, salting out)という。 電気泳動に関して、親水コロイドは水和のため、疎水コロイドと比べて、親水コロイドは移動速度が小さい。 ==== 保護コロイド ==== 疎水コロイドと親水コロイドとを混ぜたコロイド溶液は、どういった特性を持つだろうか。 疎水コロイドが、電解質を加えても沈殿しにくくなる。 親水コロイドは疎水コロイドと吸着しても、親水コロイドの親水性のため、少量の電解質を加えても親水コロイドは沈殿しない。その親水コロイドと吸着した疎水コロイドは、吸着している親水コロイドが少量の電解質では沈殿しないため、一緒の疎水コロイドも少量の電解質では沈殿しない。 このように親水性の高い親水コロイドとの吸着を仲立ちとして疎水コロイドが沈殿しづらくなる現象を、親水コロイドによる'''保護'''あるいは'''保護作用'''といい、この親水コロイドによる疎水コロイドの保護を目的として加える親水コロイドを加えた場合、その親水コロイドを'''保護コロイド'''という。 保護コロイドの例として、タンパク質の一種であるゼラチンや、墨汁に含まれるニカワなどがある。 ゼラチンもニカワも親水コロイドでもある。 インキに含まれるアラビアゴムも保護コロイドである。ゴムというと、つい連想で輪ゴムのような固体状のものを連想しがちかもしれないが、このアラビアゴムの純物質は、多糖類であり、水溶性が高い親水コロイドである。 === コロイドの生じる要因 === ==== 会合コロイド ==== [[File:Micel olie in water.gif|thumb|ミセル]] セッケン分子は、親水性の水に水和しやすい部分と、疎水性の水とは水和しない部分とからなる。 疎水性の部分が、まるで疎水コロイドと同じように集まり、その結果としてセッケン分子は数百個ほど集まる。しかし、分子に親水性の部分があるので、まるで保護コロイドのように、セッケン分子は沈殿せず、コロイド溶液であり続ける。 このセッケン分子が凝集する際、親水性の部分を外側に向けて集まり、疎水性の部分は内側に向けて集まる。 セッケン分子の集合体のように、親水基と疎水基を持つ分子が、親水基を外側に向けて集合したものを'''ミセル'''という。 このようなコロイドを'''会合コロイド'''(かいごうコロイド, association colloid)という。会合コロイドは親水コロイドの一種に分類される。 [[File:Molekula mýdla.PNG|center|セッケン分子の構造]] ==== 分子コロイド ==== デンプンやタンパク質の水溶液は、水溶液中での分子1個の大きさはコロイド粒子の大きさである。このような分子1個の大きさがコロイドの大きさであるため、コロイド溶液となった物質およびその分散質を'''分子コロイド'''(molecular colloid)という。 ==== 分散コロイド ==== 溶媒には本来溶解しない不溶性物質が細かく分散される事によって構成されるコロイド。 炭素や水酸化鉄など疎水コロイドの多くを占める。 === ゾルとゲル === ==== ゲル ==== [[Image:Konnyaku.jpg|thumb|こんにゃく。ゲルの例。]] ゼラチンのコロイド溶液を冷やすと固体状に固まる。寒天のコロイド溶液を冷やすと固体状に固まる。 このようにコロイド溶液が冷えて固まったものを'''ゲル'''(ドイツ語:Gel)という。 ゲルを乾燥させたものを'''キセロゲル'''(xerogel)という。高野豆腐やシリカゲルは、キセロゲルである。 乾かした寒天やゼラチンなどもキセロゲルである。キセロゲルを水につけると水を吸って膨らむ。これを'''膨潤'''(ぼうじゅん)という。 ==== ゾル ==== コロイド溶液とも言う。 コロイド粒子が分散している流動性のある溶液のこと。 === チンダル現象 === コロイド粒子が光を散乱させ、光の通路が輝いて見える現象。 === ブラウン運動 === コロイド粒子が、熱運動する分散媒粒子に衝突されて行う不規則な運動。 == その他(※ 範囲外) == [[画像:close packing_box.svg|thumb|right|160px|ギュウギュウに詰まっててても、スキマはある。(※ なお、この図は数学の幾何学からの借用であり、けっして何らかの分子の化学構造の図ではないので混同しないように。)]] 普通科高校では習わないが、 たとえば水50mLにエタノールを50mLそそいで混ぜても、合計の容積はけっして100mLにならなず、おそよ97mLになり、単独の液体の体積の単純な和よりも小さくなる。 これの理由は、 :水とエタノールがお互いに溶け合ってるため、 :大きいほうの分子の集団のスキマに、小さいほうの分子が入り込んでいる、 ためである。 右図のような 球の しきつめ の幾何学の図の例からも分かるように、圧縮できなくてもスキマのある物体の配置は存在する。 pe7cxqiic2id9zqh33u6d41g351xtl9 高校化学 化学反応の速さ 0 18203 207213 207161 2022-08-25T09:36:18Z Nermer314 62933 wikitext text/x-wiki {{pathnav|高等学校の学習|高等学校理科|高等学校 化学|pagename=化学反応の速さ|frame=1|small=1}} == 活性化エネルギー == [[File:ヨウ化水素の活性化エネルギー.svg|thumb|350px|ヨウ化水素による活性化エネルギーの説明]] [[File:Activation energy ja.svg|right|thumb|300px|活性化エネルギーの概念図。図中の値の大小関係は、本文中のものとは違うので注意。]] たとえば、ヨウ化水素HIの生成の反応、つまり、ヨウ素Iと水素Hを容器に入れて高温にして起こす反応では、 <math> H_2 + I_2 \rightarrow 2HI </math> では、なにも熱を加えない常温のままだと、反応は起こらない。また結合エネルギーの和は、左辺の<math> H_2 + I_2 </math>のほうが右辺の2HIの和より大きい。エネルギー的にはエネルギーの低いほうが安定なので、2HIのほうが安定なはずなのに、熱を加えないと、反応が始まらないのである。 この状態から察するに、化学反応をする原子は、もとの分子よりエネルギーの高い状態を経由する必要がある。 たとえば、ヨウ化水素の生成の反応 <math> H_2 + I_2 \rightarrow 2HI </math> では、解離エネルギーにより推測される必要なエネルギーと、実際の反応に要するエネルギーが一致しない。解離エネルギーを考えると、 <math> H_2 + 432 kJ \rightarrow H + H </math> <math> I_2 + 149 kJ \rightarrow I + I </math> により、合計で432 + 149 = 581 kJ のエネルギーが必要だと推測できる。しかし、実際の反応でのエネルギーは、そうではない。 HIの2molの生成でも、必要なエネルギーは348 kJ が必要であり、これは、解離エネルギーの和の581 kJよりも小さい。なお、この場合のヨウ化水素の反応温度は、およそ400℃である。348kJを1molあたりに換算すると、174 kJ/molである。 以上のような実験結果から、実際の反応では、分子は解離状態を経由しないと考えられている。代わりに経由するのは、「活性化錯体」(かっせいか さくたい)という状態であり、高温などのエネルギーを与えた状態の間のみに生じる、反応分子どうしの複合体である'''活性化錯体'''という複合体を経由して、そこから結合相手を変えて反応式右辺の生成物(この場合はHI)を生じる反応が行われていると考えられる。 この反応物と生成物との中間の状態を'''活性化状態'''(かっせいか じょうたい)と言い、その活性化状態にするために必要なエネルギーを'''活性化エネルギー'''(かっせいかエネルギー)という。反応が起こるためには、活性化エネルギー以上のエネルギーが分子に加わる必要がある。 「活性化状態」のことを「遷移状態」ともいう。 === 触媒 === 過酸化水素水<math> H_2O_2 </math>は、そのままでは、常温では、ほとんど分解せず、ゆっくりと分解する。 <math> H_2O_2 \rightarrow 2 H_2 O + O_2 </math> しかし、少量の二酸化マンガンを加えると、分解は速まり、酸素の発生が激しくなる。そして、二酸化マンガンの量は、反応の前後では変化しない。この二酸化マンガンのように、自身は量が変化せず、反応の速度を変える働きのある物質を'''触媒'''(しょくばい)という。 触媒では、反応熱は変わらない。 この二酸化マンガンのように反応速度を上げるものを正触媒(せいしょくばい)という。また、反応速度を下げる触媒を負触媒(ふしょくばい)という。ふつう、「触媒」といったら、正触媒のことを指すことが多い。 正触媒で反応速度が増えるのは、一般に、触媒の表面では、触媒の吸着力により、もとの結合が弱められ、そのため、反応物の活性化錯体を作るエネルギーが減少し、したがって原子の組み換えをするためのエネルギーが減少したことから活性化エネルギーが減少するからである。 {{clear}} [[File:触媒とヨウ化水素の活性化エネルギー.svg|thumb|350px|ヨウ化水素の反応における、触媒と活性化エネルギーの関係。]] ヨウ化水素の場合、白金が触媒になる。白金があると、ヨウ化水素の反応での活性化エネルギーが小さくなる。また、活性化エネルギーが小さくなったため、反応も速くなる。触媒があっても、反応熱は変化しない。 一般に、(正触媒)触媒によって、活性化エネルギーが小さくなれば、反応速度は速くなる。一般に、触媒では、反応熱は変わらない。 == 反応の速さ == 化学反応の反応速度は、注目した物質の濃度変化の速度で定式化する。反応物に注目するか生成物に注目するかで式は変わる。反応速度で濃度に着目するときは、モル濃度の変化速度で考えるのが一般である。 ある物質Aの反応物のモル濃度の前後を反応前は濃度[A]_1だとして反応後は濃度[A]_2だとして、生成物の濃度変化は、 &Delta;C<sub>A</sub>=[A]_2-[A]_1 であり、反応時間を&Delta;tとすると、濃度変化の速度vは、(「反応速度」ではなく、「濃度変化の速度」と言ってることに注意。) <math> v=-\frac{\Delta C_A}{\Delta t} </math> となる。符号にマイナスがついているのは、一般に化学反応の反応速度はプラスで表すことが多いので、そのためである。 では、反応速度について考えよう。 具体的にヨウ化水素HIを、水素とヨウ素から生成する反応で考えてみよう。 <math> H_2 + I_2 \rightarrow 2HI </math> この場合、注目する物質が3種類あるので、「濃度」変化の速度の定義には、三通りの定義の仕方が生じる。物質によって、「反応速度」が違ってしまうと不便なので、そういうことが無くなるように、定義式で化学反応式の係数の逆数を濃度変化速度に掛けるのが一般である。 また、右辺の生成物では符号の係数をプラスにし、左辺の反応物では符号の係数をマイナスにする。 つまり、以上をまとめると、このHIの反応での3種類の物質の反応速度vの定義式は以下のようになる。 <math> v=-\frac{\Delta [H_2]}{\Delta t}=-\frac{\Delta [I_2]}{\Delta t}=\frac{1}{2} \frac{\Delta [HI]}{\Delta t} </math> なお、反応速度の単位には[mol/(l・分)]を用いるのが一般である。 以上は反応速度の定義式であった。 つぎに、実際の化学反応で、反応速度を性質を考えよう。まず、ヨウ化水素HIの生成の例で考えよう。水素[H]とヨウ素[I]の濃度を色々変えて実験された結果、次の結果が、実際の測定でも確認されている。 反応速度vは、左辺の反応物<math> [H_2] </math>と<math> [I_2] </math>の濃度に比例する。つまり、 <math> v=k[H_2][I_2] </math> である。ただしkは、反応速度の比例定数。(このkは物理で使うボルツマン定数<math> k_B </math> とは違うので混同しないように) この式の意味を考えてみれば、反応が起こるには、反応に必要な物質どうしが接触または衝突することが必要なのであろうということが想像できる。 他の物質の化学反応の場合も考慮して、反応速度の一般の式を求めよう。 a[A]+b[B] +c[C]+ ・・・・ → x[X]+y[Y]+・・・・ となるとき、ほとんどの物質で、反応速度は次の式で表される。(「ほとんど」というように例外もある。例外の場合は後述する。まずは一般の場合から学習してほしい。)反応速度は、 <math> v=k [A]^a \cdot [B]^b \cdot [C]^c </math> となる。 反応速度の式で、係数のaを[A]に乗じたりしているのは、たとえばa=3のときには、反応式 3[A] + b[B] ・・・・ → x[X]+y[Y]+・・・・ の式は、以下のように、 [A] + [A] + [A] + b[B] ・・・・ → x[X]+y[Y]+・・・・ のように書けるからである。 ==== 多段階反応と律速段階 ==== 上記のような例に従わない場合の、代表的な例として<math> N_2O_5 </math>がある。この物質の反応の仕組みも解明されているので、これを説明する。まず<math> N_2O_5 </math>の反応式は、 <math> 2N_2O_5 \rightarrow 2N_2O_4 + O_2 </math> である。式から推定した反応速度vは、 <math> v=k [N_2O_5]^2 </math> である。しかし、実際の反応速度を測定した結果は、 <math> v=[N_2O_5] </math> である。 では、次にこの謎を解明しよう。 じつは、<math> N_2O_5 </math> から<math> N_2O_4 </math> が生成される反応は、ひとつの反応では無いのである。 以下に示すような順序で、4個の反応が行われているのである。 <math> N_2O_5 \rightarrow N_2O_3 + O_2 </math> ・・・・(1) <math> N_2O_3 \rightarrow NO + NO_2 </math> ・・・・(2) <math> N_2O_5 + NO \rightarrow 3NO_2 </math> ・・・・(3) <math> 2NO_2 \rightarrow N_2O_4 </math> ・・・・(4) この一つ一つの反応を'''素反応'''(そはんのう)という。また、<math> N_2O_5 </math>の反応のように、複数の素反応からなる反応を'''多段階反応'''という。 式(1)の左辺の反応物と式(4)の右辺の生成物を見ると、<math> N_2O_5 </math> と <math> N_2O_4 </math>がある。これが反応速度の謎の正体である。 式(1)から式(2)、式(3)、式(4)のそれぞれの反応速度を、反応式から推定すると、 <math> N_2O_5 \rightarrow N_2O_3 + O_2 </math> ・・・・(1) <math> v_1 = k_1 [N_2O 5] </math> <math> N_2O_3 \rightarrow NO + NO_2 </math> ・・・・(2) <math> v_2 = k_2 [N_2O_3] </math> <math> N_2O_5 + NO \rightarrow 3NO_2 </math> ・・・・(3) <math> v_3 = k_3 [N_2O_5] [NO] </math> <math> 2NO_2 \rightarrow N_2O_4 </math> ・・・・(4) <math> v_4 = k_4 [NO_2]^2 </math> となる。実験の結果では、4つの素反応の中で、もっとも反応速度が小さいのは式(1)の反応であることが知られている。このように、多段階反応では、もっとも反応速度が遅い反応によって、全体の反応速度が決まる。 全体の反応を決定する素反応を'''律速段階'''(りっそくだんかい)という。 === 反応速度を変える条件 === * 温度の影響 温度が増えると、常温付近では、だいたい10℃あがるごとに、反応速度が2倍から3倍程度になる。 この理由は、温度が増えると、活性化エネルギー以上のエネルギーをもつ分子が増えるからである。 * 触媒の影響 触媒もまた、反応速度を変える。前の節で既に記述したので、必要ならば参照のこと。 === アレニウスの式 === 化学者のアレニウスが、多くの物質の反応速度と温度との関係を調べた結果、実験法則として、以下の関係式が分かった。 反応速度定数kは、活性化エネルギーを<math> E_a </math>絶対温度をTとすると、以下の式で表される。 <math> k=A e^{\frac{-E_a}{RT}} </math> ここで、Rは気体定数、eはネイピア数である。 この実験式を'''アレニウスの式'''という。 ==== 分子運動論によるアレニウスの式の解釈 ==== アレニウスの式の意味は、状態方程式を用いて、分子運動論的に、これを解釈できる。(高等数学などを用いた、より詳細な分子運動論の解明が、マクスウェルやボルツマンらによってなされたが、高校レベルを超えるので、それは省く。) まず、ここでは高校レベルの気体分子運動論を用いた説明をする。 状態方程式 PV=nRT を用いよう。これを位置エネルギーの概念と組み合わせる。(ここでエネルギーと組み合わせて説明するのは、化学では、結合エネルギーやイオン化エネルギーなど、エネルギーを用いるので、それと組み合わせて説明しようという思惑が、我々にはあるということを、読者は念頭に置こう。) 空気中で、圧力と位置エネルギーの概念を組み合わせると、気圧による重さの概念が出てくる。 気圧とはその上にある空気の重さによる圧力および力のことだから、高さが&Delta;hだけ上昇したときの気圧の変化&Delta;Pは &Delta;P = -ρg &Delta;h である。 右辺にマイナスの符号がつくのは、標高が高くなるほど気圧が下がるからである。 いっぽう、気体の状態方程式 PV=nRTは、ボルツマン定数k_Bを用いれば <math>PV=N K_B T </math> に書き換えられる。ボルツマン定数は高校物理(3年生の程度)で習うので、物理を参照のこと。ボルツマン定数を知らなければ、ここでは、とりあえず、普遍気体定数Rが、分子1molあたりの温度と圧力と圧力の関係式の係数だったのに対し、ボルツマン定数は分子1個あたりの関係式の係数と思っておけば良い。 上式で、nは空気分子のモル数[mol]であり、Nは空気分子の粒子数、k_Bはボルツマン定数とする。 状態方程式を圧力の方程式 &Delta;P = -ρg &Delta;h と連立させるため、状態方程式を式変形して、密度の方程式にしよう。空気分子1個あたりの質量をmとすると、 <math> P = (N/V) k_B T = (Nm/V) k_B T /m </math> 密度ρは ρ = Nm/V だから、圧力を密度を用いて表せば、 P = ρkT/m である。 さて、以降の説明では高さhが変わっても絶対温度は T= (一定) とする。 気圧Pが標高で変わるように、P,n,N、ρは高さhの関数である。従って、関数で有ることが分かるように、 P(h) [Pa] , n(h) [mol] ,N(h) 、 ρ(h) [g/m^3] などと書こう。 <math> P(h)V = n(h)RT = N(h) k_B T </math> 気圧の変化式 &Delta;P = -ρg &Delta;h と状態方程式 <math> P(h)V=n(h)RT=N(h) k_B T </math> で割って連立して、 <math> \frac{\Delta P}{P} = \frac{-\rho g \Delta h}{\rho k_B T/m} = \frac{-mg \Delta h}{k_B T} </math> となる。よって <math> \frac{\Delta P}{P} = \frac{-mg \Delta h}{k_B T} </math> ここで T= (一定) に注意して、上式を積分して解くと、 <math> P = Ce^{-mg \Delta h/(k_B T)} </math>   ・・・ただしCは積分定数であり任意定数。 となる。 高さ h=0 での気圧を P(0) とすれば、高さhでの気圧P(h)は、 <math> P(h) = P(0) e^{ \frac{-mg \Delta h}{k_B T} } </math> となる。この式により、圧力を測ることで、高さを算出できるので、この式を測高公式という。 実際に、気圧を用いて標高を簡易的に測る標高計や高度計などの測定器は実在する。 さて、我々の思惑は化学反応のアレニウスの式 <math> k=A e^{\frac{-E_a}{RT}} </math> である。まだ、測高公式で終わりではない。 この式と、個数あたりに変形した状態方程式<math> PV = N k_B T </math>により <math> \frac{P(h)}{P(0)} = \frac{N(h)k_B T / V}{N(0)k_B T/V} = \frac{N(h)}{N(0)} = e^{\frac{-mg \Delta h}{k_B T}} = e^{\frac{-mg (h-0)}{k_B T}}=e^{\frac{-mg h)}{k_B T}} </math> となり、上式の途中の式変形を省いてまとめると、 <math> \frac{P(h)}{P(0)} = e^{\frac{-mg h}{k_B T}} </math> となる。だいぶ、アレニウスの式に近づいたが、まだアレニウスの式ではない。 圧力の比の式を、分子数の比の式 N(h)/N(0) に変える必要がある。または密度の比 ρ(h)/ρ(0)であっても良い。 空気分子の比は、 <math> \frac{N(h)}{N(0)} = e^{\frac{-mg h}{k_B T}} </math> となる。ここで、読者は、上式で、空気分子数の比は、空気分子の存在確率の比でもある、と考えなさい。 つまり,空気分子の存在確率を pr とすると、確率prは<math> e^{\frac{-mg h}{k_B T}} </math>に比例する。 そして、上式は、空気分子のエネルギー状態に対する、その存在確率の公式だと、考えなさい。 つまり mgh を位置エネルギー E=mgh とおいて、 pr ∝ <math> e^{-\frac{E}{k_B T}} </math> と、考えるのである。 <math> e^{-\frac{E}{k_B T}} </math> のことを、'''ボルツマン因子'''という。 さて、物理現象には、「温度が高くなるほど、○○が増える」という現象が、いろいろと存在する。 これらの他の現象にも、ボルツマン因子の考え方は適用でき、多少の式変形を伴うが、実は物理学や化学の色々な関係式で、ボルツマン因子が活用できることが分かっている。 化学反応におけるアレニウスの式も、その一つであることが分かっている。 実際に式変形をすると、ボルツマン因子の <math> e^{-\frac{E}{k_B T}} </math>  のエネルギーEを活性化エネルギー<math> E_a </math>にして、式中の指数の分母のボルツマン定数 <math> k_B </math>  を代わりに普遍気体定数Rにすれば、アレニウスの式の指数部分と同じになる。なお、アレニウスの式は <math> k=A e^{-\frac{E_a}{RT}} </math> で、あった。このkは反応速度係数であり、ボルツマン定数では無いので、混同しないように注意。 ;備考 歴史的には、アレニウスはボルツマンの研究とは独立して、さまざまな実験結果を整理することから、アレニウスの式を発見した。 また、ボルツマンがボルツマン因子を発見したのは、物理学者マクスウェルらによる気体分子運動論の理論を発展させた結果からであって、べつに上式のように状態方程式から発見したのでは無い。 また大学教育では、教員らが学生への教育で、マクスウェルらが用いた数学的な手法を、先に学生に教育したいという教育的な都合によって、紹介が省かれる場合も有る。 そのような理由から、大学レベルの物理の書籍では、測高公式によるボルツマン因子の定式化を紹介しない場合もある。 もっとも紹介しない本があると言っても、紹介してる学術書も有る由緒ある考え方なので心配なく学習して良い。 たとえば、米国の著名な物理学者ファインマンによる彼の物理の書籍<ref>ファインマン、『ファインマン物理学〈2〉光・熱・波動』、岩波書店</ref>でも、測高公式による確率的な考え方は、紹介されている。 なお物理学の計算では、計算の簡略化のため、<math> \beta = 1/(k_B T) </math> と置いて、ボルツマン因子を  <math> e^{(-\beta E)} </math> とも、あらわす場合もある。この場合、<math> \beta </math>は温度<math> T </math>の関数になる。 == 脚注 == <references /> [[Category:高等学校化学]] [[Category:高等学校教育]] [[Category:化学]] byo0yuq32oklurwkscufavy7p24hb9u 中学校保健/健康の成り立ちと疾病の発生要因 0 19420 207208 202309 2022-08-25T06:52:58Z 180.145.84.140 wikitext text/x-wiki == 主体要因と環境要因 = *主体 :・年齢、性、遺伝、免疫、体質などの素因。 :・食事、運動、休養、睡眠などの行動や生活的な要因。 *環境 :・温度や湿度などの物理的な要因。 :・ウイルスや細菌などの生物学的な要因。 :・人間関係や医療制度などの社会的な要因。 [[Category:中学校保健|けんこうのなりたちとえきひようのはつせいよういん]] qvxc0ezzifebp5opiu8jtft8uc6yrpf Python/数値入力と文字入力と出力表示 0 23164 207176 201767 2022-08-24T14:06:17Z 59.84.219.156 /* 文字列から浮動小数点への変換 */ wikitext text/x-wiki {{Nav}} === 入力 === ==== 文字列の入力 ==== 文字列の入力には、[[Python/組込み関数#input|組込み関数input()]]を使います。 :<syntaxhighlight lang="python3"> x = input("文字を入力してみよう。") print(2 * x) </syntaxhighlight> :<syntaxhighlight lang=text> 文字を入力してみよう。 a aa </syntaxhighlight> :たとえば {{code|a}} と入力すると、 {{code|aa}}が出力されます。 :{{code|abc}}と入力すると、{{code|abcabc}} が出力されます。 なお、数字({{code|1}}や{{code|2}}など)を入力しても、文字として認識されます。 たとえば上のプログラムの実行で{{code|1}}を入力すると、出力は{{code|11}}となります(文字列の乗算演算子は文字列をオペランドの個数分繰返した文字列を返します)。 ==== 数値の入力と計算 ==== では、数値を入力させて、計算をさせたい場合、どうすればい良いのでしょうか? ===== 文字列から整数への変換 ===== :<syntaxhighlight lang="python3"> s = input("数値を入力してください。2倍にします。") n = int(s) print(2 * n) </syntaxhighlight> :上記のコードを実行すると、数字の入力を求められますので、たとえば4と入力してエンターキーを押すと、{{code|8}}が表示されます。自動的に2倍にした数字({{code|4}}と入力た場合は{{code|8}})が表示されます。 :int()により、入力された文字列を数値(整数)に変換します。'''int'''は、整数(''integer'')の略です。 :上のプログラムで求められる入力に、{{code|2.7}}のような小数点の数を入れるとValueError例外があがります。 :<syntaxhighlight lang=text> ValueError: invalid literal for int() with base 10: '2.7' </syntaxhighlight> ===== 文字列から浮動小数点への変換 ===== 文字列を浮動小数点の数値を得たい場合は、[[Python/組込み関数#float|組込み関数float()]]を使います。 :<syntaxhighlight lang="python"> s = input("数値を入力してください。2倍にします。") n = float(s) print(2 * n) </syntaxhighlight> :上のプログラムに、{{code|2.7}}を入力すると、{{code|5.4}}が表示されます。 :上のプログラムで求められる入力に、{{code|2.7a}}のような小数点の数を入れるとValueError例外があがります。 :<syntaxhighlight lang=text> ValueError: could not convert string to float: '2.7a' </syntaxhighlight> {{コラム|文字列入力と例外処理|2= input関数で得た文字列は(人間が自由に入力したものなので)、int関数やfloat関数が想定する形式ではない場合があり、そのときはValueError例外があがります。 この他、input関数がEOF(''End of File''; ファイルの終端)に達するとEOFError例外があがます。 例外を捕捉しないと、プログラムは異常終了してしまいます。 ;例外を捕捉し再入力を求める例:<syntaxhighlight lang="python3"> while True: try: s = input("数値を入力してください:") n = int(s) print(f"{n} の二倍は {2 * n} です。") break except EOFError as e: print(e) break except ValueError as e: print(e) </syntaxhighlight> }} ==== 変数と文字列を同時に表示したい場合 ==== :<syntaxhighlight lang="python"> s = input("文字列を入力してみてください。") print(s, "が入力されました。") </syntaxhighlight> :print関数の表示で、変数(上例の場合は、sが変数)と文字を一緒に表示したい場合は、たとえば上記のコードのように、「,」(カンマ)で区切って、一緒に表示することができます。 さきほどの数値の入力と計算プログラムを、この方法で、書き換えましょう。 :<syntaxhighlight lang="python"> s = input("数字を整数で入力してみよう。(入力値をiと表示します。) 2倍にするよ。") i = int(s) print(f"{i=}, {2 * i=}") </syntaxhighlight> これを実行して、たとえば「5」と入力してエンターキーを押すと、出力として i=5, 2 * i=10 と表示されます。 == フォーマット済み文字列リテラル == Python には文字列の中に式を埋込み文字列化する「フォーマット済み文字列リテラル(''Formatted string literals''; F文字列とも)」があります<ref>{{Cite web |url=https://docs.python.org/3/reference/lexical_analysis.html#f-strings |title=Lexical analysis # Formatted string literals |date=2021/11/29 |accessdate=2021/11/29 }}</ref>。 :<syntaxhighlight lang="python"> print(f"文字列の中に{ 式 }を埋め込むことができる") </syntaxhighlight> のように、fを引用符の前につける事で利用できます。 引用符は二重引用符でも一重引用符でも、どちらでも構いません(ただし、引用符の開始と終始における引用符の種類は一致している必要があります。)。 JavaScriptなどの「テンプレート・リテラル」に相当する機能です<ref>JavaScriptのテンプレート・リテラルはヒアドキュメントの機能も持っています。</ref>。 ;[https://paiza.io/projects/gCqxNjp4vAzbtr9hBqqKqw?language=python3 コード例]:<syntaxhighlight lang="python"> x = 123 print(f"数は{x+100} です") </syntaxhighlight> ;実行結果:<syntaxhighlight lang="text"> 数は223 です </syntaxhighlight> F文字列は Pyhon3.6 から導入されました。Python2.x系では利用できません<ref>Python2.x系のサポートは2021/01/01に終了しました。 ⇒ [https://www.python.org/dev/peps/pep-0373/ PEP 373 -- Python 2.7 Release Schedule], [https://www.python.org/dev/peps/pep-0404/ PEP 404 -- Python 2.8 Un-release Schedule]</ref>。 === '{' と '}' 自身の文字列中での使用 === 場合によってはテンプレートリテラルを使いつつも '{' や '}' 自身を文字列中で使用したい場合があります。 その場合は、'{' は '{{'、'}' は '}}' と二重にします。 ;コード例:<syntaxhighlight lang="python"> x = 123 print(f"文字列{{x}} には {x} が代入されます") </syntaxhighlight> ;実行結果:<syntaxhighlight lang="text"> 文字列{x} には 123 が代入されます </syntaxhighlight> === {式=} :式と値の双方の文字列化 === 式の後に等号'='を付けることで式のテキストと評価後の値の両方を文字列化することができます。 ;[https://paiza.io/projects/ibQWf5NsteQyusJtg0-kpg?language=cpp コード例]:<syntaxhighlight lang="python" highlight=5 line> x = 123 print(f"式と値の表示:{x=}") print(f"式と値の表示:{[x * 2 for x in range(5)]=}") print(f'''\ +++ {x=} *** {[x * 2 for x in range(5)]=} ''') </syntaxhighlight> ;実行結果:<syntaxhighlight lang="text"> 式と値の表示:x=123 式と値の表示:[x * 2 for x in range(5)]=[0, 2, 4, 6, 8] +++ x=123 *** [x * 2 for x in range(5)]=[0, 2, 4, 6, 8] </syntaxhighlight> : ''' から ''' あるいは、""" から """ はヒアドキュメントで、複数行に渡る文字列を表現できます。 : ヒアドキュメントに f あるいは F を前置すると、Fヒアドキュメントになり、式の埋め込みができます。 : 開始を、 <nowiki>'''\</nowiki> の様に \ を後置すると最初の改行を抑止できます。 == Pythonの文字列フーマッティングの歴史 == === 文字列の%演算子 === 最初に、文字列の % 演算子がありました。 :<syntaxhighlight lang="python"> x = 333 print('数は %s です' % x ) </syntaxhighlight> ;実行結果:<syntaxhighlight lang="text"> 数は 333 です </syntaxhighlight> === 文字列のformatメソッド === 次に、文字列のformatメソッドができました<ref>[https://www.python.org/dev/peps/pep-3101/ PEP 3101 -- Advanced String Formatting]</ref>。 :<syntaxhighlight lang="python"> x = 200 print('数は{y} です'.format(y=x) ) </syntaxhighlight> ;実行結果:<syntaxhighlight lang="text"> 数は200 です </syntaxhighlight> {{Nav}} jwari14lrztrj59k0m8hmw9r3s9dqto ゲームプログラミング/バランス調整 0 27004 207180 207140 2022-08-24T21:58:30Z Honooo 14373 /* ダメージ計算式 */ wikitext text/x-wiki {{substub}} 現在の版の著者達は、ゲーム戦闘の調整の経験はないので、現状では本ページの内容は調べ物としては役立ちません。経験があり、かつ人間性も良好な人の協力をお待ちしています。 ==本ページの目的== 本科目『ゲームプログラミング』は、科目名に「プログラミング」とあるとおり、ゲームクリエイターのための教材ではなくプログラマーのための教材です。 従って、話題がプログラミング的な技術的な話題に片寄っています。一般のゲームクリエイターを目指す人には、本書のバランス調整の記述は到底、役立ちません。 プログラマーが、とりあえず何か趣味でゲームを作る際、バランス調整についての調べ物の手間を少なくするためだけの目的の教科書です。 ……と、前編集者Suj. は書いたんだけど、その割にはこの人物の私欲を満たすためだけの駄文が結構くどくど書かれてる気がするんだけど… 気のせいか?まあまだちゃんと読んでないしね、熱でもあるのカナ? コロナか^^? ==バランス調整== ゲームには難易度というものがあるが、そのゲームの面白さのため、あるいは商品としての購買力アップのため、調整し、最適値を見出す必要があるだろう。敵の強さや主人公の強さ、それらを調整し、最適値を見出すための調査、テストプレイなどが必要だ。 より普遍的に、バグ修正、操作性の改善、仕様実装の更新、そして今書いたバランス調整、ゲームを面白く、評価を高めるための様々な改善を、一般にチューニングと呼んでいる。 英語では、難易度の調整のことを「レベルデザイン」と言う。このレベルとは、高低差の意味で、欧米での昔の3Dゲームにおける、マップの高低差を意図しているらしい。このレベルを調整するツールをレベルエディタというが、このマップの高低差の調整で難易度が変わるので、しだいにレベルデザインが難易度の調整の意味になっていったという<ref>川上大典ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.57</ref>。 難易度デザイン、という言葉も使われている<ref>川上大典 ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日 第1版 第1刷、P.58</ref>。 そして、難易度の調整にはマップの処理もあるので、3Dゲームのレベルデザイン担当者は、MAYAなどの3Dグラフィックツールの技能を持っているスタッフが多いという<ref>吉冨賢介『ゲームプランナー入門』、P234</ref>。 ===詰み、を避けたい=== 製品として販売するゲーム、そしてそうでなくとも、プレイヤーがセーブした時点でクリア不能な状況、仕様になっている、つまり、プログラムの流れとして事実上そうなっている、これを「詰み」、と呼んでいますが、それは避ける必要がある。 これはプログラムの構造の問題ですが、ゲームは進行の仕様自体かなりの複雑さを持っていますから、制作者が気付かないうちにプレイヤーがそこに追い込まれる可能性があり、これは娯楽であるゲームとしては避けたい事態です<ref name="twogc78">蛭田健司『ゲームクリエイターの仕事 イマドキのゲーム制作現場を大解剖』、翔泳社、2016年4月14日初版第1刷発行、P78</ref>。 まず、ゲーム全体のバランスとして、平均的なプレイヤーなら、妥当な労力でクリアできる調整も必要でしょう。 ゲームプレイで詰みに追い込まれるのは、プログラムの構造の悪さでもありますが、それを見つけ出すためには、具体的にテストプレイにおいて、少なくとも誰か一人のテストプレイヤーが、そのゲーム内で想定できるクリア困難な状況から、実際に挽回してクリアしたという、事実、実績が必要です。 つまりコンピュータープログラムで常にセキュリティの問題が発生するのと同様に、ゲームプログラムでは構造が複雑になりすぎて、詰みがプログラマーの想定を超えて発生する可能性があるので、実際のプレイで、実際のプレイヤーの現実の巻き返しで確認して調整したい、という事ですね<ref name="twogc78" />。 そして一方難易度調整として、平均的プレイヤーが平均的な労力でクリアできるようにしておきたい。 ちなみに現編集者の昔のゲームプレイ経験ですが、初代ファミコン版のファイナルファンタジーですね、番号は幾つだったか……市販の攻略本を読みながらプレイしていたのですが、あるところまでいった時点で、攻略本を読んでも、どう考えても先に進めない状況に陥り、まあ私のプレイヤーとしての技量にも問題あったのかもしれませんが、結局にっちもさっちもいかなくなって、プレイを放棄してクリアしないまま積みゲーになってしまったことがあります。もちろんそれでそのゲームの仕様が悪かったと主張するつもりはありませんが、プレイヤーの私としてはその時点で完全に詰んでしまったわけです。 ===実はゲームプレイヤーだけではなく、あらゆる人間が面倒くさい、俺も、あんたもね^^=== ……しかしあんまり面倒くさがると、結局最後には偉い人に怒られてしまうのがこの社会の常です^^;;;。 一般にゲームプレイヤーがプレイ中に面倒くさがることは、覚えること、計算すること、配ること、だと言われています<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』,P342</ref>。 ゲーム中に、Wolfram|Alpha が使えるような仕様にすると、案外よかったりしてね^^ ===ゲーム制作者はいろいろ考えて作っているだろうけど、プレイヤーだってそれに負けずに考えてプレイしている=== プレーヤーも制作者も、時代の流れとともに、色々な変遷はありますよね。 時々指摘されるようですが、昔よりの最近の方が、ゲームの難しさに関する感受性が大きくて、割と簡単にこのゲームは難しいと指摘されることが多い、と、言われている。 たとえば携帯ゲームにおいて、平均的なゲームプレイヤーがクリアまでに5回ゲームオーバーになるように調整されたゲームは、今では「難しい」ゲームと判断される<ref>『ゲームプランナーの新しい教科書』、P210</ref>。つまり昔のプレイヤーの方が我慢強かったってこと?? 一方平均的なプレイヤーならゲームオーバーにならない難易度のゲームは、やさしいゲームと呼ばれることが多い。 だからもはやゲームの難しい易しいという言葉さえ、相対的で、結構人によって判断が違う。 2011~2013年頃のテレビ番組で、ゲーム業界を取材した番組、夜中の番組で、こういうものがあったという。 「昔の子供は、難しいゲームをプレイしたとき、「このゲームは難しい」と答えていたが、今の子供は「このゲームはつまらない」 と答える」 しかし実はテレビというのはこの社会で一番いい加減なメディアで、常に制作者に都合のいい印象操作、不当なイメージ操作が行われている。 つまり昔の子供より今の子供の方が愚かだというイメージを作りたいだけで、インチキな企業のためのいんちきな広告としての意味以外何も持たないだろう。 ===商業だろうとそうでなかろうとゲーム制作はプレイヤーの事を考える、難易度はどうする?=== 『ナナのリテラシー』という漫画、作者はゲーム好きで、ゲーム雑誌でも描いていたことがあるようです。ビジネス系しかもノウハウ系かな?2巻がゲーム会社回。 ゲーム会社の隅の老人経営者曰く(この漫画内の話ですよ)、「誰もが飛び越せる絶妙な難易度の壁をクリアさせる」、これがゲーム作りのコツじゃ^^!!! この漫画、前編集者が書くにはかなり、そこそこ取材されているという。 「PS」(プレステ)のロードは、「1回のロードで2WMが限界。どんなマップも2メガに入れなくちゃいけない。会話も音楽も全部ね。」なんて描写があるらしい。 この老人の主張は作品自体の主張でも作者の主張でもないというが、しかし前編集者は重要な事だと考えているようだ。 しかし誰もが飛び越せる絶妙な壁をクリアさせて、消費者に快楽を与えて、ガッポガッポも儲けるにしても、人間には個性があり、性格や性質にもばらつきがある。 全ての人に等しく、偉そうに試練を与えて、それを乗り越えたから気持ちいい、と自己満足に等しく浸らせることは難しい。 だから、インチキにガッポがっぽ儲けるためには(←しつこい^^;;;)、ターゲット層をある程度はしぼりこむ必要がある<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P.97 </ref>。 「遊んだプレイヤー全員が満足するものを、目指さない」との記述がある書籍もある<ref>塩川洋介『ゲームデザイン プロフェッショナル』、技術評論社、2020年10月3日 第1刷発行、P.173</ref>。ただこれはテストプレイヤーの意見を重視しすぎて振り回されないように、という意図がある記述だという。 ターゲット層を絞りこむには、実在の人物をイメージするのが良いと言う。「20代社会人男性が」、ではなく、自分の知人・友人・家族、あの人を面白がらせたい!!、と、いうのがいいようだ<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P205</ref>。 {{コラム|カラケオは気持ちよく歌いたい^^| 80年代~90年代にカラオケが流行した。と、いっても今でも、盛んだけどね。俺も好き^^ カラオケの難易度は、利用者が楽しめるように易しめに作られているようですね。というか前の項目で書いた、絶妙な難易度らしいよ。そこそこ難しく、それを乗り越えると俺は偉いと自己満足にふけれるらしい。岡田斗司夫が90年代後半にその指摘をしていたというが、しかし本当に前編集者は岡田斗司夫が好きなのね^^;;;。 小室哲哉の曲が典型的にそれだという人もいるらしい。そういえば、NHKアニメーション「だぁ!だぁ!だぁ!」のエンディングは凄く良かったな^^。いや、もちろんこれは只の雑談ですが^^;;;。 エヴァンゲリオンの残酷な天使のテーゼは、監督やスポンサーのレコード会社プロデューサーが、子供でも歌いやすいように作曲してくれと作曲家に依頼している。 確かに凝った楽曲の割に、カラオケで歌いやすい^^ }} {{コラム|作者の意図通りに視聴者が受け取るとは限らない。作者の意図とは全く別に受け手は作品を楽しむ。それが嫌ならそもそも創作するなよ。| 商業作品であるなら、最終的には売上によって作品の是非が決まる、なんて前編集者は書いてるけど、インチキ書くなよ、あくまでも金は商売としての是非、作品としての価値、意義は別の話だよ。 しかしこいつほんとにアフリマンなのね。金と物質以外何も見えないのか。 ゲームの話題としては、味の善し悪しはプレイヤーが決める、という言葉があるようですね<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P.167</ref>。ターゲット層が、美味い^^!!、と、いう作品を作りたい。 ジブリアニメの『となりのトトロ』は、子供たちにアニメばかり見ずに外で遊ぶように啓蒙するようなストーリーを作者・監督の宮崎駿は目指したと言われています。 ところでこれ↑前編集者の文章だけど、完全なる虚偽だよ、いいかがんにしろ。あのねー、宮崎さんという人は確かに少し偏屈な大人だから、その手の事は時々言うけど、映画を作る時は基本的に、見た人に楽しんでほしい、夢のような時間を過ごしてほしい、そしてこの社会に生まれてよかったと、子供も大人も思ってほしい、そういう思いで、常にそれが第一テーマで漫画映画を作ってるの。 すじ肉先輩さー、あんた俺や他の編集者を何度も知ったかぶりって書いたけど、結局あんたが人類史上、唯一最大の知ったかぶりだね。そもそもあんた、トトロ、観てないんじゃないの? ほんとにあんたってなにも見えてないのね。「うちの子は、よく宮崎先生のアニメを見ています。面白いアニメを作ってくださり有難うございます」なんて感想は全く問題ないだろ。宮崎氏だってありがたく受け取ってるよ。それに対してアニメばかり観ずに外で遊べ!!なんて言うのはお前とお前の同類のキチガイだけだ。 あとガンダムやエヴァンゲリオンでも似たような逸話があるとのことだが、こっちはどうでもいい。そもそもこれを作っている連中は、宮崎氏ほど切迫した気持ちで作っているわけではなく、ただ金が欲しくて自分が偉いと思いたいだけだから、作った方がどう思おうが、そいつらに金を与えて養ってる連中がどう思おうが、大したことじゃあないだろ? }} ===チュートリアル=== ゲームをプレイするための、操作方法をプレイヤーが知って覚えるための入門的なイベントをチュートリアルというようですね。実は現編集者はあまり、特に最近はほとんどコンピューターゲームはしないので、ここの執筆をしつつもゲームについてはあまり知らない。 ただここの主要執筆者で、ゲーム大好き、プログラム大好き、アニメ大好き、自分自身も一応絵描き、そしてハイルオタキングの E.Suj. かなりひどい内容の文章を大量に書き散らすので、このサイトの参加者として嫌々多少書き直しをせざるを得ない。 そこでチュートリアル、これはふつうゲーム自体に組み込まれ、初盤がそれになりますが、これは別モードにすると良いという指摘がある<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P401</ref>。 『不思議のダンジョン2 風来のシレン』が、このスタイルを採用している。 とはいえプレイヤーが必ずチュートリアルをプレイしなければ、ゲームを楽しめない構成なら、あまり大きな意味があるとも思えないが、しかしそうでない場合も多いだろう。 ゲーム構成の選択手として考えてもいいだろう。 ===技能の習得としてのゲーム=== ====ゲームをプレイしていることで、プレイヤーは何を知って、何を身につけているか?==== まあゲームをしていることで、プレイヤーは何らかの行為、練習を繰り返して、技能様の物を身につけていく、と、考えても、いい? まあいいか、とりあえずはそう見なしましょう。 ですからそこでプレイヤーが身に着ける技能を想定しておくと、上手にバランス調整が出来るという。 すじにく大先生が愛読している文献では、「教育的難易度」という用語を使っています<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー入門講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日 初版第1刷発行、225ページ</ref>。まあゲーム関係者で教育について分かってる奴なんて、ほとんどいないだろうけど… ここでの教育難易度とは、むしろ大先生の意図とは逆で、ある敵を攻略するのにプレイヤーがなんらかの操作が必要な時、まず1個だけのその敵の撃破用の操作技能だけをプレイヤーが修得できれば攻略できるようにしろと、つまり、プレイヤーが技能を覚えやすいように、難易度を下げろという事でしょう。 前編集者は本質的キチガイなので、とにかく世の中で自分が偉いことが何より大事なので「教育」という言葉を使いたい。一方で割と似たようなことを語る時に、学習という言葉を使っている文献もある<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P.61 </ref>。要するにこの本の筆者の方が、E.Suj. よりまともな人間だという事でしょう。 ただ、プレイヤーの技能の習得という視点は、バランス調整の時に一番重要になるという。確かにゲームは技能や知恵、解決のための何らかの手段、鍛錬も必要だが、一方では間違いなく娯楽で、面白いものであるはずだ。 そしてゲームをすることで、自分の思考力が磨かれて、成長したという感慨を持つプレイヤーも多いようで<ref>https://www.teu.ac.jp/ap_page/koukai/2019_03_3endo.pdf 66ページ</ref>、全くその気持ちを否定する意図はないが、でもねー、ゲームっていうのは結局遊びなんだよ? ゲーミフィケーションなんて言葉を使っていい気になっている連中もいるようだけど、まあその概念や運動がまったく意味を持たないとは言わないが、でもやっぱりゲームは娯楽であり遊びであり、ある程度堕落した、ある程度常識的な硬い世界からは非難される要素があるもので、あまり理屈を並べて自分たちの世界が高級なものだと主張しない方がいいんじゃあない? {{コラム|ゲーミフィケーション| どうもゲーム業界の連中が、自分たちの仕事を美化して、正当化したいため、ゲーミフィケーションがどうの、なんて言いだしたようだよ<ref>https://news.denfaminicogamer.jp/kikakuthetower/190731a</ref>。 2019年にゲーミフィケーション学会設立。もっともこの運動や概念がまったく意味がないものだとは、現編集者も言わない。確かにゲーム的な行為を、もう少し遊びから離れて、現実の有用な出来事に結び付けようというのは、それほど間違っていないし、意義はある。 2013年ごろからすでに、企業の新人研修で、ゲームの要素を取り入れた研修などがされていたようだ。 岸本好弘(ファミスタの父、と呼ばれているらしい)の言では、「ゲームの本質っていうのは、人間が頭で想像することの素晴らしさ」<ref>https://www.fantasy.co.jp/edutainment/article/interview16</ref>ってことらしいけど、なんか軽い言葉だね。想像には意義があるが、それってほんとに頭でするもの? 40年前(※1980頃?)、 :「そのころアーケードゲームのデザインで言われていたのは、初めてそのゲームに挑戦したプレイヤーでも3分間程度は遊べるようにすること。「もう一度チャレンジしたら、先に進めそうだ!」と、プレイヤーの気持ちが動くように制作すること」 ってことだけど、そうすれば子供が100円玉いっぱい入れて、お前らが儲かるってだけだろ? :「これって、現在IT業界で言われるUX、ユーザーエクスペリエンスですよね。ゲーム業界では理論化、言語化していなかったけれど、40年前から現代に通じることをやっていたんだなと思いました。」 何かそれらしい言葉だけ踊ってかっこつけてるようにしか聞こえん^^;;;。 :「ゲームって全部「そそのかし」なんです。ゲームをプレイしていて、Aの洞窟に行きなさいとか、Bの洞窟には行くなとは言われないですよね。プレイヤーが2つの洞窟をぱっと見たときに「こっちの洞窟に宝があるかも!」って見えるように作っているんです。これを「そそのかし」って言うんです。」 まあそれはそれでいいけど、それってそんなに大したことかね? : (抜粋)「先生は答えを教えるのではなく、生徒が自分で「わかった!」、「僕が一人で気が付いた!」と思わせることが大切。」 思わせるっていうのがすごいし、傲慢だよな。お前は神か? : 「ゲームをデザインするのも授業をデザインするのも同じです。楽しいと思うことやワクワクすることは脳の働きを最大限にする。だから、つらいことを我慢するのはよくない。脳が楽しいと感じることがとても大切なんです。」 お前みたいな奴って、すぐ脳がどうのって言うよな。まあ楽しいことやワクワクするのが大事なのは認めるが、人生つらいことを我慢しなければいけない時なんてしょっちゅうだよ。後ゲームと授業は別物にしろ、一緒にするな。 しかし思うんだけど、ゲーム業界の奴らって、自分たちの仕事に少しやましさがあるから、教育と結び付けて、高級なものに仕立て上げたいんじゃあないの? まあゲーム的な教育っていうのはありだが、やはりゲームの本質は遊びで娯楽で、しかも堕落だよ。 }} {{コラム|すじ肉しちゅ~は今日も右手を上げて、「ハイル、オタキング!!!」と言った。| 1990年代後半に、オタキング岡田斗司夫は、著書『世紀の大怪獣!!オカダ―岡田斗司夫のお蔵出し 』(おそらく)で、マリオカートを例に、市販のゲームソフトの多くは達成感を味合わせるものだと指摘した。 岡田に言わせれば、ゲーム文化以前の人生の趣味の多くは、必ずしも努力の量と、上達とが比例しない。スポーツ、絵画、しかしこれほんと?もちろん厳密に量を考えて、グダグダ気色悪い比較をすれば、そう見えることはあるけど、少なくとも人間、何かをすれば必ず、それなりに得るものがあるはずなんだけどね。 しかしファミコン以降のコンピュータ式のゲームでは努力は無駄にならず、ほぼ必ずといっていいくらい、少なくとも初心者レベルの範囲でなら、プレイして練習すれば上達するように設計されていると、岡田の著書では述べられている。 ふーん、要するにゲームプレイヤーって、ゲーム制作者が作った達成感が欲しいから、金払うってわけね。 岡田が言うには、人生はゲームみたいに甘くないし、もしかしたらゲームは現実逃避で不健全かもしれないけど、でも大人だって親だって達成感をもっと感じたいんだぜ・・・だから今日も娘といっしょにマリオカートをプレイしている、と書いてたって言うけど、そもそも現実逃避や不健全から達成感って手に入る? なんか頭のおかしい奴はやたら達成感って言うんだけど、それってほんとに欲しい? いや、もちろんある程度は欲しいけど、でもそんな重要な事かね? もっと人生で必要なもの、いっぱいないかね? }} {{コラム|ガイナックスとはオタキング岡田斗司夫が創業した、アニメーションとコンピューターゲームの制作会社である。| ガイナックスは、コンピューターゲームも作っていたね。確か、美少女18禁ソフトもあったよね。 1991年、『プリンセスメーカー』、育成シミュレーションゲーム。確かに赤井孝美さんのグラフィックは魅力的だった。 少女を光源氏的に育成するゲームだったか、キャラクター育成ゲームのはしりだね<ref>STUDIO SHIN『ゲームプランナーの新しい教科書』、翔泳社、2018年3月10日 初版 第2刷 発行、P182</ref>。 98年にはコナミ社『ときめきメモリアル』というのが出た。ただこれは育成というよりは、美少女との恋愛疑似体験ゲームみたいな、まあ俺はやったことないから詳細は知らないけど、まあ美少女と上手に付き合えるように、男性キャラクターを育成する要素はあったのかね。 「プリンセスメーカー」→「同級生」→「ときメモ」の流れがあるって、ある評論家は言う。 良くわからないけど、岡田斗司夫はゲーム制作会社の社長でもあるんだから、前のコラムの達成感がどうののたわごとに意義を認めろって、すじ肉は書くんだけど、なんなのこいつ。 岡田斗司夫の肩書に関する議論って意味ある? 別にアニメ評論家でも、会社社長でも、なんでも勝手に名乗って威張っていればいいけど、でもやっぱり岡田斗司夫の肩書は、オタキングだよね。 }} {{コラム|プリンセスメーカーdeathpenalty| 少女育成ゲーム・プリンセスメーカーは全滅時の損失が軽いのが、割と画期的だったようです。戦闘で全滅すると、拠点に戻されたうえ、1か月経過する。 全滅時の損失のことを和製英語でデス ペナルティといいます。英語では dead damage と云うらしい(DDと略すようです)。英語の death penalty は「死刑」の意味だって。 つまりどうやら、デスペナルティが軽くても、面白いはRPG は作れるらしい。 ;デスルーラ 全滅しても拠点に戻るだけのシステムだと、拠点に戻りたい場合にわざと全滅する方法を使える。これを和製英語で「デスルーラ」と言う。ルーラとはドラクエの移動魔法ルーラのこと。 全滅したときに拠点に戻るゲームでは、拠点に戻れなくするイベントは不可能。 全滅したら拠点に戻れるからね。ただ、戦いが起こらなければどうかな? どちらにしろこの議論、意味ある? ただ例外的に全滅したとき拠点以外に戻る、っていう事は仕様で作れるよね。 }} {{コラム|Roblox,Among_Us| 現編集者は現在は基本的に、コンピューターゲームはしない生活、でもほんのちょっと前、思うところあって、MicrosoftStore,Xbox 経由で、すこしゲームをしていた時期があった。 そしてMicrosoftStore はなんだかんだでゲームを売り込んでくるよね。 その時思ったんだけど、Roblox って面白そうだよねー。プレイはしていないんだけど、広告や表示を見ると、これ絶対面白いなって直感的に思う。 だからこのゲームのユーザーやプレイヤー、あるいは関係者にこのページの執筆してほしいな^^ 後、Among_Us っていうのも面白そう。何か皮肉がすごく効いてそうだね。 }} {{コラム|デスペナルティ関連| このコラム、前編集者が、(この話題は、後述の商学書『メイド・イン・ジャパンは負けるのか』の話題と関連するので、残す必要がある。)ってメモを張っていたんだけど、読んでみたんだけど、現編集者Hにはちょっと話が見えなくてね。おそらくRPG をやりこんでいる人は内容が良くわかるんだろうけど、現編集者にとってはかなりの部分が???????だね。だからできるだけまとめる一方で、詳細不明の部分は前編集者の記述をそのまま残しました。 ;帰り道を通せんぼするイベントは、詰みのリスクが高くなる。 サガシリーズはどこでもセーブできるが、この場合、帰り道を通せんぼするイベントは、上手に設計しないとクリア不能になる恐れがある。 ファミコン~スーファミ時代のドラクエとファイナルファンタジー、GB版サガとロマサガには帰り道を通せんぼするイベントは無いように見える。 ロマサガ1の氷結城の帰り道で通せんぼするボス敵がいる。しかし会話選択肢で戦闘を回避すると、詰みを避けられる。 古い時代のサガ系とロマサガでは、ダンジョン奥まで探検すると、最深部に一方通行のダンジョン出口がある。これは帰り道短縮の意味と、テンポ感向上(プレイヤーが既に理解していることを再度要求しないから)の効果がある。 しかしこの場合、もしダンジョンに一方通行出口がない場合、プレイヤーは帰り道にボス戦があると予測する。これはネタバレになってよくない。ドラクエは、最後の一方通行出口をあまり用意しないが、この狙いがあるのだろう。 このようにゲームのルール設定が、可能なイベントやマップを限定する。 }} さて、ゲームのシリーズ物は、ルールが一様になる傾向がある。 だから、シリーズ作品によって搭載されるイベントの傾向も決まってくる。 イベントの傾向が限定されると、マンネリ化につながる恐れもある。 『メイド・イン・ジャパンは負けるのか』という2010年ごろの書籍でも、 シリーズ化とマンネリ化との相互関係が語られていて、基本的に家庭用ゲーム機の作品群の多くはゲーム性の根幹が90年代以降の作品は変わっておらず、変わったのはグラフィックが細かくなっただけ、と書かれている。 しかしゲーム会社からすれば、新規の斬新な発想のゲームはむしろ売れないと見られている。 グラフィック重視は、商業ゲームでは非常に重要と考えられているらしい。 そしてゲーム評論家は偉そうな批判はするが、自分では結局ゲームを作らない。 1980年代は、家庭用ゲーム黎明期。1995年ごろ、プレステ1時代からソフト容量が飛躍的に伸びた。 昔はゲームに勢いがあったが、今となっては、新しくて画期的かつリアリティと説得力のあるルールを思いつくこと自体、そんな簡単な事ではない。 漫画産業やアニメーション産業は黎明期をとっくに過ぎたようだが、結局今でもこの産業は続いている。そもそも、ラジオ、新聞、書籍、オールドメディアと呼んでいい産業も、今、しっかり続いている。2010年代のゲーム産業だって、もしかしたらスマホゲーム黎明期、ソーシャルゲーム黎明期なのかもしれない。 {{コラム|オタキングアノマリー論| オタキングによるアノマリー(片寄り)論(『東大オタク学講座』に記述あり)によると、ゲームのバランス調整は結局普遍性は持たず、作家の世界観が反映されるものになる、という。 都市運営シミュレーション『シムシティ』、アメリカ製のゲームですが、ここでは火力発電所よりも原子力発電所の方が効果的な投資になっている。これは現実の経済情勢を正しく反映しているか? これは現実の経済分析の話だが、現編集者はYESだと思っている。巨大なお金が動いているからこそ、いまだにこの国は原発をやめられない。 そして岡田はこの設定をアメリカ的な都市政策観の反映だとしている。しかし岡田はこのゲームの感覚を片寄りだと思っているのか? そのほか、岡田は、ドラクエシリーズに対して、「なぜ作者の堀井さんは、作中で父親と子の関係に、どの作品でも、こだわりたがるんだろう? なにかあったんじゃねえの?」的なゲスい勘繰りもしています。 ↑ちなみに上の段落は前編集者、E.Suj.の記述をそのまま残したものだが、まあね、オタキングがゲスい人間なのは、オタク全員が知っているからね^^;;;。 ここで書いたシムシティに関する議論と堀井氏に関する議論はどうも別の話のように見える。 つまり前編集者の議論は当初から混乱しているのだが、結局E.Suj. は作家の個性とは異常性の裏返しだと言いたいらしい。つまり個性とは長所ではなく、欠点の別形態だと。 では現編集者はこのE.Suj. に質問したいが、結局人間、個性持っていたほうがいいの?持っていない方がいいの? 大人は欠点すらうまく自分で活用しなければいけない、なんて書いてるけど、そんなこと上手く出来ている大人なんて、この地球上に一人もいないよ。 }} ====本文==== さて、上述までの再編集により、前編集者E.Suj, の邪念から生まれた、ゲーム-教育-成長のインチキ理論は完全に否定できたと思う。 結局前編集者もゲームにおける教育論は疑似的なものだと記述してるが、そんなら最初っからそんなこと書くな。 地獄のような長時間の再編集を終え、やっと話を本題のバランス調整にもどせることになった。 まずアクションゲームの調整。 敵が飛び道具で来るならどうする? もちろん事実上はほぼ無限の対応策があるが、例えば、物陰に隠れながら移動して近づく、あるいはこちらも飛び道具で応戦とか、幾つか具体策は見えるでしょう。 (しかしよく考えたら、この行動って、E.Suj.のこのサイトでの行動とそっくりだよね^^;;;。) 基本的にゲームバランス調整では、例えば、物陰に隠れて攻撃を避けるなどの具体的技法、そして事実上それはそのゲームでの有効策なのですが、プレイヤーがこの対応策を覚えるように導く、そしてそれを可能なものにするため難易度を下げる、これが必要だと言います<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー入門講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日初版第1刷発行、226ページ</ref>。 一つの方針としては、必要だと思われる技能をプレイヤーが行っていると判断したら、しかも一度には基本的に一つ、その敵を簡単に倒せるようなプログラムにする。 とにかく特定の方向にプレーヤーを導く意図を持つ、つまり導きたい方向にプレイヤーが行為すれば、難易度が下がる。だから、飛び道具を避ける物陰には、罠も無ければ敵もいない<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー集中講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日初版第1刷発行、226ページ</ref>。 あれっ、今気づいたんだけど、新約聖書には、狭き門から入れ、って言葉があったよね…。 基本的には前編集をわかり易く書き直してるだけなんだけど… とにかくこの場合、推奨されるパラメーター設定は、目的の敵を妥当な経過で主人公が攻撃したら、敵はすぐ倒せるようにしておけって書いてるんだけど、これって広き門じゃあない? とにかくこの前編集は、あらゆるプログラムを駆使して、プレイヤーが特定の行動をするよう導けって書いてある…。 まあしかしまとめ編集を続けるかね… 大抵のゲームは先に進むと難易度が上がっていくようだが、いや、これ自体事実かどうか怪しいが、仮にそうするとした場合、その難易度の上がった敵のギミックや行動は、制作者が導く行動を複数、と言ってもごく少数の複合だろうが、プレイヤーがなしたら、敵を倒せるようにしたら良いという。複合技をプレイヤーが繰り出すことで、成長した感や、興奮を、ユーザーは感じるだろう<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー集中講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日 初版 第1刷発行、228ページ</ref>。 前編集者は、ゲームの後半難易度を上げるのは、プレイヤーに創意工夫を呼び起こすためと書いている。 確かに難易度が上がれば、創意工夫して解決を目指すのはゲームだけではない。しかし現編集者が問題を感じるのは、常にプログラムの手妻を駆使して、特定行動にユーザを導けと主張している点だ。 これは実はアメリカの過去の宇宙開発で宇宙に送る実験動物を調教、教育した方法と全く同じだ。 とにかくゲーム制作者の中に、このような馬鹿げた教育論を持っている愚か者はそこそこいそうだが。 このインチキな前編集者の愛読書には、ボス戦などの難しいイベントの目的は、プレイヤーが自分自身の技量を試す、自分がこのゲームにおける熟練プレイヤーか試す、そこにあるという。歯ごたえのある敵と戦って、自分がこのゲームにはまっているかどうか知る事が出来る、そういうことだろう<ref>吉冨賢介『ゲームプランナー入門』、P60</ref>。 ;やはり何事も制限はあるか? 例えば主人公が不死身なら、まあゲームになりませんよね。何らかの弱いところは必ずあるでしょう。 所持金が無限とか、無いですよね。お前はドラえもんのポケットか?^^;;; 敵もそこそこ強いよね、あんまり弱いのはちょっと。 (たとえばアクションゲームで一時停止ボタン(ポーズボタン)を押さずにトイレに行ってウンコを数分してきても、ウンコから戻ってきてもキャラが負けてないのは明らかに駄目)。 ↑ちなみにこれは前編集者の記述だけど、ん~、まあ、残しておくか^^;;;。 だから前編集者としては、プレイヤーに創意工夫を求める。まあもっともプレイヤーが創意工夫しないゲームなんて、この世にないけど。 だからゲームオーバーはやっぱり必要だということか<ref>川上大典 ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.254</ref>。 だから前編集者はゲームには敗北とそれを回避するための努力が必要だと主張する。 まあでもこのサイトの別の場所でも書いたけど、E.Suj.は努力なんて全くしてないけどね。ただ毎日欲望のまま手を動かしてるだけ。 ;真実は一つ^^!!!本当?とりあえず解法は複数^^!!!! スーパーマリオのステージ1-1の最初のクリボーをどうする? (解1)踏んずけてやる^^!!!(解2)そのクリボーを飛び越えてこっちに来い!!!^^(解3)ブロックに乗って、絶景哉^^。 ====ゲームと漫画、アニメーション==== 非常におおざっぱに語ると、漫画やアニメーションは完成して世に出た時点で、その版では、定められた運命が記述されている、ヤーンの書のようなものでしょう。 ゲームはインタラクティブだから、運命は決まっていないし、あいまいで、事実上選択肢がある世界。 そしてゲーム=戦闘ではないが、戦闘を描いたゲーム、漫画、アニメーション、 というのは明らかにある、そしてその話なんですが… 1982年『鳥山明のヘタッピマンガ研究所』という書籍では、マンガやアニメや特撮(ウルトラマン)などの敵の強さは、主人公がなんとか苦戦しながら倒せるギリギリの強さだと指摘されている。ただしこの出典関係の記述にはWiki著書の記憶違いがあるかもしれない。 しかしゲームでの敵は、もうちょっと弱めにしておくといいらしい。 まあそりゃあそうだよね。毎回毎回ギリギリの敵と戦うなら、ゲームなんて誰もしなくなるよ。これに関して前編集者はプレイヤーの創意工夫がどうのなんて書いてるけど、完全なる欺瞞だろう。 具体作品を上げると、ゲーム『激神フリーザ』。要するにドラゴンボール原作のゲームですね。クリリンでもちょっと鍛えて頑張ればザーボン(ナメック星編の中ボス敵)を倒せるようになっている(原作マンガだとクリリンはザーボンを倒せない)。 漫画やアニメーションでは、一回の戦闘での強敵の倒しかたが一通りしかなく、いちばん読者に魅力的に見える奇想天外・破天荒な倒しかたで、敵を倒します。なのでここでは、ギリギリ倒せる強さのほうが良い。 しかしゲームの強敵では、多くのプレイヤーの、それぞれ異なる色々なアイデアに対応した倒し方を何通りも準備する必要があるので、ゲームでの強敵の強さは、ギリギリ倒せる状態よりも少し弱めにする必要がある。しかしやはりそれ以前に、あまり敵が強すぎたら、プレイヤーがしんどすぎるだろ、単に難易度が高いゲームになっちゃうよ。 ==== 「廃人」 ==== 基本的にコンピューターゲーム界隈は、いちびった下品な人間が多いので、そこで飛び交う言葉も汚い言葉が多い。 例えば、廃人、なんてよく言うらしいよ。つまりいろいろな理由で暇な人間、まあ、E,Suj. もそうだけど、普通に忙しい人間より、ネットゲームとかでは有利だよね。そういう人間を貶めたくて言うんだね。 後色々な理由でゲームに過度にお金を費やせる人に悪口言いたい時とかね。 まあはっきり言って、E.Suj. も間違いなくこの廃人の一人だけど、彼の愛読書では、「廃課金ユーザー」という記述にしているらしい<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P66</ref>。「廃Wikiユーザー」とか? だけど世の中色々でね。人にはそれぞれ事情がある。望まなくても廃人になってしまう人はいっぱいいるよ。 ===ゲーム作者が自作をプレイしたら、やはり他者プレイヤーよりそのゲームは簡単だと見なすだろう。=== あらゆる分野で作者は自作は面白いし、難易度やネガティブな要素は低いと見るだろう。作り手は妥当なバランスをどう見出したら良いだろうか? ====作者が客観的に自作を見る事さえ難しい、しかしいいバランスは見つけ出したい==== やはり常識的な判断としても、経験則としても、作者がやや簡単だと思うくらいがちょうどいい、という事だろう<ref>STUDIO SHIN 著『ゲームプランナーの新しい教科書』、翔泳社、2018年3月10日 初版第2刷発行、54ページ</ref>。 プレイヤーにとっては易しいほうの案Aと難しいほうの案Bとがあったら、ゲーム本編には、やさしいほうの案Aを採用するのが良い<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー集中講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日初版第1刷発行、P207および235ページ</ref>。 難しい方の案Bは、付加的なサブステージ(クリアには不要な)に流用するといいですかね<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー集中講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日 初版第1刷発行、P207および235ページ</ref>。 RPGにおいてはクリアに絶対に必要なイベントと、エクストラのクリア条件ではないイベントがありますね。それぞれ「強制イベント」、「任意イベント」と、呼ぶこともあります<ref>STUDIO SHIN著『ゲームプランナーの新しい教科書』、P198</ref>。 サブステージや任意イベントの難易度は、割と自由に扱う事が出来そう。むしろ様々な難易度があった方が、多様なユーザーの要求に対応しているとも言えるし、しかしそもそもサブステージなどなくてもいいとも言えますが、あるとしたら、遊びは多くなりますよね<ref>吉沢秀雄『ゲームプランナー集中講座』SBクリエイティブ、2015年12月29日初版第1刷発行、P208</ref>。 そして基本的に作り手は「簡単」だと思っていても、初めてプレイするプレイヤーには難しい、それはよくあることですよね<ref>吉冨賢介『ゲームプランナー入門』、P56</ref>。 ====レベル上げを楽しむ?==== 一般的なゲームは、例えばRPGでは、ストーリーや戦術性の面白さが普遍的な主流の興味ですよね。作り手も、RPGというジャンルが今現在、どういう一般的な魅力があるか、それを考えて、それを重視して作る。 一方プレイヤーとしては、正道を外れたややマニアックな楽しみ方もある。RPGのレベル上げ(だけ)を楽しむ、なんて遊び方もできますよね。 つまりプレイヤーはプレイヤーで、本来の制作者が意図した別のところで楽しみを見出すこともある。ある意味コンピュータープログラムのインタラクティブな性質が、そういう遊び方を見出す余地を持っていると言える。 しかし制作者はやはり、RPGの持つ本道の面白さを目指してゲームを作るでしょう。 前編集者はこのことを、少年漫画を例に語っていますね。 漫画家スポコン漫画(そう?^^;;)「バクマン」では、こんなエピソードがあったようです。 「たとえ少女の読者がいても、その少女は、「男の子が読んでいるマンガを自分も読んでみたい」、と思うような女の子。少年ジャンプの取るべき編集姿勢としては、あくまで、男の子向けを貫かないといけない」 少年漫画誌は、ターゲットは、少年、割と年少の男の子ですからね。それ以外のファンがいても、その読者層におもねる漫画は載せないでしょう。それはカテゴリ崩壊だよね。 しかし実は少年にもいろいろな個性を持つ子がいる。少女にも、大人にも、老人にもいろいろな個性がある。ターゲットがどうのと言ったところで、実は結構あいまいでいい加減な物なんだよね。 少年ジャンプは自らの分析として、売れる漫画の方向性として、「友情・努力・勝利」の3原則を提唱した。この3原則を外すことは今現在は許されてはいないのでしょう。 ====No title.==== ある意味当然のことだが、ゲームの作者は、ほかのプレイヤーより、自身のゲームの難易度を低いと見るだろう。「作者バイアス」という言葉が使われることもある。 ;雑誌「ゲーム批評」による指摘 1990年代に「ゲーム批評」という雑誌が、ゲームの内容を考えるときは、ゲーム制作に熟練していない人は、既存ゲームを難しくアレンジした提案をしがちだと指摘しています。 例えば、スーパーファミコン版のマリオ、こういうゲームを自分たちが作る時、どういうゲームにしようか? マリオが空を飛んだ時、簡単にクリアできるけど、ここで空中に敵キャラクターを多く配置したらどうだろうか? そして『超音速攻撃ヘリ エアーウルフ』、、云々の記述が前編集にあったが、これはいつものこの前編集者の一般的な他者に対する愚弄目的の文章なので、再掲載する必要はないだろう。 そしてこのアイディアに対する、一般的な批判としては、マリオの地上ステージの空中に敵が少ないのは、ゲームが苦手なプレイヤーのための救済措置だったり、あるいは体験済みステージ前半を無視するための工夫、であるので、その部分を難しく、複雑にするのは不適切だと思われる、と、いうことになる。 ところでやや話題が脱線するが、過去少年マガジンに掲載されていた、漫画作品、[[w:1・2の三四郎]]にも、似たような話があった。 高校生の主人公、東 三四郎と、本当はレスリング部にしたい西上 馬之助と三四郎の友人南小路 虎吉の三人で柔道部の活動をしていたのだが、ある日三四郎が馬之助にこう言う。 「スタンハンセンのウエスタンラリアット(プロレスの技)の改良技を考えたのだが」 「ほう」 「ハンセンは、ラリアットを打撃技にしているが、ここで打撃しないで、首に引っかけるようにして倒して後頭部をマットに打ち付けるのはどうだろう?」 「あほ!!それはジャイアント馬場の、ランニング・ネックブリーカー・ドロップや。ハンセンはそれをもとにウエスタンラリアットを考えたの。なんでお前がわざわざそれをもとに戻してんのや」 ただ、今ではこのジャイアント馬場云々は俗説と言われているようですね。 少しマリオの話とは違うかもしれませんが、脱線の雑談として書いてみました^^ さて、今仮に、「ゲーム作者はネットの批評はあまり参考にしない。基本的にゲームを作ったことのない人の意見はあまり意味がないと考えている。」と、いう主張があったところで、あなたはこの意見をどう思いますか? まず全くの素の状態でこの言及を聴いたところで、その通りだと思います?あるいはいや、違うと思います?。 そしてもし素の状態ではなく、仮に出典とやらがあった場合、出典と言ってもいろいろありますよね。ネットの言及の場合もあるし、あるいは何らかの偉そうな市販の書籍にそう書いてあるかもしれない。 この辺の出典とかの情報、事実で意見変わります? だからあなたが素の状態でどう思おうと、偉そうな人の言及があったら、じゃあそれは正しいんだと思いますか?。 しかしまあこの言及の場合は、ゲーム作家とやらが、ああ、俺はそう思っていると言えば、一つの証言となりますよね。 しかしゲーム作家だって複数いる。しかもゲーム作家と呼んでいい人とは具体的にだれか? ですから現編集者はこの議論は全く無意味だと考える。しかし実は前編集者もやりたいことは、ただただ商業の創作者を持ち上げて、ネット上や同人の創作者を貶めたいだけなんですよね。 とにかく前編集者は私欲を見たすために、この言及の出典とやらを探しましたが、辛うじて、「一次情報以外、個性には役立たない:インターネットやSNS:そうした情報は知識として役に立つことはありますが、ゲームデザイナーが個性を発揮するうえではあまり役に立ちません<ref>『ゲームデザイン プロフェショナル』、P314</ref>」という記述を見つけただけだったという。 {{コラム|マリオメーカー、他| マリオメーカーは任天堂が2015に発売した、Wii U用の(3DS用も有)ゲームソフトウェアですね。マリオのゲームの素材を使って、自分でもアクションマリオゲームが作れる。 このソフトウェアでは、自作のマリオゲームを任天堂のWebサイトに投稿、公開する事が出来ます。しかし条件があって、一度そのゲームをクリアしないと、公開はできません。 そして一方、実は、マリオメーカーが発売される前、インターネット上には「改造マリオ」といって、マリオのROMを違法改造して、自作ステージをつくって無料公開する行為が行われていました。 実際には改造マリオのデータを、ゲームとして利用するのはなかなか手間がかかり、むしろそのプレイ映像を動画化し、それが動画サイトで人気になったようです。しかし改造マリオを作るという行為自体が、著作権の問題を持っていました。 そして多くの場合、そのステージの難易度は異常に高くなり、そしてその難易度の高いマリオを実際にクリアする動画が非常に人気を持ったようです。 さて、そこでこのことに関して、前編集者は例え話を始めたのですが、まず一つ目が、「犬が人をかんでもニュースにならないが、人が犬をかむとニュースになる」、だそうです。 つまり…改造マリオの方が人が犬を噛んでいる? すると任天堂本家のマリオメーカーが、犬が人を噛んでいるか? 辛うじてこの例え話の意味は分かるけど、もう一つの例え話がこれ↓なんだけど… また、アンケート調査などの心理学的ノウハウとして、「あなたは○○を買いますか?」と「あなたは○○を好きですか?」と聞いたときでは、アンケート結果の傾向がかなり異なり、多くの人が、「○○を好きですか?」と質問されても決して実際に好きなものを答えるのではなく、世間から賞賛されそうな趣味趣向の場合にだけ回答で「はい、好きです」と答えるようであるという、分析結果があります。 これはさらによくわからん(?_?)????? マリオメーカーは買うで、改造マリオは好き? 要するにいつものこの編集者の議論で、商業のマリオメーカーを褒め称えて、Web文化の改造マリオは貶めたいんだろうね。 まあ改造マリオは違法性があるから、別にそれはそれでいいけど… }} {{コラム|とにかく E.Suj. はWeb文化を貶めて、商業文化を誉めそやしたい| 確かにWeb上には無料コンテンツも多々あるが、商売人たちが仕掛けているのは、有料コンテンツのための撒き餌のようなものだ。一方で同人、アマチュア活動として、無料で作品を公開している人もたくさんいるし、これらのコンテンツまで貶めようと試みる E.Suj. は本当に性根の腐った嫌な人間だね。勿論違法性のある無料コンテンツもあるから、これらは当然非難されてしかるものだろう。 まずゲームに関しては、前編集者の報告では、実際にプレイすることなく、無料動画を見ただけとか、あるいはさらに悪い例はWeb上の言論だけをもとに、特定のゲームを批判する人物がいるようで、これは確かに良くないことだ。 漫画界でも、似たような問題があるようだ。マンガ『ラーメン発見伝』(小学館ビッグコミックスペリオール )では、作中のライバル役のラーメン屋経営者(いわゆる「ラーメンハゲ」)が、ネットの情報をもとにラーメンの実際の食べたときの味を無視してラーメン評論をするラーメンマニアに陰口で悪態をついています。確かに漫画だろうが、ラーメンだろうが、映画だろうが、小説だろうが、実物に触れないのにあれこれ言うのは、基本的には悪いことだろう。 とはいえ現編集者は、[[v:Topic:読まないのに書評]]なんてやっちゃったけどね。まあ気にすんなよ^^;;;。 そこで前編集者は、Webを徹底的に否定して、市販本だけに価値を置いているけど、それも極論じゃあない? ゲームを実際にプレイしないで、各種情報で知った気になるのは確かに良くないこと<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P.282</ref>だけど、我々だってすべてのゲームはプレイできないよ。 それに各種情報から、何となくいけ好かない存在って誰にでもあるものだし、まあ基本悪口はよくないけど、Webは新しい混沌メディアだからね。市販の書籍やゲームが圧倒的に価値高いわけではないね。 新聞の第一面によく載っている、有り得なく馬鹿馬鹿しい書籍の広告、あんなの絶対に買わないし、読まなくたって無条件で悪口言いたくなるよ。 とにかく E.Suj.はゲームに関して、メジャー作品、人気作をプレイせよ<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P280</ref>、なんて書くけど大きなお世話。自分のプレイするゲームは自分で選ぶね。 YouTube動画に、「アニメ私塾」というチャンネルがあるらしくて、そこで勧める絵の練習法は、プロのアニメ作品の模写らしいけど、これだって単に一つの意見。絵の勉強法なんて無数にあるよ。 まあ確かに漫画に関する違法サイト読書は問題だろうし、検挙もされているけど、同人誌やエロ関係の無断掲載は検挙もしていないように見える。 ただそこで漫画を読むことは倫理的に非難はされるけど、読んだ以上は、作品を読んでいないという評価は違うだろう。勿論不正な方法で読んだという非難は正当だけどね。 結局、E.Suj.の目的は、いい加減な言論を駆使して、既成の商業コンテンツの権威と金を守りたいんだろう。 }} アナログゲーム(カードゲームやボードゲーム)の設計者は、ネット上の意見はもとより、実際のテストプレイヤーの意見さえあまりあてにならないという考えがあるらしい。テストプレーヤーも様々な理由で本音を語らなかったり、何らかのバイアスであまり有用な意見が出てこないという見方もある。一番重視するのは、実際のプレイの様子を観察することだいう<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P338</ref>。 {{コラム|世のメディアでは、人気投票企画は多いが、基本的には遊びでお祭りでファンサービスで、本格的な統計調査とは別物だろう。| イナズマイレブン、2008発売のサッカーRPG。アニメ化や映画化もされている。中学校サッカー部が舞台だから、中学生がメインターゲットだろう。 この公式サイトが、登場キャラクターの人気投票を行ったという。 作品中に、五条というマイナーキャラクターがいた。中学生で、おじさんぽい顔、眼鏡で目が隠れ、何を考えているかわからない不気味な悪役的キャラクター。 ある匿名掲示板で、おそらく[[w:2ちゃんねる]]だと思いますが、このキャラクターへの組織票投票の呼びかけが行われました。 はたして2(5)ちゃんねるに中学生のユーザーがいるのか? 少しはいるかもしれないが、やはりこの組織票祭りの参加者の多くはもっと年長、しかしそれほど年寄りのメンバーもいないように思われる。 まあ結局オタクどもの遊び、祭りということだろうが、しかしその影響か、その公式サイトでの人気投票結果は、五条が一位になった。 まあ不合理な結果と言えば結果だが、ネット上ではその手の馬鹿げたことはしょっちゅう起こる。少しこだわりのある変わり者たちが、自然な状態をかき乱したくて、色々なことを仕掛けてくる。 公式サイトの運営者としては、面白くない展開だが、そもそもイナズマイレブンのゲームユーザーの何割が中学生か? 購買層の中に明らかにこの手のオタク、大きなお友達が、かなりの数占めているだろう。 しかしこういう人たちが、企画内容に大きな影響を及ぼすなら、やはり運営としては面白くない話だ。 AKB48の人気投票は、CDに投票券をつけている形式だが、やはりここでも不規則状況を狙って、投票券目当てでおなじCDを何枚も購入するファンがいるらしい。 勿論この手の、奇矯な手妻は、人気投票の企画者にとっては、面白くないことだが、しかし世の中こういう変わり者は必ずある程度いるものでね、それはそれぞれの企画者が上手に運営方法考えればいいのであって、こんな話をこのページにわざわざコラムとか言って書く意味ある? ;美人投票 経済学者ケインズは、投資家の行動を美人投票にたとえた。「100枚の写真の中から最も美人だと思う人に投票してもらい、最も投票が多かった人に投票した人達に賞品を与える」、投資家は、この手の美人投票に参加しているようなものだと。普通の美人投票では、自分自身が美人だと思う女性に投票する。しかしこの投資家の美人投票では、賞品目当てなので、自分自身がどう思うかより、票が集まる写真はどれかを予想して投票するだろう。 前述のイナズマイレブンの投票祭りも、自分が好きな登場人物に投票しているわけではない。地味で目立たないキャラクターが一位になれば面白かろうと、示し合わせて、不美人投票をしているのだ。 ;ノイジー・マイノリティ ノイジー・マイノリティとは、少数派であるのにその声は大きい、目立つ、目立つにかかわらず、そのような考え方、主張をする人は少数である、だから基本的にはその人たちの大きい声は聞き入れない方が良い、多数派の意見を反映していない、ということでしょう。 基本的にはネガティブな意味を持つ言葉であり、大騒ぎするクレーマーに近いイメージだろう。 なるほどね、確かに現編集者の主張はいつでも希少な少数派の意見に近いだろう。 そしてすじ肉しちゅ~なる人物はいつも多数派の味方で、多数派の安易で愚かな意見が絶対的に正しいと振りかざし、他者を愚弄し常に暴力をふるっている。 そういう多数派の暴力に対抗するために、マイノリティとして常に俺は大騒ぎしているのだが、物は言いよう、言い方を少し変えれば、集団、多数派の暴力が正しいと、言い張る事が出来るんだね。 衆愚の暴力とは、どこまでも防ぐのが困難なのね。 }} さて、我々は学業でも、スポーツでも、趣味でも、そしてもちろん仕事でも、必ず技能というのがあって、それを日々身に着けている、身に着けようと試みていると考えていいと思いますが、果たして今の自分はどんな技能を持っているのか?そもそも何らかの技能持っているのか?そういうことで悩んだり考え込んでしまうことはありますよね。 E.Suj.のように集団におもねる以外の生き方を一切知らず、大した技能なんかないのに、スキルスキルと威張り倒して他人を貶めること以外何もしない人間がいる一方で、かなりの技能を持っているのに自信が持てず、鬱々と生活している人間もいます。 勿論技能自体はかなり客観的な物でしょうが、他者の技能評価は結構いいかげんで、技能が大したない人間が威張り散らして、ある程度技能がある人間をこき下ろして貶めている事なんて、世の中でしょっちゅう起こっていますよ。 そこで大した話ではないんですが、ある技能からある技能に転向する場合がありますよね。つまり生活自体が変わるのでしょう。特定の技能をふるう生活から別の技能中心の生活に変わること。 具体的にゲーム業務に関する話題では、デザイナーからプランナーに役務が変わるとか… その時にはやはり、デザイナーとしての自分は封印したほうがいい<ref>大久保磨『レベルデザイン徹底指南書』、2016年12月14日 初版 第1刷発行、P81</ref>。 やはりプランナーとしての仕事を優先し、デザインに関してあまり大上段に口を出さない方がいいでしょう。 {{コラム|一人で何でも出来るわけではない。しかし偏向した愚か者の集団より、一人の総合的な人間の方が、相対的にいいものを作り出すだろう。| 基本的に商業漫画、商業アニメーション、そしてほとんど多くの商業メディアはその根源的な創作部分でさえ、多人数の協業で作られています。一応全体を統括する指揮者はいますが、個々の秀逸な表現はその監督だけの手柄ではない。 これはこの手の物事についてある程度知っている人間にとっては、もちろんたまには例外もありますが、ほぼ当たり前のことで、得意げに語ることでも何でもない。 「と学会」の人が2010年ごろにニコニコ生放送の番組に出演したときに、この人物は、ある漫画原作者にネタ提供したと語ったという。しかしネタ提供といっても様々な形態があり、ピンからキリまであり、実際にその作品に貢献していない場合もあるし、単にこいつ、自慢話したかっただけだろ? 漫画家にしろ脚本家にしろ、色々な事柄にアイディアの元を頼っているだろう。有償無償に関わらず、アドバイザーも多いと思う。 ゴルゴ13なんかは明らかに協業で作られていたし、各種映画やテレビドラマも、様々な人間がその作品の質の向上に寄与している。 歴史ものや軍事物、その分野の専門家が強力に考証を加えているし、当然設定の信頼度も高くなる。 だから創作作品は協業関係が上手に機能して、それを統一した理念でまとめ上げれば、当然質はかなり高いものを作る事が出来る。 }} {{コラム|可処分時間| 経理には「可処分所得」という用語があります。労働者の給料のうち、税金や社会保険料など支払いが義務付けられているものを差し引いた、残りの自由に使えるぶんの金額です。勿論その中から自分の生活費は支出しなければいけませんがね。 そこから類推して「可処分時間」。 前編集者の言葉では、「1日のうちの自分の起きている時間のうち、労働時間などを差し引いた、残りの自由に使える時間」。 だから、もし無職で何らかの理由で生活できるなら、100%が可処分時間でしょう。 で、E.Suj. はこのサイトで、こういう人間をひたすら愚弄するような文章を書き続けて来たのですが、 E.Suj. 自身の可処分時間は何%? 仮にこのサイトでインチキ書いてお金が入っても、それは可処分時間に入れろよ? そして…「商売の競争とは、消費者の可処分所得の奪い合い」ということらしいけど…希少な可処分時間を奪われたうえ、そいつらに金払うの? 可処分時間って必ず金払って埋めなければいけないの? }} ===ドラゴンクエストは、ゲームを進めるため、ゲーム操作の技能を得ることを求めていない?=== ドラゴンクエストでは、ゲームのプレイを続け、キャラクターのレベルが上がっていくごとに、キャラクターも戦闘力が上がり、より強い敵も倒せるようになる。これはそれ以前のアーケードゲームのように、プレイヤーがゲーム操作の上手な技能を身に着けることによってクリアするのではなく、レベルが上がることで事実上、プレイヤーが上手な操作する必要なく強くなっている。これを、「クリア保障」と呼んでいるWebコンテンツもある<ref>https://news.denfaminicogamer.jp/column05/170905b 2020年12月21日に閲覧して確認.</ref>。 ドラクエでダンジョンに入った場合でも、様々な試行錯誤は繰り返すであろうが、プレイし続けて時間経過とともに経験値が上がると、最後にはダンジョンのボスも倒す事が出来て、クリアする事が出来る。 つまりドラゴンクエストでは、プレイヤーがそのゲームの操作の技能を覚えることで、難易度の高いステージをクリアしているのではなく、ゲームを続け、経験値が上がりレベルが上がることによって、ある意味自動的に強くなっている。 序盤のダンジョンで未探検のものがある場合、その時点ではかなり探索は困難を極めるが、レベルが上がった時点では、割と簡単に、クリアできる。つまり難易度が自動的に下がっているともいえる。 つまりドラゴンクエストのクリアシステムは、ゲームを続けてプレイを重ねていくうちに自動的にキャラクターは強くなり、最後にはゲームクリア、コンプリートに至る、ということだろう。 ドラゴンクエストのようなインターフェイスでも、古いゲームやフリーゲームではこの特徴を満たしてはいないものがあると、前編集者は書いていたが、どういう事だろう? 何度も書くが現編集者はそれ程沢山ゲームをやりこんでいるわけではない。 アクションゲームでは当然難易度の高いステージはそれなりの技能やテクニックが必要だろう。しかしRPGではそれほど技能の必要や出る幕もないから、多かれ少なかれドラゴンクエストのような形態にはなるのではないだろうか? 全体を通してレベルがそれほど上がらないゲームというのはあるし、あったのだろう。この場合は何らかのゲーム上の困難の打開策や有効な戦術を見出さない限り、クリア困難の事態に陥るだろう。 RPGに限らず一般に、ゲームの後半に行くに従って、次ステージ攻略などのための事前準備の増加や、試行錯誤の時間の増加に時間のかかるようになっていく事が多い。そして、ステージクリアに必要な時間の増加が、ゲームを苦手とするプレイヤーに、そのゲームのクリアを諦めさせる<ref>http://endohlab.org/paper/whydoplayersdrop.pdf 2020年12月21日に閲覧して確認.</ref>。つまり娯楽であるはずのゲームが、難易度が上がりすぎてその機能を果たさなくなるのだろう。 === 自由度 === 一本道で難題を乗り越えるゲームもありますが、いっぽうでマルチエンディングとか、攻略ルートや展開が複数あるゲームもありますよね。こういう自由度の高いゲームは、その展開の場合の数に応じて、調整の際に考慮する事項も増えていきます<ref>『ゲームクリエイターの仕事 イマドキのゲーム制作現場を大解剖!』、P78</ref>。 ===Non-title=== ※バランス調整に限った話題ではないが、他に適した単元が見つからないし、メインページに書くほどでもないので(←なら書かないで削除せよ。by E.H.)、間借り(まがり)的にバランス調整のページで書くことにする。ただし、この節の内容を他のぺージに移動することは、 E.H.が禁止する。 ====ゲーム業界に就職したい?==== ……ならば、今現在の業界を構成している人達のアドバイスに従うのが無難だろう。 まず彼らが望むのは、ゲーム人気作の知識。特にデザイナーならなおさららしい。まず過去の名作は手本になるという。それから共通言語としての、コンセプトや知識を知っておくべきだと<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P278</ref>。 とにかくゲームについて知らないのはよくないようだ。過去現在の人気作や、自分の興味ある、そして入社出来たら実際に作っているジャンルのゲームについて、プレイし、周辺知識も知っておきたい。 ====[https://www.uta-net.com/movie/59818/ シッパイマン]==== この節のタイトルは、失敗とは何かを知りたければ、以下を読むよりリンク先を見た方がいいだろう、という意味のリンク付きタイトルです。 基本的に前編集者は手本がなくては生きていけないようで、創意工夫という言葉もあまり知らない。そして権威ある手本のパワーに依存しまくって、他者を愚弄しまくる。 しかしまあとりあえず、その論旨に乗っかって記述するが、人気作や人気シリーズをとりあえず崇めて手本にせよと。そして人気でない作も良く調べて、崇める手本と比べてどこが良くないか見いだせ<ref>https://news.denfaminicogamer.jp/interview/200615a/3 2020年11月27日に閲覧して確認.</ref>、と。 そしてなぜか前編集者はゲームの事だけで完結せず、アニメの事も語りたがるんだけど、まあ好きだからなんだろうけど、ガンダムについて語りたければ、それ以前のロボットアニメについても調べろ、と、岡田斗司夫や氷川竜介が書いていたんだって。 結局、性格の汚い有名人の権威に頼りっぱなし。 そしてまたまた岡田斗司夫の著作によると、演劇作家・演出家の鴻上尚史氏はゲーム進出に失敗したらしい。失敗してたの^^;;;??? 現編集者はそれは知らなかった。ゲームに手を出したことは知っていたけど…そもそも鴻上さん、映画制作も失敗していなかった^^;;;?。特別に好きでファンだという訳ではないけど、一時期この人のラジオかなり聴いていたんだけど… とにかく岡田氏の結論は、鴻上氏とどういう関連があるかはわからないが、「成功例から学びたがる人は多いが、しかし成功例だけから学ぶのは素人。プロは失敗例にこそ学ぶ。」、らしい。もっともこれはあくまでも前編集者の要約だけど… うーん、プロだの素人だのはどうでもいいけど、失敗と成功の両方から学ぶのは、ごくごく当たり前で妥当なことじゃないの? あと失敗に関しては、畑村洋太郎氏の失敗学という概念もある。<ref>https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjlp1960/43/2/43_2_182/_pdf</ref> {{コラム|「失敗を恐れるな!!」なんてよく言うけど、実は誰もが失敗は怖い。むしろその怖さや失敗自体との向き合い方が問題なのだろう。| まあ現実問題として、失敗のない人生なんてないよね。 かと言ってねー、そう簡単に人間成功しないし、物事上手くいかないものだよ。 とにかくどん欲に成功を求めすぎるのも、逆説的に失敗の元になるだろう あとあまり点数とか量について考えない方がいいと思う。 マーフィーの法則ではないけど、この世界と我々の人生は明らかに失敗方向にバイアスがかかっている。 失点しても試合に勝てばいいという意見もあるけど<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P.334</ref>、結局ぼろ負けして泣いて帰ることもしょっちゅうだよ^^;;;。 しかしまあ、誰もがそこそこ成功したいよね。 だけどさー、なんだかんだであんたらの人生、物事上手くいって楽しいときは確実にあるでしょ? }} ===異業種? いやいや、それどころか、異人、異世界の事も想像しろ><!!!=== ゲームとは文化でもあるでしょうか。様々な文化の一分野? そうなると文芸とかイラストとか、短歌とか映画とか、小説とか漫画とか、様々な文化のジャンルがありますよね。 特定のジャンルが衰退するとか発展するとか、具体的にはどういうことですか? もちろん商業文化としての、流通の規模というのはありますよね。しかし文化というのはだれ一人手掛けなくても、自分自身がその創作活動を続け、何らかの形で発表し、そしてそれを享受する人がある程度いる以上、仮にお金は一切発生しなくても、完全にこの世から消え去ることはない。 2012年に新日本プロレスリングを買収したゲーム会社のブシロードは、こう述べた。「すべてのジャンルはマニアが潰す」<ref>https://newspicks.com/news/4135958/body/ 2021年11月7日に確認→ただし有料コンテンツなので表紙を確認しただけ^^;;;</ref>。マニアねー。そもそもオタクとマニアはどう違うの? オタキングを崇拝している人たちは、マニアは悪く言えるけど、オタクは悪く言えないよね? どっちにしろ大した言及じゃあないよ、馬鹿げた話だね。 そしてゲーム業界は、1990~2000年の一時期、ジャンルによってはゲームが高難易度化した作品が多くなって、新規参入者が苦手と感じてプレイヤーが減って衰退縮小していったことがあったという。 まずゲームのジャンルが明確に固定化されているとは思えない。ある程度はそれ様の物はあると思うけど、結局これって、ゲーム商売の話であって、もっと一般にゲームが好きな人たちの事を考えると、特定のジャンルが好きならば絶対自分たち自身でその分野を盛り上げようとするだろうし、そういう人たちが少なければ当然ジャンルの規模は小さくなり、小さくなったり消えてしまったところで、それはそれ、歴史の流れなんじゃあない? ゲームセンターの対戦格闘ゲームでは、初心者が筐体をプレイすると、熟練者が参入して、初心者を打ち負かす「初心者狩り」が起こり、初心者が楽しめない、参入者が減ってそのジャンル自体が衰退、ということもあったようです。 スポーツ競技でも似たようなことが起きると言うが、まあ結局この社会、やさしいいい人なんてほとんどいないし、本当の意味で賢い人間もほとんどいない。 とにかくどんな分野でも、事実上楽しくなければ、人は去っていくだろう。 {{コラム|作者は答えを知ってしまっている、が、それでも、自分の作りだした物語と世界は、素敵で魅力的なものだと思っているだろう。| ハドソン『新桃太郎伝説』(スーファミ版)の攻略本『新桃太郎伝説 究極本』(KKベストセラーズ 刊)で、作者の さくま あきら が、読者インタビューにこう答えています。 読者「ゲーム中、もっとも印象に残ったシーンはどこですか?」 さくま氏「作者はシナリオの答えを知ってるので、もっとも印象に残るとかそういうのはありません」 これは明らかに質問の仕方がおかしいし、不適切だろう。最も印象に残ったシーンって、…これはゲームと物語を受け取った側が感じる事じゃない? 。 }} ;ティッシュテスター 作者バイアスでバランスが分からなくなるのは作者だけではなく、テストプレイヤーやデバッガーも、そのゲームに慣れてゆくと、次第に感覚が一般プレイヤーとずれていき、適切なバランス側が分からなくなっていく。 このことに関して「ティッシュ テスター」(tissue tester)という言葉があるらしい。つまりティッシュは一度きりの使い捨て、新鮮にゲームを見てバランスを判断できるテスターも、最初の一回きりということ。最もテスターも仕事としてそれをやっているのだから、使い捨てにされたらたまったもんじゃあないけどね。 「フレッシュミート」(新鮮な肉、fresh meat)とも言うようですね。 どちらにしろゲーム業界の連中が、他人を雇うということをどう見て考えているか、よくわかる言い草だね。 === 要素の相互関係 === ====概要==== 調整は、関連あるものを、まとめて同時期に、ただし1個ずつ、行う<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P.182</ref>。 だから、関連ある要素を実装しきっていない段階では、調整はない。だから開発の最初の方では調整しないだろう。 しかし、場合によっては、要素の実装をそろうのを待つと調整開始の時期が遅くなりすぎてしまい、計画に支障が出る場合があります。そういう場合、ある程度のまとまりのある実装ができた段階で、調整をするようです。 具体的な調整の判断基準については、参考文献『ゲームデザイン プロフェッショナル』を買ってお読みください。 しかしここで釘を刺しておくが、 Wikiは決して読書ガイドではない。システムとして多人数の協業の手段を提供しているだけで、あくまでもWeb上のコンテンツ、文書に過ぎない。ウィキペディアが出典主義なのは、協業上の文章作成として、信頼度を保つための方法として、その姿勢を採用しているだけで、この場合も読書ガイドではない。 原則としてWikiは、文書として独立、完結しているもので、市販本と等位の存在、しかも基本無料、だからと言って市販本より質が悪いとは限らない。 ゲームデザインなんちゃらという本が最初から素晴らしいと思っているのなら、アマゾンで検索してその本を購入すればいいのであって、Wiki を読む必要も、関わる必要も、書く必要もない。 さて、バランス調整を実際にどうするのか、そしてそれ以外でのゲーム創作の総合的な知見、感覚は、例えば『RPGツクール』で実際にゲーム制作に手を染めれば、おのずと理解が深まっていくだろう<ref>大久保磨『レベルデザイン徹底指南書』、2016年12月14日初版第1刷発行、P81</ref>。 ====マップと敵==== ゲームのバランスには、様々なパラメータがかかわる。敵の強さ、マップの構成、各種アイテムや装備品の強さ、要素とその関係が上手に整理された時、ゲーム全体がバランスの取れた、プレーヤーにとって楽しい、続けていたくなるゲームになるのだろう。 宝箱もマップの要素。敵の強さだけではなく、宝箱の中のアイテムも、ゲームバランスに影響を及ぼす。そこでマップが実装された後でバランス調整するのが好ましい。 しかし実際には、マップ実装は時間も手間もかかる。マップはステージと物語の世界観も反映しているので、そう簡単にトントンと決まらない。 マップに敵を組み込む方式で調整する場合は、マップ実装が済まないとバランス調整はできない。 :マップを作ってからそのマップに敵を組み込んでみてプレイしてみて、敵の強さを決める? :敵の強さを決めてから、マップを決める? :マップと敵を別々に決めてから、最後に組み合わせて微調整? 色々な方法があるが、とにかく物事、自分たちに都合のいいようにしつらえられていることはほとんどないので、迷いながら現実に打つ手を見出すしかないだろう。 ====始めよければすべてよし? 或いは終わりよければすべてよし? いやいや、どっちにしろ全然駄目なこともあるよ^^==== とはいえ、まずは始め。バランス調整もまず序盤を多めにプレイして、面白いバランスを見出すのがいいようだ。 やはり始めと終わりが重要で、中盤は多少いい加減でもなんとかなるらしい<ref>『ゲームプランナー集中講座』、P236</ref>。 アニメーション業界でも、とりあえず始めと終わりに力を入れろという考えはあるらしい。テレビシリーズでもとりあえず一話と最終話に力と予算を費やしている場合は多い。 結局最初は気合が入っているが、最後に向かってドタバタして、事実上最初に力がやけに入っていた、ということは起こるだろう。 あと現実問題として、RPGのバランス調整は、主に敵の強さを調整している。味方の調整や装備品の調整はあまり行われない。慣習的にそうなのか、あるいは何らかの合理的な理由があるのか、は、不明。とはいえ味方の値は、プレイヤーやプレー状況によって変わる経験値を持った全体を通じた可変値だから、こちらで調整するほうが事実上難しいだろう。 スーパーファミコンRPG『新桃太郎伝説』では、最終ボスのパラメータのほうを調整していることが、攻略本、『新桃太郎伝説究極本』に書かれている。(調整前はボスはもっとHPが多かった。) しかし味方キャラクターや装備品の数値を全く調整しない、と、いうわけではない。敵の能力値は大きく変更して調整するが、味方関係は小さな変更になるのだろう。 そして結局常識的には、序盤から順番にバランス調整していくしか道はない。 そのため、過去のゲームでは、ゲーム後半の調整がうまく機能せず、極端に難しかったり或いは簡単すぎたり、そんな場合も多かったようだ。ドラゴンクエスト2の後半ダンジョンであるロンダルキア洞窟とその次ステージがその典型例という指摘もある。 {{コラム|ゲーム理論とは何か?| ゲーム理論は基本、数学上の議論で、様々な社会科学上の問題に関連する発想だと考えられています。数学者フォン・ノイマンと経済学者モルゲンシュテインの研究が契機で、現在まで様々な発展をしているようですが、典型例では[[w:囚人のジレンマ]]の議論が有名です。 宗教学者、人類学者の中沢新一氏は、ノイマンのゲーム理論では昨今のコンピューターゲームについては十分に説明できない、と語っていました。(ただし出典不明、Wiki著者の記憶も不鮮明)。最近の中沢氏は、ゲーム産業に関心を持ち、コンピューターゲームのイベントにも登壇しているようです<ref>https://news.denfaminicogamer.jp/kikakuthetower/nakagawa-endo_bb/2 2022年1月18日に確認. </ref>。 ゲーム理論では、複数の主体が相互関係を持った時どう行動するか、それを数学的に分析していきますが、主に人間の社会行動を議論したい時に、理論的な根拠として提示されるものです。 一方コンピューターゲームは、娯楽としてのゲームそのもの、しかし人間の行動を規定する相互作用でもある。 中沢は特に言及していないですが、数学的にモデル化するなら、政策応用なら「国際情勢」など外交的な制約によって出力にとりうる値1個あたりの幅や個数が2~3個に限定されたりのような、値の個数が十分に小さくて有限の整数個の場合でないと、なかなかゲーム理論の応用は効果を発揮しません。 ↑上の段落の記述はこのサイトの一Wiki著者の言及ですが、参考までに無編集で掲載します。 人間の社会行動を議論し解明するためのゲーム理論ですが、我々がコンピューターゲームをする、というのも一つの行動、社会行動ではありますね。 ゲーム制作に関する参考書類でもゲーム理論について語られることはありますが、詳細に具体的に、ゲーム制作とゲーム理論の関係性について解説されることはあまり無いようです<ref>『ゲーム作りの発想法と企画書の作り方』、P64</ref>。 }} ===キャラクターのレベル上昇とバランス調整=== ハドソン社の慣習では、新しく訪れたダンジョンでは、「レベルが3上がると、敵を1撃で倒せるようにすべし」、としている<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P.94。</ref>。この基準はゲーム界では有名な言葉らしく、スーパーファミコン時代の桃太郎伝説シリーズは、この調整のはずだ。 == RPGのダメージ計算式 == ===特化型が有利=== ファミコン時代から現在に至るまで、特にRPG で、平均的に能力を持つキャラクターよりも、「○○だけなら自分が一番強い」という特化型のキャラクターの方が戦闘で強くなるようです。平均的なバランス型は器用貧乏に陥ってしまう。<ref >川上大典ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.227</ref> そしてゲームの戦闘のダメージ計算式は、一般的に、プログラマーではなくゲームデザイナーが考えます<ref>『ゲーム作りの発想法と企画書の作り方』、P145</ref>。 では特化型が有利になるのはなぜか? たとえば、キャラクターに能力をプレイヤーが自由に選んで振り分け配分できるシステムのゲームがあったとしましょう。(商業ゲームでも、いくつかの作品で、似たようなシステムのRPGがあります)。そう言えば comico の過去の公式掲載漫画、『マジカルゴ』でも、魔法少女たちにそうやって能力を振り分けていましたね…。もちろんこれ、雑談!!^^。 合計値を 100として… ;作成キャラの能力例 ちから: 10 たいりょく: 30 しゅびりょく: 10 すばやさ: 40 きようさ: 10 そしてもう一人… ;平均型キャラA ちから: 20 たいりょく:20 しゅびりょく: 20 すばやさ: 20 きようさ: 20 :(※ 合計100) さらに… ;特化型キャラB ちから: 40 たいりょく:20 しゅびりょく: 30 すばやさ: 5 きようさ: 5 :(※ 合計100) ここでA と B をコンピュータ上でRPGの戦闘システムのアルゴリズムで対戦させると、ほとんどの20世紀のプログラムでは、B のほうが勝ち、つまり特化型のほうが強くなってしまいます。 さらに書くと、「攻撃力」のような、敵にダメージを与える意味のパラメーターに振り割ったほうが、キャラクターが強くなるゲームが多い。(ファミコン時代から、ウィザードリィ1の攻略本でそう言われていました。敵モンスター『ワイバーン』の攻略法として「攻撃は最大の防御」、と。表紙の黒かった攻略本なので、たぶんゲームアーツの本。『ウィザードリィ攻略の手引き』(MIA BOOKS)かと思われます。) なぜこうなるかというと、もし攻撃力が上がると、敵を倒すのに要するターン数も減少するので、結果的に敵を倒すまでに自キャラの受けるダメージ量も減るからです。なお、現実の軍事学でも、似たような事が言われており、戦術論ですが、クラウゼヴィッツ(近代ドイツの軍事学者の)は防御重視の作戦よりも攻撃重視の作戦のほうが有利だと述べています。相手が攻撃をあきらめない以上は、相手を攻撃して倒す以外戦闘を終了できない。 やはり平均型は弱い。パラメータの振り分けは多くの場合完全自由ではないが、例えば、ドラゴンクエスト2(ファミコン版)では、サマルトリア王子は弱くなってしまう。ファイナルファンタジー3・5の赤魔導師も、似たような弱点を抱えています。 以下のような指摘もある。 :・ウィザードリィやドラクエなどの古いRPGのアルゴリズムが、特化型に有利になっているという歴史的な経緯。 :・命中率などの確率に関わるパラメータ(「器用さ」)のある場合、パラメータ割り振り前から既にある程度の底上げ補正がされている場合が多いので、わざわざ命中率を上げると割り損になる。 :・「すばやさ」(素早さ)が攻撃の順番にしか影響しない場合、素早さが低くても1ターンに1度は攻撃できるので、素早さを上げるのはあまり意味がない。 命中率に関しては、多くのRPGで、攻撃が外れるのは、プレイヤーに不満感を与えるので、たいていのゲームでは、ゲーム序盤のレベル1のキャラであっても、数値上での「命中率」や「器用さ」などの表向きの命中率が低くても、たとえば「命中率 40」と表示されていても、実際のゲーム内部での命中率は、たとえば+20%されていて、本当の命中率が60%になる場合もあります。 例えば命中率が 80%の場合は、事実は底上げされて 100%ですから、それより大きい値に命中率を決めるのは意味がありません。 勿論プログラムの方で、100%を超える値に意味を持たせて、なんらかの有利が与えられれば、意味を持ちますが、多くの古いゲームでは、100% が天井でそれ以上何もないようです。 ===ダメージ計算式=== さて、RPGの戦闘におけるダメージの計算式に、アルテリオス計算式というのがあります。これは、昔のゲーム『アルテリオス』で採用された計算式なのですが、 攻撃側の攻撃力 - 守備側の守備力 = 守備側のダメージ という式ですね。 ドラクエやファイナルファンタジーのシリーズの計算式はもっと複雑なのですが、どのRPGでもダメージ計算式の基本的な設計思想・方針はアルテリオス計算式と同じです。 アルテリオス以外のダメージ計算式でも、たとえば :1.3×攻撃側の攻撃力 - 0.75 × 守備側の守備力 = 守備側のダメージ と、それぞれの項に定数をかけて、少しだけ発展させたものになることが多いようです。 ダメージ式が簡単な方が、バランス調整もやりやすくなりますよね。勿論複雑にしようと思えばいろいろ考えられるでしょうが、結局出来るだけ単純にした方が、プログラム実行上のロスもないし、何かと意義があるでしょう。 さて、以下の式で、 :攻撃側の攻撃力 - 守備側の守備力 = 守備側のダメージ もし自軍の攻撃力が0の場合、敵にダメージを与えられないので(ダメージが0)、絶対に負けてしまいますよね。また、攻撃力が敵の守備力を下回る場合も、絶対に負ける。 一方、「すばやさ」パラメータが戦闘の先攻/後攻の順番にしか影響しない場合、素早さが0であっても、勝つことは可能です。 また、守備力が0であっても、勝つことは可能です。 だからパラメータはそれぞれ意義が大きかったりあまり無かったりして、ゲーム上の強さに対する特性がありますね。 また、 :1.3×攻撃側の攻撃力 - 0.75 × 守備側の守備力 = 守備側のダメージ のように係数を掛けた計算式の場合、 守備力を1ポイント増やしても、その効果は25%減少されます。(たとえばレベルアップの際に上昇パラメータを一種類選べるシステムの場合、守備力を選ぶと損になる場合が多い。最も守備力だけいつまでも上げなくていいのかという問題もあるけどね。) いっぽう、攻撃力を1ポイント増やすと、効果は30%増しです。 だから当然と言えば当然だけど、各種パラメータの状態や有利不利にはむらがある。しかし一方、ゲーム上の有利不利は、ゲーム展開の全体像で判断すべきものだから、特定の数式だけで議論するのもやや不適だろう。 === DPS (Damage Per Second) の概念 === :※ 出典は無いが、あまりに有名な概念なので、さすがに消さない。 最近のRPGゲームには攻撃コマンド選択時に「二段斬り」などのスキル選択ができます。 スキルを設計するとき、昔の初心者のやりがちなミスとして、最近は減ってきましたが、スキルの結果の見かけの数値にゴマかされて、実はスキルが強くなってない特技を設計してしまうミスが時々ありました。 たとえば典型的なのは特技『ためる』です。これは、次回ターン時のダメージを数倍に倍増し、次回ターンの1回だけ、ダメージを倍増させる特技です。 この『ためる』は必ず、次回ターン時のダメージが2倍を超えないと(たとえば2.5倍にならないと)、無意味です。 なぜなら、『ためる』コマンドを選択したターンは、攻撃をしてないからです。 つまり、スキルを使わずに普通に2ターン通常攻撃した場合、ダメージ量は単純計算で :1+1=2 より、2ターンぶんのダメージです。 いっぽう、『ためる』コマンドを使えば、それがもし2倍しかダメージが倍増しない場合、 :0+2=2 で、結果は同じ通常攻撃2発ぶんのダメージのままです。 計算すれば子供でも分かる理屈ですが、しかしファミコン時代には市販の商業ゲームですら、こういうミスがありました。たとえばファイナルファンタジー3の職業『空手家』のスキル『ためる』です。 このようなミスを犯さないために必要な概念としては、'''DPS''' ('''D'''amage '''P'''er '''S'''econd) の概念が便利でしょう。DPS とは1秒あたりのダメージ量、という意味です。 もともと欧米のアクションゲームについての理論研究に由来する用語なので、単位が 秒 (second)になっていますが、RPGに応用する場合には単位をターンに変えるなどして工夫しましょう。 このDPSの概念を使って、上述の『ためる』コマンドの設計ミスを説明すれば、つまり、1ターンあたりのダメージ量(DPS)が上昇していないのが問題点です。 では、私たちが改善策を考えましょう。数学的に考えれば中学レベルで充分で、 : 0 + x > 2 を満たす変数xを設計するだけの問題です。 なので、たとえば、『ためる』後の攻撃ダメージ量を「2.5倍」とか「3倍」とかの数値に設計すればいいのです。 では、次に応用問題を考えましょう。 「『ためる』を2回続けると、さらにダメージ量がアップ」などのシステムを導入するときも、必ずDPSが増えるようにしましょう。 たとえば、この場合、ダメージを与えるのに最低3ターンが必要なので、不等式を考えれば、 変数xについての :0 + 0 + x > 3 を満たさないといけません。 つまり、『ためる』2回後のダメージ量は、最低でも「3.5倍」のように3を超える数値、あるいは整数に限定すれば、たとえば「4倍」とか「5倍」とかになっている必要があります。 == KPI == Key Performance Indicator という経営的な指標があり、『レベルデザイン徹底指南書』P140 および 『ゲームプランとデザインの教科書』P70 によると、共通しているのは後述の内容です。なお、『ゲームプランとデザインの教科書』P67 によると、オンラインゲームの運営などで使われる用語ですが、別にゲーム業界限定の用語ではありません。 ;DAU(Daily Active User) :デイリー・アクティブ・ユーザー DAUとは、その日に遊んでくれたユーザーの人数です。 ;MAU(Mathly Active User) :マンスリー・アクティブ・ユーザー MAUとは、その月に遊んでくれたユーザーの人数です。 ;WAU(Weekly Active User) :ウィークリー・アクティブ・ユーザー WAUとは、その週に遊んでくれたユーザーの人数です。 ;PU(Paying User) :ペイング・ユーザー 課金ユーザーの人数のことです。その日を課金ユーザー人数をDPU、その月の課金ユーザー人数をMPUと言います<ref>『レベルデザイン徹底指南書』、P140</ref>。 ;課金率 たとえば、ある月のユーザ数のうちの課金ユーザーの割合など、 一定期間中の課金ユーザーの割合を言ったりしますす<ref>『レベルデザイン徹底指南書』、P140</ref>。 あるいは、全ユーザーのうちの課金ユーザーのことだったりしますす<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P70</ref>。(書籍によって、内容が微妙に違う) ;継続率 前月と比べて今月はどんだけユーザーが残っているかとか、あるいは前週と比べて今週はどんだけユーザーが残っているかのことを、 継続率といいます。 (以上) このほかにも、色々な指標があります。 == 参考文献・脚注など == r71fymrrcqfihagmxizuuikrlwtqcm5 高等学校 化学 0 32775 207220 207164 2022-08-25T10:08:40Z Nermer314 62933 wikitext text/x-wiki {{pathnav|高等学校の学習|高等学校化学|frame=1}} この記事はまだ書きかけです。皆さんの力を貸してもらえば、完成が早まります。また、令和5年度以降の新課程版の教科書もほとんど大差がありませんので、本リンクで解説します。 {{進捗状況}} == 第一章 粒子の結合と結晶 == # [[高等学校化学_原子とイオン]] {{進捗|100%|2021-11-04}} # [[高等学校化学_イオン結合とイオン結晶]] {{進捗|00%|2021-11-04}} # [[高等学校化学_分子と共有結合]] {{進捗|00%|2021-11-04}} # [[高等学校化学_分子間にはたらく力]] {{進捗|00%|2021-11-04}} # [[高等学校化学_共有結合結晶]] {{進捗|00%|2021-11-04}} # [[高等学校化学_金属結合と金属結晶]] {{進捗|00%|2021-11-04}} # [[高等学校化学_非結晶]] {{進捗|00%|2021-11-04}} == 第二章 物質の状態変化 == == 第三章 気体の性質 == == 第四章 溶液の性質 == == 物質の変化と平衡 == * [[高校化学 化学反応とエネルギー|化学反応とエネルギー]] * [[高校化学 電池と電気分解|電池と電気分解]] * [[高校化学 化学反応の速さ|化学反応の速さ]] * [[高校化学 化学平衡|化学平衡]] == 無機物質 == * [[高校化学 元素と周期表|元素と周期表]] * [[高校化学 水素と貴ガス|水素と貴ガス]] * [[高校化学 ハロゲン|ハロゲン]] * [[高校化学 16族元素|16族元素(酸素と硫黄)]] * [[高校化学 15族元素|15族元素(窒素とリン)]] * [[高校化学 14族元素|14族元素(炭素とケイ素)]] * [[高校化学 アルカリ金属|アルカリ金属]] * [[高校化学 2族元素|2族元素]] * [[高校化学 アルミニウム|アルミニウム]] * [[高校化学 亜鉛|亜鉛]] * [[高校化学 スズ|スズ]] * [[高校化学 鉛|鉛]] * [[高校化学 鉄|鉄]] * [[高校化学 銅|銅]] * [[高校化学 銀|銀]] * [[高校化学 金と白金|金と白金]] * [[高校化学 水銀とカドミウム|水銀とカドミウム]] * [[高校化学 クロムとマンガン|クロムとマンガン]] * [[高校化学 セラミックス|セラミックス]] * [[高校化学 金属と合金|金属と合金]] == 有機化合物 == * [[高等学校化学/有機化合物の特徴|有機化合物の特徴]] * [[高校化学 脂肪族炭化水素|脂肪族炭化水素]] * [[高校化学 酸素を含む脂肪族化合物|酸素を含む脂肪族化合物]] * [[高校化学 芳香族化合物|芳香族化合物]] * [[高校化学 有機化合物と人間生活|有機化合物と人間生活]] == 高分子化合物 == * [[高校化学 天然高分子化合物|天然高分子化合物]] * [[高校化学 合成高分子化合物|合成高分子化合物]] dmvitem5my22j6k2juw8ecga04wr672 207231 207220 2022-08-25T11:26:10Z Nermer314 62933 wikitext text/x-wiki {{pathnav|高等学校の学習|高等学校化学|frame=1}} この記事はまだ書きかけです。皆さんの力を貸してもらえば、完成が早まります。また、令和5年度以降の新課程版の教科書もほとんど大差がありませんので、本リンクで解説します。 {{進捗状況}} == 第一章 粒子の結合と結晶 == # [[高等学校化学_原子とイオン]] {{進捗|100%|2021-11-04}} # [[高等学校化学_イオン結合とイオン結晶]] {{進捗|00%|2021-11-04}} # [[高等学校化学_分子と共有結合]] {{進捗|00%|2021-11-04}} # [[高等学校化学_分子間にはたらく力]] {{進捗|00%|2021-11-04}} # [[高等学校化学_共有結合結晶]] {{進捗|00%|2021-11-04}} # [[高等学校化学_金属結合と金属結晶]] {{進捗|00%|2021-11-04}} # [[高等学校化学_非結晶]] {{進捗|00%|2021-11-04}} == 第二章 物質の状態変化 == * [[高校化学 物質の三態|物質の三態]] == 第三章 気体の性質 == * [[高校化学 気体の性質|気体の性質]] == 第四章 溶液の性質 == * [[高校化学 溶液の性質|溶液の性質]] == 物質の変化と平衡 == * [[高校化学 化学反応とエネルギー|化学反応とエネルギー]] * [[高校化学 電池と電気分解|電池と電気分解]] * [[高校化学 化学反応の速さ|化学反応の速さ]] * [[高校化学 化学平衡|化学平衡]] == 無機物質 == * [[高校化学 元素と周期表|元素と周期表]] * [[高校化学 水素と貴ガス|水素と貴ガス]] * [[高校化学 ハロゲン|ハロゲン]] * [[高校化学 16族元素|16族元素(酸素と硫黄)]] * [[高校化学 15族元素|15族元素(窒素とリン)]] * [[高校化学 14族元素|14族元素(炭素とケイ素)]] * [[高校化学 アルカリ金属|アルカリ金属]] * [[高校化学 2族元素|2族元素]] * [[高校化学 アルミニウム|アルミニウム]] * [[高校化学 亜鉛|亜鉛]] * [[高校化学 スズ|スズ]] * [[高校化学 鉛|鉛]] * [[高校化学 鉄|鉄]] * [[高校化学 銅|銅]] * [[高校化学 銀|銀]] * [[高校化学 金と白金|金と白金]] * [[高校化学 水銀とカドミウム|水銀とカドミウム]] * [[高校化学 クロムとマンガン|クロムとマンガン]] * [[高校化学 セラミックス|セラミックス]] * [[高校化学 金属と合金|金属と合金]] == 有機化合物 == * [[高等学校化学/有機化合物の特徴|有機化合物の特徴]] * [[高校化学 脂肪族炭化水素|脂肪族炭化水素]] * [[高校化学 酸素を含む脂肪族化合物|酸素を含む脂肪族化合物]] * [[高校化学 芳香族化合物|芳香族化合物]] * [[高校化学 有機化合物と人間生活|有機化合物と人間生活]] == 高分子化合物 == * [[高校化学 天然高分子化合物|天然高分子化合物]] * [[高校化学 合成高分子化合物|合成高分子化合物]] q7zevwf9yezr8m6ogwxjbfg355zizh0 高等学校化学/有機化合物の特徴 0 32866 207214 207071 2022-08-25T09:37:15Z Nermer314 62933 wikitext text/x-wiki {{pathnav|高等学校の学習|高等学校理科|高等学校 化学|pagename=有機化合物の特徴|frame=1|small=1}} == 有機化合物 == 炭素を含む化合物を'''有機化合物'''(organic compound)という。しかし、一酸化炭素 <chem>CO</chem> や二酸化炭素 <chem>CO_2</chem> などは例外的に有機化合物ではなく無機物質として扱われる。デンプンや糖類、エタノール、酢酸、脂肪などは有機化合物である。 もともと生物に関係する物質を有機物、鉱物から得られる物質を無機物質と分類していた。 かつて有機化合物は生物だけが作れると考えられていた時代もあったが、1828年にドイツのウェーラーが、無機物質のシアン酸アンモニウム NOH<sub>4</sub>CN から尿素 CO(NH<sub>2</sub>)<sub>2</sub> を合成したことにより、無機物質から人工的に有機物質が合成できる事が分かった。 == 特徴 == 有機化合物は無機化合物とは、大きく異なる特徴をもつ。 * 有機化合物を構成する主な元素は、 C, H, O, N であり、元素の種類は限られるが、炭素の原子価は 4 で、さまざまな構造を取れるため、多くの種類の有機化合物が存在する。 * 有機化合物は極性が少ないものが多いため、水に溶けにくいものが多い。エタノールやジエチルエーテルなどの有機溶媒によく溶けるものが多い。また、水に溶ける有機化合物でも電離するものは少ない。 * 有機化合物の融点や沸点は比較的に低く、化合物によっては加熱により分解して炭素と水になるものもある。 * 空気中で燃焼すると、水と二酸化炭素などを発生する。 == 分類 == 炭素 C と水素 H のみからなる化合物を'''炭化水素'''(hydrocarbon)という。炭化水素の構造が、さまざまな有機化合物の構造では、基本的な構造になる。 有機化合物の分子は、炭素原子のつながった構造を骨格として持つ。この炭素原子の結合のしかたにより、有機化合物は2種類に分かれる。<div style="float:right;"> {| style="margin:0 1px 0.5em 0.5em; border:solid #aaffaa 1px;" | rowspan="2" bgcolor="#cfc" |'''飽和化合物''' |[[ファイル:Ethan_Lewis.svg|150x150ピクセル|エタン]] |[[ファイル:Propan_Lewis.svg|150x150ピクセル|プロパン]] |- style="text-align:center;" |エタン |プロパン |- style="text-align:center;" | rowspan="2" bgcolor="#cfc" |'''不飽和化合物''' | colspan="2" |[[ファイル:Ethene-2D-flat.png|150x150ピクセル|エチレン]] |- style="text-align:center;" | colspan="2" |エチレン |} </div> * '''飽和化合物'''(saturated compound) : 炭素原子間の結合が全て単結合だけであるもの(例: エタンC{{sub|2}}H<sub>6</sub>、プロパンC<sub>3</sub>H<sub>8</sub>) * '''不飽和化合物'''(unsaturated compound) : 炭素原子間に二重結合や三重結合を一つ以上持つもの(例: エチレンC<sub>2</sub>H<sub>4</sub>)<ref>飽和化合物は、炭素原子に結合できる水素が飽和しているという意味で、不飽和化合物は、その炭素間の二重結合または三重結合の部分に水素を付加することが出来るため、水素が飽和していないという意味である。</ref> {{-}} さらに、炭素原子の骨格の形によっても2種類の分類がある。<div style="float:right;"> {| style="margin:0 1px 0.5em 0.5em; border:solid #aaffaa 1px;" | rowspan="2" bgcolor="#cfc" |'''鎖式''' |[[ファイル:Ethane-A-3D-balls.png|150x150ピクセル|エタン]] |[[ファイル:Acetylene-3D-balls.png|150x150ピクセル|アセチレン]] |- style="text-align:center;" |エタン |アセチレン |- | rowspan="2" bgcolor="#cfc" |'''環式''' |[[ファイル:Benzene-3D-balls.png|150x150ピクセル|ベンゼン]] |[[ファイル:Cyclohexane-3D.png|164x164ピクセル|シクロヘキサン]] |- style="text-align:center;" |ベンゼン |シクロヘキサン |} </div> * '''鎖式'''(acyclic) : 炭素原子が直線状、または枝分かれ状に結合しているもの。(例: メタン CH<sub>4</sub> 、 アセチレン C<sub>2</sub>H<sub>2</sub>) * '''環式'''(cyclic) 炭素原子が環状に結合しているものを含むもの(例: ベンゼンC<sub>6</sub>H<sub>6</sub> 、 シクロヘキサンC<sub>6</sub>H<sub>12</sub>) したがって、有機化合物は大まかに、鎖式飽和化合物、鎖式不飽和化合物、環式飽和化合物、環式不飽和化合物の4つに分類することができる。 さらに環式化合物はベンゼンを含むものを'''芳香族化合物'''と分類する。 芳香族化合物でない有機化合物を'''脂肪族化合物'''という。 脂肪族炭化水素のうち、特に、鎖式で飽和の炭化水素を'''アルカン'''(alkane)と言い、環式で飽和の炭化水素を'''シクロアルカン'''(cycloalkane)という。また、炭素原子間の二重結合を1つもつ鎖式不飽和炭化水素を'''アルケン'''(alkene)と言い、三重結合を1つ持つ鎖式不飽和炭化水素を'''アルキン'''(alkyne)という。 == 線形表記 == 線形表記とは、炭素を線分で表し、炭素に結合する水素を省略した記法である。この記法は有機化合物の構造が見えやすくなり、また、構造式を書くときの煩雑さが少なくなるという利点がある。この線形表記は高校ではあまり教えられず、大学入試でも構造式を記述する際は炭素と水素を省略しない記法で記述することを求められるが、Wikibooksでは炭素骨格が見えやすくなることから、有機化合物に対する理解が深まることや、インターネットでも線形表記を用いた構造式が多数存在することから、学習者にとって利益があると考えて、線形表記を教えることにする。 太字で書いた結合は画面(紙面)の表に、点線で書いた結合は画面(紙面)の裏に飛び出るものとする。こうすることで、化合物の三次元構造を二次元で表現できる。 [[ファイル:Chemical formulars of 1-butene.svg|サムネイル|一番上が線形表記。線分の角は炭素であり、適当に炭素に水素を結合させれば、二番目の構造式を得られる。]] [[File:Methanol-2D.png|90px|methanol]] == 官能基 == ある原子の構造を持つ化合物は特徴的な性質を示すことがある。この原子の集まりを'''官能基'''という。官能基によって化合物の性質を推測することができる。 以下では重要な官能基を紹介する。 {| class="wikitable" style="background: #ffffff; text-align: center;" |- ! 官能基の名前 ! 官能基の構造式 ! 化学式 ! 化合物の名前 ! 例 |- || ヒドロキシ基 | [[File:Hydroxy-group-bw.svg|60px|center|Hydroxyl]] | ROH | アルコール フェノール類<ref>ベンゼン環にヒドロキシ基がついている場合はフェノール類であり、その他の場合はアルコールである。</ref> | [[File:Methanol-2D.png|90px|methanol]]<br>メタノール |- | カルボキシ基 | [[File:Carboxylic-acid-skeletal.svg|75px|Carboxylic acid]]|| RCOOH | カルボン酸 | [[File:Acetic-acid-2D-skeletal.svg|75px|Acetic acid]]<br>酢酸 |- | カルボニル基 | [[File:Ketone-group-2D-skeletal.svg|Ketone|75px]] | RCOR' | ケトン | [[File:Butanone-structure-skeletal.png|75px|Butanone]]<br>ブタノン |- | ホルミル基<ref>アルデヒド基と呼ばれることもある</ref> | [[File:Skeletal formula of an aldehyde group.svg|75px|Aldehyde]] | RCHO | アルデヒド | [[File:Acetaldehyde-skeletal.svg|75px|acetaldehyde]]<br>アセトアルデヒド エタナール |- |ニトロ基 |[[File:Nitro-group.svg|75px]] |RNO<sub>2</sub> |ニトロ化合物 |[[File:Nitromethane2.png|75px]]<br>ニトロメタン |- |スルホ基 |[[File:Sulfonic-acid.svg|75px]] |RSO<sub>3</sub>H |スルホン酸 |[[File:Benzenesulfonic-acid-2D-skeletal.png|75px]]<br>ベンゼンスルホン酸 |- |アミノ基 |[[ファイル:1°-amino-group.png|75px]] |RNH<sub>2</sub> |アミン |[[File:Methylamine-2D.png|75px]]<br>メチルアミン |- | エーテル結合 | [[File:Ether-(general).svg|60px|center|Ether]] | ROR' | エーテル | [[File:Diethyl ether chemical structure.svg|75px|Diethyl ether]]<br>ジエチルエーテル |- | エステル結合 | [[File:Ester-skeletal.svg|Ester|75px]] | RCOOR' | エステル | [[File:Ethyl butyrate.png|75px|Ethyl butyrate]]<br> 酪酸エチルエステル <br> |} == 有機化合物の命名 == IUPAC命名法では炭素の数を次の数詞で表すのでまずはこれを覚えてほしい。 {| class="wikitable" style="background: #ffffff; !炭素数 |1 |2 |3 |4 |5 |6 |7 |8 |9 |- !語 |Meth |Eth |Prop |But |Pent |Hex |Hept |Oct |Non |- |} 直線状のアルカンは上の接頭辞のあとに接尾辞 "ane" をつけることで命名する。 例 * <chem>CH_4</chem> methane (メタン) * <chem>C_2H_6</chem> ethane (エタン) * <chem>C_3H_8 </chem> propane (プロパン) * <chem>C_4H_10</chem> butane (ブタン) * <chem>C_5H_12</chem> pentane (ペンタン) 枝分かれのある場合は、まず一番長い炭素鎖を選ぶ。そして側鎖をアルキル基とみて結合している炭素を番号で表す。 アルケンは上の接頭辞のあとに接尾辞 "ene" をつけ、二重結合している炭素を番号で表すことで命名する。 例 <chem>CH3-CH=CH-CH3</chem> but-2-ene (2-ブテン) アルキンは上の接頭辞のあとに接尾辞 "yne" をつけ、三重結合している炭素を番号で表すことで命名する。 例 <chem>CH#C-CH3</chem> prop-1-yne (1-プロピン) == 元素分析 == 有機化合物の構造を直接調べることは容易ではないが、その組成式を実験により推定することは比較的簡単である。組成と分子量が分かれば分子式を求めることができ、そこから化合物の構造を絞り込むことができる。 はじめに、ある化合物に含まれている元素の種類を推定する方法を紹介する。基本的に有機化合物は炭素と水素を主成分としてできているが、わずかに塩素原子や窒素原子などを含んでいるものもある。ある化合物にこのような特定の元素が含まれているかを実験で調べることができる。 === 検出方法 === {| border="1" cellspacing="0" align="right" style="text-align:center" !成分元素 !操作 !生成物 !検出方法の例 |- |炭素 | rowspan="2" |方法1: 酸素中で、酸化銅などの 酸化剤とともに熱して、酸化させる。 方法2: 完全燃焼させる。 |二酸化炭素 CO<sub>2</sub> |石灰水に通すと白濁する。 |- |水素 |水 H<sub>2</sub>O |硫酸銅(II)無水物を青変させる。 |- |窒素 |水酸化ナトリウムをまぜて加熱 |アンモニア NH<sub>3</sub> |ガラス棒の先端に濃塩酸をつけて、 近づけると、白煙を生じる。 |- |硫黄 |試料に水酸化ナトリウムを まぜて加熱したあと、水に溶かす。 |硫化ナトリウム Na<sub>2</sub>S |生成物の水溶液を、まず酢酸で酸性にして、 さらに酢酸鉛(II)水溶液をくわえると、 硫化鉛(II)の黒色沈殿ができる。 |- |塩素 |熱した銅線に触れさせる。 |塩化銅(II) CuCl<sub>2</sub> |その銅線を炎の中に入れて、 銅の炎色反応(青緑色)が見られる。 |- |} * 水素・炭素の検出 : 試料を完全燃焼させると、炭素 C は二酸化炭素 CO<sub>2</sub> になり、水素 H は水 H<sub>2</sub>O になる。燃焼により発生する気体を石灰水に通して白濁すれば、二酸化炭素が生じている。また、燃焼により発生する液体を塩化コバルト紙につけたとき、青色から淡赤色に変化すれば、水が生じている。 * 窒素の検出 : 試料に水酸化ナトリウム NaOH を加え加熱すると、窒素はアンモニア NH<sub>3</sub> となる。ガラス棒の先端に濃塩酸をつけてアンモニアに近づけるなどして、もし濃塩酸を近づけて塩酸が白煙をあげれば、窒素を生じている。この白煙は、塩化アンモニウムである。 * 塩素の検出 : 加熱した銅線の先に試料をつけ炎に入れる。すると、塩素は銅と反応して塩化銅(Ⅱ)のCuCl<sub>2</sub>となり、Cu{{sup|2+}}による青緑色の炎色反応が見られる。 * 硫黄の検出 : まず、試料に水酸化ナトリウムを加え加熱したあと、水に溶かす。この溶液をまず酢酸で酸性にして、さらに酢酸鉛(II)水溶液をくわえたとき、もし硫黄が含まれていれば、硫化鉛(I)の黒色沈殿ができる。まず試料に水酸化ナトリウムを加え加熱すると、硫黄は硫化ナトリウムNa<sub>2</sub>Sとなる。これは水溶液中で電離してS{{sup|2-}}となっており、加熱後の液体に酢酸鉛(Ⅱ)水溶液を加えて黒色の沈殿が生じれば、硫化鉛(Ⅱ)が生じている。 もしこの化合物が炭素と水素のみ、あるいはこれらと酸素の3種類で構成されていることが分かっていれば、次の実験により化合物の組成式を推定することができる。<!-- ;実験装置 -->'''実験方法''' :# あらかじめ、2つの吸収管の質量を測定しておく。 :# 試料を白金皿に載せ、乾いた酸素を吹き込みながらガスバーナーで加熱し燃焼させる。この際、酸化銅(Ⅱ)触媒も加熱する。これにより、不完全燃焼により生じたCOを酸化して完全にCO{{sub|2}}とすることができる。 :# 試料は燃焼により二酸化炭素と水を発生する。水と二酸化炭素がそれぞれ2つの吸収管に吸収される。 :# 燃焼が終了したら、2つの吸収管の質量を測定する。先に求めた質量との差が、吸収した二酸化炭素や水の質量である。 '''計算''' 炭素、水素、酸素の化合物である試料''w'' [mg]の燃焼により水''a'' [mg]と二酸化炭素''b'' [mg]が生じたとする。このとき、発生した水の水素原子と二酸化炭素の炭素原子は、ともに試料に由来するものである。したがって、水に含まれる水素原子の質量と、二酸化炭素に含まれる炭素原子の質量は、試料に含まれていた水素原子と炭素原子の質量に等しい。原子量をH=1.0、C=12、O=16とすると、分子量がH{{sub|2}}O=18、CO{{sub|2}}=44であるから、 : 水素原子の質量''w{{sub|H}}'' : <math>w_H = a \times \frac{2}{18}</math>[mg] : 炭素原子の質量''w{{sub|C}}'' : <math>w_C = b \times \frac{12}{44}</math>[mg] となる。すると、試料の残りは酸素原子でできているので、 : 酸素原子の質量''w{{sub|O}}'' : <math>w_O = w - (w_H + w_C )</math>[mg] となる。なお、水分子と二酸化炭素分子に含まれている酸素原子はすべて試料由来ではなく、吹き込んだ酸素が結合している分も含まれているので、水と二酸化炭素の質量から求めることはできない。 以上より、試料中の水素、炭素、酸素の質量を求めることができたため、元素の個数の比を求めることができる。元素1個あたりの質量の比は、原子量の比と等しく : C:H:O = 12:1.0:16 であるから、試料に含まれている各原子の個数の比は、 : C:H:O = <math>\frac{w_C}{12} : \frac{w_H}{1.0} : \frac{w_O}{16}</math> で求められる。組成式は化合物中の原子の個数の比を表すものであるから、この比により組成式が求められる。 ある分子の分子式は、その分子の組成式を自然数倍したものであるから、分子量が求められれば、組成式の式量から現実の原子の個数を計算し、分子式を求めることができる。 56k1vagbyw8q1glx4igt88sfvsuifr0 著作権保護期間 0 33272 207170 195446 2022-08-24T12:29:44Z Linguae 449 /* 外部リンク */ Category wikitext text/x-wiki <!--【2022年1月1日起稿】--> {| class="wikitable" text-align="center" |- |[[画像:Public Domain Mark button.svg|border|300px]] |[[画像:Book copyright icon.svg|border|150px]] |[[画像:Art-Copyrighted.png|border|150px]] |[[画像:Questionmark copyright.svg|border|150px]] |[[画像:Copyright-checkmark.svg|border|150px]] |} == 凡例 == *著作権保護期間を満了して著作権が消滅し、公共財産となった「'''[[w:パブリックドメイン|パブリックドメイン]]'''」を [[画像:Cc-pd.svg|30px]] などと表示します。 *著作者の<u>没後70年後</u>を [[画像:WpTuto public.png|30px]] と表示します。 *著作者・著作物の個別の事例については [[画像:Copyright click.svg|25px]] と表示します。 == 著作権保護期間について == {{Wikipedia|著作権の保護期間|著作権の保護期間}} {{Wikipedia|パブリックドメイン|パブリックドメイン}} この記事では、ウィキペディアやウィキブックスなどで著作物を扱うに当たって理解が必須の著作権保護期間について説明します。 === 日本国内にサーバーがあるウェブサイトの場合 === 「[[w:青空文庫|青空文庫]]」などのように、日本国内にサーバーがあるウェブサイトで著作物を掲載する場合には、日本国の著作権法に従います。日本国の旧・著作権法(2018年12月29日まで有効)では、著作権の保護期間は、著作者の没年の50年後の年末をもって満了し、翌年1月1日から[[w:パブリックドメイン|パブリックドメイン]] [[画像:Cc-pd.svg|25px]](著作権が消滅した作品)として扱うことができるようになっていました(ただし、[[w:映画の著作物|映画の著作物]]は公表から70年)。[[#戦時加算とは]] も参照のこと。 ::[[画像:Copyright click.svg|25px]] 例えば、作家の[[w:山本周五郎|山本周五郎]]や[[w:壺井栄|壺井栄]]、中南米の革命家[[w:チェ・ゲバラ|チェ・ゲバラ]]は[[w:1967年|1967年]](昭和42年)に亡くなっていますから、この方々の著作物は没後50年に当たる2017年末日をもって保護期間を満了し、翌2018年1月1日から日本国内ではパブリックドメイン[[画像:Cc-pd.svg|25px]]となりました。<br> ====TPP11(CPTPP)への対応==== 2018年(平成30年)12月30日、'''TPP11 (CPTPP)'''<ref>[https://www.cas.go.jp/jp/tpp/tppinfo/kyotei/tpp11/index.html TPP11について]([[w:内閣官房|内閣官房]])</ref><ref>[[w:環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定]](TPP11、CPTPP)</ref> の発効に伴い、それに対応した改正著作権法も発効し、[[w:1968年|1968年]]以降に亡くなった著作者の著作物は没後70年後[[画像:WpTuto public.png|25px]]まで保護されることになりました<ref>[https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/kantaiheiyo_chosakuken/1411890.html 平成30年12月30日施行 環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(TPP11協定)の発効に伴う著作権法改正の施行について | 文化庁]</ref><ref>[https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/kantaiheiyo_chosakuken/1411890.html 著作物等の保護期間の延長に関するQ&A | 文化庁]</ref><ref>[http://www.jla.or.jp/committees/chosaku//tabid/793/Default.aspx 著作権の保護期間の延長について](日本図書館協会)</ref>。</span> ::[[画像:Copyright click.svg|border|25px]] 例えば、作家の[[w:子母澤寛|子母澤寛]]や児童文学者の[[w:村岡花子|村岡花子]]、ソビエトの物理学者[[w:レフ・ランダウ|ランダウ]]は[[w:1968年|1968年]](昭和43年)に亡くなっていますから、この方々の著作物は(今後の著作権法改正の影響を受けなければ)没後70年後[[画像:WpTuto public.png|25px]]に当たる2038年末日をもって保護期間を満了し、翌2039年1月1日から日本国内ではパブリックドメイン[[画像:Cc-pd.svg|25px]]となる予定です。<br> === 米国内にサーバーがあるウェブサイトの場合 === {{Wikipedia|Category:アメリカ合衆国の著作権法|Category:アメリカ合衆国の著作権法}} [[w:ウィキメディア財団|ウィキメディア財団]]が運営する[[w:ウィキペディア|ウィキペディア]]、[[w:ウィキブックス|ウィキブックス]]、[[w:ウィキメディア・コモンズ|ウィキメディア・コモンズ]]、[[w:ウィキソース|ウィキソース]]のように米国内にサーバーを置くウェブサイトは、米国の著作権法<ref>[[w:著作権法 (アメリカ合衆国)]]</ref>に従います。米国法による'''著作権保護期間'''<ref>[[w:著作権法_(アメリカ合衆国)#著作権の保護期間]]</ref> はかなり複雑ですが、以下のようになっています。 *[[w:1923年|1923年]]以前に米国で公表された著作物は、すでに[[w:パブリックドメイン|パブリックドメイン]] [[画像:Cc-pd.svg|25px]]。 *[[w:1924年|1924年]]~[[w:1963年|1963年]]に米国で公表された著作物は、'''[[w:著作権法_(アメリカ合衆国)#著作権保護の手続|著作権保護の手続]]''' がなされている場合は、公表から95年後まで保護されます。 *:例えば、<u>1926年に公表された著作物は、95年後の2021年末日まで保護されて、2022年1月1日から [[画像:Cc-pd.svg|25px]] となります(下表参照)。</u> *:著作権表示や更新手続きがなされていなかった著作物は、[[画像:Cc-pd.svg|25px]] となります。 *[[w:1964年|1964年]]~[[w:1977年|1977年]]に公表された著作物は、いずれも公表から95年後まで保護されます。 *[[w:1978年|1978年]]以降に公表された著作物については、さらに複雑になりますが、実名で公表された著作物の多くは没後70年後[[画像:WpTuto public.png|25px]]まで保護されると考えられます<ref>[[w:著作権法_(アメリカ合衆国)#著作権の保護期間]] を参照。</ref>。 <div style="background-color:#ffd;"> ====ウルグアイ・ラウンド協定法による「著作権の回復」==== {{Wikipedia|ウルグアイ・ラウンド協定法|ウルグアイ・ラウンド協定法}} {{Wikipedia|Wikipedia:日本で著作権が消滅し、米国で著作権が消滅していない画像の利用方針|Wikipedia:日本で著作権が消滅し、米国で著作権が消滅していない画像の利用方針}} 米国では、1995年1月1日に'''ウルグアイ・ラウンド協定法'''([[w:en:Uruguay Round Agreements Act|Uruguay Round Agreements Act]])が施行され、'''[[w:1996年|1996年]]'''1月1日に「'''[[w:ウルグアイ・ラウンド協定法#著作権の回復|著作権の回復]]'''」([[w:en:Uruguay_Round_Agreements_Act#Copyright_restorations|'''Copyright restorations''']])が行われました。これにより、日本などベルヌ条約などに加盟している国々における著作物で1996年(平成8年)1月1日の時点で著作権が消滅していない著作物で、米国においてかつて著作権が認められていなかった著作物についても米国での著作権が「回復」され、米国内においては'''著作物の公表から95年間は著作権が保護される'''ということになりました。<br> <br>したがって、<span style="background-color:#fed;">[[w:ウィキメディア財団|ウィキメディア財団]]が運営する[[w:ウィキペディア|ウィキペディア]]、[[w:ウィキブックス|ウィキブックス]]、[[w:ウィキメディア・コモンズ|ウィキメディア・コモンズ]]、[[w:ウィキソース|ウィキソース]]のように米国内にサーバーを置くウェブサイトにおいては、日本国の国内法で著作権保護期間を満了して [[画像:Cc-pd.svg|25px]] となった著作物であっても、<span style="background-color:#fca;">1996年(平成8年)1月1日時点で日本で著作権が有効であれば、<u>米国では著作権が回復</u>したとみなされて、公表から95年が経過するまで著作権が保護される</span>と判断されることになる可能性があります。</span> :ウィキソースでは、1996年時点で日本で著作権が有効であれば、公表後95年後までは著作権侵害のおそれがあると判断されるようです<ref>[[s:Wikisource:削除依頼]] を参照。</ref> </div> {| class="wikitable" |+ style="text-align:left;"|著作権保護期間が「公表から95年間」の場合の保護期間と、 [[画像:Cc-pd.svg|25px]]となる日 |- !公表年 !著作権保護期間 !PD解禁日 |- !1977年 |2072年12月31日まで |2073年1月1日 |- !1970年 |2065年12月31日まで |2066年1月1日 |- !1960年 |2055年12月31日まで |2056年1月1日 |- !1950年 |2045年12月31日まで |2046年1月1日 |- !1940年 |2035年12月31日まで |2036年1月1日 |- | colspan="3" | |- !1930年 |2025年12月31日まで |2026年1月1日 |- !1929年 |2024年12月31日まで |2025年1月1日 |- !1928年 |2023年12月31日まで |2024年1月1日 |- !1927年 |2022年12月31日まで |2023年1月1日 |- | colspan="3" | |- !1926年 |2021年12月31日まで |2022年1月1日 |- !1925年 |2020年12月31日まで |2021年1月1日 |- !1924年 |2019年12月31日まで |2020年1月1日 |} <!-- |- !年 |年12月31日まで |年1月1日 --> === 戦時加算とは === {{Wikipedia|戦時加算 (著作権法)|戦時加算}} '''戦時加算''' <ref>[https://www.jasrac.or.jp/senji_kasan/about.html 著作権保護期間の戦時加算とは? JASRAC]</ref><ref>[[w:戦時加算 (著作権法)]]</ref> とは:日本が第二次世界大戦で交戦した国での著作物は、戦争状態にあった間は著作権が保護されなかったとみなし、その日数が通常の保護期間に加算されます。例えば、<u>アメリカ・イギリス・フランス・カナダ・オーストラリアなど連合国における著作物</u>については、日本が真珠湾を攻撃・宣戦布告した日(日本時間1941年12月8日)から[[w:日本国との平和条約|サンフランシスコ講和条約]]が発効して戦争が終結した1952年4月28日の前日4月27日までの<u>3,794日間</u>(10年と約6か月)が戦争状態にあったとみなされて保護期間に加算されます<ref>[https://www.jasrac.or.jp/senji_kasan/lightbox/list.html 戦時加算対象国および戦時加算日数一覧 - JASRAC]</ref><ref>[https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/gijiroku/021/07091009/006.htm 文化審議会 著作権分科会 過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会(第7回)議事録・配付資料 [資料8]-文部科学省]</ref>。 ::[[画像:Copyright click.svg|25px]] 例えば、教育家・福祉事業家の[[w:ヘレン・ケラー|ヘレン・ケラー]]や推理作家の[[w:ウィリアム・アイリッシュ|アイリッシュ]]はアメリカ国民で、アメリカで著作を公刊しており、[[w:1968年|1968年]](昭和43年)に亡くなっていますから、この方々の著作物は(今後の著作権法改正の影響を受けなければ)没後70年後[[画像:WpTuto public.png|25px]]に当たる2038年末日をもって保護期間を満了し、翌2039年1月1日から日本国内では [[画像:Cc-pd.svg|25px]] となる予定と予想されます。しかしながら、この方々は第二次大戦前に著作を著していて大戦中は連合国の国民でしたので、日本に対しては'''戦時加算'''として<u>3,794日間</u>(10年と約6か月)が通常の保護期間に加算されますので、日本国内においては2049年5月21日まで著作権が保護されると判断されます。<br> *サンフランシスコ講和条約を遅れて批准した連合国は、戦時加算日数が延びます<ref name="戦時加算日数">[https://www.jasrac.or.jp/senji_kasan/lightbox/list.html 戦時加算対象国および戦時加算日数一覧 - JASRAC]を参照。</ref>。 :*ブラジル:1952年5月20日発効で、3,816日。 :*オランダ:1952年6月17日発効で、3,844日。 :*ノルウェー:1952年6月19日発効で、3,846日。 :*ベルギー:1952年8月22日発効で、3,910日。 :*南アフリカ:1952年9月10日発効で、3,929日。 :*ギリシャ:1953年5月19日発効で、4,180。 *また、[[w:文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約|ベルヌ条約]]の[[w:文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約#改正内容の概括|第3回改正(1928年、ローマ)]]を批准するのが日本の参戦より遅かった国々は、改正ベルヌ条約の発効日から起算するため、以下のようになります<ref name="戦時加算日数"/>。 :*レバノン:1947年9月30日条約加盟~1954年1月6日(講和条約発効の前日)の2,291日。 :*ニュージーランド:1947年12月4日条約改正批准~1952年4月27日の1,607日。 :*パキスタン:1948年7月5日条約加盟~1952年4月27日の1,393日。 *[[w:ソビエト連邦|ソビエト連邦]](現[[w:ロシア|ロシア]]など[[w:独立国家共同体|CIS]]の国々)や[[w:中華人民共和国|中華人民共和国]]、[[w:チェコスロバキア|チェコスロバキア]](現[[w:チェコ|チェコ]]、[[w:スロバキア|スロバキア]])は、サンフランシスコ講和条約を批准していないため、戦時加算の対象となりません。 *第二次世界大戦の'''中立国'''<ref>[[w:第二次世界大戦の参戦国#主な中立国]] などを参照。</ref> であった[[w:スイス|スイス]]、[[w:アイルランド|アイルランド]]、[[w:スペイン|スペイン]]、[[w:ポルトガル|ポルトガル]]、[[w:スウェーデン|スウェーデン]]などの国々も、戦時加算の対象となりません。 *日本と同じ'''[[w:枢軸国|枢軸国]]'''<ref>[[w:枢軸国#枢軸国の一覧]] などを参照。</ref> であった[[w:ナチス・ドイツ|ドイツ]]、[[w:イタリア王国|イタリア]]、[[w:ハンガリー王国 (1920年-1946年)|ハンガリー]]、[[w:ルーマニア王国|ルーマニア]]、[[w:ブルガリア王国 (近代)|ブルガリア]]、[[w:フィンランド|フィンランド]]、[[w:タイ王国|タイ]]など、並びに枢軸国による傀儡政権なども、日本との間に戦時加算はありません。 == 著作者・著作物ごとの事例 == *<span style="background-color:#ffc;font-size:13pt;">[[/作曲家・楽曲の事例]]   {{進捗|00%|2022-03-06}}</span><!--【2022年1月22日起稿】--></span> *<span style="background-color:#ffc;font-size:13pt;">[[/ミステリ作家の事例]]   {{進捗|00%|2022-03-06}}</span><!--【2022年3月06日起稿】--></span> *<span style="background-color:#ffc;font-size:13pt;">[[/SF作家の事例]]      {{進捗|00%|2022-03-10}}</span><!--【2022年3月10日起稿】--></span> ==脚注== <references/> == 関連項目 == == 関連記事 == ;英語版ウィキペディア *[[w:en:Category:Public domain]] **[[w:en:2026 in public domain]] **[[w:en:2025 in public domain]] **[[w:en:2024 in public domain]] **[[w:en:2023 in public domain]] **[[w:en:2022 in public domain]](2022年(令和4年)に没後70年超でパブリックドメインになった著作者) **[[w:en:2021 in public domain]](2021年(令和3年)に没後70年超でパブリックドメインになった著作者) **[[w:en:2020 in public domain]](2020年(令和2年)に没後70年超でパブリックドメインになった著作者) **[[w:en:2019 in public domain]](2019年(令和元年)に没後70年超でパブリックドメインになった著作者) **[[w:en:2018 in public domain]](2018年(平成30年)に没後70年超でパブリックドメインになった著作者) **[[w:en:2017 in public domain]] **[[w:en:2016 in public domain]] **[[w:en:2015 in public domain]] **[[w:en:2014 in public domain]] **[[w:en:2013 in public domain]] **[[w:en:2012 in public domain]] **[[w:en:2011 in public domain]] **[[w:en:2010 in public domain]] **[[w:en:2009 in public domain]](2009年(平成21年)に没後70年超でパブリックドメインになった著作者) == 外部リンク == *[https://logosfoundation.org/copyleft/public_domain_composers.html Public Domain Composers - No Copyright](作曲家の著作権保護期間満了年を記載) [[Category:著作権保護期間|*]] [[Category:著作権法]] pzx62mi3yi4atjjeoa7obinu7f6ctne 著作権保護期間/作曲家・楽曲の事例 0 33459 207172 198326 2022-08-24T12:33:09Z Linguae 449 Category wikitext text/x-wiki <!--【2022年2月5日起稿】--> <div style="text-align:center"> {| |- |[[画像:Red copyright.svg|150px]] |[[画像:Classical music composers montage.JPG|350px|]] |[[画像:WpTuto public.png|150px]] |[[画像:PD-icon-green.svg|150px]] |- | colspan="3" style="font-size:10pt;" |著名なクラシック音楽の作曲家:1段目:[[w:アントニオ・ヴィヴァルディ|ヴィヴァルディ]], [[w:ヨハン・ゼバスティアン・バッハ|J.S.バッハ]], [[w:ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル|ヘンデル]], [[w:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト|モーツァルト]], [[w:ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン|ベートーヴェン]];<br />2段目:[[w:ジョアキーノ・ロッシーニ|ロッシーニ]], [[w:フェリックス・メンデルスゾーン|メンデルスゾーン]], [[w:フレデリック・ショパン|ショパン]], [[w:リヒャルト・ワーグナー|ワーグナー]], [[w:ジュゼッペ・ヴェルディ|ヴェルディ]];<br />3段目:[[w:ヨハン・シュトラウス2世|J.シュトラウス2世]], [[w:ヨハネス・ブラームス|ブラームス]], [[w:ジョルジュ・ビゼー|ビゼー]], [[w:ピョートル・チャイコフスキー|チャイコフスキー]], [[w:アントニン・ドヴォルザーク|ドヴォルザーク]];<br />5段目:[[w:エドヴァルド・グリーグ|グリーグ]], [[w:エドワード・エルガー|エルガー]], [[w:セルゲイ・ラフマニノフ|ラフマニノフ]], [[w:ジョージ・ガーシュウィン|ガーシュウィン]], [[w:アラム・ハチャトゥリアン|ハチャトゥリアン]] |} </div> == おもな作曲家の一覧 == おもな作曲家とその著作権の状態をソータブルな表にまとめました。 :[[画像:Red copyright.svg|25px]] は、著作権が切れていないことを示します(最終更新時={{REVISIONYEAR}}年{{REVISIONMONTH1}}月{{REVISIONDAY}}日現在)。 :[[画像:WpTuto public.png|25px]] は、没後70年が満了していることを示します。 :[[画像:Copyright-problem.svg|25px]] は、一部の作品に著作権保護が残っていて注意を要することを示します。 :[[画像:PD-icon-green.svg|25px]] は、没後100年を過ぎて、著作権が完全に切れていることを示します。 :[[画像:Commons-icon.svg|25px]] は、[[c:Category:Compositions by composer|Wikimedia Commons]] へのリンクを示します。 :[[画像:Video-x-generic.svg|40px]] は、[[w:映画音楽|映画音楽]]を中心とする作曲家を示します。 :[[画像:RClogo.png|40px]] は、[[w:ロック (音楽)|ロック音楽]]を中心とする作曲家を示します。 :[[画像:P jazz red.svg|40px]] は、[[w:ジャズ|ジャズ音楽]]を中心とする作曲家を示します。 :[[画像:Fxemoji u1F3B6.svg|40px]] は、[[w:ブルース|ブルース]]を中心とする作曲家を示します。 {| class="wikitable sortable" |- ! !生年 !没年 !没した国 !著作権<br>保護期間 ! style="width:9em;" |日本語表記 !英語表記 ![[画像:Commons-icon.svg|25px]] !分野 ! style="width:20em;" |コメント |- <!--【小林亜星】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1932 |<!--没年-->2021<!--2021年5月30日--> |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of Japan.svg|border|25px]][[w:日本|日本]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2091年末 !<!--日語-->[[w:小林亜星|小林亜星]] |<!--英語-->[[w:en:Asei Kobayashi|Kobayashi]] |<!--コモンズ--> style="font-size:9pt;"|(なし) |<!--分野--> style="font-size:9pt;"|歌謡曲 |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|日本のCMソング・歌謡曲・テレビ主題歌など |- <!--【エンニオ・モリコーネ】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1928 |<!--没年-->2020 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of Italy.svg|border|25px]][[w:イタリア|イタリア]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2090年末 !<!--日語-->[[w:エンニオ・モリコーネ|モリコーネ]] |<!--英語-->[[w:en:Ennio Morricone|Morricone]] |<!--コモンズ--> style="font-size:9pt;"|[[c:Category:Ennio Morricone|Morr.]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Video-x-generic.svg|40px]] |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|イタリア出身の映画音楽で活躍した作曲家・編曲家<br>・指揮者・トランペット奏者。<br>「荒野の用心棒」など。<ref>[https://kotobank.jp/word/%E3%83%A2%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%8D-1601212 モリコーネとは - コトバンク]</ref> |- <!--【B.B.キング】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1925 |<!--没年-->2015 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the United States.svg|25px]][[w:アメリカ合衆国|アメリカ]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2085年末 !<!--日語-->[[w:B.B.キング|キング, B.B.]] |<!--英語-->[[w:en:B.B. King|King, B.B.]] |<!--コモンズ--> style="font-size:9pt;"|[[c:Category:B.B. King|King]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Fxemoji u1F3B6.svg|40px]] |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|アメリカのギター奏者・ブルース歌手。<br>モダン・ブルースを確立した革新者として<br>「キング・オブ・ザ・ブルース」と称えられる<ref>[https://kotobank.jp/word/%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%28B.%20B.%20King%29-1525386 キング(B. B. King)とは - コトバンク], [https://kotobank.jp/word/B.B.%20%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0-1620734 B.B. キングとは - コトバンク]</ref>。 |- <!--【レモ・ジャゾット】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1910 |<!--没年-->1998 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of Italy.svg|border|25px]][[w:イタリア|イタリア]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2068年末 !<!--日語-->[[w:レモ・ジャゾット|ジャゾット]] |<!--英語-->[[w:en:Remo Giazotto|Giazotto]] |<!--コモンズ--> style="font-size:9pt;"|(なし) |<!--分野--> style="font-size:9pt;"| |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|イタリアのバロック音楽の研究者。<br>[[w:トマゾ・アルビノーニ|アルビノーニ]]の曲を編曲したといって発表した<br>『[[w:アルビノーニのアダージョ|アルビノーニのアダージョ]]』の実際の作曲者 |- <!--【フランク・ザッパ】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1940 |<!--没年-->1993<!--12月4日--> |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the United States.svg|25px]][[w:アメリカ合衆国|アメリカ]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2063年末 !<!--日語-->[[w:フランク・ザッパ|ザッパ]] |<!--英語-->[[w:en:Frank Zappa|Zappa]] |<!--コモンズ-->[[c:Category:Frank Zappa|Zap.]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"|[[画像:RClogo.png|40px]] |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|アメリカのロックミュージシャン、ギタリスト |- <!--【服部良一】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1907 |<!--没年-->1993<!--1月30日--> |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of Japan.svg|border|25px]][[w:日本|日本]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2063年末 !<!--日語-->[[w:服部良一|服部良一]] |<!--英語-->[[w:en:Ryōichi Hattori|Hattori]] |<!--コモンズ-->[[c:Category:Ryōichi Hattori|Hat.]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"|歌謡曲 |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|日本を代表する和製ポップス(歌謡曲)とジャズの作曲家。<br>代表曲『[[w:別れのブルース|別れのブルース]]』『[[w:湖畔の宿 (曲)|湖畔の宿]]』『[[w:蘇州夜曲|蘇州夜曲]]』<br>『[[w:東京ブギウギ|東京ブギウギ]]』『[[w:青い山脈 (曲)|青い山脈]]』『[[w:銀座カンカン娘|銀座カンカン娘]]』 |- <!--【マイルス・デイヴィス】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1926 |<!--没年-->1991 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the United States.svg|25px]][[w:アメリカ合衆国|アメリカ]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2061年末 !<!--日語-->[[w:マイルス・デイヴィス|デイヴィス, M.]] |<!--英語-->[[w:en:Miles Davis|Davis, Miles]] |<!--コモンズ-->[[c:Category:Miles Davis|Dav.]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"|[[画像:P jazz red.svg|40px]] |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|ジャズの作曲家で、トランペット奏者として有名 |- <!--【レナード・バーンスタイン】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1918 |<!--没年-->1990 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the United States.svg|25px]][[w:アメリカ合衆国|アメリカ]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2060年末 !<!--日語-->[[w:レナード・バーンスタイン|バーンスタイン]] |<!--英語-->[[w:en:Leonard Bernstein|Bernstein]] |<!--コモンズ--> style="font-size:9pt;"|[[c:Category:Leonard Bernstein|Bern.]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"|近現代 |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|20世紀アメリカを代表する指揮者、作曲家・ピアノ奏者。<br>作曲家としての代表作は『[[w:ウエスト・サイド物語|ウエスト・サイド物語]]』等<ref>[https://kotobank.jp/word/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3-118168 バーンスタインとは - コトバンク]</ref>。 |- <!--【カバレフスキー】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1904 |<!--没年-->1987 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the Soviet Union (1924–1955).svg|border|25px]][[w:ソビエト連邦|ソビエト]]<ref name="ソビエト戦時加算なし">[[w:ソビエト連邦|ソビエト連邦]]はサンフランシスコ講和条約を批准していないため、日本との間に戦時加算はありません。</ref> |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2057年末 !<!--日語-->[[w:ドミトリー・カバレフスキー|カバレフスキー]] |<!--英語-->[[w:en:Dmitry Kabalevsky|Kabalevsky]] |<!--コモンズ-->[[c:Category:Dmitry Kabalevsky|Kab.]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"| |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|『[[w:道化師 (カバレフスキー)|道化師]]』のギャロップが日本で有名 |- <!--【オルフ】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1895 |<!--没年-->1982 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of Germany.svg|border|25px]][[w:西ドイツ|西ドイツ]]<ref name="西ドイツ">西ドイツ(現ドイツ)では、1965年に著作権保護期間が50年から70年に延長されました [https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/gijiroku/024/08031816/005.htm]</ref> |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2052年末 !<!--日語-->[[w:カール・オルフ|オルフ]] |<!--英語-->[[w:en:Carl Orff|Orff]] |<!--コモンズ-->[[c:Category:Carl Orff|Orff]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"| |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|『[[w:カルミナ・ブラーナ|カルミナ・ブラーナ]]』で知られる |- <!--【ジョン・レノン】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1940 |<!--没年-->1980 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the United States.svg|25px]][[w:アメリカ合衆国|アメリカ]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2050年末 !<!--日語-->[[w:ジョン・レノン|レノン,ジョン]] |<!--英語-->[[w:en:John Lennon|Lennon, John]] |<!--コモンズ--> style="font-size:9pt;"|[[c:Category:John Lennon|Lenn.]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"|[[画像:RClogo.png|40px]] |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|イギリス出身のポピュラー音楽家、ロック音楽のシンガー<br>ソングライター(歌手・作曲家・作詞家)、ギター奏者等。<br>[[w:ビートルズ|ビートルズ]] (1960-60) の中心的メンバーとして活躍。<ref>[https://kotobank.jp/word/%E3%83%AC%E3%83%8E%E3%83%B3-171026 レノンとは - コトバンク]</ref> |- <!--【ハチャトゥリアン】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1903 |<!--没年-->1978 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the Soviet Union (1924–1955).svg|border|25px]][[w:ソビエト連邦|ソビエト]]<ref name="ソビエト戦時加算なし"/> |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2048年末 !<!--日語-->[[w:アラム・ハチャトゥリアン|ハチャトゥリアン]] |<!--英語-->[[w:en:Aram Khachaturian|Khachaturian]] |<!--コモンズ-->[[c:Category:Aram Khachaturian|Kha.]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"| |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|『[[w:剣の舞|剣の舞]]』などで有名なアルメニア人作曲家 |- <!--【ショスタコーヴィチ】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1906 |<!--没年-->1975 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the Soviet Union (1924–1955).svg|border|25px]][[w:ソビエト連邦|ソビエト]]<ref name="ソビエト戦時加算なし"/> |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2045年末 !<!--日語-->[[w:ドミートリイ・ショスタコーヴィチ|ショスタコーヴィチ]] |<!--英語-->[[w:en:Dmitri Shostakovich|Shostakovich]] |<!--コモンズ-->[[c:Category:Dmitri Shostakovich|Sho.]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"| |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|『[[w:交響曲第5番 (ショスタコーヴィチ)|交響曲第5番]]』などで知られる<br>20世紀の代表的な作曲家の一人 |- <!--【デューク・エリントン】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1899 |<!--没年-->1974 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the United States.svg|25px]][[w:アメリカ合衆国|アメリカ]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2044年末 !<!--日語-->[[w:デューク・エリントン|エリントン,D]] |<!--英語-->[[w:en:Duke Ellington|Ellington, D.]] |<!--コモンズ-->[[c:Category:Duke Ellington|Ell.]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"|[[画像:P jazz red.svg|40px]] |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|20世紀の代表的なジャズ作曲家 |- <!--【ウラディーミル・ヴァヴィロフ】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1925 |<!--没年-->1973 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the Soviet Union (1924–1955).svg|border|25px]][[w:ソビエト連邦|ソビエト]]<ref name="ソビエト戦時加算なし"/> |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2043年末 !<!--日語-->[[w:ウラディーミル・ヴァヴィロフ|ヴァヴィロフ]] |<!--英語-->[[w:en:Vladimir Vavilov (composer)|Vavilov]] |<!--コモンズ--> |<!--分野--> style="font-size:9pt;"| |<!--コメント--> style="font-size:8pt;"|[[w:リュート|リュート]]奏者・作曲家。<br>ルネサンスやバロックの作曲家の偽作を発表し、<br>『[[w:ジュリオ・カッチーニ#"カッチーニのアヴェ・マリア"|カッチーニのアヴェ・マリア]]』の実際の作曲者として知られる |- <!--【ストラヴィンスキー】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1882 |<!--没年-->1971 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the United States.svg|25px]][[w:アメリカ合衆国|アメリカ]]<ref>ストラヴィンスキーはロシア生まれで、初期の作品はロシアで作曲しましたが、1934年にフランス市民権を得て、さらに1945年にはアメリカに帰化していますので、戦時加算が1945~1952年までの7年程度ありますが、第二次大戦後の晩年の作品には戦時加算はありません。</ref> |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2041年末 !<!--日語-->[[w:イーゴリ・ストラヴィンスキー|ストラヴィンスキー]] |<!--英語-->[[w:en:Igor Stravinsky|Stravinsky]] |<!--コモンズ-->[[c:Category:Igor Stravinsky|Str.]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"| |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|『[[w:火の鳥 (ストラヴィンスキー)|火の鳥]]』『[[w:春の祭典|春の祭典]]』などで知られる<br>20世紀の代表的な作曲家の一人 |- <!--【パウル・ヒンデミット】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1895 |<!--没年-->1963<!--12月28日没--> |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of Germany.svg|border|25px]][[w:西ドイツ|西ドイツ]]<ref name="西ドイツ"/> |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2033年末 !<!--日語-->[[w:パウル・ヒンデミット|ヒンデミット]] |<!--英語-->[[w:en:Paul Hindemith|Hindemith]] |<!--コモンズ-->[[c:Category:Paul Hindemith|Hin.]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"| |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|後期ロマン派を脱し、[[w:新即物主義|新即物主義]]音楽を推進したドイツの作曲家。歌劇『[[w:画家マティス (オペラ)|画家マティス]]』など。 |- <!--【プーランク】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1899 |<!--没年-->1963<!--1月30日没--> |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of France.svg|border|25px]][[w:フランス|フランス]]<ref name="プーランク">プーランクの著作権は、日本国内では2013年末で没後50年でしたが、戦時加算10年余が加算されるため2023年5月下旬まで。米国では没後70年は2033年末まで。</ref> |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2033年末 !<!--日語-->[[w:フランシス・プーランク|プーランク]] |<!--英語-->[[w:en:Francis Poulenc|Poulenc]] |<!--コモンズ-->[[c:Category:Francis Poulenc|Poul.]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"| |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|「[[w:フランス6人組|フランス六人組]]」の一人で、[[w:新古典主義音楽|新古典主義音楽]]の作曲家 |- <!--【フリッツ・クライスラー】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1875 |<!--没年-->1962 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the United States.svg|25px]][[w:アメリカ合衆国|アメリカ]]<ref>クライスラーは、[[w:オーストリア゠ハンガリー帝国|オーストリア゠ハンガリー帝国]]の出身ですが、1938年にオーストリアがナチスドイツに併合されると、フランス国籍を取得しますが、第二次大戦でフランスが占領される前に渡米し、1943年にアメリカ国籍を取得しました。したがって、1943年~1952年の分だけ戦時加算が保護期間に加算されます。</ref> |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2032年末 !<!--日語-->[[w:フリッツ・クライスラー|クライスラー]] |<!--英語-->[[w:en:Fritz Kreisler|Kreisler]] |<!--コモンズ-->[[c:Category:Fritz Kreisler|Krei.]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"| |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|『[[w:愛の喜び (クライスラー)|愛の喜び]]』などで知られる、[[w:オーストリア|オーストリア]]出身の作曲家 |- <!--【アルバート・ケテルビー】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1875 |<!--没年-->1959 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the United Kingdom.svg|border|25px]][[w:グレートブリテン及びアイルランド連合王国|イギリス]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2029年末 !<!--日語-->[[w:アルバート・ケテルビー|ケテルビー]] |<!--英語-->[[w:en:Albert Ketèlbey|Ketèlbey]] |<!--コモンズ-->[[c:Category:Albert Ketèlbey|Ket.]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"| |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|『[[w:ペルシャの市場にて|ペルシャの市場にて]]』などで知られる<br>イングランドの作曲家・指揮者・ピアニスト |- <!--【ジャン・シベリウス】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1865 |<!--没年-->1957 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[File:Flag of Finland.svg|border|25px]]<br>[[w:フィンランド|フィンランド]]<ref name="フィンランド">フィンランドは第二次大戦において[[w:枢軸国|枢軸国]]であったため、日本との間に戦時加算はありません。</ref> |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2027年末 !<!--日語-->[[w:ジャン・シベリウス|シベリウス]] |<!--英語-->[[w:en:Jean Sibelius|Sibelius]] |<!--コモンズ-->[[c:Category:Jean Sibelius|Sib.]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"| |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|交響詩『[[w:フィンランディア|フィンランディア]]』などで知られる<br>フィンランドの国民的作曲家 |- <!--【セルゲイ・プロコフィエフ】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1891 |<!--没年-->1953 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the Soviet Union (1924–1955).svg|border|25px]][[w:ソビエト連邦|ソビエト]]<ref name="ソビエト戦時加算なし"/> |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2023年末 !<!--日語-->[[w:セルゲイ・プロコフィエフ|プロコフィエフ]] |<!--英語-->[[w:en:Sergei Prokofiev|Prokofiev]] |<!--コモンズ-->[[c:Category:Sergei Prokofiev|Prok.]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"| |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|20世紀の代表的な作曲家の一人、ピアニスト。 |- <!--【アルノルト・シェーンベルク】--> |<!--版権-->[[画像:WpTuto public.png|25px]] |<!--生年-->1874 |<!--没年-->1951 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the United States.svg|25px]][[w:アメリカ合衆国|アメリカ]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2021年末[[画像:OCOK-NextCloud.png|20px]] !<!--日語-->[[w:アルノルト・シェーンベルク|シェーンベルク]] |<!--英語-->[[w:en:Arnold Schoenberg|Schoenberg]] |<!--コモンズ-->[[c:Category:Arnold Schoenberg|Scho.]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"| |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|オーストリア出身のアメリカの作曲家。<br>第二次ウィーン学派を形成、[[w:十二音技法|十二音技法]]を創造して、<br>20世紀の芸術音楽に多大な影響を与えた。<br>2022年1月1日からパブリックドメイン<ref>[https://www.schoenberg.at/index.php/en/verlegerundcopyright Copyrights](Arnold Schönberg Center)</ref><ref>[https://www.reddit.com/r/musictheory/comments/npp86s/announcement_arnold_schoenberg_copyright/ Announcement: Arnold Schoenberg copyright expiration in half a year : musictheory]</ref>。 |} <!-- これより予備タグ --> <div style="color:#fefefe"> <span style="text-align:left;font-family:Times New Roman;font-size:15pt;"> <span style="font-size:11pt;"> <!-- style="font-size:11pt;"| |- <!--【】--> |<!--版権--><!--[[画像:Red copyright.svg|30px]] [[画像:WpTuto public.png|25px]] |<!--生年--> |<!--没年--> |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|<!--[[画像:Flag of the Soviet Union (1924–1955).svg|border|25px]][[w:ソビエト連邦|ソビエト]]<ref name="ソビエト戦時加算なし"/> |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|<!--●年末 [[画像:OCOK-NextCloud.png|20px]] !<!--日語--><!--[[w:|]] |<!--英語--><!--[[w:en:|]] |<!--コモンズ--> style="font-size:9pt;"|<!--[[c:|]] |<!--分野--> style="font-size:9pt;"| |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"| --> </div> ==脚注== <references/> == 関連項目 == *[[著作権保護期間]] **[[著作権保護期間/作曲家・楽曲の事例]] **[[著作権保護期間/ミステリ作家の事例]] **[[著作権保護期間/SF作家の事例]] *[[音声ファイルで聴くクラシック音楽入門/作曲家の一覧]] <!-- {{Commons||}} --> == 外部リンク == *[https://logosfoundation.org/copyleft/public_domain_composers.html Public Domain Composers - No Copyright](作曲家の著作権保護期間満了年を記載) *[https://music-bells.com/?mode=f12 著作権が切れていそうで切れていない作曲家・作品リスト - 楽譜出版社 《ミュージック・ベルズ》 ] *[https://music-bells.com/?mode=f20 著作権の切れている作曲家・作品(音楽)リスト - 楽譜出版社 《ミュージック・ベルズ》 Music Bells Publishing] [[Category:著作権保護期間|さつきよくか]] jfjsq2zwwbvlnwza2oq1n25ib0fp92v 著作権保護期間/ミステリ作家の事例 0 33662 207173 195450 2022-08-24T12:34:55Z Linguae 449 Category wikitext text/x-wiki <!--【2022年3月6日起稿】--> <div style="text-align:center"> {| |- | rowspan="2" |[[画像:Red copyright.svg|100px]] | rowspan="2" style="vertical-align:top;" |[[画像:Mystery January 1934.jpg|300px|]] | style="vertical-align:top;" |[[画像:Edgar Allen Poe 1898.jpg|150px]]<br>[[w:エドガー・アラン・ポー|E.A. ポー]] | style="vertical-align:top;" |[[画像:Portrait of Arthur Conan Doyle.jpg|150px]]<hr>[[w:アーサー・コナン・ドイル|A.コナン・ドイル]] | rowspan="2" |[[画像:WpTuto public.png|100px]] | rowspan="2" |[[画像:PD-icon-green.svg|100px]] |- | style="vertical-align:top;" |[[画像:Agatha Christie.png|150px]]<br>[[w:アガサ・クリスティ|A.クリスティ]] | style="vertical-align:top;" |[[画像:Ellery Queen NYWTS.jpg|130px]]<br>[[w:エラリー・クイーン|E.クイーン]] |- | colspan="6" style="font-size:10pt;" | |} </div> == おもな作曲家の一覧 == おもな作曲家とその著作権の状態をソータブルな表にまとめました。 :[[画像:Red copyright.svg|25px]] は、著作権が切れていないことを示します(最終更新時={{REVISIONYEAR}}年{{REVISIONMONTH1}}月{{REVISIONDAY}}日現在)。 :[[画像:WpTuto public.png|25px]] は、没後70年が満了していることを示します。 :[[画像:Copyright-problem.svg|25px]] は、一部の作品に著作権保護が残っていて注意を要することを示します。 :[[画像:PD-icon-green.svg|25px]] は、没後100年を過ぎて、著作権が完全に切れていることを示します。 :[[画像:Wikisource-logo.svg|25px]] は、[[s:en:Category:Mystery authors|Wikisource]] へのリンクを示します。 :[[画像:Commons-icon.svg|25px]] は、[[c:Category:Mystery writers|Wikimedia Commons]] へのリンクを示します。 {| class="wikitable sortable" |- ! !生年 !没年 !没した国 !著作権<br>保護期間 !日本語表記 !英語<br>表記 ![[画像:Wikisource-logo.svg|25px]] ![[画像:Commons-icon.svg|25px]] !コメント |- style="font-size:11pt;" <!--【西村京太郎】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1930 |<!--没年-->2022<!--2022年3月3日--> |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of Japan.svg|border|25px]][[w:日本|日本]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2092年末 !<!--日語-->[[w:西村京太郎|西村京太郎]] |<!--英語--> style="font-size:8pt;"|[[w:en:Kyotaro Nishimura|Nishimura]] |<!--ソース--> style="font-size:9pt;"|(なし) |<!--コモンズ --> style="font-size:9pt;"|(なし) |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|日本の推理小説のベストセラー作家。[[w:十津川省三|十津川警部]]もの、<br>トラベルなど、600冊を超える作品がある<ref>[https://kotobank.jp/word/%E8%A5%BF%E6%9D%91%E4%BA%AC%E5%A4%AA%E9%83%8E-591732 西村京太郎とは - コトバンク]</ref>。 |- style="font-size:11pt;" <!--【S・S・ヴァン・ダイン】--> |<!--版権-->[[画像:WpTuto public.png|25px]] |<!--生年-->1888 |<!--没年-->1939 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the United States.svg|25px]][[w:アメリカ合衆国|アメリカ]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2009年末[[画像:OCOK-NextCloud.png|20px]] !<!--日語-->[[w:S・S・ヴァン・ダイン|ヴァン・ダイン]] |<!--英語--> style="font-size:8pt;"|[[w:en:S. S. Van Dine|Van Dine]] |<!--ソース--> style="font-size:8pt;"|[[s:en:Author:Willard Huntington Wright|Wright]] |<!--コモンズ --> style="font-size:8pt;"|(なし) |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|アメリカの美術評論家ウィラード・ハンティントン・ライトの筆名で、<br>名探偵'''ファイロ・ヴァンス''' (Philo Vance) を主人公とする探偵小説を発表、<br>本格推理小説黄金期の一人となった。「[[w:ヴァン・ダインの二十則|ヴァンダインの二十則]]」<ref>[https://kotobank.jp/word/%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%AE%E4%BA%8C%E5%8D%81%E5%89%87-673098 バンダインの二十則とは - コトバンク]</ref>も有名。<br>作品は『[[w:僧正殺人事件|僧正殺人事件]]』『[[w:グリーン家殺人事件|グリーン家殺人事件]]』など12作。<ref>[https://kotobank.jp/word/%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%B3-118268 バン・ダインとは - コトバンク], [https://kotobank.jp/word/%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%B3-673097 バンダインとは - コトバンク]</ref> |- style="font-size:11pt;" <!--【アーサー・コナン・ドイル】--> |<!--版権-->[[画像:Copyright-problem.svg|25px]]<!-- [[画像:WpTuto public.png|25px]]--> |<!--生年-->1859 |<!--没年-->1930 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the United Kingdom.svg|border|25px]][[w:グレートブリテン及びアイルランド連合王国|イギリス]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Copyright-problem.svg|25px]][[#アーサー・コナン・ドイルの著作権|著作権<br>  の詳細]] !<!--日語-->[[w:アーサー・コナン・ドイル|ドイル, A.C.]] |<!--英語--> style="font-size:8pt;"|[[w:en:Arthur Conan Doyle|Doyle, A.C.]] |<!--ソース--> style="font-size:8pt; background-color:#ddffdd;"|[[s:en:Author:Arthur Conan Doyle|Doyle]] |<!--コモンズ --> style="font-size:8pt;"|[[c:Category:Arthur Conan Doyle|Doyle]] |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|「[[w:シャーロック・ホームズシリーズ|シャーロック・ホームズ]]」もので著名なイギリスの作家。<br>推理小説以外にも、怪奇冒険小説・科学小説など多くの作品を著わす<ref>[https://kotobank.jp/word/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%8A%E3%83%B3%20%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%AB-1626762 アーサー・コナン ドイルとは - コトバンク], [https://kotobank.jp/word/%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%AB-103015 ドイルとは - コトバンク]</ref>。 |} <!-- これより予備タグ --> <div style="color:#fefefe"> <span style="text-align:left;font-family:Times New Roman;font-size:15pt;"> <span style="font-size:11pt;"> <!-- style="font-size:11pt;"| |- style="font-size:11pt;" <!--【】--> |<!--版権--><!--[[画像:Red copyright.svg|30px]] [[画像:WpTuto public.png|25px]] |<!--生年--> |<!--没年--> |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|<!--[[画像:Flag of the Soviet Union (1924–1955).svg|border|25px]][[w:ソビエト連邦|ソビエト]]<ref name="ソビエト戦時加算なし"/> |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|<!--●年末 [[画像:OCOK-NextCloud.png|20px]] !<!--日語--><!--[[w:|]] |<!--英語--> style="font-size:8pt;"|<!--[[w:en:|]] |<!--ソース--> style="font-size:8pt;"| |<!--コモンズ --> style="font-size:8pt;"|<!--[[c:|]] |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"| [[画像:Flag of the United States.svg|25px]][[w:アメリカ合衆国|アメリカ]] [[画像:Flag of the United Kingdom.svg|border|25px]][[w:グレートブリテン及びアイルランド連合王国|イギリス]] [[画像:Flag of France.svg|border|25px]][[w:フランス|フランス]] --> </div> ==著作権の事例== ===アーサー・コナン・ドイルの著作権=== 「[[w:シャーロック・ホームズシリーズ|シャーロック・ホームズシリーズ]]」などで知られる[[w:アーサー・コナン・ドイル|アーサー・コナン・ドイル]]は。2022年の時点で没後90年を過ぎているが、ホームズ・シリーズを含めて一部の作品が著作権保護対象になっています。 : https://www.arthurconandoyle.com/copyrights.html : ドイルの著作権の詳細 ==脚注== <references/> == 関連項目 == *[[著作権保護期間]] **[[著作権保護期間/作曲家・楽曲の事例]] **[[著作権保護期間/ミステリ作家の事例]] **[[著作権保護期間/SF作家の事例]] == 関連記事 == {{Commons|Category:Mystery writers|Mystery writers のカテゴリ}} {{Commons|Category:Crime fiction writers|Crime fiction writers のカテゴリ}} *[[w:en:Category:Detective fiction writers]] <!-- {{Commons||}} --> == 外部リンク == [[Category:著作権保護期間|みすてりさつか]] 2aatnueosjkz3alkgszldfngdu3vvu2 著作権保護期間/SF作家の事例 0 33672 207174 195447 2022-08-24T12:36:52Z Linguae 449 Category wikitext text/x-wiki <!--【2022年3月6日起稿】--> <div style="text-align:center"> {| |- | rowspan="2" |[[画像:Red copyright.svg|100px]] | style="vertical-align:top;" |[[画像:'Around the Moon' by Bayard and Neuville 36.jpg|170px]]<br>ヴェルヌ『[[w:月世界旅行|月世界旅行]]』 | style="vertical-align:top;" |[[画像:Félix Nadar 1820-1910 portraits Jules Verne.jpg|170px]]<br>"'''SFの父'''" [[w:ジュール・ヴェルヌ|J.ヴェルヌ]] | style="vertical-align:top;" |[[画像:H.G. Wells by Beresford.jpg|170px]]<hr>"'''SFの巨人'''" [[w:ハーバート・ジョージ・ウェルズ|H.G.ウェルズ]] | rowspan="2" |[[画像:WpTuto public.png|100px]] | rowspan="2" |[[画像:PD-icon-green.svg|100px]] |- | style="vertical-align:top;" |[[画像:Isaac.Asimov01.jpg|160px]]<br>[[w:アイザック・アシモフ|I.アシモフ]] | style="vertical-align:top;" |[[画像:Clarke sm cropped.jpg|160px]]<br>[[w:アーサー・C・クラーク|A.C.クラーク]] | style="vertical-align:top;" |[[画像:Heinlein-face.jpg|160px]]<br>[[w:ロバート・A・ハインライン|R.A.ハインライン]] |- | colspan="6" style="font-size:10pt;" | |} </div> == おもなSF作家の一覧 == おもなSF作家とその著作権の状態をソータブルな表にまとめました。 :[[画像:Red copyright.svg|25px]] は、著作権が切れていないことを示します(最終更新時={{REVISIONYEAR}}年{{REVISIONMONTH1}}月{{REVISIONDAY}}日現在)。 :[[画像:WpTuto public.png|25px]] は、没後70年が満了していることを示します。 :[[画像:Copyright-problem.svg|25px]] は、一部の作品に著作権保護が残っていて注意を要することを示します。 :[[画像:PD-icon-green.svg|25px]] は、没後100年を過ぎて、著作権が完全に切れていることを示します。 :[[画像:Wikisource-logo.svg|25px]] は、[[s:en:Category:Science fiction authors|Wikisource]] へのリンクを示します。 :[[画像:Commons-icon.svg|25px]] は、[[c:Category:Science fiction writers|Wikimedia Commons]] へのリンクを示します。 {| class="wikitable sortable" |- ! !生年 !没年 !没した国 !著作権<br>保護期間 !日本語表記 !英語<br>表記 ![[画像:Wikisource-logo.svg|25px]] ![[画像:Commons-icon.svg|25px]] !コメント |- style="font-size:11pt;" <!--【アーサー・C・クラーク】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1917 |<!--没年-->2008 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the United Kingdom.svg|border|25px]][[w:グレートブリテン及びアイルランド連合王国|イギリス]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2078年末<!-- [[画像:OCOK-NextCloud.png|20px]]--> !<!--日語-->[[w:アーサー・C・クラーク|クラーク]] |<!--英語--> style="font-size:8pt;"|[[w:en:Arthur C. Clarke|Clarke, A.C.]] |<!--ソース--> style="font-size:8pt;"| |<!--コモンズ --> style="font-size:8pt;"|[[c:Category:Arthur C. Clarke|Clarke]] |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|<!--●未入力●--> |- style="font-size:11pt;" <!--【アイザック・アシモフ】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1920 |<!--没年-->1992 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the United States.svg|25px]][[w:アメリカ合衆国|アメリカ]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2062年末<!-- [[画像:OCOK-NextCloud.png|20px]]--> !<!--日語-->[[w:アイザック・アシモフ|アシモフ]] |<!--英語--> style="font-size:8pt;"|[[w:en:Isaac Asimov|Asimov]] |<!--ソース--> style="font-size:8pt;"|[[s:en:Author:Isaac Asimov|Asimov]] |<!--コモンズ --> style="font-size:8pt;"|[[c:Category:Isaac Asimov|Asimov]] |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|<!--●未入力●--> |- style="font-size:11pt;" <!--【ロバート・A・ハインライン】--> |<!--版権-->[[画像:Red copyright.svg|30px]] |<!--生年-->1907 |<!--没年-->1988 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the United States.svg|25px]][[w:アメリカ合衆国|アメリカ]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2058年末<!-- [[画像:OCOK-NextCloud.png|20px]]--> !<!--日語-->[[w:ロバート・A・ハインライン|ハインライン]] |<!--英語--> style="font-size:8pt;"|[[w:en:Robert A. Heinlein|Heinlein]] |<!--ソース--> style="font-size:8pt;"|[[s:en:Author:Robert Anson Heinlein|Heinlein]] |<!--コモンズ --> style="font-size:8pt;"|[[c:Category:Robert A. Heinlein|Heinlein]] |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|<!--●未入力●--> |- style="font-size:11pt;" <!--【ハーバート・ジョージ・ウェルズ】--> |<!--版権-->[[画像:WpTuto public.png|25px]] |<!--生年-->1866 |<!--没年-->1946 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of the United Kingdom.svg|border|25px]][[w:グレートブリテン及びアイルランド連合王国|イギリス]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|2016年末[[画像:OCOK-NextCloud.png|20px]] !<!--日語-->[[w:ハーバート・ジョージ・ウェルズ|ウェルズ]] |<!--英語--> style="font-size:8pt;"|[[w:en:H. G. Wells|Wells, H.G.]] |<!--ソース--> style="font-size:8pt; background-color:#ddffdd;"|[[s:en:Author:Herbert George Wells|Wells]],<br>[[s:作者:ハーバート・ジョージ・ウェルズ|ウェルズ]] |<!--コモンズ --> style="font-size:8pt;"|[[c:Category:H. G. Wells|Wells]] |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|<!--●未入力●--> |- style="font-size:11pt;" <!--【ジュール・ヴェルヌ】--> |<!--版権-->[[画像:PD-icon-green.svg|25px]] |<!--生年-->1828 |<!--没年-->1905 |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"|[[画像:Flag of France.svg|border|25px]][[w:フランス|フランス]] |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|[[画像:PD-icon-green.svg|25px]] !<!--日語-->[[w:ジュール・ヴェルヌ|ヴェルヌ]] |<!--英語--> style="font-size:8pt;"|[[w:en:Jules Verne|Verne]] |<!--ソース--> style="font-size:8pt; background-color:#ddffdd;"|[[画像:Flag of France.svg|border|10px]][[s:fr:Auteur:Jules_Verne|Verne]],<br>[[s:作者:ジュール・ヴェルヌ|ヴェルヌ]] |<!--コモンズ --> style="font-size:8pt;"|[[c:Category:Jules Verne|Verne]] |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|<!--●未入力●--> |} <!-- これより予備タグ --> <div style="color:#fefefe"> <span style="text-align:left;font-family:Times New Roman;font-size:15pt;"> <span style="font-size:11pt;"> <!-- style="font-size:11pt;"| |- style="font-size:11pt;" <!--【】--> |<!--版権--><!--[[画像:Red copyright.svg|30px]]<!-- [[画像:WpTuto public.png|25px]]--> |<!--生年--> |<!--没年--> |<!--国旗--> style="font-size:9pt;"| |<!--保護--> style="font-size:9pt;"|<!--●年末 [[画像:OCOK-NextCloud.png|20px]] !<!--日語--><!--[[w:|]] |<!--英語--> style="font-size:8pt;"|<!--[[w:en:|]] |<!--ソース--> style="font-size:8pt;"| |<!--コモンズ --> style="font-size:8pt;"|<!--[[c:|]] |<!--コメント--> style="font-size:9pt;"|<!--●未入力●--> [[画像:Flag of the United States.svg|25px]][[w:アメリカ合衆国|アメリカ]] [[画像:Flag of the United Kingdom.svg|border|25px]][[w:グレートブリテン及びアイルランド連合王国|イギリス]] [[画像:Flag of France.svg|border|25px]][[w:フランス|フランス]] --> </div> ==著作権の事例== ==脚注== <references/> == 関連項目 == *[[著作権保護期間]] **[[著作権保護期間/作曲家・楽曲の事例]] **[[著作権保護期間/ミステリ作家の事例]] **[[著作権保護期間/SF作家の事例]] == 関連記事 == {{Commons|Category:Category:Science fiction writers|Science fiction writers のカテゴリ}} *[[w:en:Category:Science fiction writers]] *[[s:en:Category:Science fiction authors]] *[[s:fr:Catégorie:Auteurs de science-fiction]] <!-- {{Commons||}} --> == 外部リンク == [[Category:著作権保護期間|えすえふさつか]] clxw6ios0nvej3b8s1h9ureaosonosf ガリア戦記 第3巻/注解 0 33824 207179 206990 2022-08-24T14:32:12Z Linguae 449 /* 各節注解 */ wikitext text/x-wiki <div style="font-family:Arial Black;font-style:normal;font-size:15pt;color:#990033;text-align:center;background-color:#fff0ff;">C・IVLII・CAESARIS・COMMENTARIORVM・BELLI・GALLICI</div> <div style="font-family:Arial Black;font-style:normal;font-size:30pt;color:#990033;text-align:center;background-color:#fff0ff;">LIBER・TERTIVS</div> <span style="font-size:13pt;">『<span style="background-color:#ffc;">[[ガリア戦記 第3巻]]</span>』の単語や構文を詳しく読み解く <span style="background-color:#fc8;font-size:15pt;">'''[[ガリア戦記/注解編|注解編]]'''</span> の目次。</span> {| id="toc" style="border:0px #ddf; align:left;clear:all;" align="center" cellpadding="5" |- ! style="background:#ccf; text-align:center;" colspan="10"| ガリア戦記 第3巻 注解 |- style="background:#f8f8ff; text-align:right; font-size: 0.85em;" |[[/1節|1節]] |[[/2節|2節]] |[[/3節|3節]] |[[/4節|4節]] |[[/5節|5節]] |[[/6節|6節]] |[[/7節|7節]] |[[/8節|8節]] |[[/9節|9節]] |[[/10節|10節]] <!-- |- style="background:#f8f8ff; text-align:right; font-size: 0.85em;" |[[/11節|11節]] |[[/12節|12節]] |[[/13節|13節]] |[[/14節|14節]] |[[/15節|15節]] |[[/16節|16節]] |[[/17節|17節]] |[[/18節|18節]] |[[/19節|19節]] |[[/20節|20節]] |- style="background:#f8f8ff; text-align:right; font-size: 0.85em;" |[[/21節|21節]] |[[/22節|22節]] |[[/23節|23節]] |[[/24節|24節]] |[[/25節|25節]] |[[/26節|26節]] |[[/27節|27節]] |[[/28節|28節]] |[[/29節|29節]] |[[/30節|30節]] | colspan="6" | |- style="background:#f8f8ff; text-align:right; font-size: 0.85em;" |[[/1節|1節]] |[[/2節|2節]] |[[/3節|3節]] |[[/4節|4節]] |[[/5節|5節]] |[[/6節|6節]] |[[/7節|7節]] |[[/8節|8節]] |[[/9節|9節]] |[[/0節|0節]] --> |- | style="background:#f5fefe; text-align:left; font-size: 0.8em;" colspan="10"| [[ガリア戦記 第1巻/注解|'''注解'''&nbsp; 第1巻]] | [[ガリア戦記 第2巻/注解|第2巻]] | [[ガリア戦記 第3巻/注解|第3巻]] <!--| [[ガリア戦記 第4巻/注解|第4巻]] | [[ガリア戦記 第5巻/注解|第5巻]] | [[ガリア戦記 第6巻/注解|第6巻]] | [[ガリア戦記 第7巻/注解|第7巻]] | [[ガリア戦記 第8巻/注解|第8巻]]--> |} <br style="clear:both;" /> __notoc__ == 各節注解 == [[画像:Gaule -56.png|thumb|right|150px|ガリア戦記 第3巻の情勢図(BC56年)。<br>黄色の領域がローマ領。桃色が同盟部族領。]] ===アルプス・オクトードゥールスの戦い=== *<span style="background-color:#fff;">[[/1節]] {{進捗|00%|2022-04-24}}</span> (144語) *<span style="background-color:#fff;">[[/2節]] {{進捗|00%|2022-05-05}}</span> (127語) *<span style="background-color:#fff;">[[/3節]] {{進捗|00%|2022-05-05}}</span> (104語) *<span style="background-color:#fff;">[[/4節]] {{進捗|00%|2022-05-30}}</span> (97語)   短い節 *<span style="background-color:#fff;">[[/5節]] {{進捗|00%|2022-05-29}}</span> (108語) *<span style="background-color:#fff;">[[/6節]] {{進捗|00%|2022-06-06}}</span> (130語) ===大西洋岸ウェネティー族の造反=== {{Wikipedia|モルビアン湾の海戦|モルビアン湾の海戦}} [[画像:Map of Aremorican tribes (Latin).svg|thumb|right|400px|[[w:アルモリカ|アルモリカ]](<span style="font-family:Times New Roman;font-size:13pt;">''[[w:en:Armorica|Armorica]]''</span> )の部族分布図。]] *<span style="background-color:#fff;">[[/7節]] {{進捗|00%|2022-06-12}}</span> (98語)   短い節 *<span style="background-color:#fff;">[[/8節]] {{進捗|00%|2022-06-20}}</span> (147語) *<span style="background-color:#fff;">[[/9節]] {{進捗|00%|2022-06-19}}</span> (220語) *<span style="background-color:#fff;">[[/10節]] {{進捗|00%|2022-07-02}}</span> (79語)   短い節 *<span style="background-color:#fff;">[[/11節]] {{進捗|00%|2022-07-03}}</span> (112語) *<span style="background-color:#fff;">[[/12節]] {{進捗|00%|2022-07-09}}</span> (116語) *<span style="background-color:#fff;">[[/13節]] {{進捗|00%|2022-07-18}}</span> (193<!--?-->語) *<span style="background-color:#fff;">[[/14節]] {{進捗|00%|2022-07-17}}</span> (205語) *<span style="background-color:#fff;">[[/15節]] {{進捗|00%|2022-08-21}}</span> (94語)   短い節 *<span style="background-color:#fff;">[[/16節]] {{進捗|00%|2022-08-22}}</span> (80語)   短い節 *<span style="background-color:#fff;">[[/17節]] {{進捗|00%|2022-08-24}}</span> (159語) *<span style="background-color:#fff;">[[/18節]] {{進捗|00%|2022-08-24}}</span> <!--【ポン】 *<span style="background-color:#fff;">[[/34節]] {{進捗|00%|2022-04-06}}</span> (37語)   短い節 *<span style="background-color:#fff;">[[/54節]] {{進捗|00%|2021-08-26}}</span> (59語)   短い節 *<span style="background-color:#fff;">[[/22節]] {{進捗|00%|2022-01-19}}</span> (65語)   短い節 *<span style="background-color:#fff;">[[/16節]] {{進捗|00%|2021-12-15}}</span> (76節)   短い節 *<span style="background-color:#fff;">[[/30節]] {{進捗|00%|2022-03-05}}</span> (80語)   短い節 *<span style="background-color:#fff;">[[/7節]] {{進捗|00%|2021-09-23}}</span> (84節)  短い節 *<span style="background-color:#fff;">[[/45節]] {{進捗|00%|2021-06-23}}</span> (86語)   短い節 *<span style="background-color:#fff;">[[/13節]] {{進捗|00%|2021-11-13}}</span> (92節)  短い節 *<span style="background-color:#fff;">[[/51節]] {{進捗|00%|2021-08-11}}</span> (95語)   短い節 *<span style="background-color:#fff;">[[/4節]]  {{進捗|00%|2022-05-16}}</span> (97語)   短い節 *<span style="background-color:#fff;">[[/46節]] {{進捗|00%|2021-07-03}}</span> (104語) *<span style="background-color:#fff;">[[/42節]] {{進捗|00%|2021-05-27}}</span> (182語) *<span style="background-color:#fff;">[[/43節]] {{進捗|00%|2021-06-02}}</span> (217語) *<span style="background-color:#fff;">[[/44節]] {{進捗|00%|2021-06-03}}</span> (362語)  長い節 --> == 固有名詞 == <!-- *<span style="background-color:#ffd;">[[/地名]]  {{進捗|00%|2020-06-11}}</span> *<span style="background-color:#ffd;">[[/部族名]] {{進捗|00%|2020-06-11}}</span> *<span style="background-color:#ffd;">[[/人名]]   {{進捗|00%|2020-07-12}}</span> --> == 関連項目 == *<span style="background-color:#ffd;">[[ガリア戦記]]</span><!--【2006年4月23日起稿】--> **<span style="background-color:#ffd;">[[ガリア戦記/注解編]]</span><!--(2020-03-27)--> ***<span style="background-color:#ffd;">[[ガリア戦記/注解編/写本と校訂版]] {{進捗|00%|2020-04-17}}</span><!--(2020-04-17)--> **<span style="background-color:#ffd;">[[ガリア戦記/用例集]]          {{進捗|00%|2020-03-29}}</span><!--(2020-03-29)--> **[[ガリア戦記/内容目次]]:巻・章・節の内容を記した目次 {{進捗|75%|2011-04-02}} **[[ガリア戦記/参照画像一覧]]:本文で参照した画像一覧  {{進捗|75%|2011-04-16}} <br><div style="font-size:20pt;"> Ā Ē Ī Ō Ū ā ē ī ō ū &nbsp; Ă Ĕ Ĭ Ŏ Ŭ ă ĕ ĭ ŏ ŭ </div> <div style="font-size:13pt;"> <math>\overline{\mbox{VIIII}} </math> </div><!-- [[w:Help:数式の表示]] --> <span style="font-family:Times New Roman;font-size:15pt;background-color:#fff;"></span> <span style="font-family:Times New Roman;font-size:15pt;"></span> <span style="font-family:Times New Roman;"></span> <!-- *<span style="font-family:Times New Roman;font-style:normal;font-size:15pt;">† : </span>校訂者が、テクストが壊れていると判断した部分をこの記号で囲んでいる。 --> <!-- <ruby><rb>●漢字●</rb><rp>(</rp><rt>●ルビ●</rt><rp>)</rp></ruby> --> <!-- *<span style="background-color:#ffd;">[[/注解/3節]] {{進捗|00%|2022-07-02}}</span> --> <!-- **:<span style="color:#009900;">(訳注: **:<span style="color:#009900;font-family:Times New Roman;">(訳注: --> == 関連記事 == {{Wikisource|la:Commentarii de bello Gallico/Liber III|ガリア戦記 第3巻(ラテン語)}} *ウィキソース **<span style="font-family:Times New Roman;">[[s:la:Commentarii de bello Gallico/Liber III]] (第3巻 ラテン語)</span> **<span style="font-family:Times New Roman;">[[s:en:Commentaries on the Gallic War/Book 3]] (第3巻 英訳)</span> **<span style="font-family:Times New Roman;">[[s:fr:La Guerre des Gaules/Livre III]] (第3巻 仏訳)</span> ---- {{Commons|Category:Battles of Caesar's Gallic Wars|Battles of Caesar's Gallic Warsのカテゴリ}} *<span style="font-family:Times New Roman;font-size:13pt;">[[wikt:fr:Catégorie:Mots en latin issus d’un mot en gaulois]]</span> ---- *第3巻の登場人物 **Galba (副官) ***[[w:セルウィウス・スルピキウス・ガルバ (紀元前54年法務官)]] ***[[w:en:Servius Sulpicius Galba (praetor 54 BC)]] ***[[w:fr:Servius Sulpicius Galba (préteur en -54)]] **Baculus ***[[w:la:Publius Sextius Baculus]] **Volusenus ***[[w:en:Gaius Volusenus]] ***[[w:fr:Caius Volusenus]] **Crassus ***[[w:プブリウス・リキニウス・クラッスス]] ***[[w:la:Publius Licinius Crassus]] ***[[w:en:Publius Licinius Crassus (son of triumvir)]] ***[[w:fr:Publius Crassus]] **Labienus (副官) ***[[w:ティトゥス・ラビエヌス]] ***[[w:la:Titus Labienus]] ***[[w:en:Titus Labienus]] ***[[w:fr:Titus Labienus]] **Sabinus (副官) ***[[w:クィントゥス・ティトゥリウス・サビヌス]] ***[[w:en:Quintus Titurius Sabinus]] ***[[w:fr:Quintus Titurius Sabinus]] **Brutus ***[[w:デキムス・ユニウス・ブルトゥス・アルビヌス]] ***[[w:la:Decimus Iunius Brutus Albinus]] ***[[w:en:Decimus Junius Brutus Albinus]] ***[[w:fr:Decimus Junius Brutus Albinus]] <br> <hr><!--【第3巻の関連記事】--> {{Commons|Category:Armorica|Armorica}} <span style="font-family:Times New Roman;font-size:13pt;"> *[[c:Category:Armorica]] **[[c:Category:Maps of the Antiquity of Bretagne]] *[[c:Category:Ancient Roman ships]] *[[c:Category:Steering oars]] *[[w:la:Vicipaedia:Glossarium nauticum]] <br> *[[w:en:Battle of Octodurus]] </span> <span style="font-family:Times New Roman;font-size:13pt;"></span> == 外部リンク == *[[ガリア戦記/注解編#外部リンク]] を参照。 <span style="font-family:Times New Roman;font-style:normal;font-size:13pt;"> ; Eastman, Frederick Carlos., D'Ooge, Benjamin L. 1860-1940.(1917) *[https://catalog.hathitrust.org/Record/001058370 Catalog Record: Caesar in Gaul and selections from the third... | HathiTrust Digital Library] (catalog.hathitrust.org) :[https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=7&skin=2021 #7 - Caesar in Gaul and selections from the third book of the Civil ... - Full View | HathiTrust Digital Library] (babel.hathitrust.org) :II.35./BOOK III [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=383&skin=2021 #383 ] :III.2,3,4 [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=384&skin=2021 #384 ] :III.5,-8  [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=385&skin=2021 #385 ] :III.9   [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=386&skin=2021 #386 ] :III.10,11,12 [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=387&skin=2021 #387 ] :III.13, 14  [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=388&skin=2021 #388 ] :III.15,-17  [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=389&skin=2021 #389 ] :III.18,-21  [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=390&skin=2021 #390 ] :III.22,-24  [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=391&skin=2021 #391 ] :III.25,-29  [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=392&skin=2021 #392 ] :BOOK IV. [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=393&skin=2021 #393 ] <!-- :II.1. [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=367&skin=2021 #367 ] :II.10. [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=372&skin=2021 #372 ] :II.20. [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=377&skin=2021 #377 ] :II.21. [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=378&skin=2021 #378 ] :II.23. [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=379&skin=2021 #379 ] :II.25. [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=380&skin=2021 #380 ] :II.28. [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=381&skin=2021 #381 ] :II.30. [https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=hvd.hn5cnb&view=1up&seq=382&skin=2021 #382 ] --> </span> <span style="font-family:Times New Roman;font-style:normal;font-size:13pt;"></span> [[Category:ガリア戦記 第3巻|*#]] 6vo9mdvq2l2pf8pmm0mhjcpq6z4a051 高校英語の文法/関係詞 0 35053 207211 206537 2022-08-25T09:19:49Z すじにくシチュー 12058 beyond which wikitext text/x-wiki === 関係詞 === ==== 関係詞とは ==== I have a friend who lived in Boston. 「私にはボストンに住んでいる友人がいる。」 のような文章での、who は「関係代名詞」という。 まず、「関係詞」は、「関係代名詞」と「関係副詞」の2種類に分類される。 とはいえ、「中学で『関係詞』なんて言葉、習ってないよ!」と思うかもしれない(その時代のカリキュラムによる)。もし中学で習ってない場合、単に下記の「関係代名詞」と「関係副詞」をあわせて「関係詞」と呼ぶ、とも思ってよい。 {| class="wikitable" style="float:left" |+ 関係代名詞の種類 !   !! 主格 !! 所有格 !! 目的格 |- ! 人 |  who / that ||  whose || who / whom / that |- ! 人以外 |  which / that ||  whose / of which  || which / that |- ! 人、人以外 |  that ||  - || that |} {{コラム|高校参考書の読み方| 世間の大人のなかには、「形容詞」と「副詞」の違いが分かってない人とか、少なからず居るんです。「形容詞」と「副詞」の区別ができていないダメな大人が英語学習(してるつもりのHello や good morning など挨拶(あいさつ)文などの大量暗記)でつまづく定番のポイントが、大体は「関係詞」のあたりです。(学校の授業以外に参考書を一冊も読まないとか、授業で照会した例文の暗記だけで乗り切ろうとする人が、つまづく定番ポイントが、「関係詞」です。) 中学英語の授業でもキチンと「形容詞」と「副詞」をそれぞれ教えてるはずなのに、関係代名詞も教えてるのに、授業を聞いてないのか、それとも聞いたけど何も考えずに単語だけ丸暗記したのか。おそらく文科省などが、そういう層(形容詞と副詞の違いを理解できない層)に合わせてか、中学では「関係代名詞」は教えるけど、「関係副詞」は教えないとか、工夫しているのかもしれない。中学は義務教育なので。 裏を返せば、もしアナタが「形容詞」と「副詞」の違いを関係詞などの実例を通して理解できているだけで、マトモな英文法力がある証拠になります。なので、ぜひ、「関係副詞」を理解して、文法力アピールの証拠を身につけましょう。 }} 「関係代名詞」と「関係副詞」の違いは単に、「関係代名詞」とはwho, what, which , that および、whoから格変化として派生した whose や whom が「関係代名詞」である。 たとえば、 This is the house which I lived in. 「これが私の住んでいた家です。」 の which が関係代名詞。 いっぽう、 This is the house where lived. 「これが私の住んでいた家です。」 の where が関係副詞。 名詞のうしろに修飾のために置かれる when や where や why や how が、関係副詞です。 日本語の「副詞」のイメージに引きづられると、whyを忘れがちですので、気をつけましょう。 {{コラム|高校参考書の読み方| 中学で「関係詞」という言葉を習ってなくても高校でいきなり「関係詞」などの言葉を参考書が出したりするが、一般的に大人向けの学術書や教育書では、よくこういう、説明にギャップのある言い回しがよくある。 こういう言い回しの理由としてはおそらく、目標のゴール地点を分かりやすく説明するために、ギャップがあってもゴール地点としての知識を先に説明したい、という事情であろう。 なので、高校以降、教科書の読みかたを小中とは変わる必要がある。少しくらい分からない単語が教科書の文中にあっても、1つや2つくらいの単語が分からないくらいなら、とりあえず(前のページには戻らずに)節末や章末まで読み進めるのがコツである。 裏をかえせば、もしいわゆる文系科目や語学系科目の『勉強法』と称して「少しでもワカラナイことがあれば、すぐに前のページに振り返って」とかのウソの勉強方法を言う大人は、高校入学以降では知ったかぶりなので、無視せよ。 どうしても前ページや中学教材などに戻る場合は、とりあえず節末あたりまでは読んでから、「自分はこのまま高校参考書を読み進めてもワカラなそうだな・・・」と思ったら、そこで始めて戻ればいい(とはいえ、よほどの学力不足でないかぎり、高校参考書でも中学の復習がある程度は出来るので、中学参考書を読み直す必要性は薄いが)。 }} 参考書では分類名の根拠は特に強調されてはいないが、関係代名詞における who , which, that は、参考書によくある一応の説明としては、関係詞節の中から見た場合には代名詞的に名詞格としてwho,which,thatが使われているので、「関係代名詞」としての分類である。 一方、where で場所を修飾したりや when で時期を修飾するのが「関係副詞」である。where や when が「関係副詞」として呼ばれる理由も単に、関係詞節のなかでは副詞として使われているので、「関係副詞」と呼ばれているという理由が、いちおうは参考書によく書いてある。 ※ 伝統的に、平成時代以降の日本の中学・高校の英語教育では、中学では関係代名詞まで(中3あたり)、高校では関係副詞もあつかう、というスタイルである。少なくとも2020年代の現代なら、中学で関係代名詞を習っている(桐原ファクト)。 関係代名詞も関係副詞も、共通して、後ろから修飾している。 日本語の修飾語は基本的に前から名詞などを修飾するが、しかし外国語は必ずしもそうとは限らない。 英語にかぎらず、外国語には、後ろから名詞を修飾する文法もよくある。言語学では、そのように後ろから名詞を修飾する文法のことを、たとえば「後置修飾」などといわれるが、別に覚えなくていい。(ただし、「関係代名詞」や「関係副詞」などの語句は、高校英語の内容なので覚えること。入試には出ないが。) なお、参考書ジーニアスが「後置修飾」という語句を関係詞のコラム節ほかで紹介している。 さて、後置修飾では当然ながら、修飾される対象の名詞が存在する。 関係代名詞において、下記例文の friend のように、関係詞の前に来る修飾対象の名詞のことを「先行詞」という。 I have a friend who lived in Boston. 「私にはボストンに住んでいる友人がいる。」 において、friend が「先行詞」である。 いっぽう、後ろ野側の節のことを「関係詞節」という(ジーニアス、エバーグリーン)。つまり、「who lived in Boston」 あるいは「lived in Boston」 の部分が関係詞節である。who を含むかどうかはあまり本質的でないので、気にしなくていい。 関係代名詞は別に主格でなくてもかまわず、所有格や目的格でも良い。たとえば下記に目的格の例をあげると I have a friend whom I respect. 「私には、私が尊敬している友人がいる。」 のようになる(青チャの例文に、エバーグリーンを組み合わせたwikiオリジナル例文)。 この目的格の例文のように、関係詞節のなかでは、動詞の後ろにはなんの名詞も来ない。 つまり、who I respect のうしろに、けっして who とか whom とか him とか her とかを書いてはいけないし、もし書いたらバツである。(中学でも習っているかもしれないが、あまり中学で詳しく文法を習わないし、高校参考書でもよく指摘されているので念のため) この規則のため、たとえば This is the house '''which''' I lived '''''in'''''. 「これが私の住んでいた家です。」 のように、 前置詞のうしろに名詞が何も来ない文章も、関係代名詞を用いた文章ではありうる(中学で習っているかもしれないが)。 ※ 参考書では説明の都合上、太字や斜め体にされているが、当然だが、実際に英語を書く時には、わざわざ斜めにする必要は無いし、太字にする必要も無い。 英語の文法は、覚えなければいけないこと好くな固唾もあるが、しかし上記のように文法どうしが結びつきあっているので、丸暗記の負担は少なめである。なるべく、文法知識をお互いに関連づけて覚えよう。 ほか、 This is the house '''''in''''' '''which''' I lived. 「これが私の住んでいた家です。」 の in which のような <前置詞+which> の言い回しもあるが、堅い表現である(ジーニアス、エバー)。 なお、that を使う場合、前置詞の後ろにthatを置いてはいけない(エバー)。つまり、必ず、 This is the house '''that''' I lived '''''in''''' . 「これが私の住んでいた家です。」 と言わなければならない。 {{コラム|「前置詞 関係代名詞」の語順になる場合| 前置詞が besides, beyond, except, round, toward ,between, as to , opposite, などの場合、ふつうは文末には回さない。 つまり、たとえば beyondの場合なら、普通は beyond which の語順になる。 ※ インスパイアとロイヤル英文法にしか、besides などと関係詞のことは書いてない。少なくとも、青チャート、ジーニアス、エバーグリーンにて、見当たらないことを確認。あまり高校教育的には重要とは思われてないのだろう。 }} 先行詞が somewhere や anywhere の場合、関係副詞は that になる。あるいは、somewhere などのあとの関係副詞は省略してもいい(ジーニアス)。 関係副詞の where は、用法的には at which または in which に近い(エバー、青チャート)。 Boston is the city which I love. 「私の好きな都市はボストンです。」 のように、「愛する」love の目的語の場合、たとえ愛の対象が場所であっても、上記英文の関係詞は副詞ではないので which になる。 love 「愛する」のあとには、前置詞を使わずに直接的に目的語が来るので。 同様、「訪れる」 visit も、前置詞を使わずに直後に目的地を書く動詞なので、 Boston is the city which I visited. 「ボストンは私が訪れた都市です。」 のようになる(エバー)。 つまり、もし動詞と目的語の場所のあいだに前置詞が来ないなら、where は使えないのが原則であるので、which を使うことになる。 関係副詞 how は、その関係副詞自体に先行詞を含む。 how の意味合いは、the way in which とほぼ同じ(青チャート、エバー、ジーニアス)。 なお、in which はよく省略される。なので参考書には the way (in which)  のように丸カッコで描かれている場合も多い(青チャートの表記がそう)。 ほか、関係副詞 why は、先行詞に the reason などがあってもいいが、先行詞がなくても良い。なので、whyは場合によっては、why自体に先行詞を含む、と見なすことも出来る。 なお、whyには、 This is why 「そういうわけで」や That's why 「そういうわけで」、 などの慣用句がある。 ==== that ==== that に所有格は無い。 ;thatがよく用いられる場合 関係代名詞として that が好まれる場合として、 先行詞に最上級の形容詞や、「第一の」 the first や「第二の」the second ~ などの序数詞がついている場合の関係代名詞には、thatが好まれる。 先行詞が the same ~ (同じ~)の場合や、 the only ~ (ただひとつの)や the very ~(まさにその)といった限定の意味の強い用語の場合、that が好まれる。 先行詞に all, every , any , no がついている場合、thatが好まれる。 ほか、先行詞が 人+人以外 の組み合わせである場合、thatが好まれる。 先行詞が疑問詞の who, which の場合、つづく関係代名詞には that が好まれる。 who が2つ続くと口調が悪いので(青チャート)、当然であろう。 ==== what ==== 関係代名詞としての what はそれ自体が先行詞を含み、「~していること」「~~しているもの」の意味であり、名詞節をつくる。 たとえばエバーグリーンいわく What worries me is the result of the exam. 「私を不安にさせるのは、試験の成績のことだ」 What worries me で「私を不安にさせるのは」の意味(エバ)。 what worries me の部分が主語に使われている。このように文頭が what だからといって、疑問文とは限らないので、早合点しないように。 なお、(※ wiki注)直訳すれば、what worries me 「私を心配させているもの」である。 この使われ方のように、関係代名詞としての what は名詞節をつくる。(ここでの what は、形容詞ではない。) 同様の例をほかの参考書でも見ていこう。 ジーニアスいわく、 I believed what he said. 「私は彼が言った事を信じた。」 である。 ここでも、what が名詞節として使われている。 what の名詞節は、文全体の主語、目的語、補語として使われる(エバ、青)。あまり暗記の必要はなく、名詞が主語、目的語、補語として使われるのだから、それと同様にwhat の名詞節も主語、目的語、補語として使われるのだと理解すれば済む。 ジーニアスの和訳のように、日本語としてとくに不自然でなければ、機械的に「~していること」「~しているもの」と訳せばいい。 ==== カンマの有無 ==== 先行詞と関係代名詞の間にカンマ( , )があるかどうかで、意味が変わる。 参考書に「限定用法」と「継続用法」(非制限用法)などと書いてあるのは、このカンマの有無による意味のちがいのこと。詳しくは参考書を読め。なお、ジーニアスと桐原ファクトとブレイクスルーだけ、「非制限用法」という言い回し。 カンマの無いほうが、限定用法であり、先行詞の内容を限定するので、限定用法という。 :※ 中学で習った一般的な関係代名詞も、限定用法。 一方、カンマがあると、カンマ後の関係詞節の意味合いは補足説明になり、これが「継続用法」。 たとえば、 He has two son who works at the bank. 「彼には銀行に勤めている息子が2人いる」 は、限定用法であり、2人以外の息子がいるかは不明。(つまり、銀行に勤めていない3人目の息子がいる可能性がある。) 一方、 He has two son, who works at the bank. 「彼には息子は2人いるのだが、2人は銀行に勤めている。」 なら、息子は2人だけだと分かり、これが継続用法である。 カンマの細かなことを覚えるよりも、そもそも「カンマがある場合、読者は、その直前でそこまでに読んだ文面から、とりあえずの結論を出していい」という事に気づくべきである。そもそも英語のカンマや日本語の読点(「、」)はそういうふうに使って文章を作文するべきなのである。(むしろ、そういうふうに文章を書かないないと、社会や会社(勤務先)などでは「悪文」とされる場合が多いのが実態。『英文法教育の本当の目的が、日本語の論理的な文章の書き方の教育である』などと、昔から教育評論では、よく言われることである)<!-- 日本の英語教育が実は日本語教育も兼ねている、という教育評論が昔からよくあるという事についての出典。 1990年代の後半にアニメ系ラジオ番組で当時の流行の男性声優がそういう話をしてたのを聞いた記憶あります(誰だったか忘れた)。 ほか、英語学者の渡辺昇一がマンガ家・小林よしのりと対談したころの書籍で(90年代後半~2005年ごろ)、渡辺氏がそういう話(英文法などを勉強することで日本語が論理的に書けるようになる)をしていた記憶があります。 ほか、『理科系のための作文技術』マンガ版などを過去に立ち読みした際に、たしかフランス語のような語順を意識して書くと良いとアドバイスされていたような記憶もあります。英語ではなくフランス語という多少の違いはありますが。 --> 関係代名詞だけでなく関係副詞でも同様に、継続用法がある。 ほか、主語が複数形の場合、「そのうちのすべて」の意味で、カンマのあとに which の代わりに all of which を使うことがある(ジーニアス)。つまり、カンマも含めた語順は , all of which ~ の語順。 主語が人間の場合で「そのうちの全員が」と言いたい場合、who の代わりに all of whom になる(青チャート)。 語順は , all of whom ~ である。 ほか、値段や費用などを補足的に説明する場合、 for which を使う(青チャート、ジーニアス)。 そのほか、関係詞節での動詞の種類によっては、たとえば , with whom などもある(ジーニアス)。 「,in which city 」や「 , in which case 」等のように前置詞に加えてさらに形容詞的に which が使われるという場合もあるが(ジーニアス、青チャート)、ジーニアスいわく堅い書き言葉であるとのこと。 ;カンマによる関係詞節の挿入 これとは別に、文中に補足的説明をカンマを前後にともなった関係代名詞などで挿入する方法がある。 例文がないと説明しづらいので、ジーニアスから最低限の引用をすると、 Jennifer, who I met the party, is very attractive. 「ジェニファーはパーティで出会ったのだが、とても魅力的だ。」 のような例文がある。 この場合の前後カンマをともなう関係詞節の挿入の使い方も、継続用法である。なお、ジーニアスおよび桐原ファクトでは継続用法のことを「非制限用法」と読んでいる。 なお、桐原ファクトいわく、よく固有名詞についての補足的説明として、上述のように前後にカンマをともなった関係詞節の挿入があるとこのと。 ジーニアスのほか、青チャート、エバーグリーンが、このようなカンマと関係詞節による挿入の使い方を説明している。 関係代名詞だけでなく関係副詞でも同様に、挿入の用法がある。 ==== 制限用法の二重限定 ==== 青チャート、インスパイア、ロイヤル英文法、ジーニアス総合英語に書いてある。 例文なしで説明が難しいので、それらの参考書を読め。 ==== 複合関係詞 ==== ===== 複合関係代名詞 ===== 疑問詞の末尾に -ever をついたものを複合関係詞と言い、「~なら何でも」のような意味になる。 詳しくは下記を参照。 You can choose whichever you like. 「どちらでも好きなほうを選んでいいよ」 You can choose whatever you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 複合関係詞は、複合関係代名詞または複合関係副詞に分類される。 なお、関係副詞とは、when , where, why, how のことである。 複合関係副詞とは、上述の関係副詞の末尾に -ever がついたもののことである。 なお、that に-ever がついた形のものは無い。 whichever は、いくつか選択肢があって、「その中からどれでも」という意味である。 いっぽう、whatever は、特に選択肢は前提としていない。 whichever は形容詞的に使うことも可能であり、下記のように使える。 You can buy whichever books you like. 「どちらの本でも好きな方を買ってよい。」 「whoever ~ 」は、「~なら誰でも」の意味であり、主格または目的格になることができる。 目的格の場合だけ whomever という言い方もあるが、しかし古い言い方(ジーニアス)。 anything に「すべてのもの」の意味があるので、これを使って whichever や whatever を言い換えすることも可能である(桐原)。 たとえば例文 You can choose anything you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 anything が whatever の言い換えなのか whichever の言い換えなのかは、文脈から判断する。 「anything that 」とthatを加えてもよく、つまり例文 You can choose anything that you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 のようになる。 ===== 複合関係副詞 ===== 関係副詞 where , when の末尾に ever をつけた語を「複合関係副詞」といい、具体的には wherever およぼ whenever の事を言う。 複合関係副詞は、副詞節になる。このため、複合関係副詞節は、主格や目的格には普通、ならない。 具体的には、 wherever は「する所はどこでも 」の意味の副詞節を作り、 whenever は、「~する時はいつでも」の意味の副詞節を作る。 wherever 「する所はどこでも 」 たとえば、 wherever you like 「好きな所どこでも」 または同様の意味で wherever you want to 「好きな所どこでも」 wherever は anywhere を使っていいかえできる。 anywhere you like 「好きな所どこでも」または anywhere you want to whenever は、「~する時はいつでも」の意味。 ==== 譲歩の複合関係詞 ==== ===== 譲歩を表す複合関係代名詞 ===== whoever には、「誰が~しようとも」の意味もある。 whichever には、「どちらを~しようとも」の意味もある。 たとえば、 Whichever you choose, で「どちらを選ぼうとも」の意味。 whatever happens, で「何が起きようとも」の意味。 また、happens の末尾 sから分かるように、whatever は三人称単数として扱われるので、もし現在形なら動詞の末尾にsがつく。 同様、whoeverも三人称単数として扱われるので、現在形なら動詞の末尾にsがつく。 「Whichever you choose,」は言い換えで、 No matter which you choose, 訳「どちらを選ぼうとも」とも言い換えできる。 同様、whatever も no matter who で言い換えできる。つまり No matter what happens , 「何が起ころうとも」 の意味。 ===== 譲歩の意味での複合関係副詞 ===== Wherever you are, I'll be thinking of you. 君がどこにいようとも、私は君のことを考えているよ。 Wherever は譲歩の意味では「どこにいようとも」(= no matter where)の意味。 「~するところなら、どこでも」(= at any place where)の意味もある。 whereverがどちらの意味かは、文脈から考える(ロイヤル、桐原)。 whenever you come, 「あなたがいつ来ても」 wheneverは譲歩の意味では「いつ~しても」の意味。 however は譲歩の意味では「どんなに~しても」の意味。 ==== 関係代名詞 ==== 関係代名詞とは、2つの文を接続するとき、前の文中の名詞を説明することで文を接続する語の使い方の事である。例として、 I see a person who bought the pen. などが関係代名詞を用いた文である。この文中では関係代名詞はwhoに対応する。 この文の意味は、'私はそのペンを買った人を見た'となるが、このことから分かる通り、この文は I see a person. He (or She) bought the pen. の2文に分けることが出来る。ここで、下の文のHeは、上の文のa personを表わしている。ここで、Heをwhoに置き換えてできた文をpersonの後に並べる事で、関係代名詞を用いた文を作成することが出来るのである。 この時関係代名詞whoは前の文では目的語a personと同じ意味を持ち、次の文では、主語Heと同じ意味を持つことに注意が必要である。 また、関係代名詞によって説明される名詞を、特に先行詞と呼ぶ。 関係代名詞whoは先行詞が人であるときにしか用いることが出来ない。 先行詞が人でない物体などであるときには、関係代名詞としてwhichが用いられる。 また、関係代名詞のthatは、先行詞が人であっても人以外のものであっても用いることが出来るが、whoやwhichを使うよりも少しだけくだけた言い方になるようである。 ここまでは関係代名詞が後の文の主語となる用法を解説した。ここからは関係代名詞が後の文の主語以外の語となる用法を解説する。例えば、 I gave him a pen which I bought yesterday. のような文がある。この文は「私が昨日買ったペンを彼に渡した。」という意味だが、この文は I gave him a pen. I bought it yesterday. という2つの文を合わせた文である。ここで、2つめの文の目的語であるitをwhichに変えて関係代名詞の文を作るのであるが、通常関係代名詞は先行詞の直後に置くため、whichの場所を2つめの文の文頭に動かして、関係代名詞の文を作るのである。 ここでは目的語的な関係代名詞としてwhichを用いたが、これは人以外の先行詞を修飾するときにしか用いられない。人を修飾するときには、通常whomを用いる。 ただし、whomを使った文章ややや古い言い方に取られるため、形式的でない文章ではwhoを用いることも行なわれるようである。 また、関係代名詞thatは、目的語の関係代名詞として用いることもでき、人が先行詞のときにも人以外のものが先行詞のときにも用いることが出来る。 また、whichやthatが目的語に対する関係代名詞になるときには、それらの関係代名詞はしばしば省略される。実際の文中では正しい関係代名詞を補いながら読むことが必要になる。 更に、所有格が関係代名詞となる場合もあるのでここで解説する。 I left the house whose roof I don't like very much. などが所有格関係代名詞の例である。この文は、 I left the house. I don't like its roof very much. の2文に分けることが出来るが、下の文のItsがthe house'sに対応しているので、この部分をwhoseに置き換え、また関係代名詞を先行詞の直後にするために、文頭に動かしている。ただし、whoseは関係代名詞であるが、所有格であるので直後にwhoseがかかる名詞を取る必要があるため、対応する名詞も文頭に動かしている。 <!-- 名詞にかかる修飾語が多いと、文頭に持って来る部分が多くなることから、 この文は特にインフォーマルな文では、あまり好まれないようである。 michael swan practical english usage より --> whoseは人に対しても、人以外のものに対しても用いることが出来る。 ==== 関係副詞 ==== 関係代名詞は先行詞の様子を表わす文で、代名詞の働きをする語を修飾していた。 関係副詞は先行詞の様子を表わす文中で、副詞の働きをする語を修飾する文である。 例えば、 I like the house where I live. が、関係副詞を用いた文である。この文ではwhereが関係副詞である。上の文は I like the house. I live there. の2文に分けられるが、副詞thereがin the houseに対応することから、thereを関係副詞whereに変え、また関係副詞も対応する先行詞the houseの直後に持って来る必要があることから、whereを文頭に動かし、2つの文を接続したのである。 上の文は関係代名詞whichを用いて、 I like the house in which I live. と書き換えることが出来る。この文では、whichはthe houseに対応する関係代名詞であるが、特に前置詞inに続いて副詞句になる用法であったので、inとまとめて文頭に持って来た用法である。ここでは関係代名詞による副詞句in whichと関係副詞whereが同じ様に扱われている。 ただし、上の文でin whichとする用法はやや形式的であり、 I like the house which I live in. のように関係代名詞whichだけを文頭に持って行くことも、特に口語的な場面ではよく用いられる。 関係副詞whereは場所を表わす語に対してしか用いることが出来ない。他の関係副詞としては when: 時間を表わす語 why: 理由を表わす語 how<del>(the way)</del>: 方法を表わす語(the way は必ず省略) などがある。例文としては I lived there at the time when he came. I don't see the reason why Tom didn't stop. It isn't an easy task to see how he did that. などがあげられる。 0q7mrah83gmpc1tsb6i8kfw24f1i19h 207215 207211 2022-08-25T10:00:20Z すじにくシチュー 12058 /* what */ what ( little ) money he had 「彼がもっていた全てのお金」 wikitext text/x-wiki === 関係詞 === ==== 関係詞とは ==== I have a friend who lived in Boston. 「私にはボストンに住んでいる友人がいる。」 のような文章での、who は「関係代名詞」という。 まず、「関係詞」は、「関係代名詞」と「関係副詞」の2種類に分類される。 とはいえ、「中学で『関係詞』なんて言葉、習ってないよ!」と思うかもしれない(その時代のカリキュラムによる)。もし中学で習ってない場合、単に下記の「関係代名詞」と「関係副詞」をあわせて「関係詞」と呼ぶ、とも思ってよい。 {| class="wikitable" style="float:left" |+ 関係代名詞の種類 !   !! 主格 !! 所有格 !! 目的格 |- ! 人 |  who / that ||  whose || who / whom / that |- ! 人以外 |  which / that ||  whose / of which  || which / that |- ! 人、人以外 |  that ||  - || that |} {{コラム|高校参考書の読み方| 世間の大人のなかには、「形容詞」と「副詞」の違いが分かってない人とか、少なからず居るんです。「形容詞」と「副詞」の区別ができていないダメな大人が英語学習(してるつもりのHello や good morning など挨拶(あいさつ)文などの大量暗記)でつまづく定番のポイントが、大体は「関係詞」のあたりです。(学校の授業以外に参考書を一冊も読まないとか、授業で照会した例文の暗記だけで乗り切ろうとする人が、つまづく定番ポイントが、「関係詞」です。) 中学英語の授業でもキチンと「形容詞」と「副詞」をそれぞれ教えてるはずなのに、関係代名詞も教えてるのに、授業を聞いてないのか、それとも聞いたけど何も考えずに単語だけ丸暗記したのか。おそらく文科省などが、そういう層(形容詞と副詞の違いを理解できない層)に合わせてか、中学では「関係代名詞」は教えるけど、「関係副詞」は教えないとか、工夫しているのかもしれない。中学は義務教育なので。 裏を返せば、もしアナタが「形容詞」と「副詞」の違いを関係詞などの実例を通して理解できているだけで、マトモな英文法力がある証拠になります。なので、ぜひ、「関係副詞」を理解して、文法力アピールの証拠を身につけましょう。 }} 「関係代名詞」と「関係副詞」の違いは単に、「関係代名詞」とはwho, what, which , that および、whoから格変化として派生した whose や whom が「関係代名詞」である。 たとえば、 This is the house which I lived in. 「これが私の住んでいた家です。」 の which が関係代名詞。 いっぽう、 This is the house where lived. 「これが私の住んでいた家です。」 の where が関係副詞。 名詞のうしろに修飾のために置かれる when や where や why や how が、関係副詞です。 日本語の「副詞」のイメージに引きづられると、whyを忘れがちですので、気をつけましょう。 {{コラム|高校参考書の読み方| 中学で「関係詞」という言葉を習ってなくても高校でいきなり「関係詞」などの言葉を参考書が出したりするが、一般的に大人向けの学術書や教育書では、よくこういう、説明にギャップのある言い回しがよくある。 こういう言い回しの理由としてはおそらく、目標のゴール地点を分かりやすく説明するために、ギャップがあってもゴール地点としての知識を先に説明したい、という事情であろう。 なので、高校以降、教科書の読みかたを小中とは変わる必要がある。少しくらい分からない単語が教科書の文中にあっても、1つや2つくらいの単語が分からないくらいなら、とりあえず(前のページには戻らずに)節末や章末まで読み進めるのがコツである。 裏をかえせば、もしいわゆる文系科目や語学系科目の『勉強法』と称して「少しでもワカラナイことがあれば、すぐに前のページに振り返って」とかのウソの勉強方法を言う大人は、高校入学以降では知ったかぶりなので、無視せよ。 どうしても前ページや中学教材などに戻る場合は、とりあえず節末あたりまでは読んでから、「自分はこのまま高校参考書を読み進めてもワカラなそうだな・・・」と思ったら、そこで始めて戻ればいい(とはいえ、よほどの学力不足でないかぎり、高校参考書でも中学の復習がある程度は出来るので、中学参考書を読み直す必要性は薄いが)。 }} 参考書では分類名の根拠は特に強調されてはいないが、関係代名詞における who , which, that は、参考書によくある一応の説明としては、関係詞節の中から見た場合には代名詞的に名詞格としてwho,which,thatが使われているので、「関係代名詞」としての分類である。 一方、where で場所を修飾したりや when で時期を修飾するのが「関係副詞」である。where や when が「関係副詞」として呼ばれる理由も単に、関係詞節のなかでは副詞として使われているので、「関係副詞」と呼ばれているという理由が、いちおうは参考書によく書いてある。 ※ 伝統的に、平成時代以降の日本の中学・高校の英語教育では、中学では関係代名詞まで(中3あたり)、高校では関係副詞もあつかう、というスタイルである。少なくとも2020年代の現代なら、中学で関係代名詞を習っている(桐原ファクト)。 関係代名詞も関係副詞も、共通して、後ろから修飾している。 日本語の修飾語は基本的に前から名詞などを修飾するが、しかし外国語は必ずしもそうとは限らない。 英語にかぎらず、外国語には、後ろから名詞を修飾する文法もよくある。言語学では、そのように後ろから名詞を修飾する文法のことを、たとえば「後置修飾」などといわれるが、別に覚えなくていい。(ただし、「関係代名詞」や「関係副詞」などの語句は、高校英語の内容なので覚えること。入試には出ないが。) なお、参考書ジーニアスが「後置修飾」という語句を関係詞のコラム節ほかで紹介している。 さて、後置修飾では当然ながら、修飾される対象の名詞が存在する。 関係代名詞において、下記例文の friend のように、関係詞の前に来る修飾対象の名詞のことを「先行詞」という。 I have a friend who lived in Boston. 「私にはボストンに住んでいる友人がいる。」 において、friend が「先行詞」である。 いっぽう、後ろ野側の節のことを「関係詞節」という(ジーニアス、エバーグリーン)。つまり、「who lived in Boston」 あるいは「lived in Boston」 の部分が関係詞節である。who を含むかどうかはあまり本質的でないので、気にしなくていい。 関係代名詞は別に主格でなくてもかまわず、所有格や目的格でも良い。たとえば下記に目的格の例をあげると I have a friend whom I respect. 「私には、私が尊敬している友人がいる。」 のようになる(青チャの例文に、エバーグリーンを組み合わせたwikiオリジナル例文)。 この目的格の例文のように、関係詞節のなかでは、動詞の後ろにはなんの名詞も来ない。 つまり、who I respect のうしろに、けっして who とか whom とか him とか her とかを書いてはいけないし、もし書いたらバツである。(中学でも習っているかもしれないが、あまり中学で詳しく文法を習わないし、高校参考書でもよく指摘されているので念のため) この規則のため、たとえば This is the house '''which''' I lived '''''in'''''. 「これが私の住んでいた家です。」 のように、 前置詞のうしろに名詞が何も来ない文章も、関係代名詞を用いた文章ではありうる(中学で習っているかもしれないが)。 ※ 参考書では説明の都合上、太字や斜め体にされているが、当然だが、実際に英語を書く時には、わざわざ斜めにする必要は無いし、太字にする必要も無い。 英語の文法は、覚えなければいけないこと好くな固唾もあるが、しかし上記のように文法どうしが結びつきあっているので、丸暗記の負担は少なめである。なるべく、文法知識をお互いに関連づけて覚えよう。 ほか、 This is the house '''''in''''' '''which''' I lived. 「これが私の住んでいた家です。」 の in which のような <前置詞+which> の言い回しもあるが、堅い表現である(ジーニアス、エバー)。 なお、that を使う場合、前置詞の後ろにthatを置いてはいけない(エバー)。つまり、必ず、 This is the house '''that''' I lived '''''in''''' . 「これが私の住んでいた家です。」 と言わなければならない。 {{コラム|「前置詞 関係代名詞」の語順になる場合| 前置詞が besides, beyond, except, round, toward ,between, as to , opposite, などの場合、ふつうは文末には回さない。 つまり、たとえば beyondの場合なら、普通は beyond which の語順になる。 ※ インスパイアとロイヤル英文法にしか、besides などと関係詞のことは書いてない。少なくとも、青チャート、ジーニアス、エバーグリーンにて、見当たらないことを確認。あまり高校教育的には重要とは思われてないのだろう。 }} 先行詞が somewhere や anywhere の場合、関係副詞は that になる。あるいは、somewhere などのあとの関係副詞は省略してもいい(ジーニアス)。 関係副詞の where は、用法的には at which または in which に近い(エバー、青チャート)。 Boston is the city which I love. 「私の好きな都市はボストンです。」 のように、「愛する」love の目的語の場合、たとえ愛の対象が場所であっても、上記英文の関係詞は副詞ではないので which になる。 love 「愛する」のあとには、前置詞を使わずに直接的に目的語が来るので。 同様、「訪れる」 visit も、前置詞を使わずに直後に目的地を書く動詞なので、 Boston is the city which I visited. 「ボストンは私が訪れた都市です。」 のようになる(エバー)。 つまり、もし動詞と目的語の場所のあいだに前置詞が来ないなら、where は使えないのが原則であるので、which を使うことになる。 関係副詞 how は、その関係副詞自体に先行詞を含む。 how の意味合いは、the way in which とほぼ同じ(青チャート、エバー、ジーニアス)。 なお、in which はよく省略される。なので参考書には the way (in which)  のように丸カッコで描かれている場合も多い(青チャートの表記がそう)。 ほか、関係副詞 why は、先行詞に the reason などがあってもいいが、先行詞がなくても良い。なので、whyは場合によっては、why自体に先行詞を含む、と見なすことも出来る。 なお、whyには、 This is why 「そういうわけで」や That's why 「そういうわけで」、 などの慣用句がある。 ==== that ==== that に所有格は無い。 ;thatがよく用いられる場合 関係代名詞として that が好まれる場合として、 先行詞に最上級の形容詞や、「第一の」 the first や「第二の」the second ~ などの序数詞がついている場合の関係代名詞には、thatが好まれる。 先行詞が the same ~ (同じ~)の場合や、 the only ~ (ただひとつの)や the very ~(まさにその)といった限定の意味の強い用語の場合、that が好まれる。 先行詞に all, every , any , no がついている場合、thatが好まれる。 ほか、先行詞が 人+人以外 の組み合わせである場合、thatが好まれる。 先行詞が疑問詞の who, which の場合、つづく関係代名詞には that が好まれる。 who が2つ続くと口調が悪いので(青チャート)、当然であろう。 ==== what ==== 関係代名詞としての what はそれ自体が先行詞を含み、「~していること」「~~しているもの」の意味であり、名詞節をつくる。 たとえばエバーグリーンいわく What worries me is the result of the exam. 「私を不安にさせるのは、試験の成績のことだ」 What worries me で「私を不安にさせるのは」の意味(エバ)。 what worries me の部分が主語に使われている。このように文頭が what だからといって、疑問文とは限らないので、早合点しないように。 なお、(※ wiki注)直訳すれば、what worries me 「私を心配させているもの」である。 この使われ方のように、関係代名詞としての what は名詞節をつくる。(ここでの what は、形容詞ではない。) 同様の例をほかの参考書でも見ていこう。 ジーニアスいわく、 I believed what he said. 「私は彼が言った事を信じた。」 である。 ここでも、what が名詞節として使われている。 what の名詞節は、文全体の主語、目的語、補語として使われる(エバ、青)。あまり暗記の必要はなく、名詞が主語、目的語、補語として使われるのだから、それと同様にwhat の名詞節も主語、目的語、補語として使われるのだと理解すれば済む。 ジーニアスの和訳のように、日本語としてとくに不自然でなければ、機械的に「~していること」「~しているもの」と訳せばいい。 このほか、what には、形容詞的に 「(多くはないが)~(する)すべての」という意味の用法もある。たとえば what ( little ) money he had 「彼がもっていた全てのお金」 というふうに使う。 なお、上記の例では money は数えられないので little になっている。数えられる名詞の場合なら few になる。 little や few を省いてよい。つまり what money he had も可(インスパ、青チャ)。 I'll give you what help you need. 「できるだけ、あなたの力になります」←「私の与えられる援助すべてを、あなたにあげます」 ※ エバグリ、青チャ この「すべての」の意味の what を言い換える場合、 all ~ that (インスパ)または any ~ that になる(インスパ、青チャ)。 ==== カンマの有無 ==== 先行詞と関係代名詞の間にカンマ( , )があるかどうかで、意味が変わる。 参考書に「限定用法」と「継続用法」(非制限用法)などと書いてあるのは、このカンマの有無による意味のちがいのこと。詳しくは参考書を読め。なお、ジーニアスと桐原ファクトとブレイクスルーだけ、「非制限用法」という言い回し。 カンマの無いほうが、限定用法であり、先行詞の内容を限定するので、限定用法という。 :※ 中学で習った一般的な関係代名詞も、限定用法。 一方、カンマがあると、カンマ後の関係詞節の意味合いは補足説明になり、これが「継続用法」。 たとえば、 He has two son who works at the bank. 「彼には銀行に勤めている息子が2人いる」 は、限定用法であり、2人以外の息子がいるかは不明。(つまり、銀行に勤めていない3人目の息子がいる可能性がある。) 一方、 He has two son, who works at the bank. 「彼には息子は2人いるのだが、2人は銀行に勤めている。」 なら、息子は2人だけだと分かり、これが継続用法である。 カンマの細かなことを覚えるよりも、そもそも「カンマがある場合、読者は、その直前でそこまでに読んだ文面から、とりあえずの結論を出していい」という事に気づくべきである。そもそも英語のカンマや日本語の読点(「、」)はそういうふうに使って文章を作文するべきなのである。(むしろ、そういうふうに文章を書かないないと、社会や会社(勤務先)などでは「悪文」とされる場合が多いのが実態。『英文法教育の本当の目的が、日本語の論理的な文章の書き方の教育である』などと、昔から教育評論では、よく言われることである)<!-- 日本の英語教育が実は日本語教育も兼ねている、という教育評論が昔からよくあるという事についての出典。 1990年代の後半にアニメ系ラジオ番組で当時の流行の男性声優がそういう話をしてたのを聞いた記憶あります(誰だったか忘れた)。 ほか、英語学者の渡辺昇一がマンガ家・小林よしのりと対談したころの書籍で(90年代後半~2005年ごろ)、渡辺氏がそういう話(英文法などを勉強することで日本語が論理的に書けるようになる)をしていた記憶があります。 ほか、『理科系のための作文技術』マンガ版などを過去に立ち読みした際に、たしかフランス語のような語順を意識して書くと良いとアドバイスされていたような記憶もあります。英語ではなくフランス語という多少の違いはありますが。 --> 関係代名詞だけでなく関係副詞でも同様に、継続用法がある。 ほか、主語が複数形の場合、「そのうちのすべて」の意味で、カンマのあとに which の代わりに all of which を使うことがある(ジーニアス)。つまり、カンマも含めた語順は , all of which ~ の語順。 主語が人間の場合で「そのうちの全員が」と言いたい場合、who の代わりに all of whom になる(青チャート)。 語順は , all of whom ~ である。 ほか、値段や費用などを補足的に説明する場合、 for which を使う(青チャート、ジーニアス)。 そのほか、関係詞節での動詞の種類によっては、たとえば , with whom などもある(ジーニアス)。 「,in which city 」や「 , in which case 」等のように前置詞に加えてさらに形容詞的に which が使われるという場合もあるが(ジーニアス、青チャート)、ジーニアスいわく堅い書き言葉であるとのこと。 ;カンマによる関係詞節の挿入 これとは別に、文中に補足的説明をカンマを前後にともなった関係代名詞などで挿入する方法がある。 例文がないと説明しづらいので、ジーニアスから最低限の引用をすると、 Jennifer, who I met the party, is very attractive. 「ジェニファーはパーティで出会ったのだが、とても魅力的だ。」 のような例文がある。 この場合の前後カンマをともなう関係詞節の挿入の使い方も、継続用法である。なお、ジーニアスおよび桐原ファクトでは継続用法のことを「非制限用法」と読んでいる。 なお、桐原ファクトいわく、よく固有名詞についての補足的説明として、上述のように前後にカンマをともなった関係詞節の挿入があるとこのと。 ジーニアスのほか、青チャート、エバーグリーンが、このようなカンマと関係詞節による挿入の使い方を説明している。 関係代名詞だけでなく関係副詞でも同様に、挿入の用法がある。 ==== 制限用法の二重限定 ==== 青チャート、インスパイア、ロイヤル英文法、ジーニアス総合英語に書いてある。 例文なしで説明が難しいので、それらの参考書を読め。 ==== 複合関係詞 ==== ===== 複合関係代名詞 ===== 疑問詞の末尾に -ever をついたものを複合関係詞と言い、「~なら何でも」のような意味になる。 詳しくは下記を参照。 You can choose whichever you like. 「どちらでも好きなほうを選んでいいよ」 You can choose whatever you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 複合関係詞は、複合関係代名詞または複合関係副詞に分類される。 なお、関係副詞とは、when , where, why, how のことである。 複合関係副詞とは、上述の関係副詞の末尾に -ever がついたもののことである。 なお、that に-ever がついた形のものは無い。 whichever は、いくつか選択肢があって、「その中からどれでも」という意味である。 いっぽう、whatever は、特に選択肢は前提としていない。 whichever は形容詞的に使うことも可能であり、下記のように使える。 You can buy whichever books you like. 「どちらの本でも好きな方を買ってよい。」 「whoever ~ 」は、「~なら誰でも」の意味であり、主格または目的格になることができる。 目的格の場合だけ whomever という言い方もあるが、しかし古い言い方(ジーニアス)。 anything に「すべてのもの」の意味があるので、これを使って whichever や whatever を言い換えすることも可能である(桐原)。 たとえば例文 You can choose anything you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 anything が whatever の言い換えなのか whichever の言い換えなのかは、文脈から判断する。 「anything that 」とthatを加えてもよく、つまり例文 You can choose anything that you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 のようになる。 ===== 複合関係副詞 ===== 関係副詞 where , when の末尾に ever をつけた語を「複合関係副詞」といい、具体的には wherever およぼ whenever の事を言う。 複合関係副詞は、副詞節になる。このため、複合関係副詞節は、主格や目的格には普通、ならない。 具体的には、 wherever は「する所はどこでも 」の意味の副詞節を作り、 whenever は、「~する時はいつでも」の意味の副詞節を作る。 wherever 「する所はどこでも 」 たとえば、 wherever you like 「好きな所どこでも」 または同様の意味で wherever you want to 「好きな所どこでも」 wherever は anywhere を使っていいかえできる。 anywhere you like 「好きな所どこでも」または anywhere you want to whenever は、「~する時はいつでも」の意味。 ==== 譲歩の複合関係詞 ==== ===== 譲歩を表す複合関係代名詞 ===== whoever には、「誰が~しようとも」の意味もある。 whichever には、「どちらを~しようとも」の意味もある。 たとえば、 Whichever you choose, で「どちらを選ぼうとも」の意味。 whatever happens, で「何が起きようとも」の意味。 また、happens の末尾 sから分かるように、whatever は三人称単数として扱われるので、もし現在形なら動詞の末尾にsがつく。 同様、whoeverも三人称単数として扱われるので、現在形なら動詞の末尾にsがつく。 「Whichever you choose,」は言い換えで、 No matter which you choose, 訳「どちらを選ぼうとも」とも言い換えできる。 同様、whatever も no matter who で言い換えできる。つまり No matter what happens , 「何が起ころうとも」 の意味。 ===== 譲歩の意味での複合関係副詞 ===== Wherever you are, I'll be thinking of you. 君がどこにいようとも、私は君のことを考えているよ。 Wherever は譲歩の意味では「どこにいようとも」(= no matter where)の意味。 「~するところなら、どこでも」(= at any place where)の意味もある。 whereverがどちらの意味かは、文脈から考える(ロイヤル、桐原)。 whenever you come, 「あなたがいつ来ても」 wheneverは譲歩の意味では「いつ~しても」の意味。 however は譲歩の意味では「どんなに~しても」の意味。 ==== 関係代名詞 ==== 関係代名詞とは、2つの文を接続するとき、前の文中の名詞を説明することで文を接続する語の使い方の事である。例として、 I see a person who bought the pen. などが関係代名詞を用いた文である。この文中では関係代名詞はwhoに対応する。 この文の意味は、'私はそのペンを買った人を見た'となるが、このことから分かる通り、この文は I see a person. He (or She) bought the pen. の2文に分けることが出来る。ここで、下の文のHeは、上の文のa personを表わしている。ここで、Heをwhoに置き換えてできた文をpersonの後に並べる事で、関係代名詞を用いた文を作成することが出来るのである。 この時関係代名詞whoは前の文では目的語a personと同じ意味を持ち、次の文では、主語Heと同じ意味を持つことに注意が必要である。 また、関係代名詞によって説明される名詞を、特に先行詞と呼ぶ。 関係代名詞whoは先行詞が人であるときにしか用いることが出来ない。 先行詞が人でない物体などであるときには、関係代名詞としてwhichが用いられる。 また、関係代名詞のthatは、先行詞が人であっても人以外のものであっても用いることが出来るが、whoやwhichを使うよりも少しだけくだけた言い方になるようである。 ここまでは関係代名詞が後の文の主語となる用法を解説した。ここからは関係代名詞が後の文の主語以外の語となる用法を解説する。例えば、 I gave him a pen which I bought yesterday. のような文がある。この文は「私が昨日買ったペンを彼に渡した。」という意味だが、この文は I gave him a pen. I bought it yesterday. という2つの文を合わせた文である。ここで、2つめの文の目的語であるitをwhichに変えて関係代名詞の文を作るのであるが、通常関係代名詞は先行詞の直後に置くため、whichの場所を2つめの文の文頭に動かして、関係代名詞の文を作るのである。 ここでは目的語的な関係代名詞としてwhichを用いたが、これは人以外の先行詞を修飾するときにしか用いられない。人を修飾するときには、通常whomを用いる。 ただし、whomを使った文章ややや古い言い方に取られるため、形式的でない文章ではwhoを用いることも行なわれるようである。 また、関係代名詞thatは、目的語の関係代名詞として用いることもでき、人が先行詞のときにも人以外のものが先行詞のときにも用いることが出来る。 また、whichやthatが目的語に対する関係代名詞になるときには、それらの関係代名詞はしばしば省略される。実際の文中では正しい関係代名詞を補いながら読むことが必要になる。 更に、所有格が関係代名詞となる場合もあるのでここで解説する。 I left the house whose roof I don't like very much. などが所有格関係代名詞の例である。この文は、 I left the house. I don't like its roof very much. の2文に分けることが出来るが、下の文のItsがthe house'sに対応しているので、この部分をwhoseに置き換え、また関係代名詞を先行詞の直後にするために、文頭に動かしている。ただし、whoseは関係代名詞であるが、所有格であるので直後にwhoseがかかる名詞を取る必要があるため、対応する名詞も文頭に動かしている。 <!-- 名詞にかかる修飾語が多いと、文頭に持って来る部分が多くなることから、 この文は特にインフォーマルな文では、あまり好まれないようである。 michael swan practical english usage より --> whoseは人に対しても、人以外のものに対しても用いることが出来る。 ==== 関係副詞 ==== 関係代名詞は先行詞の様子を表わす文で、代名詞の働きをする語を修飾していた。 関係副詞は先行詞の様子を表わす文中で、副詞の働きをする語を修飾する文である。 例えば、 I like the house where I live. が、関係副詞を用いた文である。この文ではwhereが関係副詞である。上の文は I like the house. I live there. の2文に分けられるが、副詞thereがin the houseに対応することから、thereを関係副詞whereに変え、また関係副詞も対応する先行詞the houseの直後に持って来る必要があることから、whereを文頭に動かし、2つの文を接続したのである。 上の文は関係代名詞whichを用いて、 I like the house in which I live. と書き換えることが出来る。この文では、whichはthe houseに対応する関係代名詞であるが、特に前置詞inに続いて副詞句になる用法であったので、inとまとめて文頭に持って来た用法である。ここでは関係代名詞による副詞句in whichと関係副詞whereが同じ様に扱われている。 ただし、上の文でin whichとする用法はやや形式的であり、 I like the house which I live in. のように関係代名詞whichだけを文頭に持って行くことも、特に口語的な場面ではよく用いられる。 関係副詞whereは場所を表わす語に対してしか用いることが出来ない。他の関係副詞としては when: 時間を表わす語 why: 理由を表わす語 how<del>(the way)</del>: 方法を表わす語(the way は必ず省略) などがある。例文としては I lived there at the time when he came. I don't see the reason why Tom didn't stop. It isn't an easy task to see how he did that. などがあげられる。 fubovr317uqkzef2fcuitoptbk4wp2k 207221 207215 2022-08-25T10:51:06Z すじにくシチュー 12058 /* カンマの有無 */ なお、関係代名詞の継続用法は、目的格の場合でも関係代名詞を省略できない(インスパイア、ブレイクスルー)。 wikitext text/x-wiki === 関係詞 === ==== 関係詞とは ==== I have a friend who lived in Boston. 「私にはボストンに住んでいる友人がいる。」 のような文章での、who は「関係代名詞」という。 まず、「関係詞」は、「関係代名詞」と「関係副詞」の2種類に分類される。 とはいえ、「中学で『関係詞』なんて言葉、習ってないよ!」と思うかもしれない(その時代のカリキュラムによる)。もし中学で習ってない場合、単に下記の「関係代名詞」と「関係副詞」をあわせて「関係詞」と呼ぶ、とも思ってよい。 {| class="wikitable" style="float:left" |+ 関係代名詞の種類 !   !! 主格 !! 所有格 !! 目的格 |- ! 人 |  who / that ||  whose || who / whom / that |- ! 人以外 |  which / that ||  whose / of which  || which / that |- ! 人、人以外 |  that ||  - || that |} {{コラム|高校参考書の読み方| 世間の大人のなかには、「形容詞」と「副詞」の違いが分かってない人とか、少なからず居るんです。「形容詞」と「副詞」の区別ができていないダメな大人が英語学習(してるつもりのHello や good morning など挨拶(あいさつ)文などの大量暗記)でつまづく定番のポイントが、大体は「関係詞」のあたりです。(学校の授業以外に参考書を一冊も読まないとか、授業で照会した例文の暗記だけで乗り切ろうとする人が、つまづく定番ポイントが、「関係詞」です。) 中学英語の授業でもキチンと「形容詞」と「副詞」をそれぞれ教えてるはずなのに、関係代名詞も教えてるのに、授業を聞いてないのか、それとも聞いたけど何も考えずに単語だけ丸暗記したのか。おそらく文科省などが、そういう層(形容詞と副詞の違いを理解できない層)に合わせてか、中学では「関係代名詞」は教えるけど、「関係副詞」は教えないとか、工夫しているのかもしれない。中学は義務教育なので。 裏を返せば、もしアナタが「形容詞」と「副詞」の違いを関係詞などの実例を通して理解できているだけで、マトモな英文法力がある証拠になります。なので、ぜひ、「関係副詞」を理解して、文法力アピールの証拠を身につけましょう。 }} 「関係代名詞」と「関係副詞」の違いは単に、「関係代名詞」とはwho, what, which , that および、whoから格変化として派生した whose や whom が「関係代名詞」である。 たとえば、 This is the house which I lived in. 「これが私の住んでいた家です。」 の which が関係代名詞。 いっぽう、 This is the house where lived. 「これが私の住んでいた家です。」 の where が関係副詞。 名詞のうしろに修飾のために置かれる when や where や why や how が、関係副詞です。 日本語の「副詞」のイメージに引きづられると、whyを忘れがちですので、気をつけましょう。 {{コラム|高校参考書の読み方| 中学で「関係詞」という言葉を習ってなくても高校でいきなり「関係詞」などの言葉を参考書が出したりするが、一般的に大人向けの学術書や教育書では、よくこういう、説明にギャップのある言い回しがよくある。 こういう言い回しの理由としてはおそらく、目標のゴール地点を分かりやすく説明するために、ギャップがあってもゴール地点としての知識を先に説明したい、という事情であろう。 なので、高校以降、教科書の読みかたを小中とは変わる必要がある。少しくらい分からない単語が教科書の文中にあっても、1つや2つくらいの単語が分からないくらいなら、とりあえず(前のページには戻らずに)節末や章末まで読み進めるのがコツである。 裏をかえせば、もしいわゆる文系科目や語学系科目の『勉強法』と称して「少しでもワカラナイことがあれば、すぐに前のページに振り返って」とかのウソの勉強方法を言う大人は、高校入学以降では知ったかぶりなので、無視せよ。 どうしても前ページや中学教材などに戻る場合は、とりあえず節末あたりまでは読んでから、「自分はこのまま高校参考書を読み進めてもワカラなそうだな・・・」と思ったら、そこで始めて戻ればいい(とはいえ、よほどの学力不足でないかぎり、高校参考書でも中学の復習がある程度は出来るので、中学参考書を読み直す必要性は薄いが)。 }} 参考書では分類名の根拠は特に強調されてはいないが、関係代名詞における who , which, that は、参考書によくある一応の説明としては、関係詞節の中から見た場合には代名詞的に名詞格としてwho,which,thatが使われているので、「関係代名詞」としての分類である。 一方、where で場所を修飾したりや when で時期を修飾するのが「関係副詞」である。where や when が「関係副詞」として呼ばれる理由も単に、関係詞節のなかでは副詞として使われているので、「関係副詞」と呼ばれているという理由が、いちおうは参考書によく書いてある。 ※ 伝統的に、平成時代以降の日本の中学・高校の英語教育では、中学では関係代名詞まで(中3あたり)、高校では関係副詞もあつかう、というスタイルである。少なくとも2020年代の現代なら、中学で関係代名詞を習っている(桐原ファクト)。 関係代名詞も関係副詞も、共通して、後ろから修飾している。 日本語の修飾語は基本的に前から名詞などを修飾するが、しかし外国語は必ずしもそうとは限らない。 英語にかぎらず、外国語には、後ろから名詞を修飾する文法もよくある。言語学では、そのように後ろから名詞を修飾する文法のことを、たとえば「後置修飾」などといわれるが、別に覚えなくていい。(ただし、「関係代名詞」や「関係副詞」などの語句は、高校英語の内容なので覚えること。入試には出ないが。) なお、参考書ジーニアスが「後置修飾」という語句を関係詞のコラム節ほかで紹介している。 さて、後置修飾では当然ながら、修飾される対象の名詞が存在する。 関係代名詞において、下記例文の friend のように、関係詞の前に来る修飾対象の名詞のことを「先行詞」という。 I have a friend who lived in Boston. 「私にはボストンに住んでいる友人がいる。」 において、friend が「先行詞」である。 いっぽう、後ろ野側の節のことを「関係詞節」という(ジーニアス、エバーグリーン)。つまり、「who lived in Boston」 あるいは「lived in Boston」 の部分が関係詞節である。who を含むかどうかはあまり本質的でないので、気にしなくていい。 関係代名詞は別に主格でなくてもかまわず、所有格や目的格でも良い。たとえば下記に目的格の例をあげると I have a friend whom I respect. 「私には、私が尊敬している友人がいる。」 のようになる(青チャの例文に、エバーグリーンを組み合わせたwikiオリジナル例文)。 この目的格の例文のように、関係詞節のなかでは、動詞の後ろにはなんの名詞も来ない。 つまり、who I respect のうしろに、けっして who とか whom とか him とか her とかを書いてはいけないし、もし書いたらバツである。(中学でも習っているかもしれないが、あまり中学で詳しく文法を習わないし、高校参考書でもよく指摘されているので念のため) この規則のため、たとえば This is the house '''which''' I lived '''''in'''''. 「これが私の住んでいた家です。」 のように、 前置詞のうしろに名詞が何も来ない文章も、関係代名詞を用いた文章ではありうる(中学で習っているかもしれないが)。 ※ 参考書では説明の都合上、太字や斜め体にされているが、当然だが、実際に英語を書く時には、わざわざ斜めにする必要は無いし、太字にする必要も無い。 英語の文法は、覚えなければいけないこと好くな固唾もあるが、しかし上記のように文法どうしが結びつきあっているので、丸暗記の負担は少なめである。なるべく、文法知識をお互いに関連づけて覚えよう。 ほか、 This is the house '''''in''''' '''which''' I lived. 「これが私の住んでいた家です。」 の in which のような <前置詞+which> の言い回しもあるが、堅い表現である(ジーニアス、エバー)。 なお、that を使う場合、前置詞の後ろにthatを置いてはいけない(エバー)。つまり、必ず、 This is the house '''that''' I lived '''''in''''' . 「これが私の住んでいた家です。」 と言わなければならない。 {{コラム|「前置詞 関係代名詞」の語順になる場合| 前置詞が besides, beyond, except, round, toward ,between, as to , opposite, などの場合、ふつうは文末には回さない。 つまり、たとえば beyondの場合なら、普通は beyond which の語順になる。 ※ インスパイアとロイヤル英文法にしか、besides などと関係詞のことは書いてない。少なくとも、青チャート、ジーニアス、エバーグリーンにて、見当たらないことを確認。あまり高校教育的には重要とは思われてないのだろう。 }} 先行詞が somewhere や anywhere の場合、関係副詞は that になる。あるいは、somewhere などのあとの関係副詞は省略してもいい(ジーニアス)。 関係副詞の where は、用法的には at which または in which に近い(エバー、青チャート)。 Boston is the city which I love. 「私の好きな都市はボストンです。」 のように、「愛する」love の目的語の場合、たとえ愛の対象が場所であっても、上記英文の関係詞は副詞ではないので which になる。 love 「愛する」のあとには、前置詞を使わずに直接的に目的語が来るので。 同様、「訪れる」 visit も、前置詞を使わずに直後に目的地を書く動詞なので、 Boston is the city which I visited. 「ボストンは私が訪れた都市です。」 のようになる(エバー)。 つまり、もし動詞と目的語の場所のあいだに前置詞が来ないなら、where は使えないのが原則であるので、which を使うことになる。 関係副詞 how は、その関係副詞自体に先行詞を含む。 how の意味合いは、the way in which とほぼ同じ(青チャート、エバー、ジーニアス)。 なお、in which はよく省略される。なので参考書には the way (in which)  のように丸カッコで描かれている場合も多い(青チャートの表記がそう)。 ほか、関係副詞 why は、先行詞に the reason などがあってもいいが、先行詞がなくても良い。なので、whyは場合によっては、why自体に先行詞を含む、と見なすことも出来る。 なお、whyには、 This is why 「そういうわけで」や That's why 「そういうわけで」、 などの慣用句がある。 ==== that ==== that に所有格は無い。 ;thatがよく用いられる場合 関係代名詞として that が好まれる場合として、 先行詞に最上級の形容詞や、「第一の」 the first や「第二の」the second ~ などの序数詞がついている場合の関係代名詞には、thatが好まれる。 先行詞が the same ~ (同じ~)の場合や、 the only ~ (ただひとつの)や the very ~(まさにその)といった限定の意味の強い用語の場合、that が好まれる。 先行詞に all, every , any , no がついている場合、thatが好まれる。 ほか、先行詞が 人+人以外 の組み合わせである場合、thatが好まれる。 先行詞が疑問詞の who, which の場合、つづく関係代名詞には that が好まれる。 who が2つ続くと口調が悪いので(青チャート)、当然であろう。 ==== what ==== 関係代名詞としての what はそれ自体が先行詞を含み、「~していること」「~~しているもの」の意味であり、名詞節をつくる。 たとえばエバーグリーンいわく What worries me is the result of the exam. 「私を不安にさせるのは、試験の成績のことだ」 What worries me で「私を不安にさせるのは」の意味(エバ)。 what worries me の部分が主語に使われている。このように文頭が what だからといって、疑問文とは限らないので、早合点しないように。 なお、(※ wiki注)直訳すれば、what worries me 「私を心配させているもの」である。 この使われ方のように、関係代名詞としての what は名詞節をつくる。(ここでの what は、形容詞ではない。) 同様の例をほかの参考書でも見ていこう。 ジーニアスいわく、 I believed what he said. 「私は彼が言った事を信じた。」 である。 ここでも、what が名詞節として使われている。 what の名詞節は、文全体の主語、目的語、補語として使われる(エバ、青)。あまり暗記の必要はなく、名詞が主語、目的語、補語として使われるのだから、それと同様にwhat の名詞節も主語、目的語、補語として使われるのだと理解すれば済む。 ジーニアスの和訳のように、日本語としてとくに不自然でなければ、機械的に「~していること」「~しているもの」と訳せばいい。 このほか、what には、形容詞的に 「(多くはないが)~(する)すべての」という意味の用法もある。たとえば what ( little ) money he had 「彼がもっていた全てのお金」 というふうに使う。 なお、上記の例では money は数えられないので little になっている。数えられる名詞の場合なら few になる。 little や few を省いてよい。つまり what money he had も可(インスパ、青チャ)。 I'll give you what help you need. 「できるだけ、あなたの力になります」←「私の与えられる援助すべてを、あなたにあげます」 ※ エバグリ、青チャ この「すべての」の意味の what を言い換える場合、 all ~ that (インスパ)または any ~ that になる(インスパ、青チャ)。 ==== カンマの有無 ==== 先行詞と関係代名詞の間にカンマ( , )があるかどうかで、意味が変わる。 参考書に「限定用法」と「継続用法」(非制限用法)などと書いてあるのは、このカンマの有無による意味のちがいのこと。詳しくは参考書を読め。なお、ジーニアスと桐原ファクトとブレイクスルーだけ、「非制限用法」という言い回し。 カンマの無いほうが、限定用法であり、先行詞の内容を限定するので、限定用法という。 :※ 中学で習った一般的な関係代名詞も、限定用法。 一方、カンマがあると、カンマ後の関係詞節の意味合いは補足説明になり、これが「継続用法」。 たとえば、 He has two son who works at the bank. 「彼には銀行に勤めている息子が2人いる」 は、限定用法であり、2人以外の息子がいるかは不明。(つまり、銀行に勤めていない3人目の息子がいる可能性がある。) 一方、 He has two son, who works at the bank. 「彼には息子は2人いるのだが、2人は銀行に勤めている。」 なら、息子は2人だけだと分かり、これが継続用法である。 カンマの細かなことを覚えるよりも、そもそも「カンマがある場合、読者は、その直前でそこまでに読んだ文面から、とりあえずの結論を出していい」という事に気づくべきである。そもそも英語のカンマや日本語の読点(「、」)はそういうふうに使って文章を作文するべきなのである。(むしろ、そういうふうに文章を書かないないと、社会や会社(勤務先)などでは「悪文」とされる場合が多いのが実態。『英文法教育の本当の目的が、日本語の論理的な文章の書き方の教育である』などと、昔から教育評論では、よく言われることである)<!-- 日本の英語教育が実は日本語教育も兼ねている、という教育評論が昔からよくあるという事についての出典。 1990年代の後半にアニメ系ラジオ番組で当時の流行の男性声優がそういう話をしてたのを聞いた記憶あります(誰だったか忘れた)。 ほか、英語学者の渡辺昇一がマンガ家・小林よしのりと対談したころの書籍で(90年代後半~2005年ごろ)、渡辺氏がそういう話(英文法などを勉強することで日本語が論理的に書けるようになる)をしていた記憶があります。 ほか、『理科系のための作文技術』マンガ版などを過去に立ち読みした際に、たしかフランス語のような語順を意識して書くと良いとアドバイスされていたような記憶もあります。英語ではなくフランス語という多少の違いはありますが。 --> 関係代名詞だけでなく関係副詞でも同様に、継続用法がある。 ほか、主語が複数形の場合、「そのうちのすべて」の意味で、カンマのあとに which の代わりに all of which を使うことがある(ジーニアス)。つまり、カンマも含めた語順は , all of which ~ の語順。 主語が人間の場合で「そのうちの全員が」と言いたい場合、who の代わりに all of whom になる(青チャート)。 語順は , all of whom ~ である。 ほか、値段や費用などを補足的に説明する場合、 for which を使う(青チャート、ジーニアス)。 そのほか、関係詞節での動詞の種類によっては、たとえば , with whom などもある(ジーニアス)。 「,in which city 」や「 , in which case 」等のように前置詞に加えてさらに形容詞的に which が使われるという場合もあるが(ジーニアス、青チャート)、ジーニアスいわく堅い書き言葉であるとのこと。 なお、関係代名詞の継続用法は、目的格の場合でも関係代名詞を省略できない(インスパイア、ブレイクスルー)。※ ほかの参考書では原級されておらず、教育的な優先度は低いとみられる。 ;カンマによる関係詞節の挿入 これとは別に、文中に補足的説明をカンマを前後にともなった関係代名詞などで挿入する方法がある。 例文がないと説明しづらいので、ジーニアスから最低限の引用をすると、 Jennifer, who I met the party, is very attractive. 「ジェニファーはパーティで出会ったのだが、とても魅力的だ。」 のような例文がある。 この場合の前後カンマをともなう関係詞節の挿入の使い方も、継続用法である。なお、ジーニアスおよび桐原ファクトでは継続用法のことを「非制限用法」と読んでいる。 なお、桐原ファクトいわく、よく固有名詞についての補足的説明として、上述のように前後にカンマをともなった関係詞節の挿入があるとこのと。 ジーニアスのほか、青チャート、エバーグリーンが、このようなカンマと関係詞節による挿入の使い方を説明している。 関係代名詞だけでなく関係副詞でも同様に、挿入の用法がある。 ==== 制限用法の二重限定 ==== 青チャート、インスパイア、ロイヤル英文法、ジーニアス総合英語に書いてある。 例文なしで説明が難しいので、それらの参考書を読め。 ==== 複合関係詞 ==== ===== 複合関係代名詞 ===== 疑問詞の末尾に -ever をついたものを複合関係詞と言い、「~なら何でも」のような意味になる。 詳しくは下記を参照。 You can choose whichever you like. 「どちらでも好きなほうを選んでいいよ」 You can choose whatever you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 複合関係詞は、複合関係代名詞または複合関係副詞に分類される。 なお、関係副詞とは、when , where, why, how のことである。 複合関係副詞とは、上述の関係副詞の末尾に -ever がついたもののことである。 なお、that に-ever がついた形のものは無い。 whichever は、いくつか選択肢があって、「その中からどれでも」という意味である。 いっぽう、whatever は、特に選択肢は前提としていない。 whichever は形容詞的に使うことも可能であり、下記のように使える。 You can buy whichever books you like. 「どちらの本でも好きな方を買ってよい。」 「whoever ~ 」は、「~なら誰でも」の意味であり、主格または目的格になることができる。 目的格の場合だけ whomever という言い方もあるが、しかし古い言い方(ジーニアス)。 anything に「すべてのもの」の意味があるので、これを使って whichever や whatever を言い換えすることも可能である(桐原)。 たとえば例文 You can choose anything you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 anything が whatever の言い換えなのか whichever の言い換えなのかは、文脈から判断する。 「anything that 」とthatを加えてもよく、つまり例文 You can choose anything that you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 のようになる。 ===== 複合関係副詞 ===== 関係副詞 where , when の末尾に ever をつけた語を「複合関係副詞」といい、具体的には wherever およぼ whenever の事を言う。 複合関係副詞は、副詞節になる。このため、複合関係副詞節は、主格や目的格には普通、ならない。 具体的には、 wherever は「する所はどこでも 」の意味の副詞節を作り、 whenever は、「~する時はいつでも」の意味の副詞節を作る。 wherever 「する所はどこでも 」 たとえば、 wherever you like 「好きな所どこでも」 または同様の意味で wherever you want to 「好きな所どこでも」 wherever は anywhere を使っていいかえできる。 anywhere you like 「好きな所どこでも」または anywhere you want to whenever は、「~する時はいつでも」の意味。 ==== 譲歩の複合関係詞 ==== ===== 譲歩を表す複合関係代名詞 ===== whoever には、「誰が~しようとも」の意味もある。 whichever には、「どちらを~しようとも」の意味もある。 たとえば、 Whichever you choose, で「どちらを選ぼうとも」の意味。 whatever happens, で「何が起きようとも」の意味。 また、happens の末尾 sから分かるように、whatever は三人称単数として扱われるので、もし現在形なら動詞の末尾にsがつく。 同様、whoeverも三人称単数として扱われるので、現在形なら動詞の末尾にsがつく。 「Whichever you choose,」は言い換えで、 No matter which you choose, 訳「どちらを選ぼうとも」とも言い換えできる。 同様、whatever も no matter who で言い換えできる。つまり No matter what happens , 「何が起ころうとも」 の意味。 ===== 譲歩の意味での複合関係副詞 ===== Wherever you are, I'll be thinking of you. 君がどこにいようとも、私は君のことを考えているよ。 Wherever は譲歩の意味では「どこにいようとも」(= no matter where)の意味。 「~するところなら、どこでも」(= at any place where)の意味もある。 whereverがどちらの意味かは、文脈から考える(ロイヤル、桐原)。 whenever you come, 「あなたがいつ来ても」 wheneverは譲歩の意味では「いつ~しても」の意味。 however は譲歩の意味では「どんなに~しても」の意味。 ==== 関係代名詞 ==== 関係代名詞とは、2つの文を接続するとき、前の文中の名詞を説明することで文を接続する語の使い方の事である。例として、 I see a person who bought the pen. などが関係代名詞を用いた文である。この文中では関係代名詞はwhoに対応する。 この文の意味は、'私はそのペンを買った人を見た'となるが、このことから分かる通り、この文は I see a person. He (or She) bought the pen. の2文に分けることが出来る。ここで、下の文のHeは、上の文のa personを表わしている。ここで、Heをwhoに置き換えてできた文をpersonの後に並べる事で、関係代名詞を用いた文を作成することが出来るのである。 この時関係代名詞whoは前の文では目的語a personと同じ意味を持ち、次の文では、主語Heと同じ意味を持つことに注意が必要である。 また、関係代名詞によって説明される名詞を、特に先行詞と呼ぶ。 関係代名詞whoは先行詞が人であるときにしか用いることが出来ない。 先行詞が人でない物体などであるときには、関係代名詞としてwhichが用いられる。 また、関係代名詞のthatは、先行詞が人であっても人以外のものであっても用いることが出来るが、whoやwhichを使うよりも少しだけくだけた言い方になるようである。 ここまでは関係代名詞が後の文の主語となる用法を解説した。ここからは関係代名詞が後の文の主語以外の語となる用法を解説する。例えば、 I gave him a pen which I bought yesterday. のような文がある。この文は「私が昨日買ったペンを彼に渡した。」という意味だが、この文は I gave him a pen. I bought it yesterday. という2つの文を合わせた文である。ここで、2つめの文の目的語であるitをwhichに変えて関係代名詞の文を作るのであるが、通常関係代名詞は先行詞の直後に置くため、whichの場所を2つめの文の文頭に動かして、関係代名詞の文を作るのである。 ここでは目的語的な関係代名詞としてwhichを用いたが、これは人以外の先行詞を修飾するときにしか用いられない。人を修飾するときには、通常whomを用いる。 ただし、whomを使った文章ややや古い言い方に取られるため、形式的でない文章ではwhoを用いることも行なわれるようである。 また、関係代名詞thatは、目的語の関係代名詞として用いることもでき、人が先行詞のときにも人以外のものが先行詞のときにも用いることが出来る。 また、whichやthatが目的語に対する関係代名詞になるときには、それらの関係代名詞はしばしば省略される。実際の文中では正しい関係代名詞を補いながら読むことが必要になる。 更に、所有格が関係代名詞となる場合もあるのでここで解説する。 I left the house whose roof I don't like very much. などが所有格関係代名詞の例である。この文は、 I left the house. I don't like its roof very much. の2文に分けることが出来るが、下の文のItsがthe house'sに対応しているので、この部分をwhoseに置き換え、また関係代名詞を先行詞の直後にするために、文頭に動かしている。ただし、whoseは関係代名詞であるが、所有格であるので直後にwhoseがかかる名詞を取る必要があるため、対応する名詞も文頭に動かしている。 <!-- 名詞にかかる修飾語が多いと、文頭に持って来る部分が多くなることから、 この文は特にインフォーマルな文では、あまり好まれないようである。 michael swan practical english usage より --> whoseは人に対しても、人以外のものに対しても用いることが出来る。 ==== 関係副詞 ==== 関係代名詞は先行詞の様子を表わす文で、代名詞の働きをする語を修飾していた。 関係副詞は先行詞の様子を表わす文中で、副詞の働きをする語を修飾する文である。 例えば、 I like the house where I live. が、関係副詞を用いた文である。この文ではwhereが関係副詞である。上の文は I like the house. I live there. の2文に分けられるが、副詞thereがin the houseに対応することから、thereを関係副詞whereに変え、また関係副詞も対応する先行詞the houseの直後に持って来る必要があることから、whereを文頭に動かし、2つの文を接続したのである。 上の文は関係代名詞whichを用いて、 I like the house in which I live. と書き換えることが出来る。この文では、whichはthe houseに対応する関係代名詞であるが、特に前置詞inに続いて副詞句になる用法であったので、inとまとめて文頭に持って来た用法である。ここでは関係代名詞による副詞句in whichと関係副詞whereが同じ様に扱われている。 ただし、上の文でin whichとする用法はやや形式的であり、 I like the house which I live in. のように関係代名詞whichだけを文頭に持って行くことも、特に口語的な場面ではよく用いられる。 関係副詞whereは場所を表わす語に対してしか用いることが出来ない。他の関係副詞としては when: 時間を表わす語 why: 理由を表わす語 how<del>(the way)</del>: 方法を表わす語(the way は必ず省略) などがある。例文としては I lived there at the time when he came. I don't see the reason why Tom didn't stop. It isn't an easy task to see how he did that. などがあげられる。 5vzpautc38wmxn2xlv658hukt91app5 207232 207221 2022-08-25T11:34:22Z すじにくシチュー 12058 /* カンマの有無 */ wikitext text/x-wiki === 関係詞 === ==== 関係詞とは ==== I have a friend who lived in Boston. 「私にはボストンに住んでいる友人がいる。」 のような文章での、who は「関係代名詞」という。 まず、「関係詞」は、「関係代名詞」と「関係副詞」の2種類に分類される。 とはいえ、「中学で『関係詞』なんて言葉、習ってないよ!」と思うかもしれない(その時代のカリキュラムによる)。もし中学で習ってない場合、単に下記の「関係代名詞」と「関係副詞」をあわせて「関係詞」と呼ぶ、とも思ってよい。 {| class="wikitable" style="float:left" |+ 関係代名詞の種類 !   !! 主格 !! 所有格 !! 目的格 |- ! 人 |  who / that ||  whose || who / whom / that |- ! 人以外 |  which / that ||  whose / of which  || which / that |- ! 人、人以外 |  that ||  - || that |} {{コラム|高校参考書の読み方| 世間の大人のなかには、「形容詞」と「副詞」の違いが分かってない人とか、少なからず居るんです。「形容詞」と「副詞」の区別ができていないダメな大人が英語学習(してるつもりのHello や good morning など挨拶(あいさつ)文などの大量暗記)でつまづく定番のポイントが、大体は「関係詞」のあたりです。(学校の授業以外に参考書を一冊も読まないとか、授業で照会した例文の暗記だけで乗り切ろうとする人が、つまづく定番ポイントが、「関係詞」です。) 中学英語の授業でもキチンと「形容詞」と「副詞」をそれぞれ教えてるはずなのに、関係代名詞も教えてるのに、授業を聞いてないのか、それとも聞いたけど何も考えずに単語だけ丸暗記したのか。おそらく文科省などが、そういう層(形容詞と副詞の違いを理解できない層)に合わせてか、中学では「関係代名詞」は教えるけど、「関係副詞」は教えないとか、工夫しているのかもしれない。中学は義務教育なので。 裏を返せば、もしアナタが「形容詞」と「副詞」の違いを関係詞などの実例を通して理解できているだけで、マトモな英文法力がある証拠になります。なので、ぜひ、「関係副詞」を理解して、文法力アピールの証拠を身につけましょう。 }} 「関係代名詞」と「関係副詞」の違いは単に、「関係代名詞」とはwho, what, which , that および、whoから格変化として派生した whose や whom が「関係代名詞」である。 たとえば、 This is the house which I lived in. 「これが私の住んでいた家です。」 の which が関係代名詞。 いっぽう、 This is the house where lived. 「これが私の住んでいた家です。」 の where が関係副詞。 名詞のうしろに修飾のために置かれる when や where や why や how が、関係副詞です。 日本語の「副詞」のイメージに引きづられると、whyを忘れがちですので、気をつけましょう。 {{コラム|高校参考書の読み方| 中学で「関係詞」という言葉を習ってなくても高校でいきなり「関係詞」などの言葉を参考書が出したりするが、一般的に大人向けの学術書や教育書では、よくこういう、説明にギャップのある言い回しがよくある。 こういう言い回しの理由としてはおそらく、目標のゴール地点を分かりやすく説明するために、ギャップがあってもゴール地点としての知識を先に説明したい、という事情であろう。 なので、高校以降、教科書の読みかたを小中とは変わる必要がある。少しくらい分からない単語が教科書の文中にあっても、1つや2つくらいの単語が分からないくらいなら、とりあえず(前のページには戻らずに)節末や章末まで読み進めるのがコツである。 裏をかえせば、もしいわゆる文系科目や語学系科目の『勉強法』と称して「少しでもワカラナイことがあれば、すぐに前のページに振り返って」とかのウソの勉強方法を言う大人は、高校入学以降では知ったかぶりなので、無視せよ。 どうしても前ページや中学教材などに戻る場合は、とりあえず節末あたりまでは読んでから、「自分はこのまま高校参考書を読み進めてもワカラなそうだな・・・」と思ったら、そこで始めて戻ればいい(とはいえ、よほどの学力不足でないかぎり、高校参考書でも中学の復習がある程度は出来るので、中学参考書を読み直す必要性は薄いが)。 }} 参考書では分類名の根拠は特に強調されてはいないが、関係代名詞における who , which, that は、参考書によくある一応の説明としては、関係詞節の中から見た場合には代名詞的に名詞格としてwho,which,thatが使われているので、「関係代名詞」としての分類である。 一方、where で場所を修飾したりや when で時期を修飾するのが「関係副詞」である。where や when が「関係副詞」として呼ばれる理由も単に、関係詞節のなかでは副詞として使われているので、「関係副詞」と呼ばれているという理由が、いちおうは参考書によく書いてある。 ※ 伝統的に、平成時代以降の日本の中学・高校の英語教育では、中学では関係代名詞まで(中3あたり)、高校では関係副詞もあつかう、というスタイルである。少なくとも2020年代の現代なら、中学で関係代名詞を習っている(桐原ファクト)。 関係代名詞も関係副詞も、共通して、後ろから修飾している。 日本語の修飾語は基本的に前から名詞などを修飾するが、しかし外国語は必ずしもそうとは限らない。 英語にかぎらず、外国語には、後ろから名詞を修飾する文法もよくある。言語学では、そのように後ろから名詞を修飾する文法のことを、たとえば「後置修飾」などといわれるが、別に覚えなくていい。(ただし、「関係代名詞」や「関係副詞」などの語句は、高校英語の内容なので覚えること。入試には出ないが。) なお、参考書ジーニアスが「後置修飾」という語句を関係詞のコラム節ほかで紹介している。 さて、後置修飾では当然ながら、修飾される対象の名詞が存在する。 関係代名詞において、下記例文の friend のように、関係詞の前に来る修飾対象の名詞のことを「先行詞」という。 I have a friend who lived in Boston. 「私にはボストンに住んでいる友人がいる。」 において、friend が「先行詞」である。 いっぽう、後ろ野側の節のことを「関係詞節」という(ジーニアス、エバーグリーン)。つまり、「who lived in Boston」 あるいは「lived in Boston」 の部分が関係詞節である。who を含むかどうかはあまり本質的でないので、気にしなくていい。 関係代名詞は別に主格でなくてもかまわず、所有格や目的格でも良い。たとえば下記に目的格の例をあげると I have a friend whom I respect. 「私には、私が尊敬している友人がいる。」 のようになる(青チャの例文に、エバーグリーンを組み合わせたwikiオリジナル例文)。 この目的格の例文のように、関係詞節のなかでは、動詞の後ろにはなんの名詞も来ない。 つまり、who I respect のうしろに、けっして who とか whom とか him とか her とかを書いてはいけないし、もし書いたらバツである。(中学でも習っているかもしれないが、あまり中学で詳しく文法を習わないし、高校参考書でもよく指摘されているので念のため) この規則のため、たとえば This is the house '''which''' I lived '''''in'''''. 「これが私の住んでいた家です。」 のように、 前置詞のうしろに名詞が何も来ない文章も、関係代名詞を用いた文章ではありうる(中学で習っているかもしれないが)。 ※ 参考書では説明の都合上、太字や斜め体にされているが、当然だが、実際に英語を書く時には、わざわざ斜めにする必要は無いし、太字にする必要も無い。 英語の文法は、覚えなければいけないこと好くな固唾もあるが、しかし上記のように文法どうしが結びつきあっているので、丸暗記の負担は少なめである。なるべく、文法知識をお互いに関連づけて覚えよう。 ほか、 This is the house '''''in''''' '''which''' I lived. 「これが私の住んでいた家です。」 の in which のような <前置詞+which> の言い回しもあるが、堅い表現である(ジーニアス、エバー)。 なお、that を使う場合、前置詞の後ろにthatを置いてはいけない(エバー)。つまり、必ず、 This is the house '''that''' I lived '''''in''''' . 「これが私の住んでいた家です。」 と言わなければならない。 {{コラム|「前置詞 関係代名詞」の語順になる場合| 前置詞が besides, beyond, except, round, toward ,between, as to , opposite, などの場合、ふつうは文末には回さない。 つまり、たとえば beyondの場合なら、普通は beyond which の語順になる。 ※ インスパイアとロイヤル英文法にしか、besides などと関係詞のことは書いてない。少なくとも、青チャート、ジーニアス、エバーグリーンにて、見当たらないことを確認。あまり高校教育的には重要とは思われてないのだろう。 }} 先行詞が somewhere や anywhere の場合、関係副詞は that になる。あるいは、somewhere などのあとの関係副詞は省略してもいい(ジーニアス)。 関係副詞の where は、用法的には at which または in which に近い(エバー、青チャート)。 Boston is the city which I love. 「私の好きな都市はボストンです。」 のように、「愛する」love の目的語の場合、たとえ愛の対象が場所であっても、上記英文の関係詞は副詞ではないので which になる。 love 「愛する」のあとには、前置詞を使わずに直接的に目的語が来るので。 同様、「訪れる」 visit も、前置詞を使わずに直後に目的地を書く動詞なので、 Boston is the city which I visited. 「ボストンは私が訪れた都市です。」 のようになる(エバー)。 つまり、もし動詞と目的語の場所のあいだに前置詞が来ないなら、where は使えないのが原則であるので、which を使うことになる。 関係副詞 how は、その関係副詞自体に先行詞を含む。 how の意味合いは、the way in which とほぼ同じ(青チャート、エバー、ジーニアス)。 なお、in which はよく省略される。なので参考書には the way (in which)  のように丸カッコで描かれている場合も多い(青チャートの表記がそう)。 ほか、関係副詞 why は、先行詞に the reason などがあってもいいが、先行詞がなくても良い。なので、whyは場合によっては、why自体に先行詞を含む、と見なすことも出来る。 なお、whyには、 This is why 「そういうわけで」や That's why 「そういうわけで」、 などの慣用句がある。 ==== that ==== that に所有格は無い。 ;thatがよく用いられる場合 関係代名詞として that が好まれる場合として、 先行詞に最上級の形容詞や、「第一の」 the first や「第二の」the second ~ などの序数詞がついている場合の関係代名詞には、thatが好まれる。 先行詞が the same ~ (同じ~)の場合や、 the only ~ (ただひとつの)や the very ~(まさにその)といった限定の意味の強い用語の場合、that が好まれる。 先行詞に all, every , any , no がついている場合、thatが好まれる。 ほか、先行詞が 人+人以外 の組み合わせである場合、thatが好まれる。 先行詞が疑問詞の who, which の場合、つづく関係代名詞には that が好まれる。 who が2つ続くと口調が悪いので(青チャート)、当然であろう。 ==== what ==== 関係代名詞としての what はそれ自体が先行詞を含み、「~していること」「~~しているもの」の意味であり、名詞節をつくる。 たとえばエバーグリーンいわく What worries me is the result of the exam. 「私を不安にさせるのは、試験の成績のことだ」 What worries me で「私を不安にさせるのは」の意味(エバ)。 what worries me の部分が主語に使われている。このように文頭が what だからといって、疑問文とは限らないので、早合点しないように。 なお、(※ wiki注)直訳すれば、what worries me 「私を心配させているもの」である。 この使われ方のように、関係代名詞としての what は名詞節をつくる。(ここでの what は、形容詞ではない。) 同様の例をほかの参考書でも見ていこう。 ジーニアスいわく、 I believed what he said. 「私は彼が言った事を信じた。」 である。 ここでも、what が名詞節として使われている。 what の名詞節は、文全体の主語、目的語、補語として使われる(エバ、青)。あまり暗記の必要はなく、名詞が主語、目的語、補語として使われるのだから、それと同様にwhat の名詞節も主語、目的語、補語として使われるのだと理解すれば済む。 ジーニアスの和訳のように、日本語としてとくに不自然でなければ、機械的に「~していること」「~しているもの」と訳せばいい。 このほか、what には、形容詞的に 「(多くはないが)~(する)すべての」という意味の用法もある。たとえば what ( little ) money he had 「彼がもっていた全てのお金」 というふうに使う。 なお、上記の例では money は数えられないので little になっている。数えられる名詞の場合なら few になる。 little や few を省いてよい。つまり what money he had も可(インスパ、青チャ)。 I'll give you what help you need. 「できるだけ、あなたの力になります」←「私の与えられる援助すべてを、あなたにあげます」 ※ エバグリ、青チャ この「すべての」の意味の what を言い換える場合、 all ~ that (インスパ)または any ~ that になる(インスパ、青チャ)。 ==== カンマの有無 ==== 先行詞と関係代名詞の間にカンマ( , )があるかどうかで、意味が変わる。 参考書に「限定用法」と「継続用法」(非制限用法)などと書いてあるのは、このカンマの有無による意味のちがいのこと。詳しくは参考書を読め。なお、ジーニアスと桐原ファクトとブレイクスルーだけ、「非制限用法」という言い回し。 カンマの無いほうが、限定用法であり、先行詞の内容を限定するので、限定用法という。 :※ 中学で習った一般的な関係代名詞も、限定用法。 一方、カンマがあると、カンマ後の関係詞節の意味合いは補足説明になり、これが「継続用法」。 たとえば、 He has two son who works at the bank. 「彼には銀行に勤めている息子が2人いる」 は、限定用法であり、2人以外の息子がいるかは不明。(つまり、銀行に勤めていない3人目の息子がいる可能性がある。) 一方、 He has two son, who works at the bank. 「彼には息子は2人いるのだが、2人は銀行に勤めている。」 なら、息子は2人だけだと分かり、これが継続用法である。 カンマの細かなことを覚えるよりも、そもそも「カンマがある場合、読者は、その直前でそこまでに読んだ文面から、とりあえずの結論を出していい」という事に気づくべきである。そもそも英語のカンマや日本語の読点(「、」)はそういうふうに使って文章を作文するべきなのである。(むしろ、そういうふうに文章を書かないないと、社会や会社(勤務先)などでは「悪文」とされる場合が多いのが実態。『英文法教育の本当の目的が、日本語の論理的な文章の書き方の教育である』などと、昔から教育評論では、よく言われることである)<!-- 日本の英語教育が実は日本語教育も兼ねている、という教育評論が昔からよくあるという事についての出典。 1990年代の後半にアニメ系ラジオ番組で当時の流行の男性声優がそういう話をしてたのを聞いた記憶あります(誰だったか忘れた)。 ほか、英語学者の渡辺昇一がマンガ家・小林よしのりと対談したころの書籍で(90年代後半~2005年ごろ)、渡辺氏がそういう話(英文法などを勉強することで日本語が論理的に書けるようになる)をしていた記憶があります。 ほか、『理科系のための作文技術』マンガ版などを過去に立ち読みした際に、たしかフランス語のような語順を意識して書くと良いとアドバイスされていたような記憶もあります。英語ではなくフランス語という多少の違いはありますが。 --> 関係代名詞だけでなく関係副詞でも同様に、継続用法がある。 ほか、主語が複数形の場合、「そのうちのすべて」の意味で、カンマのあとに which の代わりに all of which を使うことがある(ジーニアス)。つまり、カンマも含めた語順は , all of which ~ の語順。 主語が人間の場合で「そのうちの全員が」と言いたい場合、who の代わりに all of whom になる(青チャート)。 語順は , all of whom ~ である。 ほか、値段や費用などを補足的に説明する場合、 for which を使う(青チャート、ジーニアス)。 そのほか、関係詞節での動詞の種類によっては、たとえば , with whom などもある(ジーニアス)。 「,in which city 」や「 , in which case 」等のように前置詞に加えてさらに形容詞的に which が使われるという場合もあるが(ジーニアス、青チャート)、ジーニアスいわく堅い書き言葉であるとのこと。 なお、関係代名詞の継続用法は、目的格の場合でも関係代名詞を省略できない(インスパイア、ブレイクスルー)。※ ほかの参考書では原級されておらず、教育的な優先度は低いとみられる。 関係副詞 when の継続用法には、「それから(~をした、~をする)」という意味の用法もある(ジーニアス、インスパイア)。 「・・・ , when ~」で、「・・・をして、それから(その直後くらいに間をおかずに)~をする」という順序。 ;カンマによる関係詞節の挿入 これとは別に、文中に補足的説明をカンマを前後にともなった関係代名詞などで挿入する方法がある。 例文がないと説明しづらいので、ジーニアスから最低限の引用をすると、 Jennifer, who I met the party, is very attractive. 「ジェニファーはパーティで出会ったのだが、とても魅力的だ。」 のような例文がある。 この場合の前後カンマをともなう関係詞節の挿入の使い方も、継続用法である。なお、ジーニアスおよび桐原ファクトでは継続用法のことを「非制限用法」と読んでいる。 なお、桐原ファクトいわく、よく固有名詞についての補足的説明として、上述のように前後にカンマをともなった関係詞節の挿入があるとこのと。 ジーニアスのほか、青チャート、エバーグリーンが、このようなカンマと関係詞節による挿入の使い方を説明している。 関係代名詞だけでなく関係副詞でも同様に、挿入の用法がある。 ==== 制限用法の二重限定 ==== 青チャート、インスパイア、ロイヤル英文法、ジーニアス総合英語に書いてある。 例文なしで説明が難しいので、それらの参考書を読め。 ==== 複合関係詞 ==== ===== 複合関係代名詞 ===== 疑問詞の末尾に -ever をついたものを複合関係詞と言い、「~なら何でも」のような意味になる。 詳しくは下記を参照。 You can choose whichever you like. 「どちらでも好きなほうを選んでいいよ」 You can choose whatever you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 複合関係詞は、複合関係代名詞または複合関係副詞に分類される。 なお、関係副詞とは、when , where, why, how のことである。 複合関係副詞とは、上述の関係副詞の末尾に -ever がついたもののことである。 なお、that に-ever がついた形のものは無い。 whichever は、いくつか選択肢があって、「その中からどれでも」という意味である。 いっぽう、whatever は、特に選択肢は前提としていない。 whichever は形容詞的に使うことも可能であり、下記のように使える。 You can buy whichever books you like. 「どちらの本でも好きな方を買ってよい。」 「whoever ~ 」は、「~なら誰でも」の意味であり、主格または目的格になることができる。 目的格の場合だけ whomever という言い方もあるが、しかし古い言い方(ジーニアス)。 anything に「すべてのもの」の意味があるので、これを使って whichever や whatever を言い換えすることも可能である(桐原)。 たとえば例文 You can choose anything you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 anything が whatever の言い換えなのか whichever の言い換えなのかは、文脈から判断する。 「anything that 」とthatを加えてもよく、つまり例文 You can choose anything that you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 のようになる。 ===== 複合関係副詞 ===== 関係副詞 where , when の末尾に ever をつけた語を「複合関係副詞」といい、具体的には wherever およぼ whenever の事を言う。 複合関係副詞は、副詞節になる。このため、複合関係副詞節は、主格や目的格には普通、ならない。 具体的には、 wherever は「する所はどこでも 」の意味の副詞節を作り、 whenever は、「~する時はいつでも」の意味の副詞節を作る。 wherever 「する所はどこでも 」 たとえば、 wherever you like 「好きな所どこでも」 または同様の意味で wherever you want to 「好きな所どこでも」 wherever は anywhere を使っていいかえできる。 anywhere you like 「好きな所どこでも」または anywhere you want to whenever は、「~する時はいつでも」の意味。 ==== 譲歩の複合関係詞 ==== ===== 譲歩を表す複合関係代名詞 ===== whoever には、「誰が~しようとも」の意味もある。 whichever には、「どちらを~しようとも」の意味もある。 たとえば、 Whichever you choose, で「どちらを選ぼうとも」の意味。 whatever happens, で「何が起きようとも」の意味。 また、happens の末尾 sから分かるように、whatever は三人称単数として扱われるので、もし現在形なら動詞の末尾にsがつく。 同様、whoeverも三人称単数として扱われるので、現在形なら動詞の末尾にsがつく。 「Whichever you choose,」は言い換えで、 No matter which you choose, 訳「どちらを選ぼうとも」とも言い換えできる。 同様、whatever も no matter who で言い換えできる。つまり No matter what happens , 「何が起ころうとも」 の意味。 ===== 譲歩の意味での複合関係副詞 ===== Wherever you are, I'll be thinking of you. 君がどこにいようとも、私は君のことを考えているよ。 Wherever は譲歩の意味では「どこにいようとも」(= no matter where)の意味。 「~するところなら、どこでも」(= at any place where)の意味もある。 whereverがどちらの意味かは、文脈から考える(ロイヤル、桐原)。 whenever you come, 「あなたがいつ来ても」 wheneverは譲歩の意味では「いつ~しても」の意味。 however は譲歩の意味では「どんなに~しても」の意味。 ==== 関係代名詞 ==== 関係代名詞とは、2つの文を接続するとき、前の文中の名詞を説明することで文を接続する語の使い方の事である。例として、 I see a person who bought the pen. などが関係代名詞を用いた文である。この文中では関係代名詞はwhoに対応する。 この文の意味は、'私はそのペンを買った人を見た'となるが、このことから分かる通り、この文は I see a person. He (or She) bought the pen. の2文に分けることが出来る。ここで、下の文のHeは、上の文のa personを表わしている。ここで、Heをwhoに置き換えてできた文をpersonの後に並べる事で、関係代名詞を用いた文を作成することが出来るのである。 この時関係代名詞whoは前の文では目的語a personと同じ意味を持ち、次の文では、主語Heと同じ意味を持つことに注意が必要である。 また、関係代名詞によって説明される名詞を、特に先行詞と呼ぶ。 関係代名詞whoは先行詞が人であるときにしか用いることが出来ない。 先行詞が人でない物体などであるときには、関係代名詞としてwhichが用いられる。 また、関係代名詞のthatは、先行詞が人であっても人以外のものであっても用いることが出来るが、whoやwhichを使うよりも少しだけくだけた言い方になるようである。 ここまでは関係代名詞が後の文の主語となる用法を解説した。ここからは関係代名詞が後の文の主語以外の語となる用法を解説する。例えば、 I gave him a pen which I bought yesterday. のような文がある。この文は「私が昨日買ったペンを彼に渡した。」という意味だが、この文は I gave him a pen. I bought it yesterday. という2つの文を合わせた文である。ここで、2つめの文の目的語であるitをwhichに変えて関係代名詞の文を作るのであるが、通常関係代名詞は先行詞の直後に置くため、whichの場所を2つめの文の文頭に動かして、関係代名詞の文を作るのである。 ここでは目的語的な関係代名詞としてwhichを用いたが、これは人以外の先行詞を修飾するときにしか用いられない。人を修飾するときには、通常whomを用いる。 ただし、whomを使った文章ややや古い言い方に取られるため、形式的でない文章ではwhoを用いることも行なわれるようである。 また、関係代名詞thatは、目的語の関係代名詞として用いることもでき、人が先行詞のときにも人以外のものが先行詞のときにも用いることが出来る。 また、whichやthatが目的語に対する関係代名詞になるときには、それらの関係代名詞はしばしば省略される。実際の文中では正しい関係代名詞を補いながら読むことが必要になる。 更に、所有格が関係代名詞となる場合もあるのでここで解説する。 I left the house whose roof I don't like very much. などが所有格関係代名詞の例である。この文は、 I left the house. I don't like its roof very much. の2文に分けることが出来るが、下の文のItsがthe house'sに対応しているので、この部分をwhoseに置き換え、また関係代名詞を先行詞の直後にするために、文頭に動かしている。ただし、whoseは関係代名詞であるが、所有格であるので直後にwhoseがかかる名詞を取る必要があるため、対応する名詞も文頭に動かしている。 <!-- 名詞にかかる修飾語が多いと、文頭に持って来る部分が多くなることから、 この文は特にインフォーマルな文では、あまり好まれないようである。 michael swan practical english usage より --> whoseは人に対しても、人以外のものに対しても用いることが出来る。 ==== 関係副詞 ==== 関係代名詞は先行詞の様子を表わす文で、代名詞の働きをする語を修飾していた。 関係副詞は先行詞の様子を表わす文中で、副詞の働きをする語を修飾する文である。 例えば、 I like the house where I live. が、関係副詞を用いた文である。この文ではwhereが関係副詞である。上の文は I like the house. I live there. の2文に分けられるが、副詞thereがin the houseに対応することから、thereを関係副詞whereに変え、また関係副詞も対応する先行詞the houseの直後に持って来る必要があることから、whereを文頭に動かし、2つの文を接続したのである。 上の文は関係代名詞whichを用いて、 I like the house in which I live. と書き換えることが出来る。この文では、whichはthe houseに対応する関係代名詞であるが、特に前置詞inに続いて副詞句になる用法であったので、inとまとめて文頭に持って来た用法である。ここでは関係代名詞による副詞句in whichと関係副詞whereが同じ様に扱われている。 ただし、上の文でin whichとする用法はやや形式的であり、 I like the house which I live in. のように関係代名詞whichだけを文頭に持って行くことも、特に口語的な場面ではよく用いられる。 関係副詞whereは場所を表わす語に対してしか用いることが出来ない。他の関係副詞としては when: 時間を表わす語 why: 理由を表わす語 how<del>(the way)</del>: 方法を表わす語(the way は必ず省略) などがある。例文としては I lived there at the time when he came. I don't see the reason why Tom didn't stop. It isn't an easy task to see how he did that. などがあげられる。 ba6df02zwyc2uyw4ehoitoy1jy35e26 207233 207232 2022-08-25T11:35:34Z すじにくシチュー 12058 /* カンマの有無 */ wikitext text/x-wiki === 関係詞 === ==== 関係詞とは ==== I have a friend who lived in Boston. 「私にはボストンに住んでいる友人がいる。」 のような文章での、who は「関係代名詞」という。 まず、「関係詞」は、「関係代名詞」と「関係副詞」の2種類に分類される。 とはいえ、「中学で『関係詞』なんて言葉、習ってないよ!」と思うかもしれない(その時代のカリキュラムによる)。もし中学で習ってない場合、単に下記の「関係代名詞」と「関係副詞」をあわせて「関係詞」と呼ぶ、とも思ってよい。 {| class="wikitable" style="float:left" |+ 関係代名詞の種類 !   !! 主格 !! 所有格 !! 目的格 |- ! 人 |  who / that ||  whose || who / whom / that |- ! 人以外 |  which / that ||  whose / of which  || which / that |- ! 人、人以外 |  that ||  - || that |} {{コラム|高校参考書の読み方| 世間の大人のなかには、「形容詞」と「副詞」の違いが分かってない人とか、少なからず居るんです。「形容詞」と「副詞」の区別ができていないダメな大人が英語学習(してるつもりのHello や good morning など挨拶(あいさつ)文などの大量暗記)でつまづく定番のポイントが、大体は「関係詞」のあたりです。(学校の授業以外に参考書を一冊も読まないとか、授業で照会した例文の暗記だけで乗り切ろうとする人が、つまづく定番ポイントが、「関係詞」です。) 中学英語の授業でもキチンと「形容詞」と「副詞」をそれぞれ教えてるはずなのに、関係代名詞も教えてるのに、授業を聞いてないのか、それとも聞いたけど何も考えずに単語だけ丸暗記したのか。おそらく文科省などが、そういう層(形容詞と副詞の違いを理解できない層)に合わせてか、中学では「関係代名詞」は教えるけど、「関係副詞」は教えないとか、工夫しているのかもしれない。中学は義務教育なので。 裏を返せば、もしアナタが「形容詞」と「副詞」の違いを関係詞などの実例を通して理解できているだけで、マトモな英文法力がある証拠になります。なので、ぜひ、「関係副詞」を理解して、文法力アピールの証拠を身につけましょう。 }} 「関係代名詞」と「関係副詞」の違いは単に、「関係代名詞」とはwho, what, which , that および、whoから格変化として派生した whose や whom が「関係代名詞」である。 たとえば、 This is the house which I lived in. 「これが私の住んでいた家です。」 の which が関係代名詞。 いっぽう、 This is the house where lived. 「これが私の住んでいた家です。」 の where が関係副詞。 名詞のうしろに修飾のために置かれる when や where や why や how が、関係副詞です。 日本語の「副詞」のイメージに引きづられると、whyを忘れがちですので、気をつけましょう。 {{コラム|高校参考書の読み方| 中学で「関係詞」という言葉を習ってなくても高校でいきなり「関係詞」などの言葉を参考書が出したりするが、一般的に大人向けの学術書や教育書では、よくこういう、説明にギャップのある言い回しがよくある。 こういう言い回しの理由としてはおそらく、目標のゴール地点を分かりやすく説明するために、ギャップがあってもゴール地点としての知識を先に説明したい、という事情であろう。 なので、高校以降、教科書の読みかたを小中とは変わる必要がある。少しくらい分からない単語が教科書の文中にあっても、1つや2つくらいの単語が分からないくらいなら、とりあえず(前のページには戻らずに)節末や章末まで読み進めるのがコツである。 裏をかえせば、もしいわゆる文系科目や語学系科目の『勉強法』と称して「少しでもワカラナイことがあれば、すぐに前のページに振り返って」とかのウソの勉強方法を言う大人は、高校入学以降では知ったかぶりなので、無視せよ。 どうしても前ページや中学教材などに戻る場合は、とりあえず節末あたりまでは読んでから、「自分はこのまま高校参考書を読み進めてもワカラなそうだな・・・」と思ったら、そこで始めて戻ればいい(とはいえ、よほどの学力不足でないかぎり、高校参考書でも中学の復習がある程度は出来るので、中学参考書を読み直す必要性は薄いが)。 }} 参考書では分類名の根拠は特に強調されてはいないが、関係代名詞における who , which, that は、参考書によくある一応の説明としては、関係詞節の中から見た場合には代名詞的に名詞格としてwho,which,thatが使われているので、「関係代名詞」としての分類である。 一方、where で場所を修飾したりや when で時期を修飾するのが「関係副詞」である。where や when が「関係副詞」として呼ばれる理由も単に、関係詞節のなかでは副詞として使われているので、「関係副詞」と呼ばれているという理由が、いちおうは参考書によく書いてある。 ※ 伝統的に、平成時代以降の日本の中学・高校の英語教育では、中学では関係代名詞まで(中3あたり)、高校では関係副詞もあつかう、というスタイルである。少なくとも2020年代の現代なら、中学で関係代名詞を習っている(桐原ファクト)。 関係代名詞も関係副詞も、共通して、後ろから修飾している。 日本語の修飾語は基本的に前から名詞などを修飾するが、しかし外国語は必ずしもそうとは限らない。 英語にかぎらず、外国語には、後ろから名詞を修飾する文法もよくある。言語学では、そのように後ろから名詞を修飾する文法のことを、たとえば「後置修飾」などといわれるが、別に覚えなくていい。(ただし、「関係代名詞」や「関係副詞」などの語句は、高校英語の内容なので覚えること。入試には出ないが。) なお、参考書ジーニアスが「後置修飾」という語句を関係詞のコラム節ほかで紹介している。 さて、後置修飾では当然ながら、修飾される対象の名詞が存在する。 関係代名詞において、下記例文の friend のように、関係詞の前に来る修飾対象の名詞のことを「先行詞」という。 I have a friend who lived in Boston. 「私にはボストンに住んでいる友人がいる。」 において、friend が「先行詞」である。 いっぽう、後ろ野側の節のことを「関係詞節」という(ジーニアス、エバーグリーン)。つまり、「who lived in Boston」 あるいは「lived in Boston」 の部分が関係詞節である。who を含むかどうかはあまり本質的でないので、気にしなくていい。 関係代名詞は別に主格でなくてもかまわず、所有格や目的格でも良い。たとえば下記に目的格の例をあげると I have a friend whom I respect. 「私には、私が尊敬している友人がいる。」 のようになる(青チャの例文に、エバーグリーンを組み合わせたwikiオリジナル例文)。 この目的格の例文のように、関係詞節のなかでは、動詞の後ろにはなんの名詞も来ない。 つまり、who I respect のうしろに、けっして who とか whom とか him とか her とかを書いてはいけないし、もし書いたらバツである。(中学でも習っているかもしれないが、あまり中学で詳しく文法を習わないし、高校参考書でもよく指摘されているので念のため) この規則のため、たとえば This is the house '''which''' I lived '''''in'''''. 「これが私の住んでいた家です。」 のように、 前置詞のうしろに名詞が何も来ない文章も、関係代名詞を用いた文章ではありうる(中学で習っているかもしれないが)。 ※ 参考書では説明の都合上、太字や斜め体にされているが、当然だが、実際に英語を書く時には、わざわざ斜めにする必要は無いし、太字にする必要も無い。 英語の文法は、覚えなければいけないこと好くな固唾もあるが、しかし上記のように文法どうしが結びつきあっているので、丸暗記の負担は少なめである。なるべく、文法知識をお互いに関連づけて覚えよう。 ほか、 This is the house '''''in''''' '''which''' I lived. 「これが私の住んでいた家です。」 の in which のような <前置詞+which> の言い回しもあるが、堅い表現である(ジーニアス、エバー)。 なお、that を使う場合、前置詞の後ろにthatを置いてはいけない(エバー)。つまり、必ず、 This is the house '''that''' I lived '''''in''''' . 「これが私の住んでいた家です。」 と言わなければならない。 {{コラム|「前置詞 関係代名詞」の語順になる場合| 前置詞が besides, beyond, except, round, toward ,between, as to , opposite, などの場合、ふつうは文末には回さない。 つまり、たとえば beyondの場合なら、普通は beyond which の語順になる。 ※ インスパイアとロイヤル英文法にしか、besides などと関係詞のことは書いてない。少なくとも、青チャート、ジーニアス、エバーグリーンにて、見当たらないことを確認。あまり高校教育的には重要とは思われてないのだろう。 }} 先行詞が somewhere や anywhere の場合、関係副詞は that になる。あるいは、somewhere などのあとの関係副詞は省略してもいい(ジーニアス)。 関係副詞の where は、用法的には at which または in which に近い(エバー、青チャート)。 Boston is the city which I love. 「私の好きな都市はボストンです。」 のように、「愛する」love の目的語の場合、たとえ愛の対象が場所であっても、上記英文の関係詞は副詞ではないので which になる。 love 「愛する」のあとには、前置詞を使わずに直接的に目的語が来るので。 同様、「訪れる」 visit も、前置詞を使わずに直後に目的地を書く動詞なので、 Boston is the city which I visited. 「ボストンは私が訪れた都市です。」 のようになる(エバー)。 つまり、もし動詞と目的語の場所のあいだに前置詞が来ないなら、where は使えないのが原則であるので、which を使うことになる。 関係副詞 how は、その関係副詞自体に先行詞を含む。 how の意味合いは、the way in which とほぼ同じ(青チャート、エバー、ジーニアス)。 なお、in which はよく省略される。なので参考書には the way (in which)  のように丸カッコで描かれている場合も多い(青チャートの表記がそう)。 ほか、関係副詞 why は、先行詞に the reason などがあってもいいが、先行詞がなくても良い。なので、whyは場合によっては、why自体に先行詞を含む、と見なすことも出来る。 なお、whyには、 This is why 「そういうわけで」や That's why 「そういうわけで」、 などの慣用句がある。 ==== that ==== that に所有格は無い。 ;thatがよく用いられる場合 関係代名詞として that が好まれる場合として、 先行詞に最上級の形容詞や、「第一の」 the first や「第二の」the second ~ などの序数詞がついている場合の関係代名詞には、thatが好まれる。 先行詞が the same ~ (同じ~)の場合や、 the only ~ (ただひとつの)や the very ~(まさにその)といった限定の意味の強い用語の場合、that が好まれる。 先行詞に all, every , any , no がついている場合、thatが好まれる。 ほか、先行詞が 人+人以外 の組み合わせである場合、thatが好まれる。 先行詞が疑問詞の who, which の場合、つづく関係代名詞には that が好まれる。 who が2つ続くと口調が悪いので(青チャート)、当然であろう。 ==== what ==== 関係代名詞としての what はそれ自体が先行詞を含み、「~していること」「~~しているもの」の意味であり、名詞節をつくる。 たとえばエバーグリーンいわく What worries me is the result of the exam. 「私を不安にさせるのは、試験の成績のことだ」 What worries me で「私を不安にさせるのは」の意味(エバ)。 what worries me の部分が主語に使われている。このように文頭が what だからといって、疑問文とは限らないので、早合点しないように。 なお、(※ wiki注)直訳すれば、what worries me 「私を心配させているもの」である。 この使われ方のように、関係代名詞としての what は名詞節をつくる。(ここでの what は、形容詞ではない。) 同様の例をほかの参考書でも見ていこう。 ジーニアスいわく、 I believed what he said. 「私は彼が言った事を信じた。」 である。 ここでも、what が名詞節として使われている。 what の名詞節は、文全体の主語、目的語、補語として使われる(エバ、青)。あまり暗記の必要はなく、名詞が主語、目的語、補語として使われるのだから、それと同様にwhat の名詞節も主語、目的語、補語として使われるのだと理解すれば済む。 ジーニアスの和訳のように、日本語としてとくに不自然でなければ、機械的に「~していること」「~しているもの」と訳せばいい。 このほか、what には、形容詞的に 「(多くはないが)~(する)すべての」という意味の用法もある。たとえば what ( little ) money he had 「彼がもっていた全てのお金」 というふうに使う。 なお、上記の例では money は数えられないので little になっている。数えられる名詞の場合なら few になる。 little や few を省いてよい。つまり what money he had も可(インスパ、青チャ)。 I'll give you what help you need. 「できるだけ、あなたの力になります」←「私の与えられる援助すべてを、あなたにあげます」 ※ エバグリ、青チャ この「すべての」の意味の what を言い換える場合、 all ~ that (インスパ)または any ~ that になる(インスパ、青チャ)。 ==== カンマの有無 ==== 先行詞と関係代名詞の間にカンマ( , )があるかどうかで、意味が変わる。 参考書に「限定用法」と「継続用法」(非制限用法)などと書いてあるのは、このカンマの有無による意味のちがいのこと。詳しくは参考書を読め。なお、ジーニアスと桐原ファクトとブレイクスルーだけ、「非制限用法」という言い回し。 カンマの無いほうが、限定用法であり、先行詞の内容を限定するので、限定用法という。 :※ 中学で習った一般的な関係代名詞も、限定用法。 一方、カンマがあると、カンマ後の関係詞節の意味合いは補足説明になり、これが「継続用法」。 たとえば、 He has two son who works at the bank. 「彼には銀行に勤めている息子が2人いる」 は、限定用法であり、2人以外の息子がいるかは不明。(つまり、銀行に勤めていない3人目の息子がいる可能性がある。) 一方、 He has two son, who works at the bank. 「彼には息子は2人いるのだが、2人は銀行に勤めている。」 なら、息子は2人だけだと分かり、これが継続用法である。 カンマの細かなことを覚えるよりも、そもそも「カンマがある場合、読者は、その直前でそこまでに読んだ文面から、とりあえずの結論を出していい」という事に気づくべきである。そもそも英語のカンマや日本語の読点(「、」)はそういうふうに使って文章を作文するべきなのである。(むしろ、そういうふうに文章を書かないないと、社会や会社(勤務先)などでは「悪文」とされる場合が多いのが実態。『英文法教育の本当の目的が、日本語の論理的な文章の書き方の教育である』などと、昔から教育評論では、よく言われることである)<!-- 日本の英語教育が実は日本語教育も兼ねている、という教育評論が昔からよくあるという事についての出典。 1990年代の後半にアニメ系ラジオ番組で当時の流行の男性声優がそういう話をしてたのを聞いた記憶あります(誰だったか忘れた)。 ほか、英語学者の渡辺昇一がマンガ家・小林よしのりと対談したころの書籍で(90年代後半~2005年ごろ)、渡辺氏がそういう話(英文法などを勉強することで日本語が論理的に書けるようになる)をしていた記憶があります。 ほか、『理科系のための作文技術』マンガ版などを過去に立ち読みした際に、たしかフランス語のような語順を意識して書くと良いとアドバイスされていたような記憶もあります。英語ではなくフランス語という多少の違いはありますが。 --> 関係代名詞だけでなく関係副詞でも同様に、継続用法がある。 ほか、主語が複数形の場合、「そのうちのすべて」の意味で、カンマのあとに which の代わりに all of which を使うことがある(ジーニアス)。つまり、カンマも含めた語順は , all of which ~ の語順。 主語が人間の場合で「そのうちの全員が」と言いたい場合、who の代わりに all of whom になる(青チャート)。 語順は , all of whom ~ である。 ほか、値段や費用などを補足的に説明する場合、 for which を使う(青チャート、ジーニアス)。 そのほか、関係詞節での動詞の種類によっては、たとえば , with whom などもある(ジーニアス)。 「,in which city 」や「 , in which case 」等のように前置詞に加えてさらに形容詞的に which が使われるという場合もあるが(ジーニアス、青チャート)、ジーニアスいわく堅い書き言葉であるとのこと。 なお、関係代名詞の継続用法は、目的格の場合でも関係代名詞を省略できない(インスパイア、ブレイクスルー)。※ ほかの参考書では原級されておらず、教育的な優先度は低いとみられる。 関係副詞 when の継続用法には、「それから(~をした、~をする)」という意味の用法もある(ジーニアス、インスパイア)。 「・・・ , when ~」で、「・・・をして、それから(間をあまり置かずに)~をする」という順序。 ;カンマによる関係詞節の挿入 これとは別に、文中に補足的説明をカンマを前後にともなった関係代名詞などで挿入する方法がある。 例文がないと説明しづらいので、ジーニアスから最低限の引用をすると、 Jennifer, who I met the party, is very attractive. 「ジェニファーはパーティで出会ったのだが、とても魅力的だ。」 のような例文がある。 この場合の前後カンマをともなう関係詞節の挿入の使い方も、継続用法である。なお、ジーニアスおよび桐原ファクトでは継続用法のことを「非制限用法」と読んでいる。 なお、桐原ファクトいわく、よく固有名詞についての補足的説明として、上述のように前後にカンマをともなった関係詞節の挿入があるとこのと。 ジーニアスのほか、青チャート、エバーグリーンが、このようなカンマと関係詞節による挿入の使い方を説明している。 関係代名詞だけでなく関係副詞でも同様に、挿入の用法がある。 ==== 制限用法の二重限定 ==== 青チャート、インスパイア、ロイヤル英文法、ジーニアス総合英語に書いてある。 例文なしで説明が難しいので、それらの参考書を読め。 ==== 複合関係詞 ==== ===== 複合関係代名詞 ===== 疑問詞の末尾に -ever をついたものを複合関係詞と言い、「~なら何でも」のような意味になる。 詳しくは下記を参照。 You can choose whichever you like. 「どちらでも好きなほうを選んでいいよ」 You can choose whatever you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 複合関係詞は、複合関係代名詞または複合関係副詞に分類される。 なお、関係副詞とは、when , where, why, how のことである。 複合関係副詞とは、上述の関係副詞の末尾に -ever がついたもののことである。 なお、that に-ever がついた形のものは無い。 whichever は、いくつか選択肢があって、「その中からどれでも」という意味である。 いっぽう、whatever は、特に選択肢は前提としていない。 whichever は形容詞的に使うことも可能であり、下記のように使える。 You can buy whichever books you like. 「どちらの本でも好きな方を買ってよい。」 「whoever ~ 」は、「~なら誰でも」の意味であり、主格または目的格になることができる。 目的格の場合だけ whomever という言い方もあるが、しかし古い言い方(ジーニアス)。 anything に「すべてのもの」の意味があるので、これを使って whichever や whatever を言い換えすることも可能である(桐原)。 たとえば例文 You can choose anything you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 anything が whatever の言い換えなのか whichever の言い換えなのかは、文脈から判断する。 「anything that 」とthatを加えてもよく、つまり例文 You can choose anything that you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 のようになる。 ===== 複合関係副詞 ===== 関係副詞 where , when の末尾に ever をつけた語を「複合関係副詞」といい、具体的には wherever およぼ whenever の事を言う。 複合関係副詞は、副詞節になる。このため、複合関係副詞節は、主格や目的格には普通、ならない。 具体的には、 wherever は「する所はどこでも 」の意味の副詞節を作り、 whenever は、「~する時はいつでも」の意味の副詞節を作る。 wherever 「する所はどこでも 」 たとえば、 wherever you like 「好きな所どこでも」 または同様の意味で wherever you want to 「好きな所どこでも」 wherever は anywhere を使っていいかえできる。 anywhere you like 「好きな所どこでも」または anywhere you want to whenever は、「~する時はいつでも」の意味。 ==== 譲歩の複合関係詞 ==== ===== 譲歩を表す複合関係代名詞 ===== whoever には、「誰が~しようとも」の意味もある。 whichever には、「どちらを~しようとも」の意味もある。 たとえば、 Whichever you choose, で「どちらを選ぼうとも」の意味。 whatever happens, で「何が起きようとも」の意味。 また、happens の末尾 sから分かるように、whatever は三人称単数として扱われるので、もし現在形なら動詞の末尾にsがつく。 同様、whoeverも三人称単数として扱われるので、現在形なら動詞の末尾にsがつく。 「Whichever you choose,」は言い換えで、 No matter which you choose, 訳「どちらを選ぼうとも」とも言い換えできる。 同様、whatever も no matter who で言い換えできる。つまり No matter what happens , 「何が起ころうとも」 の意味。 ===== 譲歩の意味での複合関係副詞 ===== Wherever you are, I'll be thinking of you. 君がどこにいようとも、私は君のことを考えているよ。 Wherever は譲歩の意味では「どこにいようとも」(= no matter where)の意味。 「~するところなら、どこでも」(= at any place where)の意味もある。 whereverがどちらの意味かは、文脈から考える(ロイヤル、桐原)。 whenever you come, 「あなたがいつ来ても」 wheneverは譲歩の意味では「いつ~しても」の意味。 however は譲歩の意味では「どんなに~しても」の意味。 ==== 関係代名詞 ==== 関係代名詞とは、2つの文を接続するとき、前の文中の名詞を説明することで文を接続する語の使い方の事である。例として、 I see a person who bought the pen. などが関係代名詞を用いた文である。この文中では関係代名詞はwhoに対応する。 この文の意味は、'私はそのペンを買った人を見た'となるが、このことから分かる通り、この文は I see a person. He (or She) bought the pen. の2文に分けることが出来る。ここで、下の文のHeは、上の文のa personを表わしている。ここで、Heをwhoに置き換えてできた文をpersonの後に並べる事で、関係代名詞を用いた文を作成することが出来るのである。 この時関係代名詞whoは前の文では目的語a personと同じ意味を持ち、次の文では、主語Heと同じ意味を持つことに注意が必要である。 また、関係代名詞によって説明される名詞を、特に先行詞と呼ぶ。 関係代名詞whoは先行詞が人であるときにしか用いることが出来ない。 先行詞が人でない物体などであるときには、関係代名詞としてwhichが用いられる。 また、関係代名詞のthatは、先行詞が人であっても人以外のものであっても用いることが出来るが、whoやwhichを使うよりも少しだけくだけた言い方になるようである。 ここまでは関係代名詞が後の文の主語となる用法を解説した。ここからは関係代名詞が後の文の主語以外の語となる用法を解説する。例えば、 I gave him a pen which I bought yesterday. のような文がある。この文は「私が昨日買ったペンを彼に渡した。」という意味だが、この文は I gave him a pen. I bought it yesterday. という2つの文を合わせた文である。ここで、2つめの文の目的語であるitをwhichに変えて関係代名詞の文を作るのであるが、通常関係代名詞は先行詞の直後に置くため、whichの場所を2つめの文の文頭に動かして、関係代名詞の文を作るのである。 ここでは目的語的な関係代名詞としてwhichを用いたが、これは人以外の先行詞を修飾するときにしか用いられない。人を修飾するときには、通常whomを用いる。 ただし、whomを使った文章ややや古い言い方に取られるため、形式的でない文章ではwhoを用いることも行なわれるようである。 また、関係代名詞thatは、目的語の関係代名詞として用いることもでき、人が先行詞のときにも人以外のものが先行詞のときにも用いることが出来る。 また、whichやthatが目的語に対する関係代名詞になるときには、それらの関係代名詞はしばしば省略される。実際の文中では正しい関係代名詞を補いながら読むことが必要になる。 更に、所有格が関係代名詞となる場合もあるのでここで解説する。 I left the house whose roof I don't like very much. などが所有格関係代名詞の例である。この文は、 I left the house. I don't like its roof very much. の2文に分けることが出来るが、下の文のItsがthe house'sに対応しているので、この部分をwhoseに置き換え、また関係代名詞を先行詞の直後にするために、文頭に動かしている。ただし、whoseは関係代名詞であるが、所有格であるので直後にwhoseがかかる名詞を取る必要があるため、対応する名詞も文頭に動かしている。 <!-- 名詞にかかる修飾語が多いと、文頭に持って来る部分が多くなることから、 この文は特にインフォーマルな文では、あまり好まれないようである。 michael swan practical english usage より --> whoseは人に対しても、人以外のものに対しても用いることが出来る。 ==== 関係副詞 ==== 関係代名詞は先行詞の様子を表わす文で、代名詞の働きをする語を修飾していた。 関係副詞は先行詞の様子を表わす文中で、副詞の働きをする語を修飾する文である。 例えば、 I like the house where I live. が、関係副詞を用いた文である。この文ではwhereが関係副詞である。上の文は I like the house. I live there. の2文に分けられるが、副詞thereがin the houseに対応することから、thereを関係副詞whereに変え、また関係副詞も対応する先行詞the houseの直後に持って来る必要があることから、whereを文頭に動かし、2つの文を接続したのである。 上の文は関係代名詞whichを用いて、 I like the house in which I live. と書き換えることが出来る。この文では、whichはthe houseに対応する関係代名詞であるが、特に前置詞inに続いて副詞句になる用法であったので、inとまとめて文頭に持って来た用法である。ここでは関係代名詞による副詞句in whichと関係副詞whereが同じ様に扱われている。 ただし、上の文でin whichとする用法はやや形式的であり、 I like the house which I live in. のように関係代名詞whichだけを文頭に持って行くことも、特に口語的な場面ではよく用いられる。 関係副詞whereは場所を表わす語に対してしか用いることが出来ない。他の関係副詞としては when: 時間を表わす語 why: 理由を表わす語 how<del>(the way)</del>: 方法を表わす語(the way は必ず省略) などがある。例文としては I lived there at the time when he came. I don't see the reason why Tom didn't stop. It isn't an easy task to see how he did that. などがあげられる。 05pik44eilb5gg1keqex8h9xvanlf0v 207235 207233 2022-08-25T11:45:22Z すじにくシチュー 12058 /* カンマの有無 */ wikitext text/x-wiki === 関係詞 === ==== 関係詞とは ==== I have a friend who lived in Boston. 「私にはボストンに住んでいる友人がいる。」 のような文章での、who は「関係代名詞」という。 まず、「関係詞」は、「関係代名詞」と「関係副詞」の2種類に分類される。 とはいえ、「中学で『関係詞』なんて言葉、習ってないよ!」と思うかもしれない(その時代のカリキュラムによる)。もし中学で習ってない場合、単に下記の「関係代名詞」と「関係副詞」をあわせて「関係詞」と呼ぶ、とも思ってよい。 {| class="wikitable" style="float:left" |+ 関係代名詞の種類 !   !! 主格 !! 所有格 !! 目的格 |- ! 人 |  who / that ||  whose || who / whom / that |- ! 人以外 |  which / that ||  whose / of which  || which / that |- ! 人、人以外 |  that ||  - || that |} {{コラム|高校参考書の読み方| 世間の大人のなかには、「形容詞」と「副詞」の違いが分かってない人とか、少なからず居るんです。「形容詞」と「副詞」の区別ができていないダメな大人が英語学習(してるつもりのHello や good morning など挨拶(あいさつ)文などの大量暗記)でつまづく定番のポイントが、大体は「関係詞」のあたりです。(学校の授業以外に参考書を一冊も読まないとか、授業で照会した例文の暗記だけで乗り切ろうとする人が、つまづく定番ポイントが、「関係詞」です。) 中学英語の授業でもキチンと「形容詞」と「副詞」をそれぞれ教えてるはずなのに、関係代名詞も教えてるのに、授業を聞いてないのか、それとも聞いたけど何も考えずに単語だけ丸暗記したのか。おそらく文科省などが、そういう層(形容詞と副詞の違いを理解できない層)に合わせてか、中学では「関係代名詞」は教えるけど、「関係副詞」は教えないとか、工夫しているのかもしれない。中学は義務教育なので。 裏を返せば、もしアナタが「形容詞」と「副詞」の違いを関係詞などの実例を通して理解できているだけで、マトモな英文法力がある証拠になります。なので、ぜひ、「関係副詞」を理解して、文法力アピールの証拠を身につけましょう。 }} 「関係代名詞」と「関係副詞」の違いは単に、「関係代名詞」とはwho, what, which , that および、whoから格変化として派生した whose や whom が「関係代名詞」である。 たとえば、 This is the house which I lived in. 「これが私の住んでいた家です。」 の which が関係代名詞。 いっぽう、 This is the house where lived. 「これが私の住んでいた家です。」 の where が関係副詞。 名詞のうしろに修飾のために置かれる when や where や why や how が、関係副詞です。 日本語の「副詞」のイメージに引きづられると、whyを忘れがちですので、気をつけましょう。 {{コラム|高校参考書の読み方| 中学で「関係詞」という言葉を習ってなくても高校でいきなり「関係詞」などの言葉を参考書が出したりするが、一般的に大人向けの学術書や教育書では、よくこういう、説明にギャップのある言い回しがよくある。 こういう言い回しの理由としてはおそらく、目標のゴール地点を分かりやすく説明するために、ギャップがあってもゴール地点としての知識を先に説明したい、という事情であろう。 なので、高校以降、教科書の読みかたを小中とは変わる必要がある。少しくらい分からない単語が教科書の文中にあっても、1つや2つくらいの単語が分からないくらいなら、とりあえず(前のページには戻らずに)節末や章末まで読み進めるのがコツである。 裏をかえせば、もしいわゆる文系科目や語学系科目の『勉強法』と称して「少しでもワカラナイことがあれば、すぐに前のページに振り返って」とかのウソの勉強方法を言う大人は、高校入学以降では知ったかぶりなので、無視せよ。 どうしても前ページや中学教材などに戻る場合は、とりあえず節末あたりまでは読んでから、「自分はこのまま高校参考書を読み進めてもワカラなそうだな・・・」と思ったら、そこで始めて戻ればいい(とはいえ、よほどの学力不足でないかぎり、高校参考書でも中学の復習がある程度は出来るので、中学参考書を読み直す必要性は薄いが)。 }} 参考書では分類名の根拠は特に強調されてはいないが、関係代名詞における who , which, that は、参考書によくある一応の説明としては、関係詞節の中から見た場合には代名詞的に名詞格としてwho,which,thatが使われているので、「関係代名詞」としての分類である。 一方、where で場所を修飾したりや when で時期を修飾するのが「関係副詞」である。where や when が「関係副詞」として呼ばれる理由も単に、関係詞節のなかでは副詞として使われているので、「関係副詞」と呼ばれているという理由が、いちおうは参考書によく書いてある。 ※ 伝統的に、平成時代以降の日本の中学・高校の英語教育では、中学では関係代名詞まで(中3あたり)、高校では関係副詞もあつかう、というスタイルである。少なくとも2020年代の現代なら、中学で関係代名詞を習っている(桐原ファクト)。 関係代名詞も関係副詞も、共通して、後ろから修飾している。 日本語の修飾語は基本的に前から名詞などを修飾するが、しかし外国語は必ずしもそうとは限らない。 英語にかぎらず、外国語には、後ろから名詞を修飾する文法もよくある。言語学では、そのように後ろから名詞を修飾する文法のことを、たとえば「後置修飾」などといわれるが、別に覚えなくていい。(ただし、「関係代名詞」や「関係副詞」などの語句は、高校英語の内容なので覚えること。入試には出ないが。) なお、参考書ジーニアスが「後置修飾」という語句を関係詞のコラム節ほかで紹介している。 さて、後置修飾では当然ながら、修飾される対象の名詞が存在する。 関係代名詞において、下記例文の friend のように、関係詞の前に来る修飾対象の名詞のことを「先行詞」という。 I have a friend who lived in Boston. 「私にはボストンに住んでいる友人がいる。」 において、friend が「先行詞」である。 いっぽう、後ろ野側の節のことを「関係詞節」という(ジーニアス、エバーグリーン)。つまり、「who lived in Boston」 あるいは「lived in Boston」 の部分が関係詞節である。who を含むかどうかはあまり本質的でないので、気にしなくていい。 関係代名詞は別に主格でなくてもかまわず、所有格や目的格でも良い。たとえば下記に目的格の例をあげると I have a friend whom I respect. 「私には、私が尊敬している友人がいる。」 のようになる(青チャの例文に、エバーグリーンを組み合わせたwikiオリジナル例文)。 この目的格の例文のように、関係詞節のなかでは、動詞の後ろにはなんの名詞も来ない。 つまり、who I respect のうしろに、けっして who とか whom とか him とか her とかを書いてはいけないし、もし書いたらバツである。(中学でも習っているかもしれないが、あまり中学で詳しく文法を習わないし、高校参考書でもよく指摘されているので念のため) この規則のため、たとえば This is the house '''which''' I lived '''''in'''''. 「これが私の住んでいた家です。」 のように、 前置詞のうしろに名詞が何も来ない文章も、関係代名詞を用いた文章ではありうる(中学で習っているかもしれないが)。 ※ 参考書では説明の都合上、太字や斜め体にされているが、当然だが、実際に英語を書く時には、わざわざ斜めにする必要は無いし、太字にする必要も無い。 英語の文法は、覚えなければいけないこと好くな固唾もあるが、しかし上記のように文法どうしが結びつきあっているので、丸暗記の負担は少なめである。なるべく、文法知識をお互いに関連づけて覚えよう。 ほか、 This is the house '''''in''''' '''which''' I lived. 「これが私の住んでいた家です。」 の in which のような <前置詞+which> の言い回しもあるが、堅い表現である(ジーニアス、エバー)。 なお、that を使う場合、前置詞の後ろにthatを置いてはいけない(エバー)。つまり、必ず、 This is the house '''that''' I lived '''''in''''' . 「これが私の住んでいた家です。」 と言わなければならない。 {{コラム|「前置詞 関係代名詞」の語順になる場合| 前置詞が besides, beyond, except, round, toward ,between, as to , opposite, などの場合、ふつうは文末には回さない。 つまり、たとえば beyondの場合なら、普通は beyond which の語順になる。 ※ インスパイアとロイヤル英文法にしか、besides などと関係詞のことは書いてない。少なくとも、青チャート、ジーニアス、エバーグリーンにて、見当たらないことを確認。あまり高校教育的には重要とは思われてないのだろう。 }} 先行詞が somewhere や anywhere の場合、関係副詞は that になる。あるいは、somewhere などのあとの関係副詞は省略してもいい(ジーニアス)。 関係副詞の where は、用法的には at which または in which に近い(エバー、青チャート)。 Boston is the city which I love. 「私の好きな都市はボストンです。」 のように、「愛する」love の目的語の場合、たとえ愛の対象が場所であっても、上記英文の関係詞は副詞ではないので which になる。 love 「愛する」のあとには、前置詞を使わずに直接的に目的語が来るので。 同様、「訪れる」 visit も、前置詞を使わずに直後に目的地を書く動詞なので、 Boston is the city which I visited. 「ボストンは私が訪れた都市です。」 のようになる(エバー)。 つまり、もし動詞と目的語の場所のあいだに前置詞が来ないなら、where は使えないのが原則であるので、which を使うことになる。 関係副詞 how は、その関係副詞自体に先行詞を含む。 how の意味合いは、the way in which とほぼ同じ(青チャート、エバー、ジーニアス)。 なお、in which はよく省略される。なので参考書には the way (in which)  のように丸カッコで描かれている場合も多い(青チャートの表記がそう)。 ほか、関係副詞 why は、先行詞に the reason などがあってもいいが、先行詞がなくても良い。なので、whyは場合によっては、why自体に先行詞を含む、と見なすことも出来る。 なお、whyには、 This is why 「そういうわけで」や That's why 「そういうわけで」、 などの慣用句がある。 ==== that ==== that に所有格は無い。 ;thatがよく用いられる場合 関係代名詞として that が好まれる場合として、 先行詞に最上級の形容詞や、「第一の」 the first や「第二の」the second ~ などの序数詞がついている場合の関係代名詞には、thatが好まれる。 先行詞が the same ~ (同じ~)の場合や、 the only ~ (ただひとつの)や the very ~(まさにその)といった限定の意味の強い用語の場合、that が好まれる。 先行詞に all, every , any , no がついている場合、thatが好まれる。 ほか、先行詞が 人+人以外 の組み合わせである場合、thatが好まれる。 先行詞が疑問詞の who, which の場合、つづく関係代名詞には that が好まれる。 who が2つ続くと口調が悪いので(青チャート)、当然であろう。 ==== what ==== 関係代名詞としての what はそれ自体が先行詞を含み、「~していること」「~~しているもの」の意味であり、名詞節をつくる。 たとえばエバーグリーンいわく What worries me is the result of the exam. 「私を不安にさせるのは、試験の成績のことだ」 What worries me で「私を不安にさせるのは」の意味(エバ)。 what worries me の部分が主語に使われている。このように文頭が what だからといって、疑問文とは限らないので、早合点しないように。 なお、(※ wiki注)直訳すれば、what worries me 「私を心配させているもの」である。 この使われ方のように、関係代名詞としての what は名詞節をつくる。(ここでの what は、形容詞ではない。) 同様の例をほかの参考書でも見ていこう。 ジーニアスいわく、 I believed what he said. 「私は彼が言った事を信じた。」 である。 ここでも、what が名詞節として使われている。 what の名詞節は、文全体の主語、目的語、補語として使われる(エバ、青)。あまり暗記の必要はなく、名詞が主語、目的語、補語として使われるのだから、それと同様にwhat の名詞節も主語、目的語、補語として使われるのだと理解すれば済む。 ジーニアスの和訳のように、日本語としてとくに不自然でなければ、機械的に「~していること」「~しているもの」と訳せばいい。 このほか、what には、形容詞的に 「(多くはないが)~(する)すべての」という意味の用法もある。たとえば what ( little ) money he had 「彼がもっていた全てのお金」 というふうに使う。 なお、上記の例では money は数えられないので little になっている。数えられる名詞の場合なら few になる。 little や few を省いてよい。つまり what money he had も可(インスパ、青チャ)。 I'll give you what help you need. 「できるだけ、あなたの力になります」←「私の与えられる援助すべてを、あなたにあげます」 ※ エバグリ、青チャ この「すべての」の意味の what を言い換える場合、 all ~ that (インスパ)または any ~ that になる(インスパ、青チャ)。 ==== カンマの有無 ==== 先行詞と関係代名詞の間にカンマ( , )があるかどうかで、意味が変わる。 参考書に「限定用法」と「継続用法」(非制限用法)などと書いてあるのは、このカンマの有無による意味のちがいのこと。詳しくは参考書を読め。なお、ジーニアスと桐原ファクトとブレイクスルーだけ、「非制限用法」という言い回し。 カンマの無いほうが、限定用法であり、先行詞の内容を限定するので、限定用法という。 :※ 中学で習った一般的な関係代名詞も、限定用法。 一方、カンマがあると、カンマ後の関係詞節の意味合いは補足説明になり、これが「継続用法」。 たとえば、 He has two son who works at the bank. 「彼には銀行に勤めている息子が2人いる」 は、限定用法であり、2人以外の息子がいるかは不明。(つまり、銀行に勤めていない3人目の息子がいる可能性がある。) 一方、 He has two son, who works at the bank. 「彼には息子は2人いるのだが、2人は銀行に勤めている。」 なら、息子は2人だけだと分かり、これが継続用法である。 カンマの細かなことを覚えるよりも、そもそも「カンマがある場合、読者は、その直前でそこまでに読んだ文面から、とりあえずの結論を出していい」という事に気づくべきである。そもそも英語のカンマや日本語の読点(「、」)はそういうふうに使って文章を作文するべきなのである。(むしろ、そういうふうに文章を書かないないと、社会や会社(勤務先)などでは「悪文」とされる場合が多いのが実態。『英文法教育の本当の目的が、日本語の論理的な文章の書き方の教育である』などと、昔から教育評論では、よく言われることである)<!-- 日本の英語教育が実は日本語教育も兼ねている、という教育評論が昔からよくあるという事についての出典。 1990年代の後半にアニメ系ラジオ番組で当時の流行の男性声優がそういう話をしてたのを聞いた記憶あります(誰だったか忘れた)。 ほか、英語学者の渡辺昇一がマンガ家・小林よしのりと対談したころの書籍で(90年代後半~2005年ごろ)、渡辺氏がそういう話(英文法などを勉強することで日本語が論理的に書けるようになる)をしていた記憶があります。 ほか、『理科系のための作文技術』マンガ版などを過去に立ち読みした際に、たしかフランス語のような語順を意識して書くと良いとアドバイスされていたような記憶もあります。英語ではなくフランス語という多少の違いはありますが。 --> 関係代名詞だけでなく関係副詞でも同様に、継続用法がある。 ほか、主語が複数形の場合、「そのうちのすべて」の意味で、カンマのあとに which の代わりに all of which を使うことがある(ジーニアス)。つまり、カンマも含めた語順は , all of which ~ の語順。 主語が人間の場合で「そのうちの全員が」と言いたい場合、who の代わりに all of whom になる(青チャート)。 語順は , all of whom ~ である。 ほか、値段や費用などを補足的に説明する場合、 for which を使う(青チャート、ジーニアス)。 そのほか、関係詞節での動詞の種類によっては、たとえば , with whom などもある(ジーニアス)。 「,in which city 」や「 , in which case 」等のように前置詞に加えてさらに形容詞的に which が使われるという場合もあるが(ジーニアス、青チャート)、ジーニアスいわく堅い書き言葉であるとのこと。 なお、関係代名詞の継続用法は、目的格の場合でも関係代名詞を省略できない(インスパイア、ブレイクスルー)。※ ほかの参考書では原級されておらず、教育的な優先度は低いとみられる。 関係副詞 when の継続用法は、「それから(~をした、~をする)」という意味の用法の場合が多い(青チャート、ジーニアス、インスパイア)。「・・・ , when ~」で、「・・・をして、それから(間をあまり置かずに)~をする」という順序。これら when の継続用法は、and then または but then などで言い換えできる。この「それから」の意味の場合、when節のままで終わるのが普通。 一方、文中にwhen節が挿入される場合は、そういった順序関係は特に無い(下記の「関係詞節の挿入」についての単元を参照せよ)。区別の仕方は、形式的には when節の終わりにカンマがあるかどうか等で判別できる。ただし、文脈から判断したほうが確実であろう。 ;カンマによる関係詞節の挿入 これとは別に、文中に補足的説明をカンマを前後にともなった関係代名詞などで挿入する方法がある。 例文がないと説明しづらいので、ジーニアスから最低限の引用をすると、 Jennifer, who I met the party, is very attractive. 「ジェニファーはパーティで出会ったのだが、とても魅力的だ。」 のような例文がある。 この場合の前後カンマをともなう関係詞節の挿入の使い方も、継続用法である。なお、ジーニアスおよび桐原ファクトでは継続用法のことを「非制限用法」と読んでいる。 なお、桐原ファクトいわく、よく固有名詞についての補足的説明として、上述のように前後にカンマをともなった関係詞節の挿入があるとこのと。 ジーニアスのほか、青チャート、エバーグリーンが、このようなカンマと関係詞節による挿入の使い方を説明している。 関係代名詞だけでなく関係副詞でも同様に、挿入の用法がある。 ==== 制限用法の二重限定 ==== 青チャート、インスパイア、ロイヤル英文法、ジーニアス総合英語に書いてある。 例文なしで説明が難しいので、それらの参考書を読め。 ==== 複合関係詞 ==== ===== 複合関係代名詞 ===== 疑問詞の末尾に -ever をついたものを複合関係詞と言い、「~なら何でも」のような意味になる。 詳しくは下記を参照。 You can choose whichever you like. 「どちらでも好きなほうを選んでいいよ」 You can choose whatever you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 複合関係詞は、複合関係代名詞または複合関係副詞に分類される。 なお、関係副詞とは、when , where, why, how のことである。 複合関係副詞とは、上述の関係副詞の末尾に -ever がついたもののことである。 なお、that に-ever がついた形のものは無い。 whichever は、いくつか選択肢があって、「その中からどれでも」という意味である。 いっぽう、whatever は、特に選択肢は前提としていない。 whichever は形容詞的に使うことも可能であり、下記のように使える。 You can buy whichever books you like. 「どちらの本でも好きな方を買ってよい。」 「whoever ~ 」は、「~なら誰でも」の意味であり、主格または目的格になることができる。 目的格の場合だけ whomever という言い方もあるが、しかし古い言い方(ジーニアス)。 anything に「すべてのもの」の意味があるので、これを使って whichever や whatever を言い換えすることも可能である(桐原)。 たとえば例文 You can choose anything you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 anything が whatever の言い換えなのか whichever の言い換えなのかは、文脈から判断する。 「anything that 」とthatを加えてもよく、つまり例文 You can choose anything that you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 のようになる。 ===== 複合関係副詞 ===== 関係副詞 where , when の末尾に ever をつけた語を「複合関係副詞」といい、具体的には wherever およぼ whenever の事を言う。 複合関係副詞は、副詞節になる。このため、複合関係副詞節は、主格や目的格には普通、ならない。 具体的には、 wherever は「する所はどこでも 」の意味の副詞節を作り、 whenever は、「~する時はいつでも」の意味の副詞節を作る。 wherever 「する所はどこでも 」 たとえば、 wherever you like 「好きな所どこでも」 または同様の意味で wherever you want to 「好きな所どこでも」 wherever は anywhere を使っていいかえできる。 anywhere you like 「好きな所どこでも」または anywhere you want to whenever は、「~する時はいつでも」の意味。 ==== 譲歩の複合関係詞 ==== ===== 譲歩を表す複合関係代名詞 ===== whoever には、「誰が~しようとも」の意味もある。 whichever には、「どちらを~しようとも」の意味もある。 たとえば、 Whichever you choose, で「どちらを選ぼうとも」の意味。 whatever happens, で「何が起きようとも」の意味。 また、happens の末尾 sから分かるように、whatever は三人称単数として扱われるので、もし現在形なら動詞の末尾にsがつく。 同様、whoeverも三人称単数として扱われるので、現在形なら動詞の末尾にsがつく。 「Whichever you choose,」は言い換えで、 No matter which you choose, 訳「どちらを選ぼうとも」とも言い換えできる。 同様、whatever も no matter who で言い換えできる。つまり No matter what happens , 「何が起ころうとも」 の意味。 ===== 譲歩の意味での複合関係副詞 ===== Wherever you are, I'll be thinking of you. 君がどこにいようとも、私は君のことを考えているよ。 Wherever は譲歩の意味では「どこにいようとも」(= no matter where)の意味。 「~するところなら、どこでも」(= at any place where)の意味もある。 whereverがどちらの意味かは、文脈から考える(ロイヤル、桐原)。 whenever you come, 「あなたがいつ来ても」 wheneverは譲歩の意味では「いつ~しても」の意味。 however は譲歩の意味では「どんなに~しても」の意味。 ==== 関係代名詞 ==== 関係代名詞とは、2つの文を接続するとき、前の文中の名詞を説明することで文を接続する語の使い方の事である。例として、 I see a person who bought the pen. などが関係代名詞を用いた文である。この文中では関係代名詞はwhoに対応する。 この文の意味は、'私はそのペンを買った人を見た'となるが、このことから分かる通り、この文は I see a person. He (or She) bought the pen. の2文に分けることが出来る。ここで、下の文のHeは、上の文のa personを表わしている。ここで、Heをwhoに置き換えてできた文をpersonの後に並べる事で、関係代名詞を用いた文を作成することが出来るのである。 この時関係代名詞whoは前の文では目的語a personと同じ意味を持ち、次の文では、主語Heと同じ意味を持つことに注意が必要である。 また、関係代名詞によって説明される名詞を、特に先行詞と呼ぶ。 関係代名詞whoは先行詞が人であるときにしか用いることが出来ない。 先行詞が人でない物体などであるときには、関係代名詞としてwhichが用いられる。 また、関係代名詞のthatは、先行詞が人であっても人以外のものであっても用いることが出来るが、whoやwhichを使うよりも少しだけくだけた言い方になるようである。 ここまでは関係代名詞が後の文の主語となる用法を解説した。ここからは関係代名詞が後の文の主語以外の語となる用法を解説する。例えば、 I gave him a pen which I bought yesterday. のような文がある。この文は「私が昨日買ったペンを彼に渡した。」という意味だが、この文は I gave him a pen. I bought it yesterday. という2つの文を合わせた文である。ここで、2つめの文の目的語であるitをwhichに変えて関係代名詞の文を作るのであるが、通常関係代名詞は先行詞の直後に置くため、whichの場所を2つめの文の文頭に動かして、関係代名詞の文を作るのである。 ここでは目的語的な関係代名詞としてwhichを用いたが、これは人以外の先行詞を修飾するときにしか用いられない。人を修飾するときには、通常whomを用いる。 ただし、whomを使った文章ややや古い言い方に取られるため、形式的でない文章ではwhoを用いることも行なわれるようである。 また、関係代名詞thatは、目的語の関係代名詞として用いることもでき、人が先行詞のときにも人以外のものが先行詞のときにも用いることが出来る。 また、whichやthatが目的語に対する関係代名詞になるときには、それらの関係代名詞はしばしば省略される。実際の文中では正しい関係代名詞を補いながら読むことが必要になる。 更に、所有格が関係代名詞となる場合もあるのでここで解説する。 I left the house whose roof I don't like very much. などが所有格関係代名詞の例である。この文は、 I left the house. I don't like its roof very much. の2文に分けることが出来るが、下の文のItsがthe house'sに対応しているので、この部分をwhoseに置き換え、また関係代名詞を先行詞の直後にするために、文頭に動かしている。ただし、whoseは関係代名詞であるが、所有格であるので直後にwhoseがかかる名詞を取る必要があるため、対応する名詞も文頭に動かしている。 <!-- 名詞にかかる修飾語が多いと、文頭に持って来る部分が多くなることから、 この文は特にインフォーマルな文では、あまり好まれないようである。 michael swan practical english usage より --> whoseは人に対しても、人以外のものに対しても用いることが出来る。 ==== 関係副詞 ==== 関係代名詞は先行詞の様子を表わす文で、代名詞の働きをする語を修飾していた。 関係副詞は先行詞の様子を表わす文中で、副詞の働きをする語を修飾する文である。 例えば、 I like the house where I live. が、関係副詞を用いた文である。この文ではwhereが関係副詞である。上の文は I like the house. I live there. の2文に分けられるが、副詞thereがin the houseに対応することから、thereを関係副詞whereに変え、また関係副詞も対応する先行詞the houseの直後に持って来る必要があることから、whereを文頭に動かし、2つの文を接続したのである。 上の文は関係代名詞whichを用いて、 I like the house in which I live. と書き換えることが出来る。この文では、whichはthe houseに対応する関係代名詞であるが、特に前置詞inに続いて副詞句になる用法であったので、inとまとめて文頭に持って来た用法である。ここでは関係代名詞による副詞句in whichと関係副詞whereが同じ様に扱われている。 ただし、上の文でin whichとする用法はやや形式的であり、 I like the house which I live in. のように関係代名詞whichだけを文頭に持って行くことも、特に口語的な場面ではよく用いられる。 関係副詞whereは場所を表わす語に対してしか用いることが出来ない。他の関係副詞としては when: 時間を表わす語 why: 理由を表わす語 how<del>(the way)</del>: 方法を表わす語(the way は必ず省略) などがある。例文としては I lived there at the time when he came. I don't see the reason why Tom didn't stop. It isn't an easy task to see how he did that. などがあげられる。 kbnsjbbk8406a6tyklbxqawfyux1zb4 207236 207235 2022-08-25T11:49:38Z すじにくシチュー 12058 /* カンマの有無 */ wikitext text/x-wiki === 関係詞 === ==== 関係詞とは ==== I have a friend who lived in Boston. 「私にはボストンに住んでいる友人がいる。」 のような文章での、who は「関係代名詞」という。 まず、「関係詞」は、「関係代名詞」と「関係副詞」の2種類に分類される。 とはいえ、「中学で『関係詞』なんて言葉、習ってないよ!」と思うかもしれない(その時代のカリキュラムによる)。もし中学で習ってない場合、単に下記の「関係代名詞」と「関係副詞」をあわせて「関係詞」と呼ぶ、とも思ってよい。 {| class="wikitable" style="float:left" |+ 関係代名詞の種類 !   !! 主格 !! 所有格 !! 目的格 |- ! 人 |  who / that ||  whose || who / whom / that |- ! 人以外 |  which / that ||  whose / of which  || which / that |- ! 人、人以外 |  that ||  - || that |} {{コラム|高校参考書の読み方| 世間の大人のなかには、「形容詞」と「副詞」の違いが分かってない人とか、少なからず居るんです。「形容詞」と「副詞」の区別ができていないダメな大人が英語学習(してるつもりのHello や good morning など挨拶(あいさつ)文などの大量暗記)でつまづく定番のポイントが、大体は「関係詞」のあたりです。(学校の授業以外に参考書を一冊も読まないとか、授業で照会した例文の暗記だけで乗り切ろうとする人が、つまづく定番ポイントが、「関係詞」です。) 中学英語の授業でもキチンと「形容詞」と「副詞」をそれぞれ教えてるはずなのに、関係代名詞も教えてるのに、授業を聞いてないのか、それとも聞いたけど何も考えずに単語だけ丸暗記したのか。おそらく文科省などが、そういう層(形容詞と副詞の違いを理解できない層)に合わせてか、中学では「関係代名詞」は教えるけど、「関係副詞」は教えないとか、工夫しているのかもしれない。中学は義務教育なので。 裏を返せば、もしアナタが「形容詞」と「副詞」の違いを関係詞などの実例を通して理解できているだけで、マトモな英文法力がある証拠になります。なので、ぜひ、「関係副詞」を理解して、文法力アピールの証拠を身につけましょう。 }} 「関係代名詞」と「関係副詞」の違いは単に、「関係代名詞」とはwho, what, which , that および、whoから格変化として派生した whose や whom が「関係代名詞」である。 たとえば、 This is the house which I lived in. 「これが私の住んでいた家です。」 の which が関係代名詞。 いっぽう、 This is the house where lived. 「これが私の住んでいた家です。」 の where が関係副詞。 名詞のうしろに修飾のために置かれる when や where や why や how が、関係副詞です。 日本語の「副詞」のイメージに引きづられると、whyを忘れがちですので、気をつけましょう。 {{コラム|高校参考書の読み方| 中学で「関係詞」という言葉を習ってなくても高校でいきなり「関係詞」などの言葉を参考書が出したりするが、一般的に大人向けの学術書や教育書では、よくこういう、説明にギャップのある言い回しがよくある。 こういう言い回しの理由としてはおそらく、目標のゴール地点を分かりやすく説明するために、ギャップがあってもゴール地点としての知識を先に説明したい、という事情であろう。 なので、高校以降、教科書の読みかたを小中とは変わる必要がある。少しくらい分からない単語が教科書の文中にあっても、1つや2つくらいの単語が分からないくらいなら、とりあえず(前のページには戻らずに)節末や章末まで読み進めるのがコツである。 裏をかえせば、もしいわゆる文系科目や語学系科目の『勉強法』と称して「少しでもワカラナイことがあれば、すぐに前のページに振り返って」とかのウソの勉強方法を言う大人は、高校入学以降では知ったかぶりなので、無視せよ。 どうしても前ページや中学教材などに戻る場合は、とりあえず節末あたりまでは読んでから、「自分はこのまま高校参考書を読み進めてもワカラなそうだな・・・」と思ったら、そこで始めて戻ればいい(とはいえ、よほどの学力不足でないかぎり、高校参考書でも中学の復習がある程度は出来るので、中学参考書を読み直す必要性は薄いが)。 }} 参考書では分類名の根拠は特に強調されてはいないが、関係代名詞における who , which, that は、参考書によくある一応の説明としては、関係詞節の中から見た場合には代名詞的に名詞格としてwho,which,thatが使われているので、「関係代名詞」としての分類である。 一方、where で場所を修飾したりや when で時期を修飾するのが「関係副詞」である。where や when が「関係副詞」として呼ばれる理由も単に、関係詞節のなかでは副詞として使われているので、「関係副詞」と呼ばれているという理由が、いちおうは参考書によく書いてある。 ※ 伝統的に、平成時代以降の日本の中学・高校の英語教育では、中学では関係代名詞まで(中3あたり)、高校では関係副詞もあつかう、というスタイルである。少なくとも2020年代の現代なら、中学で関係代名詞を習っている(桐原ファクト)。 関係代名詞も関係副詞も、共通して、後ろから修飾している。 日本語の修飾語は基本的に前から名詞などを修飾するが、しかし外国語は必ずしもそうとは限らない。 英語にかぎらず、外国語には、後ろから名詞を修飾する文法もよくある。言語学では、そのように後ろから名詞を修飾する文法のことを、たとえば「後置修飾」などといわれるが、別に覚えなくていい。(ただし、「関係代名詞」や「関係副詞」などの語句は、高校英語の内容なので覚えること。入試には出ないが。) なお、参考書ジーニアスが「後置修飾」という語句を関係詞のコラム節ほかで紹介している。 さて、後置修飾では当然ながら、修飾される対象の名詞が存在する。 関係代名詞において、下記例文の friend のように、関係詞の前に来る修飾対象の名詞のことを「先行詞」という。 I have a friend who lived in Boston. 「私にはボストンに住んでいる友人がいる。」 において、friend が「先行詞」である。 いっぽう、後ろ野側の節のことを「関係詞節」という(ジーニアス、エバーグリーン)。つまり、「who lived in Boston」 あるいは「lived in Boston」 の部分が関係詞節である。who を含むかどうかはあまり本質的でないので、気にしなくていい。 関係代名詞は別に主格でなくてもかまわず、所有格や目的格でも良い。たとえば下記に目的格の例をあげると I have a friend whom I respect. 「私には、私が尊敬している友人がいる。」 のようになる(青チャの例文に、エバーグリーンを組み合わせたwikiオリジナル例文)。 この目的格の例文のように、関係詞節のなかでは、動詞の後ろにはなんの名詞も来ない。 つまり、who I respect のうしろに、けっして who とか whom とか him とか her とかを書いてはいけないし、もし書いたらバツである。(中学でも習っているかもしれないが、あまり中学で詳しく文法を習わないし、高校参考書でもよく指摘されているので念のため) この規則のため、たとえば This is the house '''which''' I lived '''''in'''''. 「これが私の住んでいた家です。」 のように、 前置詞のうしろに名詞が何も来ない文章も、関係代名詞を用いた文章ではありうる(中学で習っているかもしれないが)。 ※ 参考書では説明の都合上、太字や斜め体にされているが、当然だが、実際に英語を書く時には、わざわざ斜めにする必要は無いし、太字にする必要も無い。 英語の文法は、覚えなければいけないこと好くな固唾もあるが、しかし上記のように文法どうしが結びつきあっているので、丸暗記の負担は少なめである。なるべく、文法知識をお互いに関連づけて覚えよう。 ほか、 This is the house '''''in''''' '''which''' I lived. 「これが私の住んでいた家です。」 の in which のような <前置詞+which> の言い回しもあるが、堅い表現である(ジーニアス、エバー)。 なお、that を使う場合、前置詞の後ろにthatを置いてはいけない(エバー)。つまり、必ず、 This is the house '''that''' I lived '''''in''''' . 「これが私の住んでいた家です。」 と言わなければならない。 {{コラム|「前置詞 関係代名詞」の語順になる場合| 前置詞が besides, beyond, except, round, toward ,between, as to , opposite, などの場合、ふつうは文末には回さない。 つまり、たとえば beyondの場合なら、普通は beyond which の語順になる。 ※ インスパイアとロイヤル英文法にしか、besides などと関係詞のことは書いてない。少なくとも、青チャート、ジーニアス、エバーグリーンにて、見当たらないことを確認。あまり高校教育的には重要とは思われてないのだろう。 }} 先行詞が somewhere や anywhere の場合、関係副詞は that になる。あるいは、somewhere などのあとの関係副詞は省略してもいい(ジーニアス)。 関係副詞の where は、用法的には at which または in which に近い(エバー、青チャート)。 Boston is the city which I love. 「私の好きな都市はボストンです。」 のように、「愛する」love の目的語の場合、たとえ愛の対象が場所であっても、上記英文の関係詞は副詞ではないので which になる。 love 「愛する」のあとには、前置詞を使わずに直接的に目的語が来るので。 同様、「訪れる」 visit も、前置詞を使わずに直後に目的地を書く動詞なので、 Boston is the city which I visited. 「ボストンは私が訪れた都市です。」 のようになる(エバー)。 つまり、もし動詞と目的語の場所のあいだに前置詞が来ないなら、where は使えないのが原則であるので、which を使うことになる。 関係副詞 how は、その関係副詞自体に先行詞を含む。 how の意味合いは、the way in which とほぼ同じ(青チャート、エバー、ジーニアス)。 なお、in which はよく省略される。なので参考書には the way (in which)  のように丸カッコで描かれている場合も多い(青チャートの表記がそう)。 ほか、関係副詞 why は、先行詞に the reason などがあってもいいが、先行詞がなくても良い。なので、whyは場合によっては、why自体に先行詞を含む、と見なすことも出来る。 なお、whyには、 This is why 「そういうわけで」や That's why 「そういうわけで」、 などの慣用句がある。 ==== that ==== that に所有格は無い。 ;thatがよく用いられる場合 関係代名詞として that が好まれる場合として、 先行詞に最上級の形容詞や、「第一の」 the first や「第二の」the second ~ などの序数詞がついている場合の関係代名詞には、thatが好まれる。 先行詞が the same ~ (同じ~)の場合や、 the only ~ (ただひとつの)や the very ~(まさにその)といった限定の意味の強い用語の場合、that が好まれる。 先行詞に all, every , any , no がついている場合、thatが好まれる。 ほか、先行詞が 人+人以外 の組み合わせである場合、thatが好まれる。 先行詞が疑問詞の who, which の場合、つづく関係代名詞には that が好まれる。 who が2つ続くと口調が悪いので(青チャート)、当然であろう。 ==== what ==== 関係代名詞としての what はそれ自体が先行詞を含み、「~していること」「~~しているもの」の意味であり、名詞節をつくる。 たとえばエバーグリーンいわく What worries me is the result of the exam. 「私を不安にさせるのは、試験の成績のことだ」 What worries me で「私を不安にさせるのは」の意味(エバ)。 what worries me の部分が主語に使われている。このように文頭が what だからといって、疑問文とは限らないので、早合点しないように。 なお、(※ wiki注)直訳すれば、what worries me 「私を心配させているもの」である。 この使われ方のように、関係代名詞としての what は名詞節をつくる。(ここでの what は、形容詞ではない。) 同様の例をほかの参考書でも見ていこう。 ジーニアスいわく、 I believed what he said. 「私は彼が言った事を信じた。」 である。 ここでも、what が名詞節として使われている。 what の名詞節は、文全体の主語、目的語、補語として使われる(エバ、青)。あまり暗記の必要はなく、名詞が主語、目的語、補語として使われるのだから、それと同様にwhat の名詞節も主語、目的語、補語として使われるのだと理解すれば済む。 ジーニアスの和訳のように、日本語としてとくに不自然でなければ、機械的に「~していること」「~しているもの」と訳せばいい。 このほか、what には、形容詞的に 「(多くはないが)~(する)すべての」という意味の用法もある。たとえば what ( little ) money he had 「彼がもっていた全てのお金」 というふうに使う。 なお、上記の例では money は数えられないので little になっている。数えられる名詞の場合なら few になる。 little や few を省いてよい。つまり what money he had も可(インスパ、青チャ)。 I'll give you what help you need. 「できるだけ、あなたの力になります」←「私の与えられる援助すべてを、あなたにあげます」 ※ エバグリ、青チャ この「すべての」の意味の what を言い換える場合、 all ~ that (インスパ)または any ~ that になる(インスパ、青チャ)。 ==== カンマの有無 ==== 先行詞と関係代名詞の間にカンマ( , )があるかどうかで、意味が変わる。 参考書に「限定用法」と「継続用法」(非制限用法)などと書いてあるのは、このカンマの有無による意味のちがいのこと。詳しくは参考書を読め。なお、ジーニアスと桐原ファクトとブレイクスルーだけ、「非制限用法」という言い回し。 カンマの無いほうが、限定用法であり、先行詞の内容を限定するので、限定用法という。 :※ 中学で習った一般的な関係代名詞も、限定用法。 一方、カンマがあると、カンマ後の関係詞節の意味合いは補足説明になり、これが「継続用法」。 たとえば、 He has two son who works at the bank. 「彼には銀行に勤めている息子が2人いる」 は、限定用法であり、2人以外の息子がいるかは不明。(つまり、銀行に勤めていない3人目の息子がいる可能性がある。) 一方、 He has two son, who works at the bank. 「彼には息子は2人いるのだが、2人は銀行に勤めている。」 なら、息子は2人だけだと分かり、これが継続用法である。 カンマの細かなことを覚えるよりも、そもそも「カンマがある場合、読者は、その直前でそこまでに読んだ文面から、とりあえずの結論を出していい」という事に気づくべきである。そもそも英語のカンマや日本語の読点(「、」)はそういうふうに使って文章を作文するべきなのである。(むしろ、そういうふうに文章を書かないないと、社会や会社(勤務先)などでは「悪文」とされる場合が多いのが実態。『英文法教育の本当の目的が、日本語の論理的な文章の書き方の教育である』などと、昔から教育評論では、よく言われることである)<!-- 日本の英語教育が実は日本語教育も兼ねている、という教育評論が昔からよくあるという事についての出典。 1990年代の後半にアニメ系ラジオ番組で当時の流行の男性声優がそういう話をしてたのを聞いた記憶あります(誰だったか忘れた)。 ほか、英語学者の渡辺昇一がマンガ家・小林よしのりと対談したころの書籍で(90年代後半~2005年ごろ)、渡辺氏がそういう話(英文法などを勉強することで日本語が論理的に書けるようになる)をしていた記憶があります。 ほか、『理科系のための作文技術』マンガ版などを過去に立ち読みした際に、たしかフランス語のような語順を意識して書くと良いとアドバイスされていたような記憶もあります。英語ではなくフランス語という多少の違いはありますが。 --> 関係代名詞だけでなく関係副詞でも同様に、継続用法がある。 ほか、主語が複数形の場合、「そのうちのすべて」の意味で、カンマのあとに which の代わりに all of which を使うことがある(ジーニアス)。つまり、カンマも含めた語順は , all of which ~ の語順。 主語が人間の場合で「そのうちの全員が」と言いたい場合、who の代わりに all of whom になる(青チャート)。 語順は , all of whom ~ である。 ほか、値段や費用などを補足的に説明する場合、 for which を使う(青チャート、ジーニアス)。 そのほか、関係詞節での動詞の種類によっては、たとえば , with whom などもある(ジーニアス)。 「,in which city 」や「 , in which case 」等のように前置詞に加えてさらに形容詞的に which が使われるという場合もあるが(ジーニアス、青チャート)、ジーニアスいわく堅い書き言葉であるとのこと。 なお、関係代名詞の継続用法は、目的格の場合でも関係代名詞を省略できない(インスパイア、ブレイクスルー)。※ ほかの参考書では原級されておらず、教育的な優先度は低いとみられる。 関係副詞 when の継続用法は、「それから(~をした、~をする)」という意味の用法の場合が多い(青チャート、ジーニアス、インスパイア)。「・・・ , when ~」で、「・・・をして、それから(間をあまり置かずに)~をする」という順序。これら when の継続用法は、and then または but then などで言い換えできる。この「それから」の意味の場合、when節のままで終わるのが普通。 ただし、必ずしも「それから」の意味とは限らず、when節で終わる場合でも、単に先行詞の性質について(たとえば「そのときは~であった」のように)説明しているだけの場合もある(インスパイア)。「それから」か「そのときは~である」か、どちらの意味なのかは文脈から判断することになる。 一方、文中にwhen節が挿入される場合は、そういった順序関係は特に無い(下記の「関係詞節の挿入」についての単元を参照せよ)。区別の仕方は、形式的には when節の終わりにカンマがあるかどうか等で判別できる。ただし、文脈から判断したほうが確実であろう。 ;カンマによる関係詞節の挿入 これとは別に、文中に補足的説明をカンマを前後にともなった関係代名詞などで挿入する方法がある。 例文がないと説明しづらいので、ジーニアスから最低限の引用をすると、 Jennifer, who I met the party, is very attractive. 「ジェニファーはパーティで出会ったのだが、とても魅力的だ。」 のような例文がある。 この場合の前後カンマをともなう関係詞節の挿入の使い方も、継続用法である。なお、ジーニアスおよび桐原ファクトでは継続用法のことを「非制限用法」と読んでいる。 なお、桐原ファクトいわく、よく固有名詞についての補足的説明として、上述のように前後にカンマをともなった関係詞節の挿入があるとこのと。 ジーニアスのほか、青チャート、エバーグリーンが、このようなカンマと関係詞節による挿入の使い方を説明している。 関係代名詞だけでなく関係副詞でも同様に、挿入の用法がある。 ==== 制限用法の二重限定 ==== 青チャート、インスパイア、ロイヤル英文法、ジーニアス総合英語に書いてある。 例文なしで説明が難しいので、それらの参考書を読め。 ==== 複合関係詞 ==== ===== 複合関係代名詞 ===== 疑問詞の末尾に -ever をついたものを複合関係詞と言い、「~なら何でも」のような意味になる。 詳しくは下記を参照。 You can choose whichever you like. 「どちらでも好きなほうを選んでいいよ」 You can choose whatever you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 複合関係詞は、複合関係代名詞または複合関係副詞に分類される。 なお、関係副詞とは、when , where, why, how のことである。 複合関係副詞とは、上述の関係副詞の末尾に -ever がついたもののことである。 なお、that に-ever がついた形のものは無い。 whichever は、いくつか選択肢があって、「その中からどれでも」という意味である。 いっぽう、whatever は、特に選択肢は前提としていない。 whichever は形容詞的に使うことも可能であり、下記のように使える。 You can buy whichever books you like. 「どちらの本でも好きな方を買ってよい。」 「whoever ~ 」は、「~なら誰でも」の意味であり、主格または目的格になることができる。 目的格の場合だけ whomever という言い方もあるが、しかし古い言い方(ジーニアス)。 anything に「すべてのもの」の意味があるので、これを使って whichever や whatever を言い換えすることも可能である(桐原)。 たとえば例文 You can choose anything you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 anything が whatever の言い換えなのか whichever の言い換えなのかは、文脈から判断する。 「anything that 」とthatを加えてもよく、つまり例文 You can choose anything that you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 のようになる。 ===== 複合関係副詞 ===== 関係副詞 where , when の末尾に ever をつけた語を「複合関係副詞」といい、具体的には wherever およぼ whenever の事を言う。 複合関係副詞は、副詞節になる。このため、複合関係副詞節は、主格や目的格には普通、ならない。 具体的には、 wherever は「する所はどこでも 」の意味の副詞節を作り、 whenever は、「~する時はいつでも」の意味の副詞節を作る。 wherever 「する所はどこでも 」 たとえば、 wherever you like 「好きな所どこでも」 または同様の意味で wherever you want to 「好きな所どこでも」 wherever は anywhere を使っていいかえできる。 anywhere you like 「好きな所どこでも」または anywhere you want to whenever は、「~する時はいつでも」の意味。 ==== 譲歩の複合関係詞 ==== ===== 譲歩を表す複合関係代名詞 ===== whoever には、「誰が~しようとも」の意味もある。 whichever には、「どちらを~しようとも」の意味もある。 たとえば、 Whichever you choose, で「どちらを選ぼうとも」の意味。 whatever happens, で「何が起きようとも」の意味。 また、happens の末尾 sから分かるように、whatever は三人称単数として扱われるので、もし現在形なら動詞の末尾にsがつく。 同様、whoeverも三人称単数として扱われるので、現在形なら動詞の末尾にsがつく。 「Whichever you choose,」は言い換えで、 No matter which you choose, 訳「どちらを選ぼうとも」とも言い換えできる。 同様、whatever も no matter who で言い換えできる。つまり No matter what happens , 「何が起ころうとも」 の意味。 ===== 譲歩の意味での複合関係副詞 ===== Wherever you are, I'll be thinking of you. 君がどこにいようとも、私は君のことを考えているよ。 Wherever は譲歩の意味では「どこにいようとも」(= no matter where)の意味。 「~するところなら、どこでも」(= at any place where)の意味もある。 whereverがどちらの意味かは、文脈から考える(ロイヤル、桐原)。 whenever you come, 「あなたがいつ来ても」 wheneverは譲歩の意味では「いつ~しても」の意味。 however は譲歩の意味では「どんなに~しても」の意味。 ==== 関係代名詞 ==== 関係代名詞とは、2つの文を接続するとき、前の文中の名詞を説明することで文を接続する語の使い方の事である。例として、 I see a person who bought the pen. などが関係代名詞を用いた文である。この文中では関係代名詞はwhoに対応する。 この文の意味は、'私はそのペンを買った人を見た'となるが、このことから分かる通り、この文は I see a person. He (or She) bought the pen. の2文に分けることが出来る。ここで、下の文のHeは、上の文のa personを表わしている。ここで、Heをwhoに置き換えてできた文をpersonの後に並べる事で、関係代名詞を用いた文を作成することが出来るのである。 この時関係代名詞whoは前の文では目的語a personと同じ意味を持ち、次の文では、主語Heと同じ意味を持つことに注意が必要である。 また、関係代名詞によって説明される名詞を、特に先行詞と呼ぶ。 関係代名詞whoは先行詞が人であるときにしか用いることが出来ない。 先行詞が人でない物体などであるときには、関係代名詞としてwhichが用いられる。 また、関係代名詞のthatは、先行詞が人であっても人以外のものであっても用いることが出来るが、whoやwhichを使うよりも少しだけくだけた言い方になるようである。 ここまでは関係代名詞が後の文の主語となる用法を解説した。ここからは関係代名詞が後の文の主語以外の語となる用法を解説する。例えば、 I gave him a pen which I bought yesterday. のような文がある。この文は「私が昨日買ったペンを彼に渡した。」という意味だが、この文は I gave him a pen. I bought it yesterday. という2つの文を合わせた文である。ここで、2つめの文の目的語であるitをwhichに変えて関係代名詞の文を作るのであるが、通常関係代名詞は先行詞の直後に置くため、whichの場所を2つめの文の文頭に動かして、関係代名詞の文を作るのである。 ここでは目的語的な関係代名詞としてwhichを用いたが、これは人以外の先行詞を修飾するときにしか用いられない。人を修飾するときには、通常whomを用いる。 ただし、whomを使った文章ややや古い言い方に取られるため、形式的でない文章ではwhoを用いることも行なわれるようである。 また、関係代名詞thatは、目的語の関係代名詞として用いることもでき、人が先行詞のときにも人以外のものが先行詞のときにも用いることが出来る。 また、whichやthatが目的語に対する関係代名詞になるときには、それらの関係代名詞はしばしば省略される。実際の文中では正しい関係代名詞を補いながら読むことが必要になる。 更に、所有格が関係代名詞となる場合もあるのでここで解説する。 I left the house whose roof I don't like very much. などが所有格関係代名詞の例である。この文は、 I left the house. I don't like its roof very much. の2文に分けることが出来るが、下の文のItsがthe house'sに対応しているので、この部分をwhoseに置き換え、また関係代名詞を先行詞の直後にするために、文頭に動かしている。ただし、whoseは関係代名詞であるが、所有格であるので直後にwhoseがかかる名詞を取る必要があるため、対応する名詞も文頭に動かしている。 <!-- 名詞にかかる修飾語が多いと、文頭に持って来る部分が多くなることから、 この文は特にインフォーマルな文では、あまり好まれないようである。 michael swan practical english usage より --> whoseは人に対しても、人以外のものに対しても用いることが出来る。 ==== 関係副詞 ==== 関係代名詞は先行詞の様子を表わす文で、代名詞の働きをする語を修飾していた。 関係副詞は先行詞の様子を表わす文中で、副詞の働きをする語を修飾する文である。 例えば、 I like the house where I live. が、関係副詞を用いた文である。この文ではwhereが関係副詞である。上の文は I like the house. I live there. の2文に分けられるが、副詞thereがin the houseに対応することから、thereを関係副詞whereに変え、また関係副詞も対応する先行詞the houseの直後に持って来る必要があることから、whereを文頭に動かし、2つの文を接続したのである。 上の文は関係代名詞whichを用いて、 I like the house in which I live. と書き換えることが出来る。この文では、whichはthe houseに対応する関係代名詞であるが、特に前置詞inに続いて副詞句になる用法であったので、inとまとめて文頭に持って来た用法である。ここでは関係代名詞による副詞句in whichと関係副詞whereが同じ様に扱われている。 ただし、上の文でin whichとする用法はやや形式的であり、 I like the house which I live in. のように関係代名詞whichだけを文頭に持って行くことも、特に口語的な場面ではよく用いられる。 関係副詞whereは場所を表わす語に対してしか用いることが出来ない。他の関係副詞としては when: 時間を表わす語 why: 理由を表わす語 how<del>(the way)</del>: 方法を表わす語(the way は必ず省略) などがある。例文としては I lived there at the time when he came. I don't see the reason why Tom didn't stop. It isn't an easy task to see how he did that. などがあげられる。 1zp7hr3l0xo6546r4j127r863u3d708 207237 207236 2022-08-25T11:55:35Z すじにくシチュー 12058 /* カンマの有無 */ wikitext text/x-wiki === 関係詞 === ==== 関係詞とは ==== I have a friend who lived in Boston. 「私にはボストンに住んでいる友人がいる。」 のような文章での、who は「関係代名詞」という。 まず、「関係詞」は、「関係代名詞」と「関係副詞」の2種類に分類される。 とはいえ、「中学で『関係詞』なんて言葉、習ってないよ!」と思うかもしれない(その時代のカリキュラムによる)。もし中学で習ってない場合、単に下記の「関係代名詞」と「関係副詞」をあわせて「関係詞」と呼ぶ、とも思ってよい。 {| class="wikitable" style="float:left" |+ 関係代名詞の種類 !   !! 主格 !! 所有格 !! 目的格 |- ! 人 |  who / that ||  whose || who / whom / that |- ! 人以外 |  which / that ||  whose / of which  || which / that |- ! 人、人以外 |  that ||  - || that |} {{コラム|高校参考書の読み方| 世間の大人のなかには、「形容詞」と「副詞」の違いが分かってない人とか、少なからず居るんです。「形容詞」と「副詞」の区別ができていないダメな大人が英語学習(してるつもりのHello や good morning など挨拶(あいさつ)文などの大量暗記)でつまづく定番のポイントが、大体は「関係詞」のあたりです。(学校の授業以外に参考書を一冊も読まないとか、授業で照会した例文の暗記だけで乗り切ろうとする人が、つまづく定番ポイントが、「関係詞」です。) 中学英語の授業でもキチンと「形容詞」と「副詞」をそれぞれ教えてるはずなのに、関係代名詞も教えてるのに、授業を聞いてないのか、それとも聞いたけど何も考えずに単語だけ丸暗記したのか。おそらく文科省などが、そういう層(形容詞と副詞の違いを理解できない層)に合わせてか、中学では「関係代名詞」は教えるけど、「関係副詞」は教えないとか、工夫しているのかもしれない。中学は義務教育なので。 裏を返せば、もしアナタが「形容詞」と「副詞」の違いを関係詞などの実例を通して理解できているだけで、マトモな英文法力がある証拠になります。なので、ぜひ、「関係副詞」を理解して、文法力アピールの証拠を身につけましょう。 }} 「関係代名詞」と「関係副詞」の違いは単に、「関係代名詞」とはwho, what, which , that および、whoから格変化として派生した whose や whom が「関係代名詞」である。 たとえば、 This is the house which I lived in. 「これが私の住んでいた家です。」 の which が関係代名詞。 いっぽう、 This is the house where lived. 「これが私の住んでいた家です。」 の where が関係副詞。 名詞のうしろに修飾のために置かれる when や where や why や how が、関係副詞です。 日本語の「副詞」のイメージに引きづられると、whyを忘れがちですので、気をつけましょう。 {{コラム|高校参考書の読み方| 中学で「関係詞」という言葉を習ってなくても高校でいきなり「関係詞」などの言葉を参考書が出したりするが、一般的に大人向けの学術書や教育書では、よくこういう、説明にギャップのある言い回しがよくある。 こういう言い回しの理由としてはおそらく、目標のゴール地点を分かりやすく説明するために、ギャップがあってもゴール地点としての知識を先に説明したい、という事情であろう。 なので、高校以降、教科書の読みかたを小中とは変わる必要がある。少しくらい分からない単語が教科書の文中にあっても、1つや2つくらいの単語が分からないくらいなら、とりあえず(前のページには戻らずに)節末や章末まで読み進めるのがコツである。 裏をかえせば、もしいわゆる文系科目や語学系科目の『勉強法』と称して「少しでもワカラナイことがあれば、すぐに前のページに振り返って」とかのウソの勉強方法を言う大人は、高校入学以降では知ったかぶりなので、無視せよ。 どうしても前ページや中学教材などに戻る場合は、とりあえず節末あたりまでは読んでから、「自分はこのまま高校参考書を読み進めてもワカラなそうだな・・・」と思ったら、そこで始めて戻ればいい(とはいえ、よほどの学力不足でないかぎり、高校参考書でも中学の復習がある程度は出来るので、中学参考書を読み直す必要性は薄いが)。 }} 参考書では分類名の根拠は特に強調されてはいないが、関係代名詞における who , which, that は、参考書によくある一応の説明としては、関係詞節の中から見た場合には代名詞的に名詞格としてwho,which,thatが使われているので、「関係代名詞」としての分類である。 一方、where で場所を修飾したりや when で時期を修飾するのが「関係副詞」である。where や when が「関係副詞」として呼ばれる理由も単に、関係詞節のなかでは副詞として使われているので、「関係副詞」と呼ばれているという理由が、いちおうは参考書によく書いてある。 ※ 伝統的に、平成時代以降の日本の中学・高校の英語教育では、中学では関係代名詞まで(中3あたり)、高校では関係副詞もあつかう、というスタイルである。少なくとも2020年代の現代なら、中学で関係代名詞を習っている(桐原ファクト)。 関係代名詞も関係副詞も、共通して、後ろから修飾している。 日本語の修飾語は基本的に前から名詞などを修飾するが、しかし外国語は必ずしもそうとは限らない。 英語にかぎらず、外国語には、後ろから名詞を修飾する文法もよくある。言語学では、そのように後ろから名詞を修飾する文法のことを、たとえば「後置修飾」などといわれるが、別に覚えなくていい。(ただし、「関係代名詞」や「関係副詞」などの語句は、高校英語の内容なので覚えること。入試には出ないが。) なお、参考書ジーニアスが「後置修飾」という語句を関係詞のコラム節ほかで紹介している。 さて、後置修飾では当然ながら、修飾される対象の名詞が存在する。 関係代名詞において、下記例文の friend のように、関係詞の前に来る修飾対象の名詞のことを「先行詞」という。 I have a friend who lived in Boston. 「私にはボストンに住んでいる友人がいる。」 において、friend が「先行詞」である。 いっぽう、後ろ野側の節のことを「関係詞節」という(ジーニアス、エバーグリーン)。つまり、「who lived in Boston」 あるいは「lived in Boston」 の部分が関係詞節である。who を含むかどうかはあまり本質的でないので、気にしなくていい。 関係代名詞は別に主格でなくてもかまわず、所有格や目的格でも良い。たとえば下記に目的格の例をあげると I have a friend whom I respect. 「私には、私が尊敬している友人がいる。」 のようになる(青チャの例文に、エバーグリーンを組み合わせたwikiオリジナル例文)。 この目的格の例文のように、関係詞節のなかでは、動詞の後ろにはなんの名詞も来ない。 つまり、who I respect のうしろに、けっして who とか whom とか him とか her とかを書いてはいけないし、もし書いたらバツである。(中学でも習っているかもしれないが、あまり中学で詳しく文法を習わないし、高校参考書でもよく指摘されているので念のため) この規則のため、たとえば This is the house '''which''' I lived '''''in'''''. 「これが私の住んでいた家です。」 のように、 前置詞のうしろに名詞が何も来ない文章も、関係代名詞を用いた文章ではありうる(中学で習っているかもしれないが)。 ※ 参考書では説明の都合上、太字や斜め体にされているが、当然だが、実際に英語を書く時には、わざわざ斜めにする必要は無いし、太字にする必要も無い。 英語の文法は、覚えなければいけないこと好くな固唾もあるが、しかし上記のように文法どうしが結びつきあっているので、丸暗記の負担は少なめである。なるべく、文法知識をお互いに関連づけて覚えよう。 ほか、 This is the house '''''in''''' '''which''' I lived. 「これが私の住んでいた家です。」 の in which のような <前置詞+which> の言い回しもあるが、堅い表現である(ジーニアス、エバー)。 なお、that を使う場合、前置詞の後ろにthatを置いてはいけない(エバー)。つまり、必ず、 This is the house '''that''' I lived '''''in''''' . 「これが私の住んでいた家です。」 と言わなければならない。 {{コラム|「前置詞 関係代名詞」の語順になる場合| 前置詞が besides, beyond, except, round, toward ,between, as to , opposite, などの場合、ふつうは文末には回さない。 つまり、たとえば beyondの場合なら、普通は beyond which の語順になる。 ※ インスパイアとロイヤル英文法にしか、besides などと関係詞のことは書いてない。少なくとも、青チャート、ジーニアス、エバーグリーンにて、見当たらないことを確認。あまり高校教育的には重要とは思われてないのだろう。 }} 先行詞が somewhere や anywhere の場合、関係副詞は that になる。あるいは、somewhere などのあとの関係副詞は省略してもいい(ジーニアス)。 関係副詞の where は、用法的には at which または in which に近い(エバー、青チャート)。 Boston is the city which I love. 「私の好きな都市はボストンです。」 のように、「愛する」love の目的語の場合、たとえ愛の対象が場所であっても、上記英文の関係詞は副詞ではないので which になる。 love 「愛する」のあとには、前置詞を使わずに直接的に目的語が来るので。 同様、「訪れる」 visit も、前置詞を使わずに直後に目的地を書く動詞なので、 Boston is the city which I visited. 「ボストンは私が訪れた都市です。」 のようになる(エバー)。 つまり、もし動詞と目的語の場所のあいだに前置詞が来ないなら、where は使えないのが原則であるので、which を使うことになる。 関係副詞 how は、その関係副詞自体に先行詞を含む。 how の意味合いは、the way in which とほぼ同じ(青チャート、エバー、ジーニアス)。 なお、in which はよく省略される。なので参考書には the way (in which)  のように丸カッコで描かれている場合も多い(青チャートの表記がそう)。 ほか、関係副詞 why は、先行詞に the reason などがあってもいいが、先行詞がなくても良い。なので、whyは場合によっては、why自体に先行詞を含む、と見なすことも出来る。 なお、whyには、 This is why 「そういうわけで」や That's why 「そういうわけで」、 などの慣用句がある。 ==== that ==== that に所有格は無い。 ;thatがよく用いられる場合 関係代名詞として that が好まれる場合として、 先行詞に最上級の形容詞や、「第一の」 the first や「第二の」the second ~ などの序数詞がついている場合の関係代名詞には、thatが好まれる。 先行詞が the same ~ (同じ~)の場合や、 the only ~ (ただひとつの)や the very ~(まさにその)といった限定の意味の強い用語の場合、that が好まれる。 先行詞に all, every , any , no がついている場合、thatが好まれる。 ほか、先行詞が 人+人以外 の組み合わせである場合、thatが好まれる。 先行詞が疑問詞の who, which の場合、つづく関係代名詞には that が好まれる。 who が2つ続くと口調が悪いので(青チャート)、当然であろう。 ==== what ==== 関係代名詞としての what はそれ自体が先行詞を含み、「~していること」「~~しているもの」の意味であり、名詞節をつくる。 たとえばエバーグリーンいわく What worries me is the result of the exam. 「私を不安にさせるのは、試験の成績のことだ」 What worries me で「私を不安にさせるのは」の意味(エバ)。 what worries me の部分が主語に使われている。このように文頭が what だからといって、疑問文とは限らないので、早合点しないように。 なお、(※ wiki注)直訳すれば、what worries me 「私を心配させているもの」である。 この使われ方のように、関係代名詞としての what は名詞節をつくる。(ここでの what は、形容詞ではない。) 同様の例をほかの参考書でも見ていこう。 ジーニアスいわく、 I believed what he said. 「私は彼が言った事を信じた。」 である。 ここでも、what が名詞節として使われている。 what の名詞節は、文全体の主語、目的語、補語として使われる(エバ、青)。あまり暗記の必要はなく、名詞が主語、目的語、補語として使われるのだから、それと同様にwhat の名詞節も主語、目的語、補語として使われるのだと理解すれば済む。 ジーニアスの和訳のように、日本語としてとくに不自然でなければ、機械的に「~していること」「~しているもの」と訳せばいい。 このほか、what には、形容詞的に 「(多くはないが)~(する)すべての」という意味の用法もある。たとえば what ( little ) money he had 「彼がもっていた全てのお金」 というふうに使う。 なお、上記の例では money は数えられないので little になっている。数えられる名詞の場合なら few になる。 little や few を省いてよい。つまり what money he had も可(インスパ、青チャ)。 I'll give you what help you need. 「できるだけ、あなたの力になります」←「私の与えられる援助すべてを、あなたにあげます」 ※ エバグリ、青チャ この「すべての」の意味の what を言い換える場合、 all ~ that (インスパ)または any ~ that になる(インスパ、青チャ)。 ==== カンマの有無 ==== 先行詞と関係代名詞の間にカンマ( , )があるかどうかで、意味が変わる。 参考書に「限定用法」と「継続用法」(非制限用法)などと書いてあるのは、このカンマの有無による意味のちがいのこと。詳しくは参考書を読め。なお、ジーニアスと桐原ファクトとブレイクスルーだけ、「非制限用法」という言い回し。 カンマの無いほうが、限定用法であり、先行詞の内容を限定するので、限定用法という。 :※ 中学で習った一般的な関係代名詞も、限定用法。 一方、カンマがあると、カンマ後の関係詞節の意味合いは補足説明になり、これが「継続用法」。 たとえば、 He has two son who works at the bank. 「彼には銀行に勤めている息子が2人いる」 は、限定用法であり、2人以外の息子がいるかは不明。(つまり、銀行に勤めていない3人目の息子がいる可能性がある。) 一方、 He has two son, who works at the bank. 「彼には息子は2人いるのだが、2人は銀行に勤めている。」 なら、息子は2人だけだと分かり、これが継続用法である。 カンマの細かなことを覚えるよりも、そもそも「カンマがある場合、読者は、その直前でそこまでに読んだ文面から、とりあえずの結論を出していい」という事に気づくべきである。そもそも英語のカンマや日本語の読点(「、」)はそういうふうに使って文章を作文するべきなのである。(むしろ、そういうふうに文章を書かないないと、社会や会社(勤務先)などでは「悪文」とされる場合が多いのが実態。『英文法教育の本当の目的が、日本語の論理的な文章の書き方の教育である』などと、昔から教育評論では、よく言われることである)<!-- 日本の英語教育が実は日本語教育も兼ねている、という教育評論が昔からよくあるという事についての出典。 1990年代の後半にアニメ系ラジオ番組で当時の流行の男性声優がそういう話をしてたのを聞いた記憶あります(誰だったか忘れた)。 ほか、英語学者の渡辺昇一がマンガ家・小林よしのりと対談したころの書籍で(90年代後半~2005年ごろ)、渡辺氏がそういう話(英文法などを勉強することで日本語が論理的に書けるようになる)をしていた記憶があります。 ほか、『理科系のための作文技術』マンガ版などを過去に立ち読みした際に、たしかフランス語のような語順を意識して書くと良いとアドバイスされていたような記憶もあります。英語ではなくフランス語という多少の違いはありますが。 --> 関係代名詞だけでなく関係副詞でも同様に、継続用法がある。 ほか、主語が複数形の場合、「そのうちのすべて」の意味で、カンマのあとに which の代わりに all of which を使うことがある(ジーニアス)。つまり、カンマも含めた語順は , all of which ~ の語順。 主語が人間の場合で「そのうちの全員が」と言いたい場合、who の代わりに all of whom になる(青チャート)。 語順は , all of whom ~ である。 ほか、値段や費用などを補足的に説明する場合、 for which を使う(青チャート、ジーニアス)。 そのほか、関係詞節での動詞の種類によっては、たとえば , with whom などもある(ジーニアス)。 「,in which city 」や「 , in which case 」等のように前置詞に加えてさらに形容詞的に which が使われるという場合もあるが(ジーニアス、青チャート)、ジーニアスいわく堅い書き言葉であるとのこと。 なお、関係代名詞の継続用法は、目的格の場合でも関係代名詞を省略できない(インスパイア、ブレイクスルー)。※ ほかの参考書では原級されておらず、教育的な優先度は低いとみられる。 関係副詞 when の継続用法は、「それから(~をした、~をする)」という意味の用法の場合が多い(青チャート、ジーニアス、インスパイア)。つまり「先に起きた事, when 後に起きた事」の語順。 「・・・ , when ~」で、「・・・をして、それから(間をあまり置かずに)~をする」という順序。これら when の継続用法は、and then または but then などで言い換えできる。この「それから」の意味の場合、when節のままで終わるのが普通。 ただし、必ずしも「それから」の意味とは限らず、when 節で終わる場合でも、単に先行詞の性質について(たとえば「そのときは~であった」のように)説明しているだけの場合もある(インスパイアの例文 He was born in , when Heisei era began. )。「それから」か「そのときは~である」か、どちらの意味なのかは文脈から判断することになる。 ※ なお、インスパイアは he was born 以下略の例文で「それから」の意味だと解説しているが、しかし解説内容と例文が合致してない。 when だけでなく where でも、「先に起きた事, where 後に起きた事」という「それから」の順序を説明できる。単に、「先に起きた事」の末尾が場所の名詞なら where が続くだけ。もし「先に起きた事」の末尾が時間の名詞なら when が続くだけである(インスパイア)。 一方、文中にwhen節が挿入される場合は、そういった順序関係は特に無い(下記の「関係詞節の挿入」についての単元を参照せよ)。区別の仕方は、形式的には when節の終わりにカンマがあるかどうか等で判別できる。ただし、文脈から判断したほうが確実であろう。 ;カンマによる関係詞節の挿入 これとは別に、文中に補足的説明をカンマを前後にともなった関係代名詞などで挿入する方法がある。 例文がないと説明しづらいので、ジーニアスから最低限の引用をすると、 Jennifer, who I met the party, is very attractive. 「ジェニファーはパーティで出会ったのだが、とても魅力的だ。」 のような例文がある。 この場合の前後カンマをともなう関係詞節の挿入の使い方も、継続用法である。なお、ジーニアスおよび桐原ファクトでは継続用法のことを「非制限用法」と読んでいる。 なお、桐原ファクトいわく、よく固有名詞についての補足的説明として、上述のように前後にカンマをともなった関係詞節の挿入があるとこのと。 ジーニアスのほか、青チャート、エバーグリーンが、このようなカンマと関係詞節による挿入の使い方を説明している。 関係代名詞だけでなく関係副詞でも同様に、挿入の用法がある。 ==== 制限用法の二重限定 ==== 青チャート、インスパイア、ロイヤル英文法、ジーニアス総合英語に書いてある。 例文なしで説明が難しいので、それらの参考書を読め。 ==== 複合関係詞 ==== ===== 複合関係代名詞 ===== 疑問詞の末尾に -ever をついたものを複合関係詞と言い、「~なら何でも」のような意味になる。 詳しくは下記を参照。 You can choose whichever you like. 「どちらでも好きなほうを選んでいいよ」 You can choose whatever you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 複合関係詞は、複合関係代名詞または複合関係副詞に分類される。 なお、関係副詞とは、when , where, why, how のことである。 複合関係副詞とは、上述の関係副詞の末尾に -ever がついたもののことである。 なお、that に-ever がついた形のものは無い。 whichever は、いくつか選択肢があって、「その中からどれでも」という意味である。 いっぽう、whatever は、特に選択肢は前提としていない。 whichever は形容詞的に使うことも可能であり、下記のように使える。 You can buy whichever books you like. 「どちらの本でも好きな方を買ってよい。」 「whoever ~ 」は、「~なら誰でも」の意味であり、主格または目的格になることができる。 目的格の場合だけ whomever という言い方もあるが、しかし古い言い方(ジーニアス)。 anything に「すべてのもの」の意味があるので、これを使って whichever や whatever を言い換えすることも可能である(桐原)。 たとえば例文 You can choose anything you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 anything が whatever の言い換えなのか whichever の言い換えなのかは、文脈から判断する。 「anything that 」とthatを加えてもよく、つまり例文 You can choose anything that you like. 「どれでも好きなのを選んでいいよ」 のようになる。 ===== 複合関係副詞 ===== 関係副詞 where , when の末尾に ever をつけた語を「複合関係副詞」といい、具体的には wherever およぼ whenever の事を言う。 複合関係副詞は、副詞節になる。このため、複合関係副詞節は、主格や目的格には普通、ならない。 具体的には、 wherever は「する所はどこでも 」の意味の副詞節を作り、 whenever は、「~する時はいつでも」の意味の副詞節を作る。 wherever 「する所はどこでも 」 たとえば、 wherever you like 「好きな所どこでも」 または同様の意味で wherever you want to 「好きな所どこでも」 wherever は anywhere を使っていいかえできる。 anywhere you like 「好きな所どこでも」または anywhere you want to whenever は、「~する時はいつでも」の意味。 ==== 譲歩の複合関係詞 ==== ===== 譲歩を表す複合関係代名詞 ===== whoever には、「誰が~しようとも」の意味もある。 whichever には、「どちらを~しようとも」の意味もある。 たとえば、 Whichever you choose, で「どちらを選ぼうとも」の意味。 whatever happens, で「何が起きようとも」の意味。 また、happens の末尾 sから分かるように、whatever は三人称単数として扱われるので、もし現在形なら動詞の末尾にsがつく。 同様、whoeverも三人称単数として扱われるので、現在形なら動詞の末尾にsがつく。 「Whichever you choose,」は言い換えで、 No matter which you choose, 訳「どちらを選ぼうとも」とも言い換えできる。 同様、whatever も no matter who で言い換えできる。つまり No matter what happens , 「何が起ころうとも」 の意味。 ===== 譲歩の意味での複合関係副詞 ===== Wherever you are, I'll be thinking of you. 君がどこにいようとも、私は君のことを考えているよ。 Wherever は譲歩の意味では「どこにいようとも」(= no matter where)の意味。 「~するところなら、どこでも」(= at any place where)の意味もある。 whereverがどちらの意味かは、文脈から考える(ロイヤル、桐原)。 whenever you come, 「あなたがいつ来ても」 wheneverは譲歩の意味では「いつ~しても」の意味。 however は譲歩の意味では「どんなに~しても」の意味。 ==== 関係代名詞 ==== 関係代名詞とは、2つの文を接続するとき、前の文中の名詞を説明することで文を接続する語の使い方の事である。例として、 I see a person who bought the pen. などが関係代名詞を用いた文である。この文中では関係代名詞はwhoに対応する。 この文の意味は、'私はそのペンを買った人を見た'となるが、このことから分かる通り、この文は I see a person. He (or She) bought the pen. の2文に分けることが出来る。ここで、下の文のHeは、上の文のa personを表わしている。ここで、Heをwhoに置き換えてできた文をpersonの後に並べる事で、関係代名詞を用いた文を作成することが出来るのである。 この時関係代名詞whoは前の文では目的語a personと同じ意味を持ち、次の文では、主語Heと同じ意味を持つことに注意が必要である。 また、関係代名詞によって説明される名詞を、特に先行詞と呼ぶ。 関係代名詞whoは先行詞が人であるときにしか用いることが出来ない。 先行詞が人でない物体などであるときには、関係代名詞としてwhichが用いられる。 また、関係代名詞のthatは、先行詞が人であっても人以外のものであっても用いることが出来るが、whoやwhichを使うよりも少しだけくだけた言い方になるようである。 ここまでは関係代名詞が後の文の主語となる用法を解説した。ここからは関係代名詞が後の文の主語以外の語となる用法を解説する。例えば、 I gave him a pen which I bought yesterday. のような文がある。この文は「私が昨日買ったペンを彼に渡した。」という意味だが、この文は I gave him a pen. I bought it yesterday. という2つの文を合わせた文である。ここで、2つめの文の目的語であるitをwhichに変えて関係代名詞の文を作るのであるが、通常関係代名詞は先行詞の直後に置くため、whichの場所を2つめの文の文頭に動かして、関係代名詞の文を作るのである。 ここでは目的語的な関係代名詞としてwhichを用いたが、これは人以外の先行詞を修飾するときにしか用いられない。人を修飾するときには、通常whomを用いる。 ただし、whomを使った文章ややや古い言い方に取られるため、形式的でない文章ではwhoを用いることも行なわれるようである。 また、関係代名詞thatは、目的語の関係代名詞として用いることもでき、人が先行詞のときにも人以外のものが先行詞のときにも用いることが出来る。 また、whichやthatが目的語に対する関係代名詞になるときには、それらの関係代名詞はしばしば省略される。実際の文中では正しい関係代名詞を補いながら読むことが必要になる。 更に、所有格が関係代名詞となる場合もあるのでここで解説する。 I left the house whose roof I don't like very much. などが所有格関係代名詞の例である。この文は、 I left the house. I don't like its roof very much. の2文に分けることが出来るが、下の文のItsがthe house'sに対応しているので、この部分をwhoseに置き換え、また関係代名詞を先行詞の直後にするために、文頭に動かしている。ただし、whoseは関係代名詞であるが、所有格であるので直後にwhoseがかかる名詞を取る必要があるため、対応する名詞も文頭に動かしている。 <!-- 名詞にかかる修飾語が多いと、文頭に持って来る部分が多くなることから、 この文は特にインフォーマルな文では、あまり好まれないようである。 michael swan practical english usage より --> whoseは人に対しても、人以外のものに対しても用いることが出来る。 ==== 関係副詞 ==== 関係代名詞は先行詞の様子を表わす文で、代名詞の働きをする語を修飾していた。 関係副詞は先行詞の様子を表わす文中で、副詞の働きをする語を修飾する文である。 例えば、 I like the house where I live. が、関係副詞を用いた文である。この文ではwhereが関係副詞である。上の文は I like the house. I live there. の2文に分けられるが、副詞thereがin the houseに対応することから、thereを関係副詞whereに変え、また関係副詞も対応する先行詞the houseの直後に持って来る必要があることから、whereを文頭に動かし、2つの文を接続したのである。 上の文は関係代名詞whichを用いて、 I like the house in which I live. と書き換えることが出来る。この文では、whichはthe houseに対応する関係代名詞であるが、特に前置詞inに続いて副詞句になる用法であったので、inとまとめて文頭に持って来た用法である。ここでは関係代名詞による副詞句in whichと関係副詞whereが同じ様に扱われている。 ただし、上の文でin whichとする用法はやや形式的であり、 I like the house which I live in. のように関係代名詞whichだけを文頭に持って行くことも、特に口語的な場面ではよく用いられる。 関係副詞whereは場所を表わす語に対してしか用いることが出来ない。他の関係副詞としては when: 時間を表わす語 why: 理由を表わす語 how<del>(the way)</del>: 方法を表わす語(the way は必ず省略) などがある。例文としては I lived there at the time when he came. I don't see the reason why Tom didn't stop. It isn't an easy task to see how he did that. などがあげられる。 qrxpz9wwbqaifzxyaxlwcikki9um7de 高校英語の文法/比較 0 35054 207181 204377 2022-08-25T01:41:40Z すじにくシチュー 12058 絶対比較級 wikitext text/x-wiki === 比較 === oldの比較級には、2種類ある。 elder というのがあり、兄弟姉妹の年齢について「年上の」という意味である。 単に年上なだけや、あるいは物や事が古いだけの場合は old でいう。なので、単に年上であることを older で言ってもよい。なので、中学では elder は一般に習わないのも妥当である。 old(古い、年をとった) - older(より古い、(単に)年上の) - oldest(最も古い、最も年上の) old - elder(兄弟姉妹において年上の) -eldest (兄弟姉妹で最年長の) である。 late(時間に関して遅れている) - later(より遅れた) - latest(もっとも遅れた) late(順序が後のほうの) -latter (後半の)- last(最後の) である。 far(距離が遠い) - farther - farthest far(程度が「いっそう」)- further - furthest なお、elder は elder brother や elder sister のように名詞を修飾する用法でしか用いられない(桐原フォレスト、ロイヤル)。 つまり、 be動詞 + elder (×)みたいな言い方はしない。 アメリカだと、兄弟姉妹でも兄は older sister または big brother と言い、姉も同様に older sister または big sister である。アメリカでは、elder による表現は古風だと感じられている(桐原フォレスト、ロイヤル)。 ==== as 原級 as ==== Mary is as tall as Bob (is). メアリーはボブと同じくらいの身長だ。 否定形の構文は、not as 原級 as as 原級 a 名詞 as ~ ※ 未記述 I'm not as well as you. 「私はあなたほど上手ではない」 倍数表現は、 X times as 原級 as ~ たとえば、 four times as 原級 as ~ なら、「~の4倍、・・・である」の意味。 This rooms is four times as large as that one. 「この部屋はあの部屋の4倍の大きさだ。」 小さくなる場合、times の代わりに、別の形容詞が入る。 This rooms is half as large as that one. 「この部屋はあの部屋の半分の大きさだ。」 2分の1の場合は half , 3分の1の場合は one-third , 4分の1の場合は a quarter または one quarter である。 This rooms is one-third as large as that one. 「この部屋はあの部屋の3分の1の大きさだ。」 This rooms is a quarter as large as that one. 「この部屋はあの部屋の4分の1の大きさだ。」 なお、疑問文で「何倍の大きさですか?」と当ときは、 How many times larger ~? と比較級になる。疑問文では、 as ~ as は使わない(ロイヤル英文法)。 さて、平叙文の話題に戻る。 「as 原級 as ~ 」の代わりに「the 名詞 of ~ 」によって表現する方法もある。 This rooms is '''four times the size of''' that one. 「この部屋はあの部屋の4倍の大きさだ。」 the 名詞 of の名詞がどの単語になるかは、比較される量の種類によって変わり、たとえば size(体積などの大きさ) のほか amount(量) , length(長さ) , height(高さ) , number(数) , weight (重さ)、などがある。 そのほか、慣用表現として、 as soon as possible で「できるだけ早く」の意味。 as soon as S can の場合もある(Sはその動作をする主語の人)。 なお、主節が過去形の場合、時制の一致により as soon as S could になる。 文脈によって soon の代わりに fast や early の場合もある(桐原、ジーニアスなど)。 つまり、 as early as possible や as fast as possible など。 ==== その他 ==== 最上級は、一番程度の高いものだけでなく、second や third などをおぎなうことにより、○○番目に程度の高いものをあらわすこともできる。 He is the second tallest boy in the class. 「彼はこのクラスの中で2番目に背が高い男子です。」 同様に、3番目に背が高いなら the third tallest boy になり, 4番目に背が高いなら the fourth tallest boy になる。 なお、「もっとも~でない」、たとえば「最も長くない(=一番短い)」は、 the least long のようになる。 long でなく least  のほうが最上級であり、littleの最上級がleast である。 「the least +原級 」である。 なお、活用は little - less -least である。 だが実際には、アメリカ英語や口語などで、とくに比較級で littler や least などの単語もあるのが実際である(ロイヤル)。ただし、これらはニュアンスが限られるので、事情を知らない日本人は使わないほうが良い ラテン語からきた形容詞には senior(年上の),junior(年下の),superior(優れた),inferior(劣った),,, などがあるが、これらの比較の用法の構文では than の代わりに to を用い、また、修飾語として much や far を使う。 これら senior などの形容詞は、それ自体に比較の意味がある(ジーニアス、フォレスト)。そのことからか、比較級や最上級は変化しない。また、to のあとに人称代名詞が来る場合は目的格にする(ロイヤル、フォレスト)。 He is three years senior to me. 「彼は私より三歳上だ。」 = He is three years older than I. ;one of the 最上級 本来、「最上」とは原則的に一つであるが(ジーニアス)、しかし英語では最上級を使った構文で、「one o the 最上級」で、その性質が高い程度にあるグループのひとつを表す用法がある。和訳では、よく「最も~なうちのひとつ」と訳される。 ;by far と much など最上級の強調 最上級を「はるかに」「ずっと」の意味で強調したい場合、 by far か much を使い、位置は the の前になる。 つまり、たとえば the best player を強調するなら、 by far the best player または much the best player のようになる。 いっぽう、very で強調する場合、 the very best player になる。 ;不等号 英語の 「more than A」 や「比較級 than A」は、Aより程度の大きいものであるという表現であり、Aと同程度のものは含まない。つまり 不等号を使えば >A であるという表現である(桐原)。 一方、 not more than A や not 比較級 than A は、A と同程度のものを含む。つまり、≦A である。 これは数学でも同じであり、数学でも >A の否定は ≦A である。 では、「~以上」と言いたい場合、どう言うのかについては、これはもう高校英語の範囲外であり、一般的な高校参考書には無い。(ロイヤル英文法には書いてある。) ;all the 比較級 「all the +比較級 + for ~(理由)」で、「~なので、ますます・・・になった」の意味。 for を使う場合は後ろに名詞句を使う。 for の代わりに because でもよく、その場合は後ろは文章になる。 「none the +比較級 + for ~(経験や出来事)」で、「~だからといって、・・・ではない」の意味。 なお、noneの場合、後半にbecauseはあまり使われない(ジーニアス)。 ===== 絶対比較級 ===== 英語教育の比較の単元において、「絶対比較級」と「絶対最上級」というのがある。 「絶対比較級」と「絶対最上級」とは異なる。 「絶対比較級」は、比較級を用いているが、ばくぜんと程度が高いことを示す表現であり、全体を2つに分けた場合に程度の高いほうに属するという程度の表現であり、 例として下記のようなものがある。 the younger generation 「若い世代」、 the upper class 「上流階級」、 the lower class 「上流階級」、 higher education 「高等教育」、 など(エバグリ、インスパ、ジーニアス)。 ===== 絶対最上級 ===== 絶対最上級は、最上級を用いているが、単に程度が非常に高いことを示す表現であり(青チャート)、具体的な比較の対象をもたない(ロイヤル、ジーニアス)。 たとえば、clever (ロイヤル英文法)や important (ジーニアス)やkind(フォレスト)やhappy(青チャ)など何でもいいが、 a most 形容詞 のように冠詞が a になる。 たとえば a most clever (とても利口) である。 この用法はやや特殊であり、本来なら最上級の語形変化が -est の語であっても例外的に most で強調する(フォレスト、青チャート)。ただし、ジーニアスやロイヤルを見てもそこまで書かれておらず、入試ではそこまで問われづらいだろう。 ===== 比較級を使ったその他の表現 ===== more or less 多かれ少なかれ sooner or later 遅かれ早かれ I know better than go to ~(不定詞) 「私は~するほどの馬鹿ではないよ」 not even ○○, much less ~ 「○○すらない(/できない/しない)のだから、ましてや~なはずがない」 ==== 原級・比較級を使って最上級に近い意味を表す形 ==== ===== 原級を使って最上級に近い意味を表す形 ===== 「as 原級 as ○○ 」は基本的な意味は「○○と同じくらいに ~ である」の意味。 しかし例外的に any がついて「as 原級 as any」になると、これは程度が高いことをあらわす表現になる。 「any」には、「すべての」という意味がある。桐原はこれを用いて説明している。だが、世界中に存在するすべてのものと同じだとしても、だったら世界全体で平均化されるはずなわけで、やはり例外的に扱うのが正しいだろう。 ただし、もとの「同じくらい」の意味を引きずってか、断定的ではないとされ、「もしかしたら程度が高くないかもしれず、同じくらいかもしれない」という若干控えめなニュアンスもある(ジーニアス)。 和訳の際は、肯定形で訳そうとしも日本語には対応する肯定の言い回しが無いので、技巧的ではあるが、否定形で「他のものに劣らないくらい、~である」と訳すのが良いだろう(ジーニアス、ロイヤル)。 参考書によっては「最上級の意味を表す」などと書いてあるが、しかし、厳密には、最上級の可能性をあらわす構文だろう。なお、ジーニアスの単元名では「原級を使って最上級に近い意味を表す」である。 同様に、論理的でなく例外的な表現だが、 「as 原級 as ever lived 」で「古来まれなほどに ~ である」の意味になる。これは文学的な表現であるので(ロイヤル、ジーニアス)、あまり論理的に考えても仕方が無い。 なお、これと紛らわしいが、lived 無しの「as 原級 as ever」は「あいかわらず~である」の意味。 こちらのほうは論理的に導ける。ever は経験を表す単語であり、 観察者の著者・筆者などが過去に観察した経験(ever)と同じ(as 原級 as)ようであるということから、「あいかわらず」と言い表せる。 ===== 比較級を使って最上級に近い意味を表す形 ===== than any other たとえば、 Bob is taller than any other in the class. 「ボブはクラスの中でほかの誰よりも背が高い」 のように使う。 このように、 than any other は「他のどの○○よりも~である」である。これは、any を「すべての」と解釈すれば、論理的に導ける。 ===== no other 文 ===== 「No other A ・・・ 比較級 than B 」は「ほかのどのAもBより~ではない」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。なお、Bより上はいないと言ってるだけであり、Bと同程度のものがいる可能性は残されている。 いっぽう、 「No other A ・・・ as 原級 as B 」は「どのAもBほど~ではない」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。 参考書では特に言及されていないが、この場合は、同程度のものが残されている可能性は、この構文の場合は無いと考えられている。 「A be動詞(is,are など)比較級 than any other B 」は「AはほかのどのBよりも~である」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。 7hzq7yvfp9yqzavqw7uzewfxzpgu4r5 207182 207181 2022-08-25T03:12:09Z すじにくシチュー 12058 /* 絶対最上級 */ wikitext text/x-wiki === 比較 === oldの比較級には、2種類ある。 elder というのがあり、兄弟姉妹の年齢について「年上の」という意味である。 単に年上なだけや、あるいは物や事が古いだけの場合は old でいう。なので、単に年上であることを older で言ってもよい。なので、中学では elder は一般に習わないのも妥当である。 old(古い、年をとった) - older(より古い、(単に)年上の) - oldest(最も古い、最も年上の) old - elder(兄弟姉妹において年上の) -eldest (兄弟姉妹で最年長の) である。 late(時間に関して遅れている) - later(より遅れた) - latest(もっとも遅れた) late(順序が後のほうの) -latter (後半の)- last(最後の) である。 far(距離が遠い) - farther - farthest far(程度が「いっそう」)- further - furthest なお、elder は elder brother や elder sister のように名詞を修飾する用法でしか用いられない(桐原フォレスト、ロイヤル)。 つまり、 be動詞 + elder (×)みたいな言い方はしない。 アメリカだと、兄弟姉妹でも兄は older sister または big brother と言い、姉も同様に older sister または big sister である。アメリカでは、elder による表現は古風だと感じられている(桐原フォレスト、ロイヤル)。 ==== as 原級 as ==== Mary is as tall as Bob (is). メアリーはボブと同じくらいの身長だ。 否定形の構文は、not as 原級 as as 原級 a 名詞 as ~ ※ 未記述 I'm not as well as you. 「私はあなたほど上手ではない」 倍数表現は、 X times as 原級 as ~ たとえば、 four times as 原級 as ~ なら、「~の4倍、・・・である」の意味。 This rooms is four times as large as that one. 「この部屋はあの部屋の4倍の大きさだ。」 小さくなる場合、times の代わりに、別の形容詞が入る。 This rooms is half as large as that one. 「この部屋はあの部屋の半分の大きさだ。」 2分の1の場合は half , 3分の1の場合は one-third , 4分の1の場合は a quarter または one quarter である。 This rooms is one-third as large as that one. 「この部屋はあの部屋の3分の1の大きさだ。」 This rooms is a quarter as large as that one. 「この部屋はあの部屋の4分の1の大きさだ。」 なお、疑問文で「何倍の大きさですか?」と当ときは、 How many times larger ~? と比較級になる。疑問文では、 as ~ as は使わない(ロイヤル英文法)。 さて、平叙文の話題に戻る。 「as 原級 as ~ 」の代わりに「the 名詞 of ~ 」によって表現する方法もある。 This rooms is '''four times the size of''' that one. 「この部屋はあの部屋の4倍の大きさだ。」 the 名詞 of の名詞がどの単語になるかは、比較される量の種類によって変わり、たとえば size(体積などの大きさ) のほか amount(量) , length(長さ) , height(高さ) , number(数) , weight (重さ)、などがある。 そのほか、慣用表現として、 as soon as possible で「できるだけ早く」の意味。 as soon as S can の場合もある(Sはその動作をする主語の人)。 なお、主節が過去形の場合、時制の一致により as soon as S could になる。 文脈によって soon の代わりに fast や early の場合もある(桐原、ジーニアスなど)。 つまり、 as early as possible や as fast as possible など。 ==== その他 ==== 最上級は、一番程度の高いものだけでなく、second や third などをおぎなうことにより、○○番目に程度の高いものをあらわすこともできる。 He is the second tallest boy in the class. 「彼はこのクラスの中で2番目に背が高い男子です。」 同様に、3番目に背が高いなら the third tallest boy になり, 4番目に背が高いなら the fourth tallest boy になる。 なお、「もっとも~でない」、たとえば「最も長くない(=一番短い)」は、 the least long のようになる。 long でなく least  のほうが最上級であり、littleの最上級がleast である。 「the least +原級 」である。 なお、活用は little - less -least である。 だが実際には、アメリカ英語や口語などで、とくに比較級で littler や least などの単語もあるのが実際である(ロイヤル)。ただし、これらはニュアンスが限られるので、事情を知らない日本人は使わないほうが良い ラテン語からきた形容詞には senior(年上の),junior(年下の),superior(優れた),inferior(劣った),,, などがあるが、これらの比較の用法の構文では than の代わりに to を用い、また、修飾語として much や far を使う。 これら senior などの形容詞は、それ自体に比較の意味がある(ジーニアス、フォレスト)。そのことからか、比較級や最上級は変化しない。また、to のあとに人称代名詞が来る場合は目的格にする(ロイヤル、フォレスト)。 He is three years senior to me. 「彼は私より三歳上だ。」 = He is three years older than I. ;one of the 最上級 本来、「最上」とは原則的に一つであるが(ジーニアス)、しかし英語では最上級を使った構文で、「one o the 最上級」で、その性質が高い程度にあるグループのひとつを表す用法がある。和訳では、よく「最も~なうちのひとつ」と訳される。 ;by far と much など最上級の強調 最上級を「はるかに」「ずっと」の意味で強調したい場合、 by far か much を使い、位置は the の前になる。 つまり、たとえば the best player を強調するなら、 by far the best player または much the best player のようになる。 いっぽう、very で強調する場合、 the very best player になる。 ;不等号 英語の 「more than A」 や「比較級 than A」は、Aより程度の大きいものであるという表現であり、Aと同程度のものは含まない。つまり 不等号を使えば >A であるという表現である(桐原)。 一方、 not more than A や not 比較級 than A は、A と同程度のものを含む。つまり、≦A である。 これは数学でも同じであり、数学でも >A の否定は ≦A である。 では、「~以上」と言いたい場合、どう言うのかについては、これはもう高校英語の範囲外であり、一般的な高校参考書には無い。(ロイヤル英文法には書いてある。) ;all the 比較級 「all the +比較級 + for ~(理由)」で、「~なので、ますます・・・になった」の意味。 for を使う場合は後ろに名詞句を使う。 for の代わりに because でもよく、その場合は後ろは文章になる。 「none the +比較級 + for ~(経験や出来事)」で、「~だからといって、・・・ではない」の意味。 なお、noneの場合、後半にbecauseはあまり使われない(ジーニアス)。 ===== 絶対比較級 ===== 英語教育の比較の単元において、「絶対比較級」と「絶対最上級」というのがある。 「絶対比較級」と「絶対最上級」とは異なる。 「絶対比較級」は、比較級を用いているが、ばくぜんと程度が高いことを示す表現であり、全体を2つに分けた場合に程度の高いほうに属するという程度の表現であり、 例として下記のようなものがある。 the younger generation 「若い世代」、 the upper class 「上流階級」、 the lower class 「上流階級」、 higher education 「高等教育」、 など(エバグリ、インスパ、ジーニアス)。 ===== 絶対最上級 ===== 絶対最上級は、最上級を用いているが、単に程度が非常に高いことを示す表現であり(青チャート)、具体的な比較の対象をもたない(ロイヤル、ジーニアス)。very をさらに強調したような言い方である(青チャ、ジーニアス、エバグリ)。 たとえば、clever (ロイヤル英文法)や important (ジーニアス)やkind(フォレスト)やhappy(青チャ)など何でもいいが、単数形の場合は a most 形容詞 名詞 のように冠詞が a になる。 たとえば a most clever ~(名詞) (とても利口な~(名詞)) である。 ふつう、最後に名詞が来る(青チャ、ロイヤル)。 たとえば、 a most clever person とでもなろうか。 定冠詞 the は使わないことが多い(青チャ)。 たとえば Tom is a most clever person. 「トムはとても利口な人だ.」 文脈によっては単数形でなくとも複数形でも構わない(エバグリ、ジーニアス)。つまり、複数形の場合は most 形容詞 名詞 の語順になる(エバグリ、ジーニアス)。 たとえば They are most kind people. 「彼らはとても親切な人たちだ.」 絶対最上級はやや特殊であり、本来なら最上級の語形変化が -est の語であっても例外的に most で強調する(フォレスト、青チャート)。ただし、ジーニアスやロイヤルを見てもそこまで書かれておらず、入試ではそこまで問われづらいだろう。 ===== 比較級を使ったその他の表現 ===== more or less 多かれ少なかれ sooner or later 遅かれ早かれ I know better than go to ~(不定詞) 「私は~するほどの馬鹿ではないよ」 not even ○○, much less ~ 「○○すらない(/できない/しない)のだから、ましてや~なはずがない」 ==== 原級・比較級を使って最上級に近い意味を表す形 ==== ===== 原級を使って最上級に近い意味を表す形 ===== 「as 原級 as ○○ 」は基本的な意味は「○○と同じくらいに ~ である」の意味。 しかし例外的に any がついて「as 原級 as any」になると、これは程度が高いことをあらわす表現になる。 「any」には、「すべての」という意味がある。桐原はこれを用いて説明している。だが、世界中に存在するすべてのものと同じだとしても、だったら世界全体で平均化されるはずなわけで、やはり例外的に扱うのが正しいだろう。 ただし、もとの「同じくらい」の意味を引きずってか、断定的ではないとされ、「もしかしたら程度が高くないかもしれず、同じくらいかもしれない」という若干控えめなニュアンスもある(ジーニアス)。 和訳の際は、肯定形で訳そうとしも日本語には対応する肯定の言い回しが無いので、技巧的ではあるが、否定形で「他のものに劣らないくらい、~である」と訳すのが良いだろう(ジーニアス、ロイヤル)。 参考書によっては「最上級の意味を表す」などと書いてあるが、しかし、厳密には、最上級の可能性をあらわす構文だろう。なお、ジーニアスの単元名では「原級を使って最上級に近い意味を表す」である。 同様に、論理的でなく例外的な表現だが、 「as 原級 as ever lived 」で「古来まれなほどに ~ である」の意味になる。これは文学的な表現であるので(ロイヤル、ジーニアス)、あまり論理的に考えても仕方が無い。 なお、これと紛らわしいが、lived 無しの「as 原級 as ever」は「あいかわらず~である」の意味。 こちらのほうは論理的に導ける。ever は経験を表す単語であり、 観察者の著者・筆者などが過去に観察した経験(ever)と同じ(as 原級 as)ようであるということから、「あいかわらず」と言い表せる。 ===== 比較級を使って最上級に近い意味を表す形 ===== than any other たとえば、 Bob is taller than any other in the class. 「ボブはクラスの中でほかの誰よりも背が高い」 のように使う。 このように、 than any other は「他のどの○○よりも~である」である。これは、any を「すべての」と解釈すれば、論理的に導ける。 ===== no other 文 ===== 「No other A ・・・ 比較級 than B 」は「ほかのどのAもBより~ではない」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。なお、Bより上はいないと言ってるだけであり、Bと同程度のものがいる可能性は残されている。 いっぽう、 「No other A ・・・ as 原級 as B 」は「どのAもBほど~ではない」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。 参考書では特に言及されていないが、この場合は、同程度のものが残されている可能性は、この構文の場合は無いと考えられている。 「A be動詞(is,are など)比較級 than any other B 」は「AはほかのどのBよりも~である」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。 0fyyn0vw276gyi7lrp72ijm4cqn6mge 207183 207182 2022-08-25T03:56:08Z すじにくシチュー 12058 ASAP wikitext text/x-wiki === 比較 === oldの比較級には、2種類ある。 elder というのがあり、兄弟姉妹の年齢について「年上の」という意味である。 単に年上なだけや、あるいは物や事が古いだけの場合は old でいう。なので、単に年上であることを older で言ってもよい。なので、中学では elder は一般に習わないのも妥当である。 old(古い、年をとった) - older(より古い、(単に)年上の) - oldest(最も古い、最も年上の) old - elder(兄弟姉妹において年上の) -eldest (兄弟姉妹で最年長の) である。 late(時間に関して遅れている) - later(より遅れた) - latest(もっとも遅れた) late(順序が後のほうの) -latter (後半の)- last(最後の) である。 far(距離が遠い) - farther - farthest far(程度が「いっそう」)- further - furthest なお、elder は elder brother や elder sister のように名詞を修飾する用法でしか用いられない(桐原フォレスト、ロイヤル)。 つまり、 be動詞 + elder (×)みたいな言い方はしない。 アメリカだと、兄弟姉妹でも兄は older sister または big brother と言い、姉も同様に older sister または big sister である。アメリカでは、elder による表現は古風だと感じられている(桐原フォレスト、ロイヤル)。 ==== as 原級 as ==== Mary is as tall as Bob (is). メアリーはボブと同じくらいの身長だ。 否定形の構文は、not as 原級 as as 原級 a 名詞 as ~ ※ 未記述 I'm not as well as you. 「私はあなたほど上手ではない」 倍数表現は、 X times as 原級 as ~ たとえば、 four times as 原級 as ~ なら、「~の4倍、・・・である」の意味。 This rooms is four times as large as that one. 「この部屋はあの部屋の4倍の大きさだ。」 小さくなる場合、times の代わりに、別の形容詞が入る。 This rooms is half as large as that one. 「この部屋はあの部屋の半分の大きさだ。」 2分の1の場合は half , 3分の1の場合は one-third , 4分の1の場合は a quarter または one quarter である。 This rooms is one-third as large as that one. 「この部屋はあの部屋の3分の1の大きさだ。」 This rooms is a quarter as large as that one. 「この部屋はあの部屋の4分の1の大きさだ。」 なお、疑問文で「何倍の大きさですか?」と当ときは、 How many times larger ~? と比較級になる。疑問文では、 as ~ as は使わない(ロイヤル英文法)。 さて、平叙文の話題に戻る。 「as 原級 as ~ 」の代わりに「the 名詞 of ~ 」によって表現する方法もある。 This rooms is '''four times the size of''' that one. 「この部屋はあの部屋の4倍の大きさだ。」 the 名詞 of の名詞がどの単語になるかは、比較される量の種類によって変わり、たとえば size(体積などの大きさ) のほか amount(量) , length(長さ) , height(高さ) , number(数) , weight (重さ)、などがある。 そのほか、慣用表現として、 as soon as possible で「できるだけ早く」の意味。 as soon as S can の場合もある(Sはその動作をする主語の人)。 なお、主節が過去形の場合、時制の一致により as soon as S could になる。 文脈によって soon の代わりに fast や early の場合もある(桐原、ジーニアスなど)。 つまり、 as early as possible や as fast as possible など。 {{コラム|| as soon as possible と as soon as one can は和訳は同じ「できるだけ早く」だが、しかし実際の意味合いは微妙に違う。 as soon as possible のほうが緊急性が高い。'''a'''s '''s'''oon '''a'''s '''p'''ossible の頭文字をとって EメールなどではASAPなどと略されることもあり「エイサップ」または「アサップ」とも発音される(ジーニアス、インスパイア)。 }} ==== その他 ==== 最上級は、一番程度の高いものだけでなく、second や third などをおぎなうことにより、○○番目に程度の高いものをあらわすこともできる。 He is the second tallest boy in the class. 「彼はこのクラスの中で2番目に背が高い男子です。」 同様に、3番目に背が高いなら the third tallest boy になり, 4番目に背が高いなら the fourth tallest boy になる。 なお、「もっとも~でない」、たとえば「最も長くない(=一番短い)」は、 the least long のようになる。 long でなく least  のほうが最上級であり、littleの最上級がleast である。 「the least +原級 」である。 なお、活用は little - less -least である。 だが実際には、アメリカ英語や口語などで、とくに比較級で littler や least などの単語もあるのが実際である(ロイヤル)。ただし、これらはニュアンスが限られるので、事情を知らない日本人は使わないほうが良い ラテン語からきた形容詞には senior(年上の),junior(年下の),superior(優れた),inferior(劣った),,, などがあるが、これらの比較の用法の構文では than の代わりに to を用い、また、修飾語として much や far を使う。 これら senior などの形容詞は、それ自体に比較の意味がある(ジーニアス、フォレスト)。そのことからか、比較級や最上級は変化しない。また、to のあとに人称代名詞が来る場合は目的格にする(ロイヤル、フォレスト)。 He is three years senior to me. 「彼は私より三歳上だ。」 = He is three years older than I. ;one of the 最上級 本来、「最上」とは原則的に一つであるが(ジーニアス)、しかし英語では最上級を使った構文で、「one o the 最上級」で、その性質が高い程度にあるグループのひとつを表す用法がある。和訳では、よく「最も~なうちのひとつ」と訳される。 ;by far と much など最上級の強調 最上級を「はるかに」「ずっと」の意味で強調したい場合、 by far か much を使い、位置は the の前になる。 つまり、たとえば the best player を強調するなら、 by far the best player または much the best player のようになる。 いっぽう、very で強調する場合、 the very best player になる。 ;不等号 英語の 「more than A」 や「比較級 than A」は、Aより程度の大きいものであるという表現であり、Aと同程度のものは含まない。つまり 不等号を使えば >A であるという表現である(桐原)。 一方、 not more than A や not 比較級 than A は、A と同程度のものを含む。つまり、≦A である。 これは数学でも同じであり、数学でも >A の否定は ≦A である。 では、「~以上」と言いたい場合、どう言うのかについては、これはもう高校英語の範囲外であり、一般的な高校参考書には無い。(ロイヤル英文法には書いてある。) ;all the 比較級 「all the +比較級 + for ~(理由)」で、「~なので、ますます・・・になった」の意味。 for を使う場合は後ろに名詞句を使う。 for の代わりに because でもよく、その場合は後ろは文章になる。 「none the +比較級 + for ~(経験や出来事)」で、「~だからといって、・・・ではない」の意味。 なお、noneの場合、後半にbecauseはあまり使われない(ジーニアス)。 ===== 絶対比較級 ===== 英語教育の比較の単元において、「絶対比較級」と「絶対最上級」というのがある。 「絶対比較級」と「絶対最上級」とは異なる。 「絶対比較級」は、比較級を用いているが、ばくぜんと程度が高いことを示す表現であり、全体を2つに分けた場合に程度の高いほうに属するという程度の表現であり、 例として下記のようなものがある。 the younger generation 「若い世代」、 the upper class 「上流階級」、 the lower class 「上流階級」、 higher education 「高等教育」、 など(エバグリ、インスパ、ジーニアス)。 ===== 絶対最上級 ===== 絶対最上級は、最上級を用いているが、単に程度が非常に高いことを示す表現であり(青チャート)、具体的な比較の対象をもたない(ロイヤル、ジーニアス)。very をさらに強調したような言い方である(青チャ、ジーニアス、エバグリ)。 たとえば、clever (ロイヤル英文法)や important (ジーニアス)やkind(フォレスト)やhappy(青チャ)など何でもいいが、単数形の場合は a most 形容詞 名詞 のように冠詞が a になる。 たとえば a most clever ~(名詞) (とても利口な~(名詞)) である。 ふつう、最後に名詞が来る(青チャ、ロイヤル)。 たとえば、 a most clever person とでもなろうか。 定冠詞 the は使わないことが多い(青チャ)。 たとえば Tom is a most clever person. 「トムはとても利口な人だ.」 文脈によっては単数形でなくとも複数形でも構わない(エバグリ、ジーニアス)。つまり、複数形の場合は most 形容詞 名詞 の語順になる(エバグリ、ジーニアス)。 たとえば They are most kind people. 「彼らはとても親切な人たちだ.」 絶対最上級はやや特殊であり、本来なら最上級の語形変化が -est の語であっても例外的に most で強調する(フォレスト、青チャート)。ただし、ジーニアスやロイヤルを見てもそこまで書かれておらず、入試ではそこまで問われづらいだろう。 ===== 比較級を使ったその他の表現 ===== more or less 多かれ少なかれ sooner or later 遅かれ早かれ I know better than go to ~(不定詞) 「私は~するほどの馬鹿ではないよ」 not even ○○, much less ~ 「○○すらない(/できない/しない)のだから、ましてや~なはずがない」 ==== 原級・比較級を使って最上級に近い意味を表す形 ==== ===== 原級を使って最上級に近い意味を表す形 ===== 「as 原級 as ○○ 」は基本的な意味は「○○と同じくらいに ~ である」の意味。 しかし例外的に any がついて「as 原級 as any」になると、これは程度が高いことをあらわす表現になる。 「any」には、「すべての」という意味がある。桐原はこれを用いて説明している。だが、世界中に存在するすべてのものと同じだとしても、だったら世界全体で平均化されるはずなわけで、やはり例外的に扱うのが正しいだろう。 ただし、もとの「同じくらい」の意味を引きずってか、断定的ではないとされ、「もしかしたら程度が高くないかもしれず、同じくらいかもしれない」という若干控えめなニュアンスもある(ジーニアス)。 和訳の際は、肯定形で訳そうとしも日本語には対応する肯定の言い回しが無いので、技巧的ではあるが、否定形で「他のものに劣らないくらい、~である」と訳すのが良いだろう(ジーニアス、ロイヤル)。 参考書によっては「最上級の意味を表す」などと書いてあるが、しかし、厳密には、最上級の可能性をあらわす構文だろう。なお、ジーニアスの単元名では「原級を使って最上級に近い意味を表す」である。 同様に、論理的でなく例外的な表現だが、 「as 原級 as ever lived 」で「古来まれなほどに ~ である」の意味になる。これは文学的な表現であるので(ロイヤル、ジーニアス)、あまり論理的に考えても仕方が無い。 なお、これと紛らわしいが、lived 無しの「as 原級 as ever」は「あいかわらず~である」の意味。 こちらのほうは論理的に導ける。ever は経験を表す単語であり、 観察者の著者・筆者などが過去に観察した経験(ever)と同じ(as 原級 as)ようであるということから、「あいかわらず」と言い表せる。 ===== 比較級を使って最上級に近い意味を表す形 ===== than any other たとえば、 Bob is taller than any other in the class. 「ボブはクラスの中でほかの誰よりも背が高い」 のように使う。 このように、 than any other は「他のどの○○よりも~である」である。これは、any を「すべての」と解釈すれば、論理的に導ける。 ===== no other 文 ===== 「No other A ・・・ 比較級 than B 」は「ほかのどのAもBより~ではない」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。なお、Bより上はいないと言ってるだけであり、Bと同程度のものがいる可能性は残されている。 いっぽう、 「No other A ・・・ as 原級 as B 」は「どのAもBほど~ではない」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。 参考書では特に言及されていないが、この場合は、同程度のものが残されている可能性は、この構文の場合は無いと考えられている。 「A be動詞(is,are など)比較級 than any other B 」は「AはほかのどのBよりも~である」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。 eja0nqbq880dxmrzo8nqxackuhecda6 207184 207183 2022-08-25T04:07:07Z すじにくシチュー 12058 /* as 原級 as */ wikitext text/x-wiki === 比較 === oldの比較級には、2種類ある。 elder というのがあり、兄弟姉妹の年齢について「年上の」という意味である。 単に年上なだけや、あるいは物や事が古いだけの場合は old でいう。なので、単に年上であることを older で言ってもよい。なので、中学では elder は一般に習わないのも妥当である。 old(古い、年をとった) - older(より古い、(単に)年上の) - oldest(最も古い、最も年上の) old - elder(兄弟姉妹において年上の) -eldest (兄弟姉妹で最年長の) である。 late(時間に関して遅れている) - later(より遅れた) - latest(もっとも遅れた) late(順序が後のほうの) -latter (後半の)- last(最後の) である。 far(距離が遠い) - farther - farthest far(程度が「いっそう」)- further - furthest なお、elder は elder brother や elder sister のように名詞を修飾する用法でしか用いられない(桐原フォレスト、ロイヤル)。 つまり、 be動詞 + elder (×)みたいな言い方はしない。 アメリカだと、兄弟姉妹でも兄は older sister または big brother と言い、姉も同様に older sister または big sister である。アメリカでは、elder による表現は古風だと感じられている(桐原フォレスト、ロイヤル)。 ==== as 原級 as ==== Mary is as tall as Bob (is). メアリーはボブと同じくらいの身長だ。 否定形の構文は、not as 原級 as as 原級 a 名詞 as ~ ※ 未記述 I'm not as well as you. 「私はあなたほど上手ではない」 倍数表現は、 X times as 原級 as ~ たとえば、 four times as 原級 as ~ なら、「~の4倍、・・・である」の意味。 This rooms is four times as large as that one. 「この部屋はあの部屋の4倍の大きさだ。」 小さくなる場合、times の代わりに、別の形容詞が入る。 This rooms is half as large as that one. 「この部屋はあの部屋の半分の大きさだ。」 2分の1の場合は half , 3分の1の場合は one-third , 4分の1の場合は a quarter または one quarter である。 This rooms is one-third as large as that one. 「この部屋はあの部屋の3分の1の大きさだ。」 This rooms is a quarter as large as that one. 「この部屋はあの部屋の4分の1の大きさだ。」 なお、疑問文で「何倍の大きさですか?」と当ときは、 How many times larger ~? と比較級になる。疑問文では、 as ~ as は使わない(ロイヤル英文法)。 さて、平叙文の話題に戻る。 「as 原級 as ~ 」の代わりに「the 名詞 of ~ 」によって表現する方法もある。 This rooms is '''four times the size of''' that one. 「この部屋はあの部屋の4倍の大きさだ。」 the 名詞 of の名詞がどの単語になるかは、比較される量の種類によって変わり、たとえば size(体積などの大きさ) のほか amount(量) , length(長さ) , height(高さ) , number(数) , weight (重さ)、などがある。 そのほか、慣用表現として、 as soon as possible で「できるだけ早く」の意味。 as soon as S can の場合もある(Sはその動作をする主語の人)。 なお、主節が過去形の場合、時制の一致により as soon as S could になる。 文脈によって soon の代わりに fast や early の場合もある(桐原、ジーニアスなど)。 つまり、 as early as possible や as fast as possible など。 {{コラム|| as soon as possible と as soon as one can はともに未来の出来事に対して使う表現で(ジーニアス)、和訳は同じ「できるだけ早く」(「早く~してほしい」、「早く~すべきだ」などが続く)だが、しかし実際の意味合いは微妙に違う。 as soon as possible のほうが緊急性が高い。as soon as one can は時間的に余裕がある(インスパイア)。'''a'''s '''s'''oon '''a'''s '''p'''ossible の頭文字をとって EメールなどではASAPなどと略されることもあり「エイサップ」または「アサップ」とも発音される(ジーニアス、インスパイア)。 なお、as soon as one can のone は原則としては文の主語に一致する場合が多いが、そうでない場合もあり、one が目的語に一致する場合もある(インスパイア)。 }} ==== その他 ==== 最上級は、一番程度の高いものだけでなく、second や third などをおぎなうことにより、○○番目に程度の高いものをあらわすこともできる。 He is the second tallest boy in the class. 「彼はこのクラスの中で2番目に背が高い男子です。」 同様に、3番目に背が高いなら the third tallest boy になり, 4番目に背が高いなら the fourth tallest boy になる。 なお、「もっとも~でない」、たとえば「最も長くない(=一番短い)」は、 the least long のようになる。 long でなく least  のほうが最上級であり、littleの最上級がleast である。 「the least +原級 」である。 なお、活用は little - less -least である。 だが実際には、アメリカ英語や口語などで、とくに比較級で littler や least などの単語もあるのが実際である(ロイヤル)。ただし、これらはニュアンスが限られるので、事情を知らない日本人は使わないほうが良い ラテン語からきた形容詞には senior(年上の),junior(年下の),superior(優れた),inferior(劣った),,, などがあるが、これらの比較の用法の構文では than の代わりに to を用い、また、修飾語として much や far を使う。 これら senior などの形容詞は、それ自体に比較の意味がある(ジーニアス、フォレスト)。そのことからか、比較級や最上級は変化しない。また、to のあとに人称代名詞が来る場合は目的格にする(ロイヤル、フォレスト)。 He is three years senior to me. 「彼は私より三歳上だ。」 = He is three years older than I. ;one of the 最上級 本来、「最上」とは原則的に一つであるが(ジーニアス)、しかし英語では最上級を使った構文で、「one o the 最上級」で、その性質が高い程度にあるグループのひとつを表す用法がある。和訳では、よく「最も~なうちのひとつ」と訳される。 ;by far と much など最上級の強調 最上級を「はるかに」「ずっと」の意味で強調したい場合、 by far か much を使い、位置は the の前になる。 つまり、たとえば the best player を強調するなら、 by far the best player または much the best player のようになる。 いっぽう、very で強調する場合、 the very best player になる。 ;不等号 英語の 「more than A」 や「比較級 than A」は、Aより程度の大きいものであるという表現であり、Aと同程度のものは含まない。つまり 不等号を使えば >A であるという表現である(桐原)。 一方、 not more than A や not 比較級 than A は、A と同程度のものを含む。つまり、≦A である。 これは数学でも同じであり、数学でも >A の否定は ≦A である。 では、「~以上」と言いたい場合、どう言うのかについては、これはもう高校英語の範囲外であり、一般的な高校参考書には無い。(ロイヤル英文法には書いてある。) ;all the 比較級 「all the +比較級 + for ~(理由)」で、「~なので、ますます・・・になった」の意味。 for を使う場合は後ろに名詞句を使う。 for の代わりに because でもよく、その場合は後ろは文章になる。 「none the +比較級 + for ~(経験や出来事)」で、「~だからといって、・・・ではない」の意味。 なお、noneの場合、後半にbecauseはあまり使われない(ジーニアス)。 ===== 絶対比較級 ===== 英語教育の比較の単元において、「絶対比較級」と「絶対最上級」というのがある。 「絶対比較級」と「絶対最上級」とは異なる。 「絶対比較級」は、比較級を用いているが、ばくぜんと程度が高いことを示す表現であり、全体を2つに分けた場合に程度の高いほうに属するという程度の表現であり、 例として下記のようなものがある。 the younger generation 「若い世代」、 the upper class 「上流階級」、 the lower class 「上流階級」、 higher education 「高等教育」、 など(エバグリ、インスパ、ジーニアス)。 ===== 絶対最上級 ===== 絶対最上級は、最上級を用いているが、単に程度が非常に高いことを示す表現であり(青チャート)、具体的な比較の対象をもたない(ロイヤル、ジーニアス)。very をさらに強調したような言い方である(青チャ、ジーニアス、エバグリ)。 たとえば、clever (ロイヤル英文法)や important (ジーニアス)やkind(フォレスト)やhappy(青チャ)など何でもいいが、単数形の場合は a most 形容詞 名詞 のように冠詞が a になる。 たとえば a most clever ~(名詞) (とても利口な~(名詞)) である。 ふつう、最後に名詞が来る(青チャ、ロイヤル)。 たとえば、 a most clever person とでもなろうか。 定冠詞 the は使わないことが多い(青チャ)。 たとえば Tom is a most clever person. 「トムはとても利口な人だ.」 文脈によっては単数形でなくとも複数形でも構わない(エバグリ、ジーニアス)。つまり、複数形の場合は most 形容詞 名詞 の語順になる(エバグリ、ジーニアス)。 たとえば They are most kind people. 「彼らはとても親切な人たちだ.」 絶対最上級はやや特殊であり、本来なら最上級の語形変化が -est の語であっても例外的に most で強調する(フォレスト、青チャート)。ただし、ジーニアスやロイヤルを見てもそこまで書かれておらず、入試ではそこまで問われづらいだろう。 ===== 比較級を使ったその他の表現 ===== more or less 多かれ少なかれ sooner or later 遅かれ早かれ I know better than go to ~(不定詞) 「私は~するほどの馬鹿ではないよ」 not even ○○, much less ~ 「○○すらない(/できない/しない)のだから、ましてや~なはずがない」 ==== 原級・比較級を使って最上級に近い意味を表す形 ==== ===== 原級を使って最上級に近い意味を表す形 ===== 「as 原級 as ○○ 」は基本的な意味は「○○と同じくらいに ~ である」の意味。 しかし例外的に any がついて「as 原級 as any」になると、これは程度が高いことをあらわす表現になる。 「any」には、「すべての」という意味がある。桐原はこれを用いて説明している。だが、世界中に存在するすべてのものと同じだとしても、だったら世界全体で平均化されるはずなわけで、やはり例外的に扱うのが正しいだろう。 ただし、もとの「同じくらい」の意味を引きずってか、断定的ではないとされ、「もしかしたら程度が高くないかもしれず、同じくらいかもしれない」という若干控えめなニュアンスもある(ジーニアス)。 和訳の際は、肯定形で訳そうとしも日本語には対応する肯定の言い回しが無いので、技巧的ではあるが、否定形で「他のものに劣らないくらい、~である」と訳すのが良いだろう(ジーニアス、ロイヤル)。 参考書によっては「最上級の意味を表す」などと書いてあるが、しかし、厳密には、最上級の可能性をあらわす構文だろう。なお、ジーニアスの単元名では「原級を使って最上級に近い意味を表す」である。 同様に、論理的でなく例外的な表現だが、 「as 原級 as ever lived 」で「古来まれなほどに ~ である」の意味になる。これは文学的な表現であるので(ロイヤル、ジーニアス)、あまり論理的に考えても仕方が無い。 なお、これと紛らわしいが、lived 無しの「as 原級 as ever」は「あいかわらず~である」の意味。 こちらのほうは論理的に導ける。ever は経験を表す単語であり、 観察者の著者・筆者などが過去に観察した経験(ever)と同じ(as 原級 as)ようであるということから、「あいかわらず」と言い表せる。 ===== 比較級を使って最上級に近い意味を表す形 ===== than any other たとえば、 Bob is taller than any other in the class. 「ボブはクラスの中でほかの誰よりも背が高い」 のように使う。 このように、 than any other は「他のどの○○よりも~である」である。これは、any を「すべての」と解釈すれば、論理的に導ける。 ===== no other 文 ===== 「No other A ・・・ 比較級 than B 」は「ほかのどのAもBより~ではない」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。なお、Bより上はいないと言ってるだけであり、Bと同程度のものがいる可能性は残されている。 いっぽう、 「No other A ・・・ as 原級 as B 」は「どのAもBほど~ではない」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。 参考書では特に言及されていないが、この場合は、同程度のものが残されている可能性は、この構文の場合は無いと考えられている。 「A be動詞(is,are など)比較級 than any other B 」は「AはほかのどのBよりも~である」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。 h1gkpq82vn1mg9h9rzouu9yzaqfdkt0 207185 207184 2022-08-25T04:14:48Z すじにくシチュー 12058 /* as 原級 as */ wikitext text/x-wiki === 比較 === oldの比較級には、2種類ある。 elder というのがあり、兄弟姉妹の年齢について「年上の」という意味である。 単に年上なだけや、あるいは物や事が古いだけの場合は old でいう。なので、単に年上であることを older で言ってもよい。なので、中学では elder は一般に習わないのも妥当である。 old(古い、年をとった) - older(より古い、(単に)年上の) - oldest(最も古い、最も年上の) old - elder(兄弟姉妹において年上の) -eldest (兄弟姉妹で最年長の) である。 late(時間に関して遅れている) - later(より遅れた) - latest(もっとも遅れた) late(順序が後のほうの) -latter (後半の)- last(最後の) である。 far(距離が遠い) - farther - farthest far(程度が「いっそう」)- further - furthest なお、elder は elder brother や elder sister のように名詞を修飾する用法でしか用いられない(桐原フォレスト、ロイヤル)。 つまり、 be動詞 + elder (×)みたいな言い方はしない。 アメリカだと、兄弟姉妹でも兄は older sister または big brother と言い、姉も同様に older sister または big sister である。アメリカでは、elder による表現は古風だと感じられている(桐原フォレスト、ロイヤル)。 ==== as 原級 as ==== Mary is as tall as Bob (is). メアリーはボブと同じくらいの身長だ。 否定形の構文は、not as 原級 as as 原級 a 名詞 as ~ ※ 未記述 I'm not as well as you. 「私はあなたほど上手ではない」 倍数表現は、 X times as 原級 as ~ たとえば、 four times as 原級 as ~ なら、「~の4倍、・・・である」の意味。 This rooms is four times as large as that one. 「この部屋はあの部屋の4倍の大きさだ。」 小さくなる場合、times の代わりに、別の形容詞が入る。 This rooms is half as large as that one. 「この部屋はあの部屋の半分の大きさだ。」 2分の1の場合は half , 3分の1の場合は one-third , 4分の1の場合は a quarter または one quarter である。 This rooms is one-third as large as that one. 「この部屋はあの部屋の3分の1の大きさだ。」 This rooms is a quarter as large as that one. 「この部屋はあの部屋の4分の1の大きさだ。」 なお、疑問文で「何倍の大きさですか?」と当ときは、 How many times larger ~? と比較級になる。疑問文では、 as ~ as は使わない(ロイヤル英文法)。 さて、平叙文の話題に戻る。 「as 原級 as ~ 」の代わりに「the 名詞 of ~ 」によって表現する方法もある。 This rooms is '''four times the size of''' that one. 「この部屋はあの部屋の4倍の大きさだ。」 the 名詞 of の名詞がどの単語になるかは、比較される量の種類によって変わり、たとえば size(体積などの大きさ) のほか amount(量) , length(長さ) , height(高さ) , number(数) , weight (重さ)、などがある。 そのほか、慣用表現として、 as soon as possible で「できるだけ早く」の意味。 as soon as S can の場合もある(Sはその動作をする主語の人)。命令文の場合、S はyouになる。(つまり as soon as you can になる。) なお、主節が過去形の場合、時制の一致により as soon as S could になる。 文脈によって soon の代わりに fast や early の場合もある(桐原、ジーニアスなど)。 つまり、 as early as possible や as fast as possible など。 {{コラム|| as soon as possible と as soon as one can はともに未来の出来事に対して使う表現で(ジーニアス)、和訳は同じ「できるだけ早く」(「早く~してほしい」、「早く~すべきだ」などが続く)だが(インスパイア、ジーニアス)、しかし実際の意味合いは微妙に違う。 as soon as possible のほうが緊急性が高い。as soon as one can は時間的に余裕がある(インスパイア)。'''a'''s '''s'''oon '''a'''s '''p'''ossible の頭文字をとって EメールなどではASAPなどと略されることもあり「エイサップ」または「アサップ」とも発音される(ジーニアス、インスパイア)。 参考書によっては、as soon as possible を「可能な限り」、as soon as one canを「できるだけ早く」と使い分けているものもある(桐原ファクト)。 ここら辺の和訳のちがいは参考書によって微妙に異なるので、暗記する必要は無い。 なお、as soon as one can のone は原則としては文の主語に一致する場合が多いが、そうでない場合もあり、one が目的語に一致する場合もある(インスパイア)。 }} ==== その他 ==== 最上級は、一番程度の高いものだけでなく、second や third などをおぎなうことにより、○○番目に程度の高いものをあらわすこともできる。 He is the second tallest boy in the class. 「彼はこのクラスの中で2番目に背が高い男子です。」 同様に、3番目に背が高いなら the third tallest boy になり, 4番目に背が高いなら the fourth tallest boy になる。 なお、「もっとも~でない」、たとえば「最も長くない(=一番短い)」は、 the least long のようになる。 long でなく least  のほうが最上級であり、littleの最上級がleast である。 「the least +原級 」である。 なお、活用は little - less -least である。 だが実際には、アメリカ英語や口語などで、とくに比較級で littler や least などの単語もあるのが実際である(ロイヤル)。ただし、これらはニュアンスが限られるので、事情を知らない日本人は使わないほうが良い ラテン語からきた形容詞には senior(年上の),junior(年下の),superior(優れた),inferior(劣った),,, などがあるが、これらの比較の用法の構文では than の代わりに to を用い、また、修飾語として much や far を使う。 これら senior などの形容詞は、それ自体に比較の意味がある(ジーニアス、フォレスト)。そのことからか、比較級や最上級は変化しない。また、to のあとに人称代名詞が来る場合は目的格にする(ロイヤル、フォレスト)。 He is three years senior to me. 「彼は私より三歳上だ。」 = He is three years older than I. ;one of the 最上級 本来、「最上」とは原則的に一つであるが(ジーニアス)、しかし英語では最上級を使った構文で、「one o the 最上級」で、その性質が高い程度にあるグループのひとつを表す用法がある。和訳では、よく「最も~なうちのひとつ」と訳される。 ;by far と much など最上級の強調 最上級を「はるかに」「ずっと」の意味で強調したい場合、 by far か much を使い、位置は the の前になる。 つまり、たとえば the best player を強調するなら、 by far the best player または much the best player のようになる。 いっぽう、very で強調する場合、 the very best player になる。 ;不等号 英語の 「more than A」 や「比較級 than A」は、Aより程度の大きいものであるという表現であり、Aと同程度のものは含まない。つまり 不等号を使えば >A であるという表現である(桐原)。 一方、 not more than A や not 比較級 than A は、A と同程度のものを含む。つまり、≦A である。 これは数学でも同じであり、数学でも >A の否定は ≦A である。 では、「~以上」と言いたい場合、どう言うのかについては、これはもう高校英語の範囲外であり、一般的な高校参考書には無い。(ロイヤル英文法には書いてある。) ;all the 比較級 「all the +比較級 + for ~(理由)」で、「~なので、ますます・・・になった」の意味。 for を使う場合は後ろに名詞句を使う。 for の代わりに because でもよく、その場合は後ろは文章になる。 「none the +比較級 + for ~(経験や出来事)」で、「~だからといって、・・・ではない」の意味。 なお、noneの場合、後半にbecauseはあまり使われない(ジーニアス)。 ===== 絶対比較級 ===== 英語教育の比較の単元において、「絶対比較級」と「絶対最上級」というのがある。 「絶対比較級」と「絶対最上級」とは異なる。 「絶対比較級」は、比較級を用いているが、ばくぜんと程度が高いことを示す表現であり、全体を2つに分けた場合に程度の高いほうに属するという程度の表現であり、 例として下記のようなものがある。 the younger generation 「若い世代」、 the upper class 「上流階級」、 the lower class 「上流階級」、 higher education 「高等教育」、 など(エバグリ、インスパ、ジーニアス)。 ===== 絶対最上級 ===== 絶対最上級は、最上級を用いているが、単に程度が非常に高いことを示す表現であり(青チャート)、具体的な比較の対象をもたない(ロイヤル、ジーニアス)。very をさらに強調したような言い方である(青チャ、ジーニアス、エバグリ)。 たとえば、clever (ロイヤル英文法)や important (ジーニアス)やkind(フォレスト)やhappy(青チャ)など何でもいいが、単数形の場合は a most 形容詞 名詞 のように冠詞が a になる。 たとえば a most clever ~(名詞) (とても利口な~(名詞)) である。 ふつう、最後に名詞が来る(青チャ、ロイヤル)。 たとえば、 a most clever person とでもなろうか。 定冠詞 the は使わないことが多い(青チャ)。 たとえば Tom is a most clever person. 「トムはとても利口な人だ.」 文脈によっては単数形でなくとも複数形でも構わない(エバグリ、ジーニアス)。つまり、複数形の場合は most 形容詞 名詞 の語順になる(エバグリ、ジーニアス)。 たとえば They are most kind people. 「彼らはとても親切な人たちだ.」 絶対最上級はやや特殊であり、本来なら最上級の語形変化が -est の語であっても例外的に most で強調する(フォレスト、青チャート)。ただし、ジーニアスやロイヤルを見てもそこまで書かれておらず、入試ではそこまで問われづらいだろう。 ===== 比較級を使ったその他の表現 ===== more or less 多かれ少なかれ sooner or later 遅かれ早かれ I know better than go to ~(不定詞) 「私は~するほどの馬鹿ではないよ」 not even ○○, much less ~ 「○○すらない(/できない/しない)のだから、ましてや~なはずがない」 ==== 原級・比較級を使って最上級に近い意味を表す形 ==== ===== 原級を使って最上級に近い意味を表す形 ===== 「as 原級 as ○○ 」は基本的な意味は「○○と同じくらいに ~ である」の意味。 しかし例外的に any がついて「as 原級 as any」になると、これは程度が高いことをあらわす表現になる。 「any」には、「すべての」という意味がある。桐原はこれを用いて説明している。だが、世界中に存在するすべてのものと同じだとしても、だったら世界全体で平均化されるはずなわけで、やはり例外的に扱うのが正しいだろう。 ただし、もとの「同じくらい」の意味を引きずってか、断定的ではないとされ、「もしかしたら程度が高くないかもしれず、同じくらいかもしれない」という若干控えめなニュアンスもある(ジーニアス)。 和訳の際は、肯定形で訳そうとしも日本語には対応する肯定の言い回しが無いので、技巧的ではあるが、否定形で「他のものに劣らないくらい、~である」と訳すのが良いだろう(ジーニアス、ロイヤル)。 参考書によっては「最上級の意味を表す」などと書いてあるが、しかし、厳密には、最上級の可能性をあらわす構文だろう。なお、ジーニアスの単元名では「原級を使って最上級に近い意味を表す」である。 同様に、論理的でなく例外的な表現だが、 「as 原級 as ever lived 」で「古来まれなほどに ~ である」の意味になる。これは文学的な表現であるので(ロイヤル、ジーニアス)、あまり論理的に考えても仕方が無い。 なお、これと紛らわしいが、lived 無しの「as 原級 as ever」は「あいかわらず~である」の意味。 こちらのほうは論理的に導ける。ever は経験を表す単語であり、 観察者の著者・筆者などが過去に観察した経験(ever)と同じ(as 原級 as)ようであるということから、「あいかわらず」と言い表せる。 ===== 比較級を使って最上級に近い意味を表す形 ===== than any other たとえば、 Bob is taller than any other in the class. 「ボブはクラスの中でほかの誰よりも背が高い」 のように使う。 このように、 than any other は「他のどの○○よりも~である」である。これは、any を「すべての」と解釈すれば、論理的に導ける。 ===== no other 文 ===== 「No other A ・・・ 比較級 than B 」は「ほかのどのAもBより~ではない」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。なお、Bより上はいないと言ってるだけであり、Bと同程度のものがいる可能性は残されている。 いっぽう、 「No other A ・・・ as 原級 as B 」は「どのAもBほど~ではない」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。 参考書では特に言及されていないが、この場合は、同程度のものが残されている可能性は、この構文の場合は無いと考えられている。 「A be動詞(is,are など)比較級 than any other B 」は「AはほかのどのBよりも~である」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。 o5drkttfmdpulo1q0ur66050ty6v7ym 207188 207185 2022-08-25T05:37:31Z すじにくシチュー 12058 wikitext text/x-wiki === 比較 === oldの比較級には、2種類ある。 elder というのがあり、兄弟姉妹の年齢について「年上の」という意味である。 単に年上なだけや、あるいは物や事が古いだけの場合は old でいう。なので、単に年上であることを older で言ってもよい。なので、中学では elder は一般に習わないのも妥当である。 old(古い、年をとった) - older(より古い、(単に)年上の) - oldest(最も古い、最も年上の) old - elder(兄弟姉妹において年上の) -eldest (兄弟姉妹で最年長の) である。 late(時間に関して遅れている) - later(より遅れた) - latest(もっとも遅れた) late(順序が後のほうの) -latter (後半の)- last(最後の) である。 far(距離が遠い) - farther - farthest far(程度が「いっそう」)- further - furthest なお、elder は elder brother や elder sister のように名詞を修飾する用法でしか用いられない(桐原フォレスト、ロイヤル)。 つまり、 be動詞 + elder (×)みたいな言い方はしない。 アメリカだと、兄弟姉妹でも兄は older sister または big brother と言い、姉も同様に older sister または big sister である。アメリカでは、elder による表現は古風だと感じられている(桐原フォレスト、ロイヤル)。 ==== as 原級 as ==== Mary is as tall as Bob (is). メアリーはボブと同じくらいの身長だ。 否定形の構文は、not as 原級 as as 原級 a 名詞 as ~ ※ 未記述 I'm not as well as you. 「私はあなたほど上手ではない」 倍数表現は、 X times as 原級 as ~ たとえば、 four times as 原級 as ~ なら、「~の4倍、・・・である」の意味。 This rooms is four times as large as that one. 「この部屋はあの部屋の4倍の大きさだ。」 小さくなる場合、times の代わりに、別の形容詞が入る。 This rooms is half as large as that one. 「この部屋はあの部屋の半分の大きさだ。」 2分の1の場合は half , 3分の1の場合は one-third , 4分の1の場合は a quarter または one quarter である。 This rooms is one-third as large as that one. 「この部屋はあの部屋の3分の1の大きさだ。」 This rooms is a quarter as large as that one. 「この部屋はあの部屋の4分の1の大きさだ。」 なお、疑問文で「何倍の大きさですか?」と当ときは、 How many times larger ~? と比較級になる。疑問文では、 as ~ as は使わない(ロイヤル英文法)。 さて、平叙文の話題に戻る。 「as 原級 as ~ 」の代わりに「the 名詞 of ~ 」によって表現する方法もある。 This rooms is '''four times the size of''' that one. 「この部屋はあの部屋の4倍の大きさだ。」 the 名詞 of の名詞がどの単語になるかは、比較される量の種類によって変わり、たとえば size(体積などの大きさ) のほか amount(量) , length(長さ) , height(高さ) , number(数) , weight (重さ)、などがある。 そのほか、慣用表現として、 as soon as possible で「できるだけ早く」の意味。 as soon as S can の場合もある(Sはその動作をする主語の人)。命令文の場合、S はyouになる。(つまり as soon as you can になる。) なお、主節が過去形の場合、時制の一致により as soon as S could になる。 文脈によって soon の代わりに fast や early の場合もある(桐原、ジーニアスなど)。 つまり、 as early as possible や as fast as possible など。 {{コラム|| as soon as possible と as soon as one can はともに未来の出来事に対して使う表現で(ジーニアス)、和訳は同じ「できるだけ早く」(「早く~してほしい」、「早く~すべきだ」などが続く)だが(インスパイア、ジーニアス)、しかし実際の意味合いは微妙に違う。 as soon as possible のほうが緊急性が高い。as soon as one can は時間的に余裕がある(インスパイア)。'''a'''s '''s'''oon '''a'''s '''p'''ossible の頭文字をとって EメールなどではASAPなどと略されることもあり「エイサップ」または「アサップ」とも発音される(ジーニアス、インスパイア)。 参考書によっては、as soon as possible を「可能な限り」、as soon as one canを「できるだけ早く」と使い分けているものもある(桐原ファクト)。 ここら辺の和訳のちがいは参考書によって微妙に異なるので、暗記する必要は無い。 なお、as soon as one can のone は原則としては文の主語に一致する場合が多いが、そうでない場合もあり、one が目的語に一致する場合もある(インスパイア)。 }} ==== その他 ==== 最上級は、一番程度の高いものだけでなく、second や third などをおぎなうことにより、○○番目に程度の高いものをあらわすこともできる。 He is the second tallest boy in the class. 「彼はこのクラスの中で2番目に背が高い男子です。」 同様に、3番目に背が高いなら the third tallest boy になり, 4番目に背が高いなら the fourth tallest boy になる。 なお、「もっとも~でない」、たとえば「最も長くない(=一番短い)」は、 the least long のようになる。 long でなく least  のほうが最上級であり、littleの最上級がleast である。 「the least +原級 」である。 なお、活用は little - less -least である。 だが実際には、アメリカ英語や口語などで、とくに比較級で littler や least などの単語もあるのが実際である(ロイヤル)。ただし、これらはニュアンスが限られるので、事情を知らない日本人は使わないほうが良い ラテン語からきた形容詞には senior(年上の),junior(年下の),superior(優れた),inferior(劣った),,, などがあるが、これらの比較の用法の構文では than の代わりに to を用い、また、修飾語として much や far を使う。 これら senior などの形容詞は、それ自体に比較の意味がある(ジーニアス、フォレスト)。そのことからか、比較級や最上級は変化しない。また、to のあとに人称代名詞が来る場合は目的格にする(ロイヤル、フォレスト)。 He is three years senior to me. 「彼は私より三歳上だ。」 = He is three years older than I. ;one of the 最上級 本来、「最上」とは原則的に一つであるが(ジーニアス)、しかし英語では最上級を使った構文で、「one o the 最上級」で、その性質が高い程度にあるグループのひとつを表す用法がある。和訳では、よく「最も~なうちのひとつ」と訳される。 ;by far と much など最上級の強調 最上級を「はるかに」「ずっと」の意味で強調したい場合、 by far か much を使い、位置は the の前になる。 つまり、たとえば the best player を強調するなら、 by far the best player または much the best player のようになる。 いっぽう、very で強調する場合、 the very best player になる。 ;不等号 英語の 「more than A」 や「比較級 than A」は、Aより程度の大きいものであるという表現であり、Aと同程度のものは含まない。つまり 不等号を使えば >A であるという表現である(桐原)。 一方、 not more than A や not 比較級 than A は、A と同程度のものを含む。つまり、≦A である。 これは数学でも同じであり、数学でも >A の否定は ≦A である。 では、「~以上」と言いたい場合、どう言うのかについては、これはもう高校英語の範囲外であり、一般的な高校参考書には無い。(ロイヤル英文法には書いてある。) ;all the 比較級 「all the +比較級 + for ~(理由)」で、「~なので、ますます・・・になった」の意味。 for を使う場合は後ろに名詞句を使う。 for の代わりに because でもよく、その場合は後ろは文章になる。 「none the +比較級 + for ~(経験や出来事)」で、「~だからといって、・・・ではない」の意味。 なお、noneの場合、後半にbecauseはあまり使われない(ジーニアス)。 ===== 絶対比較級 ===== 英語教育の比較の単元において、「絶対比較級」と「絶対最上級」というのがある。 「絶対比較級」と「絶対最上級」とは異なる。 「絶対比較級」は、比較級を用いているが、ばくぜんと程度が高いことを示す表現であり、全体を2つに分けた場合に程度の高いほうに属するという程度の表現であり、 例として下記のようなものがある。 the younger generation 「若い世代」、 the upper class 「上流階級」、 the lower class 「上流階級」、 higher education 「高等教育」、 など(エバグリ、インスパ、ジーニアス)。 ===== 絶対最上級 ===== 絶対最上級は、最上級を用いているが、単に程度が非常に高いことを示す表現であり(青チャート)、具体的な比較の対象をもたない(ロイヤル、ジーニアス)。very をさらに強調したような言い方である(青チャ、ジーニアス、エバグリ)。 たとえば、clever (ロイヤル英文法)や important (ジーニアス)やkind(フォレスト)やhappy(青チャ)など何でもいいが、単数形の場合は a most 形容詞 名詞 のように冠詞が a になる。 たとえば a most clever ~(名詞) (とても利口な~(名詞)) である。 ふつう、最後に名詞が来る(青チャ、ロイヤル)。 たとえば、 a most clever person とでもなろうか。 定冠詞 the は使わないことが多い(青チャ)。 たとえば Tom is a most clever person. 「トムはとても利口な人だ.」 文脈によっては単数形でなくとも複数形でも構わない(エバグリ、ジーニアス)。つまり、複数形の場合は most 形容詞 名詞 の語順になる(エバグリ、ジーニアス)。 たとえば They are most kind people. 「彼らはとても親切な人たちだ.」 絶対最上級はやや特殊であり、本来なら最上級の語形変化が -est の語であっても例外的に most で強調する(フォレスト、青チャート)。ただし、ジーニアスやロイヤルを見てもそこまで書かれておらず、入試ではそこまで問われづらいだろう。 ===== 比較級を使ったその他の表現 ===== more or less 多かれ少なかれ sooner or later 遅かれ早かれ I know better than go to ~(不定詞) 「私は~するほどの馬鹿ではないよ」 not even ○○, much less ~ 「○○すらない(/できない/しない)のだから、ましてや~なはずがない」 ==== 原級・比較級を使って最上級に近い意味を表す形 ==== ===== 原級を使って最上級に近い意味を表す形 ===== 「as 原級 as ○○ 」は基本的な意味は「○○と同じくらいに ~ である」の意味。 しかし例外的に any がついて「as 原級 as any」になると、これは程度が高いことをあらわす表現になる。 「any」には、「すべての」という意味がある。桐原はこれを用いて説明している。だが、世界中に存在するすべてのものと同じだとしても、だったら世界全体で平均化されるはずなわけで、やはり例外的に扱うのが正しいだろう。 ただし、もとの「同じくらい」の意味を引きずってか、断定的ではないとされ、「もしかしたら程度が高くないかもしれず、同じくらいかもしれない」という若干控えめなニュアンスもある(ジーニアス)。 和訳の際は、肯定形で訳そうとしも日本語には対応する肯定の言い回しが無いので、技巧的ではあるが、否定形で「他のものに劣らないくらい、~である」と訳すのが良いだろう(ジーニアス、ロイヤル)。 参考書によっては「最上級の意味を表す」などと書いてあるが、しかし、厳密には、最上級の可能性をあらわす構文だろう。なお、ジーニアスの単元名では「原級を使って最上級に近い意味を表す」である。 同様に、論理的でなく例外的な表現だが、 「as 原級 as ever lived 」で「古来まれなほどに ~ である」の意味になる。これは文学的な表現であるので(ロイヤル、ジーニアス)、あまり論理的に考えても仕方が無い。 なお、これと紛らわしいが、lived 無しの「as 原級 as ever」は「あいかわらず~である」の意味。 こちらのほうは論理的に導ける。ever は経験を表す単語であり、 観察者の著者・筆者などが過去に観察した経験(ever)と同じ(as 原級 as)ようであるということから、「あいかわらず」と言い表せる。 ===== 比較級を使って最上級に近い意味を表す形 ===== than any other たとえば、 Bob is taller than any other in the class. 「ボブはクラスの中でほかの誰よりも背が高い」 のように使う。 このように、 than any other は「他のどの○○よりも~である」である。これは、any を「すべての」と解釈すれば、論理的に導ける。 ===== no other 文 ===== 「No other A ・・・ 比較級 than B 」は「ほかのどのAもBより~ではない」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。なお、Bより上はいないと言ってるだけであり、Bと同程度のものがいる可能性は残されている。 いっぽう、 「No other A ・・・ as 原級 as B 」は「どのAもBほど~ではない」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。 参考書では特に言及されていないが、この場合は、同程度のものが残されている可能性は、この構文の場合は無いと考えられている。 「A be動詞(is,are など)比較級 than any other B 」は「AはほかのどのBよりも~である」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。 == ほか == no longer で「もはや~ない」の意味。 He is no longer here. 「彼はもう、ここにはいない」 She lives no longer here. 「彼女はもう、ここには住んでいない」 参考書では、青チャートとインスパイアが、比較の単元であつかっている。 参考書によっては、比較級の単元ではなく接続詞や否定の単元であつかっている。当wikiでは [[高校英語の文法/接続詞]] でも no longer を紹介済み。 532xj5h9um038sl623phdhvzgj9tr2a 207189 207188 2022-08-25T05:51:02Z すじにくシチュー 12058 /* 比較級を使ったその他の表現 */ wikitext text/x-wiki === 比較 === oldの比較級には、2種類ある。 elder というのがあり、兄弟姉妹の年齢について「年上の」という意味である。 単に年上なだけや、あるいは物や事が古いだけの場合は old でいう。なので、単に年上であることを older で言ってもよい。なので、中学では elder は一般に習わないのも妥当である。 old(古い、年をとった) - older(より古い、(単に)年上の) - oldest(最も古い、最も年上の) old - elder(兄弟姉妹において年上の) -eldest (兄弟姉妹で最年長の) である。 late(時間に関して遅れている) - later(より遅れた) - latest(もっとも遅れた) late(順序が後のほうの) -latter (後半の)- last(最後の) である。 far(距離が遠い) - farther - farthest far(程度が「いっそう」)- further - furthest なお、elder は elder brother や elder sister のように名詞を修飾する用法でしか用いられない(桐原フォレスト、ロイヤル)。 つまり、 be動詞 + elder (×)みたいな言い方はしない。 アメリカだと、兄弟姉妹でも兄は older sister または big brother と言い、姉も同様に older sister または big sister である。アメリカでは、elder による表現は古風だと感じられている(桐原フォレスト、ロイヤル)。 ==== as 原級 as ==== Mary is as tall as Bob (is). メアリーはボブと同じくらいの身長だ。 否定形の構文は、not as 原級 as as 原級 a 名詞 as ~ ※ 未記述 I'm not as well as you. 「私はあなたほど上手ではない」 倍数表現は、 X times as 原級 as ~ たとえば、 four times as 原級 as ~ なら、「~の4倍、・・・である」の意味。 This rooms is four times as large as that one. 「この部屋はあの部屋の4倍の大きさだ。」 小さくなる場合、times の代わりに、別の形容詞が入る。 This rooms is half as large as that one. 「この部屋はあの部屋の半分の大きさだ。」 2分の1の場合は half , 3分の1の場合は one-third , 4分の1の場合は a quarter または one quarter である。 This rooms is one-third as large as that one. 「この部屋はあの部屋の3分の1の大きさだ。」 This rooms is a quarter as large as that one. 「この部屋はあの部屋の4分の1の大きさだ。」 なお、疑問文で「何倍の大きさですか?」と当ときは、 How many times larger ~? と比較級になる。疑問文では、 as ~ as は使わない(ロイヤル英文法)。 さて、平叙文の話題に戻る。 「as 原級 as ~ 」の代わりに「the 名詞 of ~ 」によって表現する方法もある。 This rooms is '''four times the size of''' that one. 「この部屋はあの部屋の4倍の大きさだ。」 the 名詞 of の名詞がどの単語になるかは、比較される量の種類によって変わり、たとえば size(体積などの大きさ) のほか amount(量) , length(長さ) , height(高さ) , number(数) , weight (重さ)、などがある。 そのほか、慣用表現として、 as soon as possible で「できるだけ早く」の意味。 as soon as S can の場合もある(Sはその動作をする主語の人)。命令文の場合、S はyouになる。(つまり as soon as you can になる。) なお、主節が過去形の場合、時制の一致により as soon as S could になる。 文脈によって soon の代わりに fast や early の場合もある(桐原、ジーニアスなど)。 つまり、 as early as possible や as fast as possible など。 {{コラム|| as soon as possible と as soon as one can はともに未来の出来事に対して使う表現で(ジーニアス)、和訳は同じ「できるだけ早く」(「早く~してほしい」、「早く~すべきだ」などが続く)だが(インスパイア、ジーニアス)、しかし実際の意味合いは微妙に違う。 as soon as possible のほうが緊急性が高い。as soon as one can は時間的に余裕がある(インスパイア)。'''a'''s '''s'''oon '''a'''s '''p'''ossible の頭文字をとって EメールなどではASAPなどと略されることもあり「エイサップ」または「アサップ」とも発音される(ジーニアス、インスパイア)。 参考書によっては、as soon as possible を「可能な限り」、as soon as one canを「できるだけ早く」と使い分けているものもある(桐原ファクト)。 ここら辺の和訳のちがいは参考書によって微妙に異なるので、暗記する必要は無い。 なお、as soon as one can のone は原則としては文の主語に一致する場合が多いが、そうでない場合もあり、one が目的語に一致する場合もある(インスパイア)。 }} ==== その他 ==== 最上級は、一番程度の高いものだけでなく、second や third などをおぎなうことにより、○○番目に程度の高いものをあらわすこともできる。 He is the second tallest boy in the class. 「彼はこのクラスの中で2番目に背が高い男子です。」 同様に、3番目に背が高いなら the third tallest boy になり, 4番目に背が高いなら the fourth tallest boy になる。 なお、「もっとも~でない」、たとえば「最も長くない(=一番短い)」は、 the least long のようになる。 long でなく least  のほうが最上級であり、littleの最上級がleast である。 「the least +原級 」である。 なお、活用は little - less -least である。 だが実際には、アメリカ英語や口語などで、とくに比較級で littler や least などの単語もあるのが実際である(ロイヤル)。ただし、これらはニュアンスが限られるので、事情を知らない日本人は使わないほうが良い ラテン語からきた形容詞には senior(年上の),junior(年下の),superior(優れた),inferior(劣った),,, などがあるが、これらの比較の用法の構文では than の代わりに to を用い、また、修飾語として much や far を使う。 これら senior などの形容詞は、それ自体に比較の意味がある(ジーニアス、フォレスト)。そのことからか、比較級や最上級は変化しない。また、to のあとに人称代名詞が来る場合は目的格にする(ロイヤル、フォレスト)。 He is three years senior to me. 「彼は私より三歳上だ。」 = He is three years older than I. ;one of the 最上級 本来、「最上」とは原則的に一つであるが(ジーニアス)、しかし英語では最上級を使った構文で、「one o the 最上級」で、その性質が高い程度にあるグループのひとつを表す用法がある。和訳では、よく「最も~なうちのひとつ」と訳される。 ;by far と much など最上級の強調 最上級を「はるかに」「ずっと」の意味で強調したい場合、 by far か much を使い、位置は the の前になる。 つまり、たとえば the best player を強調するなら、 by far the best player または much the best player のようになる。 いっぽう、very で強調する場合、 the very best player になる。 ;不等号 英語の 「more than A」 や「比較級 than A」は、Aより程度の大きいものであるという表現であり、Aと同程度のものは含まない。つまり 不等号を使えば >A であるという表現である(桐原)。 一方、 not more than A や not 比較級 than A は、A と同程度のものを含む。つまり、≦A である。 これは数学でも同じであり、数学でも >A の否定は ≦A である。 では、「~以上」と言いたい場合、どう言うのかについては、これはもう高校英語の範囲外であり、一般的な高校参考書には無い。(ロイヤル英文法には書いてある。) ;all the 比較級 「all the +比較級 + for ~(理由)」で、「~なので、ますます・・・になった」の意味。 for を使う場合は後ろに名詞句を使う。 for の代わりに because でもよく、その場合は後ろは文章になる。 「none the +比較級 + for ~(経験や出来事)」で、「~だからといって、・・・ではない」の意味。 なお、noneの場合、後半にbecauseはあまり使われない(ジーニアス)。 ===== 絶対比較級 ===== 英語教育の比較の単元において、「絶対比較級」と「絶対最上級」というのがある。 「絶対比較級」と「絶対最上級」とは異なる。 「絶対比較級」は、比較級を用いているが、ばくぜんと程度が高いことを示す表現であり、全体を2つに分けた場合に程度の高いほうに属するという程度の表現であり、 例として下記のようなものがある。 the younger generation 「若い世代」、 the upper class 「上流階級」、 the lower class 「上流階級」、 higher education 「高等教育」、 など(エバグリ、インスパ、ジーニアス)。 ===== 絶対最上級 ===== 絶対最上級は、最上級を用いているが、単に程度が非常に高いことを示す表現であり(青チャート)、具体的な比較の対象をもたない(ロイヤル、ジーニアス)。very をさらに強調したような言い方である(青チャ、ジーニアス、エバグリ)。 たとえば、clever (ロイヤル英文法)や important (ジーニアス)やkind(フォレスト)やhappy(青チャ)など何でもいいが、単数形の場合は a most 形容詞 名詞 のように冠詞が a になる。 たとえば a most clever ~(名詞) (とても利口な~(名詞)) である。 ふつう、最後に名詞が来る(青チャ、ロイヤル)。 たとえば、 a most clever person とでもなろうか。 定冠詞 the は使わないことが多い(青チャ)。 たとえば Tom is a most clever person. 「トムはとても利口な人だ.」 文脈によっては単数形でなくとも複数形でも構わない(エバグリ、ジーニアス)。つまり、複数形の場合は most 形容詞 名詞 の語順になる(エバグリ、ジーニアス)。 たとえば They are most kind people. 「彼らはとても親切な人たちだ.」 絶対最上級はやや特殊であり、本来なら最上級の語形変化が -est の語であっても例外的に most で強調する(フォレスト、青チャート)。ただし、ジーニアスやロイヤルを見てもそこまで書かれておらず、入試ではそこまで問われづらいだろう。 ===== 比較級を使ったその他の表現 ===== more or less 多かれ少なかれ sooner or later 遅かれ早かれ(「いつかは」の意味) ※ エバグリーンに「いつかは」の意味が紹介されている。 know better than ~(to 不定詞など) 「~するほど馬鹿ではない」 I know better than go to ~(不定詞) 「私は~するほどの馬鹿ではないよ」 You should know better. 「きみはもっと分別を持つべきだ」 not even ○○, much less ~ 「○○すらない(/できない/しない)のだから、ましてや~なはずがない」 ==== 原級・比較級を使って最上級に近い意味を表す形 ==== ===== 原級を使って最上級に近い意味を表す形 ===== 「as 原級 as ○○ 」は基本的な意味は「○○と同じくらいに ~ である」の意味。 しかし例外的に any がついて「as 原級 as any」になると、これは程度が高いことをあらわす表現になる。 「any」には、「すべての」という意味がある。桐原はこれを用いて説明している。だが、世界中に存在するすべてのものと同じだとしても、だったら世界全体で平均化されるはずなわけで、やはり例外的に扱うのが正しいだろう。 ただし、もとの「同じくらい」の意味を引きずってか、断定的ではないとされ、「もしかしたら程度が高くないかもしれず、同じくらいかもしれない」という若干控えめなニュアンスもある(ジーニアス)。 和訳の際は、肯定形で訳そうとしも日本語には対応する肯定の言い回しが無いので、技巧的ではあるが、否定形で「他のものに劣らないくらい、~である」と訳すのが良いだろう(ジーニアス、ロイヤル)。 参考書によっては「最上級の意味を表す」などと書いてあるが、しかし、厳密には、最上級の可能性をあらわす構文だろう。なお、ジーニアスの単元名では「原級を使って最上級に近い意味を表す」である。 同様に、論理的でなく例外的な表現だが、 「as 原級 as ever lived 」で「古来まれなほどに ~ である」の意味になる。これは文学的な表現であるので(ロイヤル、ジーニアス)、あまり論理的に考えても仕方が無い。 なお、これと紛らわしいが、lived 無しの「as 原級 as ever」は「あいかわらず~である」の意味。 こちらのほうは論理的に導ける。ever は経験を表す単語であり、 観察者の著者・筆者などが過去に観察した経験(ever)と同じ(as 原級 as)ようであるということから、「あいかわらず」と言い表せる。 ===== 比較級を使って最上級に近い意味を表す形 ===== than any other たとえば、 Bob is taller than any other in the class. 「ボブはクラスの中でほかの誰よりも背が高い」 のように使う。 このように、 than any other は「他のどの○○よりも~である」である。これは、any を「すべての」と解釈すれば、論理的に導ける。 ===== no other 文 ===== 「No other A ・・・ 比較級 than B 」は「ほかのどのAもBより~ではない」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。なお、Bより上はいないと言ってるだけであり、Bと同程度のものがいる可能性は残されている。 いっぽう、 「No other A ・・・ as 原級 as B 」は「どのAもBほど~ではない」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。 参考書では特に言及されていないが、この場合は、同程度のものが残されている可能性は、この構文の場合は無いと考えられている。 「A be動詞(is,are など)比較級 than any other B 」は「AはほかのどのBよりも~である」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。 == ほか == no longer で「もはや~ない」の意味。 He is no longer here. 「彼はもう、ここにはいない」 She lives no longer here. 「彼女はもう、ここには住んでいない」 参考書では、青チャートとインスパイアが、比較の単元であつかっている。 参考書によっては、比較級の単元ではなく接続詞や否定の単元であつかっている。当wikiでは [[高校英語の文法/接続詞]] でも no longer を紹介済み。 ntiqiqqif2wbonho7ex5109fknscavs 207191 207189 2022-08-25T05:57:58Z すじにくシチュー 12058 /* ほか */ wikitext text/x-wiki === 比較 === oldの比較級には、2種類ある。 elder というのがあり、兄弟姉妹の年齢について「年上の」という意味である。 単に年上なだけや、あるいは物や事が古いだけの場合は old でいう。なので、単に年上であることを older で言ってもよい。なので、中学では elder は一般に習わないのも妥当である。 old(古い、年をとった) - older(より古い、(単に)年上の) - oldest(最も古い、最も年上の) old - elder(兄弟姉妹において年上の) -eldest (兄弟姉妹で最年長の) である。 late(時間に関して遅れている) - later(より遅れた) - latest(もっとも遅れた) late(順序が後のほうの) -latter (後半の)- last(最後の) である。 far(距離が遠い) - farther - farthest far(程度が「いっそう」)- further - furthest なお、elder は elder brother や elder sister のように名詞を修飾する用法でしか用いられない(桐原フォレスト、ロイヤル)。 つまり、 be動詞 + elder (×)みたいな言い方はしない。 アメリカだと、兄弟姉妹でも兄は older sister または big brother と言い、姉も同様に older sister または big sister である。アメリカでは、elder による表現は古風だと感じられている(桐原フォレスト、ロイヤル)。 ==== as 原級 as ==== Mary is as tall as Bob (is). メアリーはボブと同じくらいの身長だ。 否定形の構文は、not as 原級 as as 原級 a 名詞 as ~ ※ 未記述 I'm not as well as you. 「私はあなたほど上手ではない」 倍数表現は、 X times as 原級 as ~ たとえば、 four times as 原級 as ~ なら、「~の4倍、・・・である」の意味。 This rooms is four times as large as that one. 「この部屋はあの部屋の4倍の大きさだ。」 小さくなる場合、times の代わりに、別の形容詞が入る。 This rooms is half as large as that one. 「この部屋はあの部屋の半分の大きさだ。」 2分の1の場合は half , 3分の1の場合は one-third , 4分の1の場合は a quarter または one quarter である。 This rooms is one-third as large as that one. 「この部屋はあの部屋の3分の1の大きさだ。」 This rooms is a quarter as large as that one. 「この部屋はあの部屋の4分の1の大きさだ。」 なお、疑問文で「何倍の大きさですか?」と当ときは、 How many times larger ~? と比較級になる。疑問文では、 as ~ as は使わない(ロイヤル英文法)。 さて、平叙文の話題に戻る。 「as 原級 as ~ 」の代わりに「the 名詞 of ~ 」によって表現する方法もある。 This rooms is '''four times the size of''' that one. 「この部屋はあの部屋の4倍の大きさだ。」 the 名詞 of の名詞がどの単語になるかは、比較される量の種類によって変わり、たとえば size(体積などの大きさ) のほか amount(量) , length(長さ) , height(高さ) , number(数) , weight (重さ)、などがある。 そのほか、慣用表現として、 as soon as possible で「できるだけ早く」の意味。 as soon as S can の場合もある(Sはその動作をする主語の人)。命令文の場合、S はyouになる。(つまり as soon as you can になる。) なお、主節が過去形の場合、時制の一致により as soon as S could になる。 文脈によって soon の代わりに fast や early の場合もある(桐原、ジーニアスなど)。 つまり、 as early as possible や as fast as possible など。 {{コラム|| as soon as possible と as soon as one can はともに未来の出来事に対して使う表現で(ジーニアス)、和訳は同じ「できるだけ早く」(「早く~してほしい」、「早く~すべきだ」などが続く)だが(インスパイア、ジーニアス)、しかし実際の意味合いは微妙に違う。 as soon as possible のほうが緊急性が高い。as soon as one can は時間的に余裕がある(インスパイア)。'''a'''s '''s'''oon '''a'''s '''p'''ossible の頭文字をとって EメールなどではASAPなどと略されることもあり「エイサップ」または「アサップ」とも発音される(ジーニアス、インスパイア)。 参考書によっては、as soon as possible を「可能な限り」、as soon as one canを「できるだけ早く」と使い分けているものもある(桐原ファクト)。 ここら辺の和訳のちがいは参考書によって微妙に異なるので、暗記する必要は無い。 なお、as soon as one can のone は原則としては文の主語に一致する場合が多いが、そうでない場合もあり、one が目的語に一致する場合もある(インスパイア)。 }} ==== その他 ==== 最上級は、一番程度の高いものだけでなく、second や third などをおぎなうことにより、○○番目に程度の高いものをあらわすこともできる。 He is the second tallest boy in the class. 「彼はこのクラスの中で2番目に背が高い男子です。」 同様に、3番目に背が高いなら the third tallest boy になり, 4番目に背が高いなら the fourth tallest boy になる。 なお、「もっとも~でない」、たとえば「最も長くない(=一番短い)」は、 the least long のようになる。 long でなく least  のほうが最上級であり、littleの最上級がleast である。 「the least +原級 」である。 なお、活用は little - less -least である。 だが実際には、アメリカ英語や口語などで、とくに比較級で littler や least などの単語もあるのが実際である(ロイヤル)。ただし、これらはニュアンスが限られるので、事情を知らない日本人は使わないほうが良い ラテン語からきた形容詞には senior(年上の),junior(年下の),superior(優れた),inferior(劣った),,, などがあるが、これらの比較の用法の構文では than の代わりに to を用い、また、修飾語として much や far を使う。 これら senior などの形容詞は、それ自体に比較の意味がある(ジーニアス、フォレスト)。そのことからか、比較級や最上級は変化しない。また、to のあとに人称代名詞が来る場合は目的格にする(ロイヤル、フォレスト)。 He is three years senior to me. 「彼は私より三歳上だ。」 = He is three years older than I. ;one of the 最上級 本来、「最上」とは原則的に一つであるが(ジーニアス)、しかし英語では最上級を使った構文で、「one o the 最上級」で、その性質が高い程度にあるグループのひとつを表す用法がある。和訳では、よく「最も~なうちのひとつ」と訳される。 ;by far と much など最上級の強調 最上級を「はるかに」「ずっと」の意味で強調したい場合、 by far か much を使い、位置は the の前になる。 つまり、たとえば the best player を強調するなら、 by far the best player または much the best player のようになる。 いっぽう、very で強調する場合、 the very best player になる。 ;不等号 英語の 「more than A」 や「比較級 than A」は、Aより程度の大きいものであるという表現であり、Aと同程度のものは含まない。つまり 不等号を使えば >A であるという表現である(桐原)。 一方、 not more than A や not 比較級 than A は、A と同程度のものを含む。つまり、≦A である。 これは数学でも同じであり、数学でも >A の否定は ≦A である。 では、「~以上」と言いたい場合、どう言うのかについては、これはもう高校英語の範囲外であり、一般的な高校参考書には無い。(ロイヤル英文法には書いてある。) ;all the 比較級 「all the +比較級 + for ~(理由)」で、「~なので、ますます・・・になった」の意味。 for を使う場合は後ろに名詞句を使う。 for の代わりに because でもよく、その場合は後ろは文章になる。 「none the +比較級 + for ~(経験や出来事)」で、「~だからといって、・・・ではない」の意味。 なお、noneの場合、後半にbecauseはあまり使われない(ジーニアス)。 ===== 絶対比較級 ===== 英語教育の比較の単元において、「絶対比較級」と「絶対最上級」というのがある。 「絶対比較級」と「絶対最上級」とは異なる。 「絶対比較級」は、比較級を用いているが、ばくぜんと程度が高いことを示す表現であり、全体を2つに分けた場合に程度の高いほうに属するという程度の表現であり、 例として下記のようなものがある。 the younger generation 「若い世代」、 the upper class 「上流階級」、 the lower class 「上流階級」、 higher education 「高等教育」、 など(エバグリ、インスパ、ジーニアス)。 ===== 絶対最上級 ===== 絶対最上級は、最上級を用いているが、単に程度が非常に高いことを示す表現であり(青チャート)、具体的な比較の対象をもたない(ロイヤル、ジーニアス)。very をさらに強調したような言い方である(青チャ、ジーニアス、エバグリ)。 たとえば、clever (ロイヤル英文法)や important (ジーニアス)やkind(フォレスト)やhappy(青チャ)など何でもいいが、単数形の場合は a most 形容詞 名詞 のように冠詞が a になる。 たとえば a most clever ~(名詞) (とても利口な~(名詞)) である。 ふつう、最後に名詞が来る(青チャ、ロイヤル)。 たとえば、 a most clever person とでもなろうか。 定冠詞 the は使わないことが多い(青チャ)。 たとえば Tom is a most clever person. 「トムはとても利口な人だ.」 文脈によっては単数形でなくとも複数形でも構わない(エバグリ、ジーニアス)。つまり、複数形の場合は most 形容詞 名詞 の語順になる(エバグリ、ジーニアス)。 たとえば They are most kind people. 「彼らはとても親切な人たちだ.」 絶対最上級はやや特殊であり、本来なら最上級の語形変化が -est の語であっても例外的に most で強調する(フォレスト、青チャート)。ただし、ジーニアスやロイヤルを見てもそこまで書かれておらず、入試ではそこまで問われづらいだろう。 ===== 比較級を使ったその他の表現 ===== more or less 多かれ少なかれ sooner or later 遅かれ早かれ(「いつかは」の意味) ※ エバグリーンに「いつかは」の意味が紹介されている。 know better than ~(to 不定詞など) 「~するほど馬鹿ではない」 I know better than go to ~(不定詞) 「私は~するほどの馬鹿ではないよ」 You should know better. 「きみはもっと分別を持つべきだ」 not even ○○, much less ~ 「○○すらない(/できない/しない)のだから、ましてや~なはずがない」 ==== 原級・比較級を使って最上級に近い意味を表す形 ==== ===== 原級を使って最上級に近い意味を表す形 ===== 「as 原級 as ○○ 」は基本的な意味は「○○と同じくらいに ~ である」の意味。 しかし例外的に any がついて「as 原級 as any」になると、これは程度が高いことをあらわす表現になる。 「any」には、「すべての」という意味がある。桐原はこれを用いて説明している。だが、世界中に存在するすべてのものと同じだとしても、だったら世界全体で平均化されるはずなわけで、やはり例外的に扱うのが正しいだろう。 ただし、もとの「同じくらい」の意味を引きずってか、断定的ではないとされ、「もしかしたら程度が高くないかもしれず、同じくらいかもしれない」という若干控えめなニュアンスもある(ジーニアス)。 和訳の際は、肯定形で訳そうとしも日本語には対応する肯定の言い回しが無いので、技巧的ではあるが、否定形で「他のものに劣らないくらい、~である」と訳すのが良いだろう(ジーニアス、ロイヤル)。 参考書によっては「最上級の意味を表す」などと書いてあるが、しかし、厳密には、最上級の可能性をあらわす構文だろう。なお、ジーニアスの単元名では「原級を使って最上級に近い意味を表す」である。 同様に、論理的でなく例外的な表現だが、 「as 原級 as ever lived 」で「古来まれなほどに ~ である」の意味になる。これは文学的な表現であるので(ロイヤル、ジーニアス)、あまり論理的に考えても仕方が無い。 なお、これと紛らわしいが、lived 無しの「as 原級 as ever」は「あいかわらず~である」の意味。 こちらのほうは論理的に導ける。ever は経験を表す単語であり、 観察者の著者・筆者などが過去に観察した経験(ever)と同じ(as 原級 as)ようであるということから、「あいかわらず」と言い表せる。 ===== 比較級を使って最上級に近い意味を表す形 ===== than any other たとえば、 Bob is taller than any other in the class. 「ボブはクラスの中でほかの誰よりも背が高い」 のように使う。 このように、 than any other は「他のどの○○よりも~である」である。これは、any を「すべての」と解釈すれば、論理的に導ける。 ===== no other 文 ===== 「No other A ・・・ 比較級 than B 」は「ほかのどのAもBより~ではない」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。なお、Bより上はいないと言ってるだけであり、Bと同程度のものがいる可能性は残されている。 いっぽう、 「No other A ・・・ as 原級 as B 」は「どのAもBほど~ではない」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。 参考書では特に言及されていないが、この場合は、同程度のものが残されている可能性は、この構文の場合は無いと考えられている。 「A be動詞(is,are など)比較級 than any other B 」は「AはほかのどのBよりも~である」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。 == ほか == no longer で「もはや~ない」の意味。 He is no longer here. 「彼はもう、ここにはいない」 She lives no longer here. 「彼女はもう、ここには住んでいない」 参考書では、青チャートとインスパイアが、比較の単元であつかっている。 参考書によっては、比較級の単元ではなく接続詞や否定の単元であつかっている。当wikiでは [[高校英語の文法/接続詞]] でも no longer を紹介済み。 to say the least of it, 「控えめにいっても」 参考書によっては、不定詞の単元で、独立不定詞として「to say the least of it, 」を紹介している(ロイヤル、青チャート)。 8ewuwsr0p7lmjlfszlalt6oaz08yapy 207192 207191 2022-08-25T06:00:25Z すじにくシチュー 12058 /* ほか */ wikitext text/x-wiki === 比較 === oldの比較級には、2種類ある。 elder というのがあり、兄弟姉妹の年齢について「年上の」という意味である。 単に年上なだけや、あるいは物や事が古いだけの場合は old でいう。なので、単に年上であることを older で言ってもよい。なので、中学では elder は一般に習わないのも妥当である。 old(古い、年をとった) - older(より古い、(単に)年上の) - oldest(最も古い、最も年上の) old - elder(兄弟姉妹において年上の) -eldest (兄弟姉妹で最年長の) である。 late(時間に関して遅れている) - later(より遅れた) - latest(もっとも遅れた) late(順序が後のほうの) -latter (後半の)- last(最後の) である。 far(距離が遠い) - farther - farthest far(程度が「いっそう」)- further - furthest なお、elder は elder brother や elder sister のように名詞を修飾する用法でしか用いられない(桐原フォレスト、ロイヤル)。 つまり、 be動詞 + elder (×)みたいな言い方はしない。 アメリカだと、兄弟姉妹でも兄は older sister または big brother と言い、姉も同様に older sister または big sister である。アメリカでは、elder による表現は古風だと感じられている(桐原フォレスト、ロイヤル)。 ==== as 原級 as ==== Mary is as tall as Bob (is). メアリーはボブと同じくらいの身長だ。 否定形の構文は、not as 原級 as as 原級 a 名詞 as ~ ※ 未記述 I'm not as well as you. 「私はあなたほど上手ではない」 倍数表現は、 X times as 原級 as ~ たとえば、 four times as 原級 as ~ なら、「~の4倍、・・・である」の意味。 This rooms is four times as large as that one. 「この部屋はあの部屋の4倍の大きさだ。」 小さくなる場合、times の代わりに、別の形容詞が入る。 This rooms is half as large as that one. 「この部屋はあの部屋の半分の大きさだ。」 2分の1の場合は half , 3分の1の場合は one-third , 4分の1の場合は a quarter または one quarter である。 This rooms is one-third as large as that one. 「この部屋はあの部屋の3分の1の大きさだ。」 This rooms is a quarter as large as that one. 「この部屋はあの部屋の4分の1の大きさだ。」 なお、疑問文で「何倍の大きさですか?」と当ときは、 How many times larger ~? と比較級になる。疑問文では、 as ~ as は使わない(ロイヤル英文法)。 さて、平叙文の話題に戻る。 「as 原級 as ~ 」の代わりに「the 名詞 of ~ 」によって表現する方法もある。 This rooms is '''four times the size of''' that one. 「この部屋はあの部屋の4倍の大きさだ。」 the 名詞 of の名詞がどの単語になるかは、比較される量の種類によって変わり、たとえば size(体積などの大きさ) のほか amount(量) , length(長さ) , height(高さ) , number(数) , weight (重さ)、などがある。 そのほか、慣用表現として、 as soon as possible で「できるだけ早く」の意味。 as soon as S can の場合もある(Sはその動作をする主語の人)。命令文の場合、S はyouになる。(つまり as soon as you can になる。) なお、主節が過去形の場合、時制の一致により as soon as S could になる。 文脈によって soon の代わりに fast や early の場合もある(桐原、ジーニアスなど)。 つまり、 as early as possible や as fast as possible など。 {{コラム|| as soon as possible と as soon as one can はともに未来の出来事に対して使う表現で(ジーニアス)、和訳は同じ「できるだけ早く」(「早く~してほしい」、「早く~すべきだ」などが続く)だが(インスパイア、ジーニアス)、しかし実際の意味合いは微妙に違う。 as soon as possible のほうが緊急性が高い。as soon as one can は時間的に余裕がある(インスパイア)。'''a'''s '''s'''oon '''a'''s '''p'''ossible の頭文字をとって EメールなどではASAPなどと略されることもあり「エイサップ」または「アサップ」とも発音される(ジーニアス、インスパイア)。 参考書によっては、as soon as possible を「可能な限り」、as soon as one canを「できるだけ早く」と使い分けているものもある(桐原ファクト)。 ここら辺の和訳のちがいは参考書によって微妙に異なるので、暗記する必要は無い。 なお、as soon as one can のone は原則としては文の主語に一致する場合が多いが、そうでない場合もあり、one が目的語に一致する場合もある(インスパイア)。 }} ==== その他 ==== 最上級は、一番程度の高いものだけでなく、second や third などをおぎなうことにより、○○番目に程度の高いものをあらわすこともできる。 He is the second tallest boy in the class. 「彼はこのクラスの中で2番目に背が高い男子です。」 同様に、3番目に背が高いなら the third tallest boy になり, 4番目に背が高いなら the fourth tallest boy になる。 なお、「もっとも~でない」、たとえば「最も長くない(=一番短い)」は、 the least long のようになる。 long でなく least  のほうが最上級であり、littleの最上級がleast である。 「the least +原級 」である。 なお、活用は little - less -least である。 だが実際には、アメリカ英語や口語などで、とくに比較級で littler や least などの単語もあるのが実際である(ロイヤル)。ただし、これらはニュアンスが限られるので、事情を知らない日本人は使わないほうが良い ラテン語からきた形容詞には senior(年上の),junior(年下の),superior(優れた),inferior(劣った),,, などがあるが、これらの比較の用法の構文では than の代わりに to を用い、また、修飾語として much や far を使う。 これら senior などの形容詞は、それ自体に比較の意味がある(ジーニアス、フォレスト)。そのことからか、比較級や最上級は変化しない。また、to のあとに人称代名詞が来る場合は目的格にする(ロイヤル、フォレスト)。 He is three years senior to me. 「彼は私より三歳上だ。」 = He is three years older than I. ;one of the 最上級 本来、「最上」とは原則的に一つであるが(ジーニアス)、しかし英語では最上級を使った構文で、「one o the 最上級」で、その性質が高い程度にあるグループのひとつを表す用法がある。和訳では、よく「最も~なうちのひとつ」と訳される。 ;by far と much など最上級の強調 最上級を「はるかに」「ずっと」の意味で強調したい場合、 by far か much を使い、位置は the の前になる。 つまり、たとえば the best player を強調するなら、 by far the best player または much the best player のようになる。 いっぽう、very で強調する場合、 the very best player になる。 ;不等号 英語の 「more than A」 や「比較級 than A」は、Aより程度の大きいものであるという表現であり、Aと同程度のものは含まない。つまり 不等号を使えば >A であるという表現である(桐原)。 一方、 not more than A や not 比較級 than A は、A と同程度のものを含む。つまり、≦A である。 これは数学でも同じであり、数学でも >A の否定は ≦A である。 では、「~以上」と言いたい場合、どう言うのかについては、これはもう高校英語の範囲外であり、一般的な高校参考書には無い。(ロイヤル英文法には書いてある。) ;all the 比較級 「all the +比較級 + for ~(理由)」で、「~なので、ますます・・・になった」の意味。 for を使う場合は後ろに名詞句を使う。 for の代わりに because でもよく、その場合は後ろは文章になる。 「none the +比較級 + for ~(経験や出来事)」で、「~だからといって、・・・ではない」の意味。 なお、noneの場合、後半にbecauseはあまり使われない(ジーニアス)。 ===== 絶対比較級 ===== 英語教育の比較の単元において、「絶対比較級」と「絶対最上級」というのがある。 「絶対比較級」と「絶対最上級」とは異なる。 「絶対比較級」は、比較級を用いているが、ばくぜんと程度が高いことを示す表現であり、全体を2つに分けた場合に程度の高いほうに属するという程度の表現であり、 例として下記のようなものがある。 the younger generation 「若い世代」、 the upper class 「上流階級」、 the lower class 「上流階級」、 higher education 「高等教育」、 など(エバグリ、インスパ、ジーニアス)。 ===== 絶対最上級 ===== 絶対最上級は、最上級を用いているが、単に程度が非常に高いことを示す表現であり(青チャート)、具体的な比較の対象をもたない(ロイヤル、ジーニアス)。very をさらに強調したような言い方である(青チャ、ジーニアス、エバグリ)。 たとえば、clever (ロイヤル英文法)や important (ジーニアス)やkind(フォレスト)やhappy(青チャ)など何でもいいが、単数形の場合は a most 形容詞 名詞 のように冠詞が a になる。 たとえば a most clever ~(名詞) (とても利口な~(名詞)) である。 ふつう、最後に名詞が来る(青チャ、ロイヤル)。 たとえば、 a most clever person とでもなろうか。 定冠詞 the は使わないことが多い(青チャ)。 たとえば Tom is a most clever person. 「トムはとても利口な人だ.」 文脈によっては単数形でなくとも複数形でも構わない(エバグリ、ジーニアス)。つまり、複数形の場合は most 形容詞 名詞 の語順になる(エバグリ、ジーニアス)。 たとえば They are most kind people. 「彼らはとても親切な人たちだ.」 絶対最上級はやや特殊であり、本来なら最上級の語形変化が -est の語であっても例外的に most で強調する(フォレスト、青チャート)。ただし、ジーニアスやロイヤルを見てもそこまで書かれておらず、入試ではそこまで問われづらいだろう。 ===== 比較級を使ったその他の表現 ===== more or less 多かれ少なかれ sooner or later 遅かれ早かれ(「いつかは」の意味) ※ エバグリーンに「いつかは」の意味が紹介されている。 know better than ~(to 不定詞など) 「~するほど馬鹿ではない」 I know better than go to ~(不定詞) 「私は~するほどの馬鹿ではないよ」 You should know better. 「きみはもっと分別を持つべきだ」 not even ○○, much less ~ 「○○すらない(/できない/しない)のだから、ましてや~なはずがない」 ==== 原級・比較級を使って最上級に近い意味を表す形 ==== ===== 原級を使って最上級に近い意味を表す形 ===== 「as 原級 as ○○ 」は基本的な意味は「○○と同じくらいに ~ である」の意味。 しかし例外的に any がついて「as 原級 as any」になると、これは程度が高いことをあらわす表現になる。 「any」には、「すべての」という意味がある。桐原はこれを用いて説明している。だが、世界中に存在するすべてのものと同じだとしても、だったら世界全体で平均化されるはずなわけで、やはり例外的に扱うのが正しいだろう。 ただし、もとの「同じくらい」の意味を引きずってか、断定的ではないとされ、「もしかしたら程度が高くないかもしれず、同じくらいかもしれない」という若干控えめなニュアンスもある(ジーニアス)。 和訳の際は、肯定形で訳そうとしも日本語には対応する肯定の言い回しが無いので、技巧的ではあるが、否定形で「他のものに劣らないくらい、~である」と訳すのが良いだろう(ジーニアス、ロイヤル)。 参考書によっては「最上級の意味を表す」などと書いてあるが、しかし、厳密には、最上級の可能性をあらわす構文だろう。なお、ジーニアスの単元名では「原級を使って最上級に近い意味を表す」である。 同様に、論理的でなく例外的な表現だが、 「as 原級 as ever lived 」で「古来まれなほどに ~ である」の意味になる。これは文学的な表現であるので(ロイヤル、ジーニアス)、あまり論理的に考えても仕方が無い。 なお、これと紛らわしいが、lived 無しの「as 原級 as ever」は「あいかわらず~である」の意味。 こちらのほうは論理的に導ける。ever は経験を表す単語であり、 観察者の著者・筆者などが過去に観察した経験(ever)と同じ(as 原級 as)ようであるということから、「あいかわらず」と言い表せる。 ===== 比較級を使って最上級に近い意味を表す形 ===== than any other たとえば、 Bob is taller than any other in the class. 「ボブはクラスの中でほかの誰よりも背が高い」 のように使う。 このように、 than any other は「他のどの○○よりも~である」である。これは、any を「すべての」と解釈すれば、論理的に導ける。 ===== no other 文 ===== 「No other A ・・・ 比較級 than B 」は「ほかのどのAもBより~ではない」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。なお、Bより上はいないと言ってるだけであり、Bと同程度のものがいる可能性は残されている。 いっぽう、 「No other A ・・・ as 原級 as B 」は「どのAもBほど~ではない」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。 参考書では特に言及されていないが、この場合は、同程度のものが残されている可能性は、この構文の場合は無いと考えられている。 「A be動詞(is,are など)比較級 than any other B 」は「AはほかのどのBよりも~である」の意味であり、最上級に近い意味をあらわす。 == ほか == no longer で「もはや~ない」の意味。 He is no longer here. 「彼はもう、ここにはいない」 She lives no longer here. 「彼女はもう、ここには住んでいない」 参考書では、青チャートとインスパイアが、比較の単元であつかっている。 参考書によっては、比較級の単元ではなく接続詞や否定の単元であつかっている。当wikiでは [[高校英語の文法/接続詞]] でも no longer を紹介済み。 to say the least of it, 「控えめにいっても」※インスパイア、ロイヤル、青チャート 参考書によっては、不定詞の単元で、独立不定詞として「to say the least of it, 」を紹介している(ロイヤル、青チャート)。 a714xdqf6gl9he8y4jlal8gq08eja5h 高校英語の文法/接続詞 0 35136 207186 207167 2022-08-25T05:33:03Z すじにくシチュー 12058 /* はじめに */ typo wikitext text/x-wiki == 接続詞 == 語と語、句と句、節と節、など、文法上対等のものを結びつけるのが等位接続詞である。 いっぽう、従属節を主節と結びつけるのが従属接続詞であり(ジーニアス、フォレスト)、従位接続詞ともいう(ロイヤル)。 == 等位接続詞 == === 概要 === '''等位接続詞'''とは、and, or, but のように文法上等しいものを結びつける接続詞である。上記のほかにも、nor , so, for が等位接続詞である。 both A and B や either A or B なども便宜的にか等位接続詞として分類される。また、 not A but B や not only A but (also) B も等位接続詞として分類される。 便宜的に、not only A but also B と同じ意味をもつ as well as も、参考書では同じ単元で紹介される。 either は、「AかBかのどちらか」という意味である。 neither A nor B は、AもBも両方とも否定する表現であり、つまり「AとBのどちらも~ない」の意味である。 なお、neither A nor B が主語の場合、動詞はBの時制に一致させる(ジーニアス)。また、nor の直後の文章は肯定形である。 neither は基本、A,Bの2つしか使わない。3つ以上では使わないのが原則だが、しかし米英には原則に反して3つ以上で使う人もいるが(ロイヤル)、入試にはそこまで出ないだろう。また、neither で nor の代わりに原則に反して or を使う人もいるとのこと(ロイヤル)。入試では原則的な場合だけを考えればよいだろう。 「neither」とは not either の意味だろう、というのがロイヤル英文法の見解。 nor は、 neither のある文でなくても使われる場合がある(桐原、ロイヤル)。 否定語の not や don't などのあと、 「not A, nor B」または「don't A(動詞) nor B(動詞) 」で「AもBも無い」という意味で、neitherなしで nor が not などの否定語とともに使われる場合がある。 カンマが無い場合もある(ロイヤル英文法)。この場合でも、A nor B のあとに動詞が来る場合、その文は肯定形である。 「AもBもどちらも~ない」と否定の内容を並列させたい場合、andではなくnorを使う(桐原)。 さて、and には、命令文のあとに使われたい場合には、「そうすれば」の意味になるが、この意味の場合でも等位接続詞として分類される。 or には、「または」の意味のほかにも「すなわち」「言い換えれば」というある語を別の語で言い換える用法の意味もあるが(ジーニアスおよびエバーグリーンに「言い換えれば」アリ)、どちらの意味の場合でも等位接続詞として分類される。また、or には、命令文のあとに使われたい場合には、「さもなければ」の意味になるが、この意味の場合でも等位接続詞として分類される。 なお、「すなわち」「言い換えれば」の意味で or が接続詞として使われる場合、orの前にふつうはカンマ(,)が来る(ジーニアス、いいづなエバーグリーン)。 {{コラム|数学の集合論との違い| 「夏も冬も両方とも好き」は英語では「 I like summer and winter. 」である(ブレイクスル-)。 「夏も冬も両方とも好きではない」は英語ではneither を使わずとも、 I don't like summer or winter. でもいえて、この場合は接続詞が or になっていることに注意(ブレイクスル-)。 一見すると、数学の集合演算における否定演算での積集合「∩」や和集合「∪」などの演算子の反転のように見えるが、しかし実は、数学の集合の理論(ベン図などの理論のこと)とは違う。 まず、英語において、 A and B が数学でいう和集合(演算子∪)か積集合(演算子は∩)かは文脈による。「情報」科などで習うかもしれないブール代数のand計算は積集合だが、しかし実際の英語の場合はそうとは限らないので注意。 また、よくよく考えると、数学では、積集合 A∩B の否定 not (A∩B )は、 (not A) ∪ (not B) である。 つまり、数学では、単に not がつくだけでは集合演算子は変わらない。要素すべてに not がついて、さらにそのnot を因数分解的にひとまとめにくくる段階になって、ようやく集合演算子が反転するのが、数学的な規則である。 しかし英語では、not がついただけの段階の時点で、接続詞が and から or に反転してしまっている。 このように、集合の数学 と 英語のand/orの文法は、似ているが微妙に違うので、混同しないように。 ともかく、数学では、not でくくったら、集合の演算子は反転する(∪から∩に。または∩から∪に)。しかし英語では、そういう数学的規則は無視されている。 だから、neither の例文をもとに覚えたほうが早いし安全である。 単に「 neither A nor B のように don't A or B のように言う」とでも覚えるしかない。語学はしょせん、暗記科目である。 }} === so/ for === 接続詞としての so は、 <出来事→結果> の語順として「理由の文、so 結果の文」のように理由を前に、結果を後ろに書き、「・・・なので~」「・・・だから~」という意味になる。理由というほど明白な因果関係でなくても、比較的に関連性の高い2つの出来事において、「ある出来事, so 出来事の結果」という用法でも良い。 また、この場合の so の直前にはカンマ「 , 」を置くのが普通(ジーニアス、エバーグリーン)。 余談だが、接続詞としての so と for はそれぞれ、節と節だけ結びつける(フォレスト、エバーグリーン)。つまり、語と語、句と句、語と句などは結び付けない。 いっぽう、for は、 <結果←出来事> の語順として、「結果, for 理由の章」の構文で、堅い言い回しとして理由を説明する。口語で用いることはあまり無い(ジーニアス、エバーグリーン)。ほか、 for は、forの前述の出来事に対して、その理由を述べる接続詞である。 なので、普通は for の直前にはカンマ「 , 」が来る。 接続詞としての for は等位接続詞である。for は従属接続詞ではない等の理由で(ロイヤル)、because のように主節の前に出すことはできない。なお、もし For が文頭に置かれている場合、それは、その直前の文の理由を説明している(ロイヤル)。 === and === いつつかの名詞が and で結ばれている場合、基本的には全体としては複数形として判断する。 Tom, Bob and John are students of this school. しかし、下記のように例外がある。 Ham and eggs is my favorite breakfast. 「ハムアンドエッグは、私の好きな朝食だ」※ インスパイアより同じ例文 「Ham and eggs 」で1セットの食品なので、これは単数形として判定する。 同様に、 curry and rice (カレーライス) a cup of saucer (皿つきマグカップ) a knife and fork (ナイフとフォーク) ※インスパ、ジーニアス bread and butter (バターつきパン) body and mental (肉体と精神) ※インスパイア は1セットの名詞とみなすので、それぞで単数形として判定する(青チャ、インスパ)。 なお、a cup of saucer の 「a」は、a 「cup of saucer 」ということで、「cup of saucer 」のセットがひとつという意味(ジーニアス)。なので、後ろ側の saucer には a がつかない(ジーニアス)。 けっして、1つのカップといくつかの皿ではない。 a knife and fork も同様、 a「knife and fork」 という意味なので、「knife and fork」のセットが一つの意味(ジーニアス)。 まず、and の基本的な意味を確認しよう。 ;並列と順序 and の基本的な意味は並列「および」「と」の意味だが、もうひとつ、動作・時間の順序という意味もある。「先に起きたこと and その直後に起きたこと」のような語順で and を使うこともある。 動作や時間の順序のand は、「そして」や「~して、」の意味である(ジーニアス、ロイヤル)。 たとえば come and see は「先に来て、そして見る(見た)」の意味であり、つまり不定詞の結果用法 come to see と同じ意味である(フォレスト)。同様の表現として、 go and see もある。 ;因果関係 さらに、and が因果関係をあらわす場合もある(ジーニアス、ロイヤル)。普通、文章では、先に行ったり紹介した動作が、あとの動作の理由になるので、andで因果関係を表すのも自然であろう。 {{コラム|and なのに逆接?| 上記で and は因果関係を表す場合もあるといったが、しかし人生では、必ずしも前に起きた動作の期待どおりに後の結果が起きるとは限らない場合も多々あるものである。このため、and があたかも but のような逆接的な意味かのように見える英文が生じる場合もある。 たとえば、「彼は努力して、そして失敗した」は、順序を意識すれば try hard and failed のような言い回しになる(ジーニアス)。努力 try hard という準備にもかかわらず失敗 fail したことから、文脈によっては and なのにまるで逆接のような意味も読み取れる場合もある。 さて、このことから、もし後の起きたことが先に起きたことに比べて対照的な場合、場合によっては and は、あたかも逆接 but のような意味に見える場合がある。 とはいえ、これはand の順序関係の用法の、派生的なものである。andの基本的な意味は、あくまで並列・順序だと思うべきだろう。 }} == 従属接続詞 == === 名詞節を導く従属接続詞 === 一方、名詞節を導くために使われる that およびwhether(~かどうか) と if(~かどうか) は'''従属接続詞'''である。that や whether を接続詞として解釈する考えもある。 ここでの名詞節を導く if は、「~かどうか」の意味での if である。「もし~ならば、」の if のことではない。また、「もし」の if との混同をさけるため、文頭では名詞節の if は使えない(ファクトブック)。この「~かどうか」の意味の if の性質について言い方を変えるなら、つまり if は動詞の目的語としてしか使えない(ジーニアス、青チャート、ほか多数)。 また、whether or not (~かどうか)という成句はある一方、ifにはない(インスパイア、青チャート)。 ほか、「whether to ~(動詞)」で「~すべきかどうか」というto不定詞の用法はあるが、ifには不定詞が続かない(インスパイア、青チャート)。 なお、 whether to go 「行くべきかどうか」という語が、参考書によくある典型例である。さらに、 whether to go or not (青チャート)「行くべきかどうか」や whether to go or stay (ブレイクスルー)「行くべきかとどまるべきか」のようになる場合もある。 さらに、助動詞 should を使って「べき」を強調する whether we should go or stay 「行くべきか残るべきか」という表現もある(青チャート)。 whether we should go or not のように、whether の直後ではなく分節の最後に or not をつける場合もある(ジーニアス)。 また、whether は前置詞の目的語になることがあるが、ifはならない(インスパイア)。 if の本来の用法は「もしも~」であり、「~かどうか」の意味は派生的な意味にすぎない、と考えるのが良いだろう。 ほか、if は口語的、whether は文語的である(ジーニアス、青チャ-ト)。 depends on whether 、 など、動詞句 depends on とwhether との組み合わせが決まっている(青チャート)。depends on と if との組み合わせは禁止。なお depends on は、前置詞の目的語にwhether が来る例にもなっている。 wonder と ask は、if でも whether でも、どちらでも良い(ブレイクスルー、青チャート)。 ほか、 I wonder if ~ で「~がどうかなと思う」の意味。 さて、従属接続詞の典型的な文で The fact is (that)・・・ 「事実は・・・ということだ。」 The trouble is (that)・・・ 「困ったことに・・・ということだ。」 The truth is (that)・・・ 「真実は・・・ということだ。」 The reason is (that)・・・ 「理由は・・・ということだ。」 などがある。 このように、名詞節を導く that は、「・・・ということだ。」の意味になる。 that は主語・補語・目的語になる(上記の the reason is that などの例文の場合は、that が補語になっている)。 ほか、 It is 形容詞 that ・・・ という形式主語の文章で 使われる that は接続詞でもある(ジーニアス、エバーグリーン )。 ほか、that節が know,say ,think, tell, hope など一般的な動詞の目的語になっている場合は、thatを省略することも多い(ブレイクスルー、インスパイア)。 ただし、形式目的語の that は省略できない(エバーグリーン)。形式目的語とは、 He made it clear that ~ . 「彼は~であることを明らかにした。」 のような it を仮の目的語とする文章のこと。 that 節は普通は前置詞の後ろに置かれることないが(ジーニアス)、例外的に in that(~という点で、~だから) と except that(~を除いて)という用法がある。 なお、 in that には意味の異なる「~という点で」という用法と、もうひとつ「~だから」「~であるか」という別の用法があることに注意(ジーニアス)。 参考書によっては in that は前置詞の項目に書いてある場合もある(青チャート)。 ほか、Now that で、「今や~だから」という表現ができる。口語ではよくthatが省略され、Now だけになる。 典型的な例文は Now (that) he is eighteen, he can vote. 「今や彼は18歳なのだから、彼は投票できる。」 である(ジーニアス、青チャート)。 このほか、紹介している参考書は少ないが(青チャート、インスパイア)、分詞構文の Seeing that ~「~であるから」「~だから」が接続詞的に用いられる用法もある(青チャート)。 I'm glad that you have come to meet us. 「あなたがお迎えにきてくれて、うれしく思います」(青チャート) のような例文がよくある。 I'm glad that ~ 「~できて、うれしいです」 のように、「感情を現す形容詞 + that 」の that も接続詞である(青チャート)。 afraid, disappointed, sad, sorry, glad, happy, angry, surprised , upset などがこのような形容詞である(青チャート、ジーニアス)。この場合の that は省略されることも多い。なお、この場合の感情に続く that 以下の内容は「理由」を表す(ジーニアス)。 We are sorry that you cannot come. 「あなたがこられないのは残念です。」(インスパイア) この場合の sorry は謝罪ではないので注意。 sure 「確信している」は日本語では感情とは言いづらいが、青チャートはこれを感情に含めている。ただし、ジーニアスはsureを不採用。 なお、sure は感情のように I'm sure that ~ と主語を人称代名詞とするのが普通。辞書ジーニアスを見たが、it を主語にする sure は見つからなかった。 いっぽう、certain は、 It is certain that ~ も I'm certain もともに許される。(フォレストに I'm certain あり。ブレイクスルーに it is certain) なお、確信ではなく「疑わしい」と思っている場合は、 It is doubtful whether (またはif)~ 「~かどうかは疑わしい」 のように、 接続詞は whether または if になる。この場合の whether や if も名詞節である。 I'm doubtful whether(if) のように人称代名詞で言ってもよい(インスパイア)。さらに、形容詞ではなく動詞 doubt で I doubt whether (if) ~ で言うことも可能(インスパイア)。 {{コラム|(※ 発展)doubt のあとは that か whether か | doubt のあとが doubt whether のように whether になる場合は、肯定の平叙文の場合だけである(インスパイア)。 doubt については否定形の場合、don't doubt that ~ のようになる(インスパイア)。つまり、否定形 doubtでは whether ではなく that になる。 これは、don't doubt は直訳しただけなら単に「疑ってはいない」というだけになってしまうが、しかし実際には don't doubt は「確信している」という意味を表すのに慣用的に使われている(インスパイア)からである。インスパイアの場合、I don't doubt that ~ を「~することは間違いない」と訳している。かなりマニアックな話題であり、ほかの参考書は取り上げていない。 けっして「否定形のあとなら whether がthat になる」(×)というわけではない(ジーニアス)。「彼女が来るかどうかはどうでもいいことだ」という文章で、「どうでもいい」は It doesn't concern me なので(ジーニアス)、それと「彼女が来るかどうか」を合わせて It doesn't concern me whether she will come or not. 「彼女が来るかどうかはどうでもいいことだ。」(ジーニアス) という例文もあるほどだ(ジーニアス)。 さらに疑問文の場合、 Do you doubt that ~ のように、that になる。 これはもう、論理的に説明するのが困難だが、安心してもいいことに他社の参考書にまず書いてない。入試には出ないだろう。 入試の出題者だって、そこまで瑣末なことは問わない。 実は「高校レベル」の参考書と言うのは、実は読者対象は題名に反して決して高校生だけが対象でなく、大学の教師などが知識を広く浅くアップデートするためにも出版されているので、上述のような入試の範囲をやや超えた細かい話題も載っていたりするのである。インスパイアがどうかは知らないが。 }} なお「確信」している場合、I'm sure は「確信している」の「信」じるの文字からも想像がつくように、動詞 believe で I believe that と細かなニュアンスを無視すれば言い換えもできる(インスパイア)。 ほか、確信していない場合は、つまり確信に not がつく場合は、that よりも whether や if のほうが好ましい(インスパイア、ブレイクスルー)。つまり I'm not sure whether(またはif) ~ のようになる(インスパイア、ブレイクスルー)。 なお、動詞で「信じていない」という場合、つまり don't believe の場合、 I didn't believe what ~ のように whether ではなく what になるのに注意(インスパイア)。 === 副詞節を導く従属接続詞 === ==== はじめに ==== ほか、(たとえば平叙文のなかで)副詞節を導かれるために使われる when (~のとき、)や where (~の場所)が従属接続詞である。 before , after および since や until なども従属接続詞。 as soon as や once もこれに含める(ジーニアス、フォレスト)。 また、過去形で It was not ling before ~ なら「すぐに~できた」の意味であり、副詞 soon で言い換えできる(ジーニアス)。 「until ~」は、「~」の瞬間まで動作が継続しているときに使い、「~するまで(ずっと)」の意味である(エバーグリーンに「ずっと」)。 一方、継続しない場合で、その時までに動作が完了している場合には、untilではなくby the time 「~する(時)までに」を使う(ジーニアス、インスパイア)。 また、until と by the time の両方とも、内容が未来の話であっても従属節の時制は現在形になる(インスパイア)。 いっぽう、主節のほうは、until の主節は未来の内容でも現在時制だが、しかし by the time の主節は未来のほうなら未来表現(will)になるという違いがある(インスパイア)。 :※ インスパイア以外は by the time の主節の時制に言及していない。 as well as が等位接続詞なのに as soon as が従属なのはアレだが、まあどの参考書でもそういう分類になっている。 as soon as は言い換えで、the moment や the instant や no sooner ・・・ than ~ などの言い換え表現がある。 なお、 no sooner ・・・ than ~ は参考書によっては、『接続詞』の単元ではなく『比較』の単元に節に書いてある(青チャートなど)。 青チャートいわく、immediately も「~するとすぐに」だが、イギリス英語とのこと。 no sooner ・・・ than ~ の言い回しは文頭にくる場合もあり、その際に倒置によって主語と助動詞の語順が逆になる。 つまり、助動詞に had を使っているなら、とりあえず主語をIとするなら(べつに he でも she でも構わない)、倒置の場合は No sooner had I + 過去分詞・・・ than ~ の語順である。 よく助動詞 had による過去完了形が使われるが(エバーグリーン、ジーニアス、青チャート)、しかし別に助動詞 did による単なる過去形でも構わない(インスパイア)。 構文の意味は微妙に違うが、 hardly(またはscarcely) ・・・ when(またはbefore) ~ 「~するやいなや」 も文頭にくる倒置をすれば主語と述語の動詞が逆転するので、よく no sooner の構文といっしょに参考書では紹介されることも多い(ジーニアス、青チャート)。 倒置する場合、上述の構文の語順は、とりあえず主語を he とするなら、 Hardly had he 過去分詞 when ・・・ の語順である。 なお、no longer 「もう~ではない」「もはや~ではない」は特に倒置は起きず、参考書でも特に倒置については言及はされていない(ジーニアス、エバーグリーン)。 よくある例文が、「宇宙旅行は(月への旅行は)もはや夢ではない」のような例文であり(インスパイア、青チャート)、たとえば Traveling into space is no longer a dream. 「宇宙への旅行はもはや夢ではない。」(インスパイア) A trip to the moon is no longer a dream. 「月への旅行はもはや単なる夢ではない。」(青チャート) また、no longer は現在時制とともに使われることが多い(青チャート)。上述の例文も現在時制になっていることに注目。 no longer ~ は、not ~ any longer でも言い換えでき、どの参考書でも言及されている。 Traveling into space is not a dream any longer. 「宇宙への旅行はもはや夢ではない。」(インスパイア) 青チャートはany longer の言い換えをしてないが、もし言い換えするなら、下記のようになるだろう。 A trip to the moon is not a dream any longer. 「月への旅行はもはや単なる夢ではない。」 (wikiオリジナル) I cannot stand ~ any longer. 「もうこれ以上、~に我慢できない。」(青チャート、ブレイクスルー) 入試にはめったに出ないが、じつは他にも言い換え表現として not ~ any more や not ~ anymore などもある(青チャート比較、ジーニアス接続詞)。 ==== 否定 ==== 参考書によっては「接続詞」の単元ではなく否定の単元に掛かれていることも多いが、no や not などの否定の語句をつかった接続詞的な内容の構文がある。 「cannot help ~ing 」と 「have no choice but to ~(to不定詞)」との使い分けが、重要である。 cannot help ~ing は「~せずにはいられない」「思わず~してしまう」の意味。cannot help ~ing は感情をおさえきれずに(青チャート)、思わず何かをしてしまう時に使う表現である。 Cannot help laughing 「笑わずにはいられない」 のように使う。「cannot help but 動詞の原型 」という言い方もある(ジーニアス、ブレイクスルー)。 cannot help but laugh のように使う。 一方、自分の感情に反して、外部的な事情などで「~せざるを得ない」場合には、 have no choice but to 動詞の原形(to不定詞) を使う(青チャート、ジーニアス)。 She had no choice to give up her job. 「彼女は仕事をやめざるを得なかった。」(青チャートを改変) のように使う(エバーグリーン、青チャート)。 なお、 I had no choice to quit my job. 「私は仕事をやめざるを得なかった。」(エバーグリーン) ==== once ==== once は「いったん~すると」の意味。once をどう分類するかが参考書ごとに違う。 ifやunlessなどと同様に「条件」として once を分類する参考書もあれば(ブレイクスルー、インスパイア)、 beforeやafterやsinceなどと同様の「起点」として once を分類する参考書もある(ジーニアス、フォレスト)。 なお、as soon as と once がなぜか同じ章節で紹介される参考書が多いが(ジーニアス、フォレスト、しかし意味が違う接続詞なので混同しないように。 if~ は内容が未来であっても現在形を使うが、as soon as ~ も後続の文では内容が未来であっても現在形を使うので、もしかしたらその理由でonceが「条件」として分類されているのかもしれない。 また、as soon as ~ と同様に、once ~ も後続の文の内容が未来であっても現在形を使う(ジーニアス)。そういう共通点からか、一緒に「起点」として紹介されるのかもしれない。 しかし、単に分類が同じだけであり、 once は as soon as とは意味がまったく違うので、混同しないように。 ==== その他 ==== 時間の表現だけでなく、because や since (since には理由の意味もある)も従属接続詞。 because は従属接続詞なので、よって主節なしで 「Because ~ .」 といったBecause だけの節をつくることは原則、誤用だとみなされる(青チャート、ジーニアス)。 ただし例外的に、"Why ~?" といった Why を使った質問文に対して、解答で"Because ~" と because だけの節の文章が許されている(青チャート、ジーニアス)。 since は基本、相手が既知の話題についての理由を説明するときに使うので(ブレイクスルー、フォレスト、ジーニアス)、since節の時制は過去形になる事も多い(青チャート)。また、上記の事情のため、sinceのつくる副詞節は文頭や前方に置かれることも多いが(インスパイア、ジーニアス、ブレイクスルー)、しかしsinceを文頭に置かなくても正しい英語である(青チャート)。 「so ~(形容詞) that ・・・(文)」 は従属接続詞。 so に等位接続詞の用法もあるが、しかし 「so 形容詞 that 文」で結びつけられている形容詞とthat後続の文は対等ではないので、従属接続詞のほうが適切であろう。 例文は著作権のため省略。 ==== 譲歩 ==== 「譲歩」の意味である、though や although が従属接続詞として分類されている(ジーニアス、フォレスト、ロイヤル)。 though よりも although のほうが堅い言い回しである(フォレスト、ロイヤル)。 なお、英文法の接続詞の単元でいう「譲歩」は、日本語の日常語の「譲歩」とは意味がやや違う。日常語の「譲歩」とは、自分と相手・他人の主張が対立したい場合に、相手の意見を聞き入れたり時には従うことに重点が置かれるのが日常語の譲歩である(広辞苑、三省堂新明解)。 しかし、この接続詞の英文法でいう「譲歩」とは、相手の主張の一部を事実ではあると認めた上で、それでも自分の主張に事実性などがあることを主張しているのが、英文法の接続詞の分野での「譲歩」である(桐原フォレスト)。 even if ~ も even though ~ も「たとえ ~ だとしても」という譲歩の意味があるが、下記のような違いがある。 even though ~ は、though の後に事実がきて、話し手は事実を知っている。 even if ~ は、if のあとに仮定がきて、その仮定が事実かどうかを話しては知らない。 これとは別に、 even if ~ で if のあとが仮定法過去になる場合もある(ジーニアス、インスパイア)。 基本的には、even if も even though も、evenは単に直後の語を強調しているだけである(インスパイア)。 if「もし~」 のあとが事実かどうかを話し手が知らないのもifの不普通の用法だし、though 「~にもかかわらず」も通常は話し手は事実を前提にしているからである。 単に even は if や though に譲歩の意味をつけたしたり、譲歩を強調したりしているだけにすぎない。 ==== 条件 ==== 条件を表すif および unless も従属接続詞。 unless は、「もし~でなければ」という意味であるが(ジーニアス、ロイヤル)、「~でない限り、」と訳される場合も多い(フォレスト、ロイヤル)。なお、unless の直後の文は否定形にはならず(フォレスト、ジーニアス)、つまり unless の直後の文は肯定形である。 unless は、「否定の条件」であるという性質に加えて、さらに基本的に「唯一の条件」という性質がある(青チャート)。「起きてほしくない事を避けるためには、unless 以降の内容を実行するしかない」という意味での唯一性の主張が unless にはある。 このことなどから、 unless ~の文を if ・・・ not ~ の文章に書き換えできる一方で(unless → if not は可能な場合が多い)、しかし if not → unless の書き換えが無理な場合が多い。 unless は「条件の文 unless 予想される結果の文」の語順。unless においてカンマなどは不要。 unless の語順は、「予想される結末 unless 結末が成り立たなくなる条件」である。なお、unlessの主節(※ 予想される結末のほう)には、willなどの未来表現を使うのが普通。一方、ifおよびunless では従属節の内容がたとえ未来における内容であっても従属節の時制は現在形にする(ジーニアス)。桐原やロイヤルでは従属節の時制はとくに解説では明記されていないが、例文の時制を見ればジーニアスと同様に桐原などでもunlessの従属節は現在形である。 ==== 否定の慣用表現 ==== ※ 参考書によっては、「接続詞」の単元ではなく、「否定」の単元で下記が紹介されている場合もある(ジーニアス、エバーグリーン)。 ===== not long before ===== It will not long before ~ は「まもなく~するだろう」の意味である。直訳すれば「~するまでに長くはない」だが(青チャート)、英語では「まもなく~するだろう」の意味である。 ===== not until ===== It is not until ~ that ・・・ で「~して初めて・・・する」の意味である。直訳すれば「・・・まで~しない」だが(青チャート、インスパイア)、実際にはそこまで否定のニュアンスは無いし(とくに出典なし)、また過去形でも It was not until ~ that ・・・ として使われる(エバーグリーン、ジーニアス)。 典型的な文章は「病気になって初めて健康のありがたさが分かる」だが(ジーニアス、インスパイア)、参考書によって英文が微妙に違う。 ジーニアスでは It was not until I became ill that I realized the value of health.   である。 インスパイアは、 It is not until we fail ill that we appreciate the value of good health. である。 上記のように、同じような和訳の言い回しでも、文献により英文が微妙に違うので、暗記の必要はない。もし暗記させる教育者がいれば教員としての見識不足を疑われるだけである。 === in case ~ === 「in case ~(文)」は「~の場合にそなえて」の意味であり、従属接続詞として分類され、この場合は普通は主節のあとに in case ~ が置かれる(フォレレスト、ジーニアス)。 in case ~ の典型的な例文は、 Take an umbrella with you in case it rains. 「雨が降るといけないから、かさを持っていきなさい。」 ※ 数研 青チャート、ジーニアス take の代わりに bring の場合もある。また、この傘をもっていく例文の場合なら with you は省略可能。上記例文の出典の参考書にも with you をつけてないものもある。 Bring an umbrella in case it rains. 「雨が降るといけないから、かさを持っていきなさい。」 ※ ファクトブック 命令形ではなく平叙文の場合もあり、下記のような例文もある。 I'll take an umbrella with me in case it rains. 「雨が降るといけないから、かさを持っていこう。」 ※ フォレスト with me は省略可能。自分で持っていくので with me になる(青チャート)。 「in case ~ 」の副詞節に it should rain. のように should が使われる場合もあるが、これは可能性が低いと話し手・書き手が思っている意味である(青チャート、ブレイクスルー)。 なお、in case は上記の「~するといけないから」「~しないように」の用法の他にも、case 「条件」の文字通り「~の条件で」の意味で in case を使う場合もアメリカ英語では見られ(ジーニアス、フォレスト)、この場合は if でも言い換えできる。 言い換え表現で、「~するといけないから」「~しないように」用法の in case と同じ意味は「for fear that A ~」や「lest A (should) ~」でも言える。 for fear も lest も、ともに固い表現である(ジーニアス)。ジーニアス以外の参考書の多くは、for fear が固い表現であることを取り上げていない。 for fear ~でも lest ~でも、つづく「~」の部分には not をつけない。日本語に引きづられて not をつけないように注意。 英和辞典を見れば fear は「恐れ」「不安」などの意味が書いてあることからも想像がつくように、for fear のあとには、おそれている内容を書くので、つまり、実現してほしくないことを肯定形で書くことになるのも当然であろう。 さて、lest について、ジーニアスいわく、 lest は固い言い方なだけであり、頻度自体は for fear よりも lest のほうが高いと、ジーニアスは主張している。 lest のshould が省略される場合もある。なお、shouldが省略された場合には、続く動詞には原形が来る。lest のshould 省略時の動詞の原形をつかうことを仮定法現在として解釈する流儀もある(青チャート)。 ほか、文法教育的にはあまり注目されないが、 so that ~ 「~のために」と、否定 not を組み合わせて、たとえば 「so that A won't ~」により「~しないように」という言い換えも可能である。won't の変わりに can't の場合もある(ブレイクスルー)。 === その他 === その他、as far as や as long as など範囲を表す表現が、カンマなどを補われて、従属接続詞として分類される。 「as far as I know,」 で「私の知る限りでは、」の意味。as far as の代わりに so far as とすることもある(ロイヤル)。 よくある典型文は As far as I know, he is ~. 「私の知るかぎり、彼は~な人だ」 である(フォレスト、インスパイア)。そのほか、 As far as I'm concerned, ~ 「私に関する限り、」 という表現が、たとえば「私に関する限り、それで結構です。」(青チャート)とか「私に関する限り、不満はありません。」(ジーニアス)のような文章で使われる。 このように as ・・・ as は範囲を表すことがある。 このほか、別の用法で as far as で、自分の意見を言う用法もある(ブレイクスルー、ジーニアス)。たとえばブレイクスルーいわく、「私の意見では、冷凍食品はおいしくない」という単なる持論にも as far as を使っている例文がある。 as long as には用法が2種類あり、ひとつの用法は「~する間」という時間的な範囲を表す用法であり、もうひとつの用法は最低限の条件を表し(フォレスト)、「~しさえすれば」などと訳される(ジーニアス、フォレスト)。as long as の代わりに so long as とすることもある(ジーニアス、フォレスト)。「~する限りは」と訳される場合もある(ロイヤル)。 慣用的なよくある言い回しとして、「as long as I live 」で「私が生きている限り」の意味(ロイヤル、ジーニアス)。 I will never forget your kindness as long as I live. 「私が生きているかぎり、あなたのご親切を忘れません。」 のような文章がよく参考書にある(ジーニアス、青チャート)。 なお、べつにneverを使わずとも、 I won't forget your kindness as long as I live. 「私が生きているかぎり、あなたのご親切を忘れません。」 のような文章もよくある(インスパイア)。 「~さえすれば」の as long as は、言い換えとして、if only または only if で言い換えすることもできる。 目的を表す「 so that ~」も接続詞である。in order that も同様、目的を表す接続詞である。なお、so that ~ について、口語では thatが省略されることも多く、つまり so だけで目的の接続詞になることもある(フォレスト、ジーニアス)。 so that 節の中では、can や will や may をつかうのが普通(フォレスト、ジーニアス)。 なお、「so ~(形容詞など) that ・・・」は程度をあらわす接続詞である。 in order that ~ は堅い表現。in order that 節の中では、can や will や may をつかうのが普通(フォレスト、ジーニアス)。 as も接続詞の用法がある(ロイヤル、フォレスト)。 その他にも、さまざまな接続詞がある suppose や supposed や providing や provided (どれも「もし~ならば」の意味)などを接続詞として分類することもある(フォレスト)。 opn14dvdbv35lns4esfpgqxpdbvuhq1 利用者・トーク:MdsShakil 3 35296 207198 206299 2022-08-25T06:12:56Z 天才の王子様 70071 詳しく書いた wikitext text/x-wiki {{User talk:MdsShakil/header}} これは何を書けばいいんですか 3nb61ooxptwxajmsaji93udh0am2k07 207199 207198 2022-08-25T06:13:50Z 天才の王子様 70071 /* hallow */ 新しい節 wikitext text/x-wiki {{User talk:MdsShakil/header}} これは何を書けばいいんですか == hallow == my name is tennsainoouzisama--[[利用者:天才の王子様|天才の王子様]] ([[利用者・トーク:天才の王子様|トーク]]) 2022年8月25日 (木) 06:13 (UTC) f8urlply41vlpqky4fk7mlt8uy73hjl 207224 207199 2022-08-25T11:04:18Z Tomzo 248 [[Special:Contributions/天才の王子様|天才の王子様]] ([[User talk:天才の王子様|会話]]) による編集を取り消し、Pathoschild による直前の版へ差し戻す wikitext text/x-wiki {{User talk:MdsShakil/header}} tbo8m2n1p4y1shpmyu07h1k0g9pq65d 高校英語の文法/不定詞 0 35337 207193 207069 2022-08-25T06:00:30Z すじにくシチュー 12058 /* 独立不定詞 */ wikitext text/x-wiki === 不定詞 === 不定詞は何が「不定」なのかというと、主語の人称や数による影響をうけないので、つまり主語の人称や数による限「'''定'''」を受け'''ない'''という意味で「不定詞」と呼ばれている(青チャート、インスパ、ロイヤル)。 I would like to ~(不定詞) 「私は~したいのですが。」 I would like you to ~(不定詞) 「私はあなたに~してもらいたいのですが。」 would like のほか、want , desire  などで、不定詞と組み合わせて願望を表す用法がある(青チャート)。 ==== 名詞的用法 ==== ==== 形容詞的用法 ==== 典型的な例文で、 Is there anything to write with? 「なにか書くもの(鉛筆やペンなど)はありませんか?」 がある(ジーニアス、エバーグリーン)。 なお、エバーグリーンでは Do you have anything to write with? と若干の違いがある。 まず、不定詞のあとの前置詞の付け忘れに注意(青チャート)。 なぜなら、たとえば「ペンで書く」は write with a pen なので、「なにか書くためのもの」といった不定詞にする場合も anything to write with のように前置詞 with が必要になる。 なお、疑問文や否定文の場合なので anything となっている。 ほか、「遊ぶための友達」 someone to play with が、参考書によくある(青チャート、ブレイクスルー、ジーニアス)。 Tom has a lot of friends to play with. 「トムには遊ぶための友達が多くいる。」 ==== 副詞的用法 ==== ==== 慣用的表現 ==== manege to ~ 「どうにかして~する」 (青チャ、インスパ) can afford to ~ 「~する余裕がある」(青チャ、インスパ) happen to ~ 「たまたま~する」(青チャ、ブレイクスル-) prove to ~、 turn out to ~ 「~だと分かる」(インスパ、ブレイクスル-) mean to ~ 「~するつもり」 (エバーグリーン、ジーニアス) learn to ~ 「(習得などして)~するようになる」(インスパ、ブレイクスルー) ほか、不定詞だけを目的語とする動詞がある。次の動詞は不定詞を目的語にできるが、動名詞は目的語にできない(エバーグリーン、ジーニアス)。 care(~したいと思う), decide(決心する), desire(強く望む) , expect(するつもりである、期待する) , hope(したいと思う、希望する) , manage(どうにか~する) , mean(するつもりである) , offer(しようと申し出る) , pretend(~するふりをする) , promise(約束する) , refuse(拒否する、拒む) , want(~したいと思う) , wish(~したいと思う) , ==== 不定詞と動名詞 ==== 動詞の直後につづくのが不定詞と動名詞かで意味の変わる動詞がある。基本的には、不定詞は未来にすることを名詞化しており、動名詞は過去にしたことを名詞化しているという傾向がある。 remember to ~(不定詞 ) 「忘れずに~する」の意味で、未来のことをあらわす(ジーニアス不定詞の単元、ブレイクスルー動名詞の単元、インスパイア動名詞)。 remember ~ing(動名詞)「~したことを覚えている」の意味で、過去のことを表す。 forgot の不定詞および動名詞は普通、否定文とともに使う(ジーニアス、ブレイクスル-)。 forget to ~(不定詞) 「~することを忘れる」 forget ~ing (動名詞) 「~したことを忘れる」 try ~ing は、実際の行ったことについて「ためしに~してみる」の意味。ふつう、過去形で tried ~ing となる(明記されてないが、ジーニアスとインスパイアの例文がそう)。 「try to 不定詞」は、これからすることについて「~しようと努力する」のような意味。実際にできたかどうかは try to では不明(青チャート)。しばしば、「実際には出来なかった」という含みを try to はもつ(ジーニアス)。 I tried to ~, but I couldn't. 「~しようとしたが、しかし出来なかった。」(青チャート、エバーグリーンに似た例文) のように、tried to が否定文とともに使われることもよくある。 動名詞だからといって、過去の話題とは限らない。また、その場合でも、不定詞と動名詞とで、意味が違っている(ジーニアス、インスパイア)。 be afraid of ~ing 「~することをおそれる」 be afraid to ~ 「怖くて~できない」 ただし、青チャートいわく、実際には、afraid の不定詞と動名詞は混同して用いられることもあるとのこと(青チャート)。 S be sure of ~ing 「主語Sが~するだろうと、主語Sが確信している」 S be sure to ~ 「主語Sがきっと~するだろう(と話し手である私が確信している)」 sure の場合、動名詞か不定詞かで、確信しているのが誰なのかが違う。 つまり、書き換えするなら、 S be sure to ~  ⇒ I'm sure that S will ~ 「Sがするだろうと私は確信している。」 S be sure of ~ing  ⇒ He / She sure that S will ~ 「Sがするだろうと私は確信している。」 ということである(ブレイクスル-)。 さらに、 S be sure to ~  ⇒ I'm sure that S will ~ 「Sがするだろうと私は確信している。」 について、 certain を使って形式主語 it で書き換えできる。 It is certain that S will ~ certain は比較的に「客観的」な確信を表すが(青チャート)、しかしどのような判断が客観的であるかの判定は話し手によって行われるのだから、結局は話し手の確信を表すことになるだろう。 なお、sure を形式主語にするのは禁じられている。 不定詞や動名詞は、ともにほかの動詞にともなって使われるという共通点もあるので、それに注目した品詞の分類もある。「準動詞」という分類では、不定詞・動名詞・分詞の3つを'''準動詞'''であるとして分類している(青チャート、インスパ、ブレイク、エバーグリーン)。 「準動詞」は、大学入試には出ないが、比較的に参考書に良く書いてある知識。 いっぽう、SVOとかSVCなどでいうVのようなものを「述語動詞」という(エバ)。 準動詞は、述語動詞ではない。なぜなら、不定詞も動名詞も、それはSVOやSVCのVにはならないからである。なので、準動詞と述語動詞は別物であると区別しなければならない。 また、このこととも関連するが、準動詞には、主語の人称・数などによる活用形の変化が無いという共通点がある。 つまり、たとえば三人称単数などによる変化は不定詞には無い。末尾に、sはつかない。当然、~ingなどの動名詞や現在分詞、~edといった過去分詞の末尾などにはsはつかない。 ==== 独立不定詞 ==== to be tell the truth 「実を言えば」や so to speak 「いわば」のように慣用的に使われる語句があり、文頭または文中に挿入され(ジーニアス)、文のほかの成分とは独立して使われることから(青チャート)、'''独立不定詞'''と言う。独立不定詞は、副詞的に(ブレイクスルー)文全体を修飾する(青チャ、ジーニアス)。「独立用法」とも言う(青チャ)。 独立不定詞では主語は明示されないが(インスパ)、話し手の意見や判断を表す内容であるのが普通である(ブレイクスル-)。 独立不定詞には、たとえば下記のものがある。 to be sure, 「確かに」(青チャ、ロイヤル) to be honest, (正直なところ) to tell (you) the truth, 「実を言うと」(青チャ、インスパ)、「(あなたに)本当の事を言うと」(ジ-ニアス) strange to say, 「奇妙なことに」、「不思議なことに」(ジーニアス) to be brief, 「手短に言うと」「要するに」 to be frank (with you), 「率直に言うと」 frank の代わりに、plain (青チャ)または honest (ジーニアス)の場合もある。つまり、to be plain with you および to be honest with you の場合もある。 to be sure, 「確かに」 needless to say , 「言うまでもないことだが」「言うまでもなく」 to say nothing of ~ ,「~は言うまでもなく」 not to mention ~, 「~は言うまでもなく」(ジーニアス) so to speak, 「率直に言えば」 to begin with, 「まず第一に」 ※ with のあとに名詞は来ない。「to begin with,」 で、カンマ込みでひとつの慣用句。 なお、 to start with, 「まず第一に」の場合もある(ジーニアス、青チャ)。 to make matters worse, 「さらに悪い事に」「なお悪い事に」(※エバー)、※ to make things worse (青チャート)とも言う。 to do ~ justice 「公平に評すれば」(ロイヤル、青チャ) to say the least of it, 「控えめにいっても」 (ロイヤル、青チャート、インスパイア) などがある。 ==== 代不定詞 ==== 青チャートやジーニアスにある典型的な会話文だが、 "Would you help me?" 「手伝ってくれませんか。」 - I'd be glad to. 「喜んで。」 の 返事のほうの be glad to では、to のあとに help you が省略されている。 つまり、もし省略せずに書けば I'd be glad to help you となる。 だが、英語では、ふつうは同じ言葉の繰り返しを避ける(ジーニアス)。 上記のように、先に出ている表現のくりかえしを避けるため to だけで不定詞の役割をすることがあり、これを代不定詞という(青、ジーニアス)。 ==== 原型不定詞 ==== 使役動詞(make,let,have)や知覚動詞(feel,see,taste,look,hear)に係る形で不定詞の構文が作られる時、'''toは必ず抜きます。''' My mother make me <del>to</del> eat vegetables for breakfast.(私の母は、朝食の際私に野菜を食べさせる。) My father won’t let me <del>to</del> go out of parking lot at night.(私の父は、夜に駐車場へ行くことを許してくれないだろう。) 使役動詞の意味 * make - 〜させる(強制) * have - 〜してもらう(依頼) * let - 〜させる(許可) 基本的に、動詞+目的語+原型不定詞 と使う。 at はよく「6時30分に」(at 6:30 )とか「正午」(at noon)などの時刻・時点を使うのに用いる前置詞だが、例外的に night には at を使う。 ===== 原型不定詞も取る動詞 ===== 動詞“help”は、通常の不定詞、原型不定詞のどちらも取る。 I help my brother (to) do his homework.(私は、私の兄が宿題をする事を助けた。) == その他 == ;不定詞の受動態 to be 過去分詞 ;不定詞の完了形の受動態 to have been 過去分詞 ;不定詞の進行形 to have been 現在分詞 ;不定詞の否定形 not to 動詞の原形 または never to 動詞の原形 肯定形では toだけでも目的をあらわせるが、とくに目的であることを強調する場合、so as to や in order to がある。 否定形の場合、in order や so as を使わずに not toだけで目的の否定を表すのは、非標準(青チャート、インスパイア)。 これらの否定形はそれぞれ so as not to および in order not to である。 so asや in order を使わずに not to だけで否定の目的を表すのは be careful や take care に続く場合以外は無いのが普通(青チャ、インスパ)。 e4kt119xonpht6jf1hm8rbrleqzh3e0 羅馬史略/巻之五/塞撒ガ髙慮ヲ征伐スル事 0 35348 207175 206977 2022-08-24T13:12:20Z Linguae 449 /* 原文と修整テキスト */ wikitext text/x-wiki <div style="font-family:游明朝;font-size:35pt;text-align:center;">羅馬史畧&nbsp;卷之五</div> <div style="font-family:游明朝;font-size:20pt;text-align:center;">塞撒ガ髙慮ヲ征伐スル事</div> == はじめに == ここに示すのは、[[w:紀元前58年|紀元前58年]]にローマの政治家・武将[[w:ガイウス・ユリウス・カエサル|ユリウス・カエサル]]が[[w:ガリア|ガリア]](現在のフランス・ベルギーなど)の征服戦争([[w:ガリア戦争|ガリア戦争]])を起こした記事である。この記事の後半は、カエサルの盟友[[w:マルクス・リキニウス・クラッスス|クラッスス]]の出来事を記すものだが、こちらは別稿に譲る。 ; 固有名詞の表記例 <div style="font-family:游明朝;font-size:15pt;">  <ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>&nbsp;<ref>「カエサル」は現代中国語(繁体字)では「[[wikt:en:凱撒|凱撒]]」と表記される。</ref> → [[w:ガイウス・ユリウス・カエサル|カエサル]]、<ruby><rb>髙<!--&#39641;-->慮</rb><rp>(</rp><rt>ゴウル</rt><rp>)</rp></ruby>&nbsp;<ref>英語の ''[[wikt:en:Gaul#English|Gaul]]'' の仮名読み。 「ガリア」は現代中国語(繁体字)でも「[[wikt:en:高盧|高盧]]」と表記される。</ref>&nbsp;→[[w:ガリア|ガリア]]、<ruby><rb>加𡈽<!--&#135741;--></rb><rp>(</rp><rt>カト</rt><rp>)</rp></ruby>→[[w:マルクス・ポルキウス・カト・ウティケンシス|カトー]] </div> == 原文と修整テキスト == 下表の左欄に原文を、右欄に修整テキストを示す。<br>修整テキストは、原文をもとにして漢字・仮名づかいなどの表記をより読みやすいように修整したものである。<br><span style="color:#800;">赤い文字</span>は、端末の環境(OSやブラウザー)によっては正しく表示されない場合がある。 {| class="wikitable" style="vertical-align:top;" |- style="font-family:游明朝;font-size:18pt;" | style="width:15em;text-align:center; background-color:#ddd;" |塞撒ガ<ruby><rb>髙慮</rb><rp>(</rp><rt>ゴウル</rt><rp>)</rp></ruby>ヲ征伐スル事<br>紀元前五十八年ニ起ル | style="width:19em;text-align:center; background-color:#ddd;" |<ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>が<ruby><rb>髙慮</rb><rp>(</rp><rt>ゴウル</rt><rp>)</rp></ruby>を征伐する事<br>紀元前五十八年に起る |- style="vertical-align:top; font-family:游明朝;" | style="font-size:16pt;" |塞撒ガ髙<!--&#39641;-->慮ニ於ケル政治戰畧ノ記事ハ、其自記スル<span style="color:#800;">&#x2B742;</span>ノ一正史アリテ、沿革事歴、䏻ク今世ニ傳ハレリ、 | style="font-size:16pt;" |<ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>が<ruby><rb>髙<!--&#39641;-->慮</rb><rp>(</rp><rt>ゴウル</rt><rp>)</rp></ruby>に<ruby><rb>於</rb><rp>(</rp><rt>お</rt><rp>)</rp></ruby>ける政治戦略<ref><span style="font-family:游明朝;font-size:20pt;">戰畧→戦略</span>:旧字体→新字体の書き換え。</ref>の記事は、<ruby><rb>其</rb><rp>(</rp><rt>その</rt><rp>)</rp></ruby>自記する所<ref name="ところ"><span style="font-size:30pt;"><span style="color:#800;">[[wikt:𫝂|&#x2B742;]]</span>([[画像:Gw u2b742.svg|border|40px]])</span> は「所」の俗字なので、書き換えた。</ref>の一正史ありて、沿革事歴、<ruby><rb>能</rb><rp>(</rp><rt>よ</rt><rp>)</rp></ruby><ref>原文では「<span style="font-size:30pt;">䏻</span>」に近い字体を用いており、「能」の異体字なので書き換えた。</ref>く<ruby><rb>今世</rb><rp>(</rp><rt>こんせ</rt><rp>)</rp></ruby>に伝<ref><span style="font-family:游明朝;font-size:20pt;">傳→伝</span>:旧字体→新字体の書き換え。</ref>われり、 |- style="vertical-align:top; font-family:游明朝;" | style="font-size:16pt;" |塞撒、初メ此國ヲ征シテ、頗ル困難ナリシガ、終ニ其智勇ヲ以テ、盡ク之ヲ征服シ、羅馬ニ於テハ、其名聲嘖々トシテ、人皆塞撒ヲ驚歎畏敬セリ、 | style="font-size:16pt;" |<ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>、初め<ruby><rb>此</rb><rp>(</rp><rt>この</rt><rp>)</rp></ruby>国<ref name="国"><span style="font-family:游明朝;font-size:20pt;">國→国</span>:旧字体→新字体の書き換え。</ref>を征して、<ruby><rb>頗</rb><rp>(</rp><rt>すこぶ</rt><rp>)</rp></ruby>る困難なりしが、<ruby><rb>終</rb><rp>(</rp><rt>つい</rt><rp>)</rp></ruby>に<ruby><rb>其</rb><rp>(</rp><rt>その</rt><rp>)</rp></ruby>智勇を<ruby><rb>以</rb><rp>(</rp><rt>もっ</rt><rp>)</rp></ruby>て、<ruby><rb>盡</rb><rp>(</rp><rt>ことごと</rt><rp>)</rp></ruby>く<ruby><rb>之</rb><rp>(</rp><rt>これ</rt><rp>)</rp></ruby>を征服し、<ruby><rb>羅馬</rb><rp>(</rp><rt>ローマ</rt><rp>)</rp></ruby>に<ruby><rb>於</rb><rp>(</rp><rt>おい</rt><rp>)</rp></ruby>ては、<ruby><rb>其</rb><rp>(</rp><rt>その</rt><rp>)</rp></ruby>名声<ruby><rb>嘖々</rb><rp>(</rp><rt>さくさく</rt><rp>)</rp></ruby>として、人皆<ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>を驚嘆<ref>「<span style="font-family:游明朝;font-size:20pt;">[[wikt:歎|歎]]</span>」を「<span style="font-family:游明朝;font-size:20pt;">[[wikt:嘆|嘆]]</span>」に書き換えた。</ref><ruby><rb>畏敬</rb><rp>(</rp><rt>いけい</rt><rp>)</rp></ruby>せり、 |- style="vertical-align:top; font-family:游明朝;" | style="font-size:16pt;" |獨リ會議官ニ<ruby><rb>加<span style="color:#800;">𡈽</span><!--&#135741;--></rb><rp>(</rp><rt>カト</rt><rp>)</rp></ruby>ナル者アリ、决<!--&#20915;-->シテ塞撒ヲ信セズ、其人、性剛毅ニシテ、功名ノ心ヨリハ、國ノ自由ヲ念<!--(おも)-->フノ心、更ニ大ニシテ、塞撒ガ非望ヲ懐<!--(なつ)-->クノ志アリテ、今其敵ヲ征服スルノ間ニ當<!--(あたっ)-->テ、既ニ、他年、自國ヲ脚下ニ壓スルノ機ヲ<!--〓-->含<!--〓-->メルヿ<!--&#x30FF;-->ヲ先見セリ、」 | style="font-size:16pt;" |<ruby><rb>独</rb><rp>(</rp><rt>ひと</rt><rp>)</rp></ruby><ref><span style="font-family:游明朝;font-size:20pt;">獨→独</span>:旧字体→新字体の書き換え。</ref>り会<ref><span style="font-family:游明朝;font-size:20pt;">會→会</span>:旧字体→新字体の書き換え。</ref>議官<ref>「会議官」は、[[w:元老院 (ローマ)|元老院]]の議員のこと。</ref>に<ruby><rb>加土</rb><rp>(</rp><rt>カト</rt><rp>)</rp></ruby><ref>「<span style="font-family:游明朝;font-size:20pt;">[[wikt:𡈽|𡈽]]</span>」は「[[wikt:土|土]]」の異体字なので、書き換えた。</ref><ref>「<ruby><rb>加土</rb><rp>(</rp><rt>カト</rt><rp>)</rp></ruby>」は、元老院議員でカエサルの政敵であった「小カトー」こと[[w:マルクス・ポルキウス・カト・ウティケンシス|マールクス・ポルキウス・カトー(・ウティケーンシス)]]のこと。</ref>なる者あり、<ruby><rb>決</rb><rp>(</rp><rt>けっ</rt><rp>)</rp></ruby><ref>「<span style="font-family:游明朝;font-size:20pt;">[[wikt:决|决]]</span>」は「[[wikt:決|決]]」の異体字なので、書き換えた。</ref>して<ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>を信ぜず、<ruby><rb>其</rb><rp>(</rp><rt>その</rt><rp>)</rp></ruby>人、性<ruby><rb>剛毅</rb><rp>(</rp><rt>ごうき</rt><rp>)</rp></ruby>にして、功名の心よりは、国<ref name="国"/>の自由を<ruby><rb>念</rb><rp>(</rp><rt>おも</rt><rp>)</rp></ruby>うの心、<ruby><rb>更</rb><rp>(</rp><rt>さら</rt><rp>)</rp></ruby>に大にして、<ruby><rb>塞撒</rb><rp>(</rp><rt>セサル</rt><rp>)</rp></ruby>が<ruby><rb>非望</rb><rp>(</rp><rt>ひぼう</rt><rp>)</rp></ruby><ref>「非望」とは、身分不相応の大それたことを望むこと、また、その望み。[https://kotobank.jp/word/%E9%9D%9E%E6%9C%9B-612357 コトバンク]等を参照せよ。</ref>を<ruby><rb>懐</rb><rp>(</rp><rt>なつ</rt><rp>)</rp></ruby>くの志ありて、今<ruby><rb>其</rb><rp>(</rp><rt>その</rt><rp>)</rp></ruby>敵を征服するの間に<ruby><rb>当</rb><rp>(</rp><rt>あたっ</rt><rp>)</rp></ruby>て、<ruby><rb>既</rb><rp>(</rp><rt>すで</rt><rp>)</rp></ruby>に、他年、自国<ref name="国"/>を脚下に圧<ref><span style="font-family:游明朝;font-size:20pt;">[[wikt:壓|壓]]→圧</span>:旧字体→新字体の書き換え。</ref>するの機を含<ref>「含」は原文では俗字を用いているが([https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/863075 新撰漢字訳解.巻之2] の79コマ、または [https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/863258 大全数字引 : 以呂波分] の40コマ右頁、等を参照)コンピューターで表示できないため「含」を用いた。</ref>める事<ref name="事">「<span style="font-family:游明朝;font-size:20pt;">[[w:ヿ|ヿ]]</span><!--&#x30FF;-->」は「事(こと)」を表わす特殊な仮名文字なので「事」と書き換えた。</ref>を先見せり、」 |- style="vertical-align:top; font-family:游明朝;" | style="font-size:16pt;" | | style="font-size:16pt;" | |- ! style="width:15em;" | ! style="width:19em;" | |} (編集中) <!-- <span style="color:#800;"></span> <span style="font-size:20pt;"></span> <ruby><rb>●漢字●</rb><rp>(</rp><rt>●ルビ●</rt><rp>)</rp></ruby> --> == 脚注 == <div class="references-small"><references /></div> == 関連項目 == *[[羅馬史略]] **[[羅馬史略/巻之五/塞撒ガ髙慮ヲ征伐スル事|../塞撒ガ髙慮ヲ征伐スル事]] **[[羅馬史略/漢語表記について|../漢語表記について]] == 外部リンク == [[Category:羅馬史略|せさる]] mqc2ffp6167jp5ajwpwbv3zfpecswyn ガリア戦記 第3巻/注解/17節 0 35360 207178 206747 2022-08-24T14:30:23Z Linguae 449 /* 原文テキスト */ wikitext text/x-wiki <div style="font-family:Arial Black;font-style:normal;font-size:15pt;color:#990033;text-align:center;">C・IVLII・CAESARIS・COMMENTARIORVM・BELLI・GALLICI</div> <div style="font-family:Arial Black;font-style:normal;font-size:30pt;color:#990033;text-align:center;">LIBER・TERTIVS</div> <br> {| id="toc" style="align:center;clear:all;" align="center" cellpadding="5" |- ! style="background:#bbf; text-align:center;" |&nbsp; [[ガリア戦記/注解編|ガリア戦記 注解編]] &nbsp; | style="background:#ccf; text-align:center;" |&nbsp; [[ガリア戦記 第3巻/注解|第3巻]] &nbsp; | style="background:#eef; text-align:center;"| &nbsp;[[ガリア戦記 第3巻/注解/16節|16節]] | [[ガリア戦記 第3巻/注解/17節|17節]] | [[ガリア戦記 第3巻/注解/18節|18節]] &nbsp; |} __notoc__ == 原文テキスト == <div style="font-family:Times New Roman;font-style:normal;font-size:15pt;color:#333;text-align:left;"><ref>原文テキストについては[[ガリア戦記/注解編#原文テキスト]]を参照。</ref> 17. &nbsp;&nbsp; <!--❶--><sup>1</sup>Dum haec in Venetis geruntur, Q. Titurius Sabinus cum eis<!--iis--> copiis quas a Caesare acceperat in finis<!--fines--> Venellorum pervenit. &nbsp;&nbsp; <!--❷--><sup>2</sup>His praeerat Viridovix ac summam imperi<!--imperii--> tenebat earum omnium civitatum quae defecerant, ex quibus exercitum <!--[-->magnasque copias<!--]--> coegerat; &nbsp;&nbsp; <!--❸--><sup>3</sup>atque eis<!--his--> paucis diebus Aulerci Eburovices Lexoviique, senatu suo interfecto quod auctores belli esse nolebant, portas clauserunt seque cum Viridovice coniunxerunt; &nbsp;&nbsp; <!--❹--><sup>4</sup>magnaque praeterea multitudo undique ex Gallia perditorum hominum latronumque convenerat, quos spes praedandi studiumque bellandi ab agri cultura et cotidiano labore revocabat. &nbsp;&nbsp; <!--❺--><sup>5</sup>Sabinus idoneo omnibus rebus loco castris sese tenebat, cum Viridovix contra eum duum<!--duorum--> milium spatio consedisset cotidieque productis copiis pugnandi potestatem faceret, ut iam non solum hostibus in contemptionem Sabinus veniret, sed etiam nostrorum militum vocibus non nihil carperetur; &nbsp;&nbsp; <!--❻--><sup>6</sup>tantamque opinionem timoris praebuit ut iam ad vallum castrorum hostes accedere auderent. &nbsp;&nbsp; <!--❼--><sup>7</sup>Id ea de causa faciebat quod cum tanta multitudine hostium, praesertim eo absente qui summam imperi<!--imperii--> teneret, nisi aequo loco aut opportunitate<!--oportunitate--> aliqua data legato dimicandum non existimabat. </div> <span style="background-color:#ffc;"></span> ---- ;テキスト引用についての注記 <span style="font-family:Times New Roman;font-style:normal;font-size:15pt;"></span> <span style="font-family:Times New Roman;font-style:oblique;font-size:15pt;"></span> <span style="font-family:Times New Roman;font-style:bold;font-size:15pt;"></span> == 整形テキスト == <div style="font-family:Times New Roman;font-style:normal;font-size:15pt;color:#333;text-align:left;"><ref>整形テキストについては[[ガリア戦記/注解編#凡例]]を参照。</ref> </div> <span style="color:#800;"></span> ---- ;注記 <!-- *原文の <span style="font-family:Times New Roman;font-style:normal;font-size:15pt;">[[wikt:en:accommodatae|accommodātae]], [[wikt:en:Aduatuci|Aduatucī]], [[wikt:en:Aduatucos|Aduatucōs]], [[wikt:en:Aedui#Latin|Aeduī]], [[wikt:en:Alpis#Latin|Alpīs]], [[wikt:en:appropinquabat|appropinquābat]], [[wikt:en:appropinquare#Latin|appropinquāre]], [[wikt:en:appulso#Latin|appulsō]], [[wikt:en:auxili#Latin|auxilī]], [[wikt:en:cedentis|cēdentīs]], [[wikt:en:cohortis|cohortīs]], [[wikt:en:coicere|coicere]], [[wikt:en:coiecerunt|coiēcērunt]], [[wikt:en:coiecisse|coiēcisse]], [[wikt:en:collatis|collātīs]], [[wikt:en:collocabant|collocābant]], [[wikt:en:collocandis|collocandīs]], [[wikt:en:collocarat|collocārat]], [[wikt:en:collocare#Latin|collocāre]], [[wikt:en:collocaret|collocāret]], [[wikt:en:collocari|collocārī]], [[wikt:en:colloquium#Latin|colloquium]], complūrīs, [[wikt:en:conantis|cōnantīs]], [[wikt:en:consili|cōnsilī]], [[wikt:en:eis#Latin|eīs]], [[wikt:en:finis#Latin|fīnīs]], [[wikt:en:hostis#Latin|hostīs]], [[wikt:en:imperi#Latin|imperī]], [[wikt:en:irridere#Latin|irrīdēre]], [[wikt:en:montis|montīs]], [[wikt:en:navis#Latin|nāvīs]], [[wikt:en:negoti|negōtī]], nōn nūllōs, [[wikt:en:omnis#Latin|omnīs]], [[wikt:en:partis#Latin|partīs]], [[wikt:en:proeli|proelī]], proficīscentīs, [[wikt:en:resistentis|resistentīs]], [[wikt:en:subeuntis|subeuntīs]], trīs, [[wikt:en:vectigalis#Latin|vectīgālīs]] </span> などは、<br>それぞれ <span style="font-family:Times New Roman;font-style:normal;font-size:15pt;">[[wikt:en:adcommodatae|adcommodātae]], [[wikt:de:Atuatuci|Atuatucī]], Atuatucōs, Haeduī, [[wikt:en:Alpes#Latin|Alpēs]], [[wikt:en:adpropinquabat|adpropinquābat]], [[wikt:en:adpropinquare|adpropinquāre]], [[wikt:en:adpulso|adpulsō]], [[wikt:en:auxilii|auxiliī]], [[wikt:en:cedentes#Latin|cēdentēs]], [[wikt:en:cohortes#Latin|cohortēs]], [[wikt:en:conicere|conicere]], [[wikt:en:coniecerunt|coniēcērunt]], [[wikt:en:coniecisse|coniēcisse]], [[wikt:en:conlatis|conlātīs]], [[wikt:en:conlocabant|conlocābant]], [[wikt:en:conlocandis|conlocandīs]], [[wikt:en:conlocarat|conlocārat]], [[wikt:en:conlocare|conlocāre]], [[wikt:en:conlocaret|conlocāret]], [[wikt:en:conlocari|conlocārī]], [[wikt:en:conloquium#Latin|conloquium]], [[wikt:en:complures#Latin|complūrēs]], [[wikt:en:conantes|cōnantēs]], [[wikt:en:consilii|cōnsiliī]], [[wikt:en:iis#Latin|iīs]], [[wikt:en:fines#Latin|fīnēs]], [[wikt:en:hostes#Latin|hostēs]], [[wikt:en:imperii#Latin|imperiī]], [[wikt:en:inridere|inrīdēre]], [[wikt:en:montes#Latin|montēs]], [[wikt:en:naves#Latin|nāvēs]], [[wikt:en:negotii|negōtiī]], [[wikt:en:nonnullos|nōnnūllōs]], [[wikt:en:omnes#Latin|omnēs]], [[wikt:en:partes#Latin|partēs]], [[wikt:en:proelii|proeliī]], [[wikt:en:proficiscentes|proficīscentēs]], [[wikt:en:resistentes#Latin|resistentēs]], [[wikt:en:subeuntes|subeuntēs]], [[wikt:en:tres#Latin|trēs]], [[wikt:en:vectigales|vectīgālēs]] </span> などとした。 --> <span style="font-family:Times New Roman;font-style:normal;font-size:15pt;"></span> <span style="font-family:Times New Roman;font-style:oblique;font-size:15pt;"></span> <span style="color:#b00;"></span> <span style="color:#800;"></span> <span style="font-size:10pt;"></span> <span style="background-color:#ff0;"></span> == 注解 == === 1項 === <span style="font-family:Times New Roman;font-size:20pt;"></span> ;語釈 <span style="font-family:Times New Roman;font-size:15pt;background-color:#fff;"></span> <span style="font-family:Times New Roman;font-size:15pt;"></span> <span style="font-family:Times New Roman;font-size:15pt;"></span> <span style="background-color:#ccffcc;"></span> <!-- ;対訳 《 》 内は、訳者が説明のために補った語。<span style="font-family:Times New Roman;font-size:30pt;">{</span> <span style="font-family:Times New Roman;font-size:30pt;">}</span> 内は関係文。 <span style="font-family:Times New Roman;font-size:15pt;"></span> --> == 訳文 == *<span style="background-color:#dff;">訳文は、[[ガリア戦記_第3巻#17節]]</span> == 脚注 == {{Reflist}} == 解説 == <!-- {| class="wikitable" style="text-align:center" |- style="height:23em;" | | |} --> == 関連項目 == *[[ガリア戦記]] **[[ガリア戦記/注解編]] ***[[ガリア戦記 第3巻/注解]] **[[ガリア戦記/用例集]] == 関連記事 == == 外部リンク == [[Category:ガリア戦記 第3巻|17節]] 6s555q0nem5ltautxbo7r2ae27a50a3 カテゴリ:著作権保護期間 14 35463 207171 2022-08-24T12:30:59Z Linguae 449 著作権保護期間のカテゴリ wikitext text/x-wiki [[著作権保護期間]]のカテゴリ [[Category:著作権法|ほこきかん]] esruz5nfruhknchzkiz1t6k03afvq5e ガリア戦記 第3巻/注解/18節 0 35464 207177 2022-08-24T14:25:17Z Linguae 449 18節 wikitext text/x-wiki <div style="font-family:Arial Black;font-style:normal;font-size:15pt;color:#990033;text-align:center;">C・IVLII・CAESARIS・COMMENTARIORVM・BELLI・GALLICI</div> <div style="font-family:Arial Black;font-style:normal;font-size:30pt;color:#990033;text-align:center;">LIBER・TERTIVS</div> <br> {| id="toc" style="align:center;clear:all;" align="center" cellpadding="5" |- ! style="background:#bbf; text-align:center;" |&nbsp; [[ガリア戦記/注解編|ガリア戦記 注解編]] &nbsp; | style="background:#ccf; text-align:center;" |&nbsp; [[ガリア戦記 第3巻/注解|第3巻]] &nbsp; | style="background:#eef; text-align:center;"| &nbsp;[[ガリア戦記 第3巻/注解/17節|17節]] | [[ガリア戦記 第3巻/注解/18節|18節]] | [[ガリア戦記 第3巻/注解/19節|19節]] &nbsp; |} __notoc__ == 原文テキスト == <div style="font-family:Times New Roman;font-style:normal;font-size:15pt;color:#333;text-align:left;"><ref>原文テキストについては[[ガリア戦記/注解編#原文テキスト]]を参照。</ref> </div> <span style="background-color:#ffc;"></span> ---- ;テキスト引用についての注記 <span style="font-family:Times New Roman;font-style:normal;font-size:15pt;"></span> <span style="font-family:Times New Roman;font-style:oblique;font-size:15pt;"></span> <span style="font-family:Times New Roman;font-style:bold;font-size:15pt;"></span> == 整形テキスト == <div style="font-family:Times New Roman;font-style:normal;font-size:15pt;color:#333;text-align:left;"><ref>整形テキストについては[[ガリア戦記/注解編#凡例]]を参照。</ref> </div> <span style="color:#800;"></span> ---- ;注記 <!-- *原文の <span style="font-family:Times New Roman;font-style:normal;font-size:15pt;">[[wikt:en:accommodatae|accommodātae]], [[wikt:en:Aduatuci|Aduatucī]], [[wikt:en:Aduatucos|Aduatucōs]], [[wikt:en:Aedui#Latin|Aeduī]], [[wikt:en:Alpis#Latin|Alpīs]], [[wikt:en:appropinquabat|appropinquābat]], [[wikt:en:appropinquare#Latin|appropinquāre]], [[wikt:en:appulso#Latin|appulsō]], [[wikt:en:auxili#Latin|auxilī]], [[wikt:en:cedentis|cēdentīs]], [[wikt:en:cohortis|cohortīs]], [[wikt:en:coicere|coicere]], [[wikt:en:coiecerunt|coiēcērunt]], [[wikt:en:coiecisse|coiēcisse]], [[wikt:en:collatis|collātīs]], [[wikt:en:collocabant|collocābant]], [[wikt:en:collocandis|collocandīs]], [[wikt:en:collocarat|collocārat]], [[wikt:en:collocare#Latin|collocāre]], [[wikt:en:collocaret|collocāret]], [[wikt:en:collocari|collocārī]], [[wikt:en:colloquium#Latin|colloquium]], complūrīs, [[wikt:en:conantis|cōnantīs]], [[wikt:en:consili|cōnsilī]], [[wikt:en:eis#Latin|eīs]], [[wikt:en:finis#Latin|fīnīs]], [[wikt:en:hostis#Latin|hostīs]], [[wikt:en:imperi#Latin|imperī]], [[wikt:en:irridere#Latin|irrīdēre]], [[wikt:en:montis|montīs]], [[wikt:en:navis#Latin|nāvīs]], [[wikt:en:negoti|negōtī]], nōn nūllōs, [[wikt:en:omnis#Latin|omnīs]], [[wikt:en:partis#Latin|partīs]], [[wikt:en:proeli|proelī]], proficīscentīs, [[wikt:en:resistentis|resistentīs]], [[wikt:en:subeuntis|subeuntīs]], trīs, [[wikt:en:vectigalis#Latin|vectīgālīs]] </span> などは、<br>それぞれ <span style="font-family:Times New Roman;font-style:normal;font-size:15pt;">[[wikt:en:adcommodatae|adcommodātae]], [[wikt:de:Atuatuci|Atuatucī]], Atuatucōs, Haeduī, [[wikt:en:Alpes#Latin|Alpēs]], [[wikt:en:adpropinquabat|adpropinquābat]], [[wikt:en:adpropinquare|adpropinquāre]], [[wikt:en:adpulso|adpulsō]], [[wikt:en:auxilii|auxiliī]], [[wikt:en:cedentes#Latin|cēdentēs]], [[wikt:en:cohortes#Latin|cohortēs]], [[wikt:en:conicere|conicere]], [[wikt:en:coniecerunt|coniēcērunt]], [[wikt:en:coniecisse|coniēcisse]], [[wikt:en:conlatis|conlātīs]], [[wikt:en:conlocabant|conlocābant]], [[wikt:en:conlocandis|conlocandīs]], [[wikt:en:conlocarat|conlocārat]], [[wikt:en:conlocare|conlocāre]], [[wikt:en:conlocaret|conlocāret]], [[wikt:en:conlocari|conlocārī]], [[wikt:en:conloquium#Latin|conloquium]], [[wikt:en:complures#Latin|complūrēs]], [[wikt:en:conantes|cōnantēs]], [[wikt:en:consilii|cōnsiliī]], [[wikt:en:iis#Latin|iīs]], [[wikt:en:fines#Latin|fīnēs]], [[wikt:en:hostes#Latin|hostēs]], [[wikt:en:imperii#Latin|imperiī]], [[wikt:en:inridere|inrīdēre]], [[wikt:en:montes#Latin|montēs]], [[wikt:en:naves#Latin|nāvēs]], [[wikt:en:negotii|negōtiī]], [[wikt:en:nonnullos|nōnnūllōs]], [[wikt:en:omnes#Latin|omnēs]], [[wikt:en:partes#Latin|partēs]], [[wikt:en:proelii|proeliī]], [[wikt:en:proficiscentes|proficīscentēs]], [[wikt:en:resistentes#Latin|resistentēs]], [[wikt:en:subeuntes|subeuntēs]], [[wikt:en:tres#Latin|trēs]], [[wikt:en:vectigales|vectīgālēs]] </span> などとした。 --> <span style="font-family:Times New Roman;font-style:normal;font-size:15pt;"></span> <span style="font-family:Times New Roman;font-style:oblique;font-size:15pt;"></span> <span style="color:#b00;"></span> <span style="color:#800;"></span> <span style="font-size:10pt;"></span> <span style="background-color:#ff0;"></span> == 注解 == === 1項 === <span style="font-family:Times New Roman;font-size:20pt;"></span> ;語釈 <span style="font-family:Times New Roman;font-size:15pt;background-color:#fff;"></span> <span style="font-family:Times New Roman;font-size:15pt;"></span> <span style="font-family:Times New Roman;font-size:15pt;"></span> <span style="background-color:#ccffcc;"></span> <!-- ;対訳 《 》 内は、訳者が説明のために補った語。<span style="font-family:Times New Roman;font-size:30pt;">{</span> <span style="font-family:Times New Roman;font-size:30pt;">}</span> 内は関係文。 <span style="font-family:Times New Roman;font-size:15pt;"></span> --> == 訳文 == *<span style="background-color:#dff;">訳文は、[[ガリア戦記_第3巻#18節]]</span> == 脚注 == {{Reflist}} == 解説 == <!-- {| class="wikitable" style="text-align:center" |- style="height:23em;" | | |} --> == 関連項目 == *[[ガリア戦記]] **[[ガリア戦記/注解編]] ***[[ガリア戦記 第3巻/注解]] **[[ガリア戦記/用例集]] == 関連記事 == == 外部リンク == [[Category:ガリア戦記 第3巻|18節]] owavu0jx34hwuyvn63n43rixz2qune6 高等学校化学I/電池と電気分解 0 35468 207217 2022-08-25T10:05:45Z Nermer314 62933 Nermer314 がページ「[[高等学校化学I/電池と電気分解]]」を「[[高校化学 電池と電気分解]]」に移動しました: 現行課程に対応したタイトルに変更 wikitext text/x-wiki #転送 [[高校化学 電池と電気分解]] bhtmpm5dap6rk6zcl83awis0udn1zhn 高等学校化学I/化学反応と熱 0 35469 207219 2022-08-25T10:06:08Z Nermer314 62933 Nermer314 がページ「[[高等学校化学I/化学反応と熱]]」を「[[高校化学 化学反応とエネルギー]]」に移動しました: 現行課程に対応したタイトルに変更 wikitext text/x-wiki #転送 [[高校化学 化学反応とエネルギー]] 9wbgnuipvrmzspqmoc733u6syj9vgn3 高等学校化学I/溶液の性質 0 35470 207226 2022-08-25T11:22:42Z Nermer314 62933 Nermer314 がページ「[[高等学校化学I/溶液の性質]]」を「[[高校化学 溶液の性質]]」に移動しました: 現行課程に対応したタイトルに変更 wikitext text/x-wiki #転送 [[高校化学 溶液の性質]] h26ff54v89ixzkcsbmbjh4t3t6f5l40 高等学校化学II/気体の性質 0 35471 207228 2022-08-25T11:23:02Z Nermer314 62933 Nermer314 がページ「[[高等学校化学II/気体の性質]]」を「[[高校化学 気体の性質]]」に移動しました: 現行課程に対応したタイトルに変更 wikitext text/x-wiki #転送 [[高校化学 気体の性質]] kw7073sjrvap7qlnnajltkvljik50mc 高等学校化学II/物質の三態 0 35472 207230 2022-08-25T11:24:13Z Nermer314 62933 Nermer314 がページ「[[高等学校化学II/物質の三態]]」を「[[高校化学 物質の三態]]」に移動しました: 現行課程に対応したタイトルに変更 wikitext text/x-wiki #転送 [[高校化学 物質の三態]] a2cym5gtnqkte3ubdy2w3o3vxs473i9